JPH0693895A - 車両のスリップ制御装置 - Google Patents

車両のスリップ制御装置

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JPH0693895A
JPH0693895A JP26546392A JP26546392A JPH0693895A JP H0693895 A JPH0693895 A JP H0693895A JP 26546392 A JP26546392 A JP 26546392A JP 26546392 A JP26546392 A JP 26546392A JP H0693895 A JPH0693895 A JP H0693895A
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JP
Japan
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control
engine
signal
control unit
traction
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JP26546392A
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English (en)
Inventor
Tetsuhiro Yamashita
哲弘 山下
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両のスリップ制御装置において、簡単な制
御によりエンジン制御部のフェールを確実に判別できる
ようにする。 【構成】 車両のスリップ制御装置において、トラクシ
ョン制御部8Bからエンジン制御部8Aにエンジントラ
クション制御の制御信号を出力し、エンジン制御部8A
からイグナイタに出力信号が供給される。前記出力信号
をトラクション制御部8Bにおいて監視するため、トラ
クション制御部8では、同一の制御信号が所定数継続す
る毎に制御信号を故意に変更し、前記出力信号を受けて
エンジン制御部8Aが前記所定数以上継続して同一の出
力信号を出力する場合には、エンジン制御部8Aがフェ
ールした判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のスリップ制御装
置に関し、特にトラクション制御中におけるエンジン制
御部のフェールを判別するように構成したものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の加速時において、駆動輪が
過大駆動トルクによりスリップして加速性が低下するこ
とを防止する為に、駆動輪のスリップ量を検出し、駆動
輪のスリップ量が目標値となるように、エンジン出力や
車輪に対する制動力の付与を制御(エンジン出力を低下
させる、又は制動力を増大させる)するように構成した
トラクション制御技術は一般に実用化され、また、アン
チスキッド制御装置とトラクション制御装置とを備えた
ものも少なくない(例えば、特開平1−197160号
公報参照)。
【0003】前記エンジン出力を制御するエンジントラ
クション制御においては、通常、トラクション制御部か
らエンジン制御部へエンジン出力を規制する制御信号を
出力することにより実行される。一方、特開昭64−6
0462号公報には、ブレーキトラクション制御におい
て、スリップ制御手段が制御範囲外の所定時間以上に亙
って制御信号を出力するときには、これを監視手段によ
って検知し、スリップ制御手段のフェールとして制動手
段への駆動エネルギー供給を停止するように構成した加
速スリップ制御装置が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、トラクション
制御部が正常に作動している場合であっても、トラクシ
ョン制御部からエンジン制御部への信号線に異常(断
線、ノイズ等)が発生したり、エンジン制御部が故障し
た場合には、エンジントラクション制御を適正に実行で
きなくなるという問題がある。特に、エンジントラクシ
ョン制御では、エンジン出力を制御する関係上操縦安定
性にも影響を及ぼすため、トラクション制御部やエンジ
ン制御部のフェール対策を講ずることが望ましい。本発
明の目的は、簡単な制御を介してエンジン制御部のフェ
ールを確実に判定できる車両のスリップ制御装置を提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の車両のスリッ
