JPH0699787A - 車両の衝突判定装置 - Google Patents

車両の衝突判定装置

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JPH0699787A
JPH0699787A JP4250914A JP25091492A JPH0699787A JP H0699787 A JPH0699787 A JP H0699787A JP 4250914 A JP4250914 A JP 4250914A JP 25091492 A JP25091492 A JP 25091492A JP H0699787 A JPH0699787 A JP H0699787A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の衝突を加速度に基づく衝撃力と速度変
化量から判定する。 【構成】 車両に加わる加速度を区間積分器が時間積分
して速度変化量を演算する一方、加速度に含まれる車両
の衝突時に顕著に現われる特定の帯域成分を帯域濾波回
路にて描出し、二乗演算器において二乗することで衝撃
力を演算し、衝撃力と速度変化量のそれぞれに重み系数
を掛けそれらを、媒介変数として判定回路が衝突判定を
行うことにより、車両が衝突したときに乗員に危害が及
ぶ塑性衝突について衝撃力と速度変化量と合わせて総合
的に衝突判定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、衝撃力と速度変化量
から車両の衝突を高速かつ高精度に判定するようにした
車両の衝突判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の衝突による乗員の死亡事故を減ら
すため、前部座席に座る運転者や運転助手を衝突時の衝
撃から保護するエアバック装置の導入が急がれている。
【0003】例えば運転席側のエアバック装置は、車両
のステアリングホイールの中央部分にエアバックが埋め
込んであり、衝突により車両が一定限度を越える衝撃を
受けたときに接点を閉じる衝撃センサが展開信号を発
し、スクイブと呼ばれる起爆素子に動作電流を通電して
エアバックを爆発的に展開させる構成とされており、展
開したエアバックがステアリングホイールと運転者の間
に介在して緩衝機能を果たす。
【0004】しかし、この種の従来のエアバック装置
は、衝撃力に感応して機械的に接点を閉じる衝撃センサ
を用いているため、例えば車両が悪路を走行したときに
受ける衝撃や、或は車両が縁石に乗り上げたときに受け
る衝撃等によって衝撃センサが誤動作してしまう危険が
高く、さらにまた車両が電柱などに衝突したさいに電柱
が車体の一部にめり込んでしまうようなケースでは、比
較的緩慢に衝突が行われるために衝撃センサが作動しな
いこともあり、衝撃センサの動作に対する信頼度が低い
といった欠点があった。
【0005】そこで、衝撃判定をより確実に行うため、
例えば図6に示した車両の衝撃判定装置1のごとく、車
両に取り付けた加速度センサ2の出力を時間積分し、そ
の積分値が安全限界を越えたときに衝突判定するものが
提案されている。
【0006】同図に示した車両の衝突判定装置1は加速
度センサ2が検出する加速度信号を高域濾波回路3を介
してアンプ回路4に送り込み、アンプ回路4にて増幅さ
れた加速度信号G(t)をリミッタ回路5により振幅制
限したのち、オフセット積分器6に供給してオフセット
積分するものである。
【0007】オフセット積分器6は、通常走行時に発生
する加速度信号の最大値をオフセットGsとしており、
加速度信号G(t)からオフセットGsを差し引いた値
に対し
【数1】[G(t)−Gs]dt なる時間積分を行うものである。
【0008】オフセット積分器6の積分出力は比較器7
に供給されてしきい値Erと比較され、積分出力がしき
い値を越えたときに衝突と判定し、エアバックのため展
開信号が出力されるようになっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の車両の衝突判定
装置1は、オフセット積分器6が加速度信号G(t)を
時間積分する構成であるため、積分結果が得られるまで
に時間がかかり、このため瞬時にして衝突を判定する必
要がある場合などに展開信号が遅れやすいといった課題
があった。
【0010】いま仮に、車両が中速或は高速で走行して
いるときに、エアバックの展開に要する時間が30ms
であるとすれば、衝突時の衝撃を受けて前のめりになっ
た乗員が12.5cm前傾したときに、展開しきったエ
アバックが乗員を受け止めるよう理想的に設計するため
には、実際に衝突が発生してから衝突判定を下すまでに
猶予される期間はきわめて短かい時間に限られてしま
い、現実に衝突判定の遅れからエアバックの展開が間に
