JPH0698252A - 固体撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置

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JPH0698252A
JPH0698252A JP4243738A JP24373892A JPH0698252A JP H0698252 A JPH0698252 A JP H0698252A JP 4243738 A JP4243738 A JP 4243738A JP 24373892 A JP24373892 A JP 24373892A JP H0698252 A JPH0698252 A JP H0698252A
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Hiroshi Kasa
比呂志 嵩
Akifumi Umeda
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Abstract

(57)【要約】 【目的】被写体に応じた撮影条件を最適に設定して鮮明
で画質の良い画像を得ることができる固体撮像装置を提
供すること。 【構成】レンズ1を介して被写体像が結像される固体撮
像素子3と、撮像素子3の出力を増幅する増幅器4と、
レンズ1のF値を検出するF値検出器10と、検出され
たF値が回折による解像度を生じない範囲であるか否か
を判定するF値判定回路11と、レンズ1の焦点距離を
検出する焦点距離検出器14と、検出されたF値と焦点
距離から被写界深度を算出する被写界深度算出回路13
と、被写界深度を選択する撮影モード設定回路15と、
算出された被写界深度と選択された被写界深度とを比較
する被写界深度比較回路12と、F値判定回路11の判
定結果と被写界深度比較回路12の比較結果に基づいて
撮像素子1の信号蓄積時間、増幅器4の利得および絞り
2を制御する制御回路6,7,9を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子スチルカメラ等に
使用される固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】(1)従来の固体撮像装置の構成を図3
に示す。図3において、撮像レンズ1を通して入力され
た画像は固体撮像素子3により電気信号に変換され、増
幅器4で増幅される。増幅された信号は信号検出器8で
検出され、信号レベルが基準信号レベルに対して大きい
場合には利得制御回路7で増幅器4の利得を下げるか、
あるいは絞り制御回路9で絞り2を絞ることにより、信
号レベルを基準信号レベルに設定する。また、これとは
逆に信号レベルが基準信号レベルより小さい場合には、
増幅器4の利得を上げるか、あるいは絞り2を開くこと
により、信号レベルを基準信号レベルに設定する。
【0003】図3においては、信号レベルの制御を利得
制御と絞り制御を連動させて行っている。この場合、画
質の劣化を少なくするためには絞り制御を優先して行う
必要がある。例えば、暗い場面のような入射光量の少な
い場合には、絞り2を開いて入射光量を増加させ、それ
でも尚不足する場合には増幅器4の利得を上げるという
方法がとられる。こうすることで入射光量をできるだけ
取り込み、信号成分に対する雑音成分を最小限にして画
質の劣化を抑圧する。また、非常に明るい場面では入射
光量を制限するために、まず撮像素子3が飽和しないレ
ベルまで絞りによって制限して、その後の制御を増幅器
4の利得制御で行う。
【0004】この方式では、信号レベルの制御を絞りを
主に用いて行うため、被写界深度が大きく変化してしま
う。この結果、信号レベルが小さい場合は絞りを開ける
ことにより被写界深度は極端に浅くなって鮮明な画像が
得にくいという問題がある。また、逆に信号レベルが非
常に大きい場合には、絞りを絞り込んでいく必要があ
る。この時、撮像素子3のイメージサイズによって決ま
る回折による解像度劣化を生じるF値以上に絞り込む
と、解像度が著しく劣化して、鮮明な画像が得られない
という問題がある。
【0005】近年、HDTV(高精細テレビジョン)用
など、高解像度の固体撮像素子が開発され、より高精細
な画像の要求が高く、これを実現するために被写界深度
の制御を精度良く行うことが重要となっている。また、
撮像素子の高集積化によるイメージサイズの小型化に伴
い、回折による解像度劣化を生じるF値の値が小さくな
る。このため、上記の問題を解決することは非常に重要
となってきている。
【0006】(2)固体撮像素子を用いてハイビジョン
に代表される高画質・高精細動画像を撮像するには、1
30万〜200万画素といった情報をフィールド周期で
ある1/60秒の間に全て出力しなければならない。こ
のときの水平転送部の駆動周波数は、48.6MHz〜
74.25MHzに達する。このように多画素化のた
め、水平転送部の駆動周波数がNTSCなどの現行テレ
ビジョン方式に比べ4〜5倍となり、消費電力も4〜5
倍に増大することで、素子の発熱、暗電流の増加による
雑音の増大が画質を損ねるという問題がある。
【0007】また、水平転送部を74.25MHzで駆
動すること自身が困難であるため、2本の水平転送部を
必要とすることが言われている。(参考文献:“HDT
