JPH069833A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH069833A
JPH069833A JP16757192A JP16757192A JPH069833A JP H069833 A JPH069833 A JP H069833A JP 16757192 A JP16757192 A JP 16757192A JP 16757192 A JP16757192 A JP 16757192A JP H069833 A JPH069833 A JP H069833A
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JP
Japan
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resin
resin composition
weight
ethylene
acrylamide
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JP16757192A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Watanabe
和幸 渡辺
Osamu Miyaji
修 宮地
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリアミド系樹脂が本来有しているガスバリ
ア性を損なわず、耐衝撃性及び機械的強度に優れた成形
品の原料として有用で、均一混合性及び溶融成形性に優
れた樹脂組成物を提供すること。 【構成】 ポリアミド系樹脂15〜98重量%及びアク
リルアミド誘導体に由来する単位を2〜50重量%含有
するエチレン系共重合体2〜85重量%からなる樹脂組
成物である。これらの樹脂組成物に、その他の熱可塑性
樹脂を1〜90重量%配合することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスバリア性,耐衝撃
性と剛性のバランス,機械的強度などに優れた成形体の
原料として有用な新規樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂(以下、PAと略記する
ことがある)は、一般的に強靱であるが、この強靱性の
指標の一つである耐衝撃性は、吸湿によって大幅に上が
る。しかし、成形直後及び冬場の乾燥状態あるいは低温
下では耐衝撃性は、必ずしも充分でなく、成形品にひび
や割れが発生することがしばしばあった。
【0003】PAの耐衝撃性を改良する方法としては、
ポリオレフィンとα,β−不飽和カルボン酸又はそのエ
ステルの共重合体樹脂,無水マレイン酸に代表される
α,β−不飽和カルボン酸をポリオレフィン樹脂にグラ
フト変性した樹脂,エチレンとメタクリル酸又はそのエ
ステルとの共重合体をNa,Zn,Mg等でイオン化し
たアイオノマー樹脂,エチレン/プロピレン/ジエン共
重合体ゴムに無水マレイン酸をグラフト変性したゴムな
どをブレンドする方法(特開昭51−70254号公
報,特公昭44−29262号公報,米国特許第384
5163号明細書,特公昭54−44108号公報,特
公昭55−97711号公報)が知られている。しか
し、これらの方法では、PAとの相溶性に劣る、グ
ラフト変性する際に有機過酸化物によってゲル部分が発
生する、未反応のモノマーがポリマー中に存在する
と、PAと反応してゲルが多量に発生し、黄色に着色す
る、ブレンドによりガスパリア性が低下するなどの問
題があった。また、アイオノマー樹脂は、アイオノマー
自身が高価なため、ブレンドに際して使用に制限があ
る。
【0004】さらに、PAの結晶化を阻害するキシレン
グリコール,p−オキシ安息香酸エステル,N−アルキ
ルトルエンスルホン酸アミド等の可塑剤を添加する方法
が知られている。しかしながら、この方法では長時間保
存すると、可塑剤が成形物の表面にブリードするという
問題があった。その他、PAの改質に関する試みは、ポ
リアミド樹脂ハンドブック,日刊工業新聞(昭和63年
1月30日発行)に詳細に述べられている。しかし、こ
れらの方法はいずれも溶融成形性,均一混合性及びガス
