JPH0699791B2 - 高強度・高導電型リードフレーム用金属板の製造方法 - Google Patents

高強度・高導電型リードフレーム用金属板の製造方法

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JPH0699791B2
JPH0699791B2 JP21003389A JP21003389A JPH0699791B2 JP H0699791 B2 JPH0699791 B2 JP H0699791B2 JP 21003389 A JP21003389 A JP 21003389A JP 21003389 A JP21003389 A JP 21003389A JP H0699791 B2 JPH0699791 B2 JP H0699791B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、強度と熱放散性(熱放散性は導電性とほぼ等
価。従って以下導電性と略す)のバランスに優れたリー
ドフレーム用金属板、または金、銀メッキを省略して
金、銅線のワイヤーボンドを行う技術(以下ベアボンド
と略す)を可能にする低コストIC,LSI用リードフレーム
用金属板、その他トランジスタ、コンデンサなど高強度
・高導電型リードフレーム用金属板の製造方法に関す
る。
〔従来の技術〕
IC,LSIなどの高強度・高導電型のリードフレーム用金属
としてはCu−0.15重量%Cr−0.35重量%Zr系;Cu−0.60
重量%Fe−0.20重量%P−0.05重量%Mg系;Cu−0.12重
量%Sn−0.80重量%Cr系;Cu0.12重量%Sn−0.80重量%C
r系;Cu−0.55重量%Cr−0.25重量%Zr系;Cu−0.02重量
%Sn−0.80重量%Cr系;Cu−Al2O3内部酸化合金などが、
高強度と高導電型として、なかでもCu−Cr−Zr系ではベ
アボンド用としても開発されているが、合金元素添加な
らびに製造工程増などによるコスト上昇や、溶解・精練
が難しい合金元素を添加することの制約などの問題があ
り、さらに強度向上のために二次加工率を大きくとるた
め異方性が大きく今日の表面実装型のQFP(リードが四
方に存在するフレーム)パッケージなどでは使えない問
題があり、価格と特性を含めて満足する銅合金は開発さ
れていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明はこれらの先行技術の問題点を急冷凝固鋳造法と
微量添加元素の組合せにより、優れた強度と高導電性の
バランスならびにベアボンド性に優れた信頼性と低コス
ト化を実現したCu合金リードフレーム用金属板の製造方
法を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明の特徴とするところは重量%でOを0.
005〜0.05%、Zrを0.1〜0.3%含有し、さらにTiまたはC
rの少なくとも一方を含有して、Zr,Ti,Crの合計が0.5〜
1.0%の範囲に規制した残部がCuおよび不可避的不純物
である溶融金属を該溶融金属が完全凝固するまで100℃
/秒以上の表面冷却速度により鋳造し、次いで冷間圧
延、熱処理の工程をそれぞれ1回以上行うことによりま
た、前記最終冷間圧延または熱処理後にさらにCuメッキ
を施すことにより高強度・高導電型リードフレーム用の
金属板の製造する方法にある。
〔作用〕
以下、本発明の構成要件の限定理由を説明する。
合金の化学組成の限定理由は以下の通りである。
本発明においては、先ず急冷凝固冷却時に最も酸化物を
形成し易いZrの微小酸化物を母相に整合歪(母相に酸化
物、析出物などが存在する場合、連続した結晶格子が少
しずれた状態のときその界面で発生する界面歪)を持た
せた状態で存在させて母相を強化し、さらにその後の時
効に相当する処理で酸素と結合して残った固溶Zr,Ti,Cr
を微細に析出させて整合歪を持たせ、強化に用いた酸化
物、析出物の全体積を最小限にして強度を得ることで高
強度と高導電性を同時に可能にしている。
ここにおいて全O量を0.005〜0.05重量%に限定するの
は、0.005重量%未満はZr酸化物の一次強化への効果が
不十分なため下限を0.005重量%とし、0.05重量%超で
はZr酸化物が粗大化して加工性、ベアボンド性を劣化さ