V撮像デバイス技術”、画像電子学会誌、第20巻、第
30号[1991],pp.191〜202)。
【0008】こうした非常に高い駆動周波数でのドライ
ブが困難なことから、水平転送部を2本設け、水平転送
周波数(fs)を半分にする手法が現実には採られてい
る。この駆動法は2線駆動と呼ばれ、走査線上の画素を
2本の水平転送部に交互に振り分け、半分の水平転送周
波数(fs/2)で駆動する。
【0009】この場合、それぞれの水平転送部の出力は
サンプリング周波数(fs)が1/2になっていること
から、fs/2からの周波数成分が折り返している。こ
のため外部で2線出力を合成し、周波数の折り返しを復
元するには、水平転送部の周波数特性が厳密にfs/4
までフラットでなければならない。あるいは、fs/4
を中心としてロールオフ率αとすれば、ナイキスト伝送
に必要な周波数帯域幅BW はBW =(1+α)・fs/
4となる。この様に必要な周波数帯域幅が広いことは、
読み出した信号電荷を増幅したり、1線化する際、雑音
に関して不利になる。
【0010】更に、2線駆動で用いるfs/2のクロッ
クが画像信号に混入しやすく、これを除去するためのフ
ィルタに急峻なローパス特性が必要となることから、位
相補償が難しくなる。数値例で示せば、fsを74.2
5MHzとすると画像信号の帯域幅は30MHz必要と
なり、fs/2は37.125MHzとなる。画像信号
の帯域幅とfs/2がかなり接近するため、fs/2を
充分除去しつつ、画像信号の帯域幅まで位相特性を平坦
にするのは実現が難しい。
【0011】その他に、2線駆動の問題点は画素に対応
した信号電荷を2本の水平転送部にfs/2と画素単位
で交互に振り分ける際に転送不良を起こしやすく、これ
が原因となって固定パターンノイズが発生するため、高
画質化を疎外する原因となっている。
【0012】(3)近年のビデオカメラあるいは電子ス
チルカメラのような撮像装置においては、撮像素子とし
てCCD撮像素子のような固体撮像素子が用いられてい
る。ところが、CCD撮像素子などの固体撮像素子は、
製造工程における結晶欠陥や素子表面への塵埃の付着に
より正常な画像信号を出力できない欠陥画素が生じ、製
品の歩留まりを低下させてしまうという問題がある。こ
の歩留まり低下を補う一つの方法として、欠陥画素から
発生する信号を補正する機能を付加する方法がある。
【0013】以下、その従来例について図19〜図22
を参照して説明する。
【0014】まず、図19により全体の動作の概要を説
明すると、タイミング発生回路53により制御される駆
動回路52によって固体撮像素子51が駆動され、映像
信号が出力される。この映像信号は、欠陥画素信号補正
回路61に送られる。補正パルス発生回路62は、RO
M58から図20に示すように欠陥位置情報として垂直
位置情報と水平位置情報を読み出す。この情報によって
不良信号の出力タイミングが得られるので、この不良信
号の出力タイミングで補正パルス発生回路62は補正パ
ルスφ11を発生する。この補正パルスにより欠陥画素信
号補正回路61が制御され、不良信号の代わりに補正信
号を出力する。欠陥画素信号補正回路61は、実際には
図21のように、画面上に存在する各々が1画素の大き
さを持つ欠陥から発生される出力信号を補正する。
【0015】ところで、実際の欠陥画素信号補正回路6
1は、図22に示すように遅延回路71と信号切換回路
71によって構成される。切換回路72は通常スイッチ
を固体撮像素子51からの出力信号を出力するように上
側の接点と接続しているが、補正パルス発生回路62に
より補正パルスが発生されている期間は、下側の接点と
接続する。これにより、欠陥画素からの不良信号を出力
せず、欠陥画素の1画素前の不良でない信号で置き換え
て補正を行う。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】(1)このように従来
の方式では、被写体に拘らず信号レベルによって絞り制
御と利得制御を行っていたため、暗い場面では絞りを開
くことで被写界深度が浅くなり、鮮明な画像が得にく
く、また非常に明るい場面では絞りを絞り過ぎると回折
による解像度劣化が生じ、鮮明な画像が得られないとい
う問題があった。
【0017】本発明の第1の目的は、被写体に応じた撮
影条件を最適に設定して鮮明で画質の良い画像を得るこ
とができる固体撮像装置を提供することにある。
【0018】(2)従来の2線駆動による固体撮像装置
では、転送不良、固定パタンノイズの発生による信号劣
化、さらに画像信号に混入するクロック成分の除去に急
峻な特性のローパスフィルタを必要とするなどの問題が
あった。
【0019】本発明の第2の目的は、水平転送部の駆動
周波数を低くすることで消費電力、発熱および暗電流の
増大を押さえつつ、複数線の駆動に伴って発生する転送
不良や、信号劣化を軽減できる固体撮像装置を提供する
ことにある。
【0020】(3)固体撮像素子上の欠陥から出力され
信号を補正する機能を持つ従来の固体撮像装置において
は、複数の画素にまたがる二次元的な広がりを持つ欠陥
の補正はほとんど考えられていなかった。しかし、ビデ
オカメラの小型化とハイビジョン等による画像の高精細
化は固体撮像素子の微細化をさらに要求し、二次元的な
広がりを持つ欠陥まで補正できるようにしなければ、固
体撮像素子の歩留まりの大幅な向上が望めない状況にあ
り、この問題の解決は急務となっている。
