JP5307549B2 - 3次元形状計測方法およびその装置 - Google Patents
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Description
また,前記装置を用いて,対象物体の3次元形状を計測する方法に関するものである.
アクティブステレオ法は,レーザ光やハロゲンランプなどの光源と,カメラやCCDなどの撮像装置からなり,3次元形状の取得は三角測量に基づいて行われる.そのため,光源と撮像装置の位置関係があらかじめ精密に分かっている必要があり(外部キャリブレーション),装置は大掛かりで複雑になる傾向があった.
この光源と撮像装置の位置関係を簡単に得ることができれば,3次元形状取得装置を簡略化することが可能となる.そこで,光源にマーカを付けて撮像装置でマーカも同時に撮影することで,撮像装置と光源の位置関係を容易に取得する手法(特許文献1)が提案されている.また,フレームやペンタグラマといった装置を別途用意する手法(非特許文献2,3)も提案されている.
もし,外部キャリブレーションが不要で,しかもマーカを同時に撮影したり,別途装置を用意しなくとも,撮像装置と光源の位置関係を取得することができれば,さらに利便性が増し,機構の簡単さ,持ち運び易さ,低価格,など多くの面で,これまでのアクティブ式計測法の欠点を解消することができる.そこで,マーカを用いることなく3次元復元する手法(特許文献4,非特許文献5)が提案されている.
上記提案手法は,3次元復元するために非線形方程式を連立して解く必要があるが,これを線型方程式のみにすることが出来れば,行列演算などを用いて簡潔に解くことができ,局所解に陥るといった心配も無くなり,メリットが大きい.また,今回提案する手法は,前記手法(特許文献4,非特許文献5)が直接ユークリッド復元を実現する手法であるのに対し,共面性情報から射影復元を実現する手法であるため,解を求められる機会が格段に増し,ラインレーザの照射の仕方の制限も少なくなり,任意の組み合わせの照射パターンから制約条件を作成することができるなどの利点がある.さらに,射影復元を必要に応じてメトリックな制約条件を用いることでユークリッド復元にアップグレードする手法も同時に提案しているため,求解の自由度が非常に大きい.また,問題を解くために近似を利用しないので,近似による解の不安定性も無い.このように2段階による手法のため,メトリックな制約条件の自由度が大きく,直交性だけでなく,平行条件などを利用することも容易である. さらに,ユーザは射影復元された3次元形状を取得できるため,ユーザのインタラクションにより,画像上で点を指定するなどの手法で拘束を与えることで,ユークリッド復元を実現することができ,過去の手法に較べて自由度が大きく利用もしやすいと言える.
単眼カメラで観測されたシーン上のある点が,異なる複数の平面上にある場合,それらの平面のパラメータについての制約条件が存在する.これを用いて,点の集合と,それらの点の共面性の情報から,各点が含まれる平面パラメータの関係について連立方程式を作成すると,4以上の次元を持つ線形解空間を得ることができる.しかし,自然画像において観測される共面性は,平面で構成されたシーンについて観測されるのみであること,また,通常の画像から得られる共面性では,得られる条件の数は多くなく,小さな次元の解空間を得ることが難しいことなどから,線画の代数的理解や,限定されたシーンについての3次元復元への応用があるのみであった.
ラインレーザをシーンに照射し,そのレーザ反射をカメラで観測した場合,レーザ反射が観測された点はすべて共面である.さらに,ラインレーザを動かしながら,複数の画像を得ることで,非常に多くの共面性の情報を容易に得ることができる.このことから,ラインレーザを照射しながら共面性情報を集めることで,平面性などの制約のない一般のシーンにおいて3次元復元を行うことが出来る可能性がある.本特許では,このようにして獲得された複数の共面性の条件から,3次元復元問題について線形解法のみで4自由度の解空間を獲得し,射影復元する手法を提案する.(ただし,射影復元とは,3次元空間の位置情報を,ある射影変換群による変換の自由度を除いて推定することを指す.)さらにこの解に,平面の直交性,平行性といったメトリックな条件(本文書では,角度,距離など,ユークリッド空間において意味のある条件をメトリックな条件と呼ぶことにする)を追加することで,ユークリッド復元にアップグレードする手法を提案する.(射影復元からユークリッド復元へのアップグレードとは,射影復元された3次元空間の位置情報と,別の拘束式などから,残された自由度の無い位置情報か,あるいは等方的な拡大縮小の1自由度のみを残した位置情報を推定することを指す.)例えば,2本のレーザ平面を直交するように取り付けるなどしてレーザプロジェクタを構成すれば,スケーリングの自由度を除いた3次元復元が可能となる.また,レーザプロジェクタを平行に取り付け,その距離を正確に調べておけば,スケーリングの不定性も排除したユークリッド復元が可能である.
さらに,上記提案手法を用いて復元された3次元形状を利用して,密な形状復元を実現する手法もあわせて提案する.上記提案手法を用いて復元された3次元形状の3点以上の交点を持つ任意のレーザ平面は,その3つの交点から平面パラメータを推定することができる.そこで,この平面パラメータの推定と,カメラの光学中心と画像上の点を通る視線とレーザ平面との交点として計算されるレーザ反射軌跡の3次元形状の復元,というステップを繰り返すことで,密な形状復元を実現することができる.
第2図は,交点から線形な方程式を得る方法を述べるための説明図で,透視投影が,図に示すホモグラフィー変換と,正射影との合成によって表されることを示すものである.
第3図は,レーザ装置から照射したラインレーザが通過するレーザ平面と,視線方向を表す直線と,撮像装置で撮影した画像平面と,それらの関係を示した図である.
