JPH0697521A - 直流型超電導量子干渉素子 - Google Patents

直流型超電導量子干渉素子

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JPH0697521A
JPH0697521A JP4245116A JP24511692A JPH0697521A JP H0697521 A JPH0697521 A JP H0697521A JP 4245116 A JP4245116 A JP 4245116A JP 24511692 A JP24511692 A JP 24511692A JP H0697521 A JPH0697521 A JP H0697521A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Ic n 積が大きなジョセフソン接合を用い
た場合においても、良好な動作特性を安定して示す直流
型超電導量子干渉素子を提供する。 【構成】 一方が主に超電導ループを形成する 2つの超
電導配線2、3間に、並列に 2つのジョセフソン素子
6、7を接続した直流型超電導量子干渉素子1である。
2つの超電導配線2、3と 2つのジョセフソン素子6、
7とにより形成されるループの長さが、波長λ(=cΦ0
/Ic n )の1/10を超える場合に、超電導ループを主
に形成する超電導配線2に、並列にダンピング抵抗8を
接続し、ダンピング抵抗8と 2つのジョセフソン素子
6、7と他方の超電導配線5とにより形成されるループ
の長さを、波長λの1/10以下に設定する。あるいは、超
電導配線2に設けられたスリット4の一方の端部4b
を、スリット4の特性インピーダンスと同じ抵抗値のダ
ンピング抵抗で終端する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直流型の超電導量子干
渉素子に関する。
【0002】
【従来の技術】超電導量子干渉素子(SQUID)は、
生体磁気計測、物理計測等の分野において注目されてい
る超電導素子であり、近年、特に医療診断用機器として
活発に研究が行われている。超電導量子干渉素子のなか
でも、ジョセフソン素子を 2個含む直流型超電導量子干
渉素子(DC−SQUID)が広く用いられている。
【0003】このDC−SQUIDにおいては、素子単
体および磁力計システムとしての性能を最適化するため
の研究がなされてきた。その結果、現在、超電導量子干
渉素子のループインダクタンスと入力コイルのカップリ
ングがよい、スパイラル型の入力コイルを有するワッシ
ャー型の素子が主流になっている。また、最近では、ジ
ョセフソン素子のキャパシタンスと超電導ループのイン
ダクタンスによるLC共振を抑えたり、ループインダク
タンスの値が大きくても動作するように、超電導ループ
に並列にダンピング抵抗を接続すること等が行われてい
る。
【0004】ところで、近年の酸化物系の高温超電導体
を用いた接合においては、その臨界電流とノーマル抵抗
との積(Ic n 積)が 1mVを超えるものが出現するよ
うになってきている。このことは、出力値自体に対して
は有利となる反面、上記したような接合を用いて、従来
のIc n 積が小さな接合と同様な設計指針で直流型超
電導量子干渉素子を作製すると、磁界に対して応答しな
かったり、また磁界感度があまり大きくならなかった
り、さらには電流−電圧特性上に素子性能を劣化させる
ピークが現れる等して、良好に動作しないという問題を
招いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、Ic
n 積が 1mVを超えるようなジョセフソン接合を用いた
場合には、従来のIc n 積が小さな接合と同様な設計
では種々の問題が発生し、良好に動作する直流型超電導
量子干渉素子を得ることが困難となっている。
【0006】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、Ic n 積が大きなジョセフソン接
合を用いた場合においても、良好な動作特性を安定して