【0021】本発明の第3の目的は、二次元的な広がり
を持つ画素欠陥をも補償できるようにした固体撮像装置
を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】(1)本発明は第1の目
的を達成するため、回折により解像度が劣化する予め設
定されたF値の値と、撮影時に被写体モードを選択する
ことで設定される被写界深度と、実際の撮影状況のF値
と被写界深度とを比較して常に設定条件の範囲内の撮影
状態を保ち、より鮮明で高画質な画像を実現することを
骨子とする。
【0023】すなわち、本発明に係る固体撮像装置は、
絞りを有する撮像レンズと、前記撮像レンズを介して被
写体像が結像される固体撮像素子と、前記固体撮像素子
の出力信号を増幅する利得制御可能な増幅手段と、前記
撮像レンズのF値を検出するF値検出手段と、前記F値
検出手段により検出されたF値が回折による解像度を生
じない範囲であるか否かを判定するF値判定手段と、前
記撮像レンズの焦点距離を検出する焦点距離検出手段
と、前記F値検出手段により検出されたF値と前記焦点
距離検出手段により検出された焦点距離から被写界深度
を算出する被写界深度算出手段と、撮影モードに応じて
被写界深度を選択する被写界深度選択手段と、前記被写
界深度算出手段により算出された被写界深度と前記被写
界深度選択手段により選択された被写界深度とを比較す
る被写界深度比較手段と、前記F値判定手段の判定結果
および前記被写界深度比較手段の比較結果に基づいて前
記絞りと前記増幅手段の利得および前記固体撮像素子の
出力信号レベルを制御する制御手段とを具備することを
特徴とする。
【0024】(2)本発明では第2の目的を達成するた
め、水平転送部を複数線設けることで、1線当たりの駆
動周波数を低くすると共に、走査線単位で信号電荷を水
平転送部に振り分け、1/Nの転送周波数で読み出され
た信号をメモリ部で速度変換して、正規の転送周波数の
信号に変換することを骨子としている。
【0025】すなわち、本発明に係る固体撮像装置は、
複数の光電変換素子を二次元に配列して構成され、入射
した光を光電変換して信号電荷を発生する光電変換部
と、前記光電変換部からのN本の異なる走査線に対応し
た信号電荷を水平方向へ転送して画像信号を出力するN
個の水平転送部と、前記N個の水平転送部を正規転送周
波数の1/Nの周波数で同時に駆動する駆動手段と、前
記N個の水平転送部から出力される画像信号をN倍に速
度変換して正規転送周波数の1系統の画像信号として取
り出す速度変換手段とを具備することを特徴とする。
【0026】(3)本発明は、第3の目的を達成するた
め、欠陥の位置のほかに欠陥の二次元形状や欠陥の種類
等の情報を記憶しておき、これらの情報に基づいて欠陥
補正を行うことを骨子とする。
【0027】すなわち、本発明に係る固体撮像装置は、
複数の画素を二次元に配列して構成された固体撮像素子
と、前記固体撮像素子上の欠陥画素の位置情報および二
次元形状情報を制御用情報として予め記憶する記憶手段
と、前記記憶手段に記憶された前記制御用情報に基づい
て、前記固体撮像素子上の前記欠陥画素から出力される
画像信号を補正する補正手段とを具備することを特徴と
する。
【0028】
【作用】(1)本発明では、撮影者が被写体モードを選
択することにより設定される被写界深度と実際の撮影状
態での焦点距離、及びF値によって算出される被写界深
度を比較し、撮影状態の被写界深度が設定した被写界深
度よりも浅い場合には絞り制御、利得制御により撮影状
態の被写界深度が設定した被写界深度以上になるように
設定する。
【0029】また、撮影状態のF値が回折による解像度
劣化を生じるF値よりも絞り込んである場合には、撮像
素子の出力制御手段により、入射光量を制限し絞り制
御、利得制御を行い、適正な撮影状態に設定して鮮明で
高品質な画像が得られる。
【0030】(2)本発明では、水平転送部を複数N線
設けることで1線あたりの駆動周波数を1/Nと低くす
ることによって、消費電力、発熱および暗電流の増大が
押えられる。また、走査線単位で信号電荷を水平転送部
に振り分けることで、従来技術で問題となっていた水平
転送部に画素単位で交互に振り分ける際に発生する転送
不良は、振り分けの時間を走査線単位と時間間隔を充分
長くすることで解決している。この結果、固定パターン
ノイズは解消される。
【0031】また、1/Nの転送周波数で読み出された
信号を速度変換して正規の転送周波数の信号に変換する
ことから、それぞれの水平転送部から得られる信号には
周波数成分の折り返しが無く、周波数帯域幅は元の1/
Nになっている。このため、仮に周波数特性が多少うね
っていても、容易に補正することができる。
【0032】さらに、水平転送部から得られる信号に混
入した駆動周波数fs/Nのクロックは速度変換によっ
てfsに戻るため、これを除去するフィルタの実現は容
易である。
【0033】このようにして、駆動周波数を低くしつ
つ、従来問題となっていた画質の劣化を改善ができる。
【0034】(3)本発明においては、固体撮像素子上
で複数の画素にまたがった二次元の広がりを持つ欠陥が
存在する場合、記憶回路上にその形状を記憶することに
より、補正回路は欠陥の形状を補正情報の一つとして使
用し、それに応じた補正動作を行うことができる。
【0035】また、複数の画素にまたがっている欠陥に
