JPH0698656A - 遺伝子処理したイネ - Google Patents

遺伝子処理したイネ

Info

Publication number
JPH0698656A
JPH0698656A JP4102500A JP10250092A JPH0698656A JP H0698656 A JPH0698656 A JP H0698656A JP 4102500 A JP4102500 A JP 4102500A JP 10250092 A JP10250092 A JP 10250092A JP H0698656 A JPH0698656 A JP H0698656A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gene
rice
branching enzyme
starch branching
starch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4102500A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Shimada
田 浩 章 島
Tsutomu Kawasaki
崎 努 川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MITSUI GIYOUSAI SHOKUBUTSU BIO
MITSUI GIYOUSAI SHOKUBUTSU BIO KENKYUSHO KK
Original Assignee
MITSUI GIYOUSAI SHOKUBUTSU BIO
MITSUI GIYOUSAI SHOKUBUTSU BIO KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MITSUI GIYOUSAI SHOKUBUTSU BIO, MITSUI GIYOUSAI SHOKUBUTSU BIO KENKYUSHO KK filed Critical MITSUI GIYOUSAI SHOKUBUTSU BIO
Priority to JP4102500A priority Critical patent/JPH0698656A/ja
Publication of JPH0698656A publication Critical patent/JPH0698656A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 イネ澱粉枝つけ酵素遺伝子又はそれを異種遺
伝子におきかえた遺伝子を用いてイネ澱粉枝つけ酵素又
は該異種遺伝子産物を生成せしめるようにしてなるイ
ネ。 【効果】 イネを用いて各種の蛋白質を効率的に大量生
産できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イネの澱粉枝つけ酵素
の遺伝子又はこれを他の遺伝子におきかえた遺伝子を用
いてイネの澱粉枝つけ酵素又は該異種遺伝子産物を生成
せしめるようにしてなるイネに関するものである。
【0002】本発明のイネ澱粉枝つけ酵素遺伝子の塩基
配列はイネで有効に発現し、穀粒中のデンプン合成にお
けるアミロースとアミロペクチン含量の量比の変化に関
与するため、この塩基配列をイネに導入することによっ
て穀粒に含まれるデンプンのアミロペクチン含量を任意
に変化させることが可能となり、米の食味性の著しい向
上を可能にするものである。
【0003】また、本発明によれば、イネ澱粉枝つけ酵
素遺伝子、トランジットペプチドをコードする遺伝子、
プロモーター領域を含む配列が明らかになったので、こ
れらを利用してイネ澱粉枝つけ酵素のイネにおけるまた
はイネ以外の系での大量生産、アミロプラストやイネ種
子内での各種タンパク質の発現が可能となり、新しいイ
ネの育種も大いに可能である。
【0004】そのうえ、本発明においては、イネ澱粉枝
つけ酵素遺伝子を他の異種遺伝子におきかえた人工遺伝
子の作成が可能となったので、この遺伝子をイネで発現
させて、所望する各種の遺伝子産物をイネで生成せしめ
ることにはじめて成功したものである。すなわち本発明
は、遺伝子産物の製造工場としてイネを利用するもので
あって、イネを栽培することによって目的の遺伝子産物
が得られるので、その製造が容易でありしかも大量生産
することができ、まさに画期的である。
【0005】したがって本発明は、植物育種の領域、イ
ネ澱粉枝つけ酵素及びその他各種の酵素、ホルモン等の
蛋白質の工業生産に利用することができ、植物、食品製
造、酵素工業、医薬製造、蛋白工業等の技術分野におい
てきわめて有用である。
【0006】
【従来の技術】デンプンは光合成の最終産物である。そ
れゆえ、デンプンの生合成に関する研究は、植物生理、
生化学における重要な研究課題の1つであるが、この生
合成に関する研究はあまり進んでいない。
【0007】デンプンはグルコースがα(1→4)結合
した直鎖形のアミロースと、α(1→6)結合による枝
分れ構造をもつアミロペクチンから構成されている。植
物におけるデンプン顆粒中のアミロース、アミロペクチ
ンの含量比は、植物種や品種によってそれぞれ固有の値
をもっており、その高次構造もまた特有の形態をとって
いることが知られている。デンプン生合成の主酵素であ
るデンプン合成酵素は、ADPグルコースあるいはUD
Pグルコースを基質とし、アミロース分子の合成を行な
う。これに対し、アミロペクチン分子は、α(1→4)
結合をつくるデンプン合成酵素と、α(1→6)結合を