示す直流型超電導量子干渉素子を提供することを目的と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の直流型超電導量
子干渉素子は、一方が主に超電導ループを形成する 2つ
の超電導配線と、前記 2つの超電導配線間に並列に接続
された 2つのジョセフソン素子とを具備する直流型超電
導量子干渉素子において、前記 2つの超電導配線と 2つ
のジョセフソン素子とにより形成されるループの長さ
が、前記ジョセフソン素子の臨界電流とノーマル抵抗と
の積(Ic n )、真空中の光速(c)および磁束量子
(Φ0 )を用いて表される長さcΦ0 /Ic n の1/10
を超える場合に、前記超電導ループを主に形成する超電
導配線に、並列にダンピング抵抗を接続すると共に、前
記ダンピング抵抗と前記 2つのジョセフソン素子と他方
の超電導配線とにより形成されるループの長さを、前記
cΦ0 /Ic n で表される長さの1/10以下に設定す
る、あるいは、前記超電導ループを主に形成する超電導
配線に設けられたスリットの一方の端部を、前記スリッ
トの特性インピーダンスと同じ抵抗値のダンピング抵抗
で終端すると共に、前記スリットの他端部と前記2つの
ジョセフソン素子と他方の超電導配線とにより形成され
るループの長さを、前記cΦ0 /Ic n で表される長
さの1/10以下に設定することを特徴としている。
【0008】
【作用】ジョセフソン素子において、電圧は周波数に対
応する。従って、ジョセフソン素子に電圧V[V] がかか
っている場合には、V/Φ0 [Hz]の周波数で発振してい
る(Φ0 は磁束量子)。ところで、直流型超電導量子干
渉素子においては、その超電導ループを流れる直流電流
と交流電流により、 2個のジョセフソン接合が十分相互
作用することによって、磁界による電流−電圧特性の変
調が可能になる。ここで、ジョセフソン素子の臨界電流
とノーマル抵抗との積(Ic n 積)が大きくなると、
超電導量子干渉素子の動作点の電圧Vp は高くなるため
(Vp 〜Ic n )、その交流電流の周波数も高くな
る。そして、その周波数における波長λ(=cΦ0
p :cは真空中の光速)は、Ic n 積が 1mV程度で
数百μm以下になり、超電導量子干渉素子の大きさに対
して無視できなくなってくる。従って、各部分で分布定
数回路的なインピーダンスの振る舞いをし、動作電圧す
なわち周波数が高くなると、交流成分による相互作用が
小さくなって、図6に示すように磁界感度が低下する。
なお、図6中の変調深さは磁界感度のおおまかな尺度を
示すものである。この傾向は、 2LIc /Φ0 >1(Lは
超電導ループのインダクタンス)のときに顕著になる。
【0009】これを解決するためには、超電導量子干渉
素子の全体的な大きさを小さくすればよい。しかし、素
子全体を小さくすると、超電導ループのインダクタンス
が小さくなり、実用上必要である、超電導量子干渉素子
に磁気的に結合される磁束トランスとマッチングをとる
ことが困難になる。よって、素子の大きさのみによる解
決は難しい。ここで、直流電流成分に関しては、波長は
無限大であるから、超電導ループの集中定数的なインダ
クタンスの値に従って流れる。従って、交流電流成分に
関してのみ、超電導量子干渉素子の回路が集中定数回路
的になるようにすればよい。
【0010】そこで、本発明の直流型超電導量子干渉素
子においては、以下に示すような構成を採用している。
【0011】(a) 超電導ループを主に形成する超電導
配線に、この超電導配線と並列にダンピング抵抗を接続
し、一方の超電導配線をシャントすると共に、ダンピン
グ抵抗と 2つのジョセフソン素子と他方の超電導配線と
により形成されるループの長さ(l1 )を、上記した交
流電流の高周波成分による波長λ(=cΦ0 /Ic n
の1/10以下に設定する。
【0012】(b) 超電導ループを主に形成する超電導
配線に設けられたスリットの一方の端部を、スリット部
分を伝送線路とみなした場合の特性インピーダンスと同
じ抵抗値のダンピング抵抗で終端すると共に、スリット
の他端部と 2つのジョセフソン素子と他方の超電導配線
とにより形成されるループの長さ(l2 )を、上記 (a)
