JPH0698818B2 - 印刷金属容器 - Google Patents

印刷金属容器

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JPH0698818B2
JPH0698818B2 JP8407389A JP8407389A JPH0698818B2 JP H0698818 B2 JPH0698818 B2 JP H0698818B2 JP 8407389 A JP8407389 A JP 8407389A JP 8407389 A JP8407389 A JP 8407389A JP H0698818 B2 JPH0698818 B2 JP H0698818B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真法を利用して印刷した金属容器に関
する。
より詳細には、金属容器表面に印刷用下地としてホワイ
トコーティングを兼ねた光導電層を設け、その上に直接
電子写真法により印刷した金属容器に関する。
〔従来の技術〕
金属容器に印刷を行う方法として、従来平版オフセット
印刷法や凸版印刷法が行われていた。平版オフセット印
刷法は、親油性の画線部と親水性の非画線部とを有する
平版の画線部にインキを付着させ、次に平版上のインキ
をゴムブランケットに転写し、ゴムブランケット上のイ
ンキを被印刷物に印刷する方法であり、凸版印刷法は、
版上の凸状の画線部にインキを付着させ、このインキを
被印刷物に印刷するものである。
これら従来の印刷法は、量産時の生産性の点では優れて
いるが、いずれも刷版が必要であり、印刷に先立つ製版
工程に時間と手間を要し、多色印刷にあたっては、各色
に対する見当合わせに時間と手間を要するという欠点を
有している。
近年、印刷の分野においてもエレクトロニクス化が進
み、原稿製作工程においてはレイアウトスキャナを使用
するコンピュータ化、また製版工程においてもダイレク
ト製版システムの開発などが行われているが、いまだ製
版工程を省略できるまでには至っておらず、上記欠点は
依然として解決されてはいない。
また、価値観の多様化にともない、多品種少量印刷の要
求が増大しており、即時印刷機能に欠ける従来印刷法で
は対処が困難になってきた。
一方、印刷版を用いない印刷技術として、電子写真法が
ある。これは、光導電体の表面を均一に帯電させた後、
画像露光して露光部の電荷を減衰させて静電潜像を形成
し、次いでトナーを静電潜像上に付着させて可視像を形
成する静電的画像形成法である。
電子写真法に使用される光導電体としては、セレン、ア
モルファスシリコン、有機光導電体、酸化亜鉛、酸化チ
タンなどがあるが、特に酸化チタン感光体は、解像度の
高い画像が得られ、紙用あるいはフィルム用材料として
実用化されている。
しかしながら、本発明者等の知る限り、酸化チタン感光
体を利用した印刷金属容器はいまだ実用化されていな
い。
〔発明が解決しようとする課題〕
表面に酸化チタン感光体層を設け、その上に直接電子写
真法により印刷した金属容器では、次のような問題点が
あった。
即ち、酸化チタン感光体層に与えた均一な帯電電荷を、
光露光により減衰させて静電潜像を形成するためには、
酸化チタン感光体と接触する金属容器表面が導電体でな
ければならない。
ところが、容器用として用いられる金属にはすべて、主
として金属酸化物または金属水和酸化物などからなる表
面処理被膜が設けられており、これは絶縁体に近く、光
電流が流れないか、あるいは流れてもその速度は遅い。
この表面処理被膜は、容器用金属材料には必須のもので
ある。
容器はその製造工程において、ネックイン加工、フラン
ジ加工、ビード加工などの厳しい加工を受け、さらに内
容品充填時には、熱水による殺菌に曝され、さらに市場