合わず、満足すべき緩衝効果が得られないケースもあっ
た。
【0011】また、オフセット積分器6から得られる速
度変化量は、衝突の前後で著しい変化を示すケースでは
衝突判定に役立つが、例えば車両が電柱に衝突した場合
のように比較的緩慢に停止に至る場合は、悪路走行時と
区別できないケースも希ではなく、このため電柱衝突時
にはエアバックが作動しないのに、山岳道路のような悪
路を走行したときにエアバックが作動してしまうなど、
衝突判定に正確さを欠くことがある等の課題を抱えてい
た。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決したものであり、車両に加わる加速度を検出する加
速度センサと、前記加速度センサの出力を区間積分し
て、区間速度変化量を演算する速度変化量演算手段と、
前記加速度センサの出力から車両の衝突時に顕著に現わ
れる特定の帯域成分を抽出する帯域濾波手段と、前記帯
域濾波手段の出力を二乗して衝撃力を演算する衝撃力演
算手段と、前記衝撃力演算手段の出力と前記速度変化量
演算手段の出力にそれぞれ重みを掛ける手段と、重みを
掛けた後の出力を媒介変数として衝突判定を行う判定手
段とを具備することを特徴とするものである。
【0013】
【作用】この発明は、車両に加わる加速度を区間積分し
て速度変化量を演算する一方、加速度に含まれる車両の
衝突時に顕著に現れる特定の帯域成分を抽出して二乗す
ることで衝撃力を演算し、このそれぞれに重みを掛け、
媒介変数として衝突判定を行うことにより、車両が衝突
した時に乗員が危害が及ぶ塑性衝突について、衝撃力と
速度変化量を合わせて総合的に衝突判定し、高速でなお
かつ高精度の衝突判定を行う。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例について、図1ない
し図5を参照して説明する。図1は、この発明の車両の
衝突判定装置の一実施例を示す回路構成図、図2は図1
に示した判定回路に用いる衝突判定マップを示す図、図
3、図4、図5はそれぞれ正面衝突時とクッションドラ
ム衝突時及び悪路走行時の図1に示した回路各部の信号
波形図である。
【0015】図1に示す車両の衝突判定装置11は、加
速度センサ12により得られる加速度信号をAD変換に
よりディジタルデータに変換し、離散値データとして一
切の処理を行う。
【0016】加速度センサ12としては、半導体基板上
に応力歪みゲージを形成した半導体加速度を用いてお
り、応力を受けて歪んだときに半導体のピエゾ抵抗が変
化することを利用する応力歪みゲージを車両の進行方向
に受圧面を向けて組み込んである。
【0017】加速度センサ12の出力は、離散値データ
に変換する前に、まず折り返し歪みの影響を排除するた
めの低域濾波回路13において加速度信号を帯域制限
し、続いてサンプリングクロックに同期して動作する開
閉スイッチ14を介してAD変換器15に供給され、所
定の量子化ビットをもってディジタルデータに変換され
る。
【0018】AD変換器15から得られる加速度データ
G(k)は同時並行的に区間積分と衝撃力演算にかけら
れる。
【0019】まず区間積分は、区間累積型の区間積分器
16により行われ、離散値化された加速度デ−タG
(k)をサンプリングクロックに合わせて所定の区間、
加算することで行なわれる。
【0020】すなわち、区間積分により得られる速度変
化量△V(k)は
【0021】
【数2】
【0022】所定の区間t2−t1は予め決められてい
て、新しい加速度信号が入力する毎に過去の信号は捨て
られる。
【0023】一方、衝撃力演算は、まず帯域濾波回路1
7において加速度デ−タに含まれる人体に影響を与える
帯域成分を描出し、続く二乗演算器18において二乗演
算することで行なわれる。
【0024】すなわち、加速度デ−タのうち人体に影響
を与える帯域成分は、車種ごとに固有の周波数分布を示
すが、衝突の激しさすなわち衝撃の大きさに応じて大き
な変化を示すことが判っており、従ってこれらの帯域成
分に着目することで、速度変化量を追跡しただけでは分
からない衝撃力を検出することができる。
【0025】また、二乗演算器18が正負にわたって変
化する上記の帯域成分を、二乗演算するため、加速度の
正負に関係なく衝撃力の大きさを正確に把握することが
でき、これにより後述する判定回路20において、悪路
走行や縁石乗り上げ等に伴う衝撃等と区別して、エアバ
ッグの作動を必要とする衝突であることを判定すること
ができる。
【0026】区間積分出力と、衝撃力演算出力は、それ
ぞれ重みを掛けられ判定回路20に供給され、図2に示
す衝突判定マップに従って衝突判定にかけられる。
【0027】実施例に示した判定回路20は、衝撃力△
E(k)と速度変化量△V(k)を2軸とする平面上で
