JPH0699168A - 廃棄物を利用した接触材からなる人工藻による、河川、水路等の水質浄化方法 - Google Patents
廃棄物を利用した接触材からなる人工藻による、河川、水路等の水質浄化方法Info
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- JPH0699168A JPH0699168A JP4293629A JP29362992A JPH0699168A JP H0699168 A JPH0699168 A JP H0699168A JP 4293629 A JP4293629 A JP 4293629A JP 29362992 A JP29362992 A JP 29362992A JP H0699168 A JPH0699168 A JP H0699168A
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
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- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Water Treatment By Sorption (AREA)
- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 廃棄物である使用済コーヒー豆と発泡スチロ
ールから、水質浄化用の接触材をつくり、これを藻の形
状に加工することにより、河川や水路等の景観を損なわ
ないで水質の浄化が可能な水質浄化用人工藻として、廃
棄物を安価に処理し有効利用する。 【構成】 廃棄物である使用済コーヒー豆から賦活処理
してつくった活性炭を、加熱により半熔融した発泡スチ
ロールに付着させて球状、楕円状、塊に成型し、これを
連鎖状につないで人工藻をつくる。この人工藻の片方に
重りをつけて河川、水路等の水中に設置する。設置され
た人工藻は、有機物を含んだ水が人工藻に接触しながら
通過して、接触材の持つ物理吸着作用と付着微生物によ
る生物分解によって有機物が除去され、河川や水路等の
水質浄化を行う。 【効果】 河川や水路等の水位の変動や、ゴミや泥など
のによる浄化不良が発生せず、更に景観を損なわない水
質浄化ができる。
ールから、水質浄化用の接触材をつくり、これを藻の形
状に加工することにより、河川や水路等の景観を損なわ
ないで水質の浄化が可能な水質浄化用人工藻として、廃
棄物を安価に処理し有効利用する。 【構成】 廃棄物である使用済コーヒー豆から賦活処理
してつくった活性炭を、加熱により半熔融した発泡スチ
ロールに付着させて球状、楕円状、塊に成型し、これを
連鎖状につないで人工藻をつくる。この人工藻の片方に
重りをつけて河川、水路等の水中に設置する。設置され
た人工藻は、有機物を含んだ水が人工藻に接触しながら
通過して、接触材の持つ物理吸着作用と付着微生物によ
る生物分解によって有機物が除去され、河川や水路等の
水質浄化を行う。 【効果】 河川や水路等の水位の変動や、ゴミや泥など
のによる浄化不良が発生せず、更に景観を損なわない水
質浄化ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃棄物の処分場にかか
る負荷を低くするために、廃棄物である使用済コーヒー
豆と発泡スチロールを接触材の原料として有効に再利用
する方法と、その接触材からなる人工藻を水中に設置す
ることで河川、水路等の美観を損なうことなく水質を浄
化する浄化方法に関する。
る負荷を低くするために、廃棄物である使用済コーヒー
豆と発泡スチロールを接触材の原料として有効に再利用
する方法と、その接触材からなる人工藻を水中に設置す
ることで河川、水路等の美観を損なうことなく水質を浄
化する浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来使用済コーヒー豆は、焼却処分また
は埋め立て処分を行っており、発泡スチロールについて
は再生、または焼却処分を行っている。また河川、水路
等においては、河川等の底に砕石などを敷設した上に沈
殿瀘床などを布設して、夾雑物を沈殿瀘床に取り入れ