おいては、欠陥の形状情報を付加することにより、欠陥
の位置情報を代表の画素のみ記憶しておけばよく、各々
の画素に対して位置情報を記憶する場合に比べて記憶す
る情報が少なくすることができ、記憶部の記憶領域の有
効利用を図ることができる。
【0036】
【実施例】(1)以下、本発明の実施例を説明する。
【0037】(第1の実施例)図1に本発明の第1の実
施例を示す。図1において、レンズ1を通った光は固体
撮像素子3の受光面に入射する。固体撮像素子3により
入射光は光電変換されて電気信号となり、増幅器4、信
号処理回路5を経てビデオ信号として出力される。増幅
器4の出力は信号検出器8にも送られ、この信号検出器
8で信号レベルが検出され、これが基準信号レベルとな
るように、絞り制御回路9および利得制御回路7により
絞り2の制御と増幅器4の利得制御が行われる。
【0038】一方、撮影モード設定回路15により、被
写体に適した被写界深度が設定される。また、撮影状態
におけるレンズ1のF値と焦点距離は、F値検出器10
と焦点距離検出器14によってそれぞれ検出される。検
出されたF値の情報は、F値判定回路11に入力され
る。このF値判定回路11では、撮影状態のF値が回折
によって解像度劣化が生じない範囲のF値であるかどう
かを判定する。回折による解像度劣化が生じるF値は撮
像素子3のイメージサイズによって決まるため、F値判
定回路11内のメモリで予め記憶しておく。このF値を
基準として撮影状態のF値がこれより大きい場合は、絞
り制御によって絞り2を開けて基準のF値の範囲にする
ことで、回折による解像度の劣化を防止する。
【0039】また、これとは別に撮影状態のF値と焦点
距離から被写界深度算出回路13により被写界深度を算
出する。被写界深度は前側および後側被写界深度があ
り、各々次式によって算出する。
【0040】(前側被写界深度) a=δFL2 /(f2 +δFL) …(1) (後側被写界深度) b=δFL2 /(f2 −δFL) …(2) ここで、δ:許容錯乱円直径(画角対角長の1/100
0〜1/1500)、F:F値、f:焦点距離、L:被
写体距離である。
【0041】(1)(2)式より、被写界深度a,bは焦点距
離によって変化することが分かる。例えば、撮影する画
角をイメージサイズの対角長と等しい焦点距離にとる
と、35ミリフィルムでは43mm、CCD撮像素子で
は2/3インチサイズで11mm、1/2インチサイズ
で8mm、1/3インチサイズで6mmとなり、同一画
角で被写体深度を同じにするためのF値はそれぞれ異な
る。(1)(2)式をFについて解くと、 F=af2 /(δL2 −δaL) …(3) F=bf2 /(δL2 +δbL) …(4) となる。
【0042】このイメージサイズと同一の被写体深度を
得るF値との関係を調べる。例えば、35mmフィルム
を用いてある撮影状態での焦点距離をf1 、F値を
1 、被写体距離をL、許容錯乱円直径をδ1 とする
と、(3) 式より F1 =af1 2 /(δ1 2 −δ1 aL) …(5) これと同一の被写界深度を得る撮影状態を35mmフィ
ルムの1/2のイメージサイズで実現する場合には、次
のようになる。すなわち、f2 =f1 /2、F値を
2 、被写体距離L、δ2 =δ1 /2としてF値を求め
ると、 F2 =af2 2 /(δ2 2 −δ2 aL) =a(f1 /2)2 /{(δ1 /2)L2 −(δ1 /2)aL} =F1 /2 …(6) となり、F値を1/2にすることができる。これは、絞
り2を二絞り開けても被写界深度が得られることになる
ので、元のF値の場合に対して入射光量も4倍とするこ
とができる。このことから、イメージサイズが小さくな
るにつれて同一被写界深度を得るF値も小さくなる。
【0043】このように従来はイメージサイズによらず
F値の値によって被写界深度を規定していたのに対し、
本実施例では被写界深度はイメージサイズによっても変
化することに着目して、撮影する被写体によって被写界
深度を規定して最適な撮影状態になるようにF値を設定
することにより、必要以上の絞り込みによる感度不足や
回折による解像度劣化を防ぐと共に、種々のイメージサ
イズに対応したレンズの交換、装着時にも常に最適な撮
影状態を実現することができる。
【0044】被写界深度算出回路13で算出された被写
界深度は、被写界深度比較回路12で撮影モード設定回
路15で設定された被写界深度と比較される。ここで算
出した被写界深度が設定した被写界深度よりも深い場合
には、設定値よりも浅くならない範囲内で絞り制御回路
9、利得制御回路7、信号蓄積時間制御回路6により入
射信号レベルを基準信号レベルになるように制御する。
この時、入射光量レベルによる制御は次のようにする。
また、同時に制御したF値が回折による解像度劣化が発
生するF値以内であるかどうかを常に判定する。
【0045】 ここで、A0 :撮影モードで設定した被写界深度 A1 :撮影状態から算出した被写界深度 S0 :基準信号レベル S1 :撮影状態信号レベル F0 :回折による解像度劣化が生じるF値 F1 :撮影状態のF値 とする。
【0046】(A0 <A1 の時) (a) A0 =A1 となるように絞りを開けてF値を検出す
る。
【0047】(b) F1 >F0 …F1 =F0 となるように
さらに絞りを開け、信号蓄積時間制御、利得制御により