バリア性に劣るものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、ガスバリア性,耐衝撃性と剛性とのバランス及び機
械的強度に優れた成形品の原料として有用で、均一混合
性及び溶融成形性に優れた樹脂組成物を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、エチレン単位
とアクリルアミド誘導体及び/又はメタクリルアミド誘
導体単位を含むエチレン系共重合体樹脂を配合すること
によって上記の目的を達成したものである。すなわち、
本発明は、(A)ポリアミド系樹脂15〜98重量%及
び(B)エチレン単位とアクリルアミド誘導体及び/又
はメタクリルアミド誘導体単位を含むエチレン系共重合
体樹脂2〜85重量%を含むことを特徴とする樹脂組成
物を提供するものである。
【0007】次に、本発明の樹脂組成物に含まれる各成
分について説明する。本発明の樹脂組成物において、
(A)成分であるポリアミド系樹脂としては、特に制限
はなく、各種のものを用いることができ、例えば、ラク
タムの開環重合体,ε−アミノ酸の自己縮重合物,二塩
基酸とジアミンとの重縮合物などが挙げられる。具体的
には、ε−カプロラクタム,アミノラクタム,エナント
ラクタム,11−アミノウンデカン酸,7−アミノヘプ
タン酸,9−アミノノナン酸,α−ピロリドン,α−ピ
ペリドンなどの重合体及びヘキサメチレンジアミン,ノ
ナメチレンジアミン,ウンデカメチレンジアミン,ドデ
カメチレンジアミン,メタキシリレンジアミン等のジア
ミンとテレフタル酸,イソフタル酸,アジピン酸,セバ
シン酸,ドデカン二塩基酸,グルタール酸等のジカルボ
ン酸との重縮合物又はこれらの共重合体が挙げられる。
さらに、具体的には、ナイロン4,ナイロン6,ナイロ
ン7,ナイロン8,ナイロン11,ナイロン12,ナイ
ロン6・6,ナイロン6・9,ナイロン6・10,ナイ
ロン6・11,ナイロン6・12,ナイロンMXDなど
が挙げられる。
【0008】本発明の樹脂組成物は、さらに(B)成分
として、エチレン単位とアクリルアミド誘導体及び/又
はメタクリルアミド誘導体単位を含むエチレン系共重合
体樹脂を含む。このような共重合体樹脂については、高
分子論文集、Vol.35、No.12,795頁(197
8),米国特許第3629209号明細書,特公昭43
−21655号公報,特公昭44−19537号公報,
特公昭43−23766号公報,特公昭43−9063
号公報、特開昭63−304010号公報などに記載さ
れている通常の方法によって得ることができる。
【0009】(B)成分を構成するアクリルアミド誘導
体及び/又はメタクリルアミド誘導体とは、N−アルキ
ル誘導体及びN,N−ジアルキル誘導体をいう。具体的
には、N−メチルアクリルアミド,N−エチルアクリル
アミド,N−n−プロピルアクリルアミド,N−イソプ
ロピルアクリルアミド,N−n−ブチルアクリルアミ
ド,N−イソブチルアクリルアミド,N−t−ブチルア
クリルアミド,N,N−ジメチルアクリルアミド,N,
N−ジエチルアクリルアミド,N−エチルメタクリルア
ミド,N−n−プロピルメタクリルアミド,N−t−ブ
チルメタクリルアミド,N,N−ジメチルメタクリルア
ミド,N,N−ジエチルメタクリルアミドなどが挙げら
れ、これらを単独で又は混合物として使用することがで
きる。これらのうち、N−エチルアクリルアミド,N−
イソプロピルアクリルアミド,N−t−ブチルアクリル
アミド,N,N−ジメチルアクリルアミド,N,N−ジ
エチルアクリルアミド,N−n−プロピルアクリルアミ
ド,N−t−ブチルアクリルアミドなどが好ましい。
【0010】エチレン系共重合体樹脂におけるアクリル
アミド誘導体及び/又はメタクリルアミド誘導体単位の
含有量は、通常2〜50重量%であり、5〜45重量%
の範囲が好ましい。この含有量が2重量%未満である
と、ポリアミド系樹脂との相溶性に劣り、好ましくな
い。また、50重量%を超えると、共重合体の柔軟性が
次第に失われ、ポリアミド系樹脂に配合したとき、得ら
れる樹脂組成物は、機械的特性が劣り、好ましくない。
なお、本発明に用いるエチレン系共重合体樹脂は、エチ
レンとアクリルアミド誘導体及び/又はメタクリルアミ
ド誘導体と共に、その他の重合性モノマーに由来する単
位を含むことができる。ここで、その他の重合性モノマ
