JPH069857A - ピロールから誘導された重合可能な両親媒性化合物を含む電気伝導性ポリマー組成物、それらの製造及びそれらの使用 - Google Patents

ピロールから誘導された重合可能な両親媒性化合物を含む電気伝導性ポリマー組成物、それらの製造及びそれらの使用

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JPH069857A
JPH069857A JP4353991A JP35399192A JPH069857A JP H069857 A JPH069857 A JP H069857A JP 4353991 A JP4353991 A JP 4353991A JP 35399192 A JP35399192 A JP 35399192A JP H069857 A JPH069857 A JP H069857A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】少なくとも一種の変換できるポリマー(A)並
びに一般式: [R1 及びR2 は、線状のまたは分岐したアルキル、ア
リール、アルキルアリール、アリールアルキル、ヒドロ
キシカルボニル、アルコキシカルボニルまたはアミド基
を表し、Xは、O、Sまたは二価の基 −NR− (R3 は、H、アルキル、アリール、アルキルアリール
若しくはアリールアルキル基)を表し、R1 、R2 及び
3 の少なくとも一つは、式(I)の化合物に両親媒性
の特性を賦与するのに十分な炭素縮合を有する]の少な
くとも一種の両親媒性化合物(B)から成る、ポリマー
性組成物。 【効果】両親媒性化合物を含むこのポリマー性組成物
は、容易に変換できる電気伝導性ポリマーを得るために
適切である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、伝導性ポリマー重合す
ることが可能な両親媒性化合物を含むポリマー組成物
に、そして特にポリマー粒子の表面に植え付けられた前
記両親媒性化合物の分子を含むポリマー粒子に、それら
を得るための方法に、そして伝導性フィルムの製造のた
めのそれらの使用に関する。
【0002】二つの共役二重結合を含む複素環式化合
物、例えばピロール、チオフェンまたはフラン及びそれ
らの置換された誘導体の、伝導性塩の存在下でのアノー
ド重合または酸化剤の影響の下の化学的重合による、共
役二重結合の連鎖から成る伝導性ポリマーを得ることは
知られている。それらに対する興味にも拘わらず、これ
らのポリマーの工業的展開は、種々の欠点例えば相対的
な化学的不安定性、貧弱な機械的特性そして、なかんず
く、それらの低い溶解度に固有の加工困難性によって妨
げられてきた。最も安定なポリマー、例えばポリピロー
ルに関してさえ用途を見いだすことは困難である。この
タイプの伝導性ポリマーの加工の問題に対する種々の解
決策が提案されたきた。かくして、ピロール蒸気を、酸
化剤(例えばCuCl2 )を含むフィルム形成ポリマー
(ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリメチル
メタクリレート)の予め形成されたフィルムと接触せし
めることによって複合電気伝導性フィルムを製造するこ
とが提案された(R.Yosomiyaら、Makro
mol.Chem.Rapid.Comm.7(198
6)697〜701参照)。ヨーロッパ特許出願公開第
0,206,414号及び米国特許第4,521,45
0号においては、多孔性または吸収性固体例えば紙また
はセルロース性物質、天然または合成繊維及び薄いプラ
スチックフィルム(例えばポリエチレンまたはポリプロ
ピレン)内部の液相中で化学的ルートによってピロール
を重合させることが更に提案された。最後に、共役二重
結合を含むモノマー、殊にピロール及びその置換された
誘導体のアノードまたは化学重合を、伝導性ポリマーの
電気的荷電を均衡させるために必要とされる対イオンを
供給することによって未荷電のポリマーのためのドーパ
ントとして作用する、イオン性官能基を含む変換できる
ポリマーの粒子の存在下で実施することが提案された
(英国特許出願公開第2,124,635号、米国特許
第4,552,927号、ヨーロッパ特許出願第0,1
60,207号及び第0,229,992号、フランス
特許出願公開第2,616,790号、S.J.Jas
neら、Synthetic Metals 15(1
986)175〜182参照)。このタイプの方法にお
いては、ドーパントポリマーは、一般的に、重合混合物
中に分散されそして、さらに特別には、重合は、ドーパ
ントポリマーラテックス内部で実施される。このような
方法は、特に有利であることがわかる。何故ならば、そ
れは、電気伝導性ポリマーに伴われたドーパントの変換
できるポリマーから成るポリマー粒子の生成を結果とし
てもたらすからである。状況に依存して、これらの粒子
の分散液は、コーティング及び分散媒の揮発によって電
気伝導性物品を得るために直接用いることができるし、