プ制御装置は、駆動輪の路面に対するスリップ量が所定
のしきい値を超えるときにスリップ量が目標値となるよ
うに駆動輪の駆動を制御する制御信号をエンジン制御部
へ出力するトラクション制御部を備えた車両のスリップ
制御装置において、前記トラクション制御部は、エンジ
ン制御部に出力する制御信号が、所定期間以上継続して
同一の制御信号となるときには、前記所定期間毎に前記
同一の制御信号と異なる制御信号を出力するように構成
され、前記トラクション制御部に、トラクション制御部
からの制御信号に基いて、エンジン制御部が、前記所定
期間より長い期間の間継続して同一の信号を出力するか
否かを判別するフェール判別手段を設けたものである。
【0006】
【発明の作用及び効果】請求項1の車両のスリップ制御
装置においては、前記トラクション制御部は、エンジン
制御部に出力する制御信号が、所定期間以上継続して同
一の制御信号となるときには、前記所定期間毎に前記同
一の制御信号と異なる制御信号を出力する。前記トラク
ション制御部に設けられたフェール判別手段は、トラク
ション制御部からの制御信号に基いて、エンジン制御部
が、前記所定期間より長い期間の間継続して同一の信号
を出力するか否かを判別し、継続して同一の信号を出力
する場合には、エンジン制御部がフェールしたものと判
定する。従って、簡単な制御を介して、エンジン制御部
のフェールを確実に判別でき、スリップ制御装置の信頼
性を向上させることが出来る。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。図1に示すように、車両1は左右の前輪
2a、2bが駆動輪で、また左右の後輪3a、3bが従
動輪である。車体前部にV型6気筒エンジン4が搭載さ
れ、このエンジン4からの駆動トルクが自動変速機5と
差動装置6を経て左駆動軸7aを介して左前輪2aにま
た右駆動軸7bを介して右前輪2bに夫々伝達されるよ
うに構成してある。
【0008】前記エンジン4の燃料噴射制御と点火時期
制御と、この車両のスリップ量が目標値となるようにエ
ンジン4の出力を制御するエンジントラクション制御等
を実行する制御装置8が設けられ、この制御装置8には
燃料噴射制御と点火時期制御を実行するエンジン制御部
8Aと、エンジントラクション制御を実行するトラクシ
ョン制御部8Bとが設けられている。センサ類として、
エンジン4のスロットル開度を検出するスロットル開度
センサ、エンジン4の回転数を検出するエンジン回転数
センサ、ハンドルの舵角を検出する舵角センサ10、前
記4輪2a、2b、3a、3bの制動状態を検出するブ
レーキセンサ、前記4輪2a、2b、3a、3bの車輪
速を検出する車輪速センサ9a、9b、9c、9d等が
設けられ、これらセンサ類からの検出信号が制御装置8
に供給されている。
【0009】前記制御装置8は、前記センサ類からの検
出信号を受け入れる入力インターフェースと、CPUと
ROMとRAMとを含む2つのマイクロコンピュータ
と、出力インターフェースと、イグナイタや燃料噴射用
インジェクタの為の駆動回路等で構成され、前記エンジ
ン制御部8AのマイクロコンピュータのROMには、前
記燃料噴射制御や点火時期制御の制御プログラム及びこ
れに付随するテーブルやマップが予め格納され、また前
記トラクション制御部8BのマイクロコンピュータのR
OMには、後述のエンジントラクション制御やフェール
判別制御の制御プログラム及びこれらの制御の為の種々
のテーブルやマップが予め格納され、RAMには種々の
メモリやソフトカウンタ等が設けられている。
【0010】前記制御装置8のトラクション制御部8B
により実行するエンジントラクション制御の概要につい
て説明しておくと、先ず、前記センサ類からの検出信号
を用いて実旋回半径Rr、舵角対応旋回半径Ri、車速
V(車体速)、路面摩擦係数μを求め、次に横加速度G
を求め、その横加速度Gに基いてスリップ判定用しきい
値と制御目標値Tとを横加速度Gが大きくなる程低くな
るように補正する補正係数kを求める。その後、スリッ
プ量の演算、スリップ判定、制御目標値T(スリップ量
の目標値)の設定、エンジン出力を調節する為の制御レ
ベルFCの演算などを実行し、燃料制御と点火時期制御
に対してエンジントラクション制御の制御信号を出力す
る。更に、本願のエンジントラクション制御の特徴的構
成として、エンジン制御部8Aのフェールを判別するフ
ェール判別制御が組み込まれている。
【0011】以下、トラクション制御部8Bにおいて実
行されるエンジントラクション制御であって前記フェー
ル判別制御を含むエンジントラクション制御のフローチ