第4図は,レーザ装置から照射される2つのラインレーザが,対象物体上で描くラインとその交点と,撮像装置で撮影された画像平面上で検出されるその交点と,その交点を通る視線方向を表す直線とを示した図である.
第5図は,レーザ装置から照射される複数のラインレーザが,対象物体上で交わり得られる複数の交点を,撮像装置で撮影した画像平面上に示した図である.
第6図は,ラインレーザ光源の射出口付近にLEDなどのマーカを取り付ける場合を示した図である.
第7図は,複数のラインレーザ光源を直交する状態に組み合わせて,複数のラインレーザを照射することを示した図である.
第8図は,複数のラインレーザ光源を平行に組み合わせて,複数のラインレーザを照射することを示した図である.
第9図は,レーザ装置から照射した各レーザ曲線の対象物体上の反射位置から,曲線の交点を求めて,その交点群を用いて,レーザ平面パラメータおよび交点の3次元位置を射影復元するアルゴリズムを示したフローチャートである.
第10図は,レーザ平面が直交しているなど相対的な位置関係が既知である場合に,提案手法で得られた射影復元結果を,その拘束条件を用いてユークリッド復元にアップグレードするアルゴリズムを示したフローチャートである.
第11図は,既知のレーザ平面パラメータを利用して,未知のレーザ平面パラメータを推定することで,繰り返し処理により密な3次元点を復元するアルゴリズムを示したフローチャートである.
第12図は,サインカーブを組み合わせた形状に,白黒の格子パターンでレーザ軌跡を描いたシミュレーションデータの図である.
第13図は,第12図を提案手法により,3次元形状復元した例であり,復元したレーザ曲線に,参考のために正解形状を重ねて表示した図である.
第14図は,第12図を提案手法により,3次元形状復元した例であり,復元したレーザ曲線に,参考のために正解形状を重ねて表示したものであり,第13図とは視点を変更して描いた図である.
第15図は,ウサギの形をした3次元形状に,白黒の格子パターンでレーザ軌跡を描いたシミュレーションデータの図である.
第16図は,第15図を提案手法により,3次元形状復元した例であり,復元したレーザ曲線に,参考のために正解形状を重ねて表示した図である.
第17図は,第15図を提案手法により,3次元形状復元した例であり,復元したレーザ曲線に,参考のために正解形状を重ねて表示したものであり,第16図とは視点を変更して描いた図である.
第18図は,四角い箱状の形状に,直交したレーザを7回照射したものを,同じ画像内に重ねて示した図である.
第19図は,第18図のレーザ曲線のみを提案手法により,3次元形状復元した例であり,正面から見た形状を表示した図である.
第20図は,第18図レーザ曲線のみを提案手法により,3次元形状復元した例であり,真上から見た形状を表示した図である.
第21図は,第18図を提案手法により,3次元形状復元した結果に対して,復元には用いなかったレーザ曲線群に対し,本特許で提案した密な復元手法を用いて,密に3次元復元した結果を,真上から見て表示した図である.
第22図は,第18図を提案手法により,3次元形状復元した結果に対して,復元には用いなかったレーザ曲線群に対し,本特許で提案した密な復元手法を用いて,密に3次元復元した結果を,斜め上から見て表示した図である.
第23図は,サインカーブ上の形状をした紙に十字レーザを照射した様子を撮影した図である.
第24図は,第23図で示したサインカーブの形状を,本特許で提案した密な復元手法を用いて,密に復元した結果を表示した図である.
以下に,第9図を用いて3次元計測のアルゴリズムを説明する.
レーザ装置により,レーザを対象物体に照射し,撮像装置(カメラ)で撮影した画像からレーザ曲線を抽出する.抽出されたレーザ曲線が,単一画像上で交差する位置,或いは複数の画像上で同一の位置を通過する位置を抽出し,これらの点を交点とする(9−1).
ラインレーザが通過する平面(レーザ平面)と,抽出された交点の位置に関して,以下で述べる手法により線型方程式を構築して解く(9−2).これにより3次元形状の射影復元が実現できる.さらにメトリックな拘束を用いることで,ユークリッド復元にアップグレードする(図10).ここでアップグレードとは,射影復元された3次元空間の位置情報と,別の拘束式などから,残された自由度の無い位置情報か,あるいは等方的な拡大縮小の1自由度のみを残した位置情報を推定することを指す.
上記ステップで,射影復元またはユークリッド復元により3次元形状が獲得出来ている場合には,さらに密な形状復元を実現することが出来る(図11).
(共面性からの再構成)
校正されたピンホールカメラと,シーンがあるとする.シーンは複数の点からなり,それらの点はカメラから観測可能であるが,深さは未知となる.ここで,シーンにラインレーザを照射し,これをカメラから観測することで,シーン中の複数の点が同一平面上に存在すること(共面性)を得ることが出来る.この時のシステムの概要を図1に示す.カメラで観測されたレーザ曲線の点は,すべて同一平面上にある.この時,ラインレーザを動かしながら,複数の画像を取ることで,非常に多くの共面性に関する情報を得ることができる.
以下に,問題の定式化について述べる.ピンホールカメラを中心とし,カメラから見て右側をx軸,上方をy軸,後方をz軸方向とするカメラ座標系を考える.シーン中
iは点のインデックスを,Nは点の数を表す.Piを,カメラのスクリーンに投影したとき,スクリーン上での2次元位置をqi=(ui,vi)Tとする.qiは,3次元射影空間P3から2次元射影空間P2への射影変換を表す3行4列の射影行列Pを用いて,
シーン中の複数の点の共面性をあらわすために,同一平面上にある点のインデックスの集合を考え,さらにそれらの集合をΠとあらわす.例えば,
Π={{1,2,3},{1,4,5,6},...}である場合,p0,p1,p2が同一平面上にあり,p0,p3,p5が別の平面上にあることを意味する.集合Πの各要素
あらわされる集合をΠjで表すとする.さらに集合Πjの要素にもインデックスkをつけ,その要素をΠj,kで表すとする.上記の例の場合Π1,1=1,Π1,2=2,Π1,3=3,Π2,1=1,Π2,2=4,Π2,3=5,Π2,4=6となる.集合Πjに含まれる点は一つの平面上にあるので,この平面をπjであらわす.上記の条件で,共面性からの3次元再構成(Shape reconstruction from coplanarity,以下,SRC)は,以下のように定式化される.