に流通すると屋外環境に暴露される。以上の過酷な条件
に耐えるためには、金属自体に耐腐食性を与え、また金
属を保護するために設けられた塗膜と強固な密着性を得
ることが必要である。表面処理被膜はこれらの特性を与
えるために設けられるものである。
従って、従来の容器用金属材料をそのまま用いたので
は、電子写真法による直接印刷は困難であった。
また上記のように、金属容器用印刷下地には、高度な加
工性、密着性、耐熱水性などが要求され、従来知られて
いる酸化チタン感光体を使用することは困難であった。
従来の酸化チタン感光体は、紙あるいはプラスチックフ
ィルム上に設けられ、コピー用途として使用されていた
ことからも分る。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、金属容器への
印刷に刷版の不要な電子写真法を応用して、多品種少量
の即時印刷を可能にする印刷金属容器の提供を目的とす
る。
本発明の他の目的は、加工性、金属との密着性に優れた
酸化チタン含有有機樹脂塗膜を、感光体兼用ホワイトコ
ーティングとして使用することを可能にする印刷金属容
器の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の印刷金属容器は、前記の目的を達成するため
に、金属基材が、0.2μ厚以下の表面処理被膜を有し、
該表面処理被膜の上に印刷用下地塗膜として、I×t
1/2<100mW・sec/cm2(I:光強度、t1/2:表面電位の光
減衰半減期)の光感度特性を持つ酸化チタン含有有機樹
脂塗膜を有することを特徴とするものである。
〔発明の好適態様〕
本発明を添付図面を参照して以下に詳細に説明する。
第1図は印刷された金属容器の一部断面を示し、1は金
属基材、2は表面処理被膜、3は印刷用下地塗膜、4は
トナー層、5は仕上げニスである。
本発明においては、表面処理被膜2が0.2μ厚以下のも
のを選択し、印刷用下地塗膜3として、I×t1/2<100
mW・sec/cm2(I:光強度、t1/2:表面電位の光減衰半減
期)の光感度特性を持つ酸化チタン含有有機樹脂塗膜を
選択し、これらを組み合わせる。
本発明に用いる金属基材としては、錫メッキ鋼板(ブリ
キ)、亜鉛メッキ鋼板、アルミメッキ鋼板、ニッケルメ
ッキ鋼板、クロムメッキ鋼板などのメッキ鋼板:ニッケ
ル錫メッキ鋼板、ニッケルクロムメッキ鋼板、クロム錫
メッキ鋼板などの多層メッキ鋼板:アルミニウムなどの
軽金属、あるいはこれらの複合材料が使用される。
本発明においては、上記金属基材が表面処理被膜を有す
る。
本発明における表面処理被膜とは、メッキ処理などによ
り必然的に発生するメッキ金属の酸化物あるいは水酸化
物、および電解クロム酸処理などの電解処理、燐酸及び
/又はクロム酸処理、ジルコニウム処理などの化学処理
などにより設ける金属酸化物、金属水和酸化物、金属塩
などからなる処理被膜をいう。
この表面処理被膜は、容器用金属材料には必須のもので
ある。
容器はその製造工程において、ネックイン加工、フラン
ジ加工、ビード加工などの厳しい加工を受け、さらに内
容品充填時には、熱水による殺菌に曝され、さらに市場
に流通すると屋外環境に暴露される。以上の過酷な条件
に耐えるためには、金属自体に耐腐食性を与え、また金
属を保護するために設けられた塗膜と強固な密着性を得
ることが必要である。表面処理被膜はこれらの特性を与
えるために設けられるものである。
表面処理被膜の膜厚が0.2μ以下であることが本発明に
は重要である。表面処理被膜は絶縁体に近いので、上記
範囲以上の膜厚だと酸化チタン感光体層を設けても、露
光時の光減衰速度は遅くまたは光減衰が起こらず、電子
写真法で直接印刷することは困難であった。しかしなが
ら、膜厚を上記範囲に抑えることにより充分な速度で光
減衰が起こり、電子写真法による印刷が可能となった。
