JPH069962B2 - 鉄道車両用空気圧源制御方法及びその装置 - Google Patents

鉄道車両用空気圧源制御方法及びその装置

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JPH069962B2
JPH069962B2 JP63209733A JP20973388A JPH069962B2 JP H069962 B2 JPH069962 B2 JP H069962B2 JP 63209733 A JP63209733 A JP 63209733A JP 20973388 A JP20973388 A JP 20973388A JP H069962 B2 JPH069962 B2 JP H069962B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、鉄道車両において、空気ブレーキ装置、空気
ばね等の鉄道車両用空気圧機器に対する供給空気源であ
る元空気溜の空気圧力を、空気圧縮機の運転及び停止に
より制御する鉄道車両用空気圧源制御方法及びその装置
に関する。
<従来技術> 従来、上記の鉄道車両用空気圧源制御装置には、例えば
実公昭60-16971号公報に開示されたものがあり、これを
第5図に示す。同図において、Aは編成された車両のう
ち先頭車両、Bは後尾車両、Cは複数の中間車両を示
す。先頭車両Aには、元空気溜2aが設けられ、これに空
気圧縮機4aが接続されている。この空気圧縮機4aは、空
気調圧器6aと、制御リレー8aと、そのリレー接点10aと
によって運転制御される。なお、後尾車両Bにも、同様
に元空気溜2b、空気圧縮機4b、空気調圧器6b、制御リレ
ー8b、リレー接点10bが設けられている。空気調圧器6a
は、元空気溜2aの空気圧が下限圧力設定値に達したと
き、出力接点12aを閉成し、元空気溜2aの空気圧が上限
圧力設定値に達したとき、出力接点12aを開放するもの
である。空気調圧器6bも同様に出力接点12bを制御する
ものである。元空気溜2a、2bは元空気溜管16により互い
に接続され、制御リレー8a、8bは同期指令線18により接
続されている。20、21は電源線である。
この鉄道車両用空気圧源制御装置では、元空気溜2a、2b
いずれの空気圧力も下限圧力設定値以上であると、出力
接点12a、12bは共に開放され、制御リレー8a、8bが非励磁
状態であり、リレー接点10a、10bも開放され、空気圧縮
機4a、4bは停止している。鉄道車両用空気圧機器の作動
により、元空気溜2a、2bの空気圧力が空気調圧器6a、6bの
うち下限圧力設定値が高い方、例えば空気調圧器6aの下
限圧力設定値まで低下すると、出力接点12aが閉成し、
電源線21からの電流が出力接点12aを介して制御リレー8
aに流れ、励磁される。またこの電流は同期信号線18を
介して制御リレー8bにも流れ、この制御リレー8bも励磁
される。よってリレー接点10a、10bが閉成され、空気圧
縮機4a、4bが運転を開始し、元空気溜2a、2bの空気圧力は
上昇していく。やがて、空気圧力が空気調圧器6aの上限
圧力設定値に達すると、出力接点12aが開放され、制御
リレー8a、8bが非励磁状態となり、リレー接点10a、10bが
開放され、空気圧縮機4a、4bが停止する。このように下
限圧力設定値が高い空気調圧器6aを優先し、これに基づ
いて空気圧縮機4a、4bが同期運転される。なお、空気調
圧器6bを設けているのは列車編成の分割・併合への対応
や圧力勾配への対応等のためである。
<発明が解決しようとする課題> 上記の装置によれば、元空気溜2a、2bの空気圧力を上限
圧力設定値と下限圧力設定値との間の圧力に常に維持す
ることができるが、これら上限圧力設定値と下限圧力設
定値とは、乗客の多寡に拘らず満車時に鉄道車両用空気
圧機器において必要な空気圧力を基に決定されている。
しかし、第6図に示すように、鉄道車両用空気圧機器で
は、乗客の多寡に応じて必要な空気圧力レベルが増減す
る。即ち、乗客が少ない状態では、鉄道車両用空気圧機
器は満車時に比べ低い圧力で十分使用できる。それにも
拘らず、元空気溜2a、2bの空気圧力が満車時に対応でき