SRC問題
q0=(u0,v0)T,...,qN=(uN,vN)Tと,共面性の条件を表す集合
と,カメラを表す射影行列Pが与えられるとする.このとき,
p0,...,pNを求めよ.
さらに,与えられるスクーン座標q0=(u0,v0)T,...,qN=(uN,vN)Tについて,以下の3つの仮定をおく.
1.複数の共面性の仮定
任意の3次元点piについて,i∈Πl,i∈Πm,(l≠m)である.つまり,piは,少なくとも2個以上の平面に含まれる.
2.非共線性の仮定
同一直線状にはない.
3.4点以上の共面性の仮定
の条件に含めない.
``複数の共面性の仮定’’を置くのは,1平面にのみ含まれる点は,3次元再構成の情報にならないためである.図1のシステムでは,これは,点集合として,複数のレーザ反射曲線の画像面での交点のみを考えることにあたる.``非共線性の仮定’’も同様に,
情報にならないことから除外した.非共線性の仮定より,任意のjについて平面πjは原点を通らない.``4点以上の共面性の仮定’’は,任意の3点は共面性を持つため,3点の共面性は条件としての意味を持たないことによる.
(カメラの射影行列の分解)
カメラによる射影を表す行列Pは,正規化カメラの場合,
と表される.このとき,
という表記を用いると,
P=QRα,β,γ,δS (7)
と分解することができる(α,β,γ,δは任意).Qは正射影投影を表す行列である.Sは,図2に表されるように,透視投影における視錐体の領域を,画像面に平行な面を持つ直方体の領域に変換するような3次元Homographyである.この変換は,原点をz軸方向の無限遠点に移動するため,この変換と正射影投影の組み合わせは透視投影と等価になる.また,Rα,β,γ,δは,z座標のみを変化させるような3次元Homographyである.よって,透視投影カメラによる射影Pは,Sによる3次元Homographyと,Rα,β,γ,δによるz座標の変換と,正射影投影の組み合わせとみなせることがわかる.これらはいずれも線形変換である.
(問題の変換と解の自由度)
``正射影によるSRC’’(SRC with orthogonal projection,以下SRCOと記す)と呼ぶことにする.
SRCO問題
SRCと同じ条件を仮定する.
この問題の名前に``正射影による’’とあるのは,行列QRα,β,γ,δによる射影が,Rα,β,γ,δによるz座標の変換とQによる正射影との合成変換とみなせることによる.p0,...,pNがSRC問題の解ならば,
SRC,SRCO問題の解は,4以上の自由度を持つ.これは,r0,...,rNが,SRCOの解とすると,任意の実数θ1,θ2,θ3,θ4について,
(SRC,SRCO問題の解法)
本節では,SRC,SRCO問題の解法について述べる.
ui,viに等しいことがわかる.よって,ziを変数として,ri=(uivizi)Tとおく.
Πjは平面πj上に存在する点のインデックスの集合である.平面πjを,方程式
z=ajx+bjy+cj (8)
で表す.z軸に平行な平面は,この表記では表せないが,非共線性の仮定は,SRCO問題において,任意のjについて平面πjがz軸に平行でないことを表すので,上記の方程式は一般性を失わない.このとき,共面性の条件は,以下のように表現できる.
連立斉次1次方程式である.
上記の連立方程式は,ziを変数に含むが,点の数Mは,面の数|Π|に比べて非常に大きくなることがあり,ziを変数として利用することは変数の数の大幅な増加につながる.例えば,実験で用いた,図15のデータでは,面の数が40であるのに対し,点の数は613にもなる.変数の数が多くなると,連立方程式を数値計算で解く場合の計算量が増え,誤差も大きくなる.よって,ziを方程式から消去し,aj,bj,cjのみの方程式にすることが望ましい.複数の共面性の仮定より,任意の3次元点piについて,i∈Πj,i∈Πl,(j≠l)であるので,i=Πj,k=Πl,mとして,方程式
と
の両辺の差から,
が得られる.これにより,aj,bj,cjのみを変数とする連立斉次方程式を得ることができる.
(各交点の深さを変数とする定式化)
請求項5,6,7,8に示すように,各交点の深さziを変数に含めたままの連立斉次方程式を作り,解くことも可能である.この場合,既に述べたように,変数の数が非常に多くなる場合がある.
(連立方程式の特性)
得られた連立方程式の係数行列をLとする.Lの列の数は(3|Π|)である.行の数は,ziの消去の仕方に依存するが,仮にすべての点が2個の面の上にあり(この仮定は,平面
式の差をとってziを消去したとすると,行の数は点の数に一致し,M行となる.以後,LをM行(3|Π|)列として議論を行う.
SRC問題の解は4以上の自由度を持つ.シーンの平面の数に対して,十分な数の点があ
あるならば,LのランクをRank(L)としてRank(L)=3|Π|−4である.このときSRCあるいはSRCOは,4自由度の解を持つ.