て、酸化分解して発生した堆積汚泥を物理的にとる方法
(例えば、特公昭63−194703号公報参照)や瀘
材を充填した接触曝気槽を河川や水路等に沈設して生物
処理により有機物を除去する方法(例えば、特公平3−
245896号公報参照)と河川、水路等の水を、一度
陸に設置した浄化装置にポンプなどで汲み上げて、浄化
してから河川、水路等に放出する方法(例えば、特公平
3−245887号公報参照)などで行っている。
は埋め立て処分を行っており、発泡スチロールについて
は再生、または焼却処分を行っている。また河川、水路
等においては、河川等の底に砕石などを敷設した上に沈
殿瀘床などを布設して、夾雑物を沈殿瀘床に取り入れ
て、酸化分解して発生した堆積汚泥を物理的にとる方法
(例えば、特公昭63−194703号公報参照)や瀘
材を充填した接触曝気槽を河川や水路等に沈設して生物
処理により有機物を除去する方法(例えば、特公平3−
245896号公報参照)と河川、水路等の水を、一度
陸に設置した浄化装置にポンプなどで汲み上げて、浄化
してから河川、水路等に放出する方法(例えば、特公平
3−245887号公報参照)などで行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のように
使用済コーヒー豆と発泡スチロールを廃棄物として埋め
立て処分または焼却処分を行うと、焼却処分において
は、廃棄物の量をただ減少させるだけにおいては大変効
果的であるが、年々増えつづける廃棄物を焼却する上
で、燃料にかかるコストの問題や更には大気汚染という
二次的な公害問題も抱えているのが現状である。更に発
泡スチロールにおいて一部行われている再生について
は、食品トレーなどの発泡スチロールについては回収し
て再利用が行われており、良好な効果が得られている
が、依然として梱包などに用いられている発泡スチロー
ルなどは、回収が困難であることや、再利用するにあた
っての費用に見合うだけの効果が果たせないために、焼
却処分が行われるのが現状である。また、埋め立て処分
においては、年々廃棄物の増加に伴い処分地の確保が困
難になってきていることや、埋め立て処分場からの浸出
水による二次公害の問題も起きているのが現状である。
使用済コーヒー豆と発泡スチロールを廃棄物として埋め
立て処分または焼却処分を行うと、焼却処分において
は、廃棄物の量をただ減少させるだけにおいては大変効
果的であるが、年々増えつづける廃棄物を焼却する上
で、燃料にかかるコストの問題や更には大気汚染という
二次的な公害問題も抱えているのが現状である。更に発
泡スチロールにおいて一部行われている再生について
は、食品トレーなどの発泡スチロールについては回収し
て再利用が行われており、良好な効果が得られている
が、依然として梱包などに用いられている発泡スチロー
ルなどは、回収が困難であることや、再利用するにあた
っての費用に見合うだけの効果が果たせないために、焼
却処分が行われるのが現状である。また、埋め立て処分
においては、年々廃棄物の増加に伴い処分地の確保が困
難になってきていることや、埋め立て処分場からの浸出
水による二次公害の問題も起きているのが現状である。
【0004】また河川、水路等の水質浄化を従来のよう
に瀘床、接触曝気槽を水中に沈設した場合、雨や台風な
どによって水位が変化すると、水質の浄化効率が悪くな
るばかりでなく、上流から流れてくる泥などによって装
置自体が泥に埋まったりゴミなどによって目詰まりが発
生して維持管理に大変な労力を必要とする。更に陸に設
置した浄化装置で水質を浄化し、河川、水路等に処理水
を放出すると、水質浄化においてはかなりの効果がある
が、装置を管理する人為的な問題や、装置を設置する場
所の問題などがあり、特に水位の変動の大きいところに
おては設置が大変困難である。更にその設備等によって
河川や水路等の景観をも損ねるのが現状である。
に瀘床、接触曝気槽を水中に沈設した場合、雨や台風な
どによって水位が変化すると、水質の浄化効率が悪くな
るばかりでなく、上流から流れてくる泥などによって装
置自体が泥に埋まったりゴミなどによって目詰まりが発
生して維持管理に大変な労力を必要とする。更に陸に設
