JPH0697152A - エッチング処理の終点判定方法および装置 - Google Patents

エッチング処理の終点判定方法および装置

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JPH0697152A
JPH0697152A JP26978492A JP26978492A JPH0697152A JP H0697152 A JPH0697152 A JP H0697152A JP 26978492 A JP26978492 A JP 26978492A JP 26978492 A JP26978492 A JP 26978492A JP H0697152 A JPH0697152 A JP H0697152A
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light
end point
silicon oxide
oxide film
etching
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JP26978492A
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Teruo Kato
照男 加藤
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Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エッチング処理の終点判定の精度および作業
性を高める。 【構成】 略9.2μmの赤外線から成る測定光24が
試料1Aのシリコン酸化膜2に照射され、試料1Aから
の透過光24Aの強度変化が測定されてシリコン酸化膜
2に対するエッチング処理の終点が判定される。 【効果】 試料1Aに対する測定光24の照射角度が傾
いていても、透過光24Aが光伝導セル27から外れる
のを回避できるため、試料1Aの測定光24の傾きの厳
格性を緩和でき、作業能率を向上できる。判定のバック
グランド成分が試料1Aの下地、エッチング液12から
の透過光24Aで形成されるため、終点判定精度がバッ
クグランド成分で低下されるのを簡単に回避できる。透
過光24の強度は屈折率に影響され無いため、シリコン
酸化膜2とエッチング液12との屈折率が近似する場合
であっても、所期の終点判定精度を確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エッチング処理の終点
判定技術、特に、試料の表面に形成されたシリコン酸化
膜がエッチング処理されるに際しての終点を判定する技
術に関し、例えば、半導体製造工程において、シリコン
ウエハの表面に被着されたシリコン酸化膜がウエットエ
ッチング処理されるに際しての終点を判定するのに利用
して有効なものに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体製造工程においては、シ
リコンウエハの表面にシリコン酸化膜が被着され、この
シリコン酸化膜がウエットエッチング処理されることに
より、フィールド酸化膜や各種の回路パターンが所望の
通り形成されることが、行われている。そして、超微細
加工が要求される半導体製造工程におけるウエットエッ
チング処理においては、シリコン酸化膜に対するウエッ
トエッチング処理が所定程度まで進んだ終点を判定する
ことが、きわめて重要になる。
【0003】従来のこの種のウエットエッチング処理の
終点判定方法として、表面にシリコン酸化膜が形成され
たシリコンウエハがエッチング液中に浸漬されることに
より、シリコン酸化膜について所望のエッチング処理が
実施されるウエットエッチング処理方法にあって、シリ
コンウエハにレーザ装置や発光ダイオードから放射され
る単波長光を測定光として照射するとともに、その測定
光のシリコン酸化膜からの反射光についての干渉を測定
することにより、シリコン酸化膜に対するエッチング処
理の終点を判定する方法がある。
【0004】なお、シリコンウエハに被着されるシリコ
ン酸化膜に対するエッチング処理についての終点判定技
術を述べてある例としては、次の文献がある。
【0005】 測定光としてレーザ光が使用されてい
る例。M.Sternheim,W.van Geld
er,A.W.Hartman A Laser In
terferometer System to Mo
nitor Dry Etching of Patt
erned Silicon J.Electroch
em.Soc.第130巻第3号 P655〜P658
(1983)。
【0006】 測定光として発光ダイオードが使用さ
れている例。H.Proksche,G.Nagors
en,D.Ros In SituMeasureme
nt of Etch Velocity of La
yers on Silicon Fresenius
J.Anal.Chem.第341巻 P92〜P9
4(1991)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ウエットエッチング処理の終点判定方法においては、測
定光として反射干渉光が使用されているため、次のよう
な問題点がある。
【0008】 光源とシリコンウエハとの間の距離が
大きい場合には、光学系にずれ(照射角度についての誤
差)が僅かでもあると、反射光検出装置から反射光が外
れてしまうため、終点判定が不能になるか、ないしは、
判定精度が低下してしまう。
【0009】 そこで、光学系のずれを修正する作業
が実施されるが、その修正に多大の手間が浪費されるた
め、スループットが低下する。また、エッチング処理作
業が自動化される場合には、シリコンウエハを所定の位
置および姿勢に正確にセットする必要があるため、構造
ならびにその制御が複雑になる。
【0010】 エッチング処理槽や測定光照射窓等か
らの多重反射光によって、バックグランド強度が上昇す
るため、干渉光の波形がブロードになることによって終
点判定精度が低下される。
【0011】 エッチング液とシリコン酸化膜との屈
折率が近似する場合には、反射強度が弱くなるため、終
点判定精度が低下する。
【0012】本発明の目的は、作業性および判定精度を
向上させることができるエッチング処理の終点判定技術
を提供することにある。
【0013】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、次の通り
である。
【0015】すなわち、表面にシリコン酸化膜が形成さ
れた試料がエッチング処理剤中に浸漬されることによ
り、シリコン酸化膜について所望のエッチング処理が実
施されるエッチング処理方法にあって、前記試料に測定
光が照射されることにより、前記シリコン酸化膜に対す
るエッチング処理の終点が判定されるエッチング処理の
終点判定方法において、前記測定光として波長が略9.