またはその代わりに複合電気伝導性粒子を、慣用の技術
によって分散媒から単離しそして最終的な物体に変換す
ることもできる。
【0003】どのような方法が使用されても、得られた
電気伝導性ポリマーは、時間の経過につれて次第にそれ
らの伝導度の一部を失うことが見い出された。この減少
は、電気伝導性ポリマーの性質に依存してそしてその伝
導度レベルに依存して、多かれ少なかれ遅い。特にポリ
ピロールの場合には、伝導度におけるこの減少は、電気
伝導性ポリマーの伝導度が高ければ高いほどそれに比例
して速いことが認められた。本発明は、正に、加工する
ことが容易であるポリマーの存在下での二つの共役エチ
レン性二重結合を含む複素環式モノマーの重合によって
得られる電気伝導性ポリマーの電気伝導度の時間におけ
る安定性の問題の解決策を提供することを提案する。こ
の目的、そして後続する記述から出て来るであろうその
他の目的を達成するために、特別なポリマー性組成物を
利用することが提案される。
【0004】さらに詳細には、本発明の第一の主題は、
容易に変換できる伝導性ポリマーを得るために用いるこ
とができるポリマー組成物である。本発明の第二の主題
は、容易に変換できる電気伝導性ポリマー組成物を得る
ために用いることができるポリマー組成物の部分的に水
性または水有機性(hydroorganic)分散液
にある。本発明の第三の主題は、伝導性ポリマー組成物
を得るために用いることができるポリマー組成物を得る
ための方法にある。本発明の第四の主題は、伝導性ポリ
マー組成物である。本発明の第五の主題は、前記伝導性
ポリマー組成物の水性または水有機性分散液にある。第
六の主題としては、本発明は、伝導性コーティングを得
るための電気伝導性ポリマー組成物の使用に関する。
【0005】なおさらに詳細には、本発明の第一の主題
は、少なくとも一種の変換できるポリマー、及び、一般
式:
【0006】
【化5】 [式中、R1 及びR2 は同一のまたは異って、直鎖また
は分岐したアルキル、アリール、アルキルアリール、ア
リールアルキル、ヒドロキシカルボニル、アルコキシカ
ルボニルまたはアミド基を表し、Xは、酸素、硫黄原子
または二価の基
【0007】
【化6】 (式中、R3 は、水素原子またはアルキル、アリール、
アルキルアリール若しくはアリールアルキル基を表す)
を表し、そして置換基R1 、R2 及びR3 の少なくとも
一つは、式(I)の化合物に両親媒性の特性を賦与する
のに十分な炭素縮合(carbon condensa
tion)を有する]の少なくとも一種の両親媒性化合
物(B)から成ることを特徴とする、ポリマー性組成物
である。
【0008】さらに詳細には、R1 及びR2 は、1〜3
0の炭素原子を含むアルキル基、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、ペンチル、ヘキシル、2−エチルヘキシ
ル、オクチル、ドデシル、ヘキサデシル及びオクタデシ
ル基、アリール基例えばフェニル基、アルキル部分が1
〜30の炭素原子を含むアルキルアリールまたはアリー
ルアルキル基、例えばメチル−、エチル−及びオクタデ
シルフェニル、ベンジル、2−フェニルエチル及びフェ
ニルデシル基、アルコキシ部分が1〜30の炭素原子を
含むアルコキシカルボニル基、例えばメトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、デシ
ルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、ヘキ
サデシルオキシカルボニル及びオクタデシルオキシカル
ボニル基、アルキル部分が1〜30の炭素原子を含むア
ルキルアミド基、例えばメチルアミド、エチルアミド、
プロピルアミド、2−エチルヘキシルアミド、ステアリ
ルアミド、オクタデシルアミド、ジエチルアミド、N−
メチル−N−ヘキシルアミド、N−エチル−N−オクチ
ルアミド、N−メチル−N−ヘキサデシルアミド及びN
−エチル−N−オクタデシルアミド基を表す。R3 は、
1〜30の炭素原子を含むアルキル基、例えばR1 及び
2 の場合に上で述べたもの、並びにアルキルアリー
ル、アリールアルキル及びアリール基例えばR1 及びR
2 の場合に述べたものを表す。
【0009】式(I)の複素環式化合物の分子に両親媒
性特性を賦与することができる基R1 、R2 及びR
3 は、少なくとも10の炭素原子そして好ましくは14
〜30の炭素原子を有する鎖状及び/または環状炭化水
素鎖を含む基である。
【0010】式(I)の両親媒性化合物の例は、N−オ
クタデシルピロール、N−ドデシルピロール、N−ヘキ
サデシルピロール、N−オクタデシル−3,4−ジメチ
ルピロール、N−オクタデシル−3−メチル−4−ヒド
ロキシカルボニルピロール、3−オクタデシルオキシカ
ルボニル−4−メチルピロール、3−オクタデシルオキ
シカルボニルピロール、3−ヘキサデシル−4−メチル
ピロール、3−オクタデシルチオフェン、3−ヘキサデ
シルチオフェン、3−オクタデシル−4−メチルチオフ