置した浄化装置で水質を浄化し、河川、水路等に処理水
を放出すると、水質浄化においてはかなりの効果がある
が、装置を管理する人為的な問題や、装置を設置する場
所の問題などがあり、特に水位の変動の大きいところに
おては設置が大変困難である。更にその設備等によって
河川や水路等の景観をも損ねるのが現状である。
【0005】本発明は、上記従来の事情に鑑み検討され
たもので、本願第一発明では廃棄物である使用済コーヒ
ー豆から活性炭をつくり、これを加熱して半熔融状態に
しながら表面に活性炭を付着させて成型物をつくり、廃
棄物を水処理用接触材として再利用することで廃棄物処
分場にかかる負荷を低くすることや、廃棄物処理によっ
て発生する二次公害の問題をも少なくすることが目的で
ある。
たもので、本願第一発明では廃棄物である使用済コーヒ
ー豆から活性炭をつくり、これを加熱して半熔融状態に
しながら表面に活性炭を付着させて成型物をつくり、廃
棄物を水処理用接触材として再利用することで廃棄物処
分場にかかる負荷を低くすることや、廃棄物処理によっ
て発生する二次公害の問題をも少なくすることが目的で
ある。
【0006】そして第二発明では、この水処理用接触材
を連鎖状につないで発泡スチロールの持つ浮力を利用し
て、水質浄化用人工藻を作り、この人工藻を水中で自然
に浮遊させて、コーヒー豆活性炭の持つ物理吸着作用と
付着した微生物の作用で、河川や水路等の水質を水位の
変動や泥などの影響を受けずに、かつ河川や水路等の景
観を損なうことなく水質の浄化を行うことを目的として
いる。
を連鎖状につないで発泡スチロールの持つ浮力を利用し
て、水質浄化用人工藻を作り、この人工藻を水中で自然
に浮遊させて、コーヒー豆活性炭の持つ物理吸着作用と
付着した微生物の作用で、河川や水路等の水質を水位の
変動や泥などの影響を受けずに、かつ河川や水路等の景
観を損なうことなく水質の浄化を行うことを目的として
いる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願第一発明は、上記の
第一発明の目的を達成するため、使用済コーヒー豆を十
分に水洗いしてから100℃で乾燥する。乾燥後薬品賦
活処理を行う場合は、塩化亜鉛もしくは硫酸等に浸して
から700℃〜900℃の温度範囲で賦活処理を行い、
水蒸気賦活処理においては、あらかじめ、350〜60
0℃の温度範囲で乾留してから800〜900℃の温度
範囲で水蒸気賦活して、十分に実用に供し得る活性炭を
つくる。そして、廃棄物である発泡スチロールを使用目
的に合わせたサイズにカットして、これを低温で徐徐に
加熱して半熔融状態にする。半熔融状態の発泡スチロー
ルの表面にコーヒー豆活性炭を付着させてから成型し
て、球状、楕円状、塊のような成型物をつくり、冷却し
た後硬化させてから水洗し、乾燥して水質浄化用接触材
をつくる。
第一発明の目的を達成するため、使用済コーヒー豆を十
分に水洗いしてから100℃で乾燥する。乾燥後薬品賦
活処理を行う場合は、塩化亜鉛もしくは硫酸等に浸して
から700℃〜900℃の温度範囲で賦活処理を行い、
水蒸気賦活処理においては、あらかじめ、350〜60
0℃の温度範囲で乾留してから800〜900℃の温度
範囲で水蒸気賦活して、十分に実用に供し得る活性炭を
つくる。そして、廃棄物である発泡スチロールを使用目
的に合わせたサイズにカットして、これを低温で徐徐に
加熱して半熔融状態にする。半熔融状態の発泡スチロー
ルの表面にコーヒー豆活性炭を付着させてから成型し
て、球状、楕円状、塊のような成型物をつくり、冷却し
た後硬化させてから水洗し、乾燥して水質浄化用接触材
をつくる。
【0008】本願第二発明は、上記第一発明の水質浄化
用接触材の中心に穴をあけて、その穴の直径の半分以下
の太さのナイロン、またはビニール等のひも(3)を通
すことで、接触材とひもの間に接触材が移動できるよう
な遊び(4)を設ける。これを設置する河川、水路等の
状況に合わせた長さに連鎖状につないで、水質浄化用人
工藻をつくる。この水質浄化用人工藻の先端の片方に重
り(5)を取り付けて、もう片方の先端は固定しないで
水中で自由に浮遊できるようにする。このときに使用す