本発明では、印刷用下地塗膜として、I×t1/2<100mW
・sec/cm2の光感度特性を持つ酸化チタン含有有機樹脂
塗膜を用いることが、短時間の光照射で精細な静電潜像
を得るために重要である。但し、 I:露光光強度(mW/cm2) t1/2:表面電位の光減衰半減期(sec) 光感度特性が上記範囲外の場合は、長時間または強強度
の光照射をする必要があり、精細な印刷を高速度で行う
ことが困難になる。
本発明に用いる酸化チタンはそれ自体公知のものであ
る。酸化チタンの結晶構造にはルチル型とアナタース型
があるが、本発明にはルチル型の高純度品が望ましい。
製造法としては、例えば4塩化チタンの気相酸化法、い
わゆる塩素法などがある。
酸化チタンはバインダー樹脂中に分散した塗膜の形態で
使用する。このバインダー樹脂の種類と含有量は、塗膜
の物性および金属素材との密着性に関連する。金属容器
は印刷後、ネックイン加工、フランジ加工、ビード加工
などの厳しい加工を受けるので、印刷用下地には高度な
密着性および加工性が要求される。従って、バインダー
樹脂は金属素材との密着性に優れたものが好ましく、ア
クリル樹脂、アルキド樹脂、熱硬化ビニル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、エポキシエス
テル樹脂、ポリウレタン樹脂などの極性基含有熱硬化性
樹脂を単体あるいは組み合わせて使用する。
また上記特性を満足するためには、酸化チタンとバイン
ダー樹脂の組成比も重要である。本発明には重量比で、
酸化チタン/バインダー樹脂=70/30乃至40/60の組成比
を有することが好ましい。酸化チタン含有量が70%より
多くなると塗膜強度が低下し脆くなり、金属容器の加工
に耐えることができず塗膜に割れが発生する。また40%
より少なくなると光感度特性が低下するとともに白色度
が低下し、ホワイト兼用感光体として使用できなくな
る。
また本発明の酸化チタン含有有機樹脂塗膜は、酸化チタ
ンを含有していればよく、他の顔料たとえば酸化亜鉛な
どや、添加剤などの含有は白色度や光感度を損なわない
範囲で随意に行うことができる。
酸化チタンのバインダー樹脂への分散は、ボールミル、
サンドミル、ロールミルなどの任意の手段で行うことが
できる。
金属基材への塗布は、ローラー塗布、ドクターコータ、
スプレー塗布、静電塗装、浸漬塗布などの任意の手段で
行うことができる。塗装後、熱風炉、赤外線加熱炉、高
周波加熱炉などにおいて、100乃至350℃で5秒乃至30分
間焼付けて所望の塗膜とする。
膜厚は5乃至20μであることが望ましく、5μより小さ
い場合には白色度および光感度が低下し、20μより大き
い場合には塗膜中の残留歪みにより金属基材との密着性
および加工性が低下する。
トナーは、原稿の画像に対応して作成した静電潜像を可
視化する着色材である。トナーは静電潜像とは逆極性に
帯電しており、静電潜像にクーロンカで付着する。
本発明に用いるトナーは、それ自体公知のものであり、
例えば、ジスアゾイエロー、ベンジジンイエロー、スプ
ロインイエロー、ローダミン、キナクドリン、カーミン
6B、銅フタロシアニン、カーボンブラックなどの染料あ
るいは顔料をバインダー樹脂中に分散し微粒子化した乾
式トナーが使用される。また、これらの微粒子をイソパ
ラフィン、四塩化炭素、シクロヘキサンなどの石油系、
オレフィン系溶媒などの絶縁性液体中に分散した湿式ト
ナーも同様に使用される。
湿式トナーは、粒径が1μ以下であり、解像度の高い画
像が得られる。
トナー用バインダーは、ワックスや熱可塑性樹脂、熱硬
化性樹脂が使用される。熱可塑性樹脂としては、ポリス
チレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂などが用いられ、熱硬化性樹脂としては、
エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂などが使用される。ま
た、必要に応じて、電荷制御剤、流動向上剤、粘着防止
剤などが添加される。
金属容器、特に金属缶は、印刷後の工程において内面保
護のためスプレー塗装及び焼付けが行われ、トナーには
耐熱性が要求される。また、その後ネックイン加工やフ
ランジ加工が行われ、加工性、密着性も要求される。さ
らに内容品充填後は、100℃以上での蒸気殺菌が行わ
れ、トナーには耐熱水性も要求される。従って、トナー
用バインダーとしては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂な
どの熱硬化性樹脂が好ましい。
仕上げニス層は、トナー層と印刷用下地塗膜の保護、お
よび光沢を付与する目的で設けられる。即ち、金属容器
等に金属缶は、印刷後の工程において、搬送による缶ど
うしの衝突、送りガイドへの接触などにより、トナー層
及び印刷用下地塗膜にダメージが与えられ、アブレージ
ョンや剥離などが生じる。また、内容品充填後は、100
℃以上の蒸気殺菌が行われ、トナー層及び印刷用下地塗
膜は軟化、脱色などが生じる。これらのことからトナー
層及び印刷用下地塗膜を保護するために、印刷直後に仕
上げニスを塗布する必要がある。
仕上げニスとしては、アクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、アミノ樹脂、ポリウ
レタン樹脂など、あるいはこれらを組み合わせたものが
用いられ、特にアクリル樹脂、ポリエステル樹脂が好ま
しい。
また、トナー及び酸化チタン含有有機樹脂塗膜には、光
特に紫外線による変色、脱色、分解、チョーキングなど
の劣化を生じるものがあり、それらを使用する場合に
は、仕上げニスに光吸収効果、特に紫外線吸収効果を持
たせる必要がある。
具体的には、仕上げニス中に、2-ヒドロキシベンゾフェ
ノン、シュウ酸アニリド、シアノアクリレートなどの紫
外線吸収剤を添加する、あるいは紫外線硬化塗料を使用
するなどの方法がある。
〔実施例〕
以下本発明を実施例で説明するが、これらは説明のため
のものであって、これに限定されるものではない。
〔塗料の調整〕
<アクリル樹脂> アクリル酸エチル450g、メタクリル酸エチル100g、アク
リルアミド150g、スチレン300gをn-ブタノール1000gとt
ert-ドデシルメルカブタン10gとの混合溶剤に溶解し、1
20℃に加熱する。
2時間おきにクメンハイドロパーオキサイドを5gずつ2
度添加し、計6時間反応させた。次いでホルムアルデヒ
ド‐ブタノール溶液315g、無水マレイン酸4gを加えて3
時間還流した。反応終了後500gのブタノールを蒸留によ
る除去しキシレンを加えて50%アクリル樹脂溶液を得
た。
<アルキド樹脂> 138gの無水フタル酸を窒素気流下でかき混ぜて130〜135
℃に保ち溶解させる。これに134gのアマニ油脂肪酸を加
えてかき混ぜ均一溶液にする。次いで61.4gのグリセリ
ンを加え、1℃/minの昇温速度で240℃まで上げ、この
温度で15分反応させる。反応終了後、酢酸ブチル/トル
エン=75/25(vol%)の混合溶媒を加えて50%アルキド
樹脂溶液を得た。
<メラミン樹脂> 水酸化ナトリウムでpH8.0にしたホルマリン6モルに、
メラミン1モルを加え、60℃で3時間反応させる。次い
でpH6.0にしてブタノール5モルを加え110℃で4時間反
応させる。水分と過剰のブタノールを回収し、キシレン
を添加して不揮発分55%のメラミン樹脂溶液を得た。
<塩化メタン> 四塩化チタンの水溶液を作り、これを1昼夜放置した後
かき混ぜながら昇温させ、沸点近傍で加水分解して水和
酸化チタンを沈澱させる。この沈澱を漉過、洗浄、乾燥