つくるブランチング(枝つけ)酵素が協調的に作用する
ことによってつくられる。アミロペクチンの枝分れ構造
の形成機構に関する研究は、グリコーゲンでの枝分かれ
の機構の研究を参考にして進められており、植物におい
てもグリコーゲンのブランチング酵素とよく似た性質の
酵素が存在することが示唆されている。しかし、その遺
伝子に関する研究、あるいは遺伝的調節機構についての
研究はあまり進んでいなかった。
【0008】穀類は我々にとって主要なカロリー供給源
であり、かつ脂質やタンパク質の重要な摂取源である。
したがって、穀類胚乳貯蔵成分の質的・量的改良は主要
な育種目標となっている。この目的達成のために、穀類
胚乳中の貯蔵成分に関する遺伝資源の探索・収集とその
遺伝・育種学的評価が必要である。トウモロコシでは胚
乳成分に関する多様な遺伝的変異(突然変異)が見出さ
れており、それらはトウモロコシの品質改良に重要な役
割を果たしている。さらに、これらの突然変異は生体内
での遺伝的制御機構の解明を行なう際の貴重な情報とな
る。
【0009】イネは粒食が主体であり、胚乳デンプン中
の多糖類の含有比率やデンプンの構造的変化が、コメの
食味や調理特性を大きく変える。とくにデンプン中のア
ミロース含量は食味と密接な関係が指摘されており、低
アミロース品種の食味評価が高い。それゆえ、コメの食
味改善には胚乳デンプンの低アミロース化が有効であ
る。
【0010】低アミロース化にはアミロース合成系を抑
えることによって結果的にアミロペクチン含量を高める
方法と、アミロペクチンを合成する経路を強化しその含
量を積極的に増大せしめる方法がある。後者の場合、澱
粉生産量を高めることにもなるので、イネの育種目標と
しては非常に優れているものと考えられる。近年の遺伝
子組換え技術の進歩により、イネにおいてもこの技法を
用いた育種が可能となりつつある。したがって、イネの
食味に関してもアミロペクチン含量の増大に関与する遺
伝子を単離同定することと、これを用いた遺伝子工学的
手法によるイネの品種改良が待たれていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した技
術の現状に鑑み、食糧増産、食味の優れた米の生産、植
物とくにイネの育種を目的として、イネの遺伝子のう
ち、とりわけイネ澱粉枝つけ酵素遺伝子に着目し、それ
を単離、クローニングし、構造を解明するためだけでな
く、更にそれを発展させてイネ澱粉枝つけ酵素遺伝子以
外の各種の異種遺伝子をイネで発現させ、各種の遺伝子
産物をイネで大量生産せしめるためになされたものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためになされたものであって、各方面から検
討した結果、トウモロコシの澱粉枝つけ酵素のcDNA
はすでにクローニングされ、塩基配列が明らかにされて
いる(木村ら、1990年度日本農芸化学会大会)点に
着目した。
【0013】イネの枝つけ酵素遺伝子の構造について
は、ある程度トウモロコシのものと類似性があることは
一応推測されるものの、実際にその正確な構造は明らか
にするのに成功したという知見は全くなかったのである
が、各方面から鋭意研究した結果、本発明者らは、この
トウモロコシのcDNA塩基配列をもとに、イネ登熟種
子から抽出したmRNAから調製したcDNAライブラ
リーを用いてイネ枝つけ酵素のcDNAの単離に成功し
た。さらにこれをプローブとしてイネゲノムから澱粉枝
つけ酵素遺伝子の全領域を含む断片のクローニングに成
功した。本発明は、これらに基づいてさらに研究の結
果、該遺伝子をイネで発現させるのに成功しただけでな
く、他の外来遺伝子についても、これをイネで発現させ
るのに成功し、ついに完成されたものである。
【0014】即ち本発明は、イネの澱粉枝つけ酵素遺伝
子を解明しそれをイネに利用するものであって、その塩
基配列は、配列表の配列番号1に示される。また、本発
明にかかるイネの澱粉枝つけ酵素遺伝子には、アミロプ
ラストにイネ澱粉枝つけ酵素を効率的に移行する能力を
有するトランジットペプチドをコードする遺伝子も包含
されている。従って、本明細書においては、このトラン
ジットペプチドをコードする遺伝子を含めたものを構造
遺伝子といい、本来のイネ澱粉枝つけ酵素をコードする
遺伝子については、「狭義の構造遺伝子」ないし「トラ
ンジットペプチドをコードする遺伝子を含まない構造遺
伝子」という場合もある。
【0015】また、本発明は、イネ澱粉枝つけ酵素遺伝
子(狭義の構造遺伝子+トランジットペプチドをコード
する遺伝子)の他に、イネ澱粉枝つけ酵素の形質発現に
関与するプロモーター領域にも関するものであって、そ
の塩基配列は、配列表の配列番号2に示される。プロモ
ーター領域は、澱粉枝つけ酵素をイネの登熟種子におい
てのみ特異的に強く発現させる能力を有するものである
ので、各種のタンパク質をイネの茎や葉ではなく種子特
異的に発現させることができ、イネの種子中に各種の遺
伝子産物を生産蓄積させることが可能となる。このよう
に非常に有用性の高い本発明にかかるプロモーター領域
は、後述するようにイネの核DNAから分離することが
でき、λファージに含まれるイネ澱粉枝つけ酵素遺伝子
(構造遺伝子)を含むイネゲノム由来のDNA断片中に
含まれる(図1)。
【0016】さらに、構造遺伝子にはイントロンが含ま
れる。イントロン、エキソン構造が遺伝子の発現の強弱
に関与していることが示唆されていることから、遺伝子
の強い発現を可能にするためにはこの構造を明らかにす