(SRC,SRCO問題の数値解法)
この問題を数値的に解くために,特異値分解を用いることができる.Lの特異値分解をL=UΣVTとする.ここで,UはM次,Vは(3|Π|)次の直交行列であり,ΣはM行(3|Π|)列行列で,Lのi番目の大きさの特異値をλiで表すとき,Σi,i=λi,,Σi,j=0(ただし,i≠j)である.
Rank(L)=3|Π|−4から,
Σi,i=0(i>3|Π|−4の場合) (13)
方程式の解ベクトルをxとするとLx=0である.
UΣVTx=0 (14)
であることと,Σの形から,
VTx=(00・・・0f1f2f3f4)T (15)
が得られる.ただし,f1,・・・,f4は,4個の自由な変数である.これより解xは,
f=(00・・・0f1f2f3f4)T,
x=Vf (16)
となる.これは,平面のパラメータ空間の中の,4次元部分空間である.
実際の問題では誤差のために条件(13)が完全には成り立たたない.その場合でも,上の解は,方程式Lx=0について,maxx∈S(‖Lx‖/‖x‖)を最小化するような4次元部分空間Sになるので,解法はそのままでよい.ただし,共面性の条件が少ない場合や,平面の配置に特殊性がある場合など,5個以上の特異値が0に近い時には,上記の解は不安定になる.このような場合,解空間として5次元以上の線形空間を採用することも考えられる.これらのことから,4次元の解空間を利用する場合において,4番目に小さい特異値と5番目に小さい特異値の比λ|Π|−5/λ|Π|−4は解の不安定性の指標となりえる.この値が1に近い場合,解が不安定である可能性がある.
(メトリックな拘束によるユークリッド復元)
前節で得られたSRC問題の解は,f1,・・・,f4による4自由度を持つ射影復元である.この自由度は共面性の条件のみでは解消できない.ただし,問題を適用する応用例によっては,追加の制約条件があり,それによって解の自由度の一部,あるいはすべてを解消できる場合がある.
例として,ラインレーザを投射して共面性条件を得る場合を考える.この時,ラインレーザを2個,レーザ平面が直交するようにプロジェクタに取り付けたとする.このプロジェクタによってシーン中の共面な点を得た場合,同時に取得された2個のレーザ平面の直交性を制約条件として利用できる.
平面πsと平面πtが直交する場合を考える.SRCO問題における平面πsの単位法線ベクトルを,変数ベクトルfの関数として,
ns(f)=N((as(f)bs(f)−1)T)とおく.ただしN()は,ベクトルの正規化を表すとする.この平面の法線ベクトルは,対応するSRC問題において,
S−1ns(f)であるので,直交性の条件は,
{(ns(f)}TS−TS−1{nt(f)}=0 (17)
と記述できる.
(メトリックな拘束の計算方法)
上記のような非線形な拘束式を解くための方法としては,fに関する非線形最適化を利用することが考えられる.別の方法としては,この式をf1,・・・,f4の多項式方程式として,Grobner基底を用いて解く方法(非特許文献5)も有効であると考えられる.非線形最適化を利用する方法の利点としては,目的関数の構成の仕方に自由度が大きく,さまざまな種類の拘束条件を扱いのに都合がよいこと,また,多数の拘束条件に対応しやすいことが挙げられる.ただし,場合によっては最適化の過程で,目的関数の極小値に収束してしまう可能性がある.Grobner基底を用いて解く方法は,すべての可能な解を同時に得られるという利点があるが,方程式は多項式でなければならず,また,あまり多くの変数や,高次元の多項式を扱うことは難しい,という欠点がある.本特許で報告する実験では,非線形最適化を利用したユークリッド復元を実装している.
(初期値の決め方)
非線形最適化を実行する場合,初期値の決定の仕方が問題になる.本報告の実験では,適当な平面パラメータから,線型方程式の解ベクトルxIを作成し,これからfI=VTxIとし,fIの最後の4個の要素をf1,・・・,f4の初期値とすることで自由変数を決定した.これは,平面パラメータxの空間(3|Π|次元)から,線形方程式の解空間(4次元)に対し,xIとfIのユークリッド距離が最小になるように射影を行うことに相当する.この方法により,任意の平面パラメータの組み合わせから,共面性の条件の満たされた平面パラメータを得ることが出来る.
「適当な平面パラメータ」を決めるための方法としては,例えば,十字状のレーザ曲線を描くように,2個のラインレーザ光源を組み合わせたレーザ装置を使う場合,レーザ曲線が格子状になるように,左下から右上に動かすと決めておき,その動きに近い初期値をあらかじめ与えるようにする,という手法が考えられる.
また,別の方法として,プロジェクタの方向について,右上,右下,左上,左下のどちらから照射したか,といった定性的な情報のみ与え,これから,おおよその平面パラメータを決める,という手法が考えられる.
(メトリックな拘束の目的関数)
互いに直交するような平面の集合を,平面のインデックスの対の集合
としては,
とすればよい.直交性の条件だけでは,解のスケーリングの自由度は解消できず,実質3変数の最適化となる.よって,fの4個の自由変数の一つを固定し,残りの3変数について非線形最適化を行う.
同様に,2個のラインレーザを平行にプロジェクタに取り付けたとすると,平面の平行性を条件に加えることが出来る.平行な平面のインデックスの対を集合
などが考えられる.この場合,さらにラインレーザ間の距離が既知である場合には,スケーリングの自由度も解消でき,完全なユークリッド復元が可能である.
