JPH0698763A - ヒト型ハイブリドーマ細胞の抗体産生増殖促進物質 - Google Patents

ヒト型ハイブリドーマ細胞の抗体産生増殖促進物質

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JPH0698763A
JPH0698763A JP4251293A JP25129392A JPH0698763A JP H0698763 A JPH0698763 A JP H0698763A JP 4251293 A JP4251293 A JP 4251293A JP 25129392 A JP25129392 A JP 25129392A JP H0698763 A JPH0698763 A JP H0698763A
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JP
Japan
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antibody
substance
human
proliferation
fraction
Prior art date
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Pending
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JP4251293A
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English (en)
Inventor
Yoko Fukuya
洋子 福家
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WAKAYAMA AGURI BIO KENKYU CENT
WAKAYAMA AGURI BIO KENKYU CENTER KK
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WAKAYAMA AGURI BIO KENKYU CENT
WAKAYAMA AGURI BIO KENKYU CENTER KK
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Publication date
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】抗体産生増殖促進性能に優れた植物由来のヒト
型ハイブリドーマ細胞の抗体産生増殖促進物質を提供す
ることを目的としている。 【構成】搾汁したミカン果汁を遠心分離して得た上澄み
液を透析して、低分子画分を除去する工程、この低分子
画分が除去された上澄み液を塩析して沈澱画分を得る工
程、この沈澱画分を溶解させたのち、溶解液から透析に
よって脱塩する工程を経て得られるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は植物由来の細胞増殖促進
物質に関し、詳しくは、ミカン由来のヒト型ハイブリド
ーマ細胞の抗体産生増殖促進物質に関するものである。
【0002】
【従来の技術】また、従来より特定遺伝子由来のタンパ
ク質の生産を、前記特定遺伝子を導入した大腸菌等の微
生物を培養して、産生させることは種々行われている。
しかしながら、大腸菌等の原核微生物では、糖タンパク
質の合成は不可能であることが判明し、ここで動物細胞
を培養する培養細胞系が生まれてきた。
【0003】ところで、特定のタンパク質及び糖タンパ
ク質を細胞培養で産生させるのであるが、通常培養細胞
が産生した産生物は培養細胞外の培養液中に分泌され
る。そこで、産生物をこの培養液から分離する必要があ
る。このため、煩雑な分離操作を極力少なくするため、
培養液中に血清を添加しない所謂、無血清培地を用いた
動物培養細胞による特定のタンパク質及び糖タンパク質
の産生が行われている。これは内部成分が不明な血清の
代わりに、成分の判明した種々のホルモン類等の細胞増
殖促進物質(細胞成長因子)を培養液中に添加して細胞
に供給し、培養液から成分の判明している種々の物質を
分離して、分泌された生成物を得る方法である。
【0004】このような無血清培地に添加する細胞増殖
促進物質としては、対象細胞に応じて、種々の細胞増殖
促進物質が発見されている。例えば、生体成分から見つ
けられたものや、食品中の細胞増殖促進物質(上野川修
一、東徳洋、山内邦男:化学と生物,25・3(198
7))などが種々見つかっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、それらは動物
性由来のものが多く、植物性の物質からの報告は藍藻の
抽出液からの細胞増殖促進物質の検索が試みられている
に過ぎない(篠原和毅:発酵と工業、Vol143.
