JPH069540Y2 - 電柱バンド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案は、電柱に電線等を取り付けるために電柱外周
に巻き付ける電柱バンドに関するものである。

「従来技術及びその問題点」 従来、接地用電線若しくはケーブルを電柱に固定するに
は、電線を保護管内に固定し、この保護管を電柱バンド
で締付けることにより行なっていた。しかして、この方
法によると、安定して固定するために強く締付るので、
保護管が変形したり、破壊したりして、絶縁不良を引き
起す等の問題があった。そればかりか、従来、防犯灯、
小型スイッチボックス及び平型碍子等の電柱に固定すべ
き物は、電柱の適当な部位にそれぞれ専用の固定具を取
り付け固定していたので、これらの取り付けは極めて多
大の労力を必要としていた。

この考案は、保護管、防犯灯、小型スイッチボックス及
び平型碍子等の電柱に固定すべき物をいつでも電柱に強
固に固定することができる電柱バンドを提供することを
目的とする。

「問題点を解決するための手段」 上記目的に沿う本考案の構成は、基端に対向する締付片
を設けリング状に形成した電柱バンド本体と、該バンド
本体の外周に固定部材とから構成され、該固定部材は、
板体を多数の膨出部を形成するように折曲し、該膨出部
には横方向の長孔を穿設し、該長孔に電柱に固定すべき
物の取付具を固定し得るように構成したことを特徴とす
る。

「実施例」 以下に、この考案の望ましい実施例を図面を参照しなが
ら説明する。

第１図〜第４図は、本考案の実施例を示すものであり、
基端に締付片1,1′を折曲してなる半円弧状バンド部材
2,2′を他端で重合させ、重合部をボルト3,3′で貫通固
定してリング状電柱バンド本体を形成している。バンド
部材2,2′の重合部には、それぞれ３個の孔４が穿設さ
れており、電柱の太さに応じて、この孔同士の重なり合
う位置を選択することができるようになっている。

締付片1,1′には、それぞれ対向する孔が穿設されてお
り、この孔にボルト５が挿通され、ボルトの先端にはナ
ット24が螺合されている。

半円弧状バンド部材2,2′の外周面には、電線保護管を
固定する固定部材6,6′が固定されており、該固定部材
６，６′は、板体を多数の膨出部２５を形成するように
折曲してなり、平坦部２６でバンド部材２，２′に密着
固定され、膨出部２５には横方向の長孔７が穿設されて
いる。第３図及び第４図に示すように、一端９がバンド
部材２と固定部材６との間に介装した板体８に折曲係合
し、他端の締付片10にボルト11を挿通させたリング状締
付部材12には、パイプ状の電線保護管13が固定されてい
る。

プラスチックパイプからなるケーブル保護管14は、第１
図及び第２図に示すように、略Ｕ字状の本体15と本体両
側部に連設された裾部16とからなる取付具17によって抱
持固定されている。取付具17の裾部16には孔が穿設され
ており、この孔から螺子19が固定部材６′の孔７を通し
て、固定部材の裏側の板体18に螺合固定されている。ケ
ーブル保護管14の太さに応じて、取付具17の大きさを変
えても、孔７は長孔になっているので、何ら支障なく板
体18と固定することができる。尚、電線保護管13及びケ
ーブル保護管14内には、それぞれ電線20及びケーブル21
が内装されている。

「作用」 次に本考案の作用を説明する。

まず、本考案のバンドを締付片1,1′から電柱に嵌装
し、ついで、固定する場所の電線の太さに応じて、バン
ド部材2,2′の重合位置を選択し、バンド部材2,2′の孔
４にボルト3,3′を挿通して両バンド部材を連結する。
それから、リング状締付部材12の締付片10から、電線保
護管13を嵌装させ、締付片10をボルトで締付けて、電線
保護管13を固定し、ケーブル保護管14を取付具17によっ
て固定部材６′に固定する。その後バンド部材2,2′の
締付片1,1′の孔にボルト５を挿通し、ナット６をボル
トに螺合させる。このように適当間隔で本考案の電柱バ
ンドを電柱に固定することによって、第５図に示すよう
に電線保護管とケーブル保護管とが電柱に固定される。

第６図及び第７図は、電柱に防犯灯22及び小型スイッチ
ボックス23を固定した状態を示すものであり、本考案の
電柱バンドを使用することによって、防犯灯22及び小型
スイッチボックスは板体18と強固に固定することができ
る。

「考案の効果」 以上述べた如く本考案によれば、バンド部材の外周に多
数の膨出部を形成した板体を固定し、該膨出部には長孔
を穿設しているので、バンド部材と固定部材との間には
隙間が形成されるから、この隙間を利用して専用の固定
具が容易に固定できることとなり、保護管、防犯灯、小
型スイッチボックス及び平型碍子等の電柱に固定すべき
物を極めて容易に整然と電柱に固定できるという従来の
この種電柱バンドには全く見られない著しく顕著な効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の実施例を示す斜視図、 第２図は、第１図のＡ部横断面図、 第３図は、第１図のＢ部横断面図、 第４図は、第１図のＢ部横断面図、 第５図は、電柱に本考案の電柱バンドを固定した状態を
示す斜視図、 第６図は、防犯灯を固定した状態を示す側面図 第７図は、小型スイッチボックスを固定した状態を示す
側面図である。 図中、 1,1′……締付片、2,2′……半円弧状バンド部材、13…
…電線保護管、14……ケーブル保護管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】基端に対向する締付片を設けリング状に形
   成した電柱バンド本体と、該バンド本体の外周に固定し
   た固定部材とから構成され、該固定部材は、板体を多数
   の膨出部を形成するように折曲し、該膨出部には横方向
   の長孔を穿設し、該長孔に電柱に固定すべき物の取付具
   を固定し得るように構成したことを特徴とする電柱バン
   ド。