ャートについて、図2以下の図面に基いて説明する。但
し、図中符号Si(i=1、2、3、・・)は各ステッ
プを示すものである。エンジン4の始動とともにこの制
御が開始され、前記センサ類から種々の検出信号が読み
込まれ(S1)、次にS2において車輪速センサ9a〜
9dの出力に基いて前輪2a,2bの車輪速V2a,V
2b及び後輪3a,3bの車輪速V3a,V3bが演算
され、更に、実旋回半径Rr、舵角対応旋回半径Ri、
車速V、路面摩擦係数μを求める演算が実行される。前
記実旋回半径Rrは、従動輪3a、3bの車輪速V3
a、V3bにより数式1により演算される。尚、Tdは
車両のトレッド(例えば、1.7 m)である。
【0012】
【数1】 Rr=Min(V3a,V3b)×Td÷|V3a−V3b|+0.5Td 前記舵角対応旋回半径Riは、ニュートラルステアリン
グにおける旋回半径に略対応するもので、これは舵角セ
ンサ10により検出される舵角θhの絶対値に基いて、
次の表1に示すテーブルから線形補完にて求められる。
【0013】
【表1】
【0014】前記車速Vは、前記従動輪3a、3bの車
輪速V3a、V3bのうちの高い方の値として求められ
る。前記路面摩擦係数μは、車速Vとその加速度Vgと
に基いて演算される。この路面摩擦係数μの演算には、
100msecカウントのタイマと、500msecカ
ウントのタイマとを用い、制御開始から車体加速度Vg
が十分に大きくならない500msec経過までは10
0msec毎に100msec間の車速Vの変化から次
の数式2により車体加速度Vgを求め、また、車体加速
度Vgが十分に大きくなった500msec経過後は、
100msec毎に500msec間の車速Vの変化か
ら次の数式3により車体加速度Vgを求める。尚、V
(k)は現時点、V(k−100)は100msec
前、V(k−500)は500msec前の各車速であ
りK1、K2は夫々所定の定数である。
【0015】
【数2】 Vg=K1×〔V(k)−V(k−100)〕
【数3】 Vg=K2×〔V(k)−V(k−500)〕 前記路面摩擦係数μは、前記のように求めた車速Vと、
車体加速度Vgとを用いて表2に示したμテーブルから
3次元補完により演算する。
【0016】
【表2】
【0017】次に、S3において横加速度Gと横加速度
対応補正係数kが演算されるが、このルーチンについて
図3により説明する。前記横加速度Gは旋回半径と車速
Vとから決まるが、横加速度Gを求めるのに実旋回半径
Rrと舵角対応旋回半径Riとを選択的に用いることと
する。路面状態と運転状態に基いて、車両が旋回走行す
るときに舵角対応旋回半径Riでの走行ラインから外れ
る傾向の大きさを判定し、その傾向が大きいときには舵
角対応旋回半径Riを選択し、またその傾向が大きくな
いときには実旋回半径Rrを選択するものとする。
【0018】図3のフローチャートにおいて、検出舵角
θhの絶対値が所定値θho以上で、かつ車速Vが所定
値Vo以上で、かつ路面摩擦係数μが所定値μo以下の
ときには、舵角対応旋回半径Riを用いて横加速度Gを
演算し(S31〜S34)、また前記諸条件が成立しな
いときには実旋回半径Rrを用いて横加速度Gを演算し
(S31〜S33、S35)、その後横加速度Gに基づ
く補正係数kを演算する(S36)。
【0019】前記横加速度Gは、次式により前記検出さ
れた車速Vと旋回半径R(舵角対応旋回半径Ri又は実
旋回半径Rr)から演算される。
【数4】G=V×V×(1/R)×(1/127) 次に、S36において、横加速度Gに基づく補正係数k
が予め設定された表3の補正係数テーブルから演算され
る。
【0020】
【表3】
【0021】次に、図2のフローチャートのS4におい
て、スリップ判定用しきい値が設定される。このスリッ
プ判定用しきい値は、基本しきい値×補正係数k、に設
定され、基本しきい値は、車速Vと路面摩擦係数μとを
パラメータとして、表4の基本しきい値テーブル1(エ
ンジントラクション制御開始用)又は表5の基本しきい
値テーブル2(エンジントラクション制御継続用)から
3次元補完で演算されるが、表4の制御目標基本しきい
値テーブル1はエンジントラクション制御を開始すべき
か否かを、表5の制御目標基本しきい値テーブル2はエ
ンジントラクション制御を継続すべきか否かを夫々判定
する為のものである。
【0022】
【表4】
【表5】
【0023】次に、S5において、スリップ量の演算が
実行される。このスリップ量の演算について図4のフロ
ーチャートに基いて説明すると、左右の前輪2a、2b
のスリップ量SL、SRは、左右の前輪2a、2bの車