せるため上限を0.05重量%とした。
つぎに、Zr,Ti,Crの合計含有量を0.5〜1.0重量%の範囲
とするのは次の理由による。第1図はZr,Ti,Crの合計含
有量と該金属板の強度(kg/mm2)及び全伸び(%)の関
係を示すが、図示の如く、強度と全伸びは全く逆の特性
を示し、両特性の最適範囲は上記成分合計量の0.5〜1.0
重量%の範囲内にある。
又、第2図は上記成分合計量と当該金属板の導電率(%
IACS)及びベアボンド評点の関係を示し、両特性の最適
範囲は上記成分合計量の0.5〜1.0重量%の範囲内にあ
る。
すなわち、上記成分合計量の0.5重量%未満では当該金
属板に形成される酸化物と析出物の総体積が不十分で必
要な強度が得られず、また、1.0重量%を超えた量では
加工性、ベアボンド性および導電性を大きく劣化させる
からである。また上記Zrは本発明の主要構成元素であ
り、その含有量が0.1重量%以下ではZr酸化物による強
化とCuとZrの化合物強化併用に対して不十分であり、ま
た0.3重量%超ではZrの価格からくるコスト上昇になる
ので、Zrの含有成分を0.1〜0.3重量%の範囲に限定し
た。
それ以外は原料および溶製時に不可避的に混入される不
純物とする。
該溶融金属が完全凝固するまでの表面冷却速度を100℃
/秒以上とするのは、Zr酸化物が100℃/秒未満の冷却
速度では目的とする強度を得るための微細なサイズと整
合歪が得られないことや、酸化物の均一な分布が得られ
にくくなるからである。
本発明では双ロール法などの急冷凝固的手法によって鋳
造するものであり、かゝる方法により上記効果以外に組
織の細粒化ならびZr,Ti,Crの過飽和固溶度向上による時
効後の強度への効果が得られ、また工程省略、歩留り向
上などのコストメリットも大きい。
また、鋳造後は冷間圧延、熱処理を行う。冷間圧延はリ
ードフレームに必要な板厚を得るのが主目的であるが、
一次の冷間圧延の圧延率は化学組成、鋳造厚みと二次冷
間圧延圧下率の組合わせにより、目的とする板厚、強度
・加工性が得られるように選択される。その効果的な圧
延率の範囲は30〜95%である。
焼鈍を目的とした熱処理は加工性を向上させることを目
的とするが、必要によって焼鈍保定後室温近傍までの冷
却を制御することで時効を目的とした熱処理も兼ねるこ
とが可能である。またこの時の熱処理温度は回復型また
は再結晶型焼鈍により区別されるが両方含む温度範囲と
して300〜700℃が適正である。さらに熱・電気伝導性を
一段と向上させるために時効処理を行う場合もあり、そ
の条件は化学組成と前工程条件により適性な処理温度を
選定すべきである。すなわち、上記温度が低温過ぎると
析出物の周りに大きな歪を生じて導電性を劣下させ、ま
た加熱時間が長くなるため設備・製造能率に対する制約
になる。また高温過ぎると析出量が少なくなって良好な
導電性が得られず、析出物が粗大化して強度確保上不利
になる。従って時効処理は350〜650℃の温度範囲が適正
条件となる。また、必要に応じて二次冷間圧延を行うこ
とは板の形状、表面粗度、および強度確保などに有効で
あり、パッケージの要求特性に合わせて付加する。
またベアボンドを行う場合、最終冷延または熱処理後に
Cuメッキを施すことにより、Cuメッキ表面をメッキ直後
のままで維持して、純Cu表面を付与することでワイヤー
ボンディングの信頼性を一層高めるものである。
〔実施例〕
実施例1. 第1表に本発明の成分範囲の合金A〜E、比較の成分範
囲の比較材F〜Jの化学組成を示す。
第2表には得られた合金の材質特性示す。ここで試料番
号1〜10は双ロール鋳造機を用いて、2.8×102℃/秒の
表面冷却速度で板厚2.0mmに、試料番号11は本発明外の1
0℃/秒の冷却速度で板厚10.5mmに薄スラブ連続鋳造機
により鋳造したものである。
酸洗後一次冷間圧延として板厚1.0mmまで圧延し、500℃
で1時間の中間焼鈍を行い、さらに板厚0.25mmまで圧延
した。次に、加工性付与のため最終焼鈍を550℃で3時
間行い、該温度より100℃まで、50℃/時間の冷却速度
で冷却したのち、二次冷間圧延を30%施した。
特性評価として、引張強さ・全伸びはJIS 13号B試験片
により、導電率は4端子法で評価された。また価格指標
は代表的高強度・高導電型材料の価格に対して60%以下
を本発明の目的を達成したこととして○印として、それ