ーとしては、それぞれ不飽和結合を有するエステル系化
合物,酸化合物,エーテル系化合物,炭化水素系化合物
などを挙げることができる。
【0011】不飽和結合を有するエステル系化合物とし
ては、例えば、酢酸ビニル,アクリル酸メチル,アクリ
ル酸エチル,アクリル酸プロピル,アクリル酸ブチル,
アクリル酸ヘキシル,アクリル酸オクチル,アクリル酸
ラウリル,アクリル酸ベンジル,アクリル酸N,N−ジ
メチルアミノエチル,メタクリル酸メチル,メタクリル
酸エチル,メタクリル酸プロピル,メタクリル酸ブチ
ル,メタクリル酸ヘキシル,メタクリル酸オクチル,メ
タクリル酸ラウリル,メタクリル酸N,N−ジメチルア
ミノエチル,フマル酸メチル,フマル酸エチル,フマル
酸プロピル,フマル酸ブチル,フマル酸ジメチル,フマ
ル酸ジエチル,フマル酸ジプロピル,フマル酸ジブチ
ル,マレイン酸メチル,マレイン酸エチル,マレイン酸
プロピル,マレイン酸ブチル,マレイン酸ジメチル,マ
レイン酸ジエチル,マレイン酸ジプロピル,マレイン酸
ジブチルなどが挙げられる。
【0012】不飽和結合を有する酸化合物としては、例
えば、アクリル酸,メタクリル酸,マレイン酸,フマル
酸などが挙げられる。また、不飽和結合を有するエーテ
ル系化合物としては、例えば、メチルビニルエーテル,
エチルビニルエーテル,プロピルビニルエーテル,ブチ
ルビニルエーテル,オクタデシルビニルエーテル,フェ
ニルビニルエーテルなどが挙げられる。さらに、不飽和
結合を有する炭化水素系化合物としては、例えば、スチ
レン,ノルボルネン,ブタジエン,さらにはアクリロニ
トリル,メタクリロニトリル,アクロレイン,クロトン
アルデヒド,トリメトキシビニルシラン,塩化ビニル,
塩化ビニリデンなどが挙げられる。
【0013】上記のような重合性モノマーは、基本的に
はアクリルアミド誘導体及びメタクリルアミド誘導体と
反応しないのが好ましいが、使用量を化学量論を考慮し
て選定すれば、これらの誘導体と反応しうるモノマーを
使用することもできる。また、目的とする用途に応じて
上記のような重合性モノマーを一種あるいは二種以上使
用することができる。これらの重合性モノマーの含有量
は、40重量%以下とする。この含有量が40重量%を
超えると、エチレン系共重合体樹脂の有する本来の特性
を損なうこととなる。また、エチレン系共重合体樹脂が
ポリエチレンとしての本来の性質を示すためには、アク
リルアミド誘導体,メタクリルアミド誘導体及びその他
の重合性モノマーの総量が、該樹脂中に50重量%以下
であるのが好ましく、45重量%以下であるのがより一
層好ましい。
【0014】特に、透明性が要求される用途には、ポリ
エチレンの結晶性を低下させるために、その他の重合性
モノマーを少なくとも3重量%含有させるのが好まし
く、少なくとも5重量%含有させるのがより好ましく、
少なくとも10重量%含有させるのが最も好ましい。ま
た、工業材料などへの用途において耐油性が要求される
分野に使用する場合には、極性の高い重合性モノマーを
選択し、共重合させるのが好ましい。ここで、極性の高
い重合性モノマーとしては、例えば、アクリロニトリ
ル,アクリル酸,アクリル酸エステルなどが挙げられ
る。また、食品包装分野においては、衛生性と共に、低
臭気,低味が強く要求される。そのため、該分野では、
重合性モノマーは、その臭気及び共重合体中に残存する
量に依存し、一概には限定できないが、10重量%以下
とするのが好ましく、3重量%以下とするのがより好ま
しい。特に厳密な無臭・無味を要求される用途の積層物
には、臭気の強い重合性モノマーの使用が全くないか、
あるいは非常に少なく、1重量%以下であることが好ま
しい。
【0015】本発明の樹脂組成物は、上記のような
(A)及び(B)成分を含有するが、さらに(C)成分
としてその他の熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。ここ
で、使用しうる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹
脂,ポリプロピレン樹脂,エチレンと炭素数3〜12の
α−オレフィンの共重合樹脂等のポリオレフィン系樹
脂,ポリスチレン樹脂,ポリエチレンテレフタレート樹
脂,ポリ塩化ビニル樹脂,ポリカーボネート樹脂などが