る必要がある。イネ澱粉枝つけ酵素遺伝子の全配列は配
列番号3で示される。本発明によって明らかにされた塩
基配列によれば、本発明のイネ澱粉枝つけ酵素遺伝子は
13個のイントロンを含みこれらが遺伝子の発現に関与
していることが分かった。
【0017】本発明は、これらの遺伝子を導入してなる
イネに関するものであって、イネにおいて該遺伝子を発
現せしめて澱粉枝つけ酵素を大量に生産せしめること及
び/又はアミロペクチンの量を増大せしめることが自由
にできる。
【0018】更にまた本発明は、上記澱粉枝つけ酵素遺
伝子を各種の異種ないしアンチセンス遺伝子におきかえ
た遺伝子をイネに導入することにはじめて成功したもの
であって、イネにおいてこれら各種の遺伝子産物を大量
に生成せしめることをはじめて可能にしたものである。
換言すれば、本発明に係るイネは、各種の遺伝子産物の
生産工場として効率的ないし工業的に機能するものとい
うことができる。
【0019】本発明において特徴的なことは、本発明に
係る塩基配列を用いれば、澱粉枝つけ酵素を各種の異種
ないし外来遺伝子あるいはそのアンチセンス遺伝子に自
由におきかえることが可能となるばかりでなく、このよ
うにして作成された人工遺伝子は、エレクトロポーレー
ション法等業界既知の方法によって自由にイネに導入せ
しめ、それぞれ遺伝子を発現せしめ、目的とする遺伝子
産物を自由に且つ大量に得ることができる点である。
【0020】したがって本発明によれば、動物、植物、
微生物、細胞由来の各種酵素、生理活性蛋白質、その他
各種蛋白質をイネで大量に生産せしめることができる。
その非限定例としては次のものが挙げられる:アブラ
ナ、大豆等のホスホエノールピルビン酸カルボキシラー
ゼ、α−アミラーゼ、プロテアーゼその他の酵素類;マ
クロファージ走化因子、インターロイキン2、同3、β
細胞増殖因子、β細胞分化促進因子、インターフェロン
γ、リンホトキシンその他のリンホカイン;インターロ
イキン1、インターフェロンα、同β、コロニー形成刺
激因子、β細胞活性化因子、腫瘍壊死因子その他のモノ
カイン等。
【0021】更にまた、本発明は、上記した産物を生成
する遺伝子を削除、改変し、あるいはアンチセンス遺伝
子となし、あるいは逆にPCR法等によって増幅し、こ
れをイネに導入することによって、その発現を抑制した
り逆に増幅したりすることができ、各種の目的、用途に
利用することができる。例えば、イネ澱粉枝つけ酵素遺
伝子のアンチセンス遺伝子を利用することによって、ア
ミロース含量の高い胚乳を得ることができるし、ホスホ
エノールピルビン酸カルボキシラーゼの活性の強さと種
子における貯蔵タンパク量と脂質の量の間にそれぞれ正
及び負の相関性があることが示されている(Sugimoto .
T. et al. Agr. Biol. Chem. 53, 885-887(1989))こと
から、該遺伝子の削除、改変増幅あるいはアンチセンス
遺伝子を利用することにより、その発現を抑制あるいは
増幅してそれぞれ生産増大が図られる。このように本発
明によれば、所望する遺伝子を自由にイネで発現させ、
広く目的物質を大量に得ることができる。
【0022】以下に本発明を実施例に基づき詳細に説明
する。操作の手順は特に記述しない限りCurrent Protoc
ols in Molecular Biology (F. M. Ausubelら編集、Joh
n Wiley & Sons Inc., 1987)に記載されている方法に
したがった。
【0023】
【実施例1】
【0024】(1)イネ登熟種子由来のcDNAライブ
ラリーの構築 イネニホンバレ登熟種子20gより塩化リチウム法に準
じて全RNAを調製した。さらに、オリゴdTセルロー
スカラムクロマトグラフィーにより、mRNAを含むポ
リA−RNAを単離し、それを鋳型としてオリゴdTプ
ライマーと逆転写酵素を用いてcDNAを合成した。全
RNAからcDNAへの調製にはファルマシア製のcD
NA合成キットを用いた。得られたcDNAはλgtl
lアームとcDNAを連結後、in vitroパッケ
ージングキット(Stratagene社製、GIGAPACK Gold)を
用い、パッケージングを行ない、大腸菌Y1090株に
感染させることによって多数の組換えλファージを得
た。これをイネ登熟種子のcDNAライブラリーとし
た。ライブラリーの大きさは3.3×106であった。
【0025】(2)澱粉枝つけ酵素cDNAのクローニ
ング 前述のイネcDNAライブラリーの中のおよそ75,0
00個の独立したプラークをトウモロコシの枝つけ酵素
cDNAをプローブとして用い、イネ澱粉枝つけ酵素の
cDNAのスクリーニングを行なった。この結果17個
の陽性を示すクローンが得られた。これらのフィージD
NAを調製し、挿入断片の大きさを調べ、最も大きな断
片を有する3個のクローンを選択した。この挿入断片
は、ファージDNAを制限酵素EcoRIで限定分解す
ることによって単離した。さらにこの断片をプラスミド
pUC19のEcoRI部位に挿入することによって、
イネの枝つけ酵素cDNAのプラスミドクローン(pR
B13)を得た。
【0026】(3)cDNAの塩基配列の解析 pRB13に含まれる塩基配列の決定を行った。塩基配
列の決定はダイデオキシ法によった(Messing, Methods
in Enzymol., 101, 20-78 (1983)。これにより得られ
た塩基配列を下記の表1から表5で示される配列の配列
