JPH0699372B2 - フェニルブタジイン誘導体 - Google Patents
フェニルブタジイン誘導体Info
- Publication number
- JPH0699372B2 JPH0699372B2 JP5870688A JP5870688A JPH0699372B2 JP H0699372 B2 JPH0699372 B2 JP H0699372B2 JP 5870688 A JP5870688 A JP 5870688A JP 5870688 A JP5870688 A JP 5870688A JP H0699372 B2 JPH0699372 B2 JP H0699372B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solvent
- phenylbutadiyne
- derivative
- diacetylene
- benzene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はフェニルブタジイン誘導体、詳しくは固相重合
性を有し、且つ置換基がジアセチレン三重結合と共役す
るフェニルブタジイン誘導体に関するものである。
性を有し、且つ置換基がジアセチレン三重結合と共役す
るフェニルブタジイン誘導体に関するものである。
本発明に係るフェニルブタジイン誘導体は、固相重合性
を有することにより、非線形光学材料、感光材料及び高
分子半導体結晶として用いられる。
を有することにより、非線形光学材料、感光材料及び高
分子半導体結晶として用いられる。
近年、非線形光学材料、感光材料及び高分子半導体結晶
等を形成する為の単量体として、ジアセチレン類の研究
が盛んに行われている。
等を形成する為の単量体として、ジアセチレン類の研究
が盛んに行われている。
非線形光学材料、感光材料及び高分子半導体結晶等を形
成する為には、ジアセチレン類の単量体が固相重合性を
有することが必要である。また、非線形光学材料とし
て、非線形光学効果の向上の為には、周知の通り、主鎖
−側鎖が共役していることによって、電子的効果の大き
いことが重要である。
成する為には、ジアセチレン類の単量体が固相重合性を
有することが必要である。また、非線形光学材料とし
て、非線形光学効果の向上の為には、周知の通り、主鎖
−側鎖が共役していることによって、電子的効果の大き
いことが重要である。
従来、一般式 Ra−C≡C−C≡C−Rb……(1) で表されるジアセチレン類のうちいくつかの化合物が固
相重合性を有することが知られている。
相重合性を有することが知られている。
高い固相重合性を有し、置換基がジアセチレン三重結合
と共役する単量体は現在最も要求されているところであ
るが、前述した既知の固相重合性を有するジアセチレン
類は、一般式(1)で、Ra=Rbの様にジアセチレン部分
の両端に同一の置換基を有し、対称分子を形成している
ために、偶数次の非線形光学効果がまったく期待できな
い。
と共役する単量体は現在最も要求されているところであ
るが、前述した既知の固相重合性を有するジアセチレン
類は、一般式(1)で、Ra=Rbの様にジアセチレン部分
の両端に同一の置換基を有し、対称分子を形成している
ために、偶数次の非線形光学効果がまったく期待できな
い。
しかも、置換基とジアセチレン部分との共役が切れた構
造のものが大半を占めている。この様に主鎖−側鎖の共
役が切れた重合物では置換基Ra、Rbの電子的効果がほと
んどなくなってしまい、どんな置換基であっても類似の
性質を呈する傾向がある。
造のものが大半を占めている。この様に主鎖−側鎖の共
役が切れた重合物では置換基Ra、Rbの電子的効果がほと
んどなくなってしまい、どんな置換基であっても類似の
性質を呈する傾向がある。
これに対し、一般式(1)で表されるジアセチレン化合
物で置換基Ra及びRbが芳香族であるような化合物は、同
式中の三重結合と共役する為、形成される結晶性高分子
は優れた電子的性質が期待されるが、この様なジアセチ
レン類は大半が固相重合性を示さないものである。
物で置換基Ra及びRbが芳香族であるような化合物は、同
式中の三重結合と共役する為、形成される結晶性高分子
は優れた電子的性質が期待されるが、この様なジアセチ
レン類は大半が固相重合性を示さないものである。
ジフェニルジアセチレンの2つのフェニル基の各オルト
又はメタ位にアセチルアミノ基を有するものや、同フェ
ニル基の、2,4−;2,5−;3,6−の位置にトリフルオロメ
チル基を有するもの等、固相重合性を有するものも若干
あるが、これらは、各々の分子が対称構造をとっている
ため、偶数次の非線形光学効果は発現しない。
又はメタ位にアセチルアミノ基を有するものや、同フェ
ニル基の、2,4−;2,5−;3,6−の位置にトリフルオロメ