挙げられる。これらのうち、経済性を考慮すると、上記
のうち、ポリオレフィン系樹脂を用いるのが好ましい。
上記のエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンの共
重合樹脂としては、例えば、エチレン/ブテン−1共重
合体,エチレン/4−メチルペンテン−1共重合体,エ
チレン/ヘキセン−1共重合体,エチレン/プロピレン
ゴムなどをブレンドした変性ポリプロピレン,変性ポリ
ブテン,変性ポリ4−メチルペンテン−1,このような
ポリオレフィン系樹脂に不飽和カルボン酸又はその無水
物を有機過酸化物の存在下にグラフトさせたものあるい
は他のモノマー(例えばメチルアクリレート,エチルア
クリレート等)とともに共重合したものなどがある。
【0016】本発明の樹脂組成物における成分の混合割
合については、(A)ポリアミド系樹脂15〜98重量
%と(B)エチレン系共重合体樹脂2〜85重量%の範
囲とすることが必要である。エチレン系共重合体樹脂の
割合が2重量%未満であると、ポリアミド系樹脂と混合
したとき、本発明の効果が発現せず、85重量%を超え
ると、ポリアミド系樹脂が本来有するガスバリア性など
の特性が阻害されることとなり、好ましくない。エチレ
ン系共重合体樹脂の割合は、5〜70重量%の範囲とす
るのが好ましい。その他の熱可塑性樹脂を添加する場合
は、ポリアミド系樹脂とエチレン系共重合体樹脂とから
なる樹脂組成物に、その他の熱可塑性樹脂を1〜90重
量%、好ましくは5〜80重量%の範囲で配合する。そ
の他の熱可塑性樹脂を混合する際には、ポリアミド系樹
脂と直接混合しようとしても、均一に混合できず、得ら
れた組成物を用いて製造される成形品は外観が著しく劣
り、機械的特性に劣るものとなる。したがって、ポリア
ミド系樹脂とエチレン系共重合体樹脂とからなる樹脂組
成物に混合することが必要である。その他の熱可塑性樹
脂の混合割合は、使用する用途によって上記範囲で任意
に選択することができる。ガスバリア性を考慮すると、
ポリアミド系樹脂とエチレン系共重合体樹脂及びその他
の熱可塑性樹脂組成物からなる樹脂組成物は、ポリアミ
ド系樹脂を10重量%以上、好ましくは15重量%以上
含む必要がある。
【0017】本発明の樹脂組成物を得るためのブレンド
方法に関しては、特に制限はなく、例えば、リボンブレ
ンダー,高速ミキサー,ニーダー,ペレタイザー,ミキ
シングロールなどを用いてペレット化し、乾燥するのが
好ましい。一方、本発明の樹脂組成物の各成分を直接成
形機に供給し、成形加工してもよい。また、本発明の樹
脂組成物の溶融指数(MFR、JIS−K6758に準
拠して荷重2.16kg,温度230℃で測定)は、特に
制限されるものではなく、成形法によって適宜選択さ
れ、押出成形の場合0.1〜100の範囲で好適である。
【0018】本発明の樹脂組成物には、さらに、熱可塑
性樹脂に対して慣用される他の添加剤を配合することも
できる。このような添加剤の例としては、酸化防止剤と
して2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン;2,6−
ジ−t−ブチル−p−クレゾール;4,4’−チオビス
−(6−t−ブチルフェノール);2,2−メチレン−
ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール);オク
タデシル3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−1’−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート;4,4’−チオビ
ス−(6−ブチルフェノール)など、紫外線吸収剤とし
てエチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレー
ト,2−(2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール,2−ヒドロキシ−4−オクトキシベ
ンゾフェノンなど、可塑剤としてフタル酸ジメチル,グ
リセリン,ジプロピレングリコール,トリエチレングリ
コール,ジエチレングリコール,フタル酸ジエチル,ワ
ックス,流動パラフィン,リン酸エステルなど、帯電防
止剤として多価アルコールの脂肪酸エステル(多価アル