る重りは、水の流れによって人工藻が流されない程度の
物であればよいが、図4のように建築用ブロック(7)
にセメント(8)を埋め込んだ物を使用すると便利であ
る。この重りに取り付けねじ(9)を埋め込んで、これ
に、より止め(10)を付けた人工藻を取り付ける。更
にこのような重りを河川の底に棒状の金具(11)で固
定する。また、これを設置する河川、水路等に合わせて
列状や束状に配置して水質浄化に必要な量だけ水中に沈
め設置する。水中に設置した人工藻は、第一発明の接触
材の持つ浮力により、図2に示すような形態で水中で自
然に浮遊しながら、水位の変化にも自然に上下に浮遊さ
せる。更に河川、水路等の流速の変化には、上記の接触
材とひも間の遊び(4)と、水の流れによって生ずる力
によって、接触材が人工藻の先端に移動しようとする力
が働き、図3のcに示す人工藻の接触材が図3のdに示
すように接触材がひも上で移動し、それにより人工藻の
持つ水中での浮遊運動の範囲(12)を抑制して、隣接
する人工藻どうしの絡みを防止しながら、接触材の持つ
物理吸着作用と付着微生物による生物分解作用によって
河川、水路等の水質を浄化して上記第二発明の目的を達
成する。
用接触材の中心に穴をあけて、その穴の直径の半分以下
の太さのナイロン、またはビニール等のひも(3)を通
すことで、接触材とひもの間に接触材が移動できるよう
な遊び(4)を設ける。これを設置する河川、水路等の
状況に合わせた長さに連鎖状につないで、水質浄化用人
工藻をつくる。この水質浄化用人工藻の先端の片方に重
り(5)を取り付けて、もう片方の先端は固定しないで
水中で自由に浮遊できるようにする。このときに使用す
る重りは、水の流れによって人工藻が流されない程度の
物であればよいが、図4のように建築用ブロック(7)
にセメント(8)を埋め込んだ物を使用すると便利であ
る。この重りに取り付けねじ(9)を埋め込んで、これ
に、より止め(10)を付けた人工藻を取り付ける。更
にこのような重りを河川の底に棒状の金具(11)で固
定する。また、これを設置する河川、水路等に合わせて
列状や束状に配置して水質浄化に必要な量だけ水中に沈
め設置する。水中に設置した人工藻は、第一発明の接触
材の持つ浮力により、図2に示すような形態で水中で自
然に浮遊しながら、水位の変化にも自然に上下に浮遊さ
せる。更に河川、水路等の流速の変化には、上記の接触
材とひも間の遊び(4)と、水の流れによって生ずる力
によって、接触材が人工藻の先端に移動しようとする力
が働き、図3のcに示す人工藻の接触材が図3のdに示
すように接触材がひも上で移動し、それにより人工藻の
持つ水中での浮遊運動の範囲(12)を抑制して、隣接
する人工藻どうしの絡みを防止しながら、接触材の持つ
物理吸着作用と付着微生物による生物分解作用によって
河川、水路等の水質を浄化して上記第二発明の目的を達
成する。
【0009】
【作用】本願第一発明では、廃棄物である発泡スチロー
ルを半熔融状態にすることで、表面部の発泡スチロール
が熔融して、これに請求項1のコーヒー豆活性炭を付着
させると、熔融した発泡スチロールがコーヒー豆活性炭
に万遍に浸透しながらバインダーとしての作用が働き、
コーヒー豆活性炭を内側から発泡スチロールと結合させ
ることになる。熔融していない内部の発泡スチロールは
成型物の芯としての作用が働き、冷却によって球状、楕
円状、塊のように硬化して、コーヒー豆活性炭の持つ物
理吸着作用を損なわないような成型物ができる。このコ
ーヒー豆活性炭のもつ物理吸着作用や付着した微生物の
生物分解作用と成型物内部の発泡スチロールの浮力作用
により、水中に浮遊しながら有機物を分解もしくは吸着
除去することになる。
ルを半熔融状態にすることで、表面部の発泡スチロール
が熔融して、これに請求項1のコーヒー豆活性炭を付着
させると、熔融した発泡スチロールがコーヒー豆活性炭
に万遍に浸透しながらバインダーとしての作用が働き、
コーヒー豆活性炭を内側から発泡スチロールと結合させ
ることになる。熔融していない内部の発泡スチロールは
成型物の芯としての作用が働き、冷却によって球状、楕
円状、塊のように硬化して、コーヒー豆活性炭の持つ物
理吸着作用を損なわないような成型物ができる。このコ
