JPH07100459B2 - Frp構造体 - Google Patents

Frp構造体

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JPH07100459B2
JPH07100459B2 JP1259793A JP25979389A JPH07100459B2 JP H07100459 B2 JPH07100459 B2 JP H07100459B2 JP 1259793 A JP1259793 A JP 1259793A JP 25979389 A JP25979389 A JP 25979389A JP H07100459 B2 JPH07100459 B2 JP H07100459B2
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JP
Japan
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frp
frp structure
longitudinal direction
peripheral surface
tubular body
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訓久 川村
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はFRP構造体、更に詳しくは衝撃的な圧縮力を吸
収することができるFRP構造体に関するものである。
〔従来の技術〕
FRP(繊維強化樹脂)構造体は軽量で強度が大きく、耐
腐食性や成形性に優れているなどの種々の利点を有する
ことから、各種の分野における応用が検討されている。
例えば自動車への応用においては、部品や外板のみなら
ず構造部材への応用も検討されている。ところで鋼製の
フレームを有するトラックやトラクタなどの重量の大き
な車両用として、実開昭59−196373号公報には、車両フ
レームの前端又は後端部分におけるサイドレールに適数
の凹所を設け、フレーム長手方向に作用する設定値以上
の衝撃力によって上記サイドレールが上記凹所の部分で
座屈変形を生起するように構成したことを特徴とする車
両用衝撃吸収装置が開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
FRP構造体の衝撃エネルギー吸収特性は第7図に示す如
く、材料そのものが持つ脆性的な破壊特性のために鋼製
構造物に比べて衝撃エネルギー吸収量が少ない。そのた
め、前述の衝撃吸収の技術をFRP構造体に応用する場合
には、FRP構造体を大型化することで所望とするエネル
ギー吸収量を満足することが考えられるが、大型化によ
りFRP構造体の持つ有意性がそこなわれてしまう。又、
強化繊維の配向角を調整することによりエネルギー吸収
量を高める検討が行なわれている。しかし、強化繊維を
所定方向に配向させるためには例えばフィラメントワイ
ンディング法などの方法を用いて別途製造する必要があ
り、製造工程も複雑となる。又、強化繊維を配向させた
FRP部品と他のFRP部品とは特性が異なるため、相互の接
合が非常に困難である。それ故、簡単な構造で衝撃エネ
ルギー吸収力を向上させたFRP構造体が望まれていた。
本発明は上記従来技術における問題点を解決するための
ものであり、その目的とするところは充分な衝撃エネル
ギー吸収量を有し、且つ製造が容易なFRP構造体を提供
することにある。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち本発明のFRP構造体は、互いに径を異にする少
なくとも二つのFRP製の筒状体が長手方向に沿って強度
が最も弱い部分である段差部を設けて接続され、前記筒
状体の少なくとも一つの内周面又は外周面に、長手方向
に沿って衝撃を受けることにより前記段差部で破壊され
て一つの筒状体が他の筒状体の内部又は外部に嵌合する
際に破壊される複数の凸部が、長手方向に沿って設けら
れていることを特徴とする。
本発明の構造体に用いるFRPは慣用のものであってよ
い。例えば基材樹脂としては熱硬化性樹脂例えば不飽和
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メ
ラミン樹脂、熱可塑性樹脂例えばポリ塩化ビニル樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、等を挙げることが
できる。強化繊維としては無機繊維例えばガラス繊維、
炭素繊維、硼素繊維、有機繊維例えばポリアラミド繊
維、等の短繊維、長繊維又は連続繊維を挙げることがで
きる。前記基材樹脂及び強化繊維は各々単独又は組合せ
て用いてよい。
FRP製の筒状体の大きさ及び形状は適宜選択する。形状
は例えば円筒状、角筒状などであってよい。又、筒状体
の数は二つ以上の適当数を用いる。
少なくとも二つのFRP製の筒状体の接続部である段差部
は、長手方向に衝撃を受けた場合にこの箇所で破壊され
るように強度を最も弱くする。段差部は筒状体とともに
一体成形してもよいし、又は予め筒状体を別々に成形し
た後、接着剤又は接続部材を用いて筒状体を接続するこ
とにより形成してもよい。尚、段差部は厚さを薄くする
こと以外に、切欠を設けることにより強度を弱くしても
よい。
筒状体の接続方法は特に限定されず、例えば順に大きさ
を異ならしめて接続してもよいし、又はそうでなくても
よい。又、筒状体は、二つ以上が間隙を設けて嵌合され
た多重筒として、その間隙に凸部(又は両側の凸部が連
結した区画壁)を設けたものを用いることもできる。
凸部は筒状体の内周面のみ又は外周面のみ又は内周面及
び外周面に、長手方向に沿って複数個、所定間隔で設け
る。凸部の大きさ、形状、数、間隔などは衝撃エネルギ
ー吸収特性が最適となるように決定する。凸部は筒状体
と一体成形してもよいし、又は別に成形した後、接着剤
又は接続部材を用いて筒状体に結合させてもよい。
〔作用〕
前述の鋼製構造物の衝撃吸収の技術は衝撃を受けた場合
に塑性変形を生じ、これにより衝撃エネルギーが吸収さ
れるのに対して、本発明のFRP構造体が長手方向に沿っ
て衝撃を受けると、最初に段差部が破壊され、次いで一
つの筒状体が他の筒状体の内部又は外部に嵌合する際に