番号1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【0032】すなわち、上記に示した配列番号1の配列
表は、イネ澱粉枝つけ酵素のcDNAの塩基配列であっ
て、イネ澱粉枝つけ酵素のcDNAの塩基配列とそれに
よって規定されるアミノ酸配列を示すものである。
【0033】この配列をトウモロコシの枝つけ酵素のc
DNA塩基配列と比較したところ、これらの間に非常に
高い相同性がみられたため、単離された断片はイネの枝
つけ酵素のcDNAの配列であることが確認された。さ
らに詳細な塩基配列の比較を行ない、イネとトウモロコ
シの間で構造遺伝子の部分に高い相同性がみられること
がわかった。しかし、この酵素がアミロプラストへ移行
するために重要な働きを行なうトランジットペプチドの
部分では両者の間の相同性は低かった。
【0034】(4)トランジットペプチドをコードする
配列の単離とサブクローニング pRB13にはトランジットペプチドをコードする領域
のすぐ下流に制限酵素NcoIの切断部位が存在する。
従ってこの領域はNcoIとベクターに存在するNot
I部位を利用して取り出すことができる。そこで、pR
B13を制御酵素NcoI(東洋紡績より購入)で切断
し、T4 DNAポリメラーゼを用いて末端を平滑化し
た。次に、NotI(東洋紡績より購入)で切断し、
0.25kbと2.5kbの2つの断片を得た。これら
をBluescript II KS+のSmaIとNo
tI部位に導入した。この結果、2種類のプラスミドが
得られた。このうち0.25kbの断片を含むものが、
トランジットペプチド領域を含むものである。これをp
RBB13と命名した。
【0035】pRBB13は大量調製を行ない、挿入断
片の塩基配列を決定したところトランジットペプチドを
コードする塩基配列の末端に6個のアミノ酸残基を含む
塩基配列を持つことが明らかとなった。プラスミドはベ
クター由来のPstI部位等を用いて異種の遺伝子を結
合することに利用が可能である。
【0036】(5)イネゲノムDNAの調製とゲノムラ
イブラリーの構築 材料としたイネ核DNAはRogersとBendic
hの方法(Plant Mol.Biol. 5.69(1985))に従って調製
した。得られたDNAを制限酵素Sau3AIで限定分
解し、さらにショ糖密度勾配遠心分離を行なって異分子
のDNA断片を除去し、10kb以上の断片を得た。こ
れをBamHIで相断したλEMBL3ファージのアー
ムと連結後、in vitroパッケージングキット
(Stratagene社製、GIGAPACK Gold)を用い、パッケー
ジングを行ない、大腸菌LE392株に感染させること
によって多数の組換えλファージを得た。これをイネゲ
ノムDNAライブラリーとした。ライブラリーの大きさ
は1.6×106であった。
【0037】(6)イネ澱粉枝つけ酵素遺伝子の単離 前述のイネゲノムライブラリーの中のおよび100,0
00個の独立したプラークを、トウモロコシの枝つけ酵
素cDNAをプローブとして用い、イネ澱粉枝つけ酵素
遺伝子のスクリーニングを行なった。この結果84個の
陽性を示すクローンが得られた。これらのファージDN
Aを調製し、挿入断片の大きさを調べた。その結果得ら
れたファージクローンは同一の断片に由来することが示
唆された。この遺伝子を含む領域は制限酵素SalIで
切断した場合4つの断片に分かれた。これらのファージ
クローンのうち一つを選択しλSB6と命名した。λS
B6を制限酵素SalIあるいはEcoRIで切断し制
限酵素切断地図を作成するとともに、得られた断片を前
述のcDNAをプローブとしてサザン分析を行ない、枝
つけ酵素の遺伝子と各々の断片との関係を調べた(図
1)。
【0038】ファージクローンλSB6をSalIで切
断し、各々の断片をプラスミドpBR322のSalI
部位に挿入し、大腸菌HB101株を形質転換した。得
られたプラスミドクローンをpSBS1、pSBS2、
pSBS3、pSBS4と名付けた。これらのうち、プ
ラスミドクローンpSBS1は、λSB6をSalIで
切断して得られた8.1kbのフラグメントを有するも
のであって、その制限酵素切断地図は図1の下段に拡大
して示されている。なおpSBS1等を含有するファー
ジクローンλSB6については、ファージは自立的に増
殖できるものではないとの理由により、工業技術院微生
物工業技術研究所での寄託が受け付けられなかった。
【0039】このようにして得られたプラスミドクロー
ンpSBS1について、cDNAをプローブとして用い
たサザン分析を行なったところ、pSBS1に枝つけ酵
素遺伝子のプロモーター領域が含まれること、及び、こ
のプロモーター領域は図1の矢印内に位置することがわ
かった。
【0040】(7)枝つけ酵素遺伝子のプロモーター領
域の構造解析 pSBS1、pSBS2、pSBS3、pSBS4の挿
入断片は前述のダイデオキシ法によって塩基配列を決定
した。得られた塩基配列は前述のcDNAの塩基配列と
比較し、イントロンとエキソンの構造を明らかにした。
また、プロモーター領域はプロモーター領域に共通にみ
られる配列(TATA配列、CAT配列など)を調べる
こと、およびノーザン分析等を行なうことによってその
構造を明らかにした。
【0041】このようにして構造解析されたイネ澱粉枝
つけ酵素の遺伝子のプロモーター領域の塩基配列を、下
記の表6から表9で示される配列表の配列番号2に示
す。この領域には、一般にプロモーター領域に存在する
ことが知られている因子に対応する塩基配列の存在が認
められた。
