JPH0696707B2 - 排煙脱硫用コークスの製造方法 - Google Patents

排煙脱硫用コークスの製造方法

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は燃焼排ガス中に含まれる硫黄酸化物の除去用と
して使用される炭素材の製造方法に関するものである。
従来の技術 最近、火力発電所、化学工場、金属精錬工場などで発生
する燃焼排ガス中の硫黄酸化物を除去する炭素材とし
て、石炭を主原料とする成型活性炭素材が吸着還元性能
と強度の面から注目され、利用されている。
このような炭素材の製造方法として各種の特許が公開さ
れている。例えば、母材となる石炭を半成コークスと
し、これに数種の石炭により一定の粘結性を有するよう
配合調製したものにバインダーを加えて成型し、続いて
低温あるいは高温乾留して得られるコークスを、さらに
活性度を高めるため賦活する製造方法(特開昭57−1009
10)、非粘結炭、粘結炭およびバインダーの混合物を成
型し、400℃まで平均昇温速度を15〜120℃/分で加熱
し、さらに700〜1000℃まで昇温しながら水蒸気や少量
の酸素で賦活、活性化する製造方法(特開昭57−12381
4)、室炉式コークス炉より得られる脆弱コークスを選
別し、これを賦活する方法(特開平1−183410)、適当
なコークス化性を有する石炭を微粉砕後、バインダーな
しで加圧成型したものを酸化処理後、炭化し、賦活する
方法(特開平2−55788)、褐炭を成型し、これを乾留
炭化して得た炭素材を通電加熱によって賦活する方法
(特開昭53−26792)などがある。
これらの方法を総合してみると、吸着母材となる非粘結
炭または多孔質構造のコークスとなる石炭を粘結炭とと
もに乾留炭化することによって、多孔質構造コークス部
分を粘結炭コークス部分で接着させ、再度賦活すること
によって、多孔質構造コークス部分の活性度を高めて、
活性コークスを製造するのが一般的な原理となってい
る。また乾留炭化の過程において、膨張、亀裂の発生、
融着などを防ぐため、配合原料の選択、石炭酸化、昇温
速度制限などの制約条件を付加している。
発明が解決しようとする課題 上述のように、既存の技術では原料の選択、石炭酸化、
乾留速度制限、賦活の必要性など、資源上の制約や、製
造工程の複雑さを招き、その結果、歩留り低下、品質変
動の増大、設備大型化、複雑化などを余儀なくされるこ
とになる。
本発明が解決しようとするのは、脱硫用活性コークスの
強度、SO2吸着能力などの品質を既存技術と同じレベル
に維持し、酸化、乾留速度制限、賦活を必要としない簡
潔な工程により製造しようとするものであり、大幅な製
造コストの削減を可能とするものである。
課題を解決するための手段および作用 本発明は微粉砕した褐炭チャーを原料炭素材としてこれ
に軟化点150℃以上のピッチ類を10〜40%加え、加圧成
型後、その成型物を600〜900℃の範囲で乾留して揮発分
5%以下の活性コークスを製造しようとするものであ
る。
褐炭チャートは本邦では主として石炭系活性炭の製造原
料として多量に輸入されている。これは褐炭を加圧成型
後、乾留炭化したもので、このような加工品はそのまま
でもかなりの吸着活性を有することが知られている。そ
の粒状部分は活性炭原料として利用されるが、粉末部分
は比較的利用価値が低い。
そこで粉末部分を加圧成型によって固形化し、その固形
物を乾留したものが実用上必要な強度と脱硫能力を持つ
ようにすることを考えた。
このような考え方を実現化するため、各種の石炭、瀝青
質ピッチ、バインダーを用い、幾多の条件を変え、試験
を繰り返した。その結果、褐炭チャーのSO2の吸着能力
を阻害するものが多い中で、石油系アスファルト熱分解
ピッチ(ASP)のみは、SO2吸着能力を大きく阻害するこ
となく、強固なコークスを生成させ得ることが判明し
た。ASPを他の瀝青質バインダーや石炭と比較した場
合、小型電気炉(アソブ式炉)による乾留試験でのコー
クスやタールの歩留りは第1表のとおりである。
ASPは他の瀝青質バインダーであるSOPやPDAに比べてタ
ール歩溜りが低く、コークス歩溜りが高い。タール発生
量が少ないため、乾留中において褐炭チャーの微細気孔