る圧力レベルになるように、空気圧縮機4a、4bが稼動さ
れており、無駄な運転エネルギを使用しているという問
題点があった。
本発明は、上記の問題点に鑑み、乗客の多寡に応じて元
空気溜に蓄圧される圧力レベルを変化させることを目的
とする。
<課題を解決するための手段> 上記の目的を達成するために、本発明による鉄道車両用
空気圧制御方法は、空気ブレーキ装置や空気ばね装置に
接続された元空気溜の空気圧力を空気圧縮機の運転及び
停止により上限圧力設定値と下限圧力設定値との範囲内
に制御する鉄道車両用空気圧源制御方法において、各車
両の応荷重信号を検出し、この応荷重信号のうち最大の
応荷重信号が小さい程、前記元空気溜の前記上限圧力設
定値を小さく設定するものである。
また、本発明による鉄道車両用空気圧源制御装置は、圧
力空気を発生する空気圧縮機と、この空気圧縮機により
発生した圧力空気を蓄圧する元空気溜と、前記元空気溜
の空気圧が下限圧力設定値になると上記空気圧縮機を起
動し前記元空気溜の空気圧力が上限圧力設定値になると
前記空気圧縮機を停止させる制御手段と、各車両の応荷
重を検出する応荷重信号検出手段と、これら応荷重信号
検出手段の検出信号のうち最大の応荷重信号が小さい
程、小さな値の前記上限圧力設定値を前記制御手段に設
定する設定手段とを、具備するものである。
<作用> 本発明による鉄道車両用空気圧源制御装置では、各車両
に設けた応荷重信号検出手段により、各車両における乗
車の多寡が検出され、その各検出信号のうち最大応荷重
信号、即ち、最も乗客の多い車両によって検出された応
荷重が設定手段に供給される。設定手段では、この最大
応荷重信号が小さいければ小さな値の上限圧力設定値を
制御手段に設定する。制御手段は、元空気溜の空気圧が
下限圧力設定値になると、空気圧縮機を起動して、元空
気溜に圧縮空気を蓄圧する。元空気溜の空気圧が上限圧
力設定値になると、制御手段は、空気圧縮機を停止し
て、元空気溜への圧縮空気の蓄圧を停止する。このよう
に空気圧縮機を停止させる空気圧力が、最大応荷重信号
の値に応じて変更される。
<実施例> 第1の実施例を第1図乃至第3図に示す。第1図におい
て、Aは先頭車両、Bは後尾車両、Cは複数の中間車両
である。先頭車両Aには、第5図に示した従来のものと
同様に、元空気溜2a、空気圧縮機4a、制御リレー8a、そ
のリレー接点10aが設けられ、空気調圧器6aに代えて、
調圧設定手段22aが設けられている。同様に、後尾車両
Bにも元空気溜2b、空気圧縮機4b、制御リレー8b、その
リレー接点10b、調圧設定手段22bが設けられている。な
お、制御リレー8a、そのリレー接点10aが圧縮機起動手
段11aを構成し、同じく制御リレー8b、リレー接点10bが
圧縮機起動手段11bを構成している。
先頭車両A、後尾車両B、各中間車両Cには、それぞれ
応荷重信号検出手段24a、24b、24cが設けられている。こ
れら応荷重信号検出手段24a、24b、24cは、それぞれの車
両A、B、Cの荷重に応じた応荷重信号を生成する。こ
れら応荷重信号は、車両A、Bに設けた最大応荷重信号
検出手段26a、26bに供給される。最大応荷重信号検出手
段26a、26bは各応荷重信号のうち最大応荷重信号を検出
し、調圧設定手段22a、22bに供給する。
調圧設定手段22a、22bは、第2図に示すように構成され
ており、最大応荷重信号検出手段26a、26bからの最大応
荷重信号は、設定部28に供給される。設定部28は第3図
に示すように空車時の応荷重信号と満車時の応荷重信号
とのほぼ中間に設定した応荷重レベルLよりも最大応荷
重信号が大きいときには、上限圧力設定値としてL
を、下限圧力設定値としてLを比較部30に供給す
る。また、応荷重レベルLよりも最大応荷重信号が小さ
いときには、上限圧力設定値としてlを、下限圧力設
定値としてlを比較部30に供給する。ここで、L
、L>lに設定されている。また、L−L
=l−lとされている。即ち、調圧範囲はどちらの
場合も一定である。なお、実際には調圧設定手段22a、22
bの調整ずれ等によって調圧設定手段22aと22bではL
の値が若干異なる。よって調圧設定手段22aのLをL
1a、調圧設定手段22bのLをL1bとする。L2、l1、l