【0042】配列表の配列番号2は、イネ枝つけ酵素遺
伝子のプロモーター領域とイントロンを含む構造遺伝子
部分の塩基配列およびcDNAによって規定されたアミ
ノ酸配列を示したものであり、cDNAに対応する塩基
配列は下線で示す。なお、この部分はエキソンに対応す
る。そしてプロモーター領域に存在すことが知られてい
る遺伝子の発現に関与する因子に対応する塩基配列(G
−box、CAATbox、TATA box)は二重
下線で示した。
【0043】
【表6】
【0044】
【表7】
【0045】
【表8】
【0046】
【表9】
【0047】(8)枝つけ酵素遺伝子の構造解析 pSBS1、pSBS2、pSBS3、pSBS4の挿
入断片をダイデオキシ法によって塩基配列を決定した。
得られた塩基配列は前述のcDNAの塩基配列と比較
し、イントロンとエキソンの構造を明らかにした。
【0048】このようにして構造解決されたイネ澱粉枝
つけ酵素の遺伝子のプロモーター領域の塩基配列を、下
記の表10から表21で示される配列表の配列番号3に
示す。
【0049】配列表の配列番号3は、イネ枝つけ酵素遺
伝子の全塩基配列を示す。配列の番号1に示すcDNA
の塩基配列に対応する配列は下線で示す。これはエキソ
ン部分は対応する。さらに、プロモーター領域に存在す
ることが知られている遺伝子の発現に関与する因子に対
応する塩基配列(G−box、CAAT box、TA
TA box)および、転写物の終了を示すpoly
A付加シグナルは二重下線で示した。
【0050】
【表10】
【0051】
【表11】
【0052】
【表12】
【0053】
【表13】
【0054】
【表14】
【0055】
【表15】
【0056】
【表16】
【0057】
【表17】
【0058】
【表18】
【0059】
【表19】
【0060】
【表20】
【0061】
【表21】
【0062】(9)イネ澱粉枝つけ酵素遺伝子の植物細
胞への導入 λSB6をSalIで限定分解することによってイネ枝
つけ酵素遺伝子の全領域を含む断片(pSBS1、pS
BS2、pSBS3、pSBS4の挿入断片の集合に相
当する)をプラスミドpBR322のSalI部位にク
ローニングし、プラスミドpSB6を得た。pSB6の
プラスミドDNAを多田らの方法(Tadaet al.; Theor.
Appl. Genet. in press(1990)に従い、イネ(日本
晴)のプロトプラスト細胞にエレクトロポーレーション
法によって導入した。得られた細胞は、藤村らの方法
(Fujimura et al.; Plant Tissue Culture Lett., 2,
74(1985))に従い、植物体に再生した。これらの細胞よ
り、DNAを抽出し、サザンハイプリダイザーションを
行なったところ3株にpSB6に由来すると思われるD
NA断片が存在していた。これらの形質転換植物から種
子をとり、その胚乳での枝つけ酵素活性をフォスフォリ
ラーゼ法(中村道徳、貝沼圭二編、澱粉、関連糖質酵素
実験法、学会出版センター、1989)によって定量し
た。その結果、得られた植物体3株の枝つけ酵素活性は
コントロールとした植物に比べ110%から145%で
あり、これらの平均では35%増大していた。
【0063】これらの結果から、本発明の澱粉枝つけ酵
素遺伝子を導入することにより、形質転換植物の胚乳中
での澱粉枝つけ酵素活性を増大させることが可能である
ことが示された。このことによって胚乳デンプンでのア
ミロペクチン含量を増加させることが可能となることが
示唆された。
【0064】(10)イネ澱粉枝つけ酵素遺伝子のプロモ
ーター領域の単離 pSBS1のプロモーター領域をPCRによって単離す
るため、2種のプライマー、GAAGGAGAGAGA
CGTGAAGおよびGAGCGGAGCGGGCGC
GGAGGを合成した。これを用いてpSBS1のPC
Rを行ない、およそ500bpの断片を増幅した。得ら
れた断片をpUCl8のHincIIサイトにクローニン
グし、その塩基配列を決定したところ、枝つけ酵素遺伝
子のプロモーター領域に対応することが明らかとなっ
た。ここで得られたプラスミドpSBP1はイネ枝つけ
酵素のプロモーター配列の下流にXbaIおよびBam
HI、SmaIサイトが存在する。従って、この制限酵
素切断部位を利用して異種の遺伝子を接続することが可
能である。
【0065】(11)イネ澱粉枝つけ酵素遺伝子のプロモ
ーターとイネwaxy遺伝子の結合によるアンチセンス
遺伝子の構築。 イネwaxy遺伝子を有するプラスミドpWX12(Sh
imada and Tada, Gene98, 243-248(1991))をEcoR
Iで切断し、切断末端をT4 DNAポリメラーゼ(宝
酒造製、DNA blunting kit)を用いて
平滑化した。次にこれをXbaIにより切断を行ない、
イネwaxy領域の切り出しを行なった。これを前述の
イネ枝つけ酵素のプロモーターを有するプラスミドpS
BP1のXbaIとSmaIによる切断断片との結合を
行なった。この結果、枝つけ酵素遺伝子のプロモーター
の下流にwaxy遺伝子が逆向きにつながったアンチセ
ンスwaxy遺伝子が作成された。これをpWXAS9
1と名付けた。
【0066】(12)アンチセンスwaxy遺伝子のイネ
への導入 pWXAS91プラスミドDNAを第8項で述べた方法
でイネ細胞に導入した。再生植物体細胞より、DNAを
抽出し、サザンハイブリダイザーションを行なったとこ
ろ8株にpWXAS91に由来するDNA断片が存在し