(密な形状復元)
さらに,上記で述べた手法を用いて復元された3次元形状を利用して,密な形状復元を実現することができる(第11図).多くの画像系列を撮影し,その中の一部の画像からレーザ曲線を計測し,上記の手法で3次元復元を行う(11−2).ここで,メトリック拘束が得られる場合には,続けてユークリッド復元にアップグレードしても良い(11−3).次に,推定されたレーザ平面のパラメータを用いて,レーザ軌跡全ての3次元復元を行う(11−4).まだ復元されていない,未知のレーザ平面があり,これが,上記手法により復元された既知のレーザ反射曲線と3点以上の交点を持つ場合,それらの交点群からその3次元座標を得て,未知のレーザ平面パラメータを,例えば主成分分析などにより,直接推定することができる(11−5).こうして復元されたレーザ平面と,カメラ中心と画像上のレーザ曲線上にある点とを結んだ直線との交点が,レーザ反射位置の3次元点として復元される.この平面パラメータの推定とレーザ反射位置の3次元形状の復元とを繰り返すことで,密な形状復元を実現することができる(11−6).
また,上記(11−4)の処理をすることなく,未知レーザ平面による曲線と、既知レーザ平面による曲線との交点を得た後に,その交点のみ3次元復元しても良い.
(CG生成されたデータによる実験)
図12にCGでデータを生成したときのデータを示す.このデータの形状は,z=(sin x)(sin y)で表現される曲面である.このような曲面に,さまざまな角度からレーザプロジェクタを投影したときのレーザ平面と形状の交わる曲線を計算した.図における格子状の模様において,格子の境界はこのような曲線を表す.これらの境界の交点の画像面での位置が,入力q0=(u0,v0)T,...,qN=(uN,vN)Tとして用いられた.レーザプロジェクタの投影は8回行われ,16個のレーザ平面が存在する,また,×印でマークされた交点においては,空間を区切る平面が直交する.非線形最適化の初期値を与えるため,プロジェクタの方向について,右上,右下,左上,左下のどちらから照射したか,という情報のみ与えた.この例では,左上から4回,右下から4回,レーザ照射を行うようにした.これにより,例えば,右上から照射したとき,横方向のレーザ平面として,z=0x+1y−1という初期平面を与えた.自由変数f1,・・・,f4の初期値は,(初期値の決め方)の節に記述した方法で作成した.
これらの条件の下で,ユークリッド復元が行なわれた.既に述べたように,この問題設定ではスケーリングの自由度は解消不能なので,ユークリッド復元を3変数の非線形最適化問題として解を求めることで行った.再構成結果を正解と比較するために,正解位置を利用して,カメラからの平均距離が正解に等しくなるようにスケーリングを施した.結果として得た曲線と,正解形状にシェーディングを施したものを図13および図14に示す.復元結果は正解形状に非常に近く,ほぼ正しい形状が復元された.
次に,より一般的な曲面として,バニーの形状データにレーザプロジェクタを投影したときの反射曲線を計算した.図15に反射曲線の画像を示す.この例において,レーザは20回投影された.プロジェクタの方向は,5回づつ,右上,左上,右下,左下から照射するようにした.レーザ平面数は40,交点数は613になった.図16および図17に復元結果と正解形状を示す.このデータにおいても,復元結果としてほぼ正しい形状が得られた.
(実データによる実験)
次に,直交する2つのラインレーザからなるプロジェクタと,ビデオカメラを用いて,実際のシーンについて実験を行った.計測手順としては,まず,直方体の形状を持った対象物体にビデオカメラを向け,2つのラインレーザを十字状に組み合わせたパターンを投影しながらこれを撮影し,画像系列を得た.続いて,この画像系列から,適当な画像を複数枚選択し,それらの画像上で反射曲線およびその交点を検出し,提案手法により各反射曲線の3次元再構成を行った.画像の選択においては,線型方程式のランク落ち等の弊害を避けるため,レーザ平面がカメラ中心にあまり近くならないよう考慮した.
実験では,7枚の画像を選択し,シーンの3次元復元を行った.復元に用いた対象物体を図18,入力画像と検出された曲線を図18,再構成結果を図19および図20に示す.入力画像7枚を用いた再構成結果においては,直方体の辺の直交性や,各面の平面性などが,よく再現されていることが分かる.さらに,この再構成結果をもとにして,他の全てのフレームについて,レーザ平面の推定および3次元復元を行った.これは,そのフレームと推定された再構成結果の共通点を検出し,これを主成分分析によって平面近似することで行った.結果を図21及び図22に示す.密な形状が正しく復元できていることが分かる.
本実験では,7枚の画像(14平面)について再構成を行い,その結果から密な再構成を行ったが,比較のために,5枚の画像(10平面)について同様の処理を行った.その場合,中心付近でうまく3次元復元が出来ずに多くのノイズが発生した.このことより,多くの画像を利用することで,再構成結果のノイズの低減に役立っていることが確認できる.過去の研究(非特許文献5)では,5枚の画像を利用することを前提としていたのに対し,本手法はその制約がなく,精度の良い3次元再構成を実現できた.これは本手法の大きな利点と言える.
さらに図23で示すサインカーブ状の形をした物体のユークリッド復元の実験を,直交に配置したレーザを用いて行った.密な形状復元まで行った結果を図24に示す.正しく密な形状復元が行われいることが分かる.
(LEDによるメトリック拘束の追加方法)
請求項3にあるように,LEDをレーザ投光機に設置することで,メトリック拘束を追加し,射影復元からユークリッド復元へアップグレードすることが出来る.LEDの代わりに磁気トラッカーでも良い.
さらに,請求項4にあるように,レーザ平面の配置による拘束式と,マーカによる拘束式と両方を用いてユークリッド復元を行うことも可能である.
(マーカの反射板による代替)
レーザ装置に取り付けるマーカとして,LEDの代わりに,反射板を利用しても良い.
(光源)
光源としては,レーザ光源以外にも,空間中において平面を通過するようなパターンであれば,ストロボ光や,ハロゲンランプでも良い.また,ビデオプロジェクタでもよい.