衝突域と非衝突域を区画する判定曲線を境界に衝突判定
を行う。
【0028】すなわち、判定回路20は、衝撃力ΔE
(k)と速度変化量ΔV(k)を媒介変数(パラメ−
タ)として、まず
【数3】K1△(k)+K2△V(k) なる算術演算を行い、演算結果が
【数4】K1△E(k)+K2△V(k)≧K3 なる関係を満たす場合に衝突と判定するもので、回路全
体は算術演算回路から構成される。
【0029】なお式中のK1、K2は衝撃力△E(k)と
速度変化量△V(k)を2軸とする衝突判定マップ上で
の重み系数であり、車種に固有の値をとるため、車種ご
とに実際に衝突試験を繰り返すことで経験的に最適値を
求めることができる。
【0030】図2に示した衝突判定マップには、中速で
の正面衝突と高速での正面衝突の外に、緩衝機能をもっ
た缶状体からなるクッションドラムとの衝突や電柱、支
柱といったポールへの衝突といった事例ごとに、衝撃力
△E(k)と速度変化量△V(k)相関が最も深い領域
を、それぞれ点線で囲って示してある。
【0031】また、判定曲線の内側の領域には、通常走
行や車体のシャーシ部分だけの危険を伴わない衝突を示
すアンダーキャリッジ或は悪路走行のごとく、判定回路
20が非衝突であると判定する事例についても、衝撃力
△E(k)と速度変化量△V(k)の相関が最も深い領
域をそれぞれ点線で囲って示してある。
【0032】これら分類パターンは、実際に車両を使っ
て衝突実験をしたさいに得られたデータにもとづいて作
成したものであり、衝撃力△E(k)と速度変化量△V
(k)が判れば、判定曲線に従って衝突と非衝突が鮮明
に区別できることを物語っている。
【0033】事実、例えば時速50km前後の速度で正
面衝突した場合は、図3に示したように、衝撃力△E
(k)も速度変化量△V(k)もともに早い段階で一定
の限界を超える変化を見せ、総合的な判断から衝突判定
を行うことができる。
【0034】従って、衝突の初期の段階でエアバッグを
展開し、乗員を安全に保護することができる。
【0035】また、クッションドラムに時速30km前
後で衝突した場合には、図4に示したように、衝撃力△
E(k)自体は小さいものの、速度変化量△V(k)が
一定レベルを越えた時点でエアバッグを展開させること
ができる。
【0036】従って、クッションドラムとの衝突では、
速度変化量△V(k)衝突判定の支配的要因を占めるこ
とが判る。
【0037】さらにまた、従来ポール衝突時との判別が
難しかった悪路走行時については、図5に示したよう
に、衝撃力△E(k)は突発的にある程度のレベルに達
する変化を示すが、速度変化量△V(k)が規定レベル
にまで達しないため、誤って衝突判定が下されることは
ない。
【0038】このように、車両の衝突判定装置11によ
れば、車両の前部を無数のばね体が複合された塑性ばね
と見なすことで、衝突により車両が停止に至る過程で加
速度信号の基本正弦波に重畳する無数のばね体による各
種の振動波形のなかから、衝突時に顕著で人体に影響を
与える特定の帯域成分を抽出することで、速度変化量を
追跡しただけでは分からない衝撃力を検出することがで
き、これにより悪路走行や縁石乗り上げ等に伴う衝撃等
と区別して、速度変化量と合せて、エアバッグの作動を
必要とする衝突かどうかを総合的に判定することによ
り、高速かつ高精度の衝突判定が可能である。
【0039】また、衝撃力△E(k)と速度変化量△V
(k)が与えられたときにこれらを関数的に演算し、演
算結果が衝突域と非衝突域を区画する曲線の内外いずれ
の側に存在するかをもって衝突判定が可能であり、特に
車種によって判定曲線が異なろうとも、関数を置き換え
るだけで対応できるため、優れて汎用性を有するもので
ある。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、この発明は、車両
に加わる加速度を区間積分して速度変化量を演算する一
方、加速度に含まれる車両の衝突時に顕著に現われる人
体に影響を与える特定の帯域成分を描出して二乗するこ
とで衝撃力を演算し、衝撃力と速度変化量にそれぞれ重
みを掛けた後、媒介変数として衝突判定を行う構成とし
たから、速度変化量を追跡しただけでは分からない衝撃
力を検出することができ、従って正負にわたって現われ
る特定帯域成分を二乗して得られる衝撃力から、悪路走
行や縁石乗り上げ等に伴う衝撃等と区別して、安全装置
の作動を必要とする衝突であることを判定し、速度変化
量と合わせて総合的に衝突判定することにより、高速か
つ高精度の衝突判定が可能であり、衝突検知に車室内に
単一センサを用いるシングルポイントセンサ方式にふさ
わしい衝突判定装置を提供することができる等の優れた
効果を奏する。
【0041】また、この発明は、加速度センサとして、
半導体基板上に応力歪みゲージを形成した半導体加速度
