JPH0694428A - 3次元形状入力装置 - Google Patents

3次元形状入力装置

Info

Publication number
JPH0694428A
JPH0694428A JP5015189A JP1518993A JPH0694428A JP H0694428 A JPH0694428 A JP H0694428A JP 5015189 A JP5015189 A JP 5015189A JP 1518993 A JP1518993 A JP 1518993A JP H0694428 A JPH0694428 A JP H0694428A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
curve
measured
data
slit
curved surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5015189A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07111331B2 (ja
Inventor
Mutsuko Gomi
睦子 五味
Kazutoshi Iketani
和俊 池谷
Yukifumi Tsuda
幸文 津田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP5015189A priority Critical patent/JPH07111331B2/ja
Publication of JPH0694428A publication Critical patent/JPH0694428A/ja
Publication of JPH07111331B2 publication Critical patent/JPH07111331B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 対象物の3次元形状を3次元CAD等へ入力
する3次元形状入力装置に関するもので、形状を保存し
たまま効率良くデータ量を削減し、入力先システム内で
の形状の修正が簡易にできるようにすることを目的とす
る。 【構成】 被測定物104の三次元座標値を座標演算手
段110で計算し、曲線指示手段111で主にエッジを
指示し、エッジに沿って各計測点にパラメータを付与
し、パラメトリック曲面近似手段113で三次元座標値
データを指定された近似誤差以下の関数を得る迄前回の
近似結果による新しい節点位置の自動決定及び領域の分
割を繰り返してパラメトリック関数に近似し、或は計測
データの特徴点から多角形パッチを作成して形状情報を
圧縮した後、圧縮データをフォーマット変換手段114
で入力先のフォーマットに変換することで、形状を保存
したまま効率良くデータ量を削減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被測定物の3次元形状を
高速かつ高精度に3次元CADシステムやコンピュータ
グラフィックスシステム等へ入力する3次元形状入力装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、3次元モデルのデザインを行うツ
ールとして各種産業のデザイン分野に3次元CADが導
入されつつある。しかし、3次元CADで直接モデリン
グを行うことは、形状入力の困難さからかなりの訓練が
必要である。そこで、粘土や木材を素材とするデザイン
・モデルをデザイナーが作成し、これを計測してCAD
に入力するという方法が用いられており、デザイン・モ
デルの計測は手計測、あるいは接触式や非接触式の3次
元デジタイザー等によって行われている。従来の3次元
形状入力装置は、例えば、日経コンピュータグラフィッ
クス1988年9月号「CADデータ入力に変革を起こ
すか、簡易型3次元形状入力装置」記載の構成が知られ
ている。
【0003】以下、従来の3次元形状入力装置について
説明する。図48は従来の3次元形状入力装置を示すも
のである。図48において、4801は被測定物に照射
するスリット光を発生させるレーザ光源、4802はス
リット光の光路を変更させるミラー、4803はスリッ
ト光、4804は被測定物、4805は被測定物480
4を移動させるX軸移動機構、4806はスリット光4
803の散乱光を撮像するカメラ、4807はカメラ4
806の出力信号をデジタル化した画像信号に変換する
A/D変換器、4808はその画像信号を記憶する画像
メモリ、4809はその画像信号によりスリット散乱光
の中心位置を計算するスリット散乱光中心位置検出手
段、4810はスリット散乱光の中心位置より3次元座
標値を計算する座標演算手段、4811は計測した3次
元座標値データを入力先のシステム用のデータフォーマ
ットに変換するデータフォーマット変換手段、4812
は全体系を制御するスキャナ制御手段、4813は本装
置で得られる3次元形状データ、4814は3次元CA
Dシステムである。
【0004】以上のように構成された3次元形状入力装
置について、以下その動作について説明する。まず、レ
ーザ光源4801からのスリット光4803はミラー4
802により光路を変更し被測定物4804に照射され
る。被測定物4804はスリット光4803を受けなが
らX軸移動機構4805により一定ピッチでX軸方向に
移動する。カメラ4806は移動中の被測定物4804
からのスリット散乱光を移動に同期して撮像する。この
場合、撮像されたカメラ4806上のスリット散乱光の
像は被測定物4804の表面の形状に応じたスリット散
乱光の凹凸を示している。A/D変換器4807はカメ
ラ4806の画像アナログ信号をデジタル信号に変換
し、この信号は画像メモリ4808に画像信号として一
時的に記憶される。スリット散乱光中心位置検出手段4
809は画像信号からカメラの水平走査ライン毎にスリ
ット散乱光の輝度の中心位置を求め、測定点の像とみな
す。座標演算手段4810において測定点の像とカメラ
のレンズ中心を結ぶ直線とカメラの光軸のなす角、およ
び基線長(スリット光源からカメラのレンズ中心までの
距離)と、レーザスリット光の投射角度を用いて三角測
量法の原理により測定点の3次元座標値を計算する。こ
のようにして1つのスリット光に対して被測定物の3次
元形状データを取得する。そしてX軸移動機構4805
の移動ピッチ毎の3次元形状データを取得することで、
最終的に被測定物全体の3次元形状データを取得する。
データフォーマット変換手段4811は被測定物480
4の全体の3次元座標値の形状データを点列データ、ま
たはメッシュ状のデータとして入力先のシステム用のデ
ータフォーマットに変換し、フォーマット変換された3
次元形状データ4813は3次元CADシステム481
4に入力され表示される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来構成では、計測されるポイント数が多いことからデー
タ量が膨大になるため、3次元CADシステムのメモリ
の関係により視点変更による再作図やレンダリング等の
画像生成機能に多くの時間がかかり、操作性が低下する
という問題があった。また、入力される3次元形状デー
タが点列であるため、システム内で形状の変更および修
正を行うことが非常に困難であるという課題を有してい
た。特に丸め部分はデザイン段階から設計段階に移行し
た際に比較的修正の要求が発生しやすい部分であり、こ
のような修正に対応できるデータ形式でCADシステム
にデータを入力する必要がある。特にデザインクレイモ
ックアップの場合、クレイ上で正確なアール、逆アール
を作成することが困難で作成に時間もかかるため、これ
らの細かい部分はCAD内で調整できることが望まし
い。また、他のモデルを部分的に使用したい場合、その
部分のデータを取り出し他の部分と結合してニューモデ
ルを作成することができればデザイン工程の効率が上が
るが、実際にはデータの結合部分には丸め変形操作を行
うことが多いため、部分データの境界は丸めをかけるこ
とが容易にできるデータ形式であることが必要である。
しかし、点列データではこれらの丸め変形操作はかなり
困難である。
【0006】本発明は上記従来技術の課題を解決するも
ので、第一に被測定物の3次元形状を高速かつ高精度に
計測し、計測された形状を保存した効率良いデータ量の
削減とデータの平滑化が施され、第二に入力先システム
内での形状の変更、修正が簡易にできるデータ形式で3
次元CADシステムやコンピュータグラフィックスシス
テムへ入力する3次元形状入力装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、第1に被測定物に照射するスリット光を発
生させるスリット光源と、被測定物を移動させる移動機
構と、被測定物からのスリット光の散乱光を撮像するカ
メラと、前記カメラからの輝度信号をデジタル化した画
像信号に変換するA/D変換器と、前記画像信号を記憶
する画像メモリと、前記画像メモリに記憶された画像信
号よりスリット散乱光の中心位置を検出するスリット散
乱光中心位置検出手段と、スリット散乱光中心位置より
3次元座標値を計算する座標演算手段と、被測定物上の
エッジを指示する曲線指示手段と、パラメトリック曲面
のパラメータをu,vとすると、連続する前記エッジ上
の計測点のパラメータ値のu或はvの値を揃えるように
各計測点にパラメータを付与するパラメータ設定手段
と、被測定物の全体形状を表す3次元座標値データを指
定された近似誤差以下の関数を得るまで節点の増加及び
移動と制御点数の増加を繰り返し3次元座標値データを
パラメトリック曲面に近似する際に、節点及び制御点の
増加方向と位置を自動的に決定する方法として、節点を
定義する方向をu、vとすると、パラメータuの値が等
しい測定点列の集合Ui、及びパラメータvの値が等し
い測定点列の集合Vj毎に、前回の近似と前記3次元座
標値データとの奥行き座標値の差の分散Uvari(i
=1,・・・,m),Vvarj(j=1,・・・,
n)を算出し、更に前記分散Uvari,Vvarjの平
均U,Vを得て、その大小を比較し、Uが大きければv
方向に、Vが大きければu方向に節点及び制御点を増加
することを決定し、平均の大きい方の分散として例えば
Uvari(i=1,・・・,m)において最も値が大
きい分散値を持つ測定点列の集合U0を求め、点列U0
誤差の自乗和を節点間毎に算出して、最も自乗和の値が
大きい節点間の中心に新しい節点を増加するもので、制
御点を増加させても近似誤差の減少する割合が低い場
合、被測定物の表面を誤差の変動が激しい方向において
複数分割しそれぞれ異なる曲面としてパラメトリック関
数近似を行い、制御点を増加させても近似誤差の減少す
る割合がかなり低い場合、計測した3次元座標値データ
の特徴点を用いて多角形パッチを作成して面を構築する
データ圧縮手段と、前記データ圧縮手段により圧縮され
たデータを入力先のシステムのデータフォーマットに変
換するデータフォーマット変換手段との構成を有してい
る。
【0008】第2に被測定物に照射するスリット光を発
生させるスリット光源と、被測定物を移動させる移動機
構と、被測定物からのスリット光の散乱光を撮像するカ
メラと、前記カメラからの輝度信号をデジタル化した画
像信号に変換するA/D変換器と、前記画像信号を記憶
する画像メモリと、前記画像メモリに記憶された画像信
号よりスリット散乱光の中心位置を検出するスリット散
乱光中心位置検出手段と、スリット散乱光中心位置より
3次元座標値を計算する座標演算手段と、被測定物上の
エッジを指示する曲線指示手段と、パラメトリック曲線
のパラメータをuとすると、連続する前記エッジ上の計
測点のパラメータuの値を揃えるように各計測点にパラ
メータを付与するパラメータ設定手段と、被測定物の全
体形状を表す3次元座標値データを指定された近似誤差
以下の関数を得るまで節点の増加及び移動と制御点数の
増加を繰り返し3次元座標値データを複数のパラメトリ
ック曲線に近似する際に、節点及び制御点の増加位置を
自動的に決定する方法として、1つのパラメトリック曲
線に近似する点列Uの近似誤差の自乗和を節点間毎に算
出して、最も自乗和の値が大きい節点間の中心に新しい
節点を増加するもので、制御点を増加させても近似誤差
の減少する割合が低い場合、曲線を複数に分割し、それ
ぞれ異なる曲線としてパラメトリック曲線近似を行い、
次にこれら複数のパラメトリック曲線を補間して曲面を
作成するデータ圧縮手段と、前記データ圧縮手段により
圧縮されたデータを入力先のシステムのデータフォーマ
ットに変換するデータフォーマット変換手段との構成を
有している。
【0009】第3に、以上第1、第2の構成要素に加
え、被測定物を複数の領域に分割する曲線を決定する曲
線指示手段と、前記曲線により被測定物を複数の領域に
分割する領域分割手段と、各領域毎に3次元座標値デー
タをパラメトリック関数に近似するデータ圧縮手段との
構成を有している。ただし、パラメータ設定および領域
分割時に使用する曲線指示手段は、スリット光に対する
反射率が被測定物の表面色と異なる色を用いて前記曲線
を被測定物上に指定し画像信号の中で輝度値が異なる部
分を前記曲線として抽出するか、またはスリット光に対
する反射率が被測定物の表面色と異なる色を用いておお
まかな前記曲線を被測定物上に指定し前記画像信号の中
で輝度値が異なる部分およびその周辺部分から前記3次
元座標値データを用いて求めたエッジらしさを基に前記
曲線を抽出するか、または求める前記曲線は被測定物の
エッジ部であるとみなし、人手を介在すること無く自動
的に前記3次元座標値データを用いてエッジを求める
か、またはカメラがスリット散乱光を読み取りまたスリ
ット光を投射していない状態の被測定物の全体を撮像す
るもので、前記カメラがスリット光を撮像するかあるい
はスリット光を投射していない前記被測定物の全体の輝
度情報を撮像するかによって出力を切り換えるメモリ切
替手段と、前記メモリ切替手段の切り替えによりスリッ
ト散乱光の画像信号を記憶する第1の画像メモリと、前
記メモリ切替手段の切り替えによりスリット光を投射し
ていない前記被測定物の全体の輝度画像を記憶する第2
の画像メモリとを別に設け、求める前記曲線は被測定物
のエッジ部であるとみなし、人手を介在すること無く自
動的に前記輝度画像を用いてエッジを求めるか、または
被測定物の表面色と異なる色を用いて前記曲線を被測定
物上に指定しカメラがスリット散乱光を読み取りまたス
リット光を投射していない状態の被測定物の全体を撮像
するカラーカメラで、前記カメラがスリット光を撮像す
るかあるいはスリット光を投射していない前記被測定物
の全体の輝度情報を撮像するかによって出力を切り換え
るメモリ切替手段と、前記メモリ切替手段の切り替えに
よりスリット散乱光の画像信号を記憶する第1の画像メ
モリと、前記メモリ切替手段の切り替えによりスリット
光を投射していない前記被測定物の全体の輝度画像を記
憶する第2の画像メモリとを別に設け、輝度画像から色
の違いを用いて前記曲線を抽出するか、または測定され
た3次元座標値データをコンピュータに表示し、表示さ
れた前記3次元座標値データに対しマウスを用いて人間
が曲線を指示するものである。
【0010】第4に、以上第3の構成要素に加え、前記
領域分割手段によって分割された領域の境界部分がルー
フエッジか凸曲面のスムーズエッジかあるいは凹曲面の
スムーズエッジかを判別する境界判別手段と、凸曲面及
び凹曲面の丸め半径を推定する丸め半径推定手段と、凸
曲面と凹曲面の際に特別な領域境界を生成しなおす領域
境界生成手段との構成を有している。また、以上の構成
要素に加え、丸め半径推定手段によって推定された丸め
半径に基づき丸め変形操作を行い領域を結合する領域結
合手段との構成を有している。
【0011】
【作用】本発明は上記構成によって、第1に被測定物の
全体形状を表す3次元座標値データをできる限り少ない
データ量で予め指定された近似誤差以下のパラメトリッ
ク関数に近似することにより、計測された形状を保存し
た効率良いデータ量の削減とデータの平滑化を行うこと
ができる。
【0012】また第2に被測定物の3次元座標値データ
を主要な領域に分割して関数近似し、更に各領域の境界
形状と丸め半径を推定して特別な境界形状を作成するこ
とにより入力先システム内での形状の変更、修正が容易
にできるデータ形式で3次元CADシステムやコンピュ
ータグラフィックスシステムへ入力することができる。
【0013】第3にパラメトリック関数近似を行う際に
パラメータ値をエッジにそって揃えて設定することによ
り、曲面近似を行う時に通常発生するうねりの形状を軽
減することができる。
【0014】第4にパラメトリック曲面に近似を行う際
に、節点と制御点の増加を繰り返す逐次近似を行い、前
回の近似誤差の分散を用いて制御点を増加する方向と節
点を増加する位置を決定することにより、従来被測定物
の形状から直接予測することが困難であったより効率的
な近似を得るための制御点数や節点の位置の問題を解決
し、3次元座標値データをできるだけ少ないデータ量で
パラメトリック曲面に近似することができる。
【0015】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について、図
面を参照しながら説明する。
【0016】図1は本発明の第1の実施例における3次
元形状入力装置のブロック結線図である。
【0017】図1において、101は被測定物に照射す
るスリット光を発生させるレーザ光源、102はスリッ
ト光の光路を変更させるミラー、103は被測定物に照
射するスリット光、104は被測定物、105は被測定
物104をX軸方向に一定ピッチで移動させるX軸移動
機構、106はスリット光103の散乱光を読み取るカ
メラ、107はカメラ106の出力信号をデジタル化し
た画像信号に変換するA/D変換器、108は画像信号
を記憶する画像メモリ、109は画像信号によりスリッ
ト散乱光の中心位置を計算するスリット散乱光中心位置
検出手段、110はスリット散乱光の中心位置より3次
元座標値を計算する座標演算手段、111は被測定物上
の曲線を指示する曲線指示手段、112はパラメトリッ
ク曲面のパラメータをu,vとすると、連続する前記曲
線上の計測点のパラメータ値のu或はvの値を揃えるよ
うに各計測点にパラメータを付与するパラメータ設定手
段、113は被測定物の全体形状を表す3次元座標値デ
ータをパラメトリック曲面に近似するパラメトリック曲
面近似手段、114はパラメトリック曲面近似手段11
3により圧縮されたデータを入力先システムのデータフ
ォーマットに変換するデータフォーマット変換手段、1
15は全体系を制御するスキャナ制御手段、116は本
装置で得られる3次元形状データ、117は3次元CA
Dシステムである。
【0018】なお、被測定物104を移動させるX軸移
動機構105の代わりに、スリット光を被測定物104
上で走査させるスリット光走査手段としても良い。
【0019】以上のように構成された3次元形状入力装
置について、その動作を説明する。まず、パラメータ設
定時に使用する曲線を人間が被測定物104上にスリッ
ト光に対する反射率が被測定物104の表面色よりも高
い色を用いて記入する。なお、使用する色はスリット光
に対する反射率が被測定物104の表面色と差別化でき
るものであればよい。この操作は曲面を近似した際に2
つのパラメータ方向に斜めなエッジ付近に通常発生する
うねり形状を軽減する効果を有するため、指示する曲線
は2つのパラメータ方向に斜めのエッジをなぞるように
するとよい。レーザ光源101からのスリット光103
はミラー102により光路を変更し被測定物104に照
射される。被測定物104はスリット光103を受けな
がらX軸移動機構105によりX軸方向に一定ピッチで
移動する。カメラ106は移動中の被測定物104から
のスリット散乱光を移動に同期して撮像する。この場
合、撮像されたカメラ106上のスリット散乱光の像は
被測定物104の表面の形状に応じたスリット散乱光の
凹凸を示している。A/D変換器107はカメラ106
の信号をデジタル信号に変換し、この信号は画像メモリ
108に画像信号として一時的に記憶される。スリット
散乱光中心位置検出手段109は画像信号からカメラの
水平走査ライン毎にスリット散乱光の輝度の中心位置を
求め、測定点の像とみなす。座標演算手段110におい
て測定点の像とカメラのレンズ中心を結ぶ直線とカメラ
の光軸のなす角、および基線長(スリット光源からカメ
ラのレンズ中心までの距離)と、レーザスリット光の投
射角度を用いて三角測量法の原理により測定点の3次元
座標値を計算する。このようにして1つのスリット光に
対して被測定物の3次元形状データを取得する。そして
移動ピッチ毎の3次元形状データを取得することで、最
終的に被測定物104の全体の3次元形状データを取得
する。曲線指示手段111は被測定物104上に記入さ
れている曲線の位置を認識する。パラメータ設定手段1
12はパラメトリック曲面のパラメータをu,vとする
と、連続する前記曲線上の計測点のパラメータ値のu或
はvの値を揃えるように各計測点にパラメータを付与す
る。パラメトリック曲面近似手段113は前記3次元座
標値をパラメトリック曲面に近似することにより形状情
報を圧縮する。データフォーマット変換手段114はパ
ラメトリック曲面近似手段113により近似された被測
定物全体の形状を表す複数のパラメトリック曲面のパラ
メータ値を入力先のCADシステム用のデータフォーマ
ットに変換し、フォーマット変換された3次元形状デー
タ116は3次元CADシステム117に入力される。
【0020】以下、上述した曲線指示手段111のより
詳細な動作を説明する。まず、画像メモリ108に一時
的に記憶される画像においてカメラの水平走査ライン毎
に最大の輝度値を求め、それをその計測点における輝度
値とする。これを各画像において繰り返すことにより各
計測点における輝度値が求められる。前記計測点におけ
る輝度値が予め定められたしきい値よりも大きい計測点
を求める。これらの計測点を追跡することにより被測定
物104上に指示した曲線を抽出する。抽出された曲線
に対し、膨張処理、そして細線化処理を施し、幅1点で
連続した曲線を作成する。
【0021】なお、曲線指示手段は、スリット光に対す
る反射率が被測定物の表面色と異なる色を用いておおま
かな前記曲線を被測定物上に指定し前記画像信号の中で
輝度値が異なる部分およびその周辺部分から前記3次元
座標値データを用いて求めたエッジらしさを基に前記曲
線を抽出する。
【0022】または求める前記曲線は被測定物のエッジ
部であるとみなし、人手を介在すること無く自動的に前
記3次元座標値データを用いてエッジを求める。
【0023】またはカメラがスリット散乱光を読み取り
またスリット光を投射していない状態の被測定物の全体
を撮像するもので、前記カメラがスリット光を撮像する
かあるいはスリット光を投射していない前記被測定物の
全体の輝度情報を撮像するかによって出力切り換えるメ
モリ切替手段と、前記メモリ切替手段の切り替えにより
スリット散乱光の画像信号を記憶する第1の画像メモリ
と、前記メモリ切替手段の切り替えによりスリット光を
投射していない前記被測定物の全体の輝度画像を記憶す
る第2の画像メモリとを別に設け、求める前記曲線は被
測定物のエッジ部であるとみなし、人手を介在すること
無く自動的に前記輝度画像を用いてエッジを求める。
【0024】または被測定物の表面色と異なる色を用い
て前記曲線を被測定物上に指定しカメラがスリット散乱
光を読み取りまたスリット光を投射していない状態の被
測定物の全体を撮像するカラーカメラで、前記カメラが
スリット光を撮像するかあるいはスリット光を投射して
いない前記被測定物の全体の輝度情報を撮像するかによ
って出力切り換えるメモリ切替手段と、前記メモリ切替
手段の切り替えによりスリット散乱光の画像信号を記憶
する第1の画像メモリと、前記メモリ切替手段の切り替
えによりスリット光を投射していない前記被測定物の全
体の輝度画像を記憶する第2の画像メモリとを別に設
け、輝度画像から色の違いを用いて前記曲線を抽出す
る。
【0025】または測定された3次元座標値データをコ
ンピュータに表示し、表示された前記3次元座標値デー
タに対しマウスを用いて人間が曲線を指示しても良い。
【0026】以下、上述したパラメータ設定手段112
のより詳細な動作を説明する。曲線指示手段111で抽
出された幅1点の連続した曲線に対し、まず1本の曲線
の構成点が1本のスリットにつき1点でかつ曲線の両端
点が1番目のスリットと最終のスリットに載るように曲
線を再編成する。図2は1本の曲線の構成点が1本のス
リットにつき1点でかつ曲線の両端点が1番目のスリッ
トと最終のスリットに載る曲線の例である。再編成は次
のように行う。1本の曲線の構成点が1本のスリットに
つき1点でない場合は1本のエッジの構成点が1本のス
リットにつき1点となるように、複数の曲線に分割す
る。図3(a)は、1本の曲線の構成点が1本のスリッ
トにつき1点でない場合の例であり、図3(b)は、1
本のエッジの構成点が1本のスリットにつき1点となる
ように、複数の曲線に分割した例である。そして、曲線
の各端点から曲線をスリットの走査方向に平行に延長す
ることにより曲線の両端点が1番目のスリットと最終の
スリットに載るように編成する。曲線の構成点が1本の
スリットにつき1点で曲線の両端点が1番目のスリット
と最終のスリットに載っていない場合も同様の処理を行
う。図4(a)は曲線の構成点が1本のスリットにつき
1点で曲線の両端点が1番目のスリットと最終のスリッ
トに載っていない場合の例であり、図4(b)は曲線の
両端点が1番目のスリットと最終スリットに載るように
曲線を編成した例である。次に、スリットの走査方向を
パラメータu方向とし、各点のパラメータuの値を決定
する。各スリットの間隔は一定であるため各点のパラメ
ータuの値は、パラメータの範囲を0から1とすると、
0から1を第1スリットから最終スリットまでの全スリ
ットで均等割りすればよい。1つのスリット上の全点の
パラメータuの値は同一である。そして、パラメータu
に直交する方向をvしてパラメータvの値を求める。パ
ラメータvの値の範囲も0から1とする。まず、第1ス
リットと最終スリットの中央にあたる1本のスリットを
考える。このスリットを中央スリットと呼ぶ。中央スリ
ットのデータに対し、パラメータvの値を(数1)を用
いて決定する。
【0027】
【数1】
【0028】(数1)においてdataは計測した3次
元座標値データが格納されている三次元配列であり、d
ata[snum][dnum][3]で定義される。
snumはスリットの数、dnumは各スリット内の3
次元座標値データの数であり、3はx,y,zの3次元
