JPH069996Y2 - テイツシユケ−ス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ティッシュケースに関する。

（従来の技術） 近時、ティッシュペーパーは、一般に第４図に示すよう
なティッシュケースに収納されて販売に供されている。

このティッシュケース内では、二つ折りされたティッシ
ュペーパーが順次互い違いに噛み合わせられるようにし
て積み重ねられている。そして、積み重ねられたティッ
シュペーパーは函体の頂面に設けられた取出口から順に
１枚ずつ引き出される。

かかるティッシュケースの底面には通常、第５図に示す
ように、ミシン目線２０と折罫２１とにより持上片２２
が区画形成されている。この持上片２２は、ティッシュ
ペーパーの残量が少なくなった際に、ティッシュペーパ
ーを取り出し易くするためのものである。すなわち、テ
ィッシュペーパーの残量が少なくなると取出口とティッ
シュペーパーとの間が離れ、ティッシュペーパーを取出
口から引き出し難くなる。そこで、ミシン目線２０を破
断し、折罫２１に沿って持上片２２を函体内に折り込ん
で起立させる。これにより、ティッシュペーパーを下方
から持ち上げて取出口に接近させ、取り出し易くするの
である。

（考案が解決しようとする課題） しかし、従来のかかるティッシュケースには、ティッシ
ュペーパーを確実にかつ安定した状態で持ち上げること
が出来ないという問題点がある。すなわち、持上片２２
をあまり大きくすれば函体自体が脆弱になってしまうか
ら、持上片２２はあまり大きくすることが出来ない。し
かも、持上片２２は板紙の端面でティッシュペーパーを
支承するのであるから、持上片２２が支承するのはティ
ッシュペーパーの全面積のうちのごく一部に過ぎない。
更に、持上片２２は折罫２１により折り立てられるだけ
であるから、僅かな力で倒れたり押し潰されたりし易
い。以上により、従来のティッシュケースはティッシュ
ペーパーを確実かつ安定的に持ち上げることが出来なか
った。

また、従来のかかるティッシュケースには、ミシン目線
２０から逸れて破断し易いという問題点がある。すなわ
ち、保管、搬送中等にミシン目線２０が濫りに破断する
のを防止するために、ミシン目線２０をあまり切れ易く
することは出来ない。そのため、ミシン目線２０を破断
する際に、破断がミシン目線２０を逸れて進行し、有効
に機能する持上片２２を形成出来なかったり、函体の底
面を毀損してしまったりすることが屡々あった。

（課題を解決するための手段） 上記のような問題点を解決するため本考案はティッシュ
ケースを、一方の相対する壁板の各両側部に略くの字型
の山折罫をその折曲点を前記壁板の上方部に位置させて
設けるとともに、前記折曲点間を結ぶ折罫を、前記相対
する壁板に山折罫で１条ずつと、前記相対する壁板の上
方部から天板に亘る部分に谷折罫で２条設けたものとし
て構成した。

（作用） この考案のティッシュケースにおいては、天板を押し下
げることにより、取出口をティッシュペーパーに近づけ
ることが出来る。

（実施例） 図により本考案の一実施例を説明すると、第２図は本考
案に係わるティッシュケースのブランク板Ａを内面側か
ら見た平面図である。

ブランク板Ａは、横折線を介して壁板１，天板２，壁板
３，底板４，貼着片５を順に連設し、壁板１，天板２，
壁板３，底板４の各両側端に縦折線を介してそれぞれフ
ラップ６，壁板７，フラップ８，壁板９を連設し、壁板
１，３の各両側部に略くの字型の山折罫１０をその折曲
点１１を壁板１，３の上下中央より天板２寄りに配置さ
せて設けるとともに、４個の折曲点１１間を横方向の山
折罫１２，１２と縦方向の谷折罫１３，１３とにより連
結したものである。前記のように折曲点１１を壁板１，
３の上下中央より天板２寄りに配置させたことにより、
山折罫１２，１２はそれぞれ壁板１，３の上下中央より
天板２寄りに位置し、かつ４条の山折罫１０はそれぞれ
折曲点１１より天板２寄りの部分が天板２と反対側の部
分より短い「く」の字型をしている。

なお、１４はつなぎ部ａを有する切込線ｂにより区画形
成された取出口であり、１５は取出口１４を被って貼着
された透明なプラスチックスフィルムであり、ｃはプラ
スチックスフィルム１５に穿設された切欠線である。

組立、販売に当たっては、通常のティッシュケースにお
けると全く同様に組み立てて販売に供する（第３図）。

使用に当たっては、通常のティッシュケースにおけると
全く同様に使用し始める。

そして、ティッシュペーパーの残量が少なくなって一番
上のティッシュペーパーと天板２との間が離れてきた段
階で、天板２を上方より押圧する。この押圧により、第
１図に示すように、略くの字型の山折罫１０と山折罫１
２とが山折れするとともに谷折罫１３が谷折りされ、壁
板１，３が側外方に突出するとともに天板２が下方に押
し下げられる。この天板２の押し下げにより取出口１４
がティッシュペーパーに接近し、ティッシュペーパーを
容易に引き出すことが出来るようになる。

（考案の効果） 本考案は上述のように構成され、一方の相対する壁板の
各両側部に略くの字型の山折罫をその折曲点を前記壁板
の上方部に位置させて設けるとともに、前記折曲点間を
結ぶ折罫を、前記相対する壁板に山折罫で１条ずつと、
前記相対する壁板の上方部から天板に亘る部分に谷折罫
で２条設けたことにより、ティッシュペーパーの残量が
少なくなった際に、天板を上方より押圧すれば、函体を
全然損傷することなく容易に天板を押し下げることが出
来る。そのため、取出口とティッシュペーパーとの間隔
が狭まり、ティッシュペーパーの引き出しを円滑に継続
することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示し、第１図は
使用状態を示す斜視図、第２図はブランク板を内面側か
ら見た平面図、第３図は斜視図であり、第４図及び第５
図は従来のティッシュケースの斜視図及び底面図であ
る。 １，３，７，９……壁板、２……天板 ４……底板、６，８……フラップ １０，１２……山折罫、１１……折曲点 １３……谷折罫、１４……取出口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】二つ折りしたティッシュペーパーを順次互
   い違いに噛み合わせつつ積み重ねて収納し、そのティッ
   シュペーパーを頂面に設けた取出口より１枚ずつ取り出
   す函状のティッシュケースにおいて、一方の相対する壁
   板の各両側部に略くの字型の山折罫をその折曲点を前記
   壁板の上方部に位置させて設けるとともに、前記折曲点
   間を結ぶ折罫を、前記相対する壁板に山折罫で１条ずつ
   と、前記相対する壁板の上方部から天板に亘る部分に谷
   折罫で２条設けたことを特徴とするティッシュケース。