2μmの赤外線が使用され、その測定光が前記シリコン
酸化膜を透過した後の透過光の強度変化が測定され、そ
の強度変化に基づいて前記エッチング処理の終点が判定
されることを特徴とする。
【0016】
【作用】前記した手段によれば、測定光として使用され
る9.2μmの赤外線はシリコン酸化膜に良く吸収さ
れ、しかも、その吸収強度はシリコン酸化膜の厚さに比
例するため、試料からの透過光の強度変化を測定するこ
とにより、シリコン酸化膜に対するエッチング処理の終
点が判定されることになる。
【0017】このエッチング処理の終点判定は、試料を
透過する測定光の強度変化を測定することにより実行さ
れるため、万一、試料に対する測定光の照射角度が傾い
ていても、シリコン酸化膜中における測定光の通過距離
が若干増加するだけで、透過光が検出装置から外れるこ
とはない。したがって、試料の測定光に対するアライメ
ントを厳格に規制する必要はなくなる。
【0018】また、透過光を測定することによってエッ
チング処理の終点が判定されるため、その測定のバック
グランドは試料の下地およびエッチング処理剤からの透
過光によって形成されることになる。したがって、エッ
チング処理進行時のスペクトルからバックグランドを差
し引いたスペクトルの強度変化を測定することにより、
バックグランドによって判定精度が低下されるのをきわ
めて簡単に回避することができる。
【0019】さらに、測定光として透過光が使用されて
いるため、透過光の強度変化に基づく測定精度が測定光
の試料やエッチング処理剤に対する屈折率如何に影響さ
れることは殆ど無い。したがって、シリコン酸化膜とエ
ッチング処理剤との屈折率が近似する場合であっても、
判定精度が低下されることはない。
【0020】
【実施例】図1は本発明の一実施例である終点判定装置
が使用されているウエットエッチング処理装置を示す正
面断面図である。図2はその作用を説明するための各線
図であり、(a)はその終点判定装置に使用される測定
光のシリコン酸化膜における吸収スペクトルを示す線
図、(b)は測定される透過光強度の経時変化を示す線
図である。
【0021】本実施例において、本発明に係るエッチン
グ処理の終点判定装置は、その一主面にシリコン酸化膜
2が被着されたシリコンウエハ1に対してウエットエッ
チング処理を実施するウエットエッチング処理装置10
に組み込まれている。
【0022】シリコンウエハ1は複数枚が処理治具3に
収容されて、ウエットエッチング処理装置10に供給さ
れて来るようになっている。そして、ウエットエッチン
グ処理装置10に処理治具3が供給されて来ると、シリ
コンウエハ1群のうち、所定のシリコンウエハ1Aが終
点判定の試料として選定され、選定されたシリコンウエ
(以下、試料という。)1Aは、後述するように測定光
が透過可能になるように処理治具3に対して所定の位置
に配置される。なお、この試料1Aとしては、モニタウ
エハやダミーウエハを使用することができる。
【0023】ウエットエッチング処理装置10は処理槽
11を備えており、この処理槽11は弗素樹脂等のエッ
チング処理剤にエッチングされない材料が用いられて、
処理治具3を収容可能な略直方体の水槽形状に形成され
ている。処理槽11にはエッチング処理剤としてのエッ
チング液12が貯留されている。このエッチング液とし
ては、弗酸(HF)が弗化アンモニウム(NH4 F)に
よって希釈されたバッファード弗酸が使用されている。
【0024】本実施例に係る終点判定装置20は光源2
1を備えており、この光源21は炭化シリコン(Si
C)が焼結されたグローバによって、赤外線帯域の連続
光源として構成されている。そして、この光源21は処
理槽11における一側壁外部付近に配置されて、赤外線
帯域の連続光22を側壁に対して直角に照射するように
構成されている。
【0025】光源21による連続光22の光軸上には、
赤外線照射手段としてのファブリーペロー型干渉フィル
ター(以下、フィルターという。)23が配置されてい
る。このフィルター23によって、図2(a)に示され
ている波長が9.2μmを中心とする半値幅約0.5μ
mの赤外線が測定光(以下、測定光という。)24とし
て、取り出されて照射されるようになっている。
【0026】処理槽11のフィルター23と対向する側
壁には入射窓25が測定光24の光軸に直交するように
配置されて形成されている。また、処理槽11の反対側
の側壁には出射窓26が入射窓25と処理槽11内の試