座標値を表す。また、Mid_Slitは中央スリッ
ト、Mnumは中央スリットにおける3次元座標値デー
タの数を表す。次に、中央スリット以外の残りのスリッ
トのパラメータvの値を決定する。図5は指示した曲線
によりパラメータvの値を設定する説明図である。曲線
指示手段111で得られた曲線を編成した曲線をパラメ
ータvの値の0に近いものから順に並べる。まず、中央
スリットにおける1本目の曲線の構成点に当たるデータ
点のパラメータvの値vmidを取り出す。他のスリット
でのそれぞれ1本目の曲線の構成点にあたるデータ点の
パラメータvの値を全てvmidに設定する。この操作を
全ての曲線において行うことにより、曲線上のデータ点
のパラメータvの値が決定される。そして、各スリット
では、曲線の間のデータ点のパラメータvの値をデータ
点のy座標値に応じて線形に付与する。図6は各スリッ
トの残りのデータ点にパラメータvの値を設定する説明
図である。以上の操作により、データ点のパラメータv
の値が連続する曲線上で同一の値をもつように設定され
る。このパラメータ設定により曲面近似の際に通常発生
するうねり形状の不良近似が軽減される。
【0029】以下、上述したパラメトリック曲面近似手
段113のより詳細な動作を説明する。図7は、パラメ
トリック曲面近似手段113において計測された3次元
座標値データをパラメトリック曲面の1つであるNon
−Uniform B−Spline(ノン・ユニフォ
ーム ビー・スプライン)曲面に指定した近似精度以下
で近似する手法のフローを示している。曲面を表現する
パラメータをu、vとする。まず、手順701で計測さ
れた被測定物の3次元座標値を入力する。手順702で
u方向の制御点数(nu+1)と階数muを指定する。手
順703でu方向の節点数に制御点数と曲面の階数mu
を加えた値が代入される。手順704でu方向の節点位
置を等間隔に設定する。但し、両端において節点はmu
回多重とする。手順705でv方向の制御点数(nv
1)と階数mvを指定する。手順706でv方向の節点
数に制御点数と曲面の階数mvを加えた値が代入され
る。手順707でv方向の節点位置を等間隔に設定す
る。但し、両端において節点はm v回多重とする。手順
708では手順704、手順707で求められた節点を
用い、データを(数2)に最小自乗近似することにより
制御点を算出する。(数2)においてPijは制御点、N
i,p、Nj,qはスプライン基底関数である。
【0030】
【数2】
【0031】手順709では手順708で行った最小自
乗近似の近似誤差を算出する。手順710では前記近似
誤差が指定された許容誤差未満か否かを判定する。近似
誤差が指定された許容誤差未満であれば、手順711へ
進み、手順711では算出されたu,v方向の制御点、
及び節点の座標値を形状を表すパラメータとして出力す
る。手順710で許容誤差を満たさなかった場合は、手
順712で節点数、制御点数をそれぞれ同数増加する。
そして、手順707に戻り再び最小自乗近似を行う。以
上の手順を繰り返すことにより指定された許容誤差を満
たす近似曲面を少ないデータ量で実現することができ
る。
【0032】以上のように本実施例によれば、被測定物
104に照射するレーザスリット光を発生するスリット
光源としてのレーザ光源101及びミラー102と、被
測定物104をX軸方向へ一定ピッチで移動させるX軸
移動機構105と、被測定物104によるスリット光の
散乱光を撮像するカメラ106と、カメラ106からの
出力信号をデジタル化した画像信号に変換するA/D変
換器107と、上記画像信号を記憶する画像メモリ10
8と、画像メモリ108に記憶された画像信号よりスリ
ット散乱光の中心位置を検出するスリット散乱光中心位
置検出手段109と、スリット散乱光中心位置より被測
定物104の3次元座標値を計算する座標演算手段11
0と、被測定物上の曲線を指示する曲線指示手段111
と、パラメトリック曲面のパラメータをu,vとする
と、連続する前記曲線上の計測点のパラメータ値のu或
はvの値を揃えるように各計測点にパラメータを付与す
るパラメータ設定手段112と、被測定物の全体形状を
表す3次元座標値データをパラメトリック曲面に近似す
ることにより形状情報を圧縮するパラメトリック曲面近
似手段113と、前記パラメトリック曲面近似手段11
3により近似された被測定物全体の形状を表すパラメト
リック曲面を入力先のCADシステム117用のデータ
フォーマットに変換するデータフォーマット変換手段1
14と、全体系を制御するスキャナ制御手段115を設
けることにより、計測された形状を保存したまま効率良
くデータ量が削減され、曲面を近似する際に2つのパラ
メータの方向に斜めなエッジ付近にしばしば発生するう
ねり形状を軽減し、かつ入力先システム内での形状の変
更、修正が簡易なデータ形式で3次元CADやコンピュ
ータグラフィックスシステムへ入力することができる。
【0033】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0034】図8は本発明の第2の実施例における3次
元形状入力装置の構成図である。図8において、801
は被測定物に照射するスリット光を発生させるレーザ光
源、802はスリット光の光路を変更させるミラー、8
03は被測定物に照射するスリット光、804は被測定
物、805は被測定物804をX軸方向に一定ピッチで
移動させるX軸移動機構、806はスリット光803の
散乱光を読み取るカメラ、807はカメラ806の出力
信号をデジタル化した画像信号に変換するA/D変換
器、808は画像信号を記憶する画像メモリ、809は
画像信号によりスリット散乱光の中心位置を計算するス
リット散乱光中心位置検出手段、810はスリット散乱
光の中心位置より3次元座標値を計算する座標演算手
段、811は被測定物上の曲線を指示する曲線指示手
段、812はパラメトリック曲面のパラメータをu,v
とすると、連続する前記曲線上の計測点のパラメータ値
のu或はvの値を揃えるように各計測点にパラメータを
付与するパラメータ設定手段、814はパラメトリック
曲面近似手段813により圧縮されたデータを入力先シ
ステムのデータフォーマットに変換するデータフォーマ
ット変換手段、815は全体系を制御するスキャナ制御
手段、816は本装置で得られる3次元形状データ、8
17は3次元CADシステムで、以上は図1の構成と同
様なものである。
【0035】図1の構成と異なる点は、図1におけるパ
ラメトリック曲面近似手段113に対し、図8では被測
定物804の全体形状を表す3次元座標値データを節点
の増加及び移動と制御点数の増加を繰り返してパラメト
リック曲面に近似させる際に、節点及び制御点の増加方
向と位置を自動的に決定する方法として、節点を定義す
る方向をu、vとすると、パラメータuの値が等しい測
定点列の集合Ui、及びパラメータvの値が等しい測定
点列の集合Vj毎に、前回の近似と前記3次元座標値デ
ータとの奥行き座標値の差の分散Uvari(i=1,
・・・,m),Vvarj(j=1,・・・,n)を算
出し、更に前記分散Uvari,Vvar jの平均U,V
を得て、その大小を比較し、Uが大きければv方向に、
Vが大きければu方向に節点及び制御点を増加すること
を決定し、平均の大きい方の分散として例えばUvar
i(i=1,・・・,m)において最も値が大きい分散
値を持つ測定点列の集合U0を求め、点列U0の誤差の自
乗和を節点間毎に算出して、最も自乗和の値が大きい節
点間の中心に新しい節点を増加する節点自動決定手段8
18を設け、パラメトリック曲面近似手段813が節点
自動決定手段818によって決定されたノンユニフォー
ムな節点を用いて3次元座標値データをパラメトリック
曲面に最小自乗近似する点である。
【0036】以上のように構成された3次元形状入力装
置について、その動作を説明する。まず、被測定物80
4の全体の3次元形状データを取得し、パラメータ設定
手段811で測定した各データ点にパラメータを設定す
るまでは、実施例1と同様である。次に、節点自動決定
手段818が適切な節点及び制御点の増加方向と位置を
自動的に決定し、パラメトリック曲面近似手段813は
決定された節点を用いて前記3次元座標値をパラメトリ
ック曲面に近似する。データフォーマット変換手段81
4はパラメトリック曲面近似手段813により圧縮され
たデータを入力先システムのデータフォーマットに変換
し、フォーマット変換された3次元形状データ816は
3次元CADシステム817に入力される。
【0037】以下、パラメトリック曲面近似手段813
におけるさらに詳細な動作を説明する。曲面を表現する
パラメータをu、vとする。まず、パラメータ設定手段
811で設定したパラメータを持つデータ点の3次元座
標値を、データ点数に見合った適当な制御点数でB-Spli
ne曲面に第一回目の最小自乗近似を行う。このとき、節
点はユニフォームである。パラメトリック曲面近似手段
813は曲面近似を繰り返して、比較的少ない制御点数
で計測形状を近似しようというものである。従って、近
似の繰り返しの終了条件を設定する必要がある。終了条
件は次のように設定する。図9は終了条件を説明するフ
ローである。まず、最小自乗近似の結果として得られた
制御点を持つB-Spline曲面にデータ点のパラメータ値を
代入してB-Spline曲面上の点の3次元座標値を算出す
る。評価基準には2つある。基準1では、算出したx、
y座標値と計測データ点のx、y座標値との残差の自乗
を各点毎にそれぞれ演算する。基準2では、z座標値の
残差の自乗和を算出する。それをデータ数で割り、残差
の自乗平均を求める。以上、基準1と基準2をそれぞれ
算出しておき、以下のようにして評価を行う。基準1に
おける各点のx、y座標値残差のどちらか一方が1点で
も予め定められたしきい値Errorx,Errory
を越える場合、近似が不良であるとして、904で新し
い節点を算出し901で次の近似を行う。一方、全ての
点においてx、y座標値残差の値が小さい場合は基準2
の判断に任せる。基準2は残差自乗平均の値が今回の近
似結果の値の方が前回の近似結果の値よりも小さい場合
は904で新しい節点を算出し901で次の近似を行
い、大きい場合は前回の近似が最も良いものとして近似
を終了する。以上のように近似の評価基準を基準1と基
準2に分割して異なる操作を行った理由は、基準1の
x、y方向の残差は近似した形状と、元のデータが作成
する形状との間に視覚的にかなり大きな違いが認められ
るからである。z方向の残差が大きいことは形状の平滑
度が高いことを意味するが、x,y方向の残差は元の形
状と全く異なる形状を思わせる。図10はx,y座標値
の残差とz座標値の残差の現れ方の違いを説明する図で
ある。図10(a)を人間の顔を計測した元のデータと
した場合、このデータの近似結果は、x,y座標値の残
差が大きい場合は図10(b),z座標値の残差が大き
くx,y座標値の残差が小さい場合は図10(c)のよ
うになる。次に2回目以降の近似について説明する。2
回目以降の近似では常に前回の近似の結果を用いて、計
測データとの差から新たな節点を設定する位置を決定
し、再びデータ点の最小自乗近似を行って制御点位置を
演算する。このとき、節点と制御点数との関係式から、
節点を増加した方向に制御点数が同数増える。新たな節
点位置の演算は節点自動決定手段818で行う。
【0038】以下、節点自動決定手段818におけるさ
らに詳細な動作を説明する。まず、全スリットのデータ
点数のうち最も少ないスリットを求め、サイズ最小スリ
ットと呼ぶことにする。そして、サイズ最小スリットの
パラメータvの値をv方向の基準パラメータとする。そ
して、v方向の基準パラメータを用いてuv平面に格子
状に作ったパラメータを基準格子パラメータと呼ぶこと
にする。そして、基準格子パラメータにおける近似曲面
上の点の座標値を求める。次に、基準格子パラメータに
おける計測データ点の3次元座標値を仮りに算出する。
各スリットは等間隔に並んでいるからデータ点のパラメ
ータuはスリット毎に同一であるが、パラメータvの値
はスリット毎に異なっているため、格子状のパラメータ
位置における計測データ点の仮りの位置は、本来の計測
データ点の位置から(数3)を用いて線形に補間して求
める。
【0039】
【数3】
【0040】(数3)はパラメータ値(u,v)におけ
る仮の計測データ点の座標値の求める式であり、parame
ter_v[i][j-1]≦ v <parameter_v[i][j]となるような
i,jを求め(数3)を用いて座標値を算出する。すなわ
ちパラメータuによってiは決まる。ただし、(数3)
においてwは、基準格子のパラメータvの値、iはスリ
ットの番号、jは各スリット内のデータの番号、parame
ter_w[i][j]はi番目のスリットにおけるj番目の計測
データ点のパラメータvの値、ratioはparameter_
v[i][j-1]の位置を0、parameter_v[i][j]の位置を1と
したときのパラメータvの位置、data[i][j][1]はi番
目のスリットにおけるj番目の計測データ点のy座標
値、data[i][j][2]はi番目のスリットにおけるj番目
の計測データ点のz座標値、new_data[i][j][1]はi番
目のスリットにおけるj番目の仮の計測データ点のy座
標値、new_data[i][j][2]はi番目のスリットにおける
j番目の仮の計測データ点のz座標値である。なお、基
準格子の作成にサイズ最小スリットにおけるパラメータ
を用いたのは、計測データ点の多いスリット上ではパラ
メータの数に対しデータが密であるため、計測データ点
の多いスリット上で仮の計測データ点の位置の補間を行
う方が計測データ点の少ないスリット上で補間を行うよ
りも、より良い補間結果が得られるからである。また、
基準格子パラメータでの曲面上の点と仮の計測点の残差
を用いて近似の評価を行っても、数値的に差はあるもの
の評価の結果に差はみられない。近似の終了条件は、節
点を増やす毎に残差自乗平均値は減少していき、残差自
乗平均値が増加した段階で前回の近似を最良近似とみな
すため、どちらの残差を使ったとしても、残差自乗平均
の減少、増加は同じように変動する。図11は基準格子
パラメータと実際の計測データ点のパラメータの関係を
表す図である。図11において、1101は計測データ
点、1102は基準格子パラメータ、1103は仮の計
測データ点、1104はサイズ最小スリットである。以
上で仮の計測データ点の3次元座標値が求められたの
で、次に基準パラメータに準じた格子状パラメータにお
ける近似曲面上の点と仮の計測データ点との差を求め
る。近似結果と計測したデータ点の差は、正負の符号付
きの残差の自乗を考え、次のように求める。近似曲面上
のz座標値から仮の計測データ点のz座標値を引き、そ
の正負を記憶しておく。そして、残差の自乗に記憶して
おいた正負の符号をつける。このように符号付きで残差
自乗値を求める理由は残差自乗値が同じでも正負が異な
れば、視覚的に元のデータ形状と大きな差があると感じ
るからである。逆に正負の符号が同じであれば比較的、
差が小さいと感じる。図12(a)は近傍領域で残差の
絶対値が同じだが符号が異なる場合の例、図12(b)
は近傍領域で残差の絶対値及び符号が同一の場合の例で
ある。図12において、1201は計測データが構成す
る面、1202は近似した曲面である。以上のようにし
て算出した基準格子パラメータの各点における符号付き
残差自乗を用いて次のようにして新しい節点を設定する
方向と、位置を決定する。図13は分散を計算する測定
点列の集合を説明する図である。まず、図13に示すよ
うにパラメータuの値が等しい測定点列の集合Ui(i
=1,・・・,m)の符号付き残差自乗の分散Uvar
i(i=1,・・・,m)、及びパラメータvの値が等
しい測定点列の集合Vj(j=1,・・・,n)の符号
付き残差自乗の分散Vvarj(j=1,・・・,n)
を求める。ただし、mは全スリットの数、nは基準パラ
メータwの数である。そして、Uvari(i=1,・
・・,m)、Vvarj(j=1,・・・,n)の平均
U,Vをそれぞれ算出し、大小を比較する。平均値Uの
方が大きければ、v方向に新しい節点を追加する。なぜ
なら、分散が大きければ、そのうち残差の大きい箇所に
節点を追加するべきだからである。図14は節点を追加
する方向の説明図である。図14において、1401は
分散が大きいスリット、1402は分散が小さいスリッ
ト、1403は新しい節点の位置、1404は計測デー
タが構成する面上の曲線、1405は近似した曲面上の
曲線である。また、平均値Vの方が大きければ、u方向
に新しい節点を追加する。以上で節点及び制御点を追加
する方向は決定された。次に節点を追加する位置につい
て説明する。説明のため、以後、平均値Uの方が大きい
場合のみを説明する。平均値VがUよりも大きい場合も
同様に説明できる。図15は節点を追加する位置の説明
図である。図15において、1501は最も近似度が低
いスリット、1502は現在の節点の位置、1503は
新しい節点の位置、1504は計測データ点、1505
は近似曲面である。まず、分散値Uvari(i=1,
・・・,m)において最も大きい値をもつスリット番号
0を求める。この操作により、最も近似度の低いスリ
ット番号が得られる。次に、得られたスリット上の各節
点間において、近似曲面上の点のz座標値と仮の計測デ
ータ点のz座標値との残差の自乗和を算出する。節点は
複数あるため、1つの節点間につき、1つの残差の自乗
和が得られる。そして、これらの残差の自乗和のうち最
も大きい値を求め、その節点間の中央に新しい節点を追
加する。この新たな節点位置の自動決定手法は、残差の
自乗値が大きい箇所があったとしても、その近傍が同程
度の残差自乗値をもち計測データ点に対し同じ方向にず
れているならば、その部分は視覚的には形状の大きな違
いを感じないため、近似の不良が大きい場所とはみなさ
ないという考え方に基づき符号付き残差自乗の分散を使
用している。
【0041】以上の操作により得られた新しい節点を追
加したノンユニフォームな節点で、再び計測データをB-
Spline(ビースプライン)曲面に近似する。以上の節点
自動決定手段818とパラメトリック曲面近似手段81
3を繰り返すことで、より少数の制御点で計測データを
Non-Uniform B-Splineに効率良く近似することができ
る。
【0042】以上のように本実施例によれば、被測定物
に照射するレーザスリット光を発生するスリット光源と
なるレーザ光源801及びミラー802と、被測定物8
04をX軸方向へ一定ピッチで移動させるX軸移動機構
805と、被測定物804によるスリット光の散乱光を
撮像するカメラ806と、カメラ806からの出力信号
をデジタル化した画像信号に変換するA/D変換器80
7と、上記画像信号を記憶する画像メモリ808と、画
像メモリ808に記憶された画像信号よりスリット散乱
光の中心位置を検出するスリット散乱光中心位置検出手
段809と、スリット散乱光中心位置より被測定物80
4の3次元座標値を計算する座標演算手段810と、被
測定物上の曲線を指示する曲線指示手段811と、パラ
メトリック曲面のパラメータをu,vとすると、連続す
る前記曲線上の計測点のパラメータ値のu或はvの値を
揃えるように各計測点にパラメータを付与するパラメー
タ設定手段812と、節点と制御点の追加する方向及び
位置を前回の近似誤差の分散を用いて自動的に決定する
節点自動決定手段818と、前記節点を用いて3次元座
標値データを逐次パラメトリック曲面に近似するパラメ
トリック曲面近似手段813と、パラメトリック曲面近
似手段813により圧縮されたデータを入力先システム
のデータフォーマットに変換するデータフォーマット変
換手段814と、全体系を制御するスキャナ制御手段8
15を設けることにより、曲面近似の際にしばしば発生
するうねり形状を軽減して計測された形状を保存したま
ま効率良くデータ量が削減され、従来では被測定物の形
状から直接予測することが困難であったより効率的な近
似を得るための制御点数や節点の位置の挿入の問題を解
決し、かつ入力先システム内での形状の変更、修正が簡
易なデータ形式で3次元CADやコンピュータグラフィ
ックスシステム817へ入力することができる。
【0043】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0044】図16は本発明の第3の実施例における3
次元形状入力装置のブロック結線図である。図16にお
いて、1601は被測定物に照射するスリット光を発生
させるレーザ光源、1602はスリット光の光路を変更
させるミラー、1603は被測定物に照射するスリット
光、1604は被測定物、1605は被測定物1604
をX軸方向に一定ピッチで移動させるX軸移動機構、1
606はスリット光1603の散乱光を読み取るカメ
ラ、1607はカメラ1606の出力信号をデジタル化
した画像信号に変換するA/D変換器、1608は画像
信号を記憶する画像メモリ、1609は画像信号により
スリット散乱光の中心位置を計算するスリット散乱光中
心位置検出手段、1610はスリット散乱光の中心位置
より3次元座標値を計算する座標演算手段、1612は
被測定物上の曲線を指示する曲線指示手段及びパラメト
リック曲面のパラメータをu,vとすると連続する前記
曲線上の計測点のパラメータ値のu或はvの値を揃える
ように各計測点にパラメータを付与するパラメータ設定
手段及び節点と制御点の追加する方向及び位置を前回の
近似誤差の分散を用いて自動的に決定する節点自動決定
手段とを備えることにより3次元座標値データを逐次パ
ラメトリック曲面に最良近似するパラメトリック曲面最
良近似手段、1616は全体系を制御するスキャナ制御
手段、1617は本装置で得られる3次元形状データ、
1618は3次元CADシステムで、以上は図8の構成
と同様なものである。
【0045】図8の構成と異なる点は、指定精度以下の
曲面を得るまで3次元座標値データをパラメトリック曲
面に繰り返して近似を行う際に、第1回目の近似はユニ
フォームな節点でパラメトリック曲面近似を行い、2回
目以降においては前回迄の近似結果に基づき、3次元座
標値データをそのままパラメトリック曲面に近似する
か、或は3次元座標値データを被測定物1604の形状
に関係なく機械的に2分割してからパラメトリック曲面
に近似するか、或は3次元座標値データの点群から特徴
点列を抽出しその特徴点を用いて多角形パッチで面を構
築するかの3通りの処理方法においてどの方法を用いる
かを決定する曲面処理方法決定手段1611と、被測定
物1604の全体形状を表す3次元座標値データをパラ
メトリック曲面に指定精度以下の曲面を得る迄繰り返し
て近似する際に、制御点の増加に伴う近似誤差の減少す
る割合が低い場合、1つの曲面を分割して2つのそれぞ
れ異なる曲面としてパラメトリック曲面に近似するため
に、3次元座標値データを近似誤差の大きい方向に2分
割する領域機械的分割手段1613と、更に近似誤差に
限界が生じて指定された近似精度を達成できない場合に
は計測された3次元座標値データの点群から特徴点列を
抽出しその特徴点を用いて多角形パッチで面を構築する
ものである特徴点パッチ作成手段1614を追加した
点、さらに図8に対し図16では、データフォーマット
変換手段814をパラメトリック曲面最良近似手段16
12により構築された曲面及び特徴点パッチ作成手段1
614により作成されたパッチを入力先システムのデー
タフォーマットに変換するデータフォーマット変換手段
1615に変更した点である。
【0046】以上のように構成された3次元形状入力装
置について、その動作を説明する。まず、被測定物80
4の全体の3次元形状データを取得し、曲面処理方法決
定手段1611は指定精度以下の曲面を得るまで3次元
座標値データを曲面近似する処理方法として、第1回目
の近似はユニフォームな節点でパラメトリック曲面近似
を行い、2回目以降においては前回迄の近似結果に基づ
き、パラメトリック曲面最良近似手段1612を行うか
或は領域機械的分割手段1613を行ってからパラメト
リック曲面最良近似手段1612を行うか或は特徴点パ
ッチ作成手段1614を行うかを決定する。曲面処理方
法決定手段1611によってパラメトリック曲面最良近
似手段1612を行うと決定された場合、パラメトリッ
ク曲面最良近似手段1612は被測定物上の曲線を指示
する曲線指示手段及びパラメトリック曲面のパラメータ
をu,vとすると連続する前記曲線上の計測点のパラメ
ータ値のu或はvの値を揃えるように各計測点にパラメ
ータを付与するパラメータ設定手段及び節点と制御点の
追加する方向及び位置を前回の近似誤差の分散を用いて
自動的に決定する節点自動決定手段とを備えることによ
り前記節点を用いて3次元座標値データを逐次パラメト
リック曲面に最良近似する。次に曲面処理方法決定手段
1611によって領域機械的分割手段1613を行って
からパラメトリック曲面最良近似手段1612を行うと
決定された場合、領域機械的分割手段1613は3次元
座標値データを近似誤差の大きい方向に2分割し、パラ
メトリック曲面最良近似手段1612は分割された領域
をそれぞれ別の曲面に最良近似を行う。次に曲面処理方
法決定手段1611によって特徴点パッチ作成手段16
14を行うと決定された場合、計測された3次元座標値
データの点群から特徴点列を抽出しその特徴点を用いて
多角形パッチで面を構築する。データフォーマット変換
手段1615はパラメトリック曲面最良近似手段161
2により構築された曲面及び特徴点パッチ作成手段16
14により作成されたパッチを入力先システムのデータ
フォーマットに変換し、フォーマット変換された3次元
形状データ1617は3次元CADシステム1618に
入力される。
【0047】以下、曲面処理方法決定手段1611にお
けるさらに詳細な動作を説明する。図17は、曲面処理
方法決定手段1611において、領域機械的分割手段1
613及びパラメトリック曲面最良近似手段1612を
用いて計測された3次元座標値データをパラメトリック
曲面の1つであるNon−Uniform B−Spl
ine(ノン・ユニフォーム ビー・スプライン)曲面
に指定した近似精度以下で分割近似するか、或は近似精
度が満たされない場合は特徴点パッチ作成手段1614
で3次元座標値データの特徴点を用いてパッチを構築す
るか、以上のどの処理を行うかを決定するフローを示し
ている。なお、曲面を表現するパラメータをu、vとす
る。
【0048】まず、手順1701で計測された被測定物
の3次元座標値を入力する。手順1702でu方向の制
御点数(nu+1)と階数muを指定する。手順1703
で節点数に制御点数と曲面の階数muを加えた値が代入
される。手順1704でu方向の節点位置を等間隔に設
定する。但し、両端において節点はmu回多重とする。