チル基を有するもの等、固相重合性を有するものも若干
あるが、これらは、各々の分子が対称構造をとっている
ため、偶数次の非線形光学効果は発現しない。
上述した通り、固相重合性を有し、且つ、構造的に非対
称型であり、しかも、置換基がジアセチレン三重結合と
共役する芳香族であることによって電子的効果が大きい
ジアセチレン類単量体は、現在、最も要求されていると
ころである。
称型であり、しかも、置換基がジアセチレン三重結合と
共役する芳香族であることによって電子的効果が大きい
ジアセチレン類単量体は、現在、最も要求されていると
ころである。
〔問題を解決するための手段〕 本発明者は、高い固相重合性を有し、且つ、構造的に非
対称型であり、しかも置換基がジアセチレン三重結合と
共役する芳香族であることによって電子的効果が大きい
ジアセチレン類単量体を得るべく種々検討を行った結
果、本発明に到達したのである。
対称型であり、しかも置換基がジアセチレン三重結合と
共役する芳香族であることによって電子的効果が大きい
ジアセチレン類単量体を得るべく種々検討を行った結
果、本発明に到達したのである。
即ち、本発明は一般式 R3以外のRの位置の一つがNH2によって置換されてお
り、該NH2による置換位置以外のRの位置がHである固
相重合性を有するフェニルブタジイン誘導体。
り、該NH2による置換位置以外のRの位置がHである固
相重合性を有するフェニルブタジイン誘導体。
先ず、本発明において、最も重要な点は、本発明に係る
フェニルブタジイン誘導体が固相重合性を有することに
起因して、非線形光学材料、感光材料及び高分子半導体
結晶を形成することができ、また、置換基がジアセチレ
ン三重結合と共役する芳香族であることによって電子的
効果が大きいことに起因して非線形光学効果が大きい点
である。
フェニルブタジイン誘導体が固相重合性を有することに
起因して、非線形光学材料、感光材料及び高分子半導体
結晶を形成することができ、また、置換基がジアセチレ
ン三重結合と共役する芳香族であることによって電子的
効果が大きいことに起因して非線形光学効果が大きい点
である。
また、本発明に係るフェニルブタジイン誘導体は、電子
吸引性基であるニトロ基または電子供与性基であるアミ
ノ基を有していることにより分子の分極が大きく、その
結果大きな非線形光学効果が期待でき、非線形光学材料
としての応用に際して極めて有利なものである。
吸引性基であるニトロ基または電子供与性基であるアミ
ノ基を有していることにより分子の分極が大きく、その
結果大きな非線形光学効果が期待でき、非線形光学材料
としての応用に際して極めて有利なものである。
次に、本発明に係るフェニルブタジイン誘導体の合成方
法について述べる。
法について述べる。
本発明に係るフェニルブタジイン誘導体は、 式 で表されるフェニルアセチレン誘導体と4−ブロモ−2
−メチル−3−ブチン−2−オール とを非対称カップリング反応して得られた で表されるフェニルジアセチレン誘導体を水酸化カリウ
ム触媒を用いて脱アセトン反応させることによって合成
することができる。
−メチル−3−ブチン−2−オール とを非対称カップリング反応して得られた で表されるフェニルジアセチレン誘導体を水酸化カリウ
ム触媒を用いて脱アセトン反応させることによって合成
することができる。
先の非対称カップリング反応は種々の反応条件下で行う
ことができるが、いずれの場合にも銅塩の触媒作用が必
要である。具体的には、フェニルアセチレン誘導体の溶
液にアミン水溶液と塩化銅(I)を加えた後、攪拌しな
がら4−ブロモ−2−メチル−3−ブチン−2−オール
をゆっくりと加えることによって、非対称カップリング
反応は進行する。
ことができるが、いずれの場合にも銅塩の触媒作用が必
要である。具体的には、フェニルアセチレン誘導体の溶
液にアミン水溶液と塩化銅(I)を加えた後、攪拌しな
がら4−ブロモ−2−メチル−3−ブチン−2−オール
をゆっくりと加えることによって、非対称カップリング
反応は進行する。
この反応の溶媒としては、メタノール、エタノール、テ
トラハイドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミドなどの極性溶媒が好ましい。アミン水溶液
としては一般にエチルアミン水溶液が用いられるが、他
のアミン水溶液も用いることができる。塩化銅(I)は
フェニルアセチレン誘導体に対して1〜100mol%の範囲
内で用いる。
トラハイドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミドなどの極性溶媒が好ましい。アミン水溶液
としては一般にエチルアミン水溶液が用いられるが、他
のアミン水溶液も用いることができる。塩化銅(I)は
フェニルアセチレン誘導体に対して1〜100mol%の範囲
内で用いる。