ーヒー豆活性炭のもつ物理吸着作用や付着した微生物の
生物分解作用と成型物内部の発泡スチロールの浮力作用
により、水中に浮遊しながら有機物を分解もしくは吸着
除去することになる。
【0010】本願第二発明では、上記第一発明のような
作用を持つ接触材を連鎖状につないで人工的に藻の形状
にすると、水の流れによる抵抗が非常に少なくなること
や、水中での接触材の持つ浮力によって自然に水中で浮
遊しはじめ、ゴミや泥などが流れ込むと、人工藻を押し
分けながら流れて行くために目詰まりが発生しなくな
る。しかも、水の流れが早くなると請求項2の構造を持
った人工藻は、接触材が水の流れによる圧力を受け、ひ
も上で人工藻の先端に移動しようとする力がより強く働
き、この作用により人工藻は柔軟な浮遊運動を抑制さ
れ、人工藻同士の絡まりや、それによるゴミ等の堆積を
防ぐことになる。更に水量の変化によって水位が変化す
ると、接触材の持つ浮力と藻の形状の作用によって、人
工藻も水位の変化に合わせて自然に上下に移動し、常に
水中で浮遊するようになる。また、この藻の形状によっ
て、接触材の有効面積を大きくとることができるため、
有機物を含んだ水は、人工藻の接触材に、より多く接触
して有機物を除去して通過することになり、有機物の除
去効率が良くなる。
作用を持つ接触材を連鎖状につないで人工的に藻の形状
にすると、水の流れによる抵抗が非常に少なくなること
や、水中での接触材の持つ浮力によって自然に水中で浮
遊しはじめ、ゴミや泥などが流れ込むと、人工藻を押し
分けながら流れて行くために目詰まりが発生しなくな
る。しかも、水の流れが早くなると請求項2の構造を持
った人工藻は、接触材が水の流れによる圧力を受け、ひ
も上で人工藻の先端に移動しようとする力がより強く働
き、この作用により人工藻は柔軟な浮遊運動を抑制さ
れ、人工藻同士の絡まりや、それによるゴミ等の堆積を
防ぐことになる。更に水量の変化によって水位が変化す
ると、接触材の持つ浮力と藻の形状の作用によって、人
工藻も水位の変化に合わせて自然に上下に移動し、常に
水中で浮遊するようになる。また、この藻の形状によっ
て、接触材の有効面積を大きくとることができるため、
有機物を含んだ水は、人工藻の接触材に、より多く接触
して有機物を除去して通過することになり、有機物の除
去効率が良くなる。
【0011】
【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図5にて河川における実施例の側面図を示し、人工藻を
河川の底に設置し、固定する重りは水量の最大流量にお
いても流されない程度の重さの重りとし、形状は球状、
角状のどちらでもよいが、例えば角状である建築用ブロ
ック(7)などを使用すると大変便利である。また、重
りの変わりに、杭を河川の底に打ち込んで、この杭に接
触材を取り付けてもよい。設置する人工藻は、その河川
の汚濁の程度に合わせた必要量を設置して、上流地点
(13)より流れる汚濁水が人工藻(6)と接触しなが
ら水質を浄化して、処理水として下流地点(14)に自
然に放出される。
図5にて河川における実施例の側面図を示し、人工藻を
河川の底に設置し、固定する重りは水量の最大流量にお
いても流されない程度の重さの重りとし、形状は球状、
角状のどちらでもよいが、例えば角状である建築用ブロ
ック(7)などを使用すると大変便利である。また、重
りの変わりに、杭を河川の底に打ち込んで、この杭に接
触材を取り付けてもよい。設置する人工藻は、その河川
の汚濁の程度に合わせた必要量を設置して、上流地点
(13)より流れる汚濁水が人工藻(6)と接触しなが
ら水質を浄化して、処理水として下流地点(14)に自
然に放出される。
【0012】次に、図6にて水路等における実施例の側
面図(e)と断面図(f)を示し、人工藻を水路の底に
設置して、固定する重りは水量の最大流量においても流
されない程度の重さの板状の重り(15)を使用する
が、必要に応じて陸上にアンカー止めした固定枠(1
6)を水路に設置して、この固定枠に重りを取り付けて
人工藻を固定する。人工藻は、その水路の汚濁の程度に
合わせた必要量を設置し、上流地点(17)より流れる
汚濁水が、人工藻(6)と接触しながら水質を浄化し