した後700℃で2時間焼成し、粉砕して粒径0.2〜0.9μ
の酸化チタン(1)を得た。
<酸化チタン含有塗料> 上記アクリル樹脂とアミノ樹脂を固形分換算で70/30(w
t/wt)の割合で混合しアクリルアミノ樹脂塗料を得た。
次いで上記酸化チタン(1)をこのアクリルアミノ樹脂
塗料に固形分換算で80/20、60/40、30/70(wt/wt)の割
合にボールミルで分散し、酸化チタン含有塗料(A)、
(B)、(C)を得た。
また市販の顔料用酸化チタン(帝国化工(株)製JR-30
0)を上記アクリルアミノ樹脂に固形分換算で60/40(wt
/wt)の割合に分散し酸化チタン含有塗料(D)を得
た。
さらに上記アルキド樹脂とアミノ樹脂を固形分換算で70
/30の割合で混合しアルキドアミノ樹脂塗料を得、酸化
チタン(1)と固形分換算で50/50(wt/wt)の割合に分
散し酸化チタン含有塗料(E)を得た。
(実施例1) 素板厚0.30mmのブライト錫メッキ鋼板(T-2材、メッキ
量#50/50)を120mmの径の円板に内抜き、常法に従い絞
りポンチと絞りダイスとの間で内径が85mmのコップ状に
成形する。次いでこのコップ状成形物を再絞り工程に賦
した後、直径65.3mmのしごきポンチとしごきダイスとを
用いて65.0%のしごき率でしごき加工し、内径65.3mm、
高さ110mmの絞り‐しごき缶(DI缶)を成形した。
成形したDI缶は常法により脱脂洗浄を行った後、 燐酸ナトリウム 3g シュウ酸カリウム 0.5g 脱イオン水 1リットル からなる浴を用いて55℃で60秒間スプレーによる表面処
理を用い、洗浄、乾燥した。この時の表面処理被膜厚は
0.02μであった。
次いで酸化チタン含有塗料(B)をマンドレルコーター
で乾燥膜厚15μに塗布後、オーブンで200℃‐60秒間焼
き付けた。
次にこの酸化チタン感光体塗布DI缶を第2図に示す電子
写真印刷機で印刷した。酸化チタン感光体塗布DI缶6は
マンドレル送り7によりイエロー印刷ユニット8、マゼ
ンタ印刷ユニット9、シアン印刷ユニット10、ブラック
印刷ユニット11を通して送られ、各種装置の位置で一旦
停止し回転しながら印刷される。
各印刷ユニットには、金属容器上の感光層をコロナ放電
により帯電する帯電装置12、ハロゲンランプ16、スリッ
ト17、網点分解フィルム18、集光レンズ19から構成され
る露光装置13、露光装置を通して得られる静電潜像に液
体トナーを付着させ像形成を行う液体現像装置14、およ
び余剰のトナーを除去するクリーニング装置15が設けら
れている。
帯電は‐6kVで行い、露光前電位が‐400Vの時に10mW/cm
2で露光した。この時光減衰半減期は0.1秒であり、光感
光特性は1mW・sec/cm2であた。
印刷したDI缶はその後、マンドレルコーターでアクリル
系の仕上げニスを塗布し、加熱オーブンで焼付けした。
次いでエポキシ系塗料の内面スプレー塗装および焼付け
を行い、その後トリプルネックイン加工、フランジ加工
などのそれ自体公知の製缶工程に賦し最終印刷金属容器
とした。
本実施例の印刷金属容器は、網点再現性のよい精細なカ
ラー画像が得られており、また酸化チタン含有塗膜の白
色度も充分なものであった。さらにネックイン部、フラ
ンジ部などの加工の厳しい部分にも酸化チタン含有塗膜
の割れや剥離は見られず良好な容器性能を有していた。
また、この印刷金属容器にビールを冷間充填し、蓋を二
重巻締した後パストライザーにより62℃で加温殺菌した
が、酸化チタン含有塗膜に割れや剥離は発生せず良好で
あった。
(実施例2) 表面処理被膜として、 硝酸亜鉛 20g 燐酸亜鉛 10g 燐酸 10g 脱イオン水 1リットル からなる浴で70℃‐40秒間スプレーしたものを用い、酸
化チタン含有塗料として、アルキドアミノ系塗料(E)