ェン、3−オクタデシルオキシカルボニルチオフェン、
3−ドデシルフラン及び3−ヘキサデシルフランなどで
ある。
【0011】上で述べた化合物の中でも、好ましく使用
されるものは、ピロールの両親媒性の置換された誘導体
である。
【0012】本発明による組成物の成分(A)として用
いることができる変換できる粒子を構成するポリマーと
しては、ポリマーを変換するための通常の技術、例えば
押出成形、インフレーション、カレンダリング、成形、
コーティング等によって最終製品例えば繊維、フィル
ム、成形物体またはコーティングに容易に変換できる任
意のポリマーを使用することが可能である。この意味に
おいては、多くの熱可塑性ポリマー例えばα−オレフィ
ンポリマー及びコポリマー(ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン -プロピレンコポリマー)、共役ジオレ
フィンのポリマー及びコポリマー(ポリブタジエン、ポ
リイソプレン、ブタジエン -イソプレンコポリマー)、
スチレン及びα−メチルスチレンとその他のモノ−また
はポリエチレン性モノマーのポリマー及びコポリマー、
例えばポリスチレン、スチレン -ブタジエン及びスチレ
ン -アクリロニトリルコポリマー、スチレン -ブタジエ
ン -アクリロニトリルコポリマー、スチレン−ブタジエ
ン−マレイン酸コポリマー、ビニルエステル:酢酸ビニ
ル及びプロピオン酸ビニルのポリマー及びコポリマー、
例えばポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニルコポリマ
ー及びそれらの加水分解誘導体(エチレン−ビニルアル
コールコポリマー、エチレン−酢酸ビニル−ビニルアル
コールコポリマー)、アクリルコポリマー:ポリアクリ
ロニトリル、アルキルポリアクリレート及びポリメタク
リレート、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミ
ド、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、ポリ(N
−メトキシメタクリルアミド)、ジカルボキシ−エチレ
ン性の酸または無水物またはそれらのエステル、例えば
フマル酸、マレイン酸またはイタコン酸のポリマー及び
コポリマー、エチレン性ハロゲン化物のポリマー及びコ
ポリマー、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリフッ化ビニリデン等を使用することが可能であ
る。安定な水性分散液またはラテックスの形で水の中に
容易に分散できる熱可塑性ポリマーを使用することが好
ましい。なおさらに好ましくは、上で述べたような、そ
して、伝導性ポリマーを生じさせる、モノマーの重合の
間にドーパントとして作用することができるアニオン性
の基を有する単位をそれらの連鎖中に含む熱可塑性ポリ
マーを使用する。それ故、さらに特別に用いられるもの
は、カルボン酸基を含むエチレン性モノマー((メタ)
アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸)またはそれらの
アルカリ若しくはアルカリ土金属若しくはアンモニウム
塩から誘導されたポリマー、スルホン基を含むエチレン
性モノマーまたはアルカリ、アルカリ土金属若しくはア
ンモニウムのスルホン酸塩、例えばビニルスルホネー
ト、メタリルスルホネート、ビニルベンゼンスルホネー
ト、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸の塩、2−スルホエチルアクリレートから誘導された
ポリマー、及びホスホネート基を含むエチレン性モノマ
ー、例えばビス(2−クロロエチル)ビニルホスホネー
トから誘導されたポリマーである。
【0013】本発明によるポリマー組成物の製造のため
の非常に特に適切であるアニオン性の基を含むポリマー
として、一または複数のスルホン酸またはスルホネート
を有する二酸及び/またはジオールから誘導された複数
の単位を含むコポリエステルを使用することもまた可能
である。このようなコポリエステルは、殊にフランス特
許第1,401,581号及び同第1,602,002
号中に、そしてヨーロッパ特許第0,129,674号
中に記述されている。上で述べた特許または特許出願に
記述されたような、一または複数のスルホン酸またはス
ルホンネートを有する二酸及び/またはジオールから誘
導された複数の単位を含むコポリエステルの存在下で必
要に応じて一または複数のビニルモノマーと組み合わせ
て一または複数のアクリルモノマーの水相中でのラジカ
ル重合によって得られるグラフトコポリマーを使用する
こともまた可能である。このようなグラフトコポリマー
はヨーロッパ特許出願公開第0,260,203号に記
述されており、前記グラフトコポリマーに関する教示を
本明細書中に取り込む。
【0014】本発明によるポリマー組成物は、両親媒性
化合物(B)をポリマー(A)中に組み込むことを可能