料1Aを挟んで対向するように配置されて形成されてい
る。この入射窓25および出射窓26はゲルマニウム
(Ge)が使用されて測定光24を減衰なく透過し得る
ようにそれぞれ構成されている。
【0027】さらに、処理槽11の出射窓26の外側に
は光伝導セル27が出射窓26に対向するように配置さ
れており、この光伝導セル27は出射窓26からの出射
されて来る測定光を受光して、その強度を電気信号に変
換するように構成されている。光伝導セル27には比較
回路やマイクロコンピュータ等から構成されている終点
判定器28が接続されている。この終点判定器28は光
伝導セル27から送信されて来る電気信号に基づいて、
図2に示されている線図により得られた対照表によって
エッチング液12によるシリコン酸化膜2に対する終点
を判定するように構成されている。
【0028】次に、前記構成に係るウエットエッチング
処理装置における終点判定装置の作用を説明することに
より、本発明の一実施例であるウエットエッチング処理
の終点判定方法を説明する。
【0029】シリコンウエハ1群が処理治具3に収容さ
れて処理槽11のエッチング液12に浸漬された状態に
おいて、試料1Aは終点判定に供される所定の領域が入
射窓25と出射窓26とを結ぶ線の上に来るように位置
決めされる。この際、終点判定に供される領域は、試料
1Aにおいて比較的広く設定することが望ましい。ま
た、入射窓25と出射窓26とを結ぶ線、すなわち、測
定光24に対する試料1Aの直交度は、厳格に規制する
必要はない。
【0030】エッチング液12に浸漬されたシリコンウ
エハ1群はその一主面に被着されたシリコン酸化膜2を
エッチング液12によって、ウエットエッチング処理さ
れる。この際、試料1Aにおけるシリコン酸化膜2は、
他のシリコンウエハ1群のシリコン酸化膜2に対するエ
ッチング処理と均等にエッチング処理される。
【0031】一方、終点判定装置20においては、光源
21から連続光22が放射される。連続光22はフィル
ター23によって前述した所定の特性を有する測定光2
4に分光される。この測定光24は入射窓25から処理
槽11に入射されて、試料1Aにエッチング液12を透
過して照射される。
【0032】試料1Aに照射された測定光24は試料1
Aを透過する。この試料1Aを透過した測定光(以下、
透過光ということがある。)24Aはエッチング液12
を透過して出射窓26から処理槽11の外部に出射し、
光伝導セル27に受光される。透過光24Aを受光した
光伝導セル27はその受光強度に対応した電気信号を出
力して、終点判定器28に送信する。この終点判定器2
8は送信されて来た電気信号に基づいて、後述する作用
によってエッチング処理の終点を判定する。
【0033】ここで、測定光24である略9.2μmの
赤外線は、試料1Aの下地であるシリコンを透過すると
ともに、シリコン酸化膜2に良く吸収されるため、試料
1Aを透過した後における測定光である透過光24A
は、その強度が入射時よりも低下した状態になってい
る。そして、この測定光である透過光24Aの強度の低
下量は、シリコン酸化膜2の厚さに比例する。したがっ
て、この透過光24Aの強度の低下量を測定することに
より、シリコン酸化膜2の厚さの変化を求めることがで
き、このシリコン酸化膜2の厚さ変化の原因であるエッ
チング処理の進行程度、すなわち、シリコン酸化膜2に
ついてのエッチング処理の終点を判定することができ
る。
【0034】図2(a)には測定光24である略9.2
μmの赤外線についての吸収スペクトルが示されてい
る。図2(a)に示されている吸収スペクトルからは入
射窓25および出射窓26のゲルマニウム、試料1Aの
下地であるシリコンウエハおよびエッチング液12によ
るバックグランド成分が差し引かれている。
【0035】図2(b)には前述したエッチング処理の
進行に伴って、シリコン酸化膜2による測定光24の吸
収が減少して透過光24Aの強度が増加されて行く状況
が示されている。なお、図2(b)中、破線直線はシリ
コン酸化膜2の厚さがエッチング処理に伴って、低下し
て行く状況を示している。
【0036】シリコン酸化膜2がエッチング処理によっ
て完全に除去されると、測定光24の通過場所にはシリ
コン酸化膜2が存在しなくなるため、測定光24に対す
るシリコン酸化膜2の吸収が無くなる。したがって、図
2(b)に示されているように、シリコン酸化膜2がエ
ッチング処理によって完全に除去されると、シリコン酸