を塗布した以外は実施例1と同様にして印刷金属容器を
製造した。
この時の表面処理被膜厚は0.1μであり、光感度特性は3
0mW・sec/cm2であった。
本実施例の印刷金属容器は、網点再現性のよい精細なカ
ラー画像が得られており、また酸化チタン含有塗膜の白
色度も充分なものであった。さらにネックイン部、フラ
ンジ部などの加工の厳しい部分にも酸化チタン含有塗膜
の割れや剥離は見られず良好な容器性能を有していた。
また、この印刷金属容器にビールを冷間充填し、蓋を2
重巻締した後パストライザーにより62℃で加温殺菌した
が、酸化チタン含有塗膜に割れや剥離は発生せず良好で
あった。
(比較例1) 酸化チタン含有塗料として(A)を用いた以外は実施例
1と同様にして印刷金属容器を製造した。この容器の表
面処理被膜厚は0.02μであり、光感度特性は0.4mW・sec
/cm2であった。
本比較例の印刷金属容器は精細なカラー画像が得られた
ものの、ネックイン部、フランジ部に酸化チタン含有塗
膜の大きな割れが発生し、金属容器の印刷用下地として
は使用できなかった。
(比較例2) 酸化チタン含有塗料として(C)を用いた以外は実施例
1と同様にして印刷金属容器を製造した。この容器の表
面処理被膜厚は0.02μであり、光感度特性は230mW・sec
/cm2であった。
本比較例では、酸化チタン含有塗膜の光感度低下により
画像にかぶりが生じ、また白色度も充分でなく美麗な印
刷ができなかった。
(比較例3) 酸化チタン含有塗料として(D)を用いた以外は実施例
1と同様にして印刷金属容器を製造した。この容器の表
面処理被膜厚は0.02μであった。
また、本比較例では、酸化チタン含有塗膜の光減衰がほ
とんどなく、半減期の測定は不可能であり、画像形成が
全くできなかった。
(比較例4) 酸化チタン含有塗料(B)をマンドレルコーターで乾燥
膜厚3μに塗布した以外は実施例1と同様にして印刷金
属容器を製造した。この容器の表面処理被膜厚は0.02μ
であり、光感度特性は1.2mW・sec/cm2であった。
本比較例の印刷金属容器は網点再現性のよいカラー画像
が得られたものの、酸化チタン含有塗膜の白色度、隠蔽
力が充分でなく、美麗な印刷はできなかった。
(比較例5) 酸化チタン含有塗料(B)をマンドレルコーターで乾燥
膜厚30μに塗布した以外は実施例1と同様にして印刷金
属容器を製造した。この容器の表面処理被膜厚は0.02μ
であり、光感動特性は0.4mW・sec/cm2であった。
本比較例の印刷金属容器は精細なカラー画像が得られた
ものの、ネックイン部、フランジ部に酸化チタン含有塗
膜の剥離および割れか発生し、金属容器の印刷用下地と
しては使用できなかった。
(比較例6) 表面処理スプレーを70℃‐90秒間行った以外は実施例2
と同様にして印刷金属容器を製造した。この時の表面処
理被膜厚は0.23μであった。
本比較例では、光電流が流れず画像形成が全くできなか
った。
(実施例3) 素板厚0.32mmのアルミ板(3004、H19)を120mmの径の円
板に打抜き、常法に従い絞りポンチと絞りダイスとの間
で内径が85mmのコップ状に成形する。次いでこのコップ
状成形物を再絞り工程に賦した後、直径65.3mmのしごき
ポンチとしごきダイスとを用いて65.0%のしごき率でし
ごき加工し、内径65.3mm、高さ110mmの絞り‐しごき缶
(DI缶)を成形した。成形したDI缶は常法により脱脂洗
浄を行った後、 (NH42ZrF6 0.3g H2SiF6 0.25g H3PO4 0.3g 脱イオン水 1リットル からなる浴を用いて50℃で30秒間スプレーによる表面処
理を行い、洗浄、乾燥した。この時の表面処理被膜厚は
0.03μであった。
次いで酸化チタン含有塗料(B)をマンドレルコーター
で乾燥膜厚10μに塗布後、オーブンで200℃−60秒間焼