にする任意の方法によって製造することができる。これ
らの組成物を得るために非常に特に適切である方法は、
両親媒性化合物(B)を変換できるポリマー(A)の粒
子の水性または水有機性分散液に添加することから成
る。この方法においては、ポリマー粒子の表面に植え付
けられた、両親媒性化合物(B)の分子を含むポリマー
粒子(A)が得られる。これらの粒子においては、化合
物(B)の疎水性連鎖はポリマー(A)の連鎖と密にか
らまり、そして化合物(B)の親水性でかつ重合可能な
部分は前記粒子の表面で分布されている。
【0015】上記した変換できるポリマー(A)は、好
ましくは、水または水有機性媒体中の、安定な分散液ま
たはラテックスの形で処理される。このポリマーが、容
易にラテックスを得ることを可能にする親水基を何ら含
まない時には、例えば水性分散液を得るために通常用い
られるような一または複数のイオン性または非イオン性
界面活性剤と組み合わせても良い。このことは当業者に
は良く知られている。ラテックスのポリマー含量は、本
発明による粒子を得るためには限界的ではなく、そして
広い範囲内で変えることができる。一般に、1〜50重
量%のポリマーを含むラテックスが適切である。5〜3
0重量%のポリマーを含むラテックスが好ましく使用さ
れる。ラテックスを形成するポリマー粒子のサイズは、
最後のラテックスが意図される用途の関数として選ばれ
る。一般に、使用されるラテックスは、ポリマー粒子径
が約0.01〜15μmそして好ましくは0.05〜5
μmであるラテックスである。
【0016】式(I)の両親媒性化合物によって改質さ
れたポリマー粒子は、支持ポリマー(A)の水性または
水有機性分散液に、有機溶媒中の両親媒性化合物(B)
の溶液を、撹拌しながら、添加することによって得るこ
とができる。溶媒の性質は限定的ではなく、両親媒性化
合物の性質、支持ポリマー並びにそれを含む媒体の性質
に本質的に依存する。水混和性有機溶媒中の両親媒性化
合物の溶液が、好ましくは用いられる。かくして、両親
媒性化合物がピロール誘導体である時には、小さな炭素
縮合(condensation)しか持たないケト
ン、例えばアセトン及びメチルエチルケトンを使用する
ことができる。
【0017】添加が終了した時に、両親媒性化合物のた
めの溶媒を、蒸発によって除去する。支持ポリマーに関
して両親媒性化合物の均一な混合物を確保するために、
混合物を、ポリマーの性質に依存する温度に加熱して良
い。一般に、両親媒性化合物の添加をポリマー(A)の
ガラス転移温度の近くで実施することが有利であること
が見い出されている。両親媒性化合物のための溶媒が支
持ポリマーに対して膨潤効果を有する時には、このよう
な加熱は、効果的ではなくなる可能性がある。本発明に
よる組成物中に存在するポリマー(A)のそして両親媒
性化合物(B)のそれぞれの量は、広い範囲内で変える
ことができる。かくして、化合物(B)の量は、ポリマ
ー(A)の0.1〜20重量%、そして好ましくは0.
2〜5%に相当して良い。
【0018】支持ポリマー(A)及び両親媒性化合物
(B)の組成物は、公知の方法を使用して、例えば遠心
分離によってラテックスから単離することができる。
【0019】ポリマー(A)及び両親媒性化合物(B)
の組成物は、加工して種々の物体例えばフィルム、フィ
ラメント、コーティング及び成形物体の形にするのが易
しい伝導性ポリマーを得るために非常に特に適切であ
る。それ故、本発明のもう一つの主題は、このような伝
導性ポリマー及びそれらを得るための方法である。
【0020】さらに詳細には、本発明の主題は、少なく
とも一種の変換できるポリマー(A)、及び、一般式:
【0021】
【化7】 [式中、R4 及びR5 は、同一または異って水素原子、
または化合物(C)に何ら両親媒性特性を賦与しない基
を表し、X1 は、酸素原子、硫黄原子または二価の基
【0022】
【化8】 (式中、R6 は、水素原子、または、R4 及びR5 と同
一または異なる基であってそして化合物(C)に両親媒
性特性を賦与することができない基を表す)を表す]の
モノマーから誘導された電気伝導性ポリマー(C)であ
り、該電気伝導性ポリマーが一般式(I)の少なくとも
一種の両親媒性化合物(B)から誘導された単位を含む
ことを特徴とする電気伝導性ポリマーからなる、変換で
きる電気伝導性ポリマー組成物である。
【0023】さらに詳細には、式(II)において、R
4 及びR5 は、水素原子、または、1〜4の炭素原子を
含むアルキル基、アルコキシ部分中に1〜4の炭素原子
を含むアルコキシカルボニル基、ヒドロキシカルボニル
基、フェニル基、またはアルキル部分が1〜2の炭素原
子を含むアルキルアリール若しくはアリールアルキル基
を表す。R6 は、さらに正確には、水素原子、または、
1〜4の炭素原子を含むアルキル基、フェニル基、また
は、アルキル部分が1〜2の炭素原子を含むアルキルフ
ェニル若しくはフェニルアルキル基を表す。
【0024】基R4 及びR5 の例としては、メチル、エ
チル、プロピル、トリル、キシリル、ベンジル、2−フ