と同様に、波長λ(=cΦ0 /Ic n )の1/10以下に設
定する。
【0013】上記 (a)においては、交流電流の高周波成
分は抵抗を通るため、ダンピング抵抗を設けることによ
って、結果的に素子の大きさを小さくしたのと同じ効果
が得られる。そして、ダンピング抵抗を含むループの大
きさ(l1 )を波長λの1/10以下とすれば、交流成分に
関して超電導量子干渉素子を等価的に集中定数回路とす
ることができる。また、上記 (b)においては、スリット
部分を伝送線路とみなし、その特性インピーダンスと同
じ抵抗値のダンピング抵抗を接続しているため、スリッ
トの他端部(ジョセフソン素子の接続側端部)から見た
インピーダンスは、ダンピング抵抗による抵抗値と同一
となり、上記 (a)と同様に超電導ループの配線をシャン
トしたことになる。よって、それらによって形成される
ループの大きさ(l2 )を波長λの1/10以下とすれば、
上記 (a)と同様に、交流成分に関して超電導量子干渉素
子を等価的に集中定数回路とすることができる。
【0014】これらによって、Ic n 積の大きなジョ
セフソン素子を用いた超高感度磁気センサとしての直流
型超電導量子干渉素子が実現できる。このようなことか
ら、本発明の直流型超電導量子干渉素子は、交流電流に
よる高周波成分のパス長、具体的には超電導ループの最
短パス長が波長λの1/10を超えるような大きさを有する
超電導量子干渉素子に対して有効である。なお、誘電体
や磁性体が素子のすぐ近くにある場合には、等価的に波
長λが短くなるため、ダンピング抵抗もしくはスリット
の他端部を含むループはより小さくする必要がある。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0016】図1は、本発明の一実施例による直流型超
電導量子干渉素子の構成を模式的に示す平面図である。
同図に示す直流型超電導量子干渉素子1において、第1
の超電導配線2は、ワッシャー型の超電導ループを主に
形成している。この第1の超電導配線2は、中央部に開
口3を設けると共に、この開口3から外縁部に達するス
リット4を形成することによって、ループ形状をなして
いる。スリット4の外縁部側端部4aの近傍には、第2
の超電導配線5が設けられている。
【0017】上記第1の超電導配線2と第2の超電導配
線5との間には、超電導ループが形成されるように、並
列に 2つのジョセフソン素子6、7が接続されている。
ここでは、ジョセフソン素子6、7として、Tl系の酸化
物超電導体においてステップ部分にできる粒界接合を用
いている。この接合のIc n 積は 8mVであり、 8mVは
波長λ(=cΦ0 /Ic n )の75μm に相当する。一
方、素子の大きさは 500μm であり、素子の大きさが波
長に対して非常に大きい構造となっている。なお、ここ
で言う素子の大きさとは、 2つのジョセフソン素子6、
7を通る超電導ループの最短パスの長さを指している。
【0018】そこで、 2つのジョセフソン素子6、7か
らそれぞれ 1μm の位置に接続されるように、スリット
4の外縁部側端部4aをシャントする、長さ 1μm のダ
ンピング抵抗8が設けられている。このダンピング抵抗
8は、例えばAu抵抗膜からなるものである。なお、第2
の超電導配線5側の長さは、波長λに対して十分に短い
ために、シャントする必要がない。また、ジョセフソン
素子6、7間の距離は2μm とした。よって、ダンピン
グ抵抗8と 2つのジョセフソン素子6、7と第2の超電
導配線5とを含むループの最短パス長さは、約 5μm と
されている。
【0019】このように、ジョセフソン素子6、7の近
傍に、超電導ループを主に形成する第1の超電導配線2
をシャントするダンピング抵抗8を設け、かつそれらに
よるループの大きさを波長λの1/10以下とすることによ
って、接合のIc n 積が 8mVと大きいにもかかわら
ず、交流回路を等価的に集中定数回路とすることがで
き、磁界感度の向上を図ることができる。
【0020】なお、 2つのジョセフソン素子6、7間の
距離、ダンピング抵抗8の長さ、およびダンピング抵抗
8と第1の超電導配線2との各接続点と、当該接続点に