0 =S1 となるように制御する。
【0048】(c) F1 ≦F0 …信号蓄積時間制御、利得
制御によりS0 =S1 となるように設定する。
【0049】(A0 =A1 の時) (a) F値を検出する。
【0050】(b) F1 >F0 …F1 =F0 となるように
さらに絞りを開け、信号蓄積時間制御、利得制御により
0 =S1 となるように制御する。
【0051】(c) F1 ≦F0 …信号蓄積時間制御、利得
制御によりS0 =S1 となるように設定する。
【0052】(A0 >A1 の時) (a) A0 =A1 となるように絞りを絞り込んでF値を検
出する。 (b) F1 >F0 …F1 =F0 となるようにさらに絞りを
開け、信号蓄積時間制御、利得制御によりS0 =S1
なるように制御する。
【0053】(c) F1 ≦F0 …信号蓄積時間制御、利得
制御によりS0 =S1 となるように設定する。
【0054】このように被写界深度を常に一定に制御
し、設定したF値を回折による劣化が発生するF値の範
囲内に保つことで、より鮮明な画像を得ることができ
る。
【0055】ここで、信号レベルの設定は信号蓄積時間
制御と利得制御により変化させ、被写体によって次のよ
うに切り換える。
【0056】<動画の場合> 被写体の動く速さによっ
て信号蓄積時間を設定し、信号レベルの設定は主に利得
制御によって行う。
【0057】<静止画の場合> 信号蓄積時間の変化に
よって信号レベルの設定を主に行い、その後の微調整を
利得制御によって行う。
【0058】このようにすることで、動画の場合に動く
被写体に対しても鮮明な画像を得ることができると共
に、より高画質が要求される静止画に対して低照度時の
入射光量が少ない場合にも、高画質な画像を得ることが
できる。
【0059】(第2の実施例)本発明の第2の実施例を
図2に示す。基本的な構成は第1の実施例と同じである
が、この実施例では固体撮像素子3からの出力信号を制
御する出力信号制御手段として、第1の実施例で用いた
信号蓄積時間制御回路6と共に減光フィルタ16を併用
し、減光フィルタ切換回路17によって切換えている。
これにより、非常に入射光量が大きい場合に信号蓄積時
間制御回路だけで光量の制限を行うと、次第に信号蓄積
時間を短くしていくことになる。
【0060】この場合、動体に対しては動きを止めて鮮
明な画像を得ることができるが、これとは逆に一定の蓄
積時間を必要とする流し撮り等の撮影に対しては不都合
である。本実施例ではこの様な特殊な撮影効果をも可能
にし、第1の実施例同様、撮影モード設定により種々の
被写体に対して最適な撮影状態を設定し、鮮明で高画質
な画像を得ることができる。
【0061】(2)次に、本発明の他の実施例を説明す
る。
【0062】(第3の実施例)図4は本発明の第3に係
る固体撮像装置のブロック図であり、N=2の例を示し
ている。固体撮像素子21は水平・垂直駆動回路22に
よって、本来の半分の水平転送周波数fs/2で駆動さ
れ、端子23,24に本来の1/2倍の水平走査周波
数、すなわち2倍の時間に伸長された2ライン分の信号
がそれぞれ取り出される。これら2ライン分の信号は、
fs/2のクロックでA/D変換器25,26において
ディジタル化された後、メモリ27,28に記憶され、
さらに速度変換器29によって正規水平走査周波数の撮
像信号としてメモリ27,28から交互に読み出され、
端子30に出力される。
【0063】図4において、メモリ27,28をCCD
を用いたアナログメモリに置き換えることも可能である
が、fs/2のクロックの混入を考慮すれば、性能的に
はディジタルメモリの方が有利である。このときには、
A/D変換器25,26は不要になるので、回路構成が
簡単になるという利点がある。
【0064】A/D変換器25,26のビット数は、ガ
ンマ補正後8ビット必要とされる。固体撮像素子21か
らの出力は10〜12ビットで量子化される。量子化ビ
ット数は、民生用途では10ビット、放送用途では12
ビット程度必要と言われている。全ディジタルによる構
成には、高速動作が可能で、かつビット精度の取れるA
/D変換器が必要である。しかし、このようなA/D変
換器は非常に高価か、実在しない場合が多い。この点、
本発明によれば低速なA/D変換器で実現できるため、
安価な撮像装置を提供できる。
【0065】ハイビジョンならN=4、即ち18.56
25MHzと現時点では十分であるし、将来的にはN=
2で可能である。
【0066】アナログ・ディジタル混在による構成なら
ば、端子23,24とA/D変換器25,26の間に、
アナログ回路によるガンマ補正回路をそれぞれ挿入すれ
ば、A/D変換器25,26のビット数は8ビットでも
良い。
【0067】図5は周波数成分の折り返しの様子を説明
する図であり、(a)は入力信号の周波数成分で1線駆
動をしたとき、(b)従来の2線駆動、(c)は本発明
によるものである。(d)は従来の2線駆動時に必要と
される周波数特性の説明図である。
【0068】従来の2線駆動では、点順次に間引いた信
号を読み出す。図5(a)に示す元の周波数成分は、f
s/2を中心に図5(b)に示す折り返しとなる。固体
撮像素子から読み出される信号はアナログ信号であり、
駆動周波数はfs/2であるから、読み出されたアナロ
グ信号にfs/2のクロック成分が混入する可能性が高
い。ハイビジョン信号を例にとれば、fs/2は37.