輪速V2a、V2bから車速Vを減算することにより演
算され(S51)、次に平均スリップ量SAvがスリッ
プ量SL、SRの平均値から演算され(S52)、次に
最高スリップ量SHiがスリップ量SL、SRの高い方
の値から演算される(S53)。次に、S6では、スリ
ップ判定が実行される。このスリップ判定において、最
高スリップ量SHiとスリップ判定用しきい値とに基い
て次の数式6が成立するときにエンジントラクション制
御必要と判定してスリップフラグSFLが1にセットさ
れる。
【0024】
【数6】SHi≧スリップ判定用しきい値 この場合、スリップ判定用しきい値としては、S8のル
ーチンを示す図5のフローチャートのS84のステップ
において非制御状態(CFL=0)が判定されていると
きには、前記表4の開始用の制御目標基本しきい値が使
用され、またエンジントラクション制御中(CFL=
1)と判定されているときには表5の継続用の制御目標
基本しきい値が使用される。
【0025】
【表6】
【表7】
【0026】次に、S7において制御目標値Tが設定さ
れる。この制御目標値Tは、前輪2a、2bのスリップ
量として目標とする値で、車速Vと路面摩擦係μとをパ
ラメータとして表6の制御目標基本値テーブルから3次
元補完により求めた制御目標基本値と補正係数kから次
式により演算される。
【数7】制御目標値T=制御目標基本値×k
【0027】次に、S8において制御レベルFCが演算
される。この制御レベルFCについては、平均スリップ
量SAvの制御目標値Tからの偏差ENとその変化率D
ENとに基いて基本制御レベルFCBを決定し、これに
前回値FC(K−1)のフィードバック補正と初回補正
を加味して、0〜15の範囲に設定する。このS8のル
ーチンについて、図5のフローチャートに基いて説明す
ると、S81において偏差ENとその偏差変化率DEN
が次式により演算される。
【数8】偏差EN=SAv(K)−制御目標値T
【数9】偏差変化率DEN=DSAv=SAv(K)−
SAv(K−1)
【0028】次に、S82において前記偏差ENと偏差
変化率DENとに基いて基本制御レベルFCBが、表7
の基本制御レベルテーブルから演算される。次に、S8
3において、今回の制御レベルFC(K)に前回の制御
レベルFC(K−1)を加算するフィードバック補正が
実行され、次にS84においてエンジントラクション制
御判定が実行され、次にS85において初回エンジント
ラクション制御判定が実行され、次にS86において前
輪2a、2bのスリップが初めて判定されてからこの最
初のトラクション制御判定がなくなるまでの間制御レベ
ルを強制的に高める初回補正量が演算される。
【0029】S84のエンジントラクション制御判定の
等価回路は図6に示す通りで、図6においてAND回路
68は、スリップフラグSFL=1で且つ非ブレーキ状
態であるときにフリップフロップ69にセット信号を出
力し、AND回路70は、FC≦3で且つDSAv≦
0.3gのときに「1」を出力する。また、OR回路7
1は、カウンタ72を介してスリップフラグSFL=0
の信号を1000msec継続して受けるか、又はカウ
ンタ73を介してAND回路70から出力信号「1」を
500msec継続して受けると、フリップフロップ6
9にリセット信号を出力する。前記フリップフロップ6
9は、セット信号を受けると制御フラグCFL=1(エ
ンジントラクション制御中)の信号を出力する。
【0030】S85の初回エンジントラクション制御判
定の等価回路は図7に示す通りで、図7において、AN
D回路74は、今回の制御フラグCFL(K)=1で且
つ前回の制御フラグCFL(K−1)=0のときにフリ
ップフロップ75にセット信号を出力し、AND回路7
6は、今回のスリップフラグSFL(K)=0で且つ前
回のスリップフラグSFL(K−1)=1のときにフリ
ップフロップ75にリセット信号を出力する。前記フリ
ップフロップ75は、セット信号を受けて初回フラグS
TFL=1(初回エンジントラクション制御中)の信号
を出力する。S136において、前記初回フラグSTF
L信号と、数式9に示す平均スリップ量変化率DSAv
とに基いて、STFL=1で且つDSAv<0のとき初
回補正量(+2)を決定する。次に、S87において、
フィードバック補正された制御レベルFCに前記初回補
正量を加算して最終制御レベルFCを演算する。
【0031】次に、S9において、トラクション制御部
8Bからエンジン制御部へエンジントラクション制御の
制御信号を出力する出力制御と、前記フェール判別制御
が実行される。最初に、出力制御について、図8に基い