この反応はアルゴン又は窒素等の不活性ガス雰囲気下、
0〜50℃の条件で行い、場合によっては、銅(I)イオ
ンの酸化を防止するために、ヒドロキシルアミン塩酸塩
を適量加えながら、数時間乃至1〜2日間攪拌を続ける
ことによって行う。
0〜50℃の条件で行い、場合によっては、銅(I)イオ
ンの酸化を防止するために、ヒドロキシルアミン塩酸塩
を適量加えながら、数時間乃至1〜2日間攪拌を続ける
ことによって行う。
反応終了後、反応混合物から溶媒を留去し、希塩酸水溶
液により中和希釈し、エーテル、ベンゼン等の溶媒によ
り抽出する。この溶液に硫酸ナトリウム、硫酸マグネシ
ウム等の乾燥剤を加えて脱水し、乾燥剤及び溶媒を除去
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製
することにより、式(4)で表されるフェニルジアセチ
レン誘導体が白色ないし淡黄色の結晶として得られる。
液により中和希釈し、エーテル、ベンゼン等の溶媒によ
り抽出する。この溶液に硫酸ナトリウム、硫酸マグネシ
ウム等の乾燥剤を加えて脱水し、乾燥剤及び溶媒を除去
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製
することにより、式(4)で表されるフェニルジアセチ
レン誘導体が白色ないし淡黄色の結晶として得られる。
次に、得られたフェニルジアセチレン誘導体をベンゼ
ン、ヘキサン等の溶媒に溶解し、水酸化カリウム又は水
酸化ナトリウムを触媒量加え1〜10時間還流する。反応
溶液を水洗した後溶媒を留去し、次いで、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーを用いて精製することにより、
一般式(2)で表されるフェニルブタジイン誘導体が白
色又は淡黄色結晶として得られる。
ン、ヘキサン等の溶媒に溶解し、水酸化カリウム又は水
酸化ナトリウムを触媒量加え1〜10時間還流する。反応
溶液を水洗した後溶媒を留去し、次いで、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーを用いて精製することにより、
一般式(2)で表されるフェニルブタジイン誘導体が白
色又は淡黄色結晶として得られる。
次に実施例により本発明を詳細に説明する。
実施例1 Ar雰囲気下、塩化銅(I)2.7gをエチルアミン70%水溶
液150mlに溶解し、ここに2−エチニルアニリン3.1gを
テトラヒドロフラン50mlに溶解したものを加え60分間室
温で攪拌する。ここに4−ブロモ−2−メチル−3−ブ
チン−2−オール5.0gをテトラヒドロフラン40mlに溶解
したものを約2時間かけて滴下、以後3時間室温で攪拌
する。(途中、塩化銅(II)の生成により溶液が緑色を
呈した場合、適量のヒドロキシルアミン塩酸塩を加え還
元する。)反応混合物から溶媒を留去し、水200mlによ
り希釈しベンゼン150mlにより3回抽出する。有機層を
硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーによりベンゼンを展開溶媒とし
て分離、精製することにより6−(2−アミノフェニ
ル)−2−メチル−3、5−ヘキサジイン−2−オール
4.9gを得た。このものは白色結晶であった。
液150mlに溶解し、ここに2−エチニルアニリン3.1gを
テトラヒドロフラン50mlに溶解したものを加え60分間室
温で攪拌する。ここに4−ブロモ−2−メチル−3−ブ
チン−2−オール5.0gをテトラヒドロフラン40mlに溶解
したものを約2時間かけて滴下、以後3時間室温で攪拌
する。(途中、塩化銅(II)の生成により溶液が緑色を
呈した場合、適量のヒドロキシルアミン塩酸塩を加え還
元する。)反応混合物から溶媒を留去し、水200mlによ
り希釈しベンゼン150mlにより3回抽出する。有機層を
硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーによりベンゼンを展開溶媒とし
て分離、精製することにより6−(2−アミノフェニ
ル)−2−メチル−3、5−ヘキサジイン−2−オール
4.9gを得た。このものは白色結晶であった。
次に得られたジアセチレン化合物3.2gをベンゼン100ml
に溶解し、ここに水酸化カリウム粉末0.4gを加え、0.5
時間還流した。室温まで放冷した後、100mlの水で水洗
し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留
去、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによりベンゼ
ン、ヘキサン混合溶媒で展開し精製することにより、1
−(2−アミノフェニル)ブタジイン1.3gを得た。この
ものは白色結晶であった。
に溶解し、ここに水酸化カリウム粉末0.4gを加え、0.5