コールモノステアレート,ソルビタンモノパルミテート
等),硫酸化オレイン酸,ポリエチレンオキシド,カー
ボワックスなど、滑剤としてエチレンビスステアロアミ
ド,ブチルステアレートなど、着色剤としてカーボンブ
ラック,フタロシアニン,キナクリドン,インドリン,
アゾ系顔料,酸化チタン,ベンガラなど、充填剤として
グラスファイバー,アスベスト,マイカ,バラストナイ
ト,ケイ酸カルシウム,ケイ酸アルミニウム,炭酸カル
シウムなどが挙げられる。また、他の多くの高分子化合
物も、本発明の作用効果が阻害されない範囲でブレンド
することができる。
【0019】本発明の樹脂組成物は、公知の溶融成形法
及び圧縮成形法によりフィルム,シート,チューブ,ボ
トルなどに成形できると共に、各種の積層方法により積
層体とすることができる。積層方法としては、例えば、
ウレタン系,アクリル系等のドライラミネーション接着
剤を用い、本発明の樹脂組成物の単層品にその他の熱可
塑性樹脂〔樹脂組成物に添加しうる(C)成分として上
述した熱可塑性樹脂,さらにはアイオノマー樹脂,ポリ
アミド樹脂など〕を積層する、いわゆるドライラミネー
ション成形法やサンドラミネーション法、あるいは共押
出ラミネーション,共押出法(フィードブロック,マル
チマニホールド法),共射出成形法,共押出パイプ成形
法,本発明の樹脂組成物を溶媒に溶解してコーティング
する溶液コート成形法など、各種の方法がある。
【0020】上記のような各種の方法によって得られた
多層積層体は、さらに真空成形機,圧縮成形機,延伸ブ
ロー成形機等を用いて再加熱し、延伸操作を加える方
法、あるいは前述の多層積層体を一軸又は二軸延伸機を
用いて加熱延伸操作を施すことができる。多層積層体の
層構成は、本発明の樹脂組成物から成る層をA層,接着
樹脂層をB層,その他の熱可塑性樹脂層をC層とする
と、A/B/C,C/B/A/B/C,C/B/金属箔
/A/B/C等が代表的なものとして挙げられる。な
お、両外層の熱可塑性樹脂は、異なる樹脂であっても、
同じ樹脂でもよい。また、接着剤樹脂層には、前述した
ウレタン系,アクリル系,ポリエステル系等のいわゆる
ドライラミネーション接着剤及び共押出成形法において
は公知の接着性樹脂を利用することができる。例えば、
ポリオレフィン樹脂に不飽和カルボン酸,酸無水物又は
エステル単量体をグラフト又は共重合した樹脂がある。
グラフト法としては、ポリオレフィン樹脂を有機過酸化
物の存在で上記成分を溶融してグラフト変性する方法、
あるいは熱キシレンにポリオレフィン樹脂を溶解し、有
機過酸化物の存在で上記成分をグラフトする方法があ
る。ここで、不飽和カルボン酸,酸無水物,エステル単
量体としては、例えば、アクリル酸,メタクリル酸,エ
タクリル酸,メタクリル酸グリシジル,アクリル酸2−
ヒドロキシエチル,メタクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル,マレイン酸ジエチル,マレイン酸モノエチル,マレ
イン酸ジ−n−ブチル,マレイン酸,マレイン酸無水
物,フマル酸,フマル酸無水物,イタコン酸,イタコン
酸無水物,5−ノルボルネン−2,3−無水物,シトラ
コン酸,シトラコン酸無水物,クロトン酸,クロトン酸
無水物,アクリロニトリル,メタクリロニトリル,アク
リル酸ナトリウム,アクリル酸カルシウム,アクリル酸
マグネシウムなどが挙げられる。これらのグラフト重合
体については、米国特許第4026967号及び同第3
953655号明細書,特開昭51−98784号公
報,特公昭44−15423号公報,特公昭49−48
22などに詳細に記載されている。
【0021】
【作用】本発明によりポリアミド系樹脂にエチレン単位
とアクリルアミド誘導体及び/又はメタクリルアミド誘
導体単位を含むエチレン系共重合体樹脂を2〜85重量
%配合することにより均一混合性,溶融成形性,ガスバ
リア性及び機械的強度に優れた樹脂組成物が得られる理
由は、未だ解明されてはいないが、ポリアミド系樹脂に
混合するエチレン系共重合体樹脂が柔軟性に富み、ポリ
アミド系樹脂との相溶性に優れるために、これらを混合
することにより相互になんらかの作用を起こし、両者の
本来有している特性を保持しながら欠点を補いあうこと
が考えられる。