(NO.11),P.1076−1077.(198
9))。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みて、抗体
産生増殖促進性能に優れた植物由来のヒト型ハイブリド
ーマ細胞の抗体産生増殖促進物質を提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるヒト型ハ
イブリドーマ細胞の抗体産生増殖促進物質(以下、「増
殖促進物質」とのみ記す)は、このような目的を達成す
るために、搾汁したミカン果汁を遠心分離して得た上澄
み液を透析して、低分子画分を除去する工程、この低分
子画分が除去された上澄み液を塩析して沈澱画分を得る
工程、この沈澱画分を溶解させたのち、溶解液から透析
によって脱塩する工程を経て得られるようにした。
【0008】
【作用】上記構成において、透析に使用する透析膜とし
ては、特に限定されないが、たとえば、セルロース膜等
が挙げられる。低分子画分とは、主に、糖、アミノ酸、
有機酸等が挙げられる。また、塩析を行う前に、低分子
画分が除去された上澄み液を予め濃縮しておくことが好
ましい。濃縮の割合は、特に限定されないが、5〜10
倍程度濃縮することが好ましい。
【0009】塩析に使用される塩としては、特に限定さ
れないが、たとえば、硫酸アンモニウム、塩化カリウム
等が挙げられる。沈澱画分を溶解させる溶媒としては、
蒸留水やリン酸緩衝液等が挙げられる。なお、脱塩され
た溶解液は、フィルター等に通して減菌することが好ま
しい。
【0010】
【実施例】以下に、本発明の実施例を詳しく説明する。 (実施例)搾汁して得た2リットルの温州ミカン果汁を
遠心分離機に入れ、8000回転で20分間遠心分離し
て、1.5リットルの上澄み液を得た。
【0011】得られた上澄み液を透析膜(セルロース
膜、VISKASE SALES CORP社製)中に入れ、4℃の蒸留水
に対して48時間透析して糖、アミノ酸、有機酸等の低
分子画分を除去した。つぎに、透析膜中の上澄み液をミ
ニタン(ミリポア社製の濃縮器)を用いて10倍に濃縮
し、この濃縮液に70%濃度の硫酸アンモニウム水溶液
を用いて塩析を行うとともに、遠心分離機に入れて80
00回転で20分間遠心分離し、1gの沈澱画分を得
た。
【0012】この沈澱画分を50mlの 0.02Mリン酸緩衝
液H6.5に溶解させ、上記と同様の透析膜に入れるととも
に、4℃,蒸留水に対して24時間透析を行った後、さ
らに上記と同様の 0.02Mリン酸緩衝液に4℃で透析し脱
塩を行った。そして、透析膜中の溶液を0.22〜0.
45μmのフィルターによってフィルター減菌して20
mlの温州ミカン果汁由来の増殖促進物質を得た。
【0013】なお、得られた増殖促進物質は、蛋白性の
物質であって、SDS−PAGE(硫酸ドデシルナトリ
ウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動)および銀染色
法によって分子量を測定したところ32,000であっ
た。HB4C5(human B-cell hybridoma肺癌患者由来
リンパ球×Bリンパ芽球、抗体IgM 産生) ,SI102
(human B-cell hybridoma乳癌患者由来リンパ球×Bリ
ンパ芽球、抗体IgM ,IgG産生) ,HF10B4(human
B-cell hybridoma肺癌患者由来リンパ球×Bリンパ芽
球、抗体IgM 産生) ,K7M(human B-cell hybridoma
乳癌患者由来リンパ球×Bリンパ芽球、抗体IgM 産生)
の4種類の抗体を産生するヒト型ハイブリドーマ細胞を
用いて、上記温州ミカン果汁由来の増殖促進物質の細胞
増殖促進活性およひ抗体産生能を以下の実験方法によっ
て調べた。 (実験方法) 市販の無血清培地、つまりERDF培地(極東製薬
工業製、enriched RDF(RPMI1640培地:DME 培地:Ham's
F-12培地=2 :1 :1 のもの))に抗生物質(Penicillin
G,Streptomycin sulfate,HEPES,Meylon)を加えて調整
した培地を用意した。
【0014】 −80℃或いは液体窒素中に保存され
ているHB4C5,SI102,HF10B4,K7M