て、処理水として下流地点(18)に自然に放出され
る。
面図(e)と断面図(f)を示し、人工藻を水路の底に
設置して、固定する重りは水量の最大流量においても流
されない程度の重さの板状の重り(15)を使用する
が、必要に応じて陸上にアンカー止めした固定枠(1
6)を水路に設置して、この固定枠に重りを取り付けて
人工藻を固定する。人工藻は、その水路の汚濁の程度に
合わせた必要量を設置し、上流地点(17)より流れる
汚濁水が、人工藻(6)と接触しながら水質を浄化し
て、処理水として下流地点(18)に自然に放出され
る。
【0013】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような方法であ
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0014】本願第一発明においては、廃棄物である使
用済コーヒー豆と発泡スチロールを資源として効果的に
再利用することができ、更に廃棄物処分場にかかる負荷
を従来よりも低くすることができる。
用済コーヒー豆と発泡スチロールを資源として効果的に
再利用することができ、更に廃棄物処分場にかかる負荷
を従来よりも低くすることができる。
【0015】本願第二発明においては、接触材の持つ浮
力と接触材を藻の形状につなぐことで、河川水路等の水
位の変動にに自然に対応することができ、雨等による弊
害がない。
力と接触材を藻の形状につなぐことで、河川水路等の水
位の変動にに自然に対応することができ、雨等による弊
害がない。
【0016】水質浄化機能を持った人工藻を水中に設置
するため、河川水路等の景観を損なうことなく水質浄化
ができる。
するため、河川水路等の景観を損なうことなく水質浄化
ができる。
【0017】人工藻は、接触材の浮力と形状により、水
中で自然に浮遊してゴミや泥などによる目詰まりが発生
しないため、メンテナンスが不用である。
中で自然に浮遊してゴミや泥などによる目詰まりが発生
しないため、メンテナンスが不用である。
【0018】人工藻は、接触材のひも上での移動が可能
であるため(請求項2)、隣接する人工藻どうしによる
絡まりを防ぐことができる。
であるため(請求項2)、隣接する人工藻どうしによる
絡まりを防ぐことができる。
【図1】廃棄物を利用してつくった接触材(a)と、そ
れをひもで連鎖状につないだ人工藻の断面図(b)であ
る。
れをひもで連鎖状につないだ人工藻の断面図(b)であ
る。
【図2】水質浄化用人工藻(6)を、水中に列状と束状
に設置することを示した側面図である。
に設置することを示した側面図である。
【図3】水質浄化用人工藻の浮遊運動の例を示した図で
ある。
ある。
【図4】例として、建築用ブロックを重りとした場合の
重りに、水質浄化用人工藻を取り付けるときの取付け方
を示す図である。
重りに、水質浄化用人工藻を取り付けるときの取付け方
を示す図である。
【図5】水質浄化用人工藻の河川への実施例を示す側面
図である。
図である。
【図6】水質浄化用人工藻の水路への実施例を示す側面
図(e)とそのf−fの断面図(f)である。
図(e)とそのf−fの断面図(f)である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】 本発明は、上記従来の事情に鑑み
検討されたもので、本願第一発明では廃棄物である使用
済コーヒー豆を活性炭の原料として、そのコーヒー豆の
持つ特性により、従来に無い大きく強固な多孔質構造を
持たせ、従来よりも有機物の取り込みが早く、かつ目詰
まりの少ない活性炭をつくり、この活性炭やその他の活
性炭、あるいはゼオライト等を、加熱して半熔融状態に
した発泡スチロールの表面に付着させて成型物をつく
り、廃棄物を水処理用接触材として再利用することで廃
棄物処分場にかかる負荷を削減することや、廃棄物処理
によって発生する二次公害の問題を少なくすることが目
的である。
検討されたもので、本願第一発明では廃棄物である使用
済コーヒー豆を活性炭の原料として、そのコーヒー豆の
持つ特性により、従来に無い大きく強固な多孔質構造を
持たせ、従来よりも有機物の取り込みが早く、かつ目詰
まりの少ない活性炭をつくり、この活性炭やその他の活