化膜2の吸収の減少によって徐々に増加し続けていた透
過光24Aの強度はその増加を停止し、光伝導セル27
によって測定される測定光の強度、すなわち、電気信号
の強度は一定になる。
【0037】そこで、終点判定器28は光伝導セル27
からの電気信号が一定になった時点をもって、エッチン
グ処理の終点であると、判定することができる。ちなみ
に、終点判定器28におけるエッチング処理の終点の判
定は、透過光24Aの強度の経時変化についての時間微
分を取り、その微分値が一定に達した時点をもって実行
することができる。
【0038】ところで、シリコン酸化膜に照射された測
定光の反射光における干渉波形が測定されることによっ
てエッチング処理の終点判定が実施される従来のエッチ
ング処理の終点判定方法においては、反射光検出器と試
料との距離が大きい場合には、試料が僅かでも傾くと、
反射光が検出器から外れてしまう。つまり、試料が所定
の姿勢から角度θ傾くと、反射光はその角度θの2倍傾
くため、試料から検出器までの距離をLとすれば、反射
光は検出器から、L×θ×2、ずれることになる。そし
て、反射光のずれを許容しようとした場合には、反射光
の位置に検出器を移動させる必要がある。この試料の姿
勢を制御する作業、または、反射光の位置に検出器を正
確に移動させる作業は、きわめて困難を伴う。
【0039】しかし、本実施例においては、エッチング
処理の終点判定は、試料1Aを透過する透過光24Aの
強度変化を測定することにより実行されるため、万一、
試料1Aに対する測定光24の照射角度θが傾いていて
も、シリコン酸化膜2中における透過光24Aの通過距
離が若干増加するだけで、透過光24Aが光伝導セル2
7から外れることはない。例えば、試料1Aの測定光2
4に対する照射角度θが10度である場合、シリコン酸
化膜2の通過距離の増加量は、1.5%程度に過ぎない
ので、透過光24Aの強度変化によるエッチング処理の
終点判定の精度に与える影響は、実用上支障が無い。
【0040】したがって、試料1Aの測定光24の傾き
に対するアライメントを厳格に規制する必要はなくな
る。つまり、試料1Aは膜厚の変化を測定すべき領域が
測定光24の光路に含まれるように位置決めすれば済
む。そして、この位置決め作業は試料1Aの測定光24
に対する傾斜角度θを正確に制御する作業や、検出器を
精密に移動させる作業に比べて、遙かに実行し易く、高
い精度をもって位置決め状態を確保することができる。
このため、試料1Aの測定光24および光伝導セル27
に対するアライメントについての作業能率を大幅に高め
ることができる。
【0041】また、従来のエッチング処理の終点判定方
法においては、反射光における干渉波形の勾配の変化か
らエッチング処理の終点が判定されるため、判定のバッ
クグランド成分は測定光、エッチング処理槽および測定
光入射窓からの多重反射光に依存することになる。そし
て、このバックグランド成分の強度は上昇し易く、この
バックグランド成分の強度が上昇すると、測定光の反射
光についての干渉波形の起伏が小さくなるため、終点判
定精度が低下してしまう。
【0042】これに対して、本実施例においては、透過
光24Aの強度変化によってエッチング処理の終点が判
定されるため、その判定のバックグランド成分は試料1
Aの下地であるシリコンおよびエッチング液12からの
透過光24Aによって形成されることになる。このた
め、エッチング処理進行時の透過光24Aの強度変化か
ら、予め測定したバックグランド成分の強度変化を差し
引くことにより、本実施例における終点判定精度がバッ
クグランド成分によって低下されるのをきわめて簡単に
回避することができる。
【0043】さらに、従来のエッチング処理の終点判定
方法においては、反射光における干渉波形の勾配の変化
からエッチング処理の終点が判定されるため、シリコン
酸化膜とエッチング液との屈折率が近似する場合には、
測定光のシリコン酸化膜からの反射強度が弱くなり、そ
の分、相対的に終点判定精度が低下されてしまう。
【0044】これに対して、本実施例においては、透過
光24の強度は屈折率に影響され無いため、シリコン酸
化膜2とエッチング液12との屈折率が近似する場合で
あっても、所期の終点判定精度を確保することができ
る。
【0045】前記実施例によれば次の効果が得られる。 測定光24として略9.2μmの赤外線を使用し
て、その測定光24を試料1Aのシリコン酸化膜2に照