125MHzに相当する。ハイビジョン規格によれば信
号帯域は30MHzであるから、37.125MHzの
クロックはローパスフィルタで除去可能ではあるが、信
号帯域と混入クロックとが接近しているので、ローパス
フィルタとして急峻な遮断特性と位相特性が要求され
る。
【0069】また、従来の2線駆動で読み出された信号
を1線に戻すため、外部で2線出力を合成し、周波数の
折り返しを復元するには、水平転送部の周波数特性が厳
密にfs/4までフラットでなければならないか、或い
はfs/4を中心としてロールオフ率αとすれば、ナイ
キスト伝送に必要な周波数帯域幅BW はBW =(1+
α)・fs/4となる。こうした周波数特性が満足され
ないと、1線化されたときの周波数特性がfs/4を中
心にして歪むことになり、画質を恒常的に劣化せしめ
る。
【0070】一方、本発明では時間軸の伸長、圧縮の処
理を基本にするため、図5(c)に示すように、周波数
成分の折り返しは無く、単に時間軸を2倍に伸長するこ
とで周波数のスケールが半分になっているにすぎない。
このため、要求される水平転送部の周波数特性は平坦で
なくとも、これを補償する逆特性のフィルタを用いるこ
とにより、容易に補正ができる。水平転送部で読み出さ
れる際に混入したfs/2のクロックは、1/2の時間
軸圧縮によってfsに変換されるため、従来の2線駆動
のように急峻な遮断特性と位相特性を持つローパスフィ
ルタは不要である。
【0071】上述の説明は、N=2を例にとったが、3
以上でも同様である。
【0072】次に、図6を用いて本発明に必要な撮像素
子の構造について説明する。従来の2線駆動で読み出し
では、画素に対応した信号電荷を2本の水平転送部にf
s/2と画素単位で交互に振り分ける構造をとっていた
が、本発明では例えば走査線単位に対応した信号電荷を
2本の水平転送部に交互に振り分ける構造をとる。垂直
転送部から水平転送部への信号電荷の転送は、1MHz
程度まで可能であるから、例えば水平ブランキング期間
で2ライン分の信号電荷を水平転送部へ転送することは
可能である。
【0073】図6において、撮像部31で蓄積された信
号電荷は垂直転送部32を通じ、電荷振り分けスイッチ
33に導かれる。電荷振り分けスイッチ33は、電荷振
り分け切り替え端子34に加えられた切り替え信号に従
って、第1水平転送部35と第2水平転送部36のいず
れかの転送部へ信号電荷を走査線単位で振り分ける。垂
直転送部から水平転送部への信号電荷の転送は、水平ブ
ランキング期間で行われる。第1水平転送部35と第2
水平転送部36に蓄積された信号電荷は正規の走査期間
の2倍、すなわち半分の周波数で読み出され端子37,
38に出力される。この場合は、走査線は画像の上また
は下から順次読み出される。この撮像素子を用いた場合
は、図4におけるメモリ27,28は合わせて2走査線
分必要となる。図7に、図6の撮像素子の各部のタイミ
ングを示した。
【0074】図8は、本発明に必要な撮像素子の他の構
造の一例である。図6に示した構造と異なる点は垂直転
送部が分割されており、信号電荷が別々に取り出される
構造になっていることである。この場合は走査線は画像
の上下から中心に向かって読み出されて行く。撮像部4
1で蓄積された信号電荷は、垂直転送部42,43で同
時に読み出され、それぞれ第1水平転送部44、第2水
平転送部45に転送される。
【0075】第1水平転送部44と第2水平転送部45
に蓄積された信号電荷は正規の走査期間の2倍、すなわ
ち半分の周波数で読み出され端子46,47に出力され
る。この撮像素子を用いた場合は、図4におけるメモリ
27,28は合わせて1画面分必要となる。図9に、図
8の撮像素子の各部のタイミングを示した。
【0076】以上の説明は2線を使った場合であった
が、本発明によれば更に複数線を用いても可能であるこ
とは言うまでもない。
【0077】(3)次に、本発明のさらに別の実施例を
説明する。
【0078】(第4の実施例)図10を参照して全体の
構成を説明する。図10において、駆動回路52はタイ
ミング発生回路53より入力されるタイミング信号に従
って駆動信号を発生する。この駆動信号により固体撮像
素子51が駆動され、画像信号を出力する。この画像信
号は、A/D変換器54によりアナログデータからディ
ジタルデータに変換される。ディジタルデータとなった
画像信号は、フレームメモリ55に蓄えられる。フレー
ムメモリ55は制御部57によって制御される。フレー
ムメモリ55上の画像信号は順次読み出され、演算部5
6に送られる。
【0079】演算部56は制御部57によって制御され
ており、通常はフレームメモリ55からの信号に変更を
加えずに出力する。固体撮像素子51の欠陥画素からの
出力信号を出力する場合、演算部56は欠陥画素からの
不良信号を置き換える補正信号を算出し、不良信号の代
わりに出力するという補正動作を行う。この補正動作を
制御するのが制御部57である。制御部57はタイミン
グ発生回路53からのタイミング信号に従ってフレーム
メモリ55および演算部56を制御している。ここで、
制御に必要な情報を記憶しているのがROM58であ
る。
【0080】ROM58には図11に示すように、欠陥
情報として各々の欠陥に対してその固体撮像素子51上
での位置及び形状が記憶されている。すなわち、欠陥の
垂直位置、水平位置、垂直方向の画素数、水平方向の画
素数で表現している。これらの情報で表現される欠陥
は、画面上では図12のようになっている。この各欠陥
の情報は制御部57に読み込まれる。制御部57に読み
込まれた欠陥情報は、それによって一意に定まる欠陥画
素からの信号の出力タイミングに補正信号を出力できる
ように、フレームメモリ55と演算部56を制御する。
【0081】演算部56での演算方法の例を図13〜図
15を用いて説明する。図13は欠陥とその周囲の画素
を抜き出して描いた模式図であり、例として水平3画
素、垂直3画素の大きさの欠陥を考える。実際の欠陥は
勿論、このような四角形状だけでなく、五角形状等種々
の形が考えられるが、ここではこのような正方形状を例
にとって説明する。図12で言えば、欠陥4にあたる。
ここで、周囲から欠陥画素の補正値を推定する。