ェニルエチル、メトキシカルボニル及びエトキシカルボ
ニル基を挙げることができる。R6 は、メチル、エチ
ル、イソプロピル、トリル、キシリルまたはベンジル基
を表して良い。
【0025】式(II)の化合物の特定の例としては、
ピロール、3−メチルピロール、3−エチルピロール、
3,4−ジメチルピロール、3−フェニルピロール、3
−メトキシカルボニル−4−メチルピロール、N−メチ
ルピロール、チオフェン、3−メチルチオフェン、3−
エチルチオフェン、3−メチルフラン、3−メトキシカ
ルボニルフラン及び3−エトキシカルボニルフランを挙
げることができる。
【0026】本発明による電気伝導性ポリマー組成物
は、変換できるポリマー(A)及び両親媒性化合物
(B)から成るポリマー組成物の存在下で、少なくとも
ひとつの式(II)のモノマー(C)を重合し、それに
続きモノマー(C)を重合させるための公知の方法によ
って得ることができる。この意味において、水性電気分
解(electrolysis)相中に分散している変
換できるポリマー(A)及び両親媒性化合物(B)から
成る組成物を水性相中で、アノード重合することができ
る。変換できるポリマー(A)がドーパント(dopa
nt)として作用できない時には、このアノード重合
(anodic polymerization)を、
そのアニオンがその伝導性の形で生成されるポリマーを
安定化することができる電解質の存在下で実施する。こ
の意味においては、Encyclopedia of
Polymer Science、13巻、45〜48
頁中に述べられているような電解質(例えばテトラフル
オロホウ酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウムまたは過塩
素酸ナトリウム)を使用することが可能である。 変換
できるポリマー(A)がそのアニオン性の特性のために
ドーパントとして作用することができる組成物を使用す
る時には、何ら他のドーピング剤を使用する必要はな
い。すべての場合において、アノード重合条件は通常用
いられる条件である(殊に、これに関してのそれの教示
が引用によって本明細書中に組み込まれるヨーロッパ出
願第0,160,207号を参照せよ)。
【0027】本発明の伝導性ポリマーはまた、通常の酸
化剤の影響下で、ポリマー(A)及び両親媒性化合物
(B)から成るポリマー組成物の存在下で、一または複
数のモノマー(C)の酸化的化学的な重合(oxidi
sing chemicalpolymerisati
on)による公知の方法で製造することもできる。酸化
剤としては以下のものを挙げることができる:無機過酸
化合物、例えば、過酸のアルカリ金属及びアンモニウム
塩(アルカリ金属過ホウ酸塩、過炭酸塩、過クロム酸塩
及び過硫酸塩)、過塩素酸及び水性過酸化水素、ルイス
酸例えば遷移金属塩そして殊にハロゲン化物または硫酸
塩。かくして、塩化または硫酸第二鉄、塩化または硫酸
チタン、塩化第二銅等を使用することが可能である。ポ
リマー(A)が、伝導性ポリマーの電気的荷電を平衡に
することができるイオン性の基を何ら含まない時にはそ
して酸化する化合物のアニオンがドーパントとして作用
することができない時には、この酸化を、この機能を満
たすことができるアニオン界面活性剤の存在下で実施す
る。例えば、アルカリ金属またはアンモニウムのスルホ
ン酸塩または硫酸塩(例えばドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム、硫酸ラウリルナトリウム及びスルホコハ
ク酸ジオクチルナトリウム)を使用することが可能であ
る。
【0028】第一の代わりの形によれば、一または複数
のモノマー(C)の化学的な重合を、ヨーロッパ特許出
願第0,229,992号及びフランス特許出願第2,
615,790号中に記述された方法を使用して、液体
状媒体中のポリマー(A)及び両親媒性化合物(B)の
組成物の粒子の分散液(またはラテックス)中で実施す
ることもできる。変換できるポリマー(A)及び両親媒
性化合物(B)から成る組成物のための液状分散媒は、
水または水性有機媒体で良い。この液状分散媒は、好ま
しくは、それがモノマー(C)のための溶媒であるよう
に選ばれる。かくして、モノマー(C)が水溶性である
場合には、組成物(A)/(B)のための分散媒は、好
ましくは水である。本発明による伝導性ポリマーは、単
に、溶液中の一または複数のモノマー(C)をポリマー
組成物(A)/(B)のための分散液中にまたはこの液
と混和性である溶媒中に、撹拌しながら添加し、そして
引き続いて酸化する化合物を添加することによって得る
ことができる。重合が実施される温度は、一般的に0℃
〜30℃、好ましくは5〜25℃である。使用される種
々の反応物(本質的にはポリマー組成物(A)/
(B)、酸化剤及び一または複数のモノマー(C))の
相対的な量は、最終のポリマーに導かれることが望まれ
るところの(C)から誘導される電気伝導性ポリマーの
量、即ち、前記ポリマーに関する所望の電気伝導度の関