手順1705でv方向の制御点数(nv+1)と階数mv
を指定する。手順1706で節点数に制御点数と曲面の
階数mvを加えた値が代入される。手順1707でv方
向の節点位置を等間隔に設定する。但し、両端において
節点はmv回多重とする。手順1708では手順170
4、手順1707で求められた節点を用い、データを
(数1)に最小自乗近似することにより制御点を算出す
る。手順1709において手順1708で行った最小自
乗近似の近似誤差を算出する。手順1710では前記近
似誤差が指定された許容誤差未満か否かを判定する。許
容誤差未満であれば、手順1711において算出された
u,v両方向の制御点、節点の座標値を形状を表すパラ
メータとして出力する。手順1710で許容誤差を満た
さなかった場合は、手順1712でu,v両方向で残差
の分散を計算する。手順1713で許容誤差を満たさな
かった場合の回数Countを1加算する。手順171
4で回数Countが指定回数Count0以下であれ
ば面を分割しないとして以下手順1715の演算を行
う。手順1715では、パラメトリック曲面最良近似手
段1612の処理として、被測定物上の曲線を指示する
曲線指示手段及びパラメトリック曲面のパラメータを
u,vとすると連続する前記曲線上の計測点のパラメー
タ値のu或はvの値を揃えるように各計測点にパラメー
タを付与するパラメータ設定手段及び節点と制御点の追
加する方向及び位置を前回の近似誤差の分散を用いて自
動的に決定する節点自動決定手段処理を行う。そして、
手順1708に戻り決定された前記節点位置を用いて再
び最小自乗近似を行う。次に手順1714で許容誤差を
満たさなかった場合の回数Countが指定回数Cou
nt0以上のとき、以下の演算を行う。手順1716で
はこれまでのCount回数で手順1712で算出した
残差の減少する割合の大小により3段階に分岐する。残
差の減少する割合が予め設定されたしきい値より高けれ
ば、手順1715の演算を行う。減少する割合が低けれ
ば、手順1717で領域機械的分割手段1612の処理
を行う。領域機械的分割手段1612は3次元座標値デ
ータを残差の分散の大きい方向を2分割する。そして、
以降、各面を異なった面として新たに繰り返し曲面近似
を行うことにする。但し、制御点数は、分割した方向に
おいては前回近似した制御点数の半分に階数を加えたも
のとし、分割しなかった方向においては同数とする。手
順1718でCountを初期値0に戻す。また、減少
する割合がかなり低くまた、面がこれ以上分割できない
ほど小さければ、手順1719で特徴点パッチ作成手段
1614の処理を行う。特徴点パッチ作成手段1614
はデータ点より抽出した特徴点を用いて多角形パッチを
生成する。以上の手順を繰り返すことにより指定された
許容誤差を満たす近似曲面を極力少ないデータ量で実現
できる。
【0049】なお、図17の手順1719における特徴
点パッチ作成手段1614の動作の詳細を説明する。ま
ず、ある分割された面内の点列の3次元座標値を入力す
る。次に入力された3次元座標値の各スリットにおいて
特徴点を抽出する。そして抽出された各スリット毎の特
徴点を使用して隣合うスリット間に4角形パッチまたは
3角形パッチを作成する。
【0050】次に、特徴点パッチ作成手段1614にお
ける特徴点を抽出する動作の詳細を説明する。図18は
特徴点抽出の詳細フローを示している。
【0051】まず、手順1801である1本のスリット
上の点の3次元座標値を入力する。手順1802では、
手順1801で入力された点列の両端を結ぶ直線の方程
式を算出する。手順1803で、両端を除く各計測点と
手順1801で算出した直線との距離を計算する。手順
1804では手順1803で得られた各点の直線との距
離のうち最大距離を求め、最大距離をもたらす点を特徴
点とする。手順1805では特徴点と両端点を折れ線で
結び、各線分の方程式を求める。図19は手順1805
の動作を表すものである。手順1806では、手順18
05で算出した各線分上のサンプリング点と測定点との
残差を算出する。手順1807で前記残差が予め指定さ
れた近似精度を表すしきい値以下であれば特徴点抽出を
終了する。しきい値以上であれば、手順1808で、手
順1805で算出した線分と、両端点を除く計測点との
距離を算出し、手順1804に戻り最大距離をもたらす
計測点を新たな特徴点とする。以上の動作を繰り返すこ
とにより、点列より特徴点を抽出することができる。
【0052】次に特徴点パッチ作成手段1614におけ
る多角形パッチを作成する動作の詳細を説明する。図2
0は隣合う2本のスリット間での多角形パッチ生成のフ
ローを示している。
【0053】まず、手順2001で隣合う2本のスリッ
トにおける特徴点の3次元座標値を入力する。手順20
02でスリット上の特徴点において、上方より順に2点
ずつとり仮の4角形を作成する。手順2003で4角形
の2本の対角線の長さを算出する。手順2004で2本
の対角線の長さの差がしきい値以上であるか否かを判定
する。しきい値以内であれば手順2005で前記4点を
用いて4角形パッチを作成する。しきい値以上であれば
手順2006で長い方の対角線を構成する下方の1点を
除いた3点で3角形パッチを作成する。図21は3角形
パッチが作成される例を示すものである。2101、2
102、2103、2104は手順2002における4
角形の頂点、2105、2106は点2101、点21
02、点2103、点2104によって構成される4角
形の対角線である。対角線2105と対角線2106の
長さに大きな差がある為、点2104を除いた3点で3
角形パッチが作成される。次に手順2007でどちらか
1本のスリット上で手順2002での4角形を作成する
ための2点が残っているか否かを判定する。2点があれ
ば手順2002に戻り、1点しかなければ、手順200
8で、残りのパッチはすべてその1点を頂点とした3角
形パッチを作成する。
【0054】以上のように本実施例によれば、被測定物
に照射するレーザスリット光を発生するスリット光源と
なるレーザ光源1601及びミラー1602と、被測定
物1604をX軸方向へ一定ピッチで移動させるX軸移
動機構1605と、被測定物1604によるスリット光
の散乱光を撮像するカメラ1606と、カメラ1606
からの出力信号をデジタル化した画像信号に変換するA
/D変換器1607と、上記画像信号を記憶する画像メ
モリ1608と、画像メモリ1608に記憶された画像
信号よりスリット散乱光の中心位置を検出するスリット
散乱光中心位置検出手段1609と、スリット散乱光中
心位置より被測定物1604の3次元座標値を計算する
座標演算手段1610と、指定精度以下の曲面を得るま
で3次元座標値データをパラメトリック曲面に繰り返し
て近似を行う際に、第1回目の近似はユニフォームな節
点でパラメトリック曲面近似を行い、2回目以降におい
ては前回迄の近似結果に基づき、3次元座標値データを
そのままパラメトリック曲面に近似するか、或は3次元
座標値データを被測定物1604の形状に関係なく機械
的に2分割してからパラメトリック曲面に近似するか、
或は3次元座標値データの点群から特徴点列を抽出しそ
の特徴点を用いて多角形パッチで面を構築するかの3通
りの処理方法においてどの方法を用いるかを決定する曲
面処理方法決定手段1611と、被測定物上の曲線を指
示する曲線指示手段及びパラメトリック曲面のパラメー
タをu,vとすると連続する前記曲線上の計測点のパラ
メータ値のu或はvの値を揃えるように各計測点にパラ
メータを付与するパラメータ設定手段及び節点と制御点
の追加する方向及び位置を前回の近似誤差の分散を用い
て自動的に決定する節点自動決定手段とを備えることに
より前記節点を用いて3次元座標値データを逐次パラメ
トリック曲面に最良近似するパラメトリック曲面最良近
似手段1612と、被測定物1604の全体形状を表す
3次元座標値データをパラメトリック曲面に指定精度以
下の曲面を得る迄繰り返して近似する際に、制御点の増
加に伴う近似誤差の減少する割合が低い場合、1つの曲
面を分割して2つのそれぞれ異なる曲面としてパラメト
リック曲面に近似するために、3次元座標値データを近
似誤差の大きい方向に2分割する領域機械的分割手段1
613と、更に近似誤差に限界が生じて指定された近似
精度を達成できない場合には計測された3次元座標値デ
ータの点群から特徴点列を抽出しその特徴点を用いて多
角形パッチで面を構築するものである特徴点パッチ作成
手段1614と、パラメトリック曲面最良近似手段16
12により構築された曲面及び特徴点パッチ作成手段1
614により作成されたパッチを入力先システムのデー
タフォーマットに変換するデータフォーマット変換手段
1615と、全体系を制御するスキャナ制御手段161
6と、本装置で得られる3次元形状データ1617と、
3次元CADシステム1618を設けることにより、曲
面近似の際にしばしば発生するうねり形状を軽減して計
測された形状を保存したまま効率良くデータ量が削減さ
れ指定精度以下の曲面を得ることができ、従来では被測
定物の形状から直接予測することが困難であったより効
率的な近似を得るための制御点数や節点の位置の挿入の
問題を解決し、かつ入力先システム内での形状の変更、
修正が簡易なデータ形式で3次元CADやコンピュータ
グラフィックスシステム1618へ入力することができ
る。
【0055】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0056】図22は本発明の第4の実施例における3
次元形状入力装置の構成図である。図22において、2
201は被測定物2204に照射するスリット光を発生
させるレーザ光源、2202はスリット光の光路を変更
させるミラー、2203は被測定物2204に照射する
スリット光、2205は被測定物2204をX軸方向に
一定ピッチで移動させるX軸移動機構、2206はスリ
ット光2203の散乱光を読み取るカメラ、2207は
カメラ2206の出力信号をデジタル化した画像信号に
変換するA/D変換器、2208は画像信号を記憶する
画像メモリ、2209は画像信号によりスリット散乱光
の中心位置を計算するスリット散乱光中心位置検出手
段、2210はスリット散乱光の中心位置より3次元座
標値を計算する座標演算手段、2211は被測定物上の
曲線を指示する曲線指示手段、2212はパラメトリッ
ク曲面のパラメータをu,vとすると、連続する前記曲
線上の計測点のパラメータ値のu或はvの値を揃えるよ
うに各計測点にパラメータを付与するパラメータ設定手
段、2215は全体系を制御するスキャナ制御手段、2
217は本装置で得られる3次元形状データ、2218
は3次元CADシステムで、以上は図1の構成と同様な
ものである。
【0057】図1の構成と異なる点は、図1のパラメト
リック曲面近似手段113に対し、被測定物の全体形状
を表す3次元座標値データを各スリット毎にパラメトリ
ック曲線に近似するパラメトリック曲線近似手段221
3に変更し、各スリットのパラメトリック曲線を補間す
る曲面を作成する補間曲面生成手段2214を追加し、
データフォーマット変換手段114を補間曲面生成手段
2214により圧縮されたデータを入力先システムのデ
ータフォーマットに変換するデータフォーマット変換手
段2216に変更した点である。
【0058】なお、被測定物2204を移動させるX軸
移動機構2205の代わりに、スリット光を被測定物2
204上で走査させるスリット光走査手段としても良
い。
【0059】以上のように構成された3次元形状入力装
置について、その動作を説明する。まず、被測定物22
04の全体の3次元形状データを取得するまでは、実施
例1と同様である。
【0060】次に、パラメトリック曲線近似手段221
3は前記3次元座標値を各スリット毎をパラメトリック
曲線に近似する。補間曲面生成手段2214はパラメト
リック曲線近似手段2213によって得られる各スリッ
トのパラメトリック曲線を補間する曲面を次の手順で作
成する。まず、隣合うスプライン曲線の頂点をつなぐ。
生成する稜線は隣合う曲線の対応する頂点を通過する滑
らかな曲線となるようにする。このようにして生成した
稜線に曲面を内挿することで補間曲面を生成する。デー
タフォーマット変換手段2216は補間曲面生成手段2
214により圧縮されたデータを入力先システムのデー
タフォーマットに変換し、フォーマット変換された3次
元形状データ2217は3次元CADシステム2218
に入力される。
【0061】以下、パラメトリック曲線近似手段221
3におけるより詳細な動作を説明する。図23は、パラ
メトリック曲線近似手段2213において1つのスリッ
トのデータをパラメトリック曲線の1つであるNon−
Uniform B−Spline(ノン・ユニフォー
ム ビースプライン)曲線に指定した近似精度以下で近
似する手法のフローを示している。
【0062】まず、手順2301で計測された3次元座
標値データのうち1スリットのY−Z座標値を入力す
る。手順2302では2次差分値を算出する。手順23
03で制御点数(n+1)と階数mを指定する。手順2
304で前記2次差分値の極大点を節点とする。手順2
305で節点数に制御点数と曲線の階数mとを加えた値
が代入される。手順2306では手順2305で求めら
れた節点を用い、データを(数4)に最小自乗近似する
ことにより制御点を算出する。(数4)においてPi
制御点、Ni,pはスプライン基底関数、tはパラメータ
である。
【0063】
【数4】
【0064】手順2307で手順2306で行った最小
自乗近似の近似誤差を算出する。手順2308では前記
近似誤差が指定された許容誤差未満であるか否かを判断
する。もし、近似誤差が指定された許容誤差未満であれ
ば、手順2309で得られた節点の座標値と制御点の座
標値をスリットの形状を表すパラメータとして出力す
る。一方、手順2308で許容誤差を満たさなかった場
合は手順2311で節点移動回数に1を加え、手順23
12でデータ点と近似曲線のうち誤差の最も大きい点を
求め、その節点を中心とした左右の誤差の和を比較し、
誤差の大きい方向へ節点を微小距離移動させる。一方、
指定された回数の移動により許容誤差を満たさなけれ
ば、手順2313で制御点数を1つ増やす。新しい節点
は誤差の最も大きい位置に追加する。そして手順230
5に戻る。
【0065】以上の動作により指定された許容誤差を満
たす近似曲線を最も少ないデータ量で実現することがで
きる。但し、手順2304における節点の算出について
は、2次差分値を折れ線近似し、折れ点を節点とする方
法がある。また、差分値を用いるのではなく、あらかじ
めデータを複数次の関数で近似しておき関数の2次微分
値をとることにより、より正確な極大点を得ることがで
きるがこれらの近似手法は本発明を限定するものではな
い。また、曲線近似は各スリット毎に行うが、被測定物
の形状によっては、それぞれのスリットの第n点目を結
んで1ラインのデータを生成し曲線近似する方が適切な
近似ができる場合がある。この場合も同様の手順でデー
タを近似できることはいうまでもない。また、節点の移
動と制御点数の増加を繰り返すことにより近似誤差を減
少させていく際に、制御点を増加させても近似誤差の減
少する割合が低い場合、曲線を複数に分割し、それぞれ
異なる曲線としてパラメトリック曲線に近似すること
で、指定された近似誤差以下の曲線を得ることができ
る。また、各曲線を並列に近似することによって、近似
にかかる時間を大幅に減少することができる。
【0066】以上のように本実施例によれば、被測定物
に照射するレーザスリット光を発生するスリット光源と
なるレーザ光源2201及びミラー2202と、被測定
物2204をX軸方向へ一定ピッチで移動させるX軸移
動機構と、被測定物2204によるスリット光の散乱光
を撮像するカメラ2206と、カメラ2206からの出
力信号をデジタル化した画像信号に変換するA/D変換
器2207と、上記画像信号を記憶する画像メモリ22
08と、画像メモリ2208に記憶された画像信号より
スリット散乱光の中心位置を検出するスリット散乱光中
心位置検出手段2209と、スリット散乱光中心位置よ
り被測定物2204の3次元座標値を計算する座標演算
手段2210と、被測定物上の曲線を指示する曲線指示
手段2211と、パラメトリック曲面のパラメータを
u,vとすると、連続する前記曲線上の計測点のパラメ
ータ値のu或はvの値を揃えるように各計測点にパラメ
ータを付与するパラメータ設定手段2212と、被測定
物の全体形状を表す3次元座標値データを各スリット毎
にパラメトリック曲線に近似するパラメトリック曲線近
似手段2213と、各スリットのパラメトリック曲線を
補間する曲面を作成する補間曲面生成手段2214と、
全体系を制御するスキャナ制御手段2215と、補間曲
面生成手段2214により圧縮されたデータを入力先シ
ステムのデータフォーマットに変換するデータフォーマ
ット変換手段2216を設けることにより、曲面近似時
にしばしば発生するうねり形状を軽減し計測された形状
を保存したまま効率良くデータ量が削減され、各曲線を
独立に近似するために計算が容易であり並列処理を行う
ことにより計算時間を減少することができ、かつ入力先
システム内での形状の変更、修正が簡易なデータ形式で
3次元CADやコンピュータグラフィックスシステム2
218へ入力することができる。
【0067】(実施例5)以下、本発明の第5の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0068】図24は本発明の第5の実施例における3
次元形状入力装置のブロック結線図である。図24にお
いて、2401は被測定物に照射するスリット光を発生
させるレーザ光源、2402はスリット光の光路を変更
させるミラー、2403は被測定物に照射するスリット
光、2404は被測定物、2405は被測定物2404
をX軸方向に一定ピッチで移動させるX軸移動機構、2
406はスリット光2403の散乱光を読み取るカメ
ラ、2407はカメラ2406の出力信号をデジタル化
した画像信号に変換するA/D変換器、2408は画像
信号を記憶する画像メモリ、2409は画像信号により
スリット散乱光の中心位置を計算するスリット散乱光中
心位置検出手段、2410はスリット散乱光の中心位置
より3次元座標値を計算する座標演算手段、2416は
全体系を制御するスキャナ制御手段、2418は本装置
で得られる3次元形状データ、2419は3次元CAD
システムで、以上は図8の構成と同様なものである。
【0069】図8の構成と異なる点は、図8の被測定物
804に対し、スリット光に対する反射率が被測定物の
表面色と異なり更に互いも反射率が異なる2つの色を用
いて、それぞれの色で被測定物2404の近似を複数の
領域に分割して行うための領域を分割する曲線及び各領
域を曲面に近似する際のパラメータを設定するための曲
線を人が記入した被測定物2404に、図8の曲線指示
手段811に対し、被測定物上の異なる反射率をもつ2
つの色で記入された2種類の曲線を指示する曲線指示手
段A2411に変更した点と、曲線指示手段A2411
によって指示された領域分割のための曲線に従って3次
元座標値データを領域分割する領域分割手段2412を
追加した点と、図8のパラメータ設定手段812に対
し、分割された領域のそれぞれに於てパラメトリック曲
面のパラメータをu,vとすると曲線指示手段A241
1によって指示されたパラメータ設定のための曲線上に
ある計測点のパラメータu或はvの値を揃えるように各
計測点にパラメータを付与するパラメータ設定手段24
13に、図8の節点自動決定手段818に対し、分割さ
れた領域のそれぞれに於て節点と制御点の追加する方向
及び位置を前回の近似誤差の分散を用いて自動的に決定
する節点自動決定手段2414に、図8のパラメトリッ
ク曲面近似手段813に対し、分割された領域のそれぞ
れに於て前記節点を用いて各領域の3次元座標値データ
を逐次パラメトリック曲面に近似するパラメトリック曲
面近似手段2415に、図8のデータフォーマット変換
手段814に対し、分割された領域のそれぞれがパラメ
トリック曲面近似手段2415により圧縮されたデータ
を入力先システムのデータフォーマットに変換するデー
タフォーマット変換手段2417に変更した点である。
【0070】以上のように構成された3次元形状入力装
置について、その動作を説明する。まず、被測定物24
04が茶色であるとすると、人がスリット光に対し反射
率が茶色よりも低い色である黒色を用いて被測定物24
04上に領域を分割するための曲線を記入し、更にスリ
ット光に対し茶色よりも反射率の高い色である白色を用
いて被測定物2404上にパラメータを設定するための
曲線を記入する。領域分割線は、CAD入力後に面同志
の接続に関する修正がかかると思われる部分に描く。X
軸移動機構2405上に被測定物2404を設置する。
レーザ光源2401からのスリット光2403はミラー
2402により光路を変更しX軸移動機構2405上の
被測定物2404に照射される。以下、被測定物240
4の全体の3次元形状データを取得するまでは実施例1
と同様の動作である。曲線指示手段A2411は計測さ
れた被測定物の全体形状を表す3次元座標値データより
被測定物2404に描かれた領域を分割するための曲線
とパラメータを設定するための曲線をそれぞれの色の反
射輝度の違いにより認識し、領域分割手段2412は曲
線指示手段A2411によって抽出された曲線により3
次元座標値データを複数の領域に分割する。パラメータ
設定手段2413、節点自動決定手段2414、パラメ
トリック曲面近似手段2415は領域分割手段2412
によって抽出された各領域を個別に実施例2と同様にし
てパラメトリック曲面に近似することにより形状情報を
圧縮する。データフォーマット変換手段2417はパラ
メトリック曲面近似手段2415により近似された被測
定物2404全体の形状を表す複数のパラメトリック曲
面のパラメータ値を入力先のCADシステム用のデータ
フォーマットに変換し、フォーマット変換された3次元
形状データ2418は3次元CADシステム2419に
入力される。
【0071】曲線指示手段A2411におけるさらに詳
細な動作を説明する。まず、画像メモリ2408に一時
的に記憶される画像においてカメラの水平走査ライン毎
に最大の輝度値を求め、それをその計測点における輝度
値とする。これを各画像において繰り返すことにより各
計測点における輝度値が求められる。被測定物2404
上に記入されている領域分割及びパラメータ設定のため
の曲線はスリット光に対し反射率の異なる色を用いてい
るため、予めしきい値d1、d2を設定し、前記計測点
における輝度値dがd>d1である計測点を集合D1に
属し、d1≧d>d2である計測点を集合D2に属し、
d2≧dである計測点を集合D3に属す。そして、集合
D1に属す計測点を追跡することにより被測定物240
4上に指示したパラメータ設定のための曲線を抽出でき
る。抽出された曲線に対し、膨張処理、そして細線化処
理を施し、幅1点で連続した曲線を作成する。また、集
合D3に属す計測点を追跡することにより被測定物24
04上に指示した領域分割のための曲線を抽出できる。
なお、曲線指示手段Aにおいて、パラメータ設定のため
の曲線を指示する方法は、スリット光に対する反射率が
被測定物の表面色と異なる色を用いておおまかな前記曲
線を被測定物上に指定し前記画像信号の中で輝度値が異
なる部分およびその周辺部分から前記3次元座標値デー
タを用いて求めたエッジらしさを基に前記曲線を抽出す
るか、または求める前記曲線は被測定物のエッジ部であ
るとみなし、人手を介在すること無く自動的に前記3次
元座標値データを用いてエッジを求めるか、またはカメ
ラがスリット散乱光を読み取りまたスリット光を投射し
ていない状態の被測定物の全体を撮像するもので、前記
カメラがスリット光を撮像するかあるいはスリット光を
投射していない前記被測定物の全体の輝度情報を撮像す
るかによって出力切り換えるメモリ切替手段と、前記メ
モリ切替手段の切り替えによりスリット散乱光の画像信
号を記憶する第1の画像メモリと、前記メモリ切替手段
の切り替えによりスリット光を投射していない前記被測
定物の全体の輝度画像を記憶する第2の画像メモリとを
別に設け、求める前記曲線は被測定物のエッジ部である
とみなし、人手を介在すること無く自動的に前記輝度画
像を用いてエッジを求めるか、または被測定物の表面色
と異なる色を用いて前記曲線を被測定物上に指定しカメ
ラがスリット散乱光を読み取りまたスリット光を投射し
ていない状態の被測定物の全体を撮像するカラーカメラ
で、前記カメラがスリット光を撮像するかあるいはスリ
ット光を投射していない前記被測定物の全体の輝度情報
を撮像するかによって出力切り換えるメモリ切替手段
と、前記メモリ切替手段の切り替えによりスリット散乱
光の画像信号を記憶する第1の画像メモリと、前記メモ
リ切替手段の切り替えによりスリット光を投射していな
い前記被測定物の全体の輝度画像を記憶する第2の画像
メモリとを別に設け、輝度画像から色の違いを用いて前
記曲線を抽出するか、または測定された3次元座標値デ
ータをコンピュータに表示し、表示された前記3次元座
標値データに対しマウスを用いて人間が曲線を指示して
も良い。
【0072】次に、パラメトリック曲面近似手段241
5におけるさらに詳細な動作を説明する。まず、領域の
境界を追跡し、3つあるいはそれ以上の曲面が交わる点
を全て抽出する。得られた点で領域の境界を分割し、分
割された境界上の点列をそれぞれ節点自動決定手段24
14で決定された節点を用いてスプライン曲線に近似す
る。近似精度が低い場合は境界を更に2分割してそれぞ
れスプライン曲線に近似する。近似方法はパラメトリッ
ク曲線近似手段2213と同様である。次に、曲線近似
で得られた制御点を既知として領域内の点列をスプライ
ン曲面に近似する。曲面近似は実施例2に記述した方法
と同様である。このとき、既知とした制御点は曲面の制
御点列の端点とする。領域境界が3つの曲線に分割され
た場合は、曲線の端点のうち、任意の一制御点を重複さ
せて、最小自乗近似を行う。また、5つ以上に分割され
た場合は、まず任意の2つのスプライン曲線に近似した
境界においてそれぞれその両端点を結ぶ直線の垂直2等
分線を算出し、更にその交点を求める。次に、隣合う2
つの曲線の共通の端点と各曲線の中点と、算出した垂直
2等分線の交点の以上4点を頂点として、1つの小領域
とし、各小領域単位にスプライン曲面に近似する。従っ
て、隣あう小領域は共通の境界曲線であるため、曲面の
境界は同一の制御点となる。例えば、5角形であれば、
5つの小領域のスプライン曲面から構成される。なお、
各領域の近似は、実施例3に示したように、第1回目の
近似はユニフォームな節点でパラメトリック曲面近似を