性炭、あるいはゼオライト等を、加熱して半熔融状態に
した発泡スチロールの表面に付着させて成型物をつく
り、廃棄物を水処理用接触材として再利用することで廃
棄物処分場にかかる負荷を削減することや、廃棄物処理
によって発生する二次公害の問題を少なくすることが目
的である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】 本願第一発明は、上記の第一発明
の目的を達成するため、水蒸気賦活の場合は、使用済コ
ーヒー豆を十分に水洗いしてから150℃〜400℃の
温度範囲で乾留し、800℃〜1000℃の温度範囲で
水蒸気賦活する。また、薬品賦活の場合は、予め使用済
コーヒー豆の含水率を40%以下になるように乾燥し
て、コーヒー豆が持つ有機物をできるだけ抽出し、薬品
の浸透を容易にしておき、アルカリ性の薬品の場合は、
コーヒー豆の内部に非常に多くのカリウムを含んでいる
従来の活性炭の原料には無かった特異性を利用するた
め、低濃度の0H基を持つ水溶液を内部までゆっくり浸
透させるか、あるいは酸性の薬品の場合は、塩化亜鉛若
しくは硫酸やリン酸溶液を、有機物が溶出したコーヒー
豆の組織の内部に浸透させながら徐々炭化させて、70
0℃〜900℃の温度範囲で焼成し、従来には全く無か
った強固で大きな多孔質構造で、かつ十分に実用に供し
得る活性炭をつくる。そして、廃棄物である発泡スチロ
ールを使用目的に合わせたサイズにカットして、これを
低温で徐々に加熱して半熔融状態にする。半熔融状態の
発泡スチロールの表面にコーヒー豆活性炭、あるいはそ
の他の活性炭やゼオライトなど、物理吸着作用やイオン
交換作用を持つ物質を付着させてから成型して、球状、
楕円状、塊のような成型物をつくり、冷却した後硬化さ
せてから水洗し、乾燥して水質浄化用接触材をつくる。
の目的を達成するため、水蒸気賦活の場合は、使用済コ
ーヒー豆を十分に水洗いしてから150℃〜400℃の
温度範囲で乾留し、800℃〜1000℃の温度範囲で
水蒸気賦活する。また、薬品賦活の場合は、予め使用済
コーヒー豆の含水率を40%以下になるように乾燥し
て、コーヒー豆が持つ有機物をできるだけ抽出し、薬品
の浸透を容易にしておき、アルカリ性の薬品の場合は、
コーヒー豆の内部に非常に多くのカリウムを含んでいる
従来の活性炭の原料には無かった特異性を利用するた
め、低濃度の0H基を持つ水溶液を内部までゆっくり浸
透させるか、あるいは酸性の薬品の場合は、塩化亜鉛若
しくは硫酸やリン酸溶液を、有機物が溶出したコーヒー
豆の組織の内部に浸透させながら徐々炭化させて、70
0℃〜900℃の温度範囲で焼成し、従来には全く無か
った強固で大きな多孔質構造で、かつ十分に実用に供し
得る活性炭をつくる。そして、廃棄物である発泡スチロ
ールを使用目的に合わせたサイズにカットして、これを
低温で徐々に加熱して半熔融状態にする。半熔融状態の
発泡スチロールの表面にコーヒー豆活性炭、あるいはそ
の他の活性炭やゼオライトなど、物理吸着作用やイオン
交換作用を持つ物質を付着させてから成型して、球状、
楕円状、塊のような成型物をつくり、冷却した後硬化さ
せてから水洗し、乾燥して水質浄化用接触材をつくる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 3/10 A Z
Claims (3)
- 【請求項1】 廃棄物である使用済コーヒー豆を700
℃〜900℃の温度範囲で賦活処理を行うことでコーヒ
ー豆活性炭(1)をつくり、更に廃棄物である発泡スチ
ロール(2)を加熱して半熔融状態にし、この半熔融状
態の発泡スチロールにコーヒー豆活性炭を付着させてか
ら楕円状、球状もしくは塊に成型してから冷却して硬化
させてつくる、廃棄物のみを原料とすることを特徴とし
た水処理用接触材の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1の水処理用接触材の中心に穴を
あけて、穴の直径よりはるかに小さい直径のナイロンま
たはビニール等のひも(3)を通して、ひもと接触材の
間にあそび(4)をつくり、接触材をひもに固定せずに
取り付けることで、水の流れによる圧力によって、接触