数である。一般に、一または複数のモノマー(C)の量
は、変換できるポリマー(A)の1〜50重量%に相当
して良い。酸化剤/モノマー(C)のモル比は、好まし
くは化学量論量に近いが、それからかなり離れることも
可能である。かくして、化学量論量の0.9〜2.5倍
の酸化剤を用いることが可能であろう。重合の最後に得
られる伝導性ポリマーの分散液は、そのまま用いること
もできるし、または伝導性ポリマーの粒子を、慣用の技
術(例えば遠心分離及び濾過)によって分散媒から単離
することもできる。
【0029】本発明による方法の第二の代わりの形によ
れば、伝導性ポリマー組成物は、酸化剤によるポリマー
組成物(A)/(B)の含浸(impregnatio
n)及びそれに続く含浸された組成物と少なくとも一種
のモノマー(C)との接触によって得ることができる。
このような方法においては、組成物(A)/(B)は、
好ましくは、形のある物体、例えばフィルムまたは繊維
の形を取る。もう一つ代わりの形によれば、ポリマー組
成物(A)/(B)を、まずモノマー(C)とそして次
に酸化剤と接触せしめる。例えば、組成物(A)/
(B)のフィルムをモノマー(C)の蒸気と接触せし
め、そして次にモノマー(C)を含浸したフィルムを、
適切な温度に維持された適切な溶媒中の酸化剤の溶液中
に浸漬させることが可能である。一般則としては、重合
を、0〜30℃そして好ましくは10〜25℃の温度で
実施する。酸化する化合物の溶液の濃度は、広い限界内
で変えることができる。かくして、0.1〜20重量
%、そして好ましくは0.5〜10重量%の酸化剤を含
む溶液が適切である。ポリマー組成物(A)/(B)が
モノマー(C)の蒸気と接触せしめられる温度は、5〜
70℃そして好ましくは15〜35℃で良い。組成物
(A)/(B)とモノマー(C)との間の接触の時間
は、組成物(A)/(B)の上に堆積させたい伝導性ポ
リマーの量に依存する。一般に、1〜60分の接触時間
が適切である。この代わりの形で操作する時には、電気
伝導性ポリマー、例えばポリピロール、の表皮フィルム
(skin film)によってコートされた形のある
物体が直接得られる。特に、伝導性ポリマーの層によっ
て表面上がコートされているポリマー(A)のフィルム
を直接得ることが可能であり、この層はフィルムに帯電
防止性を与える。
【0030】一または複数のモノマー(C)の重合をポ
リマー組成物(A)/(B)の分散液内で実施する時に
は、一または複数のモノマー(C)から誘導された電気
伝導性ポリマーによってコートされている組成物(A)
/(B)の粒子の分散液が得られる。このような分散
液、そして特に水性分散液は、それらの面の少なくとも
一つの面上に電気伝導性ポリマーがコーティングされて
いる熱可塑性フィルムを得るために用いることができ
る。挙げることができる熱可塑性フィルムは、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリアミド(例えばポリアミド
66)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セルロ
ース誘導体、ポリエステルそして特にポリアルキレンテ
レフタレートから作られたフィルムである。伝導性ポリ
マーの分散液を、公知のコーティング方法によって熱可
塑性フィルムの上に堆積して良い。フィルムが無定形押
出フィルムの圧伸成形または多重圧伸成形によって得ら
れる場合には、このコーティングは何らかの圧伸成形の
前に、またはもし適切ならば、二つの引き続く圧伸成形
の間に(ライン内コーティング)または圧伸成形された
フィルムが得られた後で(ライン外コーティング)実施
して良い。電気伝導性ポリマーによってコートされる前
に、熱可塑性フィルムは、電気伝導性コーティングに対
するその接着を改善する意図の処理(例えばコロナ処
理)を受けても良く、または公知のタイプの接着プライ
マーコーティングを受けても良い。本発明による電気伝
導性ポリマーのコーティングを有する熱可塑性フィルム
は、本発明の最後の主題を構成する。
【0031】
【実施例】実施例1 1.粒子の表面が3−オクタデシルオキシカルボニル−
4−メチルピロール分子から成るスチレン−ブタジエン
コポリマー粒子のラテックスの製造 以下のものを、撹拌システム、加熱装置及び真空蒸留カ
ラムを備えた500mlの丸底フラスコ中に仕込む: −100gの、50重量%の固体含量を有するスチレン
/ブタジエン/マレイン酸コポリマーの粒子の水性ラテ
ックス。このコポリマーは0℃のガラス転移温度を有
し、そしてこれらの粒子は0.14μmの平均径を有す
る。このラテックスはRhone−Poulencによ
って商品名SB 023°の下で販売されている。
【0032】−25重量%の固体含量を有するラテック
スが得られるような、100gの蒸留水。
【0033】フラスコの内容物を35℃に加熱し、そし
て次に50gの純粋なアセトン中の400mgの3−オ
クタデシルオキシカルボニル−4−メチルピロールの溶
液を撹拌しながらゆっくりと(10分にわたって)添加