以上を×印として示した。
ここで試料番号6はO含有量、試料番号8はZr,Ti,Crの
総含有量が成分限定以下の場合で有り、強度が低い。ま
た試料番号7はO含有量、試料番号9はZr,Ti,Crの総含
有量が成分限定範囲以上の場合であり全伸びおよび導電
率が低い。試料番号10はZrが成分限定範囲以上で価格が
高い。また試料番号11は前述の如く、表面冷却速度が本
発明の範囲外の場合で強度が低く、本発明の特性が優れ
ていることは明らかである。
実施例2. 第3表には、実施例1で加工・熱処理した第1表のA,C,
E,GおよびIの試料を用いてベアボンド性を評価した。
その条件は上記コイルを25.64mmの幅にスリットしてDIP
−16Pin用に、パンチングして試料によってはCuメッキ
を3μm、Agメッキ5μmを施してSiチップをダイボン
ディングした後に25μmの金線を用いて雰囲気超音波熱
圧着法によりワイヤーボンドを行った。ボンディング条
件は雰囲気10%H2−N2リードフレーム温度195℃、ファ
ーストボンディング圧50g、セカンドボンディング圧90g
で実施した。
接合性の評価はプルテスターにてボンディング強度を測
定し、さらにボンデェングしたリードフレームをエポキ
シ樹脂でモールドして、130℃でプレッシャークッカー
に200時間、12V印加で保定して断線および短絡の確立を
測定した。この結果より本発明の材料でメッキを施さな
い場合でも、リードフレームの接合性はAgメッキを施し
た場合に比較しても何ら遜色がなかった。
実施例3. 第4表には、実施例2と同様に実施例1で加工・熱処理
した第1表のA,C,E,GおよびIの試料を用いてベアボン
ド性を評価した。その条件は上記コイルを25.64mm幅に
スリットしてDIP−16Pin用に、パンチングして試料によ
ってはCuメッキを3μm、Agメッキ5μmを施してSiチ
ップをダイボンディングした後に25μmの銅線を用いて
雰囲気超音波熱圧着法によりワイヤーボンドを行った。
ボンディング条件は雰囲気10%H2−N2リードフレーム温
度195℃、ファーストボンディング圧50g、セカンドボン
ディング圧90gで実施した。接合性の評価条件も実施例
2同様に行った。その結果は銅線においても本発明の範
囲の成分系は通常Agメッキ処理材、無酸素銅などと同じ
ようなベアボンド性を有することは明らかである。
〔発明の効果〕 本発明は、従来よりIC、LSI、トランジスタおよびコン
デンサーに用いられてきたリードフレーム用金属板の強
化法に代わり、酸化物・析出物の母相中での全体積を最
小限にして強度向上を図っているため、従来材を上回る
強度と導電性バランスを得ることができ、また母相が純
Cuに近いためベアボンド時に優れた接合信頼性を有して
おり、かくて本発明は高強度・高導電型リードフレーム
用金属板を安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はZr,Ti,Crの合計含有量と強度、加工性(全伸
び)の関係を示す図であり、 第2図はZr,Ti,Crの合計含有量とベアボンド性、導電性
の関係を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%でOを0.005〜0.05%、Zrを0.1〜0.
    3%含有し、さらにTiまたはCrの少なくとも一方を含有
    して、Zr,Ti,Crの合計が0.5〜1.0%の範囲に規制した残
    部がCuおよび不可避的不純物である溶融金属を該溶融金
    属が完全凝固するまで100℃/秒以上の表面冷却速度に
    より鋳造し、次いで冷間圧延、熱処理の工程をそれぞれ
    1回以上行うことを特徴とする高強度・高導電型リード
    フレーム用金属板の製造方法。
  2. 【請求項2】最終冷間圧延または熱処理後にCuメッキを
    施すことを特徴とする請求項1記載の高強度・高導電型
    リードフレーム用金属板の製造方法。
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JP5675404B2 (ja) * 2011-02-08 2015-02-25 Dowaメタルテック株式会社 銅合金板材およびその製造方法
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