て説明する。先ず、フラグFがリセット状態のとき(S
91:No)には、S94において、制御レベルFCに
基づく制御信号が、トラクション制御部8Bからエンジ
ン制御部8Aに出力される。この制御信号には、点火時
期をリタードさせる制御信号と、燃料カットを指令する
制御信号とが含まれている。点火時期については、図1
1に示すマップに基いて、前記制御レベルに応じたリタ
ード量を決定し出力する。この場合、図12に示すマッ
プに基いてエンジン回転数が高い領域では最大リタード
量を制限するようになっている。燃料カットについて
は、前記制御レベルFCに基いて、表8の燃料カットテ
ーブルのうちのパターン0〜12の1つを選択すること
になる。そして、制御レベルFCが高くなる程パターン
番号も大きくなる。尚、表8中×印は、燃料カットを示
し、図13に示すように、エンジン回転数が低い領域で
は燃料カットが制限されるように、各制御レベル毎に燃
料カット禁止条件が付けられている。
【0032】
【表8】
【0033】以上のエンジントラクション制御の動作タ
イムチャートは、図14に示す通りで、最高スリップ量
SHiが制御開始用しきい値Sh以上になると、トラク
ション制御が開始されて、初回フラグSTFLと制御フ
ラグCFLとスリップフラグSFLとがセットされ、そ
の後最高スリップ量SHiが制御継続用しきい値Sc以
下になると、初回フラグSTFLがリセットされ、ま
た、最高スリップ量SHiが制御継続用しきい値Sc以
下の間は、スリップフラグSFLがリセットされ、スリ
ップ量が制御目標になるようにトラクション制御が実行
され、最高スリップ量SHiが制御継続用しきい値Sc
以下の状態が1秒間継続すると、制御フラグCFLがリ
セットされて制御が終了する。尚、制御フラグCFLが
セットされている間がトラクション制御を実行している
制御中に相当する。
【0034】ここで、フェール判別制御の概要について
図15〜図17により説明する。図15に示すように、
トラクション制御部8Bから、エンジン制御部8Aに各
気筒の点火時期を指定する制御信号が出力され、エンジ
ン制御部8Aは、前記制御信号に基づく出力信号をイグ
ナイタへ出力する。前記出力信号は、フェール判別制御
の為に、エンジン制御部8Aからトラクション制御部8
Bへも供給されるように構成してある。
【0035】以下の説明では、例えば、第1気筒の点火
時期を決定する制御信号と、第1気筒の点火プラグを駆
動する為の出力信号とを例として説明する。図16に示
すように、エンジントラクション制御を実行していない
非制御中には、トラクション制御部8Bからエンジン制
御部8Aに、制御信号としてのパルス幅t0の零制御量
信号が継続的に出力され、また、エンジントラクション
制御を実行している制御中には、トラクション制御部8
Bからエンジン制御部8Aに、制御レベルFC「1」,
「2」,・・・に夫々対応するパルス幅t1,t2,・
・・の制御信号が出力される。
【0036】図17に示すように、トラクション制御を
実行している制御中に、同一の制御信号(例えば、パル
ス幅ti)が継続的に出力される場合、フェール判別の
為、同一の制御信号を所定数C1出力する毎に、制御信
号を故意にパルス幅tjの制御信号に変更して出力す
る。エンジン制御部8Aがフェールしていない場合に
は、制御信号の変更に応答して出力信号も変わるが、エ
ンジン制御部8Aがフェールしている場合には、図17
の下段に示すように、出力信号が変わらず、同一の出力
信号(例えば、パルス幅tm)が所定数C1よりも多く
継続的に出力されることになる。
【0037】エンジントラクション制御を実行していな
い非制御中には、エンジン制御部8Aが正常のときに
は、前記零制御量信号に対応する出力信号が継続的に出
力されるが、エンジン制御部8Aがフェールしている場
合には、前記零制御量信号に対応しない出力信号が継続
的に出力される。
【0038】次に、フェール判別制御について詳細に説
明する。図8のS91〜S93、S95〜S101は、
フェール判別制御の一部を示し、また、割り込み処理で
実行される図9と図10のフローチャートは、フェール
判別制御の残部を示すものである。当初、フラグFがリ
セットの場合、S91、S94を経て、S95において
制御信号が零制御量信号か否か判定する。S95の判定
でYesのとき(非制御中)は、リターンするが、エン
ジントラクション制御中のときは、S96において、制
御信号は、前回と同一か否か判定し、NoのときはS1
00においてカウンタIが1にリセットされ、次にS1
01においてフラグFがリセットされてからリターンす