射するとともに、試料1Aからの透過光24Aの強度変
化を測定し、もって、シリコン酸化膜2に対するエッチ
ング処理の終点を判定することにより、万一、試料1A
に対する測定光24の照射角度が傾いていても、透過光
24Aが光伝導セル27から外れるのを回避することが
できるため、試料1Aの測定光24の傾きに対するアラ
イメントの厳格性を緩和することができ、試料1Aの測
定光24および光伝導セル27に対するアライメントに
ついての作業能率を大幅に高めることができる。
【0046】 透過光24Aの強度変化によってエッ
チング処理の終点を判定することにより、判定のバック
グランド成分を試料1Aの下地であるシリコンおよびエ
ッチング液12からの透過光24Aによって形成するこ
とができるため、エッチング処理進行時の透過光24A
の強度変化から、予め測定したバックグランド成分の強
度変化を差し引くことにより、終点判定精度がバックグ
ランド成分によって低下されるのをきわめて簡単に回避
することができる。
【0047】 透過光24Aの強度は屈折率に影響さ
れ無いため、シリコン酸化膜2とエッチング液12との
屈折率が近似する場合であっても、所期の終点判定精度
を確保することができる。
【0048】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。
【0049】例えば、赤外線照射手段としては、赤外線
帯域の連続光をファブリーペロー型干渉フィルターによ
って抽出するように構成するに限らず、分光器によって
抽出するように構成してもよい。
【0050】入射窓および出射窓はゲルマニウムを使用
して構成するに限らず、測定光としての略9.2μmの
赤外線を減衰なく透過し、かつ、エッチング液によって
エッチングされないその他の材料を使用して構成しても
よい。
【0051】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野である半導体
製造工程において使用されるウエットエッチング処理に
おける終点判定技術に適用した場合について説明した
が、それに限定されるものではなく、他の分野における
エッチング処理における終点判定技術全般に適用するこ
とができる。
【0052】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次
の通りである。
【0053】測定光として略9.2μmの赤外線を使用
して、その測定光を試料のシリコン酸化膜に照射すると
ともに、試料からの透過光の強度変化を測定し、もっ
て、シリコン酸化膜に対するエッチング処理の終点を判
定することにより、万一、試料に対する測定光の照射角
度が傾いていても、透過光が光伝導セルから外れること
を回避することができるため、試料の測定光の傾きに対
するアライメントの厳格性を緩和することができ、試料
の測定光および光伝導セルに対するアライメントについ
ての作業能率を大幅に高めることができる。
【0054】透過光の強度変化によってエッチング処理
の終点を判定することにより、判定のバックグランド成
分を試料の下地およびエッチング処理剤からの透過光に
よって形成することができるため、エッチング処理進行
時の透過光の強度変化から、予め測定したバックグラン
ド成分の強度変化を差し引くことにより、終点判定精度
がバックグランド成分によって低下されるのをきわめて
簡単に回避することができる。
【0055】透過光の強度は屈折率に影響され無いた
め、シリコン酸化膜とエッチング液との屈折率が近似す
る場合であっても、所期の終点判定精度を確保すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である終点判定装置が使用さ
れているウエットエッチング処理装置を示す正面断面図
である。
【図2】その作用を説明するための各線図であり、
(a)はその終点判定装置に使用される測定光のシリコ
ン酸化膜における吸収スペクトルを示す線図、(b)は
測定される透過光強度の経時変化を示す線図である。
【符合の説明】
1…シリコンウエハ、1A…試料(モニタウエハ)、2
…シリコン酸化膜、3…処理治具、10…ウエットエッ
チング処理装置、11…処理槽、12…エッチング液
(エッチング処理剤)、20…エッチング処理の終点判
定装置、21…光源21、22…連続光、23…ファブ
リーペロー型干渉フィルター(赤外線照射手段)、24
…測定光(波長が9.2μmを中心とする半値幅約0.