時間還流した。室温まで放冷した後、100mlの水で水洗
し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留
去、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによりベンゼ
ン、ヘキサン混合溶媒で展開し精製することにより、1
−(2−アミノフェニル)ブタジイン1.3gを得た。この
ものは白色結晶であった。
融点 55℃ 元素分析値(C10H7Nとして) 計算値(%);C 85.08,H 5.00,N 9.92 実測値(%);C 85.24,H 5.11,N 9.78 実施例2 Ar雰囲気下、塩化銅(I)2.7gをエチルアミン70%水溶
液150mlに溶解し、ここに3−エチニルアニリン3.1gを
テトラヒドロフラン50mlに溶解したものを加え60分間室
温で攪拌する。ここに4−ブロモ−2−メチル−3−ブ
チン−2−オール4.9gをテトラヒドロフラン60mlに溶解
したものを約2時間かけて滴下、以後3時間室温で攪拌
する。(途中、塩化銅(II)の生成により溶液が緑色を
呈した場合、適量のヒドロキシルアミン塩酸塩を加え還
元する。)反応混合物から溶媒を留去し、水200mlによ
り希釈しベンゼン100mlにより3回抽出する。有機層を
硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーによりベンゼンを展開溶媒とし
て分離、精製することにより6−(3−アミノフェニ
ル)−2−メチル−3、5−ヘキサジイン−2−オール
4.8gを得た。このものは白色結晶であった。
液150mlに溶解し、ここに3−エチニルアニリン3.1gを
テトラヒドロフラン50mlに溶解したものを加え60分間室
温で攪拌する。ここに4−ブロモ−2−メチル−3−ブ
チン−2−オール4.9gをテトラヒドロフラン60mlに溶解
したものを約2時間かけて滴下、以後3時間室温で攪拌
する。(途中、塩化銅(II)の生成により溶液が緑色を
呈した場合、適量のヒドロキシルアミン塩酸塩を加え還
元する。)反応混合物から溶媒を留去し、水200mlによ
り希釈しベンゼン100mlにより3回抽出する。有機層を
硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーによりベンゼンを展開溶媒とし
て分離、精製することにより6−(3−アミノフェニ
ル)−2−メチル−3、5−ヘキサジイン−2−オール
4.8gを得た。このものは白色結晶であった。
次に得られたジアセチレン化合物2.4gをベンゼン100ml
に溶解し、ここに水酸化カリウム粉末0.3gを加え、3時
間還流した。室温まで放冷した後、100mlの水で水洗
し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留
去、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによりベンゼ
ン、ヘキサン混合溶媒で展開し精製することにより、1
−(3−アミノフェニル)ブタジイン1.1gを得た。この
ものは白色結晶であった。
に溶解し、ここに水酸化カリウム粉末0.3gを加え、3時
間還流した。室温まで放冷した後、100mlの水で水洗
し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留
去、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによりベンゼ
ン、ヘキサン混合溶媒で展開し精製することにより、1
−(3−アミノフェニル)ブタジイン1.1gを得た。この
ものは白色結晶であった。
融点 53℃ 元素分析値(C10H7Nとして) 計算値(%);C 85.08,H 5.00,N 9.92 実測値(%);C 84.97,H 4.88,N 9.79 比較例1 Ar雰囲気下、塩化銅(I)3.0gをエチルアミン70%水溶
液200mlに溶解し、ここに4−エチニルアニリン3.5gを
テトラヒドロフラン40mlに溶解したものを加え30分間室
温で攪拌する。ここに4−ブロモ−2−メチル−3−ブ
チン−2−オール6.0gをテトラヒドロフラン15mlに溶解
したものを約2時間かけて滴下、以後3時間室温で攪拌
する。(途中、塩化銅(II)の生成により溶液が緑色を
呈した場合、適量のヒドロキシルアミン塩酸塩を加え還
元する。)反応混合物から溶媒を留去し、水200mlによ
り希釈しベンゼン150mlにより3回抽出する。有機層を
硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーによりベンゼンを展開溶媒とし
て分離、精製することにより6−(4−アミノフェニ
ル)−2−メチル−3、5−ヘキサジイン−2−オール