また,逆に,強力な光源(例えばレーザ,ストロボ光,ハロゲンランプ,太陽光など)によって作られる影,などでも良い.
(複数レーザの配置によるメトリック拘束の追加方法)
複数のレーザを既知形状で組み合わせることで,メトリックな拘束を追加することが出来る.
上記,複数レーザの利用において,レーザ2つの場合,それらのレーザ平面が3次元空間上で直交するように配置すると,それらのレーザ平面を区別する必要がなくなり,都合が良い.(第7図)
平行に配置すると,その距離を計測しておくことで,スケーリングの自由度をなくすことが出来るため,尚都合が良い(第8図)
格子状にレーザ平面を配置し,全ての横方向の格子を表すレーザ平面が平行で,かつ全ての縦方向の格子を表すレーザ平面が平行になるようにすると,相対的な位置関係を容易かつ正確に表現することができ,都合が良い.この配置で,1枚の画像のみから形状復元を行うには,最低5本のレーザ曲線が必要となる.
格子状に,かつ全てのレーザ平面が1点に集中するように配置すると,その1点からの距離により格子の大きさが変化するため,様々な大きさの対象を計測するのに都合が良い.
5本の場合,星型に配置すれば,最大の交点数を与え,効率が良い.
ハーフミラーやプリズムを用いて,1つのレーザ光源を複数のレーザに分ければ,製造上のメリットが大きい.
接近した平行なスリットを利用すれば,複数の平行線を簡単に作ることができ,効果が高い.また,回折格子を利用すれば,格子状のパターンを容易に作ることができ,効果が高い.
(ラインレーザ光源の動かし方)
ラインレーザ光源は手に持ち自由に振れば,その他の機械などが必要無く,コストや簡便さなどのメリットがある.
一方,モータなどにより自動的に振ると,モータの動作の自由度を拘束条件として連立方程式を解くことで,より高精度な計測が可能となる.
(撮像装置及び方法)
撮像装置としては,カメラ,デジタルカメラ,CCD,ビデオカメラなどが便利である.
レーザの波長に合わせたフィルターを付ければ,レーザのみを検出し易くなるため,なお都合が良い.
透過する帯域を制御できるフィルターを用いれば,透過帯域を変化させながら計測することで,波長のあまり離れていない複数のレーザを効率的に識別することができ,効果が高い.
(計算方法)
上記処理はコンピュータを使えば高速に処理ができ,都合が良い.
また,並列処理可能な計算機を使えば,高速に処理することができ,なお都合が良い.
このため,レーザ投光機におけるレーザ組み合わせの,実用上の自由度が格段にあがり,その結果,いろいろなタイプのレーザ投光装置を作成することが出来るようになり,ハンドヘルド型3次元計測装置制作の自由度が大幅に増す.
実際の利用法としては,例えば,平行配置のラインレーザを用いれば,ピラミッドのような,巨大でこれまで容易に計測することができなかったものでも,スケーリングの不定性無く簡易に計測することが可能となる.
また,逆に,口の中のように,計測装置が入りにくく,さらに自由に動かすことが難しいような狭いところを正確に測ることもできる.
さらに,原子炉の中のように,人が入ることができず,複雑な機械を入れることも困難であり,細かい制御も難しいような場面においても使用することが可能となる.
Claims (16)
- 1個または複数個のラインレーザから構成される投光機(1−1)と1個の撮像装置(1−2)を用いて、前記投光機を動かしながら前記ラインレーザを投射された対象物体(1−3)を前記撮像装置で1回または複数回撮影した画像(1−5)の系列を入力とする計測方法であり、
前記画像系列において、画像間、あるいは画像内で、投射されたレーザ反射位置のなす曲線(以下、レーザ曲線と呼ぶ)同士の交点(1−8)を検出するステップと、前記交点の中から、幾つかの交点を選択するステップと、前記撮影された曲線において、一つの曲線上の点が一つの平面、すなわちレーザ平面上に存在するという条件から、前記選択された交点の画像内での座標を定数とし、前記レーザ平面のパラメータを変数とする線形方程式を算出し、さらに前記方程式を変形することで導かれる、前記レーザ平面のパラメータを変数とする線形な連立方程式を得るステップと、前記線型方程式を解くことで、前記レーザ平面のパラメータと、前記選択された交点の3次元位置とを射影復元するステップを有し、
前記投光機と撮像装置以外の特殊な機材を使う必要がないことと、透視カメラモデルでは通常、非線形方程式で記述される画像座標と3次元座標の関係式を近似によらずに線形方程式のみで記述できることと、その線型方程式を解くことでシーンの射影復元が出来ることを特徴とする計測方法。 - 互いの位置関係が既知であるような複数個のラインレーザから構成される投光機(第7図、第8図)と1個の撮像装置(1−2)を用いて、前記投光機を動かしながら前記ラインレーザを投射された対象物体(1−3)を前記撮像装置で1回または複数回撮影した画像(1−5)の系列を入力とする計測方法であり、
前記画像系列において、画像間、あるいは画像内で、投射されたレーザ反射位置のなす曲線同士の交点(1−8)を検出するステップと、前記交点の中から、幾つかの交点を選択するステップと、前記撮影された曲線において、一つの曲線上の点が一つの平面、すなわちレーザ平面上に存在するという条件から、前記選択された交点の画像内での座標を定数とし、前記レーザ平面のパラメータを変数とする線形方程式を算出し、さらに前記方程式を変形することで導かれる、前記レーザ平面のパラメータを変数とする線形な連立方程式を得るステップと、前記線型方程式を解くことで、前記レーザ平面のパラメータと、前記選択された交点の3次元位置とを射影復元するステップと、