【0082】ここでは、下式のように画素の周りの3画
素から補正値を得る例を挙げる。この場合は演算は上の
式から下の式に順次行っていく。
【0083】 A=K+O−J C=M+P−N G=S+V−U I=T+X−Y B={(L+A−K)+(L+C−M)}÷2 D={(A+Q−O)+(Q+G−O)}÷2 F={(C+R−P)+(R+I−T)}÷2 H={(G+W−V)+(I+W−X)}÷2 E={(B+D−A)+(B+F−C)+ (D+H−G)+(F+H−I)}÷4 …(7) この例の補正演算規則を図14を参照しながら説明す
る。
【0084】まず、Zが注目する欠陥の画素であるとす
る。Zの周囲の画素ZA,ZB,ZC,ZD,ZE,Z
F,ZG,ZHが次の条件のいずれかを満たす時、Zは
その補正値を算出することができるとする。
【0085】条件:三画素の組み合わせ(ZA,ZB,
ZD)、(ZB,ZC,ZE)、(ZD,ZF,Z
G)、(ZE,ZG,ZH)のいずれかにおいて、全て
が正常な信号(補正信号をすでに得ているものも含む)
であるとき。 …(8)この条件下においてそれぞれの組
み合わせが補正値を算出できる場合の算出式は本実施例
の場合、それぞれ ZB+ZD−ZA ZB+ZE−ZC ZD+ZG−ZF ZE+ZG−ZH …(9) としている。ここで、(9) 式の四つの組み合せのうち複
数の補正値が算出できる場合、たとえば、(ZA,Z
B,ZD)と(ZB,ZC,ZE)の両方が補正値を算
出する組み合わせとして得られた場合は、両方の補正値
算出結果を平均して最終的な補正値とする。これは補正
値を算出する組み合わせが三つあるいは四つの時も同様
である。これに従って(7) 式の演算は行われている。
【0086】すなわち、まず9画素分の欠陥に対して、
その中で最初に補正値を算出できるのがA,C,G,I
である。A,C,G,Iの補正値が確定した後に、補正
値を算出することができるのがB,D,F,Hである。
そして最後に、Eの補正値が得られる。
【0087】一つの欠陥に対する処理の流れをまとめる
と、図15のようになる。図15では欠陥の中にN個の
画素があるとして、それぞれの画素にA(i) (i=1,2,…
N)という名称が付られており、前記(7) 式の条件を用い
て補正処理を行っている。全ての画素が補正値を得た時
点で処理が終わる。
【0088】もちろん、この補正値算出方式は一つの例
であり、周囲の画素の平均値挿入あるいは、線形補間等
の種々の方式がある。
【0089】また、画面の位置により補正方式を設定す
ることもできる。これは、ROMに欠陥の位置情報と二
次元形状の情報に加えて、補正方式を選択する情報を記
憶させることにより、容易に実現できる。もちろん、予
め欠陥の位置情報に対して演算経路を定めるように判断
回路を付加することによっても実現できる。フレームメ
モリを十分に用意すれば、時間方向に遡って情報を得る
ことが出来る。
【0090】次に、欠陥の形状については、図16のよ
うに垂直水平の長さ以外にも、例えば欠陥の最左上の画
素の位置とM画素×N画素の四角形を考え、データ長M
×Nビットのデータを用意すれば、データの中の各ビッ
トを1画素1画素に割り当てることで、どのビットが”
H”か”L”かで欠陥のある画素か否かを表すことがで
きる。もちろん、欠陥の位置は最左上の画素に限る必要
はなく、中央部分の画素の位置でも良いし、任意で構わ
ない。
【0091】さらに、このとき位置を指定する画素を必
ず欠陥の画素に割り当てるか、あるいは欠陥の位置を指
定した画素から一定の位置にある画素が必ず欠陥画素に
なるようにすれば、欠陥形状を記憶するビット数を1ビ
ット減らすことができる。例えばM=3,N=3なら
ば、9ビット必要なところを8ビットにすることができ
る。また、欠陥を表現する際に形状データを割り当てる
部分、ここで言えば、M画素×N画素の構成する四角形
であるが、これは他の多角形でも差し支えない(M,N
は自然数)。
【0092】(第5の実施例)第4の実施例では欠陥の
周囲の画素(欠陥に接触している画素)の値のみを利用
したが、さらにその外側にある画素の値を用いる例を本
実施例で説明する。
【0093】図17のように、L画素×L画素のブロッ
クを欠陥を含むように設定する。このブロックは欠陥の
二次元形状に応じて設定し、欠陥の周縁部より2画素以
上あるように設定する。欠陥補正の演算はこのブロック
内で行うことになる。例えば図18(3画素×3画素を
例にとっている)に示すように、斜め方向、縦方向およ
び横方向に対して、それぞれ曲線で近似して補正値を算
出する。この結果は各方向からの近似による補正値を平
均して、最終的な補正値を得る。曲線を何次にするかと
いうことと、ブロックの大きさをどのくらいにするかと
いうことを欠陥の二次元の広がりに応じて設定する。こ
れにより、欠陥の周辺の画像の特徴に応じた補正を行う
ことができる。
【0094】その他、第4の実施例でも同様であるが、
補正演算回路を並列に複数用意することに画素数の増加
に伴う、処理の高速化が図られ、欠陥補正を複数同時処
理できる。
【0095】もちろん、演算回路でその他の信号処理、
例えばガンマ補償等を行うこともできる。
【0096】
【発明の効果】(1)本発明によれば、撮影モード設定
により被写体によって必要な被写界深度を設定し、これ
と撮影状態から算出される被写界深度とを比較して設定
値に一致するように絞り制御を行い、またこれと同時に
撮影状態のF値を常に検知することで回折による解像度
が劣化しない範囲内にF値を制御することにより、あら
ゆる被写体に対して最適な被写体深度を設定することが
でき、かつ回折による解像度劣化のない鮮明で高画質な
画像を得ることができる。
【0097】(2)本発明によれば、水平転送部を複数
N線設けることで1線当たりの駆動周波数を1/Nと低
くでき、消費電力、発熱および暗電流の増大を押えるこ
とができる。また、走査線単位で信号電荷を水平転送部
に振り分けることで、従来技術で問題となっていた水平
転送部に交互に振り分ける際に発生する転送不良は、振
り分けの時間を走査線単位と時間間隔を充分長くするこ
とで解決している。この結果、固定パターンノイズが解
消される。