を閉塞する割合が少なく、従って、吸着能力を阻害する
ことが少ないと思われる。一方コークス歩留りが高いこ
とから、褐炭チャーの粒子間結合の働きをするASPの基
質が炭素分の多いものであることが想定される。さらに
ASPは150〜250℃で軟化溶融し、昇温して固化する際、
高分子配列が行われるので、基質そのものの強度が強固
となり、従って成型物の強度を強靱なものとする作用が
あると考えられる。
三池炭やGK炭は、コークスやタール歩留りはASPと類似
しているが、ピッチ類と異なり、タール分に比較的軽質
な小分子物質が含まれており、これらが褐炭チャーの微
細気孔を閉塞して吸着能力を低下させることとなる。ま
た残留コークスも気孔が多く、強度が低いため、強靱な
成型物が得られない。
以上の現象は、ASPと同様、一度熱処理により低沸点部
分を除去した高温溶融性のピッチ類および瀝青物であれ
ば、同様の効果を発揮するものである。従って、ASPに
限らず、他の石炭系石油系高温溶融性ピッチや、類似の
性状を示す溶剤精製炭(SRC)なども、この範疇に含ま
れるものである。
次に褐炭チャーと高温溶融性ピッチとを混合、成型、乾
留して活性コークスを製造するこの方法において、脱硫
能力とコークス強度を維持向上させる方策として、褐炭
チャーの微粉砕化が効果的であることが判明した。一般
に活性炭の場合に見られるように、固形物強度と吸着能
力とは背反関係にあるが、本法のように賦活によらず、
活性力のある粒子を接着する方法においては、母材であ
る褐炭チャーを微粉砕することによって、反応面積の増
大、接着面の分散均一化により、吸着能力、成型物強度
とも向上することが判明した。
添付の第1図および第2図は褐炭チャー配合量とI2吸着
量およびロガ強度との関係を試料の粒度200メッシュ以
下の含有量(42%、30%および15%のもの)について求
めたものである。第1図および第2図の結果から、微粉
砕粒度は200メッシュ以下の部分が30%以上、好ましく
は40%以上あればよいことが判明した。また混合する高
温溶融性ピッチも同程度に微粉砕されている方が好まし
い。
褐炭チャーとASPとの混合割合については、ASP量が少な
すぎると粒子間結合力が弱くなるため、活性コークスの
強度が低下し、ASP量が多すぎると褐炭チャーの細孔を
埋めることになり好ましくない。従って、適量としては
10〜40%、好ましくは20〜30%であることが判明した。
これらの成型法については既存の各種方法があるが、成
型物が得られ、それらが次の乾留工程での処理に耐えう
る程度の強度を有するものであれば、特に指定しない。
これらの方法としては、ダブルロール・プレス法、デイ
スク・ペレッター法、ペレタイザー法などがある。
成型物を得るために使用するバインダーとしては、本法
の原理上、極力褐炭チャーの微細気孔を閉塞せず、でき
れば乾留過程で消失逸散するものが望ましい。このよう
な成型バインダーとしてはCMC、PVAなどの有機合成バイ
ンダー、小麦粉、タピオカ等の天然産品バインダーがあ
げられる。低温溶融性の石炭系ピッチ等は極力使用しな
い方がよい。
次に得られた成型物を乾留するための条件としては、昇
温速度、最終到達温度、加熱時間などが考えられるが、
本法においては最終到達温度が重要で、昇温速度、加熱
時間などは成型物の残留揮発分が5%以下、好ましくは
3%以下となることを除いては、膨張、亀裂、融着など
の現象が少ないので、それほど重要ではない。
最終到達温度については、活炭チャー自体の吸着能力と
密接に関係があり、温度が低すぎても高すぎても吸着能
力が十分に働かない。その最適温度は600〜900℃の範囲
にあり、好ましくは700〜800℃に存在することが判っ
た。また、乾留不十分で残留揮発分が5%以上になると
吸着能力はかなり減少してしまう。このような現象は熱
分解による炭素材分子の配列や気孔発生に伴う比表面積
の変化と関係していると思われる。
以上により、本発明によれば褐炭チャーと高温溶融性ピ
ッチを微粉砕、混合、成型、乾留することにより、強度
が高く、吸着能力の大きい活性コークスを製造しうるこ
とを説明した。
実施例 次に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 豪州産褐炭チャーの粉炭(−5mm)を微粉砕して200メッ
シュ(74μm)以下70%としたもの74%と、0.5mm以下
に粉砕した(200メッシュ以下30%)ASP26%とを混合
し、これにバインダーを加えて、加熱混練後、直ちにダ
ブルロールプレスにより、22mm角の中凹状の塊成体に成
型し、成型物をロータリーキルンで800℃の雰囲気温度
で1時間乾留した。その結果得られた活性コークス(N
o.1)の性状を第2表に示した。
第2表 成型物の配合(%) 褐炭チャー 74 ASP 26 成型バインダー (外数9) 灰分(%) 3.2 揮発分(%) 3.5 ロガ強度(%) 96.5 比表面積(m2/g) 207 SO2吸着力(mg/g) 95 形状 中凹型22mm角 第2表のうち測定法の概要は以下のとおりである。
ロガ強度 ロガ指数測定法(JIS−M−8801)に使用するドラム試
験器に試料約30gを入れ、1000回転後3mm上歩留り(%)
で表示した。
比表面積 窒素によるBET法で測定した。
SO2吸着力 2〜2.83mmの試料3gを25mmφの反応管に入れ、混合ガス
(SO2;2%、O2;6%、H2O;10%、N2;82%)を100℃で3
時間接触させたのち、400℃で0.5時間再生し、試料1g当
たりの再生SO2量(mg/g)を求めた。
実施例2 実施例1と同様、豪州産褐炭チャーの微粉74%に微粉砕
したASP26%を加えて加熱混練後、棒状の塊成体(直径9
mm、長さ15〜20mm)を作り、成型物をロータリーキルン
により、780℃で1時間乾留した活性コークス(No.2)
の性状を第3表に示した。
第3表 成型物の配合(%) 褐炭チャー 74 ASP 26 成型バインダー (外数9) 灰分(%) 3.5 揮発分(%) 2.6 ロガ強度(%) 96.5 比表面積(m2/g) 210 SO2吸着力(mg/g) 90 形状 直径9mm、長さ15〜20mm 発明の効果 本発明では、原料炭素材として輸入品で比較的利用価値
の低い褐炭チャーを主原料として使用するので、他の方
法のようなチャー化または酸化等の予備工程を必要とし
ない。また褐炭チャー粒子を高温溶融性のピッチで乾留
することにより接着する方式であり、成型条件、乾留条
件などで、他の方式に比べて制限が少なく、汎用的で既
存技術が活用できるため、製造コストを切り下げること
ができる。また他の方法では最終段階で賦活による活性
化を図るのが一般的であるが、本法では単に乾留、脱ガ
スするだけで良い。従って、賦活装置が不要で設備の簡
略化が図られるだけでなく、歩留り向上、生産時間の短
縮などにより、設備、製造面において、コストの大巾削
減が可能となる。
また、本活性コークスは廃ガス中NOx分解用、オゾンガ
ス分解用、メタン、エチレン等の腐敗促進ガス吸着等に
も使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は褐炭チャー配合量とI2吸着量との関係を試料の
粒度200メッシュ以下の含有量について求めたものであ
り、第2図は褐炭チャー配合量とロガ強度との関係を試
料の粒度200メッシュ以下の含有量について求めたもの
である。図中の数字は粒度200メッシュ以下の含有量%
を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微粉砕した褐炭チャーを原料炭素材とし、
    これに熱間溶融結合材として軟化点150℃以上のピッチ
    類を10〜40%の割合で混合し、加圧成型し、その成型物
    を600〜900℃の範囲で成型物の揮発分が5%以下となる
    まで乾留することを特徴とする活性コークスの製造方
    法。
  2. 【請求項2】褐炭チャーとピッチ類とを混合した後、さ
    らに成型用バインダーを添加して加圧成型する請求項
    (1)記載の方法。
  3. 【請求項3】褐炭チャーを200メッシュ(74μm)以下3
    0%以上、ピッチ類を200メッシュ以下20%以上に微粉砕
    して行う請求項(1)記載の方法。
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