前記投光機を構成するラインレーザの、互いの位置関係が既知であることから、前記レーザ平面のパラメータが満たす複数の方程式を得るステップと、前記既知なラインレーザの位置関係から得られた複数の方程式を連立方程式として解くことで、前記射影復元された交点の3次元位置をユークリッド復元にアップグレードするステップを有し、
前記投光機と撮像装置以外の特殊な機材を使う必要がないことと、透視カメラモデルでは通常、非線形方程式で記述される画像座標と3次元座標の関係式を近似によらずに線形方程式のみで記述できることと、その線型方程式を解くことでシーンの射影復元が出来ることと、互いの位置関係が既知であるような複数個のラインレーザから構成される投光機を用いることで射影復元された形状をユークリッド復元にアップグレードできることを特徴とする計測方法。 - 1個または複複数個のラインレーザ及びラインレーザからの相対位置が既知であるような複数個のマーカ(6−1)から構成される投光機(第6図など)と1個の撮像装置(1−2)を用いて、前記投光機を動かしながら前記ラインレーザを投射された対象物体(1−3)及び前記マーカを前記撮像装置で1回または複数回撮影した画像(1−5)の系列を入力とする計測方法であり、
前記画像系列において、画像上のマーカの位置を検出するステップと、前記画像系列において、画像間、あるいは画像内で、投射されたレーザ反射位置のなす曲線同士の交点(1−8)を検出するステップと、前記交点の中から、幾つかの交点を選択するステップと、前記撮影された曲線において、一つの曲線上の点が一つの平面、すなわちレーザ平面上に存在するという条件から、前記選択された交点の画像内での座標を定数とし、前記レーザ平面のパラメータを変数とする線形方程式を算出し、さらに前記方程式を変形することで導かれる、前記レーザ平面のパラメータを変数とする線形な連立方程式を得るステップと、前記線型方程式を解くことで、前記レーザ平面のパラメータと、前記選択された交点の3次元位置とを射影復元するステップと、
前記検出されたマーカの画像上での位置とそれらのマーカのラインレーザからの相対位置が既知であることから、前記レーザ平面のパラメータが満たす複数の方程式を得るステップと、前記検出されたマーカから得られた複数の方程式を連立方程式として解くことで、前記射影復元された交点の3次元位置をユークリッド復元にアップグレードするステップを有し、
前記投光機と撮像装置以外の特殊な機材を使う必要がないことと、透視カメラモデルでは通常、非線形方程式で記述される画像座標と3次元座標の関係式を近似によらずに線形方程式のみで記述できることと、その線型方程式を解くことでシーンの射影復元が出来ることと、射影復元された形状をラインレーザからの相対位置が既知であるような複数個のマーカから構成される投光機を用いることでユークリッド復元にアップグレードできることを特徴とする計測方法。 - 互いの位置関係が既知であるような複数個のラインレーザ及び前記ラインレーザからの相対位置が既知であるような複数個のマーカから構成される投光機(1−1)と1個の撮像装置(1−2)を用いて、前記投光機を動かしながら前記ラインレーザを投射された対象物体(1−3)及び前記マーカを前記撮像装置で1回または複数回撮影した画像(1−5)の系列を入力とする計測方法であり、
前記画像系列において、画像上のマーカの位置を検出するステップと、前記画像系列において、画像間、あるいは画像内で、投射されたレーザ反射位置のなす曲線同士の交点(1−8)を検出するステップと、前記交点の中から、幾つかの交点を選択するステップと、前記撮影された曲線において、一つの曲線上の点が一つの平面、すなわちレーザ平面上に存在するという条件から、前記選択された交点の画像内での座標を定数とし、前記レーザ平面のパラメータを変数とする線形方程式を算出し、さらに前記方程式を変形することで導かれる、前記レーザ平面のパラメータを変数とする線形な連立方程式を得るステップと、前記線型方程式を解くことで、前記レーザ平面のパラメータと、前記選択された交点の3次元位置とを射影復元するステップと、
前記投光機を構成するラインレーザの、互いの位置関係が既知であることから、前記レーザ平面のパラメータが満たす複数の方程式を得るステップと、前記検出されたマーカの画像上での位置とそれらのマーカのラインレーザからの相対位置が既知であることから、前記レーザ平面のパラメータが満たす複数の方程式を得るステップと、前記既知なラインレーザの位置関係から得られた複数の方程式及び前記検出されたマーカから得られた複数の方程式を連立方程式として解くことで、前記射影復元された3次元位置をユークリッド復元にアップグレードするステップを有し、
前記投光機と撮像装置以外の特殊な機材を使う必要がないことと、透視カメラモデルでは通常、非線形方程式で記述される画像座標と3次元座標の関係式を近似によらずに線形方程式のみで記述できることと、その線型方程式を解くことでシーンの射影復元が出来ることと、射影復元された形状を互いの位置関係が既知であるような複数個のラインレーザ及び前記ラインレーザからの相対位置が既知であるような複数個のマーカから構成される投光機を用いることでユークリッド復元にアップグレードできることを特徴とする計測方法。 - 請求項1に記載の計測方法において、連立線型方程式として、前記レーザ平面のパラメータのみならず、前記選択された点の奥行きパラメータを変数に含めた線形方程式群を利用することを特徴とする計測方法。
- 請求項2に記載の計測方法において、連立線型方程式として、前記レーザ平面のパラメータのみならず、前記選択された点の奥行きパラメータを変数に含めた線形方程式群を利用することを特徴とする計測方法。
- 請求項3に記載の計測方法において、連立線型方程式として、前記レーザ平面のパラメータのみならず、前記選択された点の奥行きパラメータを変数に含めた線形方程式群を利用することを特徴とする計測方法。
- 請求項4に記載の計測方法において、連立線型方程式として、前記レーザ平面のパラメータのみならず、前記選択された点の奥行きパラメータを変数に含めた線形方程式群を利用することを特徴とする計測方法。
- 請求項1あるいは請求項5に記載の計測方法において、前記請求の範囲に記載された画像系列において撮影された、レーザ位置のなす曲線のうちで、前記請求の範囲に記載された方法で位置が推定されていない平面(以下、未知レーザ平面と呼ぶ)に対応する曲線と、前記請求の範囲に記載された方法で位置が推定されたレーザ平面(以下、既知レーザ平面と呼ぶ)に対応する曲線との交点を検出するステップと、前記検出された交点の画像上での位置と、前記既知レーザ平面のパラメータから、前記未知レーザ平面のパラメータを求めるステップと、前記求められたレーザ平面のパラメータから、対応するレーザ曲線の3次元位置を推定するステップを有し、
前記請求の範囲に記載された方法よりも多数の点の3次元形状を復元できることを特徴とする計測方法 - 請求項2あるいは請求項6に記載の計測方法において、前記請求の範囲に記載された画像系列において撮影された、レーザ反射位置のなす曲線のうちで、前記請求の範囲に記載された方法で位置が推定されていない平面、すなわち未知レーザ平面に対応する曲線と、前記請求の範囲に記載された方法で位置が推定されたレーザ平面、すなわち既知レーザ平面に対応する曲線との交点を検出するステップと、前記検出された交点の画像上での位置と、前記既知レーザ平面のパラメータから、前記未知レーザ平面のパラメータを求めるステップと、前記求められたレーザ平面のパラメータから、対応するレーザ曲線の3次元位置を推定するステップを有し、
前記請求の範囲に記載された方法よりも多数の点の3次元形状を復元できることを特徴とする計測方法 - 請求項3あるいは請求項7に記載の計測方法において、前記請求の範囲に記載された画像系列において撮影された、レーザ反射位置のなす曲線のうちで、前記請求の範囲に記載された方法で位置が推定されていない平面、すなわち未知レーザ平面に対応する曲線と、前記請求の範囲に記載された方法で位置が推定されたレーザ平面、すなわち既知レーザ平面に対応する曲線との交点を検出するステップと、前記検出された交点の画像上での位置と、前記既知レーザ平面のパラメータから、前記未知レーザ平面のパラメータを求めるステップと、前記求められたレーザ平面のパラメータから、対応するレーザ曲線の3次元位置を推定するステップを有し、
前記請求の範囲に記載された方法よりも多数の点の3次元形状を復元できることを特徴とする計測方法 - 請求項4あるいは請求項8に記載の計測方法において、前記請求の範囲に記載された画像系列において撮影された、レーザ反射位置のなす曲線のうちで、前記請求の範囲に記載された方法で位置が推定されていない平面、すなわち未知レーザ平面に対応する曲線と、前記請求の範囲に記載された方法で位置が推定されたレーザ平面、すなわち既知レーザ平面に対応する曲線との交点を検出するステップと、前記検出された交点の画像上での位置と、前記既知レーザ平面のパラメータから、前記未知レーザ平面のパラメータを求めるステップと、前記求められたレーザ平面のパラメータから、対応するレーザ曲線の3次元位置を推定するステップを有し、
前記請求の範囲に記載された方法よりも多数の点の3次元形状を復元できることを特徴とする計測方法 - 1個または複数個のラインレーザから構成される投光機(1−1)と1個の撮像装置(1−2)から成る計測装置であり、
計測手順として、前記投光機を動かしながら前記ラインレーザを投射された対象物体(1−3)を前記撮像装置で1回または複数回撮影した画像(1−5)の系列を得るステップと、前記撮影された画像系列から請求項1あるいは請求項5あるいは請求項9に記載の計測方法によって撮影されたシーンを射影復元するステップを有することを特徴とする計測装置。 - 互いの位置関係が既知であるような複数個のラインレーザから構成される投光機(第7図、第8図)と1個の撮像装置(1−2)から成る計測装置であり、
計測手順として、前記投光機を動かしながら前記ラインレーザを投射された対象物体(1−3)を前記撮像装置で1回または複数回撮影した画像(1−5)の系列を得るステップと、前記撮影された画像系列から請求項2あるいは請求項6あるいは請求項10に記載の計測方法によって撮影されたシーンをユークリッド復元するステップを有することを特徴とする計測装置。 - 1個または複数個のラインレーザ及びラインレーザからの相対位置が既知であるような複数個のマーカ(6−1)から構成される投光機(第6図)と1個の撮像装置(1−2)から成る計測装置であり、
計測手順として、前記投光機を動かしながら前記ラインレーザを投射された対象物体(1−3)及び前記マーカを前記撮像装置で1回または複数回撮影した画像(1−5)の系列を得るステップと、前記撮影された画像系列から請求項3あるいは請求項7あるいは請求項11に記載の計測方法によって撮影されたシーンをユークリッド復元するステップを有することを特徴とする計測装置。 - 互いの位置関係が既知であるような複数個のラインレーザ及び前記ラインレーザからの相対位置が既知であるような複数個のマーカから構成される投光機(1−1)と1個の撮像装置(1−2)から成る計測装置であり、
計測手順として、前記投光機を動かしながら前記ラインレーザを投射された対象物体(1−3)及び前記マーカを前記撮像装置で1回または複数回撮影した画像(1−5)の系列を得るステップと、前記撮影された画像系列から請求項4あるいは請求項8あるいは請求項12に記載の計測方法によって撮影されたシーンをユークリッド復元するステップを有することを特徴とする計測装置。
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