も同様に若干ずれており、調圧設定手段22aのL2
1、lをL2a、l1a、l2aと、調圧設定手段22bの
2、l1、lをL2b、l1b、l2bとする。そして、L1a
>L1b、L2a>L2b、l1a>l1b、l2a>l2bと仮定す
る。
比較部30は設定部28からの下限圧力設定値及び上限圧力
設定値と、検出部32によって検出された元空気溜2aまた
は2bの空気圧力とを比較し、空気圧力が下限圧力設定値
まで低下すると、出力部34に信号を供給し、出力部34は
出力接点38a(38b)を閉成する。また検出部32で検出され
た空気圧力が上限圧力設定値まで上昇すると、出力部34
に信号を送り、出力部34は出力接点38a(38b)を開放す
る。
このように構成された鉄道車両用空気圧源制御装置で
は、車両A、B、Cのうち例えば車両Bの荷重が最大で
あるとすると、応荷重信号検出手段24bの応荷重信号が
最大応荷重信号検出手段26a、26bで最大応荷重信号とし
て検出され、調圧設定手段22a、22bに供給される。そし
て、この最大応荷重信号が設定値Lより大きいと、調圧
設定手段22a、22bの設定部28はL1a、L2a、L1b,L2b
をそれぞれ上限圧力設定値、下限圧力設定値として調圧
設定手段22a、22bの比較部30に送る。このとき、元空気
溜2a、2bの空気圧力がL1aとL2aとの間にあると、出力
接点38a、38bは開放されており、空気圧縮機4a、4bは停止
状態である。鉄道車両用空気圧機器の作動により元空気
溜2aの空気圧力がL2aまで低下すると、調圧設定手段22
aの比較部30が信号を発生し、出力接点38aを閉成する。
これによって電源線21から制御リレー8aに電流が流れ、
これが励磁される。またこの電流は同期信号線18を介し
て制御リレー8bにも流れ、これも励磁される。よってリ
レー接点10a、10bが閉成され、空気圧縮機4a、4bが運転を
開始し、元空気溜2a、2bの空気圧力は上昇していく。や
がて、元空気溜2aの空気圧力がL1aに達すると、調圧設
定手段22a、の比較部30が信号を発生し、出力接点38aを
開放する。これによって制御リレー8a、8bが非励磁状態
となり、リレー接点10a、10bが開放され、空気圧縮機4a、
4bが運転を停止する。以下、同様に動作する。
各車両の乗客の数が減少し、各応荷重信号検出手段24a、
24b、24cの応荷重信号の最大応荷重信号が設定値Lより
も小さくなると、調圧設定手段22a、22bの設定部28は比
較部30にl1a、l2a、l1b、l2bを上限圧力設定値、下
限圧力設定値として供給する。そして、鉄道車両用空気
圧機器の作動により元空気溜2a、2bの空気圧がl2aまで
低下すると、上述したのと同様にして空気圧縮機4a、4b
が動作し、元空気溜2a、2bの空気圧力が上昇していく。
元空気溜2aの空気圧力がl1aまで上昇すると、空気圧縮
機4a、4bが停止する。以下、同様に動作する。
第2の実施例を第4図に示す。この実施例は、応荷重信
号検出手段24a、24b、24cに電圧出力型のものを用いて、
最大応荷重信号検出手段26a、26bを除去したものであ
る。即ち、応荷重信号検出手段24a、24b、24cは検出した
荷重に比例した電圧を発生するものであり、応荷重信号
検出手段24a、24b、24cの各出力電圧を同一のケーブル40
を介して調圧設定手段22a、22bに供給すると、結局これ
ら各出力電圧のうち最大電圧が調圧設定手段22a、22bに
供給されるようになる。従って、最大応荷重信号検出手
段26a、26bを用いなくとも、調圧設定手段22a、22bに最大
応荷重信号を供給することができる。他は第1の実施例
と同様に構成されているので、詳細な説明は省略する。
なお、上記の両実施例では、一定の空気量[元空気溜の
容積X(上限圧力設定値−下限圧力設定値)]が消費さ
れると、空気圧縮機が稼働する方式であるので、上限圧
力設定値及び下限圧力設定値を最大応荷重信号に応じて
変化させた場合でも、調圧範囲(上限圧力設定値−下限
圧力設定値)を同一としているので、稼働率の増大はな
い。比較部30に供給する上限圧力設定値及び下限圧力設
定値を、最大応荷重信号が設定値Lより大きいときには