複数の凸部が順次破壊されるので、この連続的破壊によ
り衝撃エネルギーが順次吸収される。
〔実施例〕
以下の実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明
する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものでは
ない。
実施例1 ウレタンコアである発泡体5を成形し、これにガラス繊
維(連続繊維)を巻き付けた後成形型内に配置し、次い
で基材樹脂として不飽和ポリエステル樹脂60重量部と強
化繊維としてガラス繊維(平均直径15μm、平均長さ2i
nch)40重量部とからなる成形組成物を所定条件下で注
型して外殻を成形することにより、1図に示す実施例1
のFRP構造体を得た。第1図中、1は大径部、2は小径
部、3は最弱部である。尚、図中の矢印は衝撃力を受け
る方向を示す。又、第2図は第1図のA−A線に沿った
断面図の中心線を境とした半分を示す。第2図中、4は
凸部、5は発泡体を示す。
以下、同様の材料及び方法を用いて、実施例2〜4及び
比較例のFRP構造体を得た。尚、発泡体5は設けなかっ
た。
実施例2 第3図に実施例2のFRP構造体を示す。本例では凸部4
を小径部2の外周面に設けた構造とした。
実施例3 第4図に実施例3のFRP構造体を示す。本例では大径部
1と小径部2とからなる二重筒の隙間に凸部4を設け、
これを最弱部3で中径部6と接続した。
実施例4 第5図に実施例4のFRP構造体を示す。本例では大径部
1の内周面と小径部2の外周面に凸部4を設けた。大径
部1と小径部2の両方に凸部4を設けたことにより凸部
4の破壊頻度が増大し、衝撃エネルギー吸収曲線の変動
が少なく滑らかになる。
比較例 凸部4を設けないこと以外は実施例1と同様にして、比
較例のFRP構造体を得た。
〈性能評価〉 実施例1及び比較例のFRP構造体を長手方向に圧縮した
場合の、ストロークの変化に対する圧縮荷重の変化を調
べた。結果を第6図に示す。図から明らかな如く、本発
明のFRP構造体は従来のFRP構造体に比べて全体的に圧縮
荷重の変動が少なく且つ初期破断後の圧縮荷重が遥かに
大きい。これは、本発明のFRP構造体においては長手方
向に圧縮すると最初に最弱部3が破壊され、次いで小径
部2が大径部1内に潜り込んでいく。この際、大径部1
の内周面にある一番目の凸部4に小径部2の先端部が当
り最弱部3の破壊後の急激な荷重低下が食い止められ
る。そして更に圧縮荷重が加わると一番目の凸部4が破
壊され、二番目の凸部4に小径部2の先端部が当る。こ
のような破壊を連続的に発生させることにより、従来の
FRP構造体に比べてエネルギー吸収量を大きくすること
ができる。尚、凸部4が破壊されていく際の圧縮荷重
は、凸部4の形状、材質等の性状を変化させることによ
り要求に応じて調節することができる。
〔発明の効果〕
上述の如く本発明のFRP構造体は、筒状体の内周面又は
外周面に筒状体が長手方向に圧縮される際に順次破壊さ
れる複数の凸部が長手方向に沿って設けられているた
め、従来の凸部が設けられていないFRP構造体に比べて
衝撃エネルギー吸収量が多く、又、筒状体の圧縮変形に
伴う衝撃エネルギー吸収量の変動が少なく、優れた衝撃
エネルギー吸収特性を示す。又、その製造においても、
凸部を設けること以外は従来のFRP構造体の製造方法と
同様であるので容易に実施可能である。又、種々の性状
のものも一体成形により容易に製造できるので金属製の
衝撃吸収装置に比べて製造が容易である。更に、基材樹
脂や強化繊維の種類や組合せを変えることにより種々の
変形が可能であり、適用範囲が広い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のFRP構造体の実施例1の斜視図、 第2図は第1図のA−A線に沿った断面図の中心線を境
とした半分を示す半断面図、 第3図ないし第5図は本発明の実施例2ないし4の第2
図と同様の半断面図、 第6図は本発明及び従来のFRP構造体を長手方向に圧縮
した場合の、ストロークの変化に対する圧縮荷重の変化
を示す図、 第7図は各種材料の脆性的な破壊特性を示す図である。 図中、 1…大径部、2…小径部、3…最弱部 4…凸部、5…発泡体、6…中径部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに径を異にする少なくとも二つのFRP
    製の筒状体が長手方向に沿って強度が最も弱い部分であ
    る段差部を設けて接続され、前記筒状体の少なくとも一
    つの内周面又は外周面に、長手方向に沿って衝撃を受け
    ることにより前記段差部で破壊されて一つの筒状体が他
    の筒状体の内部又は外部に嵌合する際に破壊される複数
    の凸部が、長手方向に沿って設けられていることを特徴
    とするFRP構造体。
JP1259793A 1989-10-04 1989-10-04 Frp構造体 Expired - Lifetime JPH07100459B2 (ja)

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JP1259793A JPH07100459B2 (ja) 1989-10-04 1989-10-04 Frp構造体

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JPH03121982A JPH03121982A (ja) 1991-05-23
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US6923494B2 (en) * 2002-08-23 2005-08-02 General Electric Company Pedestrian energy absorber for automotive vehicles
DE102013106070C5 (de) * 2013-06-12 2019-10-24 Leichtbau-Zentrum Sachsen Gmbh Seitenwandgruppe für Personenkraftwagen

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