き付けた。
次にこの酸化チタン感光体塗布DI缶を電子写真印刷機で
印刷した。この容器の光感度特性は1.2mW・sec/cm2であ
った。
印刷したDI缶はその後、マンドレルコーターでアクリル
系の仕上げニスを塗布し、加熱オーブンで焼付けした。
次いでエポキシ系塗料の内面スプレー塗装および焼付け
を行い、その後トリプルネックイン加工、フランジ加工
などのそれ自体公知の製缶工程に賦し最終印刷金属容器
とした。
本実施例の印刷金属容器は、網点再現性のよい精細なカ
ラー画像が得られており、また酸化チタン含有塗膜の白
色度も充分なものであった。さらにネックイン部、フラ
ンジ部などの加工の厳しい部分にも酸化チタン含有塗膜
の割れや剥離は見られず良好な容器性能を有していた。
また、この印刷金属容器にビールを冷間充填し、蓋を二
重巻締した後パストライザーにより62℃で加温殺菌した
が、酸化チタン含有塗膜に割れや剥離は発生せず良好で
あった。
〔発明の効果〕
本発明の印刷金属容器は、表面処理被膜と酸化チタン含
有有機樹脂塗膜を有する金属基材よりなるので、金属容
器に刷版の不要な電子写真法を応用して多品種少量の即
時印刷が可能である。
また、本発明の酸化チタン含有有機樹脂塗膜は、加工性
および金属との密着性に優れているので、感光体兼用ホ
ワイトコーティングとして使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は印刷された金属容器の一部断面図、 第2図は電子写真印刷機で酸化チタン感光体塗布金属管
に印刷するフローシートである。 1……金属基材、2……表面処理被膜、3……印刷用下
地塗膜、4……トナー層、5……仕上げニス、6……酸
化チタン感光体塗布DI缶、8……イエロー印刷ユニッ
ト、9……マゼンタ印刷ユニット、10……シアン印刷ユ
ニット、11……ブラック印刷ユニット、12……帯電装
置、13……露光装置、14……液体現像装置、15……クリ
ーニング装置。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属基材が、0.2μ厚以下の表面処理被膜
    を有し、該表面処理被膜の上に印刷用下地塗膜として、
    I×t1/2<100mW・sec/cm2(I:光強度、t1/2:表面電
    位の光減衰半減期)の光感度特性を持つ酸化チタン含有
    有機樹脂塗膜を有することを特徴とする印刷金属容器。
  2. 【請求項2】酸化チタン含有有機樹脂塗膜が、重量比で
    酸化チタン/バインダー樹脂=70/30乃至40/60の組成比
    を有することを特徴とする請求項1記載の印刷金属容
    器。
  3. 【請求項3】酸化チタン含有有機樹脂塗膜の膜厚が、5
    乃至20μであることを特徴とする請求項1記載の印刷金
    属容器。
JP8407389A 1989-02-27 1989-04-04 印刷金属容器 Expired - Lifetime JPH0698818B2 (ja)

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DE69008097T DE69008097T2 (de) 1989-02-27 1990-02-27 Bedruckter metallbehälter und mehrfarbenbedruckung eines solchen.
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103847268A (zh) * 2013-12-24 2014-06-11 安徽思创制罐集团有限公司 一种食品金属罐印铁工艺

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