行い、2回目以降においては前回迄の近似結果に基づ
き、3次元座標値データをそのままパラメトリック曲面
に近似するか、或は3次元座標値データを被測定物24
04の形状に関係なく機械的に2分割してからパラメト
リック曲面に近似するか、或は3次元座標値データの点
群から特徴点列を抽出しその特徴点を用いて多角形パッ
チで面を構築するかの3通りの処理方法においてどの方
法を用いるかを決定することにより指定精度以下の曲面
を得るまで3次元座標値データをパラメトリック曲面に
繰り返して近似するものでも良い。
【0073】以上のように本実施例によれば、スリット
光に対する反射率が被測定物の表面色と異なり更に互い
も反射率が異なる2つの色を用いて、それぞれの色で被
測定物の近似を複数の領域に分割して行うための領域を
分割する曲線及び各領域を曲面に近似する際のパラメー
タを設定するための曲線を人が記入した被測定物240
4と、被測定物2404に照射するレーザスリット光を
発生するスリット光源としてのレーザ光源2401及び
ミラー2402と、被測定物2404をX軸方向へ一定
ピッチで移動させるX軸移動機構2405と、被測定物
2404によるスリット光の散乱光を撮像するカメラ2
406と、カメラ2406からの出力信号をデジタル化
した画像信号に変換するA/D変換器2407と、上記
画像信号を記憶する画像メモリ2408と、画像メモリ
2408に記憶された画像信号よりスリット散乱光の中
心位置を検出するスリット散乱光中心位置検出手段24
09と、スリット散乱光中心位置より被測定物2404
の3次元座標値を計算する座標演算手段2410と、被
測定物上の異なる反射率をもつ2つの色で記入された2
種類の曲線を指示する曲線指示手段A2411と、曲線
指示手段A2411によって指示された領域分割のため
の曲線に従って3次元座標値データを領域分割する領域
分割手段2412と、分割された領域のそれぞれに於て
パラメトリック曲面のパラメータをu,vとすると曲線
指示手段A2411によって指示されたパラメータ設定
のための曲線上にある計測点のパラメータu或はvの値
を揃えるように各計測点にパラメータを付与するパラメ
ータ設定手段2413と、分割された領域のそれぞれに
於て節点と制御点の追加する方向及び位置を前回の近似
誤差の分散を用いて自動的に決定する節点自動決定手段
2414と、分割された領域のそれぞれに於て前記節点
を用いて各領域の3次元座標値データを逐次パラメトリ
ック曲面に近似するパラメトリック曲面近似手段241
5と、分割された領域のそれぞれがパラメトリック曲面
近似手段2415により圧縮されたデータを入力先シス
テムのデータフォーマットに変換するデータフォーマッ
ト変換手段2417と、全体系を制御するスキャナ制御
手段2416を設けることにより、計測された形状を保
存したまま効率良くデータ量が削減され、かつ入力先シ
ステム内での意図した形状の変更、修正が簡易にできる
データ形式で3次元CADやコンピュータグラフィック
スシステム2419へ入力することができる。
【0074】(実施例6)以下、本発明の第6の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0075】図25は本発明の第6の実施例における3
次元形状入力装置の構成図である。図25において、2
501は被測定物2504に照射するスリット光を発生
させるレーザ光源、2502はスリット光の光路を変更
させるミラー、2503は被測定物2504に照射する
スリット光、2505は被測定物2504をX軸方向に
一定ピッチで移動させるX軸移動機構、2506はスリ
ット光2503の散乱光を読み取るカメラ、2507は
カメラ2506の出力信号をデジタル化した画像信号に
変換するA/D変換器、2508は画像信号を記憶する
画像メモリ、2509は画像信号によりスリット散乱光
の中心位置を計算するスリット散乱光中心位置検出手
段、2510はスリット散乱光の中心位置より3次元座
標値を計算する座標演算手段、2516は全体系を制御
するスキャナ制御手段、2518は本装置で得られる3
次元形状データ、2519は3次元CADシステムで、
以上は図24の構成と同様なものである。本実施例では
レーザ光源2501として波長633nmのHe−Ne
(ヘリウムーネオン)レーザを用いた。なお、レーザ光
源2501として用いるレーザの波長は本発明を限定す
るものではない。
【0076】図24の構成と異なる点は、図24におけ
る被測定物2404に対し、スリット光に対する反射率
が被測定物の表面色と異なり更に互いも反射率が異なる
2つの色を用いて、それぞれの色で被測定物の近似を複
数の領域に分割して行うための領域を分割する曲線及び
各領域を曲面に近似する際のパラメータを設定するため
の曲線を人がおおまかに太めに記入した被測定物250
4に変更した点、図24における曲線指示手段A241
1に対し、画像信号の輝度値が被測定物2504の表面
色と異なる画素とその周辺画素より計測データから求め
たエッジらしさを基に領域分割線を抽出する曲線指示手
段B2511に変更した点、図24における領域分割手
段2412に対し、曲線指示手段Bによって指示された
領域分割のための曲線に従って3次元座標値データを領
域分割する領域分割手段2512に変更した点と、図2
4におけるパラメータ設定手段2413に対し、分割さ
れた領域のそれぞれに於てパラメトリック曲面のパラメ
ータをu,vとすると曲線指示手段B2511によって
指示されたパラメータ設定のための曲線上にある計測点
のパラメータu或はvの値を揃えるように各計測点にパ
ラメータを付与するパラメータ設定手段2513に変更
した点と、図24における節点自動決定手段2414に
対し、分割された領域のそれぞれに於て節点と制御点の
追加する方向及び位置を前回の近似誤差の分散を用いて
自動的に決定する節点自動決定手段2514に変更した
点と、図24におけるパラメトリック曲面近似手段24
15に対し、分割された領域のそれぞれに於て前記節点
を用いて各領域の3次元座標値データを逐次パラメトリ
ック曲面に近似するパラメトリック曲面近似手段251
5と、図24におけるデータフォーマット変換手段24
17に対し、分割された領域のそれぞれがパラメトリッ
ク曲面近似手段2515により圧縮されたデータを入力
先システムのデータフォーマットに変換するデータフォ
ーマット変換手段2517に変更した点である。
【0077】以上のように構成された3次元形状入力装
置について、その動作を説明する。まず、被測定物24
04が茶色であるとすると、人がスリット光に対し反射
率が茶色よりも低い色である黒色を用いて被測定物12
04上に領域を分割するためのおおまかな曲線を太めに
記入し、更にスリット光に対し茶色よりも反射率の高い
色である白色を用いて被測定物1204上にパラメータ
を設定するためのおおまかな曲線を太めに記入する。領
域分割のための曲線は、CAD入力後に面同志の接続に
関する修正がかかると思われる部分に描く。主にエッジ
に相当する部分である。X軸移動機構2505上に被測
定物2504を設置する。レーザ光源2501からのス
リット光2503はミラー2502により光路を変更し
X軸移動機構2505上の被測定物2504に照射され
る。以下、被測定物2504の全体の3次元形状データ
を取得するまでは実施例1と同様の動作である。曲線指
示手段B2511は計測された被測定物の全体形状を表
す3次元座標値データより被測定物2504に描かれた
領域を分割するための曲線とパラメータを設定するため
の曲線をそれぞれの色の反射輝度の違いにより認識し、
さらに、その反射輝度が異なる画素とその周辺画素より
計測データから求めたエッジらしさを基に領域分割のた
めの曲線及びパラメータ設定をするための曲線を抽出す
る。以下、実施例5と同様にして、領域分割手段251
2は曲線指示手段B2511によって抽出された領域分
割のための曲線により3次元座標値データを複数の領域
に分割し、パラメータ設定手段2513、節点自動決定
手段2514、パラメトリック曲面近似手段2515は
領域分割手段2512によって抽出された各領域を個別
に実施例2と同様にしてパラメトリック曲面に近似する
ことにより形状情報を圧縮し、データフォーマット変換
手段2517はパラメトリック曲面近似手段2515に
より近似された被測定物2504全体の形状を表す複数
のパラメトリック曲面のパラメータ値を入力先のCAD
システム用のデータフォーマットに変換し、フォーマッ
ト変換された3次元形状データ2518は3次元CAD
システム2519に入力される。
【0078】曲線指示手段B2511におけるさらに詳
細な動作を説明する。まず、画像メモリ2508に一時
的に記憶される画像においてカメラの水平走査ライン毎
に最大の輝度値を求め、それをその計測点における輝度
値とする。これを各画像において繰り返すことにより各
計測点における輝度値が求められる。被測定物2504
上に記入されている領域分割及びパラメータ設定のため
の曲線はスリット光に対し反射率の異なる色を用いてい
るため、予めしきい値d1、d2を設定し、前記計測点
における輝度値dがd>d1である計測点を集合D1に
属し、d1≧d>d2である計測点を集合D2に属し、
d2≧dである計測点を集合D3に属す。そして、集合
D1に属す計測点列は被測定物2504上に指示したパ
ラメータ設定のための曲線を含む領域を成す。なぜな
ら、人間が指示した曲線はおおまかで太めに記入された
ものだからである。同様にして、集合D3に属す計測点
は被測定物2504上に指示した領域分割のための曲線
を含む領域を成す。そして、各領域に於て計測データか
ら求めたエッジらしさを基に領域分割するための曲線と
パラメータ設定のための曲線をそれぞれ抽出する。図2
6は輝度値が被測定物表面と異なる2種類の画素及びそ
の周辺画素より計測データから求めたエッジらしさを基
に領域分割するための曲線を集合D3より抽出する手法
のフローを示している。なお、パラメータ設定のための
曲線も同様にして集合D1より抽出することができる。
【0079】まず、手順2601で画像メモリ2508
に記憶されている画像信号を入力する。手順2602で
D3に含まれる画素を抽出する。手順2603では手順
2602で抽出された画素に対し8近傍膨張処理を行
う。得られた画像は領域分割指示線を膨張したものであ
るため、真の領域分割線を含む領域を表している。これ
を領域分割線周辺領域と呼ぶ。手順2604では領域分
割線周辺領域内の点列の3次元座標値データの奥行きz
座標値に対し、エッジ検出オペレータを施す。その結果
得られた値をエッジらしさを表すエッジ強度と呼ぶ。ま
た、エッジ検出オペレータとしてKirsch(キルシュ)オ
ペレータを図27に示す。手順2605で領域分割線周
辺領域内の全画素のうち最もエッジ強度の弱い画素を捜
して注目画素とし、注目画素が削除可能か否かを判断す
る。削除可能性は注目画素の8近傍内に2画素しか存在
せず、更にその2画素が隣接していなければ、注目画素
は削除不可能であるとし、それ以外のときには削除す
る。削除可能性の実施例を図28に示す。手順2605
を削除可能な画素がなくなるまで繰り返す(手順260
6)ことにより領域分割線周辺領域を細線化することが
できる。以上の動作により細線化された結果を領域分割
のための曲線或はパラメータ設定のための曲線とする。
【0080】なお、曲線指示手段B2511において、
パラメータ設定のための曲線を指示する方法は、スリッ
ト光に対する反射率が被測定物の表面色と異なる色を用
いて前記曲線を被測定物上に指定し前記画像信号の中で
輝度値が異なる部分を前記曲線として抽出する曲線指示
手段A2411か、または求める前記曲線は被測定物の
エッジ部であるとみなし、人手を介在すること無く自動
的に前記3次元座標値データを用いてエッジを求める
か、またはカメラがスリット散乱光を読み取りまたスリ
ット光を投射していない状態の被測定物の全体を撮像す
るもので、前記カメラがスリット光を撮像するかあるい
はスリット光を投射していない前記被測定物の全体の輝
度情報を撮像するかによって出力切り換えるメモリ切替
手段と、前記メモリ切替手段の切り替えによりスリット
散乱光の画像信号を記憶する第1の画像メモリと、前記
メモリ切替手段の切り替えによりスリット光を投射して
いない前記被測定物の全体の輝度画像を記憶する第2の
画像メモリとを別に設け、求める前記曲線は被測定物の
エッジ部であるとみなし、人手を介在すること無く自動
的に前記輝度画像を用いてエッジを求めるか、または被
測定物の表面色と異なる色を用いて前記曲線を被測定物
上に指定しカメラがスリット散乱光を読み取りまたスリ
ット光を投射していない状態の被測定物の全体を撮像す
るカラーカメラで、前記カメラがスリット光を撮像する
かあるいはスリット光を投射していない前記被測定物の
全体の輝度情報を撮像するかによって出力切り換えるメ
モリ切替手段と、前記メモリ切替手段の切り替えにより
スリット散乱光の画像信号を記憶する第1の画像メモリ
と、前記メモリ切替手段の切り替えによりスリット光を
投射していない前記被測定物の全体の輝度画像を記憶す
る第2の画像メモリとを別に設け、輝度画像から色の違
いを用いて前記曲線を抽出するか、または測定された3
次元座標値データをコンピュータに表示し、表示された
前記3次元座標値データに対しマウスを用いて人間が曲
線を指示しても良い。
【0081】以上のように本実施例によれば、スリット
光に対する反射率が被測定物の表面色と異なり更に互い
も反射率が異なる2つの色を用いて、それぞれの色で被
測定物の近似を複数の領域に分割して行うための領域を
分割する曲線及び各領域を曲面に近似する際のパラメー
タを設定するための曲線を人がおおまかに太めに記入し
た被測定物2504と、被測定物2504に照射するレ
ーザスリット光を発生するスリット光源としてのレーザ
光源2501及びミラー2502と、被測定物2504
をX軸方向へ一定ピッチで移動させるX軸移動機構25
05と、被測定物2504によるスリット光の散乱光を
撮像するカメラ2506と、カメラ2506からの出力
信号をデジタル化した画像信号に変換するA/D変換器
2507と、上記画像信号を記憶する画像メモリ250
8と、画像メモリ2508に記憶された画像信号よりス
リット散乱光の中心位置を検出するスリット散乱光中心
位置検出手段2509と、スリット散乱光中心位置より
被測定物2504の3次元座標値を計算する座標演算手
段2510と、画像信号の輝度値が被測定物2504の
表面色と異なる画素とその周辺画素より計測データから
求めたエッジらしさを基に領域分割のための曲線及び各
領域を曲面近似する際のパラメータ設定に用いる曲線を
抽出する曲線指示手段B2511と、曲線指示手段B2
511によって指示された領域分割のための曲線に従っ
て3次元座標値データを領域分割する領域分割手段25
12と、分割された領域のそれぞれに於てパラメトリッ
ク曲面のパラメータをu,vとすると曲線指示手段B2
511によって指示されたパラメータ設定のための曲線
上にある計測点のパラメータu或はvの値を揃えるよう
に各計測点にパラメータを付与するパラメータ設定手段
2513と、分割された領域のそれぞれに於て節点と制
御点の追加する方向及び位置を前回の近似誤差の分散を
用いて自動的に決定する節点自動決定手段2514と、
分割された領域のそれぞれに於て前記節点を用いて各領
域の3次元座標値データを逐次パラメトリック曲面に近
似するパラメトリック曲面近似手段2515と、分割さ
れた領域のそれぞれがパラメトリック曲面近似手段25
15により圧縮されたデータを入力先システムのデータ
フォーマットに変換するデータフォーマット変換手段2
517と、全体系を制御するスキャナ制御手段2516
を設けることにより、計測された形状を保存したまま効
率良くデータ量が削減され、かつ入力先システム内での
意図した形状の変更、修正が簡易にできるデータ形式で
3次元CADやコンピュータグラフィックスシステム2
519へ入力することができる。
【0082】(実施例7)以下、本発明の第7の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0083】図29は本発明の第7の実施例における3
次元形状入力装置の構成図である。図29において、2
901は被測定物2904に照射するスリット光を発生
させるレーザ光源、2902はスリット光の光路を変更
させるミラー、2903は被測定物2904に照射する
スリット光、2905は被測定物2904をX軸方向に
一定ピッチで移動させるX軸移動機構、2906はスリ
ット光2903の散乱光を読み取るカメラ、2907は
カメラ2906の出力信号をデジタル化した画像信号に
変換するA/D変換器、2908は画像信号を記憶する
画像メモリ、2909は画像信号によりスリット散乱光
の中心位置を計算するスリット散乱光中心位置検出手
段、2910はスリット散乱光の中心位置より3次元座
標値を計算する座標演算手段、2916は全体系を制御
するスキャナ制御手段、2918は本装置で得られる3
次元形状データ、2919は3次元CADシステムで、
以上は図24の構成と同様なものである。
【0084】図24の構成と異なる点は、図24におけ
る被測定物2404に対し、人間が曲線を記入しない被
測定物2904に変更した点と、図24における曲線指
示手段A2411に対し、計測された被測定物の全体形
状を表す3次元座標値データを用いて被測定物の形状を
領域分割する曲線を自動的に抽出し、更に各領域に対し
てしきい値を緩めて同様の操作を行うことにより各領域
を曲面に近似する際のパラメータを設定するための曲線
を抽出する曲線指示手段C2911に変更した点、図2
4における領域分割手段2412に対し、曲線指示手段
C2911によって指示された領域分割のための曲線に
従って3次元座標値データを領域分割する領域分割手段
2912に変更した点と、図24におけるパラメータ設
定手段2413に対し、分割された領域のそれぞれに於
てパラメトリック曲面のパラメータをu,vとすると曲
線指示手段C2911によって指示されたパラメータ設
定のための曲線上にある計測点のパラメータu或はvの
値を揃えるように各計測点にパラメータを付与するパラ
メータ設定手段2913に変更した点と、図24におけ
る節点自動決定手段2414に対し、分割された領域の
それぞれに於て節点と制御点の追加する方向及び位置を
前回の近似誤差の分散を用いて自動的に決定する節点自
動決定手段2914に変更した点と、図24におけるパ
ラメトリック曲面近似手段2415に対し、分割された
領域のそれぞれに於て前記節点を用いて各領域の3次元
座標値データを逐次パラメトリック曲面に近似するパラ
メトリック曲面近似手段2915と、図24におけるデ
ータフォーマット変換手段2417に対し、分割された
領域のそれぞれがパラメトリック曲面近似手段2915
により圧縮されたデータを入力先システムのデータフォ
ーマットに変換するデータフォーマット変換手段291
7に変更した点である。
【0085】以上のように構成された3次元形状入力装
置について、その動作を説明する。X軸移動機構290
5上に被測定物2904を設置する。レーザ光源290
1からのスリット光2903はミラー2902により光
路を変更しX軸移動機構2905上の被測定物2904
に照射される。以下、被測定物2904の全体の3次元
形状データを取得するまでは実施例1と同様の動作であ
る。曲線指示手段C2911は計測された被測定物の全
体形状を表す3次元座標値データを用いて被測定物の形
状を領域分割する曲線を自動的に抽出し、更に各領域に
対してしきい値を緩めて同様の操作を行うことにより各
領域を曲面に近似する際のパラメータを設定するための
曲線を自動的に抽出する。以下、実施例5と同様にし
て、領域分割手段2912は曲線指示手段C2911に
よって抽出された領域分割のための曲線により3次元座
標値データを複数の領域に分割し、パラメータ設定手段
2913、節点自動決定手段2914、パラメトリック
曲面近似手段2915は領域分割手段2912によって
抽出された各領域を個別に実施例2と同様にしてパラメ
トリック曲面に近似することにより形状情報を圧縮し、
データフォーマット変換手段2917はパラメトリック
曲面近似手段2915により近似された被測定物290
4全体の形状を表す複数のパラメトリック曲面のパラメ
ータ値を入力先のCADシステム用のデータフォーマッ
トに変換し、フォーマット変換された3次元形状データ
2918は3次元CADシステム2919に入力され
る。
【0086】曲線指示手段C2911におけるさらに詳
細な動作を説明する。曲線指示手段C2911は計測さ
れた被測定物の全体形状を表す3次元座標値データを用
いて被測定物の形状を領域分割する曲線を自動的に抽出
し、更に各領域に対してしきい値を緩めて同様の操作を
行うことにより各領域を曲面に近似する際のパラメータ
を設定するための曲線を自動的に抽出する。図30は曲
線指示手段C2911において被測定物の全体形状を表
す3次元座標値データを用いて被測定物を自動的に領域
分割する手法のフローを示している。
【0087】まず、手順3001で計測された被測定物
の3次元座標値を入力する。手順3002で計測点列を
3×3の小領域に分割する。手順3003で各小領域を
更に1まわり増やした5×5の点列を用いて二次多項式
(数5)に最小自乗近似する。
【0088】
【数5】
【0089】手順3004で各小領域において平均曲率
Hおよびガウス曲率Kを(数5)を用いて(数6)によ
り求める。
【0090】
【数6】
【0091】手順3005で平均曲率H及びガウス曲率
Kの零、正、負の組合せにより各小領域にラベルをつ
け、ラベルマップを作成する。ラベルは、零に近い値を
零とみなすためのしきい値K0,H0(K0>0,H0
0)を設定し、K>K0,H<ーH0のときラベル1、K
>K0,H>H0のときラベル2、K0>K>ーK0,H<
ーH 0のときラベル3、K0>K>ーK0,H>H0のとき
ラベル4、K0>K>ーK0,H0>H>ーH0のときラベ
ル5、K<ーK0,H0>H>ーH0のときラベル6、K
<ーK0,H<ーH0のときラベル7、K<ーK0,H>
0のときラベル8を与える。各ラベルは図31に示す
8タイプの曲面の分類を表す。手順3006ではラベル
マップにおいてある小領域に注目し、その8近傍のラベ
ルのうち最も数の多いラベル番号に注目する小領域のラ
ベル番号を書き換える。同数のラベルがある場合はさら
に12近傍、15近傍と、広い近傍において同じラベル
番号の数を数え、注目する小領域のラベルを書き換え
る。次に、手順3007で各小領域の法線ベクトルを
(数5)を用いて算出する。手順3008で各3×3小
領域においてその8近傍の小領域とそれぞれ法線ベクト
ルの内積を求める。手順3009で内積値を2値化し、
ルーフエッジを得る。手順3010でルーフエッジを横
切らないように同じラベル番号の小領域を統合し、手順
3011で閉領域として抽出する。以上の動作により3
次元データから被測定物の領域分割を自動的に行うこと
ができる。求める曲線は、領域の境界線となる。
【0092】同様にして、手順3001で入力する3次
元座標値データを、被測定物全体の3次元座標値データ
に代わって、各領域の3次元座標値データに変更し、更
に手順3009における2値化でしきい値を緩めること
によりパラメータ設定のための曲線を抽出することがで
きる。
【0093】なお、曲線指示手段C2911において、
パラメータ設定のための曲線を指示する方法は、スリッ
ト光に対する反射率が被測定物の表面色と異なる色を用
いて前記曲線を被測定物上に指定し前記画像信号の中で
輝度値が異なる部分を前記曲線として抽出する曲線指示
手段A2411か、又はスリット光に対する反射率が被
測定物の表面色と異なる色を用いて前記曲線を被測定物
上におおまかで太めに指定し前記画像信号の中で輝度値
が異なる部分及びその周辺部分から3次元座標値データ
を用いて求めたエッジらしさを基に曲線を抽出する曲線
指示手段B2511か、またはカメラがスリット散乱光
を読み取りまたスリット光を投射していない状態の被測
定物の全体を撮像するもので、前記カメラがスリット光
を撮像するかあるいはスリット光を投射していない前記
被測定物の全体の輝度情報を撮像するかによって出力切
り換えるメモリ切替手段と、前記メモリ切替手段の切り
替えによりスリット散乱光の画像信号を記憶する第1の
画像メモリと、前記メモリ切替手段の切り替えによりス
リット光を投射していない前記被測定物の全体の輝度画
像を記憶する第2の画像メモリとを別に設け、求める前
記曲線は被測定物のエッジ部であるとみなし、人手を介
在すること無く自動的に前記輝度画像を用いてエッジを
求めるか、または被測定物の表面色と異なる色を用いて
前記曲線を被測定物上に指定しカメラがスリット散乱光
を読み取りまたスリット光を投射していない状態の被測
定物の全体を撮像するカラーカメラで、前記カメラがス
リット光を撮像するかあるいはスリット光を投射してい
ない前記被測定物の全体の輝度情報を撮像するかによっ
て出力切り換えるメモリ切替手段と、前記メモリ切替手
段の切り替えによりスリット散乱光の画像信号を記憶す
る第1の画像メモリと、前記メモリ切替手段の切り替え
によりスリット光を投射していない前記被測定物の全体
の輝度画像を記憶する第2の画像メモリとを別に設け、
輝度画像から色の違いを用いて前記曲線を抽出するか、
または測定された3次元座標値データをコンピュータに
表示し、表示された前記3次元座標値データに対しマウ
スを用いて人間が曲線を指示しても良い。
【0094】以上のように本実施例によれば、被測定物
2904に照射するレーザスリット光を発生するスリッ
ト光源としてのレーザ光源2901及びミラー2902
と、被測定物2904をX軸方向へ一定ピッチで移動さ
せるX軸移動機構2905と、被測定物2904による
スリット光の散乱光を撮像するカメラ2906と、カメ
ラ2906からの出力信号をデジタル化した画像信号に
変換するA/D変換器2907と、上記画像信号を記憶
する画像メモリ2908と、画像メモリ2908に記憶
された画像信号よりスリット散乱光の中心位置を検出す
るスリット散乱光中心位置検出手段2909と、スリッ
ト散乱光中心位置より被測定物2904の3次元座標値
を計算する座標演算手段2910と、求める曲線は被測
定物のエッジ部であるとみなし自動的に前記3次元座標
値データを用いてエッジを求めることにより領域分割の
ための曲線を抽出し、同様の方法を各領域に対し行うこ
とによりパラメータ設定のための曲線を抽出する曲線指
示手段C2911と、曲線指示手段C2911によって
指示された領域分割のための曲線に従って3次元座標値
データを領域分割する領域分割手段2912と、分割さ
れた領域のそれぞれに於てパラメトリック曲面のパラメ
ータをu,vとすると曲線指示手段C2911によって
指示されたパラメータ設定のための曲線上にある計測点
のパラメータu或はvの値を揃えるように各計測点にパ
ラメータを付与するパラメータ設定手段2913と、分
割された領域のそれぞれに於て節点と制御点の追加する
方向及び位置を前回の近似誤差の分散を用いて自動的に
決定する節点自動決定手段2914と、分割された領域
のそれぞれに於て前記節点を用いて各領域の3次元座標
値データを逐次パラメトリック曲面に近似するパラメト
リック曲面近似手段2915と、分割された領域のそれ
ぞれがパラメトリック曲面近似手段2915により圧縮
されたデータを入力先システムのデータフォーマットに
変換するデータフォーマット変換手段2917と、全体
系を制御するスキャナ制御手段2916を設けることに
より、計測された形状を保存したまま効率良くデータ量
が削減され、かつ入力先システム内での意図した形状の
変更、修正が簡易にできるデータ形式で3次元CADや
コンピュータグラフィックスシステム2919へ入力す
ることができる。
【0095】(実施例8)以下、本発明の第8の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0096】図32は本発明の第8の実施例における3
次元形状入力装置の構成図である。図32において、3
201は被測定物3204に照射するスリット光を発生
させるレーザ光源、3202はスリット光の光路を変更
させるミラー、3203は被測定物3204に照射する
スリット光、3205は被測定物3204をX軸方向に
一定ピッチで移動させるX軸移動機構、3206はスリ
ット光3203の散乱光を読み取りまたスリット光を投
射していない状態の被測定物3204全体を撮像するカ
メラ、3207はカメラ3206の出力信号をデジタル
化した画像信号に変換するA/D変換器、3208はカ
メラ3206によってスリット光を撮像したかあるいは
スリット光を投射していない被測定物3204全体の輝
度情報を撮像したかにより入力するメモリを切り換える
メモリ切替手段、3209はスリット散乱光の画像信号
を記憶する画像メモリ、3210はスリット光を投射し
ていない被測定物全体の輝度画像を記憶する画像メモ
リ、3211はメモリ切替手段3208、画像メモリ3
209、3210を制御するCPU、3212は画像メ
モリ3209からの画像信号によりスリット散乱光の中
心位置を計算するスリット散乱光中心位置検出手段、3
213はスリット散乱光の中心位置より3次元座標値を
計算する座標演算手段、3214は画像メモリ3210
に記憶されている被測定物の輝度画像より自動的に領域
を分割するための曲線及びパラメータ設定手段のための
曲線を抽出する曲線指示手段D、3215は曲線指示手
段D3214によって抽出された領域分割のための曲線
を用いて被測定物の全体形状を複数の領域に分割する領
域分割手段、3216はパラメトリック曲面のパラメー
タをu,vとすると曲線指示手段D3214によって抽
出された連続する前記曲線上の計測点のパラメータ値の
u或はvの値を揃えるように各計測点にパラメータを付
与するパラメータ設定手段、3217は節点と制御点の
追加する方向及び位置を前回の近似誤差の分散を用いて
自動的に決定する節点自動決定手段、3218は領域分
割手段3215により領域分割された各領域毎に前記節
点を用いて3次元座標値データをパラメトリック曲面に
近似するパラメトリック曲面近似手段、3220はパラ
メトリック曲面近似手段3218により圧縮されたデー
タを入力先システムのデータフォーマットに変換するデ
ータフォーマット変換手段、3219は全体系を制御す
るスキャナ制御手段、3221は本装置で得られる3次
元形状データ、3222は3次元CADシステムであ
る。
【0097】以上のように構成された3次元形状入力装
置について、その動作を説明する。まず、レーザ光源3
201からのスリット光3203はミラー3202によ
り光路を変更し被測定物3204に照射される。被測定
物3204はスリット光3203を受けながらX軸移動
機構3205によりX軸方向に一定ピッチで移動する。
カメラ3206は移動中の被測定物3204からのスリ
ット散乱光を移動に同期して撮像する。この場合、撮像
されたカメラ3206上のスリット散乱光の像は被測定
物3204の表面の形状に応じたスリット散乱光の凹凸
を示している。A/D変換器3207はカメラ3206
の信号をデジタル信号に変換し、この信号はメモリ切替
手段3208により画像メモリ3209に画像信号とし
て一時的に記憶される。スリット散乱光中心位置検出手
段3212は画像信号からカメラの水平走査ライン毎に
スリット散乱光の輝度の中心位置を求め、測定点の像と
みなす。座標演算手段3213において測定点の像とカ
メラのレンズ中心を結ぶ直線とカメラの光軸のなす角、
および基線長(スリット光源からカメラのレンズ中心ま
での距離)と、レーザスリット光の投射角度を用いて三
角測量法の原理により測定点の3次元座標値を計算す
る。このようにして1つのスリット光に対して被測定物
の3次元形状データを取得する。そして移動ピッチ毎の
3次元形状データを取得することで、最終的に被測定物
3204の全体の3次元形状データを取得する。
【0098】次に被測定物3204にスリット光を投射
することを止め、カメラ3206は再び被測定物320
4を撮像する。この場合、カメラ3206上には被測定
物3204全体の輝度情報が撮像される。A/D変換器
3207はカメラ3206の信号をデジタル信号に変換
し、この信号はメモリ切替手段3208により画像メモ
リ3210に画像信号として記憶される。曲線指示手段
D3213は画像信号から被測定物3204の形状を分
割するための曲線及び各領域を曲面近似する際のパラメ
ータ設定に用いる曲線を自動的に抽出する。以下、実施
例5と同様にして、領域分割手段3215は曲線指示手
段D3214によって抽出された領域分割のための曲線
により3次元座標値データを複数の領域に分割し、パラ
メータ設定手段3216、節点自動決定手段3217、
パラメトリック曲面近似手段3218は領域分割手段3
215によって抽出された各領域を個別に実施例2と同
様にしてパラメトリック曲面に近似することにより形状
情報を圧縮し、データフォーマット変換手段3220は
パラメトリック曲面近似手段3218により近似された
被測定物3204全体の形状を表す複数のパラメトリッ
ク曲面のパラメータ値を入力先のCADシステム用のデ
ータフォーマットに変換し、フォーマット変換された3
次元形状データ3221は3次元CADシステム322
2に入力される。
【0099】以下、曲線指示手段D3214のさらに詳
細な動作を説明する。図33は、曲線指示手段3214
において輝度情報を用いて被測定物を自動的に領域分割
する手法のフローを示している。
【0100】まず、手順3301で被測定物の輝度情報
を入力する。手順3302で前記輝度画像に対しKirsch
型オペレーターを施す。図27にKirsch型オペレーター
を示す。手順3303で予め設定されているしきい値に
よりKirsch型オペレーターによる1次差分値を2値化
し、エッジを抽出する。手順3304では手順3303
で得られたエッジ画像に4連結膨張を施す。手順330
5でエッジを細線化する。手順3306でエッジを追跡
することによりエッジによって分割された閉領域を抽出
する。手順3307で閉領域の統合を行う。統合は隣合
う2つの閉領域においてその共通境界の画素数Iと、共
通境界において濃度差があるしきい値よりも小さい画素
数Wとから(数7)によりRを算出し、予め設定されて
いるしきい値R0よりもRが大きければ2つの領域を統
合する。
【0101】
【数7】
【0102】以上の動作により輝度データから被測定物
の領域分割を自動的に行うことができる。求める領域を
分割する曲線は分割された領域の境界を指す。以上の手
順において手順3301で入力する輝度画像を分割され
た各領域内の輝度画像とし、手順3303における2値
化のしきい値を緩めることにより、パラメータ設定のた
めの曲線を自動的に抽出することができる。
【0103】なお、曲線指示手段D3214において、
パラメータ設定のための曲線を指示する方法は、スリッ
ト光に対する反射率が被測定物の表面色と異なる色を用
いて前記曲線を被測定物上に指定し前記画像信号の中で
輝度値が異なる部分を前記曲線として抽出する曲線指示
手段A2411か、スリット光に対する反射率が被測定
物の表面色と異なる色を用いておおまかで太めに前記曲
線を被測定物上に指定し前記画像信号の中で輝度値が異
なる部分及びその周辺部分から3次元座標値データを用
いて求めたエッジらしさを基に前記曲線を抽出する曲線
指示手段B2511か、または求める前記曲線は被測定
物のエッジ部であるとみなし、人手を介在すること無く
自動的に前記3次元座標値データを用いてエッジを求め
る曲線指示手段C2911か、または被測定物の表面色
と異なる色を用いて前記曲線を被測定物上に指定しカメ
ラがスリット散乱光を読み取りまたスリット光を投射し
ていない状態の被測定物の全体を撮像するカラーカメラ
で、前記カメラがスリット光を撮像するかあるいはスリ
ット光を投射していない前記被測定物の全体の輝度情報
を撮像するかによって出力切り換えるメモリ切替手段
と、前記メモリ切替手段の切り替えによりスリット散乱
光の画像信号を記憶する第1の画像メモリと、前記メモ
リ切替手段の切り替えによりスリット光を投射していな
い前記被測定物の全体の輝度画像を記憶する第2の画像
メモリとを別に設け、輝度画像から色の違いを用いて前
記曲線を抽出するか、または測定された3次元座標値デ
ータをコンピュータに表示し、表示された前記3次元座
標値データに対しマウスを用いて人間が曲線を指示して
も良い。
【0104】以上のように本実施例によれば、被測定物
3204に照射するスリット光を発生させるレーザ光源
としてのレーザ光源3201及びミラー3202と、被
測定物3204をX軸方向に一定ピッチで移動させるX
軸移動機構3205と、スリット光の散乱光を読み取り
またスリット光を投射していない状態の被測定物320
4全体を撮像するカメラ3206と、カメラ3206の
出力信号をデジタル化した画像信号に変換するA/D変
換器3207と、カメラ3206によってスリット光を
撮像したかあるいはスリット光を投射していない被測定
物3204全体の輝度情報を撮像したかにより出力を切
り換えるメモリ切替手段3208と、スリット散乱光の
画像信号を記憶する第一の画像メモリ3209と、スリ
ット光を投射していない被測定物全体の輝度画像を記憶
する第二の画像メモリ3210と、メモリ切替手段32
08及び画像メモリ3209と3210を制御するCP
U3211と、第一の画像メモリ3209からの画像信
号によりスリット散乱光の中心位置を計算するスリット
散乱光中心位置検出手段3212と、スリット散乱光の
中心位置より3次元座標値を計算する座標演算手段32
13と、第二の画像メモリ3210に記憶されている被
測定物3204の輝度画像より領域分割を行うための曲
線及びパラメータ設定のための曲線を抽出する曲線指示
手段D3214と、曲線指示手段D3214によって指
示された領域分割のための曲線に従って3次元座標値デ
ータを領域分割する領域分割手段3215と、分割され
た領域のそれぞれに於てパラメトリック曲面のパラメー
タをu,vとすると曲線指示手段D3214によって指
示されたパラメータ設定のための曲線上にある計測点の
パラメータu或はvの値を揃えるように各計測点にパラ
メータを付与するパラメータ設定手段3216と、分割
された領域のそれぞれに於て節点と制御点の追加する方
向及び位置を前回の近似誤差の分散を用いて自動的に決
定する節点自動決定手段3217と、分割された領域の
それぞれに於て前記節点を用いて各領域の3次元座標値
データを逐次パラメトリック曲面に近似するパラメトリ
ック曲面近似手段3218と、分割された領域のそれぞ
れがパラメトリック曲面近似手段3218により圧縮さ
れたデータを入力先システムのデータフォーマットに変
換するデータフォーマット変換手段3220と、全体系
を制御するスキャナ制御手段3219を設けることによ
り、計測された形状を保存したまま効率良くデータ量が
削減され、かつ入力先システム内での意図した形状の変
更、修正が簡易にできるデータ形式で3次元CADやコ
ンピュータグラフィックスシステム3222へ入力する
ことができる。
【0105】(実施例9)以下、本発明の第9の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0106】図34は本発明の第9の実施例における3
次元形状入力装置の構成図である。図34において、3
401は被測定物3404に照射するスリット光を発生
させるレーザ光源、3402はスリット光の光路を変更
させるミラー、3403は被測定物3404に照射する
スリット光、3405は被測定物3404をX軸方向に
一定ピッチで移動させるX軸移動機構、3407はカラ
ーカメラ3406の出力信号をデジタル化した画像信号
に変換するA/D変換器、3408はカラーカメラ34
06によってスリット光を撮像したかあるいはスリット
光を投射していない被測定物3404全体の輝度情報を
撮像したかにより入力するメモリを切り換えるメモリ切
替手段、3409はスリット散乱光の画像信号を記憶す
る画像メモリ、3410はスリット光を投射していない
被測定物全体の輝度画像を記憶する画像メモリ、341
1はメモリ切替手段3408、画像メモリ3409、3
410を制御するCPU、3412は画像メモリ340
9からの画像信号によりスリット散乱光の中心位置を計
算するスリット散乱光中心位置検出手段、3413はス
リット散乱光の中心位置より3次元座標値を計算する座
標演算手段、3415は曲線指示手段E3414によっ
て抽出された領域分割のための曲線を用いて被測定物の
全体形状を複数の領域に分割する領域分割手段、341
6はパラメトリック曲面のパラメータをu,vとすると
曲線指示手段E3414によって抽出された連続する前
記曲線上の計測点のパラメータ値のu或はvの値を揃え
るように各計測点にパラメータを付与するパラメータ設
定手段、3417は節点と制御点の追加する方向及び位
置を前回の近似誤差の分散を用いて自動的に決定する節
点自動決定手段、3418は領域分割手段3415によ
り領域分割された各領域毎に前記節点を用いて3次元座
標値データをパラメトリック曲面に近似するパラメトリ
ック曲面近似手段、3420はパラメトリック曲面近似
手段3418により圧縮されたデータを入力先システム
のデータフォーマットに変換するデータフォーマット変
換手段、3419は全体系を制御するスキャナ制御手
段、3421は本装置で得られる3次元形状データ、3
422は3次元CADシステムで、以上は図32の構成
と同様なものである。
【0107】図32の構成と異なるのは、図32の被測
定物3204に対し、被測定物3404の表面色と異な
る色を用いて被測定物の全体形状を分割するための曲線
及び各領域を曲面近似する際のパラメータ設定時に使用
する曲線を人間が記入した被測定物3404に変更した
点と、図32のカメラ3206に対し、スリット光34
03の散乱光を読み取りまたスリット光を投射していな
い状態の被測定物3404全体を撮像するカラーカメラ
3406に変更した点と、図32の曲線指示手段D32
14に対し、画像メモリ3410に記憶されている被測
定物のカラー画像より色の違いを用いて自動的に領域を
分割するための曲線及びパラメータ設定手段のための曲
線を抽出する曲線指示手段E3414に変更した点であ
る。
【0108】以上のように構成された3次元形状入力装
置について、その動作を説明する。まず、レーザ光源3
401からのスリット光3403はミラー3402によ
り光路を変更し被測定物3404に照射する。被測定物
3404はスリット光3403を受けながらX軸移動機
構3405によりX軸方向に一定ピッチで移動する。カ
ラーカメラ3406は移動中の被測定物3404からの
スリット散乱光を移動に同期して撮像する。この場合、
撮像されたカラーカメラ3406上のスリット散乱光の
像は被測定物3404の表面の形状に応じたスリット散
乱光の凹凸を示している。A/D変換器3407はカラ
ーカメラ3406の信号をデジタル信号に変換し、この
信号はメモリ切替手段3408により画像メモリ340
9に画像信号として一時的に記憶される。スリット散乱
光中心位置検出手段3412は画像信号からカラーカメ
ラの水平走査ライン毎にスリット散乱光の輝度の中心位
置を求め、測定点の像とみなす。座標演算手段3413
において測定点の像とカラーカメラのレンズ中心を結ぶ
直線とカラーカメラの光軸のなす角、および基線長(ス
リット光源からカメラのレンズ中心までの距離)と、レ
ーザスリット光の投射角度を用いて三角測量法の原理に
より測定点の3次元座標値を計算する。このようにして
1つのスリット光に対して被測定物の3次元形状データ
を取得する。そして移動ピッチ毎の3次元形状データを
取得することで、最終的に被測定物3404の全体の3
次元形状データを取得する。
【0109】次に被測定物3404にスリット光を投射
することを止め、カラーカメラ3406は再び被測定物
3404を撮像する。この場合、カラーカメラ3406
上には被測定物3404全体の輝度情報が撮像される。
A/D変換器3407はカラーカメラ3406の信号を
デジタル信号に変換し、この信号はメモリ切替手段34
08により画像メモリ3410に画像信号として記憶さ
れる。曲線指示手段E3414は画像信号から被測定物
3404の形状を分割するための曲線及び各領域を曲面
近似する際のパラメータ設定に用いる曲線を色の違いを
用いて自動的に抽出する。以下、実施例5と同様にし
て、領域分割手段3415は曲線指示手段E3414に
よって抽出された領域分割のための曲線により3次元座
標値データを複数の領域に分割し、パラメータ設定手段
3416、節点自動決定手段3417、パラメトリック
曲面近似手段3418は領域分割手段3415によって
抽出された各領域を個別に実施例2と同様にしてパラメ
トリック曲面に近似することにより形状情報を圧縮し、
データフォーマット変換手段3420はパラメトリック
曲面近似手段3418により近似された被測定物340
4全体の形状を表す複数のパラメトリック曲面のパラメ
ータ値を入力先のCADシステム用のデータフォーマッ
トに変換し、フォーマット変換された3次元形状データ
3421は3次元CADシステム3422に入力され
る。
【0110】以下、曲線指示手段E3414のさらに詳
細な動作を説明する。図35は、曲線指示手段E341
4において輝度情報を用いて被測定物を自動的に領域分
割する手法のフローを示している。
【0111】まず、手順3501で被測定物のカラー情
報を入力する。手順3502で前記カラー画像の各画素
の(R、G、B)値を均等色空間である(H、V、C)
に変換する。手順3503で、各画素の(H、V、C)
の値を特徴空間であるHVCマンセル色空間に投票す
る。手順3504で色空間のクラスタリングを行う。被
測定物3404の表面色と領域分割のための曲線の色と
パラメータ設定のための曲線の色はそれぞれ異なるため
3つのクラスタを考える。まず、3つの任意の代表ベク
トルを取り、それらを各クラスタC1、C2、C3の標
準パターンとみなす。次に空間内のあるベクトルpi
クラスタの標準パターンC1,C2,C3との距離を求
め、距離の値が最も小さいクラスタにベクトルpiを属
させる。以上の操作をすべてのベクトルpi(i=1,
・・・、n)について施す。次に、各クラスタにおいて
平均ベクトルを新しい標準パターンとし、再び空間内の
あるベクトルpiとクラスタの標準パターンC1,C
2,C3との距離を求め、距離の値が最も小さいクラス
タにベクトルpiを属させる操作をすべてのベクトルpi
(i=1,・・・、n)について繰り返す。各クラスタ
の標準パターンが前回の標準パターンと等しくなったと
きのC1,C2,C3をクラスタリングの結果として得
る。手順3505で3つのクラスタにそれぞれラベルc
1,c2,c3を与え、ラベルマップを作成する。手順3
506で3つのクラスタのうちクラスタに属するベクト
ルの数が最も多いクラスタをc1とすると、c1が被測定
物3404の表面色であると判定する。手順3507で
ラベルマップにおいてラベルc2,c3を持つ画素を追跡
し、c2,c3のうち閉じた方を領域分割のための曲線で
あると判定する。例えば領域分割のための曲線はラベル
2の画素の集合,パラメータ設定のための曲線はラベ
ルc3を持つ画素の集合として各曲線を抽出することが
できる。なお、どのクラスタがどちらの曲線を表すか
は、予め曲線の色を知っておくことでマンセル色空間内
のクラスタの位置により容易に判別することができる。
また、色による領域分割の為の特徴空間としてマンセル
色空間を用いたが他の色空間でも良く本発明を限定する
ものではない。
【0112】なお、曲線指示手段E3414において、
パラメータ設定のための曲線を指示する方法は、スリッ
ト光に対する反射率が被測定物の表面色と異なる色を用
いて前記曲線を被測定物上に指定し前記画像信号の中で
輝度値が異なる部分を前記曲線として抽出する曲線指示
手段A2411か、スリット光に対する反射率が被測定
物の表面色と異なる色を用いておおまかで太めに前記曲
線を被測定物上に指定し前記画像信号の中で輝度値が異
なる部分及びその周辺部分から3次元座標値データを用
いて求めたエッジらしさを基に前記曲線を抽出する曲線
指示手段B2511か、または求める前記曲線は被測定
物のエッジ部であるとみなし、人手を介在すること無く
自動的に前記3次元座標値データを用いてエッジを求め
る曲線指示手段C2911か、またはカメラがスリット
散乱光を読み取りまたスリット光を投射していない状態
の被測定物の全体を撮像するカメラで、前記カメラがス
リット光を撮像するかあるいはスリット光を投射してい
ない前記被測定物の全体の輝度情報を撮像するかによっ
て出力切り換えるメモリ切替手段と、前記メモリ切替手
段の切り替えによりスリット散乱光の画像信号を記憶す
る第1の画像メモリと、前記メモリ切替手段の切り替え
によりスリット光を投射していない前記被測定物の全体
の輝度画像を記憶する第2の画像メモリとを別に設け、
輝度画像から自動的に前記曲線を抽出する曲線指示手段
D3214か、または測定された3次元座標値データを
コンピュータに表示し、表示された前記3次元座標値デ
ータに対しマウスを用いて人間が曲線を指示しても良
い。
【0113】以上のように本実施例によれば、被測定物
3404に照射するスリット光を発生させるレーザ光源
としてのレーザ光源3401及びミラー3402と、被
測定物3404をX軸方向に一定ピッチで移動させるX
軸移動機構3405と、スリット光の散乱光を読み取り
またスリット光を投射していない状態の被測定物340
4全体を撮像するカラーカメラ3406と、カラーカメ
ラ3406の出力信号をデジタル化した画像信号に変換
するA/D変換器3407と、カラーカメラ3406に
よってスリット光を撮像したかあるいはスリット光を投
射していない被測定物3404全体の輝度情報を撮像し
たかにより出力を切り換えるメモリ切替手段3408
と、スリット散乱光の画像信号を記憶する第一の画像メ
モリ3409と、スリット光を投射していない被測定物
全体の輝度画像を記憶する第二の画像メモリ3410
と、メモリ切替手段3408及び画像メモリ3409と
3410を制御するCPU3411と、第一の画像メモ
リ3409からの画像信号によりスリット散乱光の中心
位置を計算するスリット散乱光中心位置検出手段341
2と、スリット散乱光の中心位置より3次元座標値を計
算する座標演算手段3413と、第二の画像メモリ34
10に記憶されている被測定物3404のカラー画像よ
り領域分割を行うための曲線及びパラメータ設定のため
の曲線を抽出する曲線指示手段E3414と、曲線指示
手段E3414によって指示された領域分割のための曲
線に従って3次元座標値データを領域分割する領域分割
手段3415と、分割された領域のそれぞれに於てパラ
メトリック曲面のパラメータをu,vとすると曲線指示
手段E3414によって指示されたパラメータ設定のた
めの曲線上にある計測点のパラメータu或はvの値を揃
えるように各計測点にパラメータを付与するパラメータ
設定手段3416と、分割された領域のそれぞれに於て
節点と制御点の追加する方向及び位置を前回の近似誤差
の分散を用いて自動的に決定する節点自動決定手段34
17と、分割された領域のそれぞれに於て前記節点を用
いて各領域の3次元座標値データを逐次パラメトリック
曲面に近似するパラメトリック曲面近似手段3418
と、分割された領域のそれぞれがパラメトリック曲面近
似手段3418により圧縮されたデータを入力先システ
ムのデータフォーマットに変換するデータフォーマット
変換手段3420と、全体系を制御するスキャナ制御手
段3419を設けることにより、計測された形状を保存
したまま効率良くデータ量が削減され、かつ入力先シス
テム内での意図した形状の変更、修正が簡易にできるデ
ータ形式で3次元CADやコンピュータグラフィックス
システム3422へ入力することができる。
【0114】(実施例10)以下、本発明の第10の実
施例について、図面を参照しながら説明する。図36は
本発明の第10の実施例における3次元形状入力装置の
構成図である。
【0115】図36において、3601は被測定物36
04に照射するスリット光を発生させるレーザ光源、3
602はスリット光の光路を変更させるミラー、360
3は被測定物3604に照射するスリット光、3605
は被測定物3604をX軸方向に一定ピッチで移動させ
るX軸移動機構、3606はスリット光3603の散乱
光を読み取るカメラ、3607はカメラ3606の出力
信号をデジタル化した画像信号に変換するA/D変換
器、3608は画像信号を記憶する画像メモリ、360
9は画像信号によりスリット散乱光の中心位置を計算す
るスリット散乱光中心位置検出手段、3610はスリッ
ト散乱光の中心位置より3次元座標値を計算する座標演
算手段、3616は全体系を制御するスキャナ制御手
段、3618は本装置で得られる3次元形状データ、3
619は3次元CADシステムで、以上は図24の構成
と同様なものである。
【0116】図24の構成と異なる点は、図24におけ
る曲線指示手段A2411に対し、測定された3次元座
標値データを3次元CADシステム3619に表示され
た前記3次元座標値データに対し被測定物3604の形
状を領域分割するための曲線と各領域を曲面近似する際
のパラメータ設定に用いる曲線をマウス3620を用い
て人間が指示する曲線指示手段F3611に変更した
点、曲線を指示する際に使用するマウス3620を追加
した点、図24の3次元CADシステム2419に対
し、3次元CADシステムを単に出力先として使用する
のではなく曲線を指示するために3次元座標値データが
得られた時点でデータを3次元CADシステム3619
に表示する3次元CADシステム3619に変更した点
と、図24における領域分割手段2412に対し、曲線
指示手段Fによって指示された領域分割のための曲線に
従って3次元座標値データを領域分割する領域分割手段
3612に変更した点と、図24におけるパラメータ設
定手段2413に対し、分割された領域のそれぞれに於
てパラメトリック曲面のパラメータをu,vとすると曲
線指示手段F3611によって指示されたパラメータ設
定のための曲線上にある計測点のパラメータu或はvの
値を揃えるように各計測点にパラメータを付与するパラ
メータ設定手段3613に変更した点と、図24におけ
る節点自動決定手段2414に対し、分割された領域の
それぞれに於て節点と制御点の追加する方向及び位置を
前回の近似誤差の分散を用いて自動的に決定する節点自
動決定手段3614に変更した点と、図24におけるパ
ラメトリック曲面近似手段2415に対し、分割された
領域のそれぞれに於て前記節点を用いて各領域の3次元
座標値データを逐次パラメトリック曲面に近似するパラ
メトリック曲面近似手段3615と、図24におけるデ
ータフォーマット変換手段2417に対し、分割された
領域のそれぞれがパラメトリック曲面近似手段3615
により圧縮されたデータを入力先システムのデータフォ
ーマットに変換するデータフォーマット変換手段361
7に変更した点である。
【0117】以上のように構成された3次元形状入力装
置について、その動作を説明する。まず、X軸移動機構
3605上に被測定物3604を設置する。レーザ光源
3601からのスリット光3603はミラー3602に
より光路を変更しX軸移動機構3605上の被測定物3
604に照射される。以下、被測定物3604の全体の
3次元形状データを取得するまでは実施例1と同様の動
作である。曲線指示手段F3611は計測された被測定
物の全体形状を表す3次元座標値データを用いて3角形
パッチを作成することにより点列に面を張り3次元CA
Dシステム3619上に表示する。そして3次元CAD
システム3619に表示された被測定物3604の測定
形状に対して、被測定物3604の形状を分割するため
の曲線の位置をマウス3620でクリックすることによ
り人間が指示する。同様にして次に各領域を曲面近似す
る際のパラメータ設定に用いる曲線をマウス3620の
別のボタンをクリックすることにより人間が指示する。
以下、実施例5と同様にして、領域分割手段3612は
曲線指示手段F3611によって抽出された領域分割の
ための曲線により3次元座標値データを複数の領域に分
割し、パラメータ設定手段3613、節点自動決定手段
3614、パラメトリック曲面近似手段3615は領域
分割手段3612によって抽出された各領域を個別に実
施例2と同様にしてパラメトリック曲面に近似すること
により形状情報を圧縮し、データフォーマット変換手段
3617はパラメトリック曲面近似手段3615により
近似された被測定物3604全体の形状を表す複数のパ
ラメトリック曲面のパラメータ値を入力先のCADシス
テム用のデータフォーマットに変換し、フォーマット変
換された3次元形状データ3618は3次元CADシス
テム3619に入力される。本実施例では3次元CAD
システム3619で曲線を指示する際にマウス3620
を使用したが異なる指示装置を使用しても良い。また、
曲線指示手段F3611は計測された被測定物の全体形
状を表す3次元座標値データを用いてz座標値に応じた
階調として3次元CADシステム3619に表示し、被
測定物3604の形状を分割するための曲線の位置をマ
ウス3620でクリックすることにより人間が指示し、
同様にして各領域を曲面近似する際のパラメータ設定に
用いる曲線をマウス3620の別のボタンをクリックす
ることにより人間が指示するものでも良い。
【0118】なお、曲線指示手段F3611において、
パラメータ設定のための曲線を指示する方法は、スリッ
ト光に対する反射率が被測定物の表面色と異なる色を用
いて前記曲線を被測定物上に指定し前記画像信号の中で
輝度値が異なる部分を前記曲線として抽出する曲線指示
手段A2411か、スリット光に対する反射率が被測定
物の表面色と異なる色を用いておおまかで太めに前記曲
線を被測定物上に指定し前記画像信号の中で輝度値が異
なる部分及びその周辺部分から3次元座標値データを用
いて求めたエッジらしさを基に前記曲線を抽出する曲線
指示手段B2511か、または求める前記曲線は被測定
物のエッジ部であるとみなし、人手を介在すること無く
自動的に前記3次元座標値データを用いてエッジを求め
る曲線指示手段C2911か、またはカメラがスリット
散乱光を読み取りまたスリット光を投射していない状態
の被測定物の全体を撮像するもので、前記カメラがスリ
ット光を撮像するかあるいはスリット光を投射していな
い前記被測定物の全体の輝度情報を撮像するかによって
出力切り換えるメモリ切替手段と、前記メモリ切替手段
の切り替えによりスリット散乱光の画像信号を記憶する
第1の画像メモリと、前記メモリ切替手段の切り替えに
よりスリット光を投射していない前記被測定物の全体の
輝度画像を記憶する第2の画像メモリとを別に設け、求
める前記曲線は被測定物のエッジ部であるとみなし、人
手を介在すること無く自動的に前記輝度画像を用いてエ
ッジを求める曲線指示手段D3214か、または被測定
物の表面色と異なる色を用いて前記曲線を被測定物上に
指定しカメラがスリット散乱光を読み取りまたスリット
光を投射していない状態の被測定物の全体を撮像するカ
ラーカメラで、前記カメラがスリット光を撮像するかあ
るいはスリット光を投射していない前記被測定物の全体
の輝度情報を撮像するかによって出力切り換えるメモリ
切替手段と、前記メモリ切替手段の切り替えによりスリ
ット散乱光の画像信号を記憶する第1の画像メモリと、
前記メモリ切替手段の切り替えによりスリット光を投射
していない前記被測定物の全体の輝度画像を記憶する第
2の画像メモリとを別に設け、カラー画像から色の違い
を用いて前記曲線を抽出する曲線指示手段E3414と
しても良い。
【0119】以上のように本実施例によれば、スリット
光に対する反射率が被測定物の表面色と異なり更に互い
も反射率が異なる2つの色を用いて、それぞれの色で被
測定物の近似を複数の領域に分割して行うための領域を
分割する曲線及び各領域を曲面に近似する際のパラメー
タを設定するための曲線を人がおおまかに太めに記入し
た被測定物3604と、被測定物3604に照射するレ
ーザスリット光を発生するスリット光源としてのレーザ
光源3601及びミラー3602と、被測定物3604
をX軸方向へ一定ピッチで移動させるX軸移動機構36
05と、被測定物3604によるスリット光の散乱光を
撮像するカメラ3606と、カメラ3606からの出力
信号をデジタル化した画像信号に変換するA/D変換器
3607と、上記画像信号を記憶する画像メモリ360
8と、画像メモリ3608に記憶された画像信号よりス
リット散乱光の中心位置を検出するスリット散乱光中心
位置検出手段3609と、スリット散乱光中心位置より
被測定物3604の3次元座標値を計算する座標演算手
段3610と、測定された3次元座標値データを3次元
CADシステム3619上に表示し表示された前記3次
元座標値データに対し被測定物3604の形状を領域分
割するための曲線と各領域を曲面近似する際のパラメー
タ設定に用いる曲線をマウス3620を用いて人間が指
示する曲線指示手段F3611と、曲線を指示する際に
使用するマウス3620と、3次元CADシステムを単
に出力先として使用するのではなく曲線を指示するため
に3次元座標値データが得られた時点でデータを3次元
CADシステム3619上に表示する3次元CADシス
テム3619と、曲線指示手段F3611によって指示
された領域分割のための曲線に従って3次元座標値デー
タを領域分割する領域分割手段3612と、分割された
領域のそれぞれに於てパラメトリック曲面のパラメータ
をu,vとすると曲線指示手段3611によって指示さ
れたパラメータ設定のための曲線上にある計測点のパラ
メータu或はvの値を揃えるように各計測点にパラメー
タを付与するパラメータ設定手段3613と、分割され
た領域のそれぞれに於て節点と制御点の追加する方向及
び位置を前回の近似誤差の分散を用いて自動的に決定す
る節点自動決定手段3614と、分割された領域のそれ
ぞれに於て前記節点を用いて各領域の3次元座標値デー
タを逐次パラメトリック曲面に近似するパラメトリック
曲面近似手段3615と、分割された領域のそれぞれが
パラメトリック曲面近似手段3615により圧縮された
データを入力先システムのデータフォーマットに変換す
るデータフォーマット変換手段3617と、全体系を制
御するスキャナ制御手段3616を設けることにより、
計測された形状を保存したまま効率良くデータ量が削減
され、かつ入力先システム内での意図した形状の変更、
修正が簡易にできるデータ形式で3次元CADやコンピ
ュータグラフィックスシステム3619へ入力すること
ができる。
【0120】(実施例11)以下、本発明の第11の実
施例について、図面を参照しながら説明する。図37は
本発明の第11の実施例における3次元形状入力装置の
構成図である。
【0121】図37において、3701は被測定物37
04に照射するスリット光を発生させるレーザ光源で、
被測定物3704は被測定物の表面色とスリット光に対
する反射率が異なり更に互いも反射率が異なる2つの色
を用いてそれぞれの色で被測定物3704の形状を領域
分割する曲線と各領域を曲面近似する際のパラメータ設
定で用いる曲線を人により大まかで太めに記入されてい
る。3702はスリット光の光路を変更させるミラー、
3703は被測定物3704に照射するスリット光、3
705は被測定物3704をX軸方向に一定ピッチで移
動させるX軸移動機構、3706はスリット光3703
の散乱光を読み取るカメラ、3707はカメラ3706
の出力信号をデジタル化した画像信号に変換するA/D
変換器、3708は画像信号を記憶する画像メモリ、3
709は画像信号によりスリット散乱光の中心位置を計
算するスリット散乱光中心位置検出手段、3710はス
リット散乱光の中心位置より3次元座標値を計算する座
標演算手段、3711は被測定物3704に記入された
2種類の曲線とその周辺から3次元座標値データから求
めたエッジらしさを基に領域を分割する曲線とパラメー
タ設定で用いる曲線を抽出する曲線抽出手段B、371
2は曲線指示手段3711Bによって指示された領域分
割のための曲線に従って3次元座標値データを領域分割
する領域分割手段、3713は分割された領域それぞれ
に於てパラメトリック曲面のパラメータをu,vとする
と曲線指示手段B3711によって指示されたパラメー
タ設定のための曲線上にある計測点のパラメータu或は
vの値を揃えるように各計測点にパラメータを付与する
パラメータ設定手段、3714は分割された領域のそれ
ぞれに於て節点と制御点の追加する方向及び位置を前回
の近似誤差の分散を用いて自動的に決定する節点自動決
定手段、3715は分割された領域のそれぞれに於て前
記節点を用いて各領域の3次元座標値データを逐次パラ
メトリック曲面に近似するパラメトリック曲面近似手
段、3717は分割された領域のそれぞれがパラメトリ
ック曲面近似手段3715により圧縮されたデータを入
力先システムのデータフォーマットに変換するデータフ
ォーマット変換手段、3716は全体系を制御するスキ
ャナ制御手段、3718は本装置で得られる3次元形状
データ、3719は3次元CADシステムで、以上は図
25の構成と同様なものである。
【0122】図25の構成と異なる点は、領域の境界が
ルーフエッジか正アール(凸曲面)のスムーズエッジか
あるいは逆アール(凹曲面)のスムーズエッジかを判別
する境界判別手段3720と、正アール及び逆アールの
丸め半径を推定する丸め半径推定手段3721と、正ア
ール部分では計測されたデータ領域から丸め部分のデー
タを削除して領域間の間隔を開け、逆アール部分では微
分値が連続となるように内部領域の計測データを拡張し
て領域を生成するアールタイプ別領域境界生成手段37
22とを新たに設けた点である。
【0123】以上のように構成された3次元形状入力装
置について、その動作を説明する。まず、被測定物37
04の全体の3次元形状データを取得し、曲線抽出手段
B3711により計測データから求めたエッジらしさを
基に被測定物3704に記入された曲線とその周辺から
領域を分割する曲線及びパラメータ設定に用いる曲線を
抽出し、領域分割手段3712で曲線指示手段B371
1に於て抽出された曲線に基づき各領域を分割するまで
は実施例6と同様の動作である。
【0124】境界判別手段3720は領域の境界がルー
フエッジか正アールのスムーズエッジかあるいは逆アー
ルのスムーズエッジかを判別する。丸め半径推定手段3
721は境界がスムーズエッジであると判断された場
合、その正アールあるいは逆アールの丸め半径を推定す
る。アールタイプ別領域境界生成手段3722は正アー
ル部分では計測データ領域から丸め部分を削除して領域
間の間隔を開け、逆アール部分では微分値が連続となる
ように内部領域の計測データを拡張して領域を生成しな
おす。
【0125】図38(a)は正アールの場合の領域の境
界付近の断面図を、(b)は逆アールの場合の領域の境
界付近の断面図をそれぞれ表したものである。このよう
な境界をもつ面でCADに入力することにより、CAD
入力後、CADの中でフィレットがかけ易くなる。特に
面と面の結合部ではCADに入力してからの修正等が生
じ易いため、このような任意の丸め半径に対応できる境
界作成が必要である。
【0126】以下、実施例6と同様にして、パラメータ
設定手段3713、節点自動決定手段3714、パラメ
トリック曲面近似手段3715はアールタイプ別領域境
界生成手段3722によって再作成された各領域を個別
に実施例2と同様にしてパラメトリック曲面に近似する
ことにより形状情報を圧縮し、データフォーマット変換
手段3717はパラメトリック曲面近似手段3715に
より近似された被測定物全体の形状を表す複数のパラメ
トリック曲面のパラメータ値を入力先のCADシステム
用のデータフォーマットに変換し、フォーマット変換さ
れた3次元形状データ3718は3次元CADシステム
3719に入力される。
【0127】以下、境界判別手段3720におけるさら
に詳細な動作を説明する。図39は境界判別手段372
0において一領域の境界がルーフエッジか正アールのス
ムーズエッジかあるいは逆アールのスムーズエッジかを
判別する手法のフローを示している。
【0128】まず、手順3901で計測された点列の3
次元座標値データを入力する。手順3902で一領域の
境界情報を入力する。手順3903で境界上の1計測点
のz座標値に1次微分オペレータを施す。図27に1次
微分オペレータとしてKirschオペレータを示す。手順3
904では手順3903で選ばれたオペレータを境界内
部の全計測点列のz座標値に適用する。手順3905で
は手順3904で得られた1次差分値に対し、再度、Ki
rschオペレータの前記オペレータを適用することにより
各計測点において領域境界に垂直な方向の2次差分値を
得ることができる。手順3906では領域境界に垂直方
向に並ぶ計測点列における手順3904で得られた1次
差分値を(数8)に最小自乗近似する。
【0129】
【数8】
【0130】手順3907では領域境界に垂直方向に並
ぶ計測点列における手順3905で得られた2次差分値
を(数9)に最小自乗近似する。
【0131】
【数9】
【0132】手順3908はa1とa2の符号により境界
上の注目する計測点に対し形状別にラベル付けを行う。
ラベル付けにはa1とa2に対し零にほぼ近いしきい値a
10とa 20を予め設定しておく。但し、a10、a20はとも
に正の値とする。そして、a1>a10かつa2<a20のと
きラベル1、a1>a10かつa2>a20のときラベル2、
1<a10かつa2<a20のときラベル3、a1<a10
つa2>a20のときラベル4、ーa20<a2<a20のとき
ラベル5とする。ラベル1から4はスムーズエッジの種
類、ラベル5はルーフエッジである。図40にラベル分
けされた境界形状のタイプを示す。以上の手順3903
から手順3908の演算を境界上の全計測点について行
う。手順3909で境界上の全計測点のラベルの内、最
も多いラベルの数Mと、境界の長さKを用い(数10)
により最も多いラベルの割合Nを算出する。
【0133】
【数10】
【0134】手順3910でNが予め設定されているし
きい値より大きければ、手順3911で境界の形状を最
も多いラベルのタイプのスムーズエッジと判定し、小さ
ければ手順3912でルーフエッジとする。
【0135】次に、丸め半径推定手段3721における
さらに詳細な動作を説明する。図41は丸め半径推定手
段3721において境界がスムーズエッジであると判断
された場合、その正アールあるいは逆アールの丸め半径
を推定する手法のフローを示している。
【0136】まず、手順4101で計測された点列の3
次元座標値データを入力する。手順4102で一領域の
境界情報を入力する。手順4103では手順3905で
算出した2次差分値および手順3907で算出した直線
のパラメータ値a2、b2を入力する。次に、手順410
4では境界上の1画素に注目する。手順4105では手
順3910で決定されたラベルをもつ計測点において手
順3903で選定されたオペレータにより境界方向に垂
直な方向上の計測点列の2次差分値を順に(数11)に
代入する。
【0137】
【数11】
【0138】手順4106で、tの値が予め設定されて
いるしきい値t0(t0>0)に対し、ーt0<t<t0
ら、手順4107で、この計測点をスムースエッジの丸
め部分の計測点であると判断し次の計測点に進む。一
方、手順4106でt0<tあるいはt<ーt0となった
点を丸め部分が終わるポイントであると判断し、(数1
1)への代入をストップし、手順4108でこれまでに
代入した計測点の数を記憶しておく。領域境界からこれ
までに代入した計測点の数だけ内側に入った部分を内部
領域と呼ぶ。内部領域は領域全体より丸め部分を除いた
領域を示している。手順4109では手順3910で決
定されたラベルをもつ計測点において領域境界と垂直な
方向に手順4104で決定された点数の計測点の3次元
座標値データを円に最小自乗近似する。これにより得ら
れた半径が丸め半径である。以上の演算を境界上の全計
測点に対し繰り返す(手順4110、4111)。
【0139】次に、アールタイプ別領域境界生成手段3
722におけるさらに詳細な動作を説明する。
【0140】アールが正アールの場合、パラメトリック
曲面近似手段3715で前記内部領域のみをパラメトリ
ック曲面に近似し特別な境界を作成する必要はない。ア
ールが逆アールの場合に限り、以下の手順により領域境
界を生成する。
【0141】アールが逆アールの場合、微分値が連続と
なるように領域から丸め部分を除いた内部領域の計測デ
ータを拡張して領域を生成する手法の詳細を説明する。
【0142】まず、内部領域を端点で多重節点としない
スプライン曲面におおまかに近似する。このスプライン
曲面に丸め半径推定手段3721で決定された領域境界
から丸め部分を表す計測点列の数の2倍の点数だけ領域
を拡張するために、それらのx−y座標値を入力して各
点におけるz座標値を得る。この動作により内部領域が
拡張される。そして拡張された点列を含む領域全体を、
パラメトリック曲面近似手段3715に渡す。以上の動
作により各領域の境界タイプを考慮にいれ、CAD内で
丸め操作の修正がかけ易い領域データを作成することが
できる。
【0143】以上のように本実施例によれば、被測定物
の表面色とスリット光に対する反射率が異なり更に互い
も反射率が異なる2つの色を用いてそれぞれの色で被測
定物3704の形状を領域分割する曲線と各領域を曲面
近似する際のパラメータ設定で用いる曲線を人が大まか
で太めに記入した被測定物3704と、被測定物370
4に照射するレーザスリット光を発生するスリット光源
としてのレーザ光源3701及びミラー3702と、被
測定物3704をX軸方向へ一定ピッチで移動させるX
軸移動機構3705と、被測定物3704によるスリッ
ト光の散乱光を撮像するカメラ3706と、カメラ37
06からの出力信号をデジタル化した画像信号に変換す
るA/D変換器3707と、上記画像信号を記憶する画
像メモリ3708と、画像メモリ3708に記憶された
画像信号よりスリット散乱光の中心位置を検出するスリ
ット散乱光中心位置検出手段3709と、スリット散乱
光中心位置より被測定物の3次元座標値を計算する座標
演算手段3710と、画像信号の輝度値が被測定物37
04の表面色と異なる画素とその周辺画素より計測デー
タから求めたエッジらしさを基に領域分割線を抽出する
曲線指示手段B3711と、曲線指示手段B3711に
よって指示された領域分割のための曲線に従って3次元
座標値データを領域分割する領域分割手段3712と、
領域の境界がルーフエッジか正アールのスムーズエッジ
かあるいは逆アールのスムーズエッジかを判別する境界
判別手段3720と、正アール及び逆アールの丸め半径
を推定する丸め半径推定手段3721と、正アール部分
では計測データ領域から丸め部分を削除して領域間の間
隔を開け、逆アール部分では曲率が連続となるように内
部領域の計測データを拡張して領域を生成するアールタ
イプ別領域境界生成手段3722と、アールタイプ別領
域境界生成手段3722により指定される領域毎に於て
パラメトリック曲面のパラメータをu,vとすると曲線
指示手段B3711によって指示されたパラメータ設定
のための曲線上にある計測点のパラメータu或はvの値
を揃えるように各計測点にパラメータを付与するパラメ
ータ設定手段3713と、分割された領域のそれぞれに
於て節点と制御点の追加する方向及び位置を前回の近似
誤差の分散を用いて自動的に決定する節点自動決定手段
3714と、分割された領域のそれぞれに於て前記節点
を用いて各領域の3次元座標値データを逐次、パラメト
リック曲面に近似するパラメトリック曲面近似手段37
15と、分割された領域のそれぞれがパラメトリック曲
面近似手段3715により圧縮されたデータを入力先シ
ステムのデータフォーマットに変換するデータフォーマ
ット変換手段3717と、全体系を制御するスキャナ制
御手段3716を設けることにより、計測された形状を
保存したまま効率良くデータ量が削減され、かつ入力先
システム内での意図した形状の変更、修正が簡易にでき
るデータ形式で3次元CADやコンピュータグラフィッ
クスシステム3719へ入力することができる。
【0144】(実施例12)以下、本発明の第12の実
施例について、図面を参照しながら説明する。
【0145】図42は本発明の第12の実施例における
3次元形状入力装置の構成図である。図42において、
4201は被測定物4204に照射するスリット光を発
生させるレーザ光源で、被測定物4204は被測定物の
表面色とスリット光に対する反射率が異なり更に互いも
反射率が異なる2つの色を用いてそれぞれの色で被測定
物4204の形状を領域分割する曲線と各領域を曲面近
似する際のパラメータ設定で用いる曲線を人により大ま
かで太めに記入されている。4202はスリット光の光
路を変更させるミラー、4203は被測定物4204に
照射するスリット光、4205は被測定物4204をX
軸方向に一定ピッチで移動させるX軸移動機構、420
6はスリット光4203の散乱光を読み取るカメラ、4
207はカメラ4206の出力信号をデジタル化した画
像信号に変換するA/D変換器、4208は画像信号を
記憶する画像メモリ、4209は画像信号によりスリッ
ト散乱光の中心位置を計算するスリット散乱光中心位置
検出手段、4210はスリット散乱光の中心位置より3
次元座標値を計算する座標演算手段、4211は被測定
物4204に記入された2種類の曲線とその周辺から3
次元座標値データから求めたエッジらしさを基に領域を
分割する曲線とパラメータ設定で用いる曲線を抽出する
曲線抽出手段B、4212は曲線指示手段4211Bに
よって指示された領域分割のための曲線に従って3次元
座標値データを領域分割する領域分割手段、4220は
領域の境界がルーフエッジか正アール(凸曲面)のスム
ーズエッジかあるいは逆アール(凹曲面)のスムーズエ
ッジかを判別する境界判別手段、4221は正アール及
び逆アールの丸め半径を推定する丸め半径推定手段、4
213は領域それぞれに於てパラメトリック曲面のパラ
メータをu,vとすると曲線指示手段B4211によっ
て指示されたパラメータ設定のための曲線上にある計測
点のパラメータu或はvの値を揃えるように各計測点に
パラメータを付与するパラメータ設定手段、4214は
分割された領域のそれぞれに於て節点と制御点の追加す
る方向及び位置を前回の近似誤差の分散を用いて自動的
に決定する節点自動決定手段、4215は分割された領
域のそれぞれに於て前記節点を用いて各領域の3次元座
標値データを逐次パラメトリック曲面に近似するパラメ
トリック曲面近似手段、4217は分割された領域のそ
れぞれがパラメトリック曲面近似手段4215により圧
縮されたデータを入力先システムのデータフォーマット
に変換するデータフォーマット変換手段、4216は全
体系を制御するスキャナ制御手段、4218は本装置で
得られる3次元形状データ、4219は3次元CADシ
ステムで、以上は図37の構成と同様なものである。
【0146】図37の構成と異なる点は、図37のアー
ルタイプ別領域境界生成手段3722に対し、領域境界
がスムーズエッジであれば正アールでも逆アールでも同
様に微分値が連続となるように内部領域の計測データを
拡張して領域を生成する領域境界生成手段4222に変
更した点である。
【0147】以上のように構成された3次元形状入力装
置について、その動作を説明する。まず、被測定物42
04の全体の3次元形状データを取得し、曲線指示手段
B4211により計測データから求めたエッジらしさを
基に被測定物4204に記入された領域分割指示線とそ
の周辺から領域分割線を抽出して各領域の範囲が決定し
更に同様にして各領域を曲面近似する際のパラメータ設
定に使用する曲線を抽出する。境界判別手段4220で
領域の境界がルーフエッジか正アールのスムーズエッジ
かあるいは逆アールのスムーズエッジかを判別し、丸め
半径推定手段4221で境界がスムーズエッジであると
判断された場合、その正アールあるいは逆アールの丸め
半径を推定するまでは実施例11と同様の動作である。
【0148】次に領域境界生成手段4222は境界がス
ムーズエッジと判断された場合、内部領域の微分値が連
続となるように内部領域の計測データを拡張して領域を
生成しなおす。パラメータ設定手段4213、節点自動
決定手段4214、パラメトリック曲面近似手段421
5は領域境界生成手段4222によって再作成された各
領域を個別にパラメトリック曲面に近似することにより
形状情報を圧縮する。データフォーマット変換手段42
17はパラメトリック曲面近似手段4215により近似
された被測定物全体の形状を表す複数のパラメトリック
曲面のパラメータ値を入力先のCADシステム用のデー
タフォーマットに変換し、フォーマット変換された3次
元形状データ4218は3次元CADシステム4219
に入力される。
【0149】以下、領域境界生成手段4222のさらに
詳細な動作を説明する。アールが逆アールの場合も正ア
ールの場合も共に微分値が連続となるように内部領域の
計測データを拡張して領域を生成する。まず、内部領域
を端点で多重節点としないスプライン曲面におおまかに
近似する。このスプライン曲面に丸め半径推定手段42
21で決定された領域境界から丸め部分を表す計測点列
数の2倍の点数だけ領域を拡張するために、それらのx
−y座標値を入力して各点におけるz座標値を得る。こ
の動作により内部領域が拡張される。そして拡張された
点列を含む領域全体を、パラメータ設定手段、節点自動
決定手段4214、パラメトリック曲面近似手段421
5に与える。
【0150】以上の動作により各領域の境界タイプを考
慮にいれ、CAD内で丸め部分の修正のかけ易い領域デ
ータを作成することができる。図43に領域境界を生成
した例を示す。431、432、433はそれぞれ異な
る領域である。領域431と領域432の交線の部分が
逆アール434をつける場合の境界、領域432と領域
433の交線の部分が正アール435をつける場合の境
界を表している。
【0151】以上のように本実施例によれば、被測定物
の表面色とスリット光に対する反射率が異なり更に互い
も反射率が異なる2つの色を用いてそれぞれの色で被測
定物4204の形状を領域分割する曲線と各領域を曲面
近似する際のパラメータ設定で用いる曲線を人が大まか
で太めに記入した被測定物4204と、被測定物420
4に照射するレーザスリット光を発生するスリット光源
としてのレーザ光源4201及びミラー4202と、被
測定物4204をX軸方向へ一定ピッチで移動させるX
軸移動機構4205と、被測定物4204によるスリッ
ト光の散乱光を撮像するカメラ4206と、カメラ42
06からの出力信号をデジタル化した画像信号に変換す
るA/D変換器4207と、上記画像信号を記憶する画
像メモリ4208と、画像メモリ4208に記憶された
画像信号よりスリット散乱光の中心位置を検出するスリ
ット散乱光中心位置検出手段4209と、スリット散乱
光中心位置より被測定物の3次元座標値を計算する座標
演算手段4210と、画像信号の輝度値が被測定物42
04の表面色と異なる画素とその周辺画素より計測デー
タから求めたエッジらしさを基に領域分割線を抽出する
曲線指示手段B4211と、曲線指示手段B4211に
よって指示された領域分割のための曲線に従って3次元
座標値データを領域分割する領域分割手段4212と、
領域の境界がルーフエッジか正アールのスムーズエッジ
かあるいは逆アールのスムーズエッジかを判別する境界
判別手段4220と、正アール及び逆アールの丸め半径
を推定する丸め半径推定手段4221と、領域境界がス
ムーズエッジであった場合、内部領域から微分値が連続
となるように内部領域の計測データを拡張して領域を生
成する領域境界生成手段4222と、前記領域境界生成
手段4222により指定される領域毎にパラメトリック
曲面のパラメータをu,vとすると曲線指示手段B42
11によって指示されたパラメータ設定のための曲線上
にある計測点のパラメータu或はvの値を揃えるように
各計測点にパラメータを付与するパラメータ設定手段4
213と、分割された領域のそれぞれに於て節点と制御
点の追加する方向及び位置を前回の近似誤差の分散を用
いて自動的に決定する節点自動決定手段4214と、分
割された領域のそれぞれに於て前記節点を用いて各領域
の3次元座標値データを逐次、パラメトリック曲面に近
似するパラメトリック曲面近似手段4215と、分割さ
れた領域のそれぞれがパラメトリック曲面近似手段42
15により圧縮されたデータを入力先システムのデータ
フォーマットに変換するデータフォーマット変換手段4
217と、全体系を制御するスキャナ制御手段4216
を設けることにより、計測された形状を保存したまま効
率良くデータ量が削減され、かつ入力先システム内での
意図した形状の変更、修正が簡易で、特に修正のかかる
頻度が多い丸め部分の修正をCADの内部コマンドを用
いて容易に行うことができるデータ形式で、3次元CA
Dやコンピュータグラフィックスシステム4219へ入
力することができる。
【0152】(実施例13)以下、本発明の第13の実
施例について、図面を参照しながら説明する。
【0153】図44は本発明の第13の実施例における
3次元形状入力装置の構成図である。図44において、
4401は被測定物4404に照射するスリット光を発
生させるレーザ光源で、被測定物4404は被測定物の
表面色とスリット光に対する反射率が異なり更に互いも
反射率が異なる2つの色を用いてそれぞれの色で被測定
物4404の形状を領域分割する曲線と各領域を曲面近
似する際のパラメータ設定で用いる曲線を人により大ま
かで太めに記入されている。4402はスリット光の光
路を変更させるミラー、4403は被測定物4404に
照射するスリット光、4405は被測定物4404をX
軸方向に一定ピッチで移動させるX軸移動機構、440
6はスリット光4403の散乱光を読み取るカメラ、4
407はカメラ4406の出力信号をデジタル化した画
像信号に変換するA/D変換器、4408は画像信号を
記憶する画像メモリ、4409は画像信号によりスリッ
ト散乱光の中心位置を計算するスリット散乱光中心位置
検出手段、4410はスリット散乱光の中心位置より3
次元座標値を計算する座標演算手段、4411は被測定
物4404に記入された2種類の曲線とその周辺から3
次元座標値データから求めたエッジらしさを基に領域を
分割する曲線とパラメータ設定で用いる曲線を抽出する
曲線抽出手段B、4412は曲線指示手段4411Bに
よって指示された領域分割のための曲線に従って3次元
座標値データを領域分割する領域分割手段、4420は
領域の境界がルーフエッジか正アール(凸曲面)のスム
ーズエッジかあるいは逆アール(凹曲面)のスムーズエ
ッジかを判別する境界判別手段、4421は正アール及
び逆アールの丸め半径を推定する丸め半径推定手段、4
422は領域境界がスムーズエッジであれば正アールで
も逆アールでも同様に微分値が連続となるように内部領
域の計測データを拡張して領域を生成する領域境界生成
手段、4413は領域それぞれに於てパラメトリック曲
面のパラメータをu,vとすると曲線指示手段B441
1によって指示されたパラメータ設定のための曲線上に
ある計測点のパラメータu或はvの値を揃えるように各
計測点にパラメータを付与するパラメータ設定手段、4
414は分割された領域のそれぞれに於て節点と制御点
の追加する方向及び位置を前回の近似誤差の分散を用い
て自動的に決定する節点自動決定手段、4415は分割
された領域のそれぞれに於て前記節点を用いて各領域の
3次元座標値データを逐次パラメトリック曲面に近似す
るパラメトリック曲面近似手段、4417は分割された
領域のそれぞれがパラメトリック曲面近似手段4415
により圧縮されたデータを入力先システムのデータフォ
ーマットに変換するデータフォーマット変換手段、44
16は全体系を制御するスキャナ制御手段、4418は
本装置で得られる3次元形状データ、4419は3次元
CADシステムで、以上は図42の構成と同様なもので
ある。
【0154】図42の構成と異なる点は、丸め半径推定
手段4421によって推定された丸め半径に基づき丸め
変形操作を行い領域を結合する領域結合手段4223を
新たに設けた点である。
【0155】以上のように構成された3次元形状入力装
置について、以下その動作を説明する。
【0156】まず、被測定物4404の全体の3次元形
状データを取得し、曲線指示手段B4411により計測
データから求めたエッジらしさを基に被測定物4404
に記入された領域分割指示線とその周辺から領域分割線
を抽出して各領域の範囲が決定し更に同様にして各領域
を曲面近似する際のパラメータ設定に使用する曲線を抽
出する。境界判別手段4420で領域の境界がルーフエ
ッジか正アールのスムーズエッジかあるいは逆アールの
スムーズエッジかを判別し、丸め半径推定手段4421
で境界がスムーズエッジであると判断された場合、その
正アールあるいは逆アールの丸め半径を推定し、領域境
界生成手段4422は境界がスムーズエッジと判断され
た場合、内部領域の微分値が連続となるように内部領域
の計測データを拡張して領域を生成しなおし、パラメー
タ設定手段4413、節点自動決定手段4414、パラ
メトリック曲面近似手段4415は領域境界生成手段4
422によって再作成された各領域を個別にパラメトリ
ック曲面に近似することにより形状情報を圧縮するまで
は実施例12と同様の動作である。
【0157】次に領域結合手段4423は丸め半径推定
手段4421によって推定された丸め半径の最大値で領
域境界のアールを作成して領域を結合する。データフォ
ーマット変換手段4417は被測定物全体の形状を表す
複数のパラメトリック曲面のパラメータ値を入力先のC
ADシステム用のデータフォーマットに変換し、フォー
マット変換された3次元形状データ4418は3次元C
ADシステム4419に入力される。
【0158】以下、領域結合手段4423のさらに詳細
な動作を説明する。図45は、丸め半径推定手段442
1によって推定された丸め半径に基づき各アールを作成
して領域を結合する手法のフローを示している。
【0159】まず、手順4501で結合する2つの面の
パラメータ値および丸め半径推定手段4421によって
推定されたアールのタイプ及び丸め半径を入力する。手
順4502でアールをつける稜線の分割数を設定する。
分割数が多いほど生成されるアールは正確になる。稜線
の片方の端より他方までをパラメータで0.0から1.
0としたとき、まず、パラメータ値sを0.0として始
める。また、稜線上のパラメータ値sが0.0の点をP
0とおく。手順4503でパラメータ値sが1.0より
大きいか否かを判定する。大きければ、手順4511に
進む。小さければ、手順4504へ進む。手順4504
で、2つのパラメトリック曲面上に幾何的ニュートンラ
プソン法の初期点P11(パラメータ(u11,v1
1)),P12(パラメータ(u12,v12))を設
定する。手順4505でP11,P12における接平面
T1,T2を計算する。接平面はアールを作成する側に
作成する。手順4506で点P0を通りT1,T2に垂
直な平面T0を求める。手順4507で丸め半径推定手
段4421によって推定された丸め半径を半径に持つ球
をT1,T2に接し、かつ球の中心がT0上にくるよう
に置き、球とT1,T2との接点P11’,P12’を
それぞれ計算する。図46はその球を置いた状態を表す
ものである。手順4508でP11とP11’、P12
とP12’のそれぞれが同一点であれば、その点が球と
2つのパラメトリック曲面の接点であり手順4509に
進む。同一点でなければ、手順4516でP11,P1
2を記憶し、稜線のパラメータsの次の分割点に移動し
て手順4503に戻る。手順4509で点P11’P1
2’より2つのパラメトリック曲面上の次の開始点P2
1(パラメータ(u21,v21)),P22(パラメ
ータ(u22,v22))を求める。(数12)と(数
13)、(数12)と(数14)の内積をそれぞれとり
2元1次連立方程式より△u1,△v1を求める。そし
て(数15)、(数16)によりu21,v21が得ら
れる。
【0160】
【数12】
【0161】
【数13】
【0162】
【数14】
【0163】
【数15】
【0164】
【数16】
【0165】u22,v22も同様である。手順451
0でu21,v21の値をu11,v11に、u22,
v22の値をu12,v12に代入し手順4505に戻
る。手順4511では手順4508でP11として記憶
されている点列を通過する曲線を生成する。P12につ
いても同様の曲線を生成する。手順4512では手順4
511で得られた曲線が元の被測定物の面の稜線と交わ
る点に新しい頂点を作成する。手順4513では手順4
512で得られた新しい頂点を結ぶ複数の稜線を作成す
る。手順4514で曲面の元の交線を削除する。手順4
515では手順4513で作成した稜線を結ぶ円弧稜線
を生成する。以上の動作により丸め部分の境界が生成さ
れる。この状態を図47に示す。そして最終的に、丸め
部分を境界より内挿する。なお、丸め作成方法には様々
な方法が存在し、本実施例に記述した丸め作成方法は本
発明を限定するものではない。
【0166】以上のように本実施例によれば、被測定物
の表面色とスリット光に対する反射率が異なり更に互い
も反射率が異なる2つの色を用いてそれぞれの色で被測
定物4404の形状を領域分割する曲線と各領域を曲面
近似する際のパラメータ設定で用いる曲線を人が大まか
で太めに記入した被測定物4404と、被測定物440
4に照射するレーザスリット光を発生するスリット光源
としてのレーザ光源4401及びミラー4402と、被
測定物4404をX軸方向へ一定ピッチで移動させるX
軸移動機構4405と、被測定物4404によるスリッ
ト光の散乱光を撮像するカメラ4406と、カメラ44
06からの出力信号をデジタル化した画像信号に変換す
るA/D変換器4407と、上記画像信号を記憶する画
像メモリ4408と、画像メモリ4408に記憶された
画像信号よりスリット散乱光の中心位置を検出するスリ
ット散乱光中心位置検出手段4409と、スリット散乱
光中心位置より被測定物の3次元座標値を計算する座標
演算手段4410と、画像信号の輝度値が被測定物44
04の表面色と異なる画素とその周辺画素より計測デー
タから求めたエッジらしさを基に領域分割線を抽出する
曲線指示手段B4411と、曲線指示手段B4411に
よって指示された領域分割のための曲線に従って3次元
座標値データを領域分割する領域分割手段4412と、
領域の境界がルーフエッジか正アールのスムーズエッジ
かあるいは逆アールのスムーズエッジかを判別する境界
判別手段4420と、正アール及び逆アールの丸め半径
を推定する丸め半径推定手段4421と、領域境界がス
ムーズエッジであった場合、内部領域から微分値が連続
となるように内部領域の計測データを拡張して領域を生
成する領域境界生成手段4422と、前記領域境界生成
手段4422により指定される領域毎にパラメトリック
曲面のパラメータをu,vとすると曲線指示手段B44
11によって指示されたパラメータ設定のための曲線上
にある計測点のパラメータu或はvの値を揃えるように
各計測点にパラメータを付与するパラメータ設定手段4
413と、分割された領域のそれぞれに於て節点と制御
点の追加する方向及び位置を前回の近似誤差の分散を用
いて自動的に決定する節点自動決定手段4414と、分
割された領域のそれぞれに於て前記節点を用いて各領域
の3次元座標値データを逐次、パラメトリック曲面に近
似するパラメトリック曲面近似手段4415と、丸め半
径推定手段4421によって推定された丸め半径に基づ
き各アールを作成して領域を結合する領域結合手段44
23と、パラメトリック曲面近似手段4415により圧
縮されたデータを入力先システムのデータフォーマット
に変換するデータフォーマット変換手段4417と、全
体系を制御するスキャナ制御手段4416を設けること
により、計測された形状を保存したまま効率良くデータ
量が削減され、かつクレイモックアップ等で正確な作成
の難しい丸め部分を作成してCADに入力することによ
り、CAD上で形状を理解し易く、入力先システム内で
の意図した形状の変更、修正が簡易であり、特に修正の
かかる頻度が多い丸め部分の修正をCADの内部コマン
ドを用いて容易に行うことができる。
【0167】
【発明の効果】以上のように本発明は、第1に被測定物
に照射するスリット光を発生させるスリット光源と、被
測定物を移動させる移動機構と、被測定物からのスリッ
ト光の散乱光を撮像するカメラと、前記カメラからの輝
度信号をデジタル化した画像信号に変換するA/D変換
器と、前記画像信号を記憶する画像メモリと、前記画像
メモリに記憶された画像信号よりスリット散乱光の中心
位置を検出するスリット散乱光中心位置検出手段と、ス
リット散乱光中心位置より3次元座標値を計算する座標
演算手段と、被測定物上のエッジを指示する曲線指示手
段と、パラメトリック曲面のパラメータをu,vとする
と、連続する前記エッジ上の計測点のパラメータ値のu
或はvの値を揃えるように各計測点にパラメータを付与
するパラメータ設定手段と、被測定物の全体形状を表す
3次元座標値データを指定された近似誤差以下の関数を
得るまで節点の増加及び移動と制御点数の増加を繰り返
し3次元座標値データをパラメトリック曲面に近似する
際に、節点及び制御点の増加方向と位置を自動的に決定
する方法として、節点を定義する方向をu、vとする
と、パラメータuの値が等しい測定点列の集合Ui、及
びパラメータvの値が等しい測定点列の集合Vj毎に、
前回の近似と前記3次元座標値データとの奥行き座標値
の差の分散Uvari(i=1,・・・,m),Vva
j(j=1,・・・,n)を算出し、更に前記分散U
vari,Vvarjの平均U,Vを得て、その大小を比
較し、Uが大きければv方向に、Vが大きければu方向
に節点及び制御点を増加することを決定し、平均の大き
い方の分散として例えばUvari(i=1,・・・,
m)において最も値が大きい分散値を持つ測定点列の集
合U0を求め、点列U0の誤差の自乗和を節点間毎に算出
して、最も自乗和の値が大きい節点間の中心に新しい節
点を増加するもので、制御点を増加させても近似誤差の
減少する割合が低い場合、被測定物の表面を誤差の変動
が激しい方向において複数分割しそれぞれ異なる曲面と
してパラメトリック関数近似を行い、制御点を増加させ
ても近似誤差の減少する割合がかなり低い場合、計測し
た3次元座標値データの特徴点を用いて多角形パッチを
作成して面を構築するデータ圧縮手段と、前記データ圧
縮手段により圧縮されたデータを入力先のシステムのデ
ータフォーマットに変換するデータフォーマット変換手
段とを設けることにより、計測された形状を保存した効
率良いデータ量の削減とデータの平滑化を行うことがで
きる。
【0168】第2に被測定物に照射するスリット光を発
生させるスリット光源と、被測定物を移動させる移動機
構と、被測定物からのスリット光の散乱光を撮像するカ
メラと、前記カメラからの輝度信号をデジタル化した画
像信号に変換するA/D変換器と、前記画像信号を記憶
する画像メモリと、前記画像メモリに記憶された画像信
号よりスリット散乱光の中心位置を検出するスリット散
乱光中心位置検出手段と、スリット散乱光中心位置より
3次元座標値を計算する座標演算手段と、被測定物上の
エッジを指示する曲線指示手段と、パラメトリック曲線
のパラメータをuとすると、連続する前記エッジ上の計
測点のパラメータuの値を揃えるように各計測点にパラ
メータを付与するパラメータ設定手段と、被測定物の全
体形状を表す3次元座標値データを指定された近似誤差
以下の関数を得るまで節点の増加及び移動と制御点数の
増加を繰り返し3次元座標値データを複数のパラメトリ
ック曲線に近似する際に、節点及び制御点の増加位置を
自動的に決定する方法として、1つのパラメトリック曲
線に近似する点列Uの近似誤差の自乗和を節点間毎に算
出して、最も自乗和の値が大きい節点間の中心に新しい
節点を増加するもので、制御点を増加させても近似誤差
の減少する割合が低い場合、曲線を複数に分割し、それ
ぞれ異なる曲線としてパラメトリック曲線近似を行い、
次にこれら複数のパラメトリック曲線を補間して曲面を
作成するデータ圧縮手段と、前記データ圧縮手段により
圧縮されたデータを入力先のシステムのデータフォーマ
ットに変換するデータフォーマット変換手段とを設ける
ことにより、曲面近似を行う際に通常発生するうねりの
形状を軽減することができ、更に従来被測定物の形状か
ら直接予測することが困難であったより効率的な近似を
得るための制御点数や節点の位置の問題を解決し、3次
元座標値データをできるだけ少ないデータ量でパラメト
リック曲面に近似することができる。
【0169】第3に、以上第1、第2の構成要素に加
え、被測定物を複数の領域に分割する曲線を決定する曲
線指示手段と、前記曲線により被測定物を複数の領域に
分割する領域分割手段と、各領域毎に3次元座標値デー
タをパラメトリック関数に近似するデータ圧縮手段との
構成を有している。ただし、パラメータ設定および領域
分割時に使用する曲線指示手段は、スリット光に対する
反射率が被測定物の表面色と異なる色を用いて前記曲線
を被測定物上に指定し画像信号の中で輝度値が異なる部
分を前記曲線として抽出するか、またはスリット光に対
する反射率が被測定物の表面色と異なる色を用いておお
まかな前記曲線を被測定物上に指定し前記画像信号の中
で輝度値が異なる部分およびその周辺部分から前記3次
元座標値データを用いて求めたエッジらしさを基に前記
曲線を抽出するか、または求める前記曲線は被測定物の
エッジ部であるとみなし、人手を介在すること無く自動
的に前記3次元座標値データを用いてエッジを求める
か、またはカメラがスリット散乱光を読み取りまたスリ
ット光を投射していない状態の被測定物の全体を撮像す
るもので、前記カメラがスリット光を撮像するかあるい
はスリット光を投射していない前記被測定物の全体の輝
度情報を撮像するかによって出力切り換えるメモリ切替
手段と、前記メモリ切替手段の切り替えによりスリット
散乱光の画像信号を記憶する第1の画像メモリと、前記
メモリ切替手段の切り替えによりスリット光を投射して
いない前記被測定物の全体の輝度画像を記憶する第2の
画像メモリとを別に設け、求める前記曲線は被測定物の
エッジ部であるとみなし、人手を介在すること無く自動
的に前記輝度画像を用いてエッジを求めるか、または被
測定物の表面色と異なる色を用いて前記曲線を被測定物
上に指定しカメラがスリット散乱光を読み取りまたスリ
ット光を投射していない状態の被測定物の全体を撮像す
るカラーカメラで、前記カメラがスリット光を撮像する
かあるいはスリット光を投射していない前記被測定物の
全体の輝度情報を撮像するかによって出力切り換えるメ
モリ切替手段と、前記メモリ切替手段の切り替えにより
スリット散乱光の画像信号を記憶する第1の画像メモリ
と、前記メモリ切替手段の切り替えによりスリット光を
投射していない前記被測定物の全体の輝度画像を記憶す
る第2の画像メモリとを別に設け、輝度画像から色の違
いを用いて前記曲線を抽出するか、または測定された3
次元座標値データをコンピュータに表示し、表示された
前記3次元座標値データに対しマウスを用いて人間が曲
線を指示するものである。以上の構成を設けることによ
り、被測定物の全体形状を複数領域に分割する曲線と各
領域をパラメトリック曲面に効率良く近似する際のパラ
メータ設定手段において用いる曲線を容易に指示するこ
とができる。
【0170】第4に、以上第3の構成要素に加え、前記
領域分割手段によって分割された領域の境界部分がルー
フエッジか凸曲面のスムーズエッジかあるいは凹曲面の
スムーズエッジかを判別する境界判別手段と、凸曲面及
び凹曲面の丸め半径を推定する丸め半径推定手段と、凸
曲面と凹曲面の際に特別な領域境界を生成しなおす領域
境界生成手段との構成を有している。また、以上の構成
要素に加え、丸め半径推定手段によって推定された丸め
半径に基づき丸め変形操作を行い領域を結合する領域結
合手段との構成を設けることにより入力先システム内で
の形状の変更、修正が容易にできるデータ形式で3次元
CADシステムやコンピュータグラフィックスシステム
へ入力することができる優れた3次元形状入力装置を実
現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における3次元形状入力
装置のブロック結線図
【図2】同3次元形状入力装置におけるパラメータ設定
に使用する曲線の指示を示した図
【図3】(a)同3次元形状入力装置における1本の曲
線の構成点が1フレームにつき1点でない場合を示した
図 (b)同3次元形状入力装置における指示曲線を複数の
曲線に分割した場合を示した図
【図4】(a)同3次元形状入力装置における曲線の両
端点が第1フレームと最終フレームに載ってない場合を
示した図 (b)同3次元形状入力装置における両端点が第1フレ
ームと最終フレームに載ってない曲線を再構成した場合
を示した図
【図5】同3次元形状入力装置における指示曲線の位置
に対応したパラメータvの値を設定する概念図
【図6】同3次元形状入力装置における1スリット上の
データ点のパラメータvの値を設定する概念図
【図7】同3次元形状入力装置におけるデータをパラメ
トリック曲面に指定精度以下で近似する手法の手順フロ
ー図
【図8】本発明の第2の実施例における3次元形状入力
装置のブロック結線図
【図9】同3次元形状入力装置における逐次近似の終了
条件のフロー図
【図10】(a)同3次元形状入力装置におけるx,y
座標値の残差とz座標値の残差の現れ方の違いを示す際
の、元のデータの図 (b)同3次元形状入力装置におけるx,y座標値の残
差とz座標値の残差の現れ方の違いを示す際の、x,y
座標値の残差が大きい場合の近似の図 (c)同3次元形状入力装置におけるx,y座標値の残
差とz座標値の残差の現れ方の違いを示す際の、z座標
値の残差が大きく、x,y座標値の残差が小さい場合の
近似の図
【図11】同3次元形状入力装置における計測データ点
のパラメータと基準格子パラメータの関係図
【図12】(a)同3次元形状入力装置における近傍領
域での残差の符号が異なり絶対値が等しい場合を示した
図 (b)同3次元形状入力装置における近傍領域での残差
の符号及び絶対値が等しい場合を示した図
【図13】同3次元形状入力装置における分散を算出す
る点列の概念図
【図14】同3次元形状入力装置における節点を追加す
る方向の概念図
【図15】同3次元形状入力装置における節点を追加す
る位置の概念図
【図16】本発明の第3の実施例における3次元形状入
力装置のブロック結線図
【図17】同3次元形状入力装置におけるデータをパラ
メトリック曲面に指定精度以下で分割近似する手法の手
順フロー図
【図18】同3次元形状入力装置における特徴点抽出手
法の手順フロー図
【図19】同3次元形状入力装置における特徴点抽出の
概念図
【図20】同3次元形状入力装置における2本のスリッ
ト上の点列より多角形パッチを生成する手法の手順フロ
ー図
【図21】同3次元形状入力装置における3角形パッチ
の生成を示す概念図
【図22】本発明の第4の実施例における3次元形状入
力装置のブロック結線図
【図23】同3次元形状入力装置における1スリットの
データをパラメトリック曲線に指定精度以下で近似する
手法の手順フロー図
【図24】本発明の第5の実施例における3次元形状入
力装置のブロック結線図
【図25】本発明の第6の実施例における3次元形状入
力装置のブロック結線図
【図26】同3次元形状入力装置における指示曲線の周
辺領域より領域分割線を抽出する手法の手順フロー図
【図27】同3次元形状入力装置におけるキルシュのオ
ペレータの図
【図28】同3次元形状入力装置の細線化における削除
可能性の概念図
【図29】本発明の第7の実施例における3次元形状入
力装置のブロック結線図
【図30】同3次元形状入力装置における3次元データ
による自動領域分割手法の手順フロー図
【図31】同3次元形状入力装置における分割領域のラ
ベル分けの概念図
【図32】本発明の第8の実施例における3次元形状入
力装置のブロック結線図
【図33】同3次元形状入力装置における輝度データに
よる自動領域分割手法の手順フロー図
【図34】本発明の第9の実施例における3次元形状入
力装置のブロック結線図
【図35】同3次元形状入力装置におけるカラー画像に
よる自動曲線抽出手法の手順フロー図
【図36】本発明の第10の実施例における3次元形状
入力装置のブロック結線図
【図37】本発明の第11の実施例における3次元形状
入力装置のブロック結線図
【図38】同3次元形状入力装置におけるアール別境界
タイプの概念図
【図39】同3次元形状入力装置における境界判別手段
の手順フロー図
【図40】同3次元形状入力装置における領域境界に付
与したラベルの概念図
【図41】同3次元形状入力装置における丸め半径推定
手段の手順フロー図
【図42】本発明の第12の実施例における3次元形状
入力装置のブロック結線図
【図43】同3次元形状入力装置における領域境界生成
手段による領域境界生成の概念図
【図44】本発明の第13の実施例における3次元形状
入力装置のブロック結線図
【図45】同3次元形状入力装置における領域結合手段
の手順フロー図
【図46】同3次元形状入力装置における領域結合手段
の処理の概念図
【図47】同3次元形状入力装置における領域結合手段
による領域結合の概念図
【図48】従来の3次元形状入力装置のブロック結線図
【符号の説明】
101 レーザ光源 102 振動ミラー 103 スリット光 104 被測定物 105 X軸移動機構 106 カメラ 107 A/D変換器 108 画像メモリ 109 スリット散乱光中心位置検出手段 110 座標演算手段 111 座標演算手段 112 パラメータ設定手段 113 パラメトリック曲面近似手段 114 データフォーマット変換手段 115 スキャナ制御手段 116 本装置で得られる3次元形状データ 117 3次元CADシステム

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物に照射するスリット光を発生さ
    せるスリット光源と、前記被測定物を移動させる移動機
    構と、前記被測定物からのスリット光の散乱光を撮像す
    るカメラと、前記カメラからの輝度信号をデジタル化し
    た画像信号に変換するA/D変換器と、前記画像信号を
    記憶する画像メモリと、前記画像メモリに記憶された画
    像信号からスリット散乱光の中心位置を検出するスリッ
    ト散乱光中心位置検出手段と、前記スリット散乱光の中
    心位置から3次元座標値を計算する座標演算手段と、前
    記被測定物の3次元座標値データをパラメトリック関数
    に近似するデータ圧縮手段と、前記データ圧縮手段によ
    り圧縮されたデータを入力先システムのデータフォーマ
    ットに変換するデータフォーマット変換手段とを具備す
    る3次元形状入力装置。
  2. 【請求項2】 被測定物を移動させる移動機構の代わり
    にスリット光を被測定物上で走査させるスリット光走査
    手段を備えた請求項1記載の3次元形状入力装置。
  3. 【請求項3】 データ圧縮手段が、3次元座標値データ
    をパラメトリック曲面に近似させるものである請求項1
    又は2記載の3次元形状入力装置。
  4. 【請求項4】 被測定物上の曲線を指示する曲線指示手
    段と、パラメトリック曲面のパラメータをu,vとする
    と、連続する前記曲線上の計測点のパラメータ値のu或
    はvの値を揃えるように各計測点にパラメータを付与す
    るパラメータ設定手段とを具備する請求項3記載の3次
    元形状入力装置。
  5. 【請求項5】 データ圧縮手段が、3次元座標値データ
    をパラメトリック曲面に近似させる際に、双方向の節点
    の増加及び移動と制御点数の増加を指定された近似誤差
    以下の曲面を得るまで繰り返す請求項3又は4記載の3
    次元形状入力装置。
  6. 【請求項6】 データ圧縮手段が、3次元座標値データ
    を節点の増加及び移動と制御点数の増加を繰り返してパ
    ラメトリック曲面に近似させる際に、節点及び制御点の
    増加方向と位置を自動的に決定する方法として、節点を
    定義する方向をu、vとすると、パラメータuの値が等
    しい測定点列の集合Ui、及びパラメータvの値が等し
    い測定点列の集合Vj毎に、前回の近似と前記3次元座
    標値データとの奥行き座標値の差の分散Uvari(i
    =1,・・・,m),Vvarj(j=1,・・・,
    n)を算出し、更に前記分散Uvari,Vvarjの平
    均U,Vを得て、その大小を比較し、Uが大きければv
    方向に、Vが大きければu方向に節点及び制御点を増加
    することを決定し、平均の大きい方の分散として例えば
    Uvari(i=1,・・・,m)において最も値が大
    きい分散値を持つ測定点列の集合U0を求め、点列U0
    誤差の自乗和を節点間毎に算出して、最も自乗和の値が
    大きい節点間の中心に新しい節点を増加する請求項3、
    4又は5記載の3次元形状入力装置。
  7. 【請求項7】 データ圧縮手段が、双方向の節点の増加
    及び移動と制御点数の増加を繰り返すことにより近似誤
    差が指定値以下になるまで近似誤差を減少していく際
    に、制御点を増加させても近似誤差の減少する割合が低
    い場合、曲面を誤差の変動が激しい方向において複数分
    割し、それぞれ異なる曲面としてパラメトリック曲面近
    似を行い、この動作を指定された近似精度の曲面を得る
    迄繰り返す請求項5、6記載の3次元形状入力装置。
  8. 【請求項8】 データ圧縮手段が、分割領域毎に近似誤
    差が指定値以下の曲面近似を行うために双方向の節点の
    増加及び移動と制御点数の増加を繰り返す際に、制御点
    を増加させても近似誤差の減少する割合が低いかあるい
    は近似誤差に限界が生じ指定された近似精度を達成でき
    ない場合、前記3次元座標値データを用いて多角形パッ
    チを作成して面を構築するものである請求項7記載の3
    次元形状入力装置。
  9. 【請求項9】 データ圧縮手段が、分割領域毎に近似誤
    差が指定値以下の曲面近似を行うために双方向の節点の
    増加及び移動と制御点数の増加を繰り返す際に、制御点
    を増加させても近似誤差の減少する割合が低いかあるい
    は近似誤差に限界が生じ指定された近似精度を達成でき
    ない場合、前記3次元座標値データから特徴点を抽出
    し、前記特徴点を用いて多角形パッチを作成して面を構
    築する請求項7記載の3次元形状入力装置。
  10. 【請求項10】 データ圧縮手段が、3次元座標値デー
    タを複数のパラメトリック曲線に近似させ、次にこれら
    複数のパラメトリック曲線を補間する曲面を作成するも
    のである請求項1又は2記載の3次元形状入力装置。
  11. 【請求項11】 データ圧縮手段が、3次元座標値デー
    タを複数のパラメトリック曲線に近似させる際に、パラ
    メトリック曲線の節点の増加及び移動と制御点数の増加
    を指定された近似誤差以下の曲線を得るまで繰り返す請
    求項10記載の3次元形状入力装置。
  12. 【請求項12】 データ圧縮手段が、近似誤差が指定値
    以下の曲線近似を行うために節点の増加及び移動と制御
    点数の増加を繰り返す際に、制御点を増加させても近似
    誤差の減少する割合が低い場合、曲線を複数分割し、そ
    れぞれ異なる曲線としてパラメトリック曲線近似を行う
    ことを指定された近似精度の曲線を得るまで繰り返す請
    求項11記載の3次元形状入力装置。
  13. 【請求項13】 被測定物を複数の領域に分割する曲線
    を決定する曲線指示手段と、前記曲線により被測定物を
    複数の領域に分割する領域分割手段を設け、データ圧縮
    手段が各領域毎に3次元座標値データをパラメトリック
    関数に近似させる請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11又は12記載の3次元形状入力装
    置。
  14. 【請求項14】 スリット光に対する反射率が被測定物
    の表面色と異なる色を用いて前記曲線を指定された被測
    定物を設け、曲線指示手段が前記画像信号の中で輝度値
    が異なる部分を前記曲線として抽出する請求項4又は1
    3記載の3次元形状入力装置。
  15. 【請求項15】 スリット光に対する反射率が被測定物
    の表面色と異なる色を用いておおまかな前記曲線を指定
    された被測定物を設け、曲線指示手段が前記画像信号の
    中で輝度値が異なる部分およびその周辺部分から前記3
    次元座標値データを用いて求めたエッジらしさを基に前
    記曲線を抽出する請求項4又は13記載の3次元形状入
    力装置。
  16. 【請求項16】 曲線指示手段が、求める前記曲線は被
    測定物のエッジ部であるとみなし、人手を介在すること
    無く自動的に前記3次元座標値データを用いてエッジを
    求める請求項4又は13記載の3次元形状入力装置。
  17. 【請求項17】 カメラがスリット散乱光を読み取りま
    たスリット光を投射していない状態の被測定物の全体を
    撮像するもので、前記カメラがスリット光を撮像するか
    あるいはスリット光を投射していない前記被測定物の全
    体の輝度情報を撮像するかによって出力切り換えるメモ
    リ切替手段と、前記メモリ切替手段の切り替えによりス
    リット散乱光の画像信号を記憶する第1の画像メモリ
    と、前記メモリ切替手段の切り替えによりスリット光を
    投射していない前記被測定物の全体の輝度画像を記憶す
    る第2の画像メモリとを設け、曲線指示手段が、求める
    前記曲線は被測定物のエッジ部であるとみなし、人手を
    介在すること無く自動的に前記輝度画像を用いてエッジ
    を求める請求項4又は13記載の3次元形状入力装置。
  18. 【請求項18】 被測定物が前記被測定物の表面色と異
    なる色を用いて前記曲線を指定されたものであり、カメ
    ラがスリット散乱光を読み取りまたスリット光を投射し
    ていない状態の被測定物の全体を撮像するカラーカメラ
    で、前記カメラがスリット光を撮像するかあるいはスリ
    ット光を投射していない前記被測定物の全体の輝度情報
    を撮像するかによって出力切り換えるメモリ切替手段
    と、前記メモリ切替手段の切り替えによりスリット散乱
    光の画像信号を記憶する第1の画像メモリと、前記メモ
    リ切替手段の切り替えによりスリット光を投射していな
    い前記被測定物の全体の輝度画像を記憶する第2の画像
    メモリとを設け、曲線指示手段が前記輝度画像から色の
    違いを用いて前記曲線を抽出する請求項4又は13記載
    の3次元形状入力装置。
  19. 【請求項19】 曲線指示手段が、測定された3次元座
    標値データをコンピュータに表示し、表示された前記3
    次元座標値データに対しマウスを用いて人間が曲線を指
    示する請求項4又は13記載の3次元形状入力装置。
  20. 【請求項20】 領域分割手段によって分割された領域
    の境界部分がルーフエッジか凸曲面のスムーズエッジか
    あるいは凹曲面のスムーズエッジかを判別する境界判別
    手段と、凸曲面及び凹曲面の丸め半径を推定する丸め半
    径推定手段と、凸曲面では領域の前記3次元座標値デー
    タから丸め部分を削除して領域間の間隔を設け、凹曲面
    では微分値が連続となるように丸め部分を除いた領域の
    前記3次元座標値データを拡張して領域を生成しなおす
    丸め型別領域境界生成手段とを設けた請求項13、1
    4、15、16、17、18又は19記載の3次元形状
    入力装置。
  21. 【請求項21】 領域分割手段によって分割された領域
    の境界がルーフエッジか凸曲面のスムーズエッジかある
    いは凹曲面のスムーズエッジかを判別する境界判別手段
    と、凸曲面及び凹曲面の丸め半径を推定する丸め半径推
    定手段と、スムーズエッジでは微分値が連続となるよう
    に丸め部分を除いた領域の前記3次元座標値データを拡
    張して領域を新たに生成しなおす領域境界生成手段とを
    設けた請求項13、14、15、16、17、18又は
    19記載の3次元形状入力装置。
  22. 【請求項22】 丸め半径推定手段によって推定された
    丸め半径に基づき丸め変形操作を行い領域を結合する領
    域結合手段を設けた請求項20又は21記載の3次元形
    状入力装置。
JP5015189A 1992-07-29 1993-02-02 3次元形状入力装置 Expired - Lifetime JPH07111331B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5015189A JPH07111331B2 (ja) 1992-07-29 1993-02-02 3次元形状入力装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-202151 1992-07-29
JP20215192 1992-07-29
JP5015189A JPH07111331B2 (ja) 1992-07-29 1993-02-02 3次元形状入力装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0694428A true JPH0694428A (ja) 1994-04-05
JPH07111331B2 JPH07111331B2 (ja) 1995-11-29

Family

ID=26351303

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5015189A Expired - Lifetime JPH07111331B2 (ja) 1992-07-29 1993-02-02 3次元形状入力装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07111331B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008059235A (ja) * 2006-08-31 2008-03-13 Hitachi Ltd 立体形状データ変換方法、それを記述したコンピュータプログラムおよび立体形状データ変換装置
WO2008056427A1 (fr) * 2006-11-08 2008-05-15 Techno Dream 21 Co., Ltd. Procédé de mesure de forme tridimensionnelle et dispositif correspondant
JP2009080076A (ja) * 2007-09-27 2009-04-16 Nippon Steel Corp 成形品の形状評価方法及び装置
JP2010271305A (ja) * 2009-04-21 2010-12-02 Nippon Steel Corp 金属板の面歪みの評価方法、金属板の面歪みの評価値演算装置及びプログラム
KR101481307B1 (ko) * 2013-08-16 2015-01-14 성균관대학교산학협력단 손가락 영상 및 센서를 이용하여 제어 명령을 생성하는 이동 단말 및 단말기의 카메라에 입력된 손가락 영상 및 센서를 이용한 제어 명령 생성 방법
JP2019113553A (ja) * 2017-12-25 2019-07-11 シナノケンシ株式会社 三次元レーザー光走査装置
WO2023177692A1 (en) * 2022-03-14 2023-09-21 Summer Robotics, Inc. Stage studio for immersive 3-d video capture
US11887340B2 (en) 2021-07-29 2024-01-30 Summer Robotics, Inc. Dynamic calibration of 3D acquisition systems
US11974055B1 (en) 2022-10-17 2024-04-30 Summer Robotics, Inc. Perceiving scene features using event sensors and image sensors

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03186706A (ja) * 1989-12-15 1991-08-14 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 3次元形状寸法計測装置
JPH04155592A (ja) * 1990-10-19 1992-05-28 Fujitsu Ltd グーローシエーディングによるパラメトリック曲面表示装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03186706A (ja) * 1989-12-15 1991-08-14 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 3次元形状寸法計測装置
JPH04155592A (ja) * 1990-10-19 1992-05-28 Fujitsu Ltd グーローシエーディングによるパラメトリック曲面表示装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008059235A (ja) * 2006-08-31 2008-03-13 Hitachi Ltd 立体形状データ変換方法、それを記述したコンピュータプログラムおよび立体形状データ変換装置
WO2008056427A1 (fr) * 2006-11-08 2008-05-15 Techno Dream 21 Co., Ltd. Procédé de mesure de forme tridimensionnelle et dispositif correspondant
JP5307549B2 (ja) * 2006-11-08 2013-10-02 有限会社テクノドリーム二十一 3次元形状計測方法およびその装置
JP2009080076A (ja) * 2007-09-27 2009-04-16 Nippon Steel Corp 成形品の形状評価方法及び装置
JP2010271305A (ja) * 2009-04-21 2010-12-02 Nippon Steel Corp 金属板の面歪みの評価方法、金属板の面歪みの評価値演算装置及びプログラム
KR101481307B1 (ko) * 2013-08-16 2015-01-14 성균관대학교산학협력단 손가락 영상 및 센서를 이용하여 제어 명령을 생성하는 이동 단말 및 단말기의 카메라에 입력된 손가락 영상 및 센서를 이용한 제어 명령 생성 방법
JP2019113553A (ja) * 2017-12-25 2019-07-11 シナノケンシ株式会社 三次元レーザー光走査装置
US11887340B2 (en) 2021-07-29 2024-01-30 Summer Robotics, Inc. Dynamic calibration of 3D acquisition systems
WO2023177692A1 (en) * 2022-03-14 2023-09-21 Summer Robotics, Inc. Stage studio for immersive 3-d video capture
US11785200B1 (en) 2022-03-14 2023-10-10 Summer Robotics, Inc. Stage studio for immersive 3-D video capture
US11974055B1 (en) 2022-10-17 2024-04-30 Summer Robotics, Inc. Perceiving scene features using event sensors and image sensors

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07111331B2 (ja) 1995-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Li et al. A reverse engineering system for rapid manufacturing of complex objects
US6999073B1 (en) Method and system for generating fully-textured 3D
US6518963B1 (en) Method and apparatus for generating patches from a 3D mesh model
Varady et al. Reverse engineering of geometric models—an introduction
US7814441B2 (en) System and method for identifying original design intents using 3D scan data
Lee et al. Direct integration of reverse engineering and rapid prototyping
CN108776993B (zh) 带有孔洞的三维点云的建模方法及地下电缆工井建模方法
Xu et al. Reconstruction of scaffolds from a photogrammetric point cloud of construction sites using a novel 3D local feature descriptor
US20120176380A1 (en) Forming 3d models using periodic illumination patterns
JP2008145431A (ja) 3次元表面形状再構築のための装置および方法
Teutsch Model-based analysis and evaluation of point sets from optical 3D laser scanners
Cohen et al. Virtual reconstruction of archeological vessels using expert priors and intrinsic differential geometry information
Lhuillier et al. Manifold surface reconstruction of an environment from sparse structure-from-motion data
Savarese et al. Shadow carving
CN111612888A (zh) 一种文物建筑图形的自动生成方法、系统及存储介质
JPH0694428A (ja) 3次元形状入力装置
Pacheco et al. Reconstruction of high resolution 3D objects from incomplete images and 3D information
Meyer et al. Segmentation of 3D triangulated data points using edges constructed with a C1 discontinuous surface fitting
CN113763529B (zh) 一种基于三维扫描的变电站建模方法
Van Lankveld et al. Identifying rectangles in laser range data for urban scene reconstruction
JP2003330976A (ja) 境界データの内外判定方法とそのプログラム
Alai A review of 3D design parameterization using reverse engineering
JPH05280941A (ja) 3次元形状入力装置
Teutsch et al. Evaluation and correction of laser-scanned point clouds
Gkeli et al. Automatic 3D reconstruction of buildings roof tops in densely urbanized areas

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees