JPH0698310B2 - イオン交換繊維の分離方法 - Google Patents

イオン交換繊維の分離方法

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JPH0698310B2
JPH0698310B2 JP58037846A JP3784683A JPH0698310B2 JP H0698310 B2 JPH0698310 B2 JP H0698310B2 JP 58037846 A JP58037846 A JP 58037846A JP 3784683 A JP3784683 A JP 3784683A JP H0698310 B2 JPH0698310 B2 JP H0698310B2
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敏雄 吉岡
精一 吉川
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は,異種類のイオン交換繊維の分離方法に関す
る。更に詳しくは使用済みの異種類のイオン交換繊維か
らなる混合体を再生処理して再使用するためのイオン交
換繊維の分離方法に関する。
原子力発電所や火力発電所における復水系統や純水系統
などにおいて,水中のイオン及び懸濁固形物質を高精度
にかつ長期間にわたつて除去する必要性が増大してい
る。近年,カチオン交換繊維とアニオン交換繊維を混合
して,ろ過エレメントにプレコートして,プレコート型
フイルターとして用いて,イオン及び懸濁固形物質の両
方を除去する方式が提案されている(特開昭55−5147
8)。しかし,プレコート材として用いたイオン交換繊
維混合体は,両繊維間のくつつき効果によつて繊維同志
がからみ合い,通常の粒状イオン交換樹脂混合体のよう
に逆洗によつて分離することが困難なため再生できない
ので,廃棄物として排出されることになる。特に原子力
発電所においては,プレコート材が放射性廃棄物として
蓄積されることは大きな問題である。
一方,カチオン交換繊維とアニオン交換繊維の混合体は
被処理液中の不用物や有用物を高度にイオン交換や吸着
できるので,純粋製造分野など各種分野において最後の
仕上げ材として注目されている。しかし,前記したごと
く繊維混合体の分離が困難なため使い棄てざるを得ず不
経済である。
そこで,本発明者らはこれらの点をかんがみ,イオン交
換繊維の分離方法について鋭意検討した結果,本発明に
到達したものである。
すなわち本発明は, (1) 異種類のイオン交換繊維からなる混合体を電解
質溶液中で処理して分離することを特徴とするイオン交
換繊維の分離方法に関する。
本発明は,カチオン交換繊維とアニオン交換繊維の混合
体が,驚くべきことに電解質溶液中で処理することによ
つて容易に分離することを見い出したものであり、前記
分野における波及効果はきわめて大きい。すなわち本発
明方法によつて両繊維の再生処理が可能となり,何回も
再使用できるため,廃棄物が蓄積されずかつ極めて経済
的である。
本発明を構成するイオン交換繊維とは通常直径が0.1〜5
00μ,好ましくは1〜100μの公知のイオン交換繊維を
意味する。その具体例としては,ポリスチレン系,ポリ
フエノール系,ポリビニルアルコール系,ポリアクリル
系,ポリアミド系などの合成有機質ポリマ(イオン交換
用ポリマ)にイオン交換基を導入した不溶性合成有機質
イオン交換繊維を挙げることができる。そのなかでもイ
オン交換用ポリマと補強用ポリマからなる繊維,好まし
くはイオン交換用ポリマを鞘成分の主成分に,補強用ポ
リマを芯成分にした多芯型混合および複合繊維を基材と
したイオン交換繊維,が操作上の十分な機械的強度なら
びに形態保持性を有しているのでよい。補強用ポリマの
割合は通常10〜90%であるが,あまり少なすぎると機械
的強度が弱くなり,逆にあまり多すぎるとイオン交換量
や吸着量が低下するので,20〜80%の範囲が好ましい。
イオン交換用ポリマとしてはポリ(モノビニル芳香族化
合物)特にポリスチレン系化合物が耐薬品性に優れてお
り,操作を長期にわたつて何回も繰り返えしてできるの
で好ましい。また補強用ポリマとしてはポリ−α−オレ
フインが耐薬品性に優れているので好ましい。本発明に
おける繊維の含水度は通常0.5〜10であるが,あまり小
さすぎると高度にイオン交換や吸着を行なうのが難しく
なり,逆にあまり大きすぎると取り扱いにくく分離性も
低下するので,1〜5の範囲が好ましい。ここで含水度と
はNa型(Cl型)のカチオン(アニオン)交換繊維を蒸留
水に浸した後,家庭用の遠心脱水機で5分間遠心脱水し
て表面の水分を除去し,ただちに重量(W)を測定し,
さらに絶乾して重さを測り(W0),次式より求めた値で
ある。
イオン交換基としては,スルホン酸基,ホスホン酸基,
カルボン酸基などのカチオン交換基,1〜3級のアミノ
基,4級アンモニウム基などのアニオン交換基およびアミ
ノカルボン酸基,アミドキシム基,アミノリン酸基,ポ
リアミン基,ピリジン基,ジチオカルバミン酸基などの
キレート基を挙げることができる。
繊維の形態としては,短繊維,フイラメント糸,フエル
ト,織物,不織布,編物,繊維束,ひも状物,紙などの
公知の任意の形態,集合体の裁断物を挙げることができ
る。
本発明を構成する電解質溶液とは通常電解質を水に溶解
させたものを意味する。電解質としては,塩酸,硫酸,
硝酸,リン酸などの酸,水酸化ナトリウム,水酸化カリ
ウム,アンモニアなどのアルカリおよび塩化ナトリウ
ム,塩化カリウム,塩化カルシウム,塩化アンモニウ