る。
【0039】一方、前回と同一の制御信号の場合には、
S97においてカウンタIが1つインクリメントされ、
次にS98においてカウンタIが所定数C1に等しいか
否か判定し、YesのときはS99においてフラグFが
セットされ、カウンタIが所定数C1未満のときは、そ
のままリターンする。つまり、エンジントラクション制
御中に同一の制御信号がC1個継続して出力されると、
フラグFがセットされることになる。
【0040】こうして、フラグFがセットされると、S
91の判定の結果がYesとなるため、次回にはS91
からS92へ移行し、S92において制御レベルFCが
前回と同じか否か判定し、NoのときはS94へ移行
し、YesのときはS93へ移行して制御レベルFCが
変更されるが、この変更は、例えば、制御レベルFCに
+1を加算する変更であり、その後S93からS94へ
移行する。即ち、エンジン制御部8Aのフェール判別の
為、エンジントラクション制御中に、同一の制御信号が
所定数C1継続して出力されるときには、制御信号を故
意に変更し、エンジン制御部8Aがその制御信号の変更
に追従するか否か判別する為である。
【0041】図9と図10のルーチンは、図8のルーチ
ンの実行の都度、割り込み処理で実行されるもので、エ
ンジントラクション制御を実行している制御中には、図
9の処理が実行され、また、エンジントラクション制御
を実行していない非制御中には、図10の処理が実行さ
れる。トラクション制御を実行している制御中には、前
述の如く、同一の制御信号を所定数C1以上出力しない
ようにしてあるにも係わらず、エンジン制御部8Aが同
一の出力信号を所定数C1よりも多く継続的に出力して
いる場合には、エンジン制御部8Aがフェールしたもの
と判別するように構成した。
【0042】即ち、図9のS110において、エンジン
制御部8Aからイグナイタに出力する出力信号を、エン
ジン制御部8Aからトラクション制御部8Bに読込み、
次にS111において前記出力信号が前回と同一か否か
判定する。その判定結果がNoのときは、S116にお
いてカウンタJを1にリセットしてからリターンし、ま
た、出力信号が前回と同一である場合には、S112に
おいてカウンタJが1つインクリメントされ、次にS1
13においてカウンタJが前記所定数C1より大きいか
否か判定する。
【0043】カウンタJが所定数C1以下のときは、S
113からリターンし、また、カウンタJが所定数C1
より大きいときには、エンジン114においてエンジン
制御部8Aがフェールしたと判定し、次にS115にお
いて警報ランプを点灯させる警報作動信号を警報ランプ
駆動回路へ出力し、その後リターンする。即ち、トラク
ション制御中には、同一の制御信号がC1個以上継続し
ないようにしているにも係わらず、エンジン制御部8A
が同一の出力信号をC1個よりも多く継続して出力して
いることから、エンジン制御部8Aが正常に作動してい
ないことになる。それ故、S113の判定の結果がYe
sの場合には、エンジン制御部8Aがフェールしたもの
と判定するのである。
【0044】トラクション制御を実行していない非制御
中には、トラクション制御部8Bから、制御信号として
の零制御量信号が継続的にエンジン制御部8Aへ出力さ
れるが、この場合、エンジン制御部8Aが零制御量信号
に対応しない出力信号を、所定数C2以上継続的に出力
するときには、やはりエンジン制御部8Aがフェールし
ているものと判別する。即ち、図10のS120におい
て、エンジン制御部8Aからイグナイタに出力する出力
信号を、エンジン制御部8Aからトラクション制御部8
Bに読込み、次にS121において制御信号に対応する
出力信号か否か判定する。Yesのときは何ら問題がな
いためリターンするが、Noの場合には、S122にお
いて出力信号が前回と同一か否か判定し、同一でないと
きはS127にてカウンタKを1にリセット後、リター
ンする。
【0045】出力信号が前回と同一の場合は、S123
においてカウンタKが1つインクリメントされ、次にS
124において、カウンタKが所定数C2以上か否か判
定する。つまり、制御信号に対応しない出力信号が、所
定数C2以上継続的に出力されていることから、S12
5においてエンジン制御部8Aがフェールしたものと判
別し、次にS126において、前記同様に警報ランプを
点灯させる警報作動信号を警報ランプ駆動回路へ出力
し、その後リターンする。尚、前記のように、所定数C
2の出力信号をカウントすることで、軽微なノイズの影
響を排除できる。
【0046】次に、以上説明したフェール判別制御の作