材のひも上での移動を可能にし、かつ接触材を連鎖状に
つないで藻の形状をなし、このような接触材としての機
能を持つことを特徴とした河川、水路等の水質浄化用人
工藻。 - 【請求項3】 請求項2の人工藻の先端の片方に重り
(5)を取り付けて河川、水路等の底に固定し、人工藻
の持つ浮力によって、水中で水の流れにより自然に藻の
ように浮遊しながら、人工藻の表面に付着している請求
項1のコーヒー豆活性炭の物理的吸着作用と付着した微
生物による生物分解の作用により河川、水路等の水質を
浄化することを特徴とした請求項2の人工藻を用いた水
質浄化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4293629A JP2526002B2 (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 廃棄物を利用した接触材からなる人工藻による、河川、水路等の水質浄化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4293629A JP2526002B2 (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 廃棄物を利用した接触材からなる人工藻による、河川、水路等の水質浄化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0699168A true JPH0699168A (ja) | 1994-04-12 |
JP2526002B2 JP2526002B2 (ja) | 1996-08-21 |
Family
ID=17797189
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4293629A Expired - Lifetime JP2526002B2 (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 廃棄物を利用した接触材からなる人工藻による、河川、水路等の水質浄化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2526002B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014042487A1 (ko) * | 2012-09-17 | 2014-03-20 | Son Jeong Ki | 미세공 구조를 갖는 미생물 서식용 매질 및 그의 제조방법 |
KR20190030459A (ko) * | 2017-09-14 | 2019-03-22 | 장현서 | 달걀껍질 분말을 포함하는 녹조 제거제 및 이의 제조방법 |
WO2023058249A1 (ja) * | 2021-10-05 | 2023-04-13 | 賢 赤倉 | スーパーオキサイドイオン発生用水質改良器とそれを用いた水質改良法 |
-
1992
- 1992-09-18 JP JP4293629A patent/JP2526002B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014042487A1 (ko) * | 2012-09-17 | 2014-03-20 | Son Jeong Ki | 미세공 구조를 갖는 미생물 서식용 매질 및 그의 제조방법 |
KR20190030459A (ko) * | 2017-09-14 | 2019-03-22 | 장현서 | 달걀껍질 분말을 포함하는 녹조 제거제 및 이의 제조방법 |
WO2023058249A1 (ja) * | 2021-10-05 | 2023-04-13 | 賢 赤倉 | スーパーオキサイドイオン発生用水質改良器とそれを用いた水質改良法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2526002B2 (ja) | 1996-08-21 |
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