4.2gを得た。このものは白色結晶であった。
液200mlに溶解し、ここに4−エチニルアニリン3.5gを
テトラヒドロフラン40mlに溶解したものを加え30分間室
温で攪拌する。ここに4−ブロモ−2−メチル−3−ブ
チン−2−オール6.0gをテトラヒドロフラン15mlに溶解
したものを約2時間かけて滴下、以後3時間室温で攪拌
する。(途中、塩化銅(II)の生成により溶液が緑色を
呈した場合、適量のヒドロキシルアミン塩酸塩を加え還
元する。)反応混合物から溶媒を留去し、水200mlによ
り希釈しベンゼン150mlにより3回抽出する。有機層を
硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーによりベンゼンを展開溶媒とし
て分離、精製することにより6−(4−アミノフェニ
ル)−2−メチル−3、5−ヘキサジイン−2−オール
4.2gを得た。このものは白色結晶であった。
次に得られたジアセチレン化合物4.2gをベンゼン300ml
に溶解し、ここに水酸化カリウム粉末1.1gを加え、0.5
時間還流した。室温まで放冷した後、100mlの水で水洗
し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留
去、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによりベンゼ
ン、ヘキサン混合溶媒で展開し精製することにより、1
−(4−アミノフェニル)ブタジイン2.0gを得た。この
ものは無色液体であった。
に溶解し、ここに水酸化カリウム粉末1.1gを加え、0.5
時間還流した。室温まで放冷した後、100mlの水で水洗
し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留
去、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによりベンゼ
ン、ヘキサン混合溶媒で展開し精製することにより、1
−(4−アミノフェニル)ブタジイン2.0gを得た。この
ものは無色液体であった。
融点 室温以下 元素分析値(C10H7Nとして) 計算値(%);C 85.08,H 5.00,N 9.92 実測値(%);C 85.15,H 5.08,N 9.80 参考例 前出実施例により得られた本発明に係るフェニルブタジ
イン誘導体の各資料をガラス管に真空封入しコバルト60
ガンマー線を用いて固相重合させた。開封後クロロホル
ム不溶のポリマーの重量から重合収率を求めた。
イン誘導体の各資料をガラス管に真空封入しコバルト60
ガンマー線を用いて固相重合させた。開封後クロロホル
ム不溶のポリマーの重量から重合収率を求めた。
次表に結果を示した。
前出比較例1で得られたフェニルブタジイン誘導体は、
コバルト60ガンマー線の照射によっても固相重合性を示
さなかった。
コバルト60ガンマー線の照射によっても固相重合性を示
さなかった。
本発明に係るフェニルブタジイン誘導体は、前出実施例
及び参考例に示した通り、置換基がジアセチレン三重結
合と共役する芳香族であり、且つ、非常に高い固相重合
性を有していることにより、非線形光学材料、感光材料
及び高分子半導体材料を形成する為のジアセチレン類の
単量体として好適である。
及び参考例に示した通り、置換基がジアセチレン三重結
合と共役する芳香族であり、且つ、非常に高い固相重合
性を有していることにより、非線形光学材料、感光材料
及び高分子半導体材料を形成する為のジアセチレン類の
単量体として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宝来 茂 茨城県つくば市稲荷前9丁目6番 ヴィラ エスポワール稲荷前104号 (72)発明者 堀石 七生 広島県広島市東区牛田東3丁目29番5号 審査官 花田 吉秋 (56)参考文献 米国特許4402878(US,A) 米国特許4402879(US,A)
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 において、R3以外のRの位置の一つがNH2によって置換
されており、該NH2による置換位置以外のRの位置がH
である固相重合性を有するフェニルブタジイン誘導体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5870688A JPH0699372B2 (ja) | 1988-03-11 | 1988-03-11 | フェニルブタジイン誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5870688A JPH0699372B2 (ja) | 1988-03-11 | 1988-03-11 | フェニルブタジイン誘導体 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1792794A Division JPH0819054B2 (ja) | 1994-01-17 | 1994-01-17 | フェニルブタジイン誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01233263A JPH01233263A (ja) | 1989-09-19 |