用について説明する。トラクション制御中には、同一の
制御信号が所定数C1継続する毎に、制御信号を変更す
るようにし、同一の出力信号が所定数C1よりも多く出
力されるか否かを判別するという簡単な制御により、制
御中におけるエンジン制御部8Aのフェールを確実に判
別することができる。また、トラクション制御を実行し
ていない非制御中には、零制御量信号に対応しない出力
信号が所定数C2以上継続的に出力されるか否かを判別
するという簡単な制御により、エンジン制御部8Aのフ
ェールを確実に判別できる。以上のフェール判別制御に
より、制御中や非制御中におけるエンジン制御部8Aの
フェールを確実に判別して、異常なエンジントラクショ
ン制御を実行するのを防止することが出来る。尚、前記
実施例では、同一の制御信号や同一の出力信号の数をカ
ウントする方式を採用したが、タイマーにより経過時間
をカウントする方式も採用可能であることは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る車両のエンジントラクション制御
装置の全体構成図である。
【図2】エンジントラクション制御のルーチンのフロー
チャートである。
【図3】図2のS3のステップのルーチンのフローチャ
ートである。
【図4】図2のS5のステップのルーチンのフローチャ
ートである。
【図5】図2のS8のステップのルーチンのフローチャ
ートである。
【図6】図6のS84のステップの等価回路図である。
【図7】図6のS85のステップの等価回路図である。
【図8】図2のS9のステップのルーチンのフローチャ
ートである。
【図9】フェール判別制御の一部のルーチンのフローチ
ャートである。
【図10】フェール判別制御の一部のルーチンのフロー
チャートである。
【図11】制御レベルに対する点火リタード量のマップ
の線図である。
【図12】エンジン回転数に対する点火リタード量のマ
ップの線図である。
【図13】制御レベルとエンジン回転数に対する燃料カ
ット禁止領域の説明図である。
【図14】エンジントラクション制御の動作タイムチャ
ートである。
【図15】フェール判別制御に関連する制御系のブロッ
ク図である。
【図16】制御信号のタイムチャートである。
【図17】制御信号とフェール時の出力信号のタイムチ
ャートである。
【符号の説明】
2a,2b 前輪(駆動輪) 3a,3b 後輪(従動輪) 4 エンジン 8 制御装置 8A エンジン制御部 8B トラクション制御部 9a、9b、9c、9d 車輪速センサ FC 制御レベル FCB 基本制御レベル Sh 制御開始用しきい値 Sc 制御継続判定用しきい値 V2a,V2b 駆動輪2a,2bの車輪速 V3a,V3b 従動輪3a,3bの車輪速 V 車速(車体速) T 制御目標値

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動輪の路面に対するスリップ量が所定
    のしきい値を超えるときにスリップ量が目標値となるよ
    うに駆動輪の駆動を制御する制御信号をエンジン制御部
    へ出力するトラクション制御部を備えた車両のスリップ
    制御装置において、 前記トラクション制御部は、エンジン制御部に出力する
    制御信号が、所定期間以上継続して同一の制御信号とな
    るときには、前記所定期間毎に前記同一の制御信号と異
    なる制御信号を出力するように構成され、 前記トラクション制御部に、トラクション制御部からの
    制御信号に基いて、エンジン制御部が、前記所定期間よ
    り長い期間の間継続して同一の信号を出力するか否かを
    判別するフェール判別手段を設けたことを特徴とする車
    両のスリップ制御装置。
JP26546392A 1992-09-08 1992-09-08 車両のスリップ制御装置 Pending JPH0693895A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101013948B1 (ko) * 2004-10-07 2011-02-14 현대자동차주식회사 트랙션 제어 시스템 장착 차량의 엔진 제어부 고장 진단제어방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101013948B1 (ko) * 2004-10-07 2011-02-14 현대자동차주식회사 트랙션 제어 시스템 장착 차량의 엔진 제어부 고장 진단제어방법

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