センサを用いることにより、応力を受けて歪んだときに
半導体のピエゾ抵抗が変化することを利用する応力歪み
ゲージを、車両の進行方向に受圧面を向けて組み込むこ
とで、小形のものでも十分なダイナミックレンジをもっ
て加速度を検出することができ、特に半導体基板と応力
歪みゲージを一体化させた拡散型センサの場合、精度の
高いものが安価に入手できるため、全体の製造コストを
引き下げることができる等の効果を奏する。
【0042】また、速度変化量演算手段として、速度変
化量をある時間範囲で把えることから、一定時間の窓で
積分時間を移動しながら時間積分する区間積分器を用い
ることにより、通常走行している最中に悪路から受ける
振動や、或は車両が縁石に乗り上げたさいに受ける速度
変化といった、衝突判定を狂わせやすい要因について、
区間積分により推積することがない等の効果を奏する。
【0043】また、前記帯域濾波手段として、衝突時に
塑性変形する車両の前部の加速度振動波形のうち、人体
に有害な周波数帯を含む衝突時に特有の顕著な変化を示
す帯域成分を描出し、衝撃力の目安として衝突判定に有
効活用することができる等の効果を奏する。
【0044】また、衝撃力演算手段として、AD変換に
より離散値化された加速度データを二乗演算する二乗演
算器を用いることにより、ディジタル式の掛算器を用い
た確実で正確な二乗演算が可能であり、高速演算が要求
される衝撃力の割り出しに有効である等の効果を奏す
る。
【0045】さらにまた、判定手段として、衝撃力と速
度変化量を2軸とする平面上で衝突域と非衝突域を区画
する曲線を境界に衝突判定を行う算術演算回路を用いる
ことにより、衝撃力と速度変化量が与えられたときにこ
れらを算術的に関数演算し、演算結果が衝突域と非衝突
域を区画する曲線の内外いずれの側に存在するかをもっ
て衝突判定が可能であり、特に車種等によって判定曲線
が異なろうとも、関数を置き換えるだけで対応できるた
め、優れた汎用性を有する等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両の衝突判定装置の一実施例を示す
回路構成図である。
【図2】図1に示した判定回路に用いる衝突判定マップ
を示す図である。
【図3】正面衝突時の図1に示した回路各部の信号波形
図である。
【図4】クッションドラム衝突時の図1に示した回路各
部の信号波形図である。
【図5】悪路走行時の図1に示した回路各部の信号波形
図である。
【図6】従来の車両の衝突判定装置の一例を示す回路構
成図である。
【符号の説明】
11 車両の衝突判定装置 12 加速度センサ 13 エイリアシング手段 (低域濾波回路) 14 開閉スイッチ (サンプリング回路) 15 AD変換器 16 積分手段 (区間積分器) 17 帯域濾波手段 (帯域濾波回路) 18 衝撃力演算手段 (二乗演算器) 191 重み係数 192 重み係数 20 判定回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】 車両の衝突判定装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、衝撃力と速度変化量
から車両の衝突を高速かつ高精度に判定するようにした
車両の衝突判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の衝突による乗員の死亡事故を減ら
すため、前部座席に座る運転者や運転助手を衝突時の衝
撃から保護するエアバック装置の導入が急がれている。
【0003】例えば運転席側のエアバック装置は、車両
のステアリングホイールの中央部分にエアバックが埋め
込んであり、衝突により車両が一定限度を越える衝撃を
受けたときに接点を閉じる衝撃センサが展開信号を発
し、スクイブと呼ばれる起爆素子に動作電流を通電して
エアバックを爆発的に展開させる構成とされており、展
開したエアバックがステアリングホイールと運転者の間
に介在して緩衝機能を果たす。
【0004】しかし、この種の従来のエアバック装置
は、衝撃力に感応して機械的に接点を閉じる衝撃センサ
を用いているため、例えば車両が悪路を走行したときに
受ける衝撃や、或は車両が縁石に乗り上げたときに受け
る衝撃等によって衝撃センサが誤動作してしまう危険が
高く、さらにまた車両が電柱などに衝突したさいに電柱
が車体の一部にめり込んでしまうようなケースでは、比
較的緩慢に衝突が行われるために衝撃センサが作動しな
いこともあり、衝撃センサの動作に対する信頼度が低い
といった欠点があった。
【0005】そこで、衝撃判定をより確実に行うため、
例えば図6に示した車両の衝撃判定装置1のごとく、車
両に取り付けた加速度センサ2の出力を時間積分し、そ
の積分値が安全限界を越えたときに衝突判定するものが
提案されている。
【0006】同図に示した車両の衝突判定装置1は加速
度センサ2が検出する加速度信号を高域濾波回路3を介
してアンプ回路4に送り込み、アンプ回路4にて増幅さ
れた加速度信号G(t)をリミッタ回路5により振幅制
限したのち、オフセット積分器6に供給してオフセット
積分するものである。
【0007】オフセット積分器6は、通常走行時に発生
する加速度信号の最大値をオフセットGsとしており、
加速度信号G(t)からオフセットGsを差し引いた値
に対し
【数1】[G(t)−Gs]dt なる時間積分を行うものである。
【0008】オフセット積分器6の積分出力は比較器7
に供給されてしきい値Erと比較され、積分出力がしき
い値を越えたときに衝突と判定し、エアバックのため展
開信号が出力されるようになっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の車両の衝突判定
装置1は、オフセット積分器6が加速度信号G(t)を
時間積分する構成であるため、積分結果が得られるまで
に時間がかかり、このため瞬時にして衝突を判定する必
要がある場合などに展開信号が遅れやすいといった課題
があった。
【0010】いま仮に、車両が中速或は高速で走行して
いるときに、エアバックの展開に要する時間が30ms
であるとすれば、衝突時の衝撃を受けて前のめりになっ
た乗員が12.5cm前傾したときに、展開しきったエ
アバックが乗員を受け止めるよう理想的に設計するため
には、実際に衝突が発生してから衝突判定を下すまでに
猶予される期間はきわめて短かい時間に限られてしま
い、現実に衝突判定の遅れからエアバックの展開が間に
合わず、満足すべき緩衝効果が得られないケースもあっ
た。
【0011】また、オフセット積分器6から得られる速
度変化量は、衝突の前後で著しい変化を示すケースでは
衝突判定に役立つが、例えば車両が電柱に衝突した場合
のように比較的緩慢に停止に至る場合は、悪路走行時と
区別できないケースも希ではなく、このため電柱衝突時
にはエアバックが作動しないのに、山岳道路のような悪
路を走行したときにエアバックが作動してしまうなど、
衝突判定に正確さを欠くことがある等の課題を抱えてい
た。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決したものであり、車両に加わる加速度を検出する加
速度センサと、前記加速度センサの出力を区間積分し
て、区間速度変化量を演算する速度変化量演算手段と、
前記加速度センサの出力から車両の衝突時に顕著に現わ
れる特定の帯域成分を抽出する帯域濾波手段と、前記帯
域濾波手段の出力を二乗して衝撃力を演算する衝撃力演
算手段と、前記衝撃力演算手段の出力と前記速度変化量
演算手段の出力にそれぞれ重みを掛ける手段と、重みを
掛けた後の出力を媒介変数として衝突判定を行う判定手
段とを具備することを特徴とするものである。
【0013】
【作用】この発明は、車両に加わる加速度を区間積分し
て速度変化量を演算する一方、加速度に含まれる車両の
衝突時に顕著に現れる特定の帯域成分を抽出して二乗す
ることで衝撃力を演算し、このそれぞれに重みを掛け、
媒介変数として衝突判定を行うことにより、車両が衝突
した時に乗員が危害が及ぶ塑性衝突について、衝撃力と
速度変化量を合わせて総合的に衝突判定し、高速でなお
かつ高精度の衝突判定を行う。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例について、図1ない
し図9を参照して説明する。図1は、この発明の車両の
衝突判定装置の一実施例を示す回路構成図、図2は図1
に示した判定手段に用いる衝突判定マップを示す図、図
3、図4、図5はそれぞれ正面衝突時とクッションドラ
ム衝突時及び悪路走行時の図1に示した回路各部の信号
波形図、図7は図1に示した帯域濾波回路の回路構成
図、図8は衝撃力を演算する際のフローチャート、図9
は速度変化量を演算するためのフローチャート、図10
は衝突判断を行なうためのフローチャートである。
【0015】図1に示す車両の衝突判定装置11は、加
速度センサ12により得られる加速度信号をAD変換に
よりディジタルデータに変換し、離散値データとして一
切の処理を行う。
【0016】加速度センサ12としては、半導体基板上
に応力歪みゲージを形成した半導体加速度を用いてお
り、応力を受けて歪んだときに半導体のピエゾ抵抗が変
化することを利用する応力歪みゲージを車両の進行方向
に受圧面を向けて組み込んである。
【0017】加速度センサ12の出力は、離散値データ
に変換する前に、まず折り返し歪みの影響を排除するた
めの低域濾波回路13において加速度信号を帯域制限
し、続いてサンプリングクロックに同期して動作する開
閉スイッチ14を介してAD変換器15に供給され、所
定の量子化ビットをもってディジタルデータに変換され
る。
【0018】AD変換器15から得られる加速度データ
G(k)は同時並行的に区間積分と衝撃力演算にかけら
れる。
【0019】まず区間積分は、区間累積型の区間積分器
16により行われ、離散値化された加速度デ−タG
(k)をサンプリングクロックに合わせて所定の区間、
加算することで行なわれる。
【0020】すなわち、区間積分により得られる速度変
化量△V(k)は
【0021】
【数2】
【0022】所定の区間t2−t1は予め決められてい
て、新しい加速度信号が入力する毎に過去の信号は捨て
られる。これは図9のフローチャートに示される。
【0023】一方、衝撃力演算は、まず帯域濾波回路1
7において加速度デ−タに含まれる人体に影響を与える
帯域成分を描出し、続く二乗演算器18において二乗演
算することで行なわれる。
【0024】すなわち、加速度デ−タのうち人体に影響
を与える帯域成分は、車種ごとに固有の周波数分布を示
すが、衝突の激しさすなわち衝撃の大きさに応じて大き
な変化を示すことが判っており、従ってこれらの帯域成
分に着目することで、速度変化量を追跡しただけでは分
からない衝撃力を検出することができる。図7に帯域濾
波回路の具体的回路構成を示す。ここで、離散値データ
に変換された加速度データG(k)を、1サンプル周期
分の信号遅延を行なう4個の遅延器17aにより縦列的
に遅延し、各遅延出力を係数器17e〜17bにてそれ
ぞれE、−D、C、−Bなる係数を乗じて帰還させ、加
算器17fにて入力加速度データG(k)に加算する。
さらに、第4段遅延出力と係数器17gにて−2を乗じ
た第2段遅延出力を、加算器17fの出力とともに加算
器17hにて加算し、最後に加算器17hの出力を係数
器17iにてK倍して出力する。従って、帯域濾波回路
17のz変換伝達特性H(z)は、
【数3】 で表される。
【0025】また、二乗演算器18が正負にわたって変
化する上記の帯域成分を、二乗演算するため、加速度の
正負に関係なく衝撃力の大きさを正確に把握することが
でき、これにより後述する判定手段20において、悪路
走行や縁石乗り上げ等に伴う衝撃等と区別して、エアバ
ッグの作動を必要とする衝突であることを判定すること
ができる。図8に衝撃力△E(k)を演算する際のフロ
ーチャートを示す。
【0026】区間積分出力と、衝撃力演算出力は、それ
ぞれ重みを掛けられ判定手段20に供給され、図2に示
す衝突判定マップに従って衝突判定にかけられる。
【0027】実施例に示した判定手段20は、衝撃力△
E(k)と速度変化量△V(k)を2軸とする平面上で
衝突域と非衝突域を区画する判定曲線を境界に衝突判定
を行う。
【0028】すなわち、判定手段20は、衝撃力ΔE
(k)と速度変化量ΔV(k)を媒介変数(パラメ−
タ)として、まず
【数4】 なる算術演算を行い、演算結果が
【数5】 なる関係を満たす場合に衝突と判定するもので、回路全
体は算術演算手段から構成される。
【0029】なお式中のK1、K2は速度変化量△V
(k)と衝撃力△E(k)を2軸とする衝突判定マップ
上での重み係数であり、K3は定数である。K1、K2
3は車種に固有の値をとるため、車種ごとに実際に衝
突試験を繰り返すことで経験的に最適値を求めることが
できる。
【0030】図2に示した衝突判定マップには、中速で
の正面衝突と高速での正面衝突の外に、緩衝機能をもっ
た缶状体からなるクッションドラムとの衝突や電柱、支
柱といったポールへの衝突といった事例ごとに、衝撃力
△E(k)と速度変化量△V(k)相関が最も深い領域
を、それぞれ点線で囲って示してある。
【0031】また、判定曲線の内側の領域には、通常走
行や車体のシャーシ部分だけの危険を伴わない衝突を示
すアンダーキャリッジ或は悪路走行のごとく、判定手段
20が非衝突であると判定する事例についても、衝撃力
△E(k)と速度変化量△V(k)の相関が最も深い領
域をそれぞれ点線で囲って示してある。
【0032】これら分類パターンは、実際に車両を使っ
て衝突実験をしたさいに得られたデータにもとづいて作
成したものであり、衝撃力△E(k)と速度変化量△V
(k)が判れば、判定曲線に従って衝突と非衝突が鮮明
に区別できることを物語っている。
【0033】事実、例えば時速50km前後の速度で正
面衝突した場合は、図3に示したように、衝撃力△E
(k)も速度変化量△V(k)もともに早い段階で一定
の限界を超える変化を見せ、総合的な判断から衝突判定
を行うことができる。
【0034】従って、衝突の初期の段階でエアバッグを
展開し、乗員を安全に保護することができる。
【0035】また、クッションドラムに時速30km前
後で衝突した場合には、図4に示したように、衝撃力△
E(k)自体は小さいものの、速度変化量△V(k)が
一定レベルを越えた時点でエアバッグを展開させること
ができる。
【0036】従って、クッションドラムとの衝突では、
速度変化量△V(k)衝突判定の支配的要因を占めるこ
とが判る。
【0037】さらにまた、従来ポール衝突時との判別が
難しかった悪路走行時については、図5に示したよう
に、衝撃力△E(k)は突発的にある程度のレベルに達
する変化を示すが、速度変化量△V(k)が規定レベル
にまで達しないため、誤って衝突判定が下されることは
ない。図10は、判定手段20がソフトウェアを使って
処理を行なう場合の、衝突判断を行なうためのフローチ
ャートであって、速度変化量△V(k)に重み係数K1
を掛けたもの(901)と、衝撃力△E(k)に重み係
数K2 を掛けたもの(902)を用い、速度変化量△V
(k)が一定値をこえる場合(903)、衝撃力△E
(k)が一定値をこえる場合(904)、及びK1
V(k)+K2△E(k)が一定値をこえる場合(9
05)に展開信号を出力することを示している。
【0038】このように、車両の衝突判定装置11によ
れば、車両の前部を無数のばね体が複合された塑性ばね
と見なすことで、衝突により車両が停止に至る過程で加
速度信号の基本正弦波に重畳する無数のばね体による各
種の振動波形のなかから、衝突時に顕著で人体に影響を
与える特定の帯域成分を抽出することで、速度変化量を
追跡しただけでは分からない衝撃力を検出することがで
き、これにより悪路走行や縁石乗り上げ等に伴う衝撃等
と区別して、速度変化量と合せて、エアバッグの作動を
必要とする衝突かどうかを総合的に判定することによ
り、高速かつ高精度の衝突判定が可能である。
【0039】また、衝撃力△E(k)と速度変化量△V
(k)が与えられたときにこれらを関数的に演算し、演
算結果が衝突域と非衝突域を区画する曲線の内外いずれ
の側に存在するかをもって衝突判定が可能であり、特に
車種によって判定曲線が異なろうとも、関数を置き換え
るだけで対応できるため、優れた汎用性を有するもので
ある。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、この発明は、車両
に加わる加速度を区間積分して速度変化量を演算する一
方、加速度に含まれる車両の衝突時に顕著に現われる人
体に影響を与える特定の帯域成分を描出して二乗するこ
とで衝撃力を演算し、衝撃力と速度変化量にそれぞれ重
みを掛けた後、媒介変数として衝突判定を行う構成とし
たから、速度変化量を追跡しただけでは分からない衝撃
力を検出することができ、従って正負にわたって現われ
る特定帯域成分を二乗して得られる衝撃力から、悪路走
行や縁石乗り上げ等に伴う衝撃等と区別して、安全装置
の作動を必要とする衝突であることを判定し、速度変化
量と合わせて総合的に衝突判定することにより、高速か
つ高精度の衝突判定が可能であり、衝突検知に車室内に
単一センサを用いるシングルポイントセンサ方式にふさ
わしい衝突判定装置を提供することができる等の優れた
効果を奏する。
【0041】また、この発明は、加速度センサとして、
半導体基板上に応力歪みゲージを形成した半導体加速度
センサを用いることにより、応力を受けて歪んだときに
半導体のピエゾ抵抗が変化することを利用する応力歪み
ゲージを、車両の進行方向に受圧面を向けて組み込むこ
とで、小形のものでも十分なダイナミックレンジをもっ
て加速度を検出することができ、特に半導体基板と応力
歪みゲージを一体化させた拡散型センサの場合、精度の
高いものが安価に入手できるため、全体の製造コストを
引き下げることができる等の効果を奏する。
【0042】また、速度変化量演算手段として、速度変
化量をある時間範囲で把えることから、一定時間の窓で
積分時間を移動しながら時間積分する区間積分器を用い
ることにより、通常走行している最中に悪路から受ける
振動や、或は車両が縁石に乗り上げたさいに受ける速度
変化といった、衝突判定を狂わせやすい要因について、
区間積分により推積することがない等の効果を奏する。
【0043】また、前記帯域濾波手段として、衝突時に
塑性変形する車両の前部の加速度振動波形のうち、人体
に有害な周波数帯を含む衝突時に特有の顕著な変化を示
す帯域成分を描出し、衝撃力の目安として衝突判定に有
効活用することができる等の効果を奏する。
【0044】また、衝撃力演算手段として、AD変換に
より離散値化された加速度データを二乗演算する二乗演
算器を用いることにより、ディジタル式の掛算器を用い
た確実で正確な二乗演算が可能であり、高速演算が要求
される衝撃力の割り出しに有効である等の効果を奏す
る。
【0045】さらにまた、判定手段として、衝撃力と速
度変化量を2軸とする平面上で衝突域と非衝突域を区画
する曲線を境界に衝突判定を行う算術演算手段を用いる
ことにより、衝撃力と速度変化量が与えられたときにこ
れらを算術的に関数演算し、演算結果が衝突域と非衝突
域を区画する曲線の内外いずれの側に存在するかをもっ
て衝突判定が可能であり、特に車種等によって判定曲線
が異なろうとも、関数を置き換えるだけで対応できるた
め、優れた汎用性を有する等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両の衝突判定装置の一実施例を示す
回路構成図である。
【図2】図1に示した判定手段に用いる衝突判定マップ
を示す図である。
【図3】正面衝突時の図1に示した回路各部の信号波形
図である。
【図4】クッションドラム衝突時の図1に示した回路各
部の信号波形図である。
【図5】悪路走行時の図1に示した回路各部の信号波形
図である。
【図6】従来の車両の衝突判定装置の一例を示す回路構
成図である。
【図7】図1に示した帯域濾波回路の回路構成図であ
る。
【図8】衝撃力を演算する場合のフローチャートであ
る。
【図9】速度変化量を演算する場合のフローチャートで
ある。
【図10】判定手段が衝突判断を行なう場合のフローチ
ャートである。
【符号の説明】 11 車両の衝突判定装置 12 加速度センサ 13 エイリアシング手段 (低域濾波回路) 14 開閉スイッチ (サンプリング回路) 15 AD変換器 16 積分手段 (区間積分器) 17 帯域濾波手段 (帯域濾波回路) 18 衝撃力演算手段 (二乗演算器) 191 重み係数 192 重み係数 20 判定手段
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】追加
【補正内容】
【図7】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】追加
【補正内容】
【図8】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】追加
【補正内容】
【図9】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】追加
【補正内容】
【図10】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に加わる加速度を検出する加速度セ
    ンサと、前記加速度センサの出力を区間積分して区間速
    度変化量を演算する速度変化量演算手段と、前記加速度
    センサの出力から車両の衝突時に顕著に現れる特定の帯
    域成分を抽出する帯域濾波手段と、前記帯域濾波手段の
    出力を二乗して衝撃力を演算する衝撃力演算手段と、前
    記衝撃力演算手段の出力と前記速度変化量演算手段の出
    力にそれぞれ重みを掛ける手段と、重みを掛けた後の出
    力を媒介変数として衝突判定を行う判定手段とを具備す
    ることを特徴とする車両の衝突判定装置。
  2. 【請求項2】 前記加速度センサは、半導体基板上に応
    力歪みゲージを形成した半導体加速度センサであること
    を、特徴とする請求項1記載の車両の衝突判定装置。
  3. 【請求項3】 前記速度変化量演算手段は、車両衝突判
    定をある時間で、把えることから、一定時間の窓で積分
    時間を移動しながら時間積分する区間積分器であること
    を特徴とする請求項1記載の車両の衝突判定装置。
  4. 【請求項4】 前記帯域濾波手段は、車体によって決ま
    る周波数帯域に濾波中心を有する帯域濾波回路であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の車両の衝突判定装置。
  5. 【請求項5】 前記衝撃力演算手段は、AD変換により
    離散値化された加速度データを二乗演算する二乗演算器
    であることを特徴とする請求項1記載の車両の衝突判定
    装置。
  6. 【請求項6】 前記判定手段は、衝撃力と速度変化量を
    2軸とする平面上で衝突域と非衝突域を区画する衝突曲
    線を境界に衝突判定を行う算術演算回路であることを特
    徴とする請求項1記載の車両の衝突判定装置。
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EP93115182A EP0590476B1 (en) 1992-09-21 1993-09-21 Crash/non-crash discrimination using frequency components of acceleration uniquely generated upon crash impact
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