近い方のジョセフソン素子(6、7)との距離は、いず
れも波長λの1/20以下とすることが好ましい。
【0021】上記した直流型超電導量子干渉素子1にお
いて、スリット4の残りの部分は、Au抵抗膜9で覆われ
ている。このAu抵抗膜9は、スリット4の部分で電磁波
の共振が起こるのを防ぐために設けたものであり、開口
5の部分まで覆うように形成してもよい。
【0022】また、超電導ループに信号を結合させるた
めの入力コイルは、図2に示すように、超電導量子干渉
素子1とは異なる基板上に作製し、図3に示すように、
超電導量子干渉素子1が形成されている基板と張り合せ
て使用する。ここで、図2および図3に示したように、
超電導配線で形成されているスパイラル状の入力コイル
11上には、Au膜12が抵抗として形成されている。ま
た、このAu抵抗膜12上から表面全体に、絶縁層として
SiO層13が蒸着されている。
【0023】上記したAu抵抗膜12は、共振によりI−
V特性上にピークが出現することを防ぐために設けたも
のである。I−V特性上のピークは、超電導量子干渉素
子の磁束−電圧変換特性を歪ませ、素子性能を大幅に劣
化させるため、除去する必要がある。超電導量子干渉素
子を磁力計として使用する際には、超電導ループに信号
を結合させるため、図3に示したように、超電導ループ
の直上に入力コイルが配置される。よって、入力コイル
と超電導量子干渉素子の交流成分が結合して、コイルと
超電導ループと間の空間で電磁波的共振を起こす。ま
た、図示を省略したが、フィードバック信号を結合させ
るためのフィードバック用コイルも、同様な問題を生じ
させる。これにより、超電導量子干渉素子の内部のイン
ピーダンスが変化し、I−V特性上にピークが生じる。
これを除去するには、電磁波的共振のQ値を下げればよ
い。
【0024】この実施例においては、上記したQ値を下
げるために、入力コイルやフィードバック用コイルの共
振する部分の超電導配線に、損失を大きくするための抵
抗を接触させたり、電磁波の共振が起こる空間に抵抗体
を挿入している。これらによって、I−V特性上のピー
クを除去することができる。すなわち、電磁波共振によ
るI−V特性上のピークを防止するために、入力コイル
やフィードバック用コイルを構成する超電導配線の少な
くとも一部に抵抗体を接触させたり、超電導ループとの
間に抵抗体を介在させることが有効である。なお、共振
周波数の低いものに関しては、入力コイルに並列に、抵
抗やキャパシタ等を接続することで、除去できることが
知られている。
【0025】また、上述した第1の超電導配線2のスリ
ット4上のAu抵抗膜9も、同様な理由から設けたもので
ある。
【0026】上述したような構成を有する直流型超電導
量子干渉素子1と入力コイル11とを組合せた装置の電
圧−磁束特性を測定した。その結果を図4に示す。図4
から分かるように、共振によるピーク等の影響のない、
きれいな正弦波的な特性が得られており、また感度に関
係する変調深さも 4mVと非常に大きいものであった。次
に、本発明の他の実施例について図5を参照して説明す
る。図5に示す直流型超電導量子干渉素子21は、図1
に示した超電導量子干渉素子1とほぼ同様な構成を有し
ているが、ダンピング抵抗に関する部分が異なってい
る。なお、素子の大きさや接合のIc n 積等は、前述
した実施例と同一構成とされている。
【0027】すなわち、第1の超電導配線2に設けられ
たスリット4の部分を伝送線路とみなした場合の特性イ
ンピーダンスと同じ抵抗値を有する、長さ 1μm のAu抵
抗膜からなるダンピング抵抗22によって、スリット4
の開口3側の端部4bが終端されている。また、スリッ
ト4の他端部4aの両側に位置する第1の超電導配線2
と第2の超電導配線5との間には、前述した実施例と同
様に、それぞれ 1μmの位置に 2つのジョセフソン素子
6、7が接続されており、またこれら 2つのジョセフソ
ン素子6、7間の距離は 2μm とされている。よって、
スリット4の外縁部側端部4aと 2つのジョセフソン素
子6、7と第2の超電導配線5とを含むループの最短パ
ス長さは約 5μm とされている。