【0022】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれによって制限されるもの
ではない。 参考例(エチレン系共重合体樹脂の調製) 内容量4リットルで2ゾーンに分割されたオートクレー
ブ型反応器内で重合を温度190〜210℃、圧力11
00〜1300気圧の条件で開始剤としてt−ブチルパ
ーオキシピバレートを用いて実施した。アクリルアミド
成分としてN,N−ジメチルアクリルアミド及びアクリ
ルアミドを用い、他のモノマー及び/又は溶剤を第二段
圧縮器の上流に注入し、エチレンと共に反応器の第一ゾ
ーンに供給した。精製した共重合体は、高圧分離器,低
圧分離器で未反応モノマーと分離し、押出機を用いてペ
レット化した。上記の方法で下記の(a)〜(e)の共
重合体を製造した。なお、各共重合体のアクリルアミド
誘導体含有量は、赤外分光計及び13C−NMRを用いて
測定し、MFRはJIS−K6760により190℃、
荷重 2.16kgで測定した。
【0023】(a)エチレン/N,N−ジメチルアクリ
ルアミド共重合体 MFR3.5(g/10分)、N,N−ジメチルアクリル
アミド含有量=19.2重量% (b)エチレン/N,N−ジメチルアクリルアミド共重
合体 MFR3.7(g/10分)、N,N−ジメチルアクリル
アミド含有量=37重量% (c)エチレン/アクリルアミド共重合体 MFR4.6(g/10分)、アクリルアミド含有量=1
1.4重量% (d)エチレン/メチルメタクリレート/N,N−ジメ
チルアクリルアミド共重合体 MFR5.1(g/10分)、メチルメタクリレート含有
量=6.2重量%、N,N−ジメチルアクリルアミド含有
量=9.1重量% (e)エチレン/N,N−ジメチルアクリルアミド/無
水マレイン酸共重合体 MFR7.4(g/10分)、エチレン含有量87.9重量
%、N,N−ジメチルアクリルアミド含有量8.2重量
%、無水マレイン酸含有量=3.9重量%
【0024】実施例1〜11及び比較例1〜4 ナイロン6〔宇部興産(株)製,1022B,融解温度
196℃〕、第1表に示すエチレン系共重合体樹脂及び
190℃,荷重2.16kgでのMFRが3.5(g/10
分),密度0.923(g/cc)である低密度ポリエチレ
ン(LDPEと略記する)を第1表に示した混合割合
で、神戸製鋼(株)製KTX−37型同方向2軸ベント
付き押出機を用いて230℃で溶融混合し、樹脂組成物
を製造した。次に、得られた樹脂組成物を40mmφキ
ャストフィルム成形機で厚さ30mμのフィルムを作成
した。このフィルムについて、モダンコントロール社製
OXTRAN−10/50Aを用いて酸素透過量(cc−
30μm/m2 ・day・ atm)を測定した後、温度
23℃,相対湿度50%の恒温室に7日間放置して状態
調節し、温度23℃,相対湿度50%で(株)東洋精機
製作所製振子式フィルムインパクトテスター(1/2半
球)を用いてフィルム衝撃強度を測定した。これらの結
果を第2表に示した。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】実施例12〜24及び比較例5〜10 ナイロン6〔三菱化成(株)製1010J〕,ナイロン
6.6(ローヌプーラン製140AP)、第3表に示す
エチレン系共重合体樹脂,190℃、荷重2.16kgで
のMFRが3.5(g/10分)、密度0.923(g/c
c)である低密度ポリエチレン,230℃、荷重2.16
kgでのMFRが3.2(g/10分)であるホモポリプ
ロピレン樹脂,230℃、荷重2.16kgでのMFRが
72(g/10分)で、マレイン酸を0.7重量%グラフ
トしたホモポリプロピレン樹脂及び230℃、荷重2.1
6kgでのMFRが5.8(g/10分)で、無水マレイ
ン酸を1.6重量%グラフトしたエチレン/プロピレンエ
ラストマー(エチレン含量=70重量%)を、第3表に
示した混合割合で、神戸製鋼(株)製KTX−37型同
方向2軸ベント付き押出機を用いて溶融混合し(ナイロ
ン6系は230℃で、ナイロン66系は280℃で)、
樹脂組成物を製造した。得られた樹脂組成物を住友重工
(株)製ミニマット7/8オンス射出成形機を用いて、
射出温度270℃,金型温度45℃の条件でアイゾット
衝撃強度及び曲げ弾性率の測定用試験片を作成した。次
に、これらの試験片を温度23℃、相対湿度50%の恒