ていた。これらの形質転換植物から種子をとり、その胚
乳デンプンのアミロース含量をヨウ素呈色比色法によっ
て定量したところ、pWXAS91を導入した形質転換
植物の胚乳デンプンのアミロース含量は対照としたイネ
に比べ40%から60%に下がり、平均値で52%にな
った。このことから、アンチセンス遺伝子として有効に
働いているものと思われた。
【0067】(13)cDNAを用いた枝つけ酵素のアン
チセンス遺伝子の構築 pRB13をEcoRIで限定分解し、全長の枝つけ酵
素cDNAを調製した。次にこの切断末端をT4 DN
Aポリメラーゼ(宝酒造製、DNA blunting
kit)を用いて平滑化した。これをpBI221
(CaMVの35Sプロモーターを有する;Jefferson
et al.; EMBO J.6, 3901(1987))のSmaIによる切断
断片との結合を行なった。pBI221はClonte
ch社より入手した。結合の結果、挿入断片の異なる2
種類のプラスミドが得られた。これらの制限酵素切断地
図の違いから、35Sプロモーターの下流に枝つけ酵素
のcDNAが逆向きにつながったプラスミドを選択し
た。得られたプラスミドはアンチセンス枝つけ酵素遺伝
子を有する。これをpSBA101と名付けた。
【0068】(14)アンチセンス遺伝子のイネへの導入 pSBA101プラスミドDNAを前述の方法でイネ細
胞に導入した。得られた形質転換植物細胞からDNAを
抽出し、サザンハイブリダイザーションを行なったとこ
ろ12株にpSBA101に由来するDNA断片が存在
した。これらの形質転換植物から種子をとり、その胚乳
中の澱粉枝つけ酵素の量を抗体を用いたウエスタン分析
法で測定した。その結果、細胞中の澱粉枝つけ酵素は検
出できなかった。すなわち、アンチセンス遺伝子は有効
に働き澱粉枝つけ酵素の生産を抑えていることが明らか
となった。
【0069】(15)枝つけ酵素の構造遺伝子を用いたア
ンチセンス遺伝子の構築 pSBS2をSalIで切断し、枝つけ酵素遺伝子の一
部を含む断片を調製した。次にこの切断末端をT4 D
NAポリメラーゼ(宝酒造製、DNA bluntin
g kit)を用いて平滑化した。これを前述のpBI
221のSmaIによる切断断片との結合を行なった。
結合の結果、挿入断片の異なる2種類のプラスミドが得
られた。これらの制限酵素切断地図の違いから、35S
プロモーターの下流に枝つけ酵素遺伝子の断片が逆向き
につながったプラスミドを選択した。得られたプラスミ
ドはアンチセンス枝つけ酵素遺伝子を有する。これをp
SBA201と名付けた。
【0070】(16)アンチセンス遺伝子のイネへの導入 pSBA201プラスミドDNAを前述の方法でイネ細
胞に導入した。得られた形質転換植物細胞からDNAを
抽出し、サザンハイプリダイザーションを行なったとこ
ろ7株にpSBA101に由来するDNA断片が存在し
た。これらの形質転換植物から種子をとり、その胚乳中
の澱粉枝つけ酵素の量を抗体を用いたウエスタン分析法
で測定した。その結果、細胞中の澱粉枝つけ酵素は対照
とした植物体に比べ53%から88%に下がっており、
これら7株の平均では62%に減少していることが明ら
かになった。すなわち、構築したアンチセンス遺伝子が
植物体内で有効に働き澱粉枝つけ酵素の生産を抑えてい
ることが明らかとなった。
【0071】
【発明の効果】本発明によって初めて、トランジットペ
プチドをコードする遺伝子を含むイネ澱粉枝つけ酵素遺
伝子のクローニング及び構造解析に成功しただけでな
く、プロモーター領域も明らかにされた。そして更にこ
のイネ澱粉枝つけ酵素遺伝子を効率的にイネで発現させ
るのに成功しただけでなく、この遺伝子を他の異種遺伝
子におきかえてもこれをイネで発現させるのにもはじめ
て成功した。したがって、本発明は各種の著効を奏する
ことができ、以下にその一例を示す。
【0072】既述したように、本発明における澱粉枝つ
け酵素のcDNAは配列番号1に示すようにイネの当該
酵素蛋白の全領域をコードしている。したがって、この
cDNAの塩基配列とカリフラワーモザイクウイルス由
来のプロモーターなどと結合することによって人工的な
澱粉枝つけ酵素の発現系を構築することが可能となっ
た。構築された人工遺伝子をイネ、タバコなどの植物に
電気的穿孔法あるいはアグロバクテリウムを利用した方
法などによって導入することが可能であり、その結果、
得られた形質転換植物の澱粉枝つけ酵素の生産量を増大
させることができる。
【0073】本発明の澱粉枝つけ酵素のcDNAにコー
ドされているトランジットペプチドはイネにおいて後続
する蛋白を効率的にアミロプラストに移行させる能力を
有する。したがって、トランジットペプチドコードする
塩基配列の後に澱粉枝つけ酵素をコードする塩基配列に
代えて、任意の蛋白をコードする塩基配列を結合した場
合、その蛋白を効率的にアミロプラストに移行させるこ
とができる。
【0074】さらに、澱粉枝つけ酵素の酵素活性を有す
る蛋白をコードしている塩基配列は、インビトロの転写
系などの人工的な手法、あるいは大腸菌などの微生物を
用いて遺伝子の発現を行なうことによって、澱粉枝つけ
酵素を大量に、かつ純粋な形で得ることができる。得ら
れた澱粉枝つけ酵素はアミロースを効率的にアミロペク
チンに変換する酵素活性を有することから、澱粉の改変
を行なう際に有効である。またこの酵素処理を行なうこ
とによって澱粉の質的向上を図ることが可能となった。
【0075】本発明のcDNAの塩基配列を用いて、部
位特異的置換あるいはPCR法などの手法を用いてこの