ム,硝酸ナトリウム,酢酸ナトリウム,硫酸アンモニウ
ムなどの水溶性塩もしくはこれらの混合体を挙げること
ができる。そのなかでも強酸,強アルカリ,および水溶
性塩もしくはこれらの混合体が分離性に優れているので
好ましく用いられる。電解質の濃度は通常1W/V%以上,
あまり低すぎると分離性が悪くなるので好ましくは2W/V
%以上,特に好ましくは5W/V%以上から飽和濃度の範囲
で行なうのがよい。
本発明の分離法は通常,繊維混合体を前記電解質溶液中
で撹拌後静置し,比重差によつて一成分を上層部に浮上
させ他成分を下層部に沈降させるか,もしくは一成分を
下層部に沈降させ他成分を上層部に浮上させることによ
つて行なわれる。したがつて、繊維混合体の各繊維の比
重に応じて前記分離が達成できるように静置以前に電解
質溶液の比重を適宜定めて行なわれる。通常,比重は水
もしくは電気電解質を加えて調製するのが好ましいが,
場合によつては水溶性非電解質を加えて行なつてもよ
い。
本発明法は,実用上において価値ある0.05〜5mm,好まし
くは0.1〜3mmの短繊維形態のカチオン交換基特にスルホ
ン酸基を有するカチオン交換繊維とアニオン交換基特に
4級アンモニウム基を有するアニオン交換繊維の混合体
の分離を効率よくかつ経済的に行なうのに特に適してい
る。
本発明法は,使用済み繊維混合体を電解質溶液中で処理
することによつて繊維間のくつつき効果を解除すると同
時に比重差によつて分離するため,分離がほとんど完全
にかつ容易に行なわれる。
以下に実施例を示すが,これに限定されるものではな
い。
実施例1 多芯海島型複合繊維(未延伸糸)〔海成分(ポリスチレ
ンポリプロピレン)/島成分(ポリプロピレン)=
(474)/49(島数16,繊維直径34μ)〕を長さ1mmに
切断してカツトフアイバを得た。該カツトフアイバ1重
量部を市販の1級硫酸7.5容量部とパラホルムアルデヒ
ド0.15重量部からなる架橋・スルホン化液に加え80℃で
4時間反応処理した後,水洗した。次にアルカリで処理
してから水洗することによつてスルホン酸基を有するカ
チオン交換繊維を得た(交換容量2.8ミリ当量/g−Na,含
水度1.5)。
上記カツトフアイバ1重量部を市販の1級硫酸5容量
部,水0.5容量部とパラホルムアルデヒド0.2重量部から
なる架橋液に加え80℃で4時間架橋反応を行なつた。次
にクロルメチルエーテル8.5容量部と塩化第2スズ1.5容
量部からなる溶液に架橋液を加え,30℃で1時間反応し
た。反応終了後,10%塩酸,蒸留水,アセトンで洗浄し
た。クロルメチル化糸を30%トリメチルアミン水溶液10
容量部に加え,30℃で1時間アミノ化して水洗した。さ
らに塩酸で処理してから水洗することによつてトリメチ
ルアンモニウムメチル基を有するアニオン交換繊維を得
た(交換容量2.4ミリ当量/g−C1,含水度1.8)。
かかるカチオン交換繊維およびアニオン交換繊維をそれ
ぞれ酸,アルカリで活性化した後,両者を所定の割合で
撹拌混合して得た1mmカツトフアイバ状の繊維混合体120
ml(カチオン15ミリ当量,アニオン10ミリ当量)をカラ
ム(1.7cmφ×54cm)に充填し,水道水を3/hrの流速
で通液したところ,電気比抵抗10MΩ・cm以上の純水が
6.7得られた。使用済みの繊維混合体(含水物)を15W
/V%の塩化ナトリウム水溶液に加えて撹拌し,さらに塩
化ナトリウムを加えて15W/V%の濃度に調製した後静置
したところ,上層部にアニオン交換繊維が浮上し,下層
部にカチオン交換繊維が沈降してきた。分離した繊維を
それぞれ別々に取り出し,アルカリもしくは酸で活性化
した後,両繊維を再度撹拌混合して上記の方法で水道水
を通液したところ,電気比抵抗10MΩ・cm以上の純水が
6得られた。この結果から,本発明法では使用済み後
の繊維混合体をほとんど完全に分離することができ,再
使用できることがわかる。
比較例1 実施例1の方法で純水を製造した後の使用済み繊維混合
体(含水物)を25W/V%のシヨ糖水溶液に加えて撹拌
し,さらにシヨ糖を加えて25W/V%の濃度に調製した
後,静置したが両繊維間のくつつき効果が十分解除され
ないため,分離性が悪かつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異種類のイオン交換繊維からなる混合体を
    電解質溶液中で分離することを特徴とするイオン交換繊
    維の分離方法。
JP58037846A 1983-03-08 1983-03-08 イオン交換繊維の分離方法 Expired - Lifetime JPH0698310B2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP58037846A JPH0698310B2 (ja) 1983-03-08 1983-03-08 イオン交換繊維の分離方法

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JP58037846A JPH0698310B2 (ja) 1983-03-08 1983-03-08 イオン交換繊維の分離方法

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JPS59162954A JPS59162954A (ja) 1984-09-13
JPH0698310B2 true JPH0698310B2 (ja) 1994-12-07

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