の各ヒト型ハイブリドーマ細胞をそれぞれ解凍したの
ち、で用意したERDF培地に10%の牛胎児血清
(FCS)を加えて37℃、5%CO2 雰囲気のインキ
ュベータ中で1日間培養を行ったのち、ERDF培地に
10%のYLP(Yolk lipo protein)を加えた培地に移
して、37℃、5%CO2雰囲気のインキュベータ中で
4日間培養を行った。
【0015】 の培養を終わった各ヒト型ハイブリ
ドーマ細胞を上記ERDF培地にITES培地(1リッ
トル中、インシュリン(I)5mg、トランスフェリン
(T)10mg、エタノールアミン(E)1.53mg、亜セレン
酸ナトリウム(S)0.0043mgを含む)を加えたERDF
+ITES培地に移すとともに2×104 /mlの密度と
して24ウエル・プレートに分注し、上記で得た増殖促進
物質を0,20,40,80μl/mlの割合で添加し、37℃、5%
CO2 雰囲気のインキュベータ中で4日間培養を行っ
た。
【0016】 4日後、培養液中の細胞数および抗体
量をそれぞれ測定し、その結果を図1〜図4に示した。 なお、細胞数は、SysmexF−500(自動血球計
数装置、東亜医用電子KK社製)を使用する方法、抗体
量はELISA法によりそれぞれ測定した。図1〜図4
に示すように、ミカン果汁由来の増殖促進物質は、4種
のハイブリドーマ細胞のいずれに対しても抗体産生を促
進する作用を持つことが明らかである。
【0017】また、この実施例で用いたミカン果汁由来
の増殖促進物質のSephadex G-200(ファルマシア社製ゲ
ル濾過担体)によるゲル濾過の溶出パターンを見たとこ
ろ、図5のように3つのピークを示した。この3つのピ
ークの画分をそれぞれモルカットII(ミリポア社製)を
用いて濃縮し、フィルター減菌したのち、各画分につい
て上記〜の操作を行い、培養液中の細胞数および抗
体量をそれぞれ測定した。その結果、ピークIII の画分
のみが図6,図7に示すように抗体産生を促進する活性
を示した。
【0018】
【発明の効果】本発明にかかるヒト型ハイブリドーマ細
胞の抗体産生増殖促進物質は、以上のようにミカン果汁
から得られ、細胞培養系の培養細胞の抗体産生能を著し
く増加させることができると言う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるヒト型ハイブリドーマ細胞の抗
体産生増殖促進物質のHB4C5細胞に対する細胞増殖
活性および抗体産生の促進活性効果をあらわすグラフで
ある。
【図2】本発明にかかるヒト型ハイブリドーマ細胞の抗
体産生増殖促進物質のSI102細胞に対する細胞増殖
活性および抗体産生の促進活性効果をあらわすグラフで
ある。
【図3】本発明にかかるヒト型ハイブリドーマ細胞の抗
体産生増殖促進物質のHF10B4細胞に対する細胞増
殖活性および抗体産生の促進活性効果をあらわすグラフ
である。
【図4】本発明にかかるヒト型ハイブリドーマ細胞の抗
体産生増殖促進物質のK7M細胞に対する細胞増殖活性
および抗体産生の促進活性効果をあらわすグラフであ
る。
【図5】本発明にかかるヒト型ハイブリドーマ細胞の抗
体産生増殖促進物質のゲル濾過による溶出パターンであ
る。
【図6】図5のピークIII の画分のSI102細胞に対
する細胞増殖活性および抗体産生の促進活性効果をあら
わすグラフである。
【図7】図5のピークIII の画分のHB4C5細胞に対
する細胞増殖活性および抗体産生の促進活性効果をあら
わすグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搾汁したミカン果汁を遠心分離して得た
    上澄み液を透析して、低分子画分を除去する工程、この
    低分子画分が除去された上澄み液を塩析して沈澱画分を
    得る工程、この沈澱画分を溶解させたのち、溶解液から
    透析によって脱塩する工程を経て得られたヒト型ハイブ
    リドーマ細胞の抗体産生増殖促進物質。
JP4251293A 1992-09-21 1992-09-21 ヒト型ハイブリドーマ細胞の抗体産生増殖促進物質 Pending JPH0698763A (ja)

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