1、Lとし、設定値Lより小さいときにはl1、l
することにより、上限圧力設定値及び下限圧力設定値を
最大応荷重に応じて2段階に切り換えるように構成した
が、さらに多段階に切り換えるようにしてもよい。ま
た、先頭車両A及び後部車両Bにのみ元空気溜2a、2b、
空気圧縮機4a、4b、圧縮機起動手段11a、11b、調圧設定手
段22a、22bを設けたが、これらを各中間車両Cにも設け
てもよい。さらに、両実施例とも応荷重信号の送受信を
電線で行っているが、これを光ケーブルによるデータ伝
送方式としてもよい。
<発明の効果> 以上のように、本発明による鉄道車両用空気圧源制御方
法及び装置によれば、各車両の荷重のうち最大のものに
基づいて元空気溜への蓄圧を停止させる上限圧力設定値
が変更される。空気圧縮機の動力は、その回転数とトル
クとの積に比例し、トクルは吐出圧力に比例する。従っ
て、乗客が閑散としているとき、上限圧力設定値を乗客
が多いときよりも下げることによって、元空気溜の空気
圧力を下げることができる。従って空気圧縮機の吐出圧
力を下げることができるので、所要動力を軽減させるこ
とができる。また、吐出圧力を下げたことにより、圧縮
効率が高くなる。これにより元空気溜の蓄圧時間が短く
なり、稼動率も低くなる。さらに、乗客が閑散としてい
るとき、上記のように元空気溜の空気圧力を低下させて
いるので、各空気系統での漏れによる損失も少なくな
る。以上のように本発明によれば、乗客が閑散としてい
るときには負荷の軽減と共に空気圧縮機の効率アップに
より、省エネルギ化が図られ、閑散時間帯の長いときに
は、その効果は特に顕著となる。しかも、このような省
エネルギ化は、各車両のうち最も多くの乗客が乗ってい
る車両の荷重、即ち各応荷重信号のうち最も大きな値を
基礎として行っているので、鉄道車両用空気圧機器に対
する供給空気源として元空気溜を使用しても、その空気
圧力が不足するようなことはない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による鉄道車両用空気圧源制御装置の第
1の実施例のブロック図、第2図は同第1の実施例の調
圧設定手段の詳細なブロック図、第3図は同第1の実施
例の上限圧力設定値及び下限圧力設定値と最大応荷重信
号との関係を示す図、第4図は同第2の実施例のブロッ
ク図、第5図は従来の鉄道車両用空気圧源制御装置のブ
ロック図、第6図は乗客の量と鉄道車両用空気圧機器に
必要な空気圧との関係を示す図である。 2a、2b……元空気溜、4a、4b……空気圧縮機、11a、11b…
…空気圧縮機起動手段、22a、22b……調圧設定手段。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気ブレーキ装置や空気ばね装置に接続さ
    れた元空気溜の空気圧力を空気圧縮機の運転及び停止に
    より上限圧力設定値と下限圧力設定値との範囲内に制御
    する鉄道車両用空気圧源制御方法において、各車両の応
    荷重信号を検出し、この応荷重信号のうち最大の応荷重
    信号が小さいほど、前記元空気溜の前記上限圧力設定値
    を小さく設定することを特徴とする鉄道車両用空気圧源
    制御方法。
  2. 【請求項2】圧力空気を発生する空気圧縮機と、この空
    気圧縮機により発生した圧力空気を蓄圧する元空気溜
    と、前記元空気溜の空気圧が下限圧力設定値になると前
    記空気圧縮機を起動し前記元空気溜の空気圧力が上限圧
    力設定値になると前記空気圧縮機を停止させる制御手段
    と、各車両の応荷重を検出する応荷重信号検出手段と、
    これら応荷重信号検出手段の検出信号のうち最大の応荷
    重信号が小さい程、小さな値の前記上限圧力設定値を前
    記制御手段に設定する設定手段とを、具備する鉄道車両
    用空気圧源制御装置。
JP63209733A 1988-08-24 1988-08-24 鉄道車両用空気圧源制御方法及びその装置 Expired - Lifetime JPH069962B2 (ja)

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