【0098】また、1/Nの転送周波数で読み出された
信号をメモリで速度変換して、正規の転送周波数の信号
に変換することから、それぞれの水平転送部から得られ
る信号には周波数成分の折り返しが無く、周波数帯域幅
は元の1/Nになっている。このため、仮に周波数特性
が多少うねっていても、容易に補正を行うことができ
る。
【0099】さらに、水平転送部から得られる信号に混
入した駆動周波数fs/Nのクロック成分は速度変換に
よってfsに戻るため、これを除去するフィルタの実現
は容易である。
【0100】このようにに、駆動周波数を低くしつつ、
従来問題となっていた画質の劣化を改善ができる。
【0101】(3)本発明によれば、記憶部に欠陥の二
次元形状情報を記憶しておくことにより、固体撮像素子
の微細化により問題になってきている複数の画素にまた
がる欠陥に対して、その二次元形状に応じて補正を行う
ことを可能にし、また欠陥の種類を記憶することにより
欠陥の種類に適応した補正も可能にする。
【0102】さらに、複数の画素にまたがる欠陥の場
合、欠陥1画素毎に位置を記憶する必要がないので、記
憶部の記憶領域をそれだけ少なくすることができ、実用
上有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例を示すブロック図
【図2】第2の実施例を示すブロック図
【図3】従来例を示すブロック図
【図4】第3の実施例を示すブロック図
【図5】周波数成分の折り返しの様子を説明する図
【図6】本発明による撮像素子の構造を示す図
【図7】図6に対応するタイミング図
【図8】本発明による別の撮像素子の構造を示す図
【図9】図8に対応するタイミング図
【図10】第4の実施例を示すブロック図
【図11】図10のROMに格納された欠陥情報の構成
を示す図
【図12】同実施例の各欠陥の形状を示す図
【図13】同実施例の欠陥付近の様子を示す図
【図14】同実施例の補正演算の説明図
【図15】同実施例の補正処理の流れを示す図
【図16】欠陥の二次元形状の表現の他の例を示す図
【図17】第5の実施例におけるブロックの概念図
【図18】同実施例におけるアクティビティを得るブロ
ックを示す図
【図19】従来例を示すブロック図
【図20】従来例におけるROMに格納された欠陥情報
の構成を示す図
【図21】従来例における欠陥画素の画面上での位置を
示す図
【図22】欠陥画素信号補正回路を示す図
【符号の説明】
1…撮像レンズ 2…絞り 3…固体撮像素子 4…増幅器 5…信号処理回路 6…信号蓄積時
間制御回路 7…利得制御回路 8…信号検出器 9…絞り制御回路 10…F値検出
器 11…F値判定回路 12…被写界深
度比較回路 13…被写界深度算出回路 14…焦点距離
検出器 15…撮影モード設定回路 16…減光フィ
ルタ 17…減光フィルタ切換回路 21…固体撮像
素子 22…水平・垂直駆動回路 25,26…A
/D変換器 27,28…メモリ 29…速度変換
器 51…固体撮像素子 52…駆動回路 53…タイミング発生回路 54…A/D変
換器 55…フレームメモリ 56…演算部 57…制御部 58…ROM 61…欠陥画素信号補正回路 62…補正パル
ス発生回路 71…遅延回路 72…切換回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高島 和宏 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 嵩 比呂志 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 梅田 昌文 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絞りを有する撮像レンズと、 前記撮像レンズを介して被写体像が結像される固体撮像
    素子と、 前記固体撮像素子の出力信号を増幅する利得制御可能な
    増幅手段と、 前記撮像レンズのF値を検出するF値検出手段と、 前記F値検出手段により検出されたF値が回折による解
    像度を生じない範囲であるか否かを判定するF値判定手
    段と、 前記撮像レンズの焦点距離を検出する焦点距離検出手段
    と、 前記F値検出手段により検出されたF値と前記焦点距離
    検出手段により検出された焦点距離から被写界深度を算
    出する被写界深度算出手段と、 撮影モードに応じて被写界深度を選択する被写界深度選
    択手段と、 前記被写界深度算出手段により算出された被写界深度と
    前記被写界深度選択手段により選択された被写界深度と
    を比較する被写界深度比較手段と、 前記F値判定手段の判定結果および前記被写界深度比較
    手段の比較結果に基づいて前記絞りと前記増幅手段の利
    得および前記固体撮像素子の出力信号レベルを制御する
    制御手段とを具備することを特徴とする固体撮像装置。
  2. 【請求項2】複数の光電変換素子を二次元に配列して構
    成され、入射した光を光電変換して信号電荷を発生する
    光電変換部と、 前記光電変換部からのN本の異なる走査線に対応した信
    号電荷を水平方向へ転送して画像信号を出力するN個の
    水平転送部と、 前記N個の水平転送部を正規転送周波数の1/Nの周波
    数で同時に駆動する駆動手段と、 前記N個の水平転送部から出力される画像信号をN倍に
    速度変換して正規転送周波数の1系統の画像信号として
    取り出す速度変換手段とを具備することを特徴とする固
    体撮像装置。
  3. 【請求項3】複数の画素を二次元に配列して構成された
    固体撮像素子と、 前記固体撮像素子上の欠陥画素の位置情報および二次元
    形状情報を制御用情報として予め記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された前記制御用情報に基づいて、
    前記固体撮像素子上の前記欠陥画素から出力される画像
    信号を補正する補正手段とを具備することを特徴とする
    固体撮像装置。
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