塩基配列の一部を特異的に変異せしめ、澱粉枝つけ酵素
の機能向上を求める研究に用いることができる。また同
時に酵素蛋白の機能発現に関する研究にも用いることが
できる。
【0076】また、図1に示すイネゲノムから得られた
イネ澱粉枝つけ酵素遺伝子は、当該遺伝子の全領域を含
んでおり、この遺伝子をイネなどの植物に導入すること
によって得られた形質転換植物の澱粉枝つけ酵素の生産
量を増大させることが可能である。その結果として種子
澱粉に含まれるアミロペクチン含量を増大させることが
可能となり、食味の向上に大きく寄与することができ
る。
【0077】配列番号2に示すイネ澱粉枝つけ酵素遺伝
子のプロモーター領域は図1に示すイネ澱粉枝つけ酵素
遺伝子の一部の塩基配列を示したものである。この塩基
配列にはこの澱粉枝つけ酵素遺伝子の発現制抑に関与す
るすべての部分が含まれている。
【0078】本発明のイネ澱粉枝つけ酵素遺伝子の遺伝
子産物である枝つけ酵素は登熟期のイネの種子において
大量に生産され、種子の貯蔵澱粉のなかのアミロペクチ
ンの蓄積に大きく関与している。そのためこの遺伝子は
イネの登熟期の種子において特異的に大量に発現する。
この遺伝子は登熟種子においてのみ特異的な強い発現が
みられるので、この時期に特異的に発現するプロモータ
ーとして、イネ澱粉枝つけ酵素のプロモーター領域は非
常に優れている。それゆえ、このプロモーターを用いて
任意の遺伝子と結合することによって、登熟種子にのみ
特異的に発現する人工遺伝子を作製することが可能にな
るものと考えられる。すなわち、この塩基配列の全部、
あるいは形質発現に重要とされるTATA配列、CAT
配列などの塩基配列とその周辺の塩基配列を含む第2図
に示す塩基配列の一部を、任意の遺伝子と結合すること
によってその遺伝子を登熟期の種子において特異的に大
量に発現させることができる。その結果、イネ種子を構
成する蛋白の含量を変化させることや、特定の糖類、ア
ミノ酸類などの含量を増やすなどのイネの分子育種を行
なうことが可能となるものと考えられる。
【0079】更にまた本発明に係るイネにおいては、上
記したイネ澱粉枝つけ酵素遺伝子を異種ないし外来遺伝
子におきかえたりあるいはその削除、改変増幅又はアン
チセンス遺伝子におきかえたりして得た人工遺伝子を自
由に発明せしめ、各種の酵素、生理活性蛋白質等の蛋白
質を自由且つ広範にイネで製造することができる。そし
てその際、上記したようなプロモーター配列、トランジ
ットペプチドをコードする塩基配列を利用すれば、これ
らの各種蛋白質についても、上記したイネ澱粉枝つけ酵
素遺伝子の場合と同様の著効が得られることはいうまで
もない。
【0080】換言すれば、本発明に係るイネは各種蛋白
質の製造工場ということができ、イネを用いて動、植
物、細胞、微生物起源の各種蛋白質を効率的に大量生産
することがはじめて可能となり、バイオテクノロジーの
技術分野において新しい方向を提案するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】イネ澱粉枝つけ酵素遺伝子を含むラムダファー
ジ、λSB6の制限酵素切断地図と、それに含まれるイ
ネ澱粉枝つけ酵素遺伝子の位置を示す。pBSB1はλ
SB6を制限酵素SalIで切断することによって得ら
れた8.1kbの断片をクローンかしたプラスミドであ
り、この部分の制限酵素切断地図を拡大して示してある
配列表の配列番号2に示す塩基配列に対応する領域は矢
印で示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表の配列番号1又は3に示す塩基配
    列に含まれるイネ澱粉枝つけ酵素遺伝子又はそれを異種
    遺伝子におきかえた遺伝子を用いてイネ澱粉枝つけ酵素
    又は該異種遺伝子産物を生成せしめるようにしてなるイ
    ネ。
  2. 【請求項2】 配列表の配列番号2で示されるイネ澱粉
    枝つけ酵素遺伝子のプロモーターを用いてイネ澱粉枝つ
    け酵素又は該異種遺伝子を種子特異的に発現せしめるよ
    うにしてなる請求項1に記載のイネ。
  3. 【請求項3】 配列表の配列番号1で示されるトランジ
    ットペプチドを用いて該異種遺伝子産物をアミロプラス
    トに効率的に移行せしめるようにしてなる請求項1に記
    載のイネ。
  4. 【請求項4】 配列表の配列番号1又は3に示す塩基配
    列に含まれるイネ澱粉枝つけ酵素遺伝子のアンチセンス
    遺伝子を用いてイネ澱粉枝つけ酵素の生成を抑制せしめ
    るようにしてなるイネ。
JP4102500A 1992-03-30 1992-03-30 遺伝子処理したイネ Pending JPH0698656A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4102500A JPH0698656A (ja) 1992-03-30 1992-03-30 遺伝子処理したイネ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4102500A JPH0698656A (ja) 1992-03-30 1992-03-30 遺伝子処理したイネ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0698656A true JPH0698656A (ja) 1994-04-12

Family

ID=14329133