5μmの赤外線)、24A…透過光、25…入射窓、2
6…出射窓、27…光伝導セル(測定光強度検出装
置)、28…終点判定器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にシリコン酸化膜が形成された試料
    がエッチング処理剤中に浸漬されることにより、シリコ
    ン酸化膜について所望のエッチング処理が実施されるエ
    ッチング処理方法にあって、前記試料に測定光が照射さ
    れることにより、前記シリコン酸化膜に対するエッチン
    グ処理の終点が判定されるエッチング処理の終点判定方
    法において、 前記測定光として波長が略9.2μmの赤外線が使用さ
    れ、その測定光が前記シリコン酸化膜を透過した後の透
    過光の強度変化が測定され、その強度変化に基づいて前
    記エッチング処理の終点が判定されることを特徴とする
    エッチング処理の終点判定方法。
  2. 【請求項2】 表面にシリコン酸化膜が形成された試料
    がエッチング処理剤中に浸漬されることにより、シリコ
    ン酸化膜について所望のエッチング処理が実施されるエ
    ッチング処理装置にあって、前記試料に測定光が照射さ
    れることにより、前記シリコン酸化膜に対するエッチン
    グ処理の終点が判定されるエッチング処理の終点判定装
    置において、 前記測定光として波長が略9.2μmの赤外線を照射す
    る測定光照射手段と、その測定光が前記シリコン酸化膜
    を透過した後の透過光の強度変化を測定する測定光強度
    測定装置と、その測定光強度測定装置の測定結果に基づ
    いて前記エッチング処理の終点を判定する終点判定器
    と、を備えていることを特徴とするエッチング処理の終
    点判定装置。
  3. 【請求項3】 表面にシリコン酸化膜が形成されたシリ
    コンウエハがエッチング液中に浸漬されることにより、
    シリコン酸化膜について所望のエッチング処理が実施さ
    れるエッチング処理装置にあって、前記シリコンウエハ
    に測定光が照射されることにより、前記シリコン酸化膜
    に対するエッチング処理の終点が判定されるエッチング
    処理の終点判定装置において、 前記エッチング液が貯留された処理槽における一側壁外
    部付近に配置されており、波長が9.2μmを中心とす
    る半値幅約0.5μmの赤外線を測定光として照射する
    測定光照射手段と、 前記処理槽の測定光照射手段と対向する位置に前記測定
    光の光軸に略直交するように配置されており、測定光を
    減衰なく透過し、かつ、前記エッチング液に対して耐蝕
    性を有する材料が使用されて構成されている入射窓と、 前記処理槽の反対側の側壁に前記入射窓と処理槽に浸漬
    された前記シリコンウエハを挟んで対向するように配置
    されており、前記測定光のシリコンウエハ透過光を減衰
    なく透過し、かつ、前記エッチング液に対して耐蝕性を
    有する材料が使用されて構成されている出射窓と、 前記処理槽の前記出射窓の外側に出射窓に対向するよう
    に配置されており、出射窓から出射されて来る前記測定
    光のシリコンウエハ透過光を受光して、その強度を電気
    信号に変換するように構成されている測定光強度測定装
    置と、 前記測定光強度測定装置に接続されており、この測定装
    置から送信されて来る電気信号に基づいて、エッチング
    液によるシリコン酸化膜に対する終点を判定するように
    構成されている終点判定器と、を備えていることを特徴
    とするエッチング処理の終点判定装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007142228A (ja) * 2005-11-21 2007-06-07 Fuji Electric Holdings Co Ltd 湿式異方性エッチングにおける終点検出方法および終点検出装置ならびに半導体装置の製造方法

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