【0028】このように、スリット4の開口側端部4b
を、スリット4を伝送線路とみなした場合の特性インピ
ーダンスと同じ抵抗値のダンピング抵抗で終端すること
によって、前述した実施例(スリット4の外縁部側端部
4aにダンピング抵抗8を接続)と同様に、第1の超電
導配線2をシャントしたことになる。よって、接合のI
c n 積が大きいにもかかわらず、交流回路を等価的に
集中定数回路とすることができ、磁界感度の向上を図る
ことができる。
【0029】上記実施例の直流型超電導量子干渉素子2
1と、図2に示した入力コイル11とを組合せた装置を
用いて、前述した実施例と同様に、電圧−磁束特性を測
定したところ、同様に共振によるピーク等の影響のな
い、きれいな正弦波的な特性が得られ、また感度に関係
する変調深さも非常に大きいものであった。
【0030】なお、上記した各実施例においては、ジョ
セフソン素子としてTl系酸化物超電導体の粒界接合を使
用したが、ジョセフソン素子であれば種々のものを用い
ることができ、また超電導体に関しても各種の酸化物超
電導体、さらには他の超電導体を用いることができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、I
c n 積の大きなジョセフソン素子を用いた場合におい
ても、超高感度の直流型超電導量子干渉素子が実現でき
る。よって、脳磁波計測等に代表される医療応用や、物
理計測等の分野において、これまでの素子を上回る性能
で磁気計測が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による直流型超電導量子干渉
素子の構成を模式的に示す平面図である。
【図2】本発明の実施例の直流型超電導量子干渉素子と
組合せて用いる入力コイルの一構成例を示す平面図であ
る。
【図3】図1に示す直流型超電導量子干渉素子と図2に
示す入力コイルとを組合せた状態を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施例による直流型超電導量子干渉
素子の電圧−磁束特性を示す図である。
【図5】本発明の他の実施例による直流型超電導量子干
渉素子の構成を模式的に示す平面図である。
【図6】超電導量子干渉素子の大きさと変調深さとの関
係を示す図である。
【符号の説明】
1、11……直流型超電導量子干渉素子 2……超電導ループを形成する第1の超電導配線 4……スリット 5……第2の超電導配線 6、7……ジョセフソン素子 8、22……ダンピング抵抗

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方が主に超電導ループを形成する 2つ
    の超電導配線と、前記 2つの超電導配線間に並列に接続
    された 2つのジョセフソン素子とを具備する直流型超電
    導量子干渉素子において、 前記 2つの超電導配線と 2つのジョセフソン素子とによ
    り形成されるループの長さが、前記ジョセフソン素子の
    臨界電流とノーマル抵抗との積(Ic n )、真空中の
    光速(c)および磁束量子(Φ0 )を用いて表される長
    さcΦ0 /Icn の1/10を超える場合に、 前記超電導ループを主に形成する超電導配線に、並列に
    ダンピング抵抗を接続すると共に、前記ダンピング抵抗
    と前記 2つのジョセフソン素子と他方の超電導配線とに
    より形成されるループの長さを、前記cΦ0 /Ic n
    で表される長さの1/10以下に設定する、 あるいは、前記超電導ループを主に形成する超電導配線
    に設けられたスリットの一方の端部を、前記スリットの
    特性インピーダンスと同じ抵抗値のダンピング抵抗で終
    端すると共に、前記スリットの他端部と前記 2つのジョ
    セフソン素子と他方の超電導配線とにより形成されるル
    ープの長さを、前記cΦ0 /Ic n で表される長さの
    1/10以下に設定することを特徴とする直流型超電導量子
    干渉素子。
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