する。添加が終了した時に、フラスコの内容物をさらに
1時間35℃で撹拌する。次にアセトンを蒸発除去し、
そして次にラテックスを、40℃を越えること無く減圧
下で水を留去することによって40重量%の固体含量に
濃縮する。
【0034】ラテックスのサンプルを5μmメッシュの
ナイロン布の上で濾別する。得られる残渣に赤外分光法
による分析を施す。
【0035】固体含量に関して0.8重量%の3−オク
タデシルオキシカルボニル−4−メチルピロールを、粒
子の表面に植え付けられて、含むスチレン−ブタジエン
粒子のラテックスがこの方法で得られた。
【0036】2.伝導性ポリマーの製造 上で記述した改質されたラテックスのフィルムを、厚さ
が5mm、幅が10cmそして長さが20cmのポリ塩
化ビニル(PVC)フィルムの上に0.8mmの厚さが
得られるように調節されたフィルムスプレダーの助けに
よってキャストする。フィルム及びPVC基体を、24
時間オーブン中に入れて水を蒸発除去する。乾燥が終了
した時に、スチレン−ブタジエンコポリマーフィルムを
PVC基体から離す。
【0037】改質されたスチレン−ブタジエンコポリマ
ーフィルムの2gのサンプルを、結晶化皿中で20℃に
維持されたピロール蒸気と接触させて30分間置く。次
に、このピロールが含浸したフィルムを、20℃に維持
された1重量%の過硫酸アンモニウムを含む水溶液中に
3分間浸漬させる。このようにして得られた複合フィル
ムを、脱ミネラル水で洗って、そして20℃で24時間
乾燥する。
【0038】フィルムの表面伝導度を、Keithle
y 617°静電電位計及び3つの電極から成るKei
thley 6105°セルによって測定する。得られ
た複合フィルムは、3.6×10-8Sの表面伝導度を有
する。
【0039】比較のために、3−オクタデシルオキシカ
ルボニル−4−メチルピロールによって改質されたスチ
レン/ブタジエンコポリマーを未改質のスチレン−ブタ
ジエンコポリマーで置き換えて、上で記述した操作手順
に従って電気伝導性フィルムを製造した。これらの条件
下では、1.65×10-13 Sの表面伝導度を示すフィ
ルムが得られた。
【0040】実施例2〜5 一方では、未改質のスチレン−ブタジエンコポリマーの
フィルムを、そして他方では改質されたスチレン−ブタ
ジエンコポリマーのフィルムから、ピロール蒸気による
フィルムの含浸の温度を30℃に上げ、そして含浸時間
を変えた以外は同じ条件下で実施して、実施例1中に記
述された方法を使用して一連の電気伝導性フィルムを製
造した。乾燥の後で、以下の表中にリストした表面伝導
度を示すフィルムが得られた。
【0041】
【表1】 両親媒性ピロールによって改質されたスチレン−ブタジ
エンコポリマーフィルムの伝導度は、未改質のスチレン
−ブタジエンコポリマーフィルムの伝導度よりも急激に
増加することが見い出される。
【0042】実施例6 3.6×10-8Sの表面伝導度を示す電気伝導性フィル
ムを、実施例1におけるような手順によって製造した。
時間に関するこのフィルムの伝導度の変化を、雰囲気が
40%の相対湿度(RH)を有する容器中での25℃で
の1日、2日、8日及び16日の貯蔵の後、その伝導度
を測定することによってモニターした。以下の表中にリ
ストされた結果が得られた。
【0043】
【表2】 伝導度は第二日から始まってゆっくりと変化することが
見い出される。
【0044】比較のために、3−オクタデシルオキシカ
ルボニル−4−メチルピロールによって改質されていな
いスチレン−ブタジエンコポリマーから出発した以外は
同じ条件下で電気伝導性フィルムを製造した。このフィ
ルムは、7×10-10 Sの表面伝導度を示す。それの伝
導度の変化を、前と同じ条件下でモニターした。得られ
た結果は、以下の表中に現れる。
【0045】
【表3】 未改質のスチレン−ブタジエンコポリマーから得られた
伝導性フィルムの表面伝導度は、本発明による伝導性ポ
リマーの表面伝導度よりも急速に減少することが見い出
される。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一種の変換できるポリマー
    (A)、及び、一般式: 【化1】 [式中、 R1 及びR2 は同一のまたは異って、直鎖または分岐し
    たアルキル、アリール、アルキルアリール、アリールア
    ルキル、ヒドロキシカルボニル、アルコキシカルボニル
    またはアミド基を表し、 Xは、酸素、硫黄原子または二価の基 【化2】 (式中、 R3 は、水素原子またはアルキル、アリール、アルキル
    アリール若しくはアリールアルキル基を表す)を表し、
    そして置換基R1 、R2 及びR3 の少なくとも一つは、
    式(I)の化合物に両親媒性の特性を賦与するのに十分
    な炭素縮合を有する]の少なくとも一種の両親媒性化合
    物(B)から成ることを特徴とする、ポリマー性組成
    物。
  2. 【請求項2】 両親媒性化合物(B)がピロール誘導体
    であることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 両親媒性化合物が3−オクタデシルオキ
    シカルボニル−4−メチルピロールであることを特徴と
    する、請求項2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 変換できるポリマーが熱可塑性ポリマー
    であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一
    項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 変換できるポリマーがスチレン−ブタジ
    エン−マレイン酸コポリマーであることを特徴とする、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 ポリマー粒子(A)の表面に両親媒性化
    合物(B)の分子が植え付けられたポリマー粒子(A)
    であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一
    項に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 粒子が水または水性有機媒体の中で安定
    な分散液の形であることを特徴とする、請求項6記載の
    組成物。
  8. 【請求項8】 両親媒性化合物(B)がポリマー(A)
    の0.1〜20重量%に相当することを特徴とする、請
    求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 溶媒中の両親媒性化合物(B)の溶液を
    水または水性有機媒体の中のポリマー(A)の安定な分
    散液に添加すること、もし適切ならばこの溶媒を除去す
    ることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に
    記載のポリマー性組成物を得るための方法。
  10. 【請求項10】 ポリマー(A)及び両親媒性化合物の
    分散液から成る混合物を、ポリマー(A)のガラス転移
    温度で維持することを特徴とする、請求項9記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 少なくとも一種の変換できるポリマー
    (A)、及び、一般式: 【化3】 [式中、 R4 及びR5 は同一のまたは異って、水素原子、または
    化合物(C)に何ら両親媒性特性を賦与しない基を表
    し、 X1 は、酸素原子、硫黄原子または二価の基 【化4】 (式中、 R6 は、水素原子、または、R4 及びR5 と同一または
    異なる基であってそして化合物(C)に両親媒性特性を
    賦与することができない基を表す)を表す]のモノマー
    から誘導された電気伝導性ポリマー(C)であり、該電
    気伝導性ポリマーが一般式(I)の少なくとも一種の両
    親媒性化合物(B)から誘導された単位を含むことを特
    徴とする電気伝導性ポリマーからなる、変換できる電気
    伝導性ポリマー組成物。
  12. 【請求項12】 伝導性ポリマーがピロール及び3−オ
    クタデシルオキシカルボニル−4−メチルピロールのコ
    ポリマーであることを特徴とする、請求項11記載の電
    気伝導性組成物。
  13. 【請求項13】 変換できるポリマー(A)に対して1
    〜50重量%のモノマー(C)から誘導された単位を含
    むことを特徴とする、請求項11または12記載の電気
    伝導性組成物。
  14. 【請求項14】 フィルムの形であることを特徴とす
    る、請求項1から13のいずれか一項に記載のポリマー
    組成物。
  15. 【請求項15】 両親媒性化合物(B)及びモノマー
    (C)から誘導された電気伝導性コポリマーによってコ
    ートされたポリマー(A)の粒子の形であることを特徴
    とする、請求項1から13のいずれか一項に記載のポリ
    マー組成物。
  16. 【請求項16】 粒子が安定な水性または水性有機分散
    液の形であることを特徴とする、請求項15記載のポリ
    マー組成物。
  17. 【請求項17】 熱可塑性物体をコーティングするため
    の、請求項11から16のいずれか一項に記載の電気伝
    導性ポリマー組成物の使用。
  18. 【請求項18】 請求項11から16のいずれか一項に
    記載の電気伝導性ポリマー組成物のコーティングから成
    る、熱可塑性ポリマーから作られたフィルム。
  19. 【請求項19】 請求項11から16のいずれか一項に
    記載の電気伝導性ポリマー組成物のコーティングから成
    るポリエステルフィルム。
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