温室に放置して7日間状態調整し、温度23℃、相対湿
度50%でASTM−D256にしたがってノッチ付き
アイゾット衝撃強度、ASTM−D790にしたがって
曲げ弾性率の測定を行った。なお、アイゾット衝撃強度
は、温度23℃以外に0℃、−30℃の条件でも測定し
た。これらの結果を第4表に示す。
【0028】なお、表中の記号は、下記のものを意味す
る。 MAP :無水マレイン酸グラフトポリプロピレン
樹脂 MAE :無水マレイン酸グラフトエチレン/プロ
ピレンエラストマー LD :低密度ポリエチレン樹脂 PA6 :ポリアミド樹脂(ナイロン6) PA6・6 :ポリアミド樹脂(ナイロン6・6) PP :ポリプロピレン樹脂 N・B :破損せず。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、均一混合性及び
溶融成形性に優れ、ガスバリア性,耐衝撃強度と剛性の
バランス及び機械的強度に優れた成形品を生じる。した
がって、例えば、食品包装材料,医薬品包装材料,化粧
品包装材料あるいはガスバリヤ性の要求される容器など
の成形材料として有効な利用が期待される。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリアミド系樹脂15〜98重量
    %及び(B)エチレン単位とアクリルアミド誘導体及び
    /又はメタクリルアミド誘導体単位を含むエチレン系共
    重合体樹脂2〜85重量%を含むことを特徴とする樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 エチレン系共重合体樹脂のアクリルアミ
    ド誘導体及び/又はメタクリルアミド誘導体単位の含有
    量が2〜50重量%である請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 アクリルアミド誘導体がN−アルキル置
    換アクリルアミド又はN,N−ジアルキル置換アクリル
    アミドである請求項1記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 アクリルアミド誘導体がN,N−ジメチ
    ルアクリルアミドである請求項1記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 上記(A)及び(B)成分と共に、その
    他の熱可塑性樹脂を1〜90重量%配合した請求項1記
    載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 その他の熱可塑性樹脂がポリオレフィン
    系樹脂,ポリスチレン樹脂,ポリエチレンテレフタレー
    ト樹脂,ポリ塩化ビニル樹脂又はポリカーボネート樹脂
    である請求項5記載の樹脂組成物。
JP16757192A 1992-06-25 1992-06-25 樹脂組成物 Pending JPH069833A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6143383A (en) * 1998-05-22 2000-11-07 Hollister Incorporated Multilayer chlorine-free film with barrier layer of a polyamide blend and ostomy pouches formed therefrom
CN103044909A (zh) * 2012-11-25 2013-04-17 安徽六方重联机械股份有限公司 一种含有尼龙pa6的包装用塑料基材薄膜

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US6143383A (en) * 1998-05-22 2000-11-07 Hollister Incorporated Multilayer chlorine-free film with barrier layer of a polyamide blend and ostomy pouches formed therefrom
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