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4102500A Pending JPH0698656A (ja) 1992-03-30 1992-03-30 遺伝子処理したイネ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0698656A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1994024292A2 (en) * 1993-04-08 1994-10-27 Danisco A/S Transgenic organism
WO1997004112A3 (en) * 1995-07-14 1997-05-15 Danisco Inhibition of gene expression
WO1997004113A3 (en) * 1995-07-14 1997-05-15 Danisco Inhibition of gene expression
WO2003000905A3 (en) * 2001-06-22 2003-12-24 Syngenta Participations Ag Identification and characterization of plant genes

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1994024292A2 (en) * 1993-04-08 1994-10-27 Danisco A/S Transgenic organism
WO1994024292A3 (en) * 1993-04-08 1995-06-01 Danisco Transgenic organism
GB2291878A (en) * 1993-04-08 1996-02-07 Danisco Transgenic organism
GB2291878B (en) * 1993-04-08 1997-12-10 Danisco Transgenic plants or algae expressing an AGP enzyme coupled to a transit peptide
WO1997004112A3 (en) * 1995-07-14 1997-05-15 Danisco Inhibition of gene expression
WO1997004113A3 (en) * 1995-07-14 1997-05-15 Danisco Inhibition of gene expression
WO2003000905A3 (en) * 2001-06-22 2003-12-24 Syngenta Participations Ag Identification and characterization of plant genes

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6316332B2 (ja) 植物調節要素およびその使用
EP2099917B1 (en) Differential expression of subgenome specific alleles in cotton and uses thereof
JP2001514491A (ja) デンプン分枝酵素発現のアンチセンスイントロン阻害
EP0812917A1 (en) Cold-inducible promoter sequences
CA2238948C (en) Starch branching enzyme ii of potato
JPH11509413A (ja) 遺伝子発現の抑制
JPH06502759A (ja) 組換えaccシンターゼ
JPH11509103A (ja) 遺伝子発現の抑制
JP2003525030A (ja) 亜麻種子特異的プロモーター
WO2021175289A1 (zh) 多重基因组编辑方法和系统
ZA200510100B (en) Novel Rubisco promoters and uses thereof
JPH0698656A (ja) 遺伝子処理したイネ
JP3538428B2 (ja) 植物プロモーターおよび該プロモーターを用いた遺伝子発現方法
WO2020041079A1 (en) Compositions and methods for modifying maturity in rice plants
JP3513192B2 (ja) 新規なイネ澱粉枝つけ酵素遺伝子
JP2001512972A (ja) デンプン分枝酵素発現のセンスイントロン阻害
JP3571133B2 (ja) 4−クマル酸:補酵素aリガーゼ遺伝子、及び該遺伝子を用いた植物中のリグニンの低減方法
CN114107322A (zh) 调控番茄果实可溶性固形物含量的基因的用途
WO2021047377A1 (zh) Tpst基因在调控植物性状中的应用
CN109182350B (zh) 玉米Zm675基因在植物品质改良中的应用
JPH05317057A (ja) イネ澱粉枝つけ酵素遺伝子
CN116411018B (zh) TaVRT-A2蛋白及其相关生物材料在调控植物种子蛋白质含量中的应用
CN1330719A (zh) 影响植物的开花行为的手段和方法
CN117866983B (zh) OsbZIP10基因在调控水稻籽粒直链淀粉含量中的应用
JP7452884B2 (ja) Dnaが編集された植物細胞を製造する方法、及びそれに用いるためのキット