JPH0699372B2 true JPH0699372B2 (ja) | 1994-12-07 |
Family
ID=13091947
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5870688A Expired - Fee Related JPH0699372B2 (ja) | 1988-03-11 | 1988-03-11 | フェニルブタジイン誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0699372B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4763912B2 (ja) * | 2000-04-27 | 2011-08-31 | 富士通株式会社 | 有機発光材料及び有機発光素子 |
-
1988
- 1988-03-11 JP JP5870688A patent/JPH0699372B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01233263A (ja) | 1989-09-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Blatt et al. | Replacement of halogen by hydrogen in nitro aryl halides: Some applications in the thiophene series1 | |
JPH0699372B2 (ja) | フェニルブタジイン誘導体 | |
JPH0819054B2 (ja) | フェニルブタジイン誘導体 | |
JPS6143339B2 (ja) | ||
JPS5845429B2 (ja) | ベンゾグアナミン誘導体 | |
JPS59199649A (ja) | 4−ヒドロキシ−4′−ビニルビフエニル誘導体及びその製造方法 | |
JP2767071B2 (ja) | 固相重合性を有するジアセチレン誘導体 | |
JPH0521900B2 (ja) | ||
JPS6365658B2 (ja) | ||
JPH0250102B2 (ja) | ||
US5196586A (en) | Polydiphenyldiacetylenes | |
Dijkstra et al. | Synthesis of spherands with functional groups at the outer sphere | |
JPH0399084A (ja) | マロンアミド誘導体金属錯体及び芳香族化合物用分離剤 | |
JPH04198163A (ja) | 水溶性二酸化チオ尿素誘導体及びその製造方法 | |
KR830000127B1 (ko) | 시스-5-플루오로-2-메틸-1-[p-(메틸설피닐)벤질리덴]인덴-3-아세트산의 제조방법 | |
JPS5946233A (ja) | トリフルオロメチル基を有するジフェニルジアセチレン類 | |
JP2004123586A (ja) | カリックス[4]アレーン誘導体混合物の製造方法 | |
US4559404A (en) | Preparation of ethynyl substituted 2-phenylbenzothiazoles | |
JPS6136235A (ja) | ヘテロポリ酸塩 | |
JPH01233247A (ja) | 新規な両親媒性フェニルジアセチレン誘導体 | |
JPS6013032B2 (ja) | 4↓−アルキル↓−4′↓−(4″↓−シアノベンゾイルオキシ)↓−3′↓−シアノビフェニル | |
JPS5934712B2 (ja) | 7− ヒドロキシ −2− ニトロベンゾフラン ノ セイゾウホウ | |
US1614584A (en) | Process of preparing nitro amino benzoyl o-benzoic acid and its derivatives | |
JP2514909B2 (ja) | 重合性ジアセチレン化合物 | |
JPH04120054A (ja) | N―ニトロイソチオ尿素誘導体の製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |