JPH069284A - タイル製品の製造方法 - Google Patents

タイル製品の製造方法

Info

Publication number
JPH069284A
JPH069284A JP14228891A JP14228891A JPH069284A JP H069284 A JPH069284 A JP H069284A JP 14228891 A JP14228891 A JP 14228891A JP 14228891 A JP14228891 A JP 14228891A JP H069284 A JPH069284 A JP H069284A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tile
low temperature
parts
water
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14228891A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Tawara
弘 田原
Tadao Sakurai
忠雄 桜井
Sumio Tanabe
澄生 田辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOOMEN CONSTR KK
Tomen Construction Co Ltd
Original Assignee
TOOMEN CONSTR KK
Tomen Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOOMEN CONSTR KK, Tomen Construction Co Ltd filed Critical TOOMEN CONSTR KK
Priority to JP14228891A priority Critical patent/JPH069284A/ja
Publication of JPH069284A publication Critical patent/JPH069284A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Aftertreatments Of Artificial And Natural Stones (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた機械的特性及び化学的特性を有し、か
つ低コストで製造できるセメントモルタルを基板にした
施釉のタイル製品を提供する。 【構成】 セメント、細骨材、ポゾラン微粉末を主成分
とする混合物に減水剤及び水から成る液体混合物を散水
滴下して均一な細粒ペレットを生成する第1工程と、第
1工程で得られた細粒ペレットを真空下で混練機中に投
入し真空脱気処理をしながら混練りする第2工程と、第
2工程より得られる混練物を所定タイル形状に成形した
後養生硬化する第3工程と、第3工程で得られた養生硬
化物に低温釉薬を施釉して低温焼成する第4工程と 第
4工程で得られた低温焼成品を加水・養生させる第5工
程により、施釉セメントモルタルタイル製品を製造す
る。第4工程においては、第3工程で得られた養生硬化
物を予備加熱して内有する遊離水、有機混和剤等を除去
した後、低温釉薬を施釉して低温焼成することも好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は土木、建築用に使用する
新規なタイル製品の製造方法に関し、特に優れた機械的
特性と化学的特性を有するセメントモルタルを基板とし
た施釉のタイル製品の製造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】普通セ
メントを用いたモルタル又はコンクリートは優れた構造
材料で圧縮強度の高いものであるが、引張強度、曲げ強
度が低く、耐食性等が劣る欠点がある。また、該構造材
料は常温でもひび割れを生じたり、特に高温にさらされ
ると内有している遊離水や一部結合水の放出等により破
損、爆裂する欠点がある。従って、例えばセメントモル
タル製タイル成形体に釉薬を掛けた後、それを焼成をし
ても、無欠陥で優良な施釉タイル製品は得られない。
【0003】すなわち、セメントモルタル製タイル成形
体には遊離水が含まれており、これが施釉焼成時には加
熱により放出される。また、同成形体は加熱を受ける
と、その中のセメント水和物が約260℃から分解し
て、結合水を放出し始める。さらに、水酸化カルシウム
も約500℃から分解して、水を放出し始める。そして
また、800℃付近では骨材の膨張とCaOの膨張が増
大し、かつCaCOの分解が始まる。このようにして
放出される水の蒸気化及び骨材等の膨張により、セメン
トモルタル製タイル成形体に亀裂又は爆裂を引き起こ
し、あるいはまた釉薬面に水蒸気放出孔跡の窪部を形成
するのである。このため、一般の施釉タイル製品は高温
処理に安定な陶磁器で作られている。この陶磁器は通常
耐熱性、耐食性が優れた高硬質のものであり、ケイ石と
粘土及び長石の3成分系の素地に釉薬を施釉して約10
00℃以上の温度で焼成することによって製造される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように陶磁器系
のタイル製品が市場に出されているが、(イ)選択され
た前記3成分の配合材料と約1000℃以上の焼成に必
要な高エネルギーを要するために非常に高コストなもの
となること、(ロ)該製品は通常コンクリートの弾性率
の1.5〜2倍を示すが反面、ガラスのように脆く特に
高温焼成に起因して局部的なひずみを有しているので、
商品として通用する大板の製造ができないことなどの問
題点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは以上の問題
点に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、従来技術の問題点を
解決し優れた機械的特性及び化学的特性を有し、かつ低
コストで製造できるセメントモルタルを基板にした施釉
のタイル製品を開発した。
【0006】すなわち本発明は、(1)セメント、細骨
材、ポゾラン微粉末を主成分とする混合物に減水剤及び
水から成る液体混合物を散水滴下して均一な細粒ペレッ
トを生成する第1工程と、第1工程で得られた細粒ペレ
ットを真空下で混練機中に投入し真空脱気処理をしなが
ら混練りする第2工程と、第2工程より得られる混練物
を所定タイル形状に成形した後養生硬化する第3工程
と、第3工程で得られた養生硬化物に低温釉薬を施釉し
て低温焼成する第4工程と、第4工程で得られた低温焼
成品を加水・養生させる第5工程とから成ることを特徴
とするタイル製品の製造方法、(2)セメント、細骨
材、ポゾラン微粉末を主成分とする混合物に減水剤及び
水から成る液体混合物を散水滴下して均一な細粒ペレッ
トを生成する第1工程と、第1工程で得られた細粒ペレ
ットを真空下で混練機中に投入し真空脱気処理をしなが
ら混練りする第2工程と、第2工程より得られる混練物
を所定タイル形状に成形した後養生硬化する第3工程
と、第3工程で得られた養生硬化物を予備加熱して内有
する遊離水、有機混和剤等を除去した後、低温釉薬を施
釉して低温焼成する第4工程と、第4工程で得られた低
温焼成品を加水・養生させる第5工程とから成ることを
特徴とするタイル製品の製造方法、及び(3)セメント
100重量部、細骨材20〜300重量部、ブレーン値
4000〜16,000のポゾラン微粉末0.5〜15
重量部からなる混合物に、減水剤0.5〜5.0重量部
と水20〜40重量部からなる液体混合物を散水滴下し
て均一な細粒ペレットを生成する第1工程と、第1工程
で得られた細粒ペレットを真空下で混練機中に投入し真
空脱気処理しながら混練りする第2工程と、第2工程よ
り得られる混練物を所定タイル形状に成形したのち養生
硬化する第3工程と、第3工程で得られた養生硬化物を
120〜500℃に加熱したのち低温釉薬を施釉して低
温焼成する第4工程と、第4工程で得られた低温焼成品
を加水・養生させる第5工程とから成ることを特徴とす
るタイル製品の製造方法である。
【0007】次に上記本発明にかかる各種要件について
説明する。セメントとしては、ポルトランドセメント
(例えば普通のポルトランドセメント、白色ポルトラン
ドセメント)、アルミナセメント、高炉セメント等が用
いられる。本発明では細骨材として硅砂、耐火性細骨
材、高炉水砕スラグ細骨材、パーライト、メサライト、
シラスバルーン等の無機質細骨材の単体若しく混合体を
使用するが、これ等細骨材の粒径は通常5mm以下であ
る。特に耐火性細骨材としてはシャモット、セラミック
ス(セルベン)、抗火石、高炉水砕スラグが好適であ
る。そうした耐火性細骨材は、セメントの水和反応時に
生成する遊離の水酸化カルシウム等のアルカリに対して
侵され難く、よってアルカリ骨材反応を起こさなく、ま
たその機械的強度も高いものであるから養生硬化製品の
品質の安定化及び高強度化を保証することとなる。さら
に、一般にセメント製品は高温に弱く、高温加熱により
崩壊し易いが、これを防止する役割を果たす。
【0008】高炉水砕スラグ細骨材は、熔鉱炉から生成
する熔融スラグを水、空気等によって急冷して得られる
砂状の非晶質のものである。これら細骨材の配合量は、
実験の結果から、セメント100重量部に対して、細骨
材が20〜300重量部の範囲が好ましい。使用する細
骨材の量が20重量部未満であると本発明工程により養
生して得られるセメントモルタルタイル製品の耐火性
と、該製品の高強度化が達成できず、と同製品の靭性が
低下し衝撃により割れ易くなる。300重量部を超える
と第2工程における混練が困難となり、同製品に亀裂が
生じ易くなる。
【0009】ポゾラン微粉末としてはシリカの超微粉も
使用できるが、高炉水砕スラグの超微粉が好適である。
超微粉高炉水砕スラグとしては、高炉水砕スラグを微粉
砕して得られるブレーン値が4000〜16000程度
のものが使用され、その配合量はセメント100重量部
に対して、0.5〜15重量部が好ましい。ブレーン値
が4000未満では、ポゾラン反応の進行が不十分とな
り、製品の緻密化が達成できなく、16000を超える
と微粉砕のためのコストが非常に高くなる。なお、配合
量が15重量部を超えてもポゾラン反応効果の向上が期
待できず、該超微粉高炉水砕スラグは高価であるため、
経済性の点で劣る。
【0010】かかるポゾラン微粉末の添加はセメントモ
ルタルを基板にしたタイル製品を製造する場合必須の要
件であって、該微粉末を添加しない場合は第2工程で混
練りを重ねてもバサバサした状態で凝集しないが、該微
粉末を添加することによってセメントモルタル中の水酸
化カルシウムと非晶質の該微粉末表層とが反応してゲル
物質が生成し、このために均一な粘土状物質を得ること
ができる。こうした作用効果によって対セメントの水比
を理論値即ち水酸化カルシウムの生成に必要な水として
22〜28%の範囲に抑えることが可能になり第4工程
即ち施釉工程で110℃〜600℃に昇温しても遊離水
が殆ど存在しないため基板の爆裂を起こさない利点が得
られる。
【0011】また本発明ではセメントモルタルに無機質
補強剤を混合することも好ましいが、その場合は、得ら
れるタイル製品の耐衝撃強度が向上する。使用する無機
質補強剤は4〜20mmの短繊維状のガラス繊維、石
綿、ワラスナイト(CaSiO)、セピオライト(硅
酸マグネシウム)等が好適である。
【0012】減水剤等の有機混和剤の使用にあたって
は、第4工程で基板の温度が110℃〜600℃に昇温
されるため、減水剤や結合剤としてのメチルセルローズ
等の有機物の量は少量であることが望ましい。一般にか
かる有機物を数%含有する基板は、第4工程で施釉する
際に高温のため、分解して液体やガスを発生し適切な施
釉を困難とする。
【0013】本発明で使用される混練機としては揺動式
の拡散混合機(千代田技研製オムニミキサー)或は撹拌
羽根式の対流混合機(アイリツヒミキサー、ヘンシェル
ミキサー)等が汎用される。
【0014】なお、第3工程における成形は、真空押出
成形、金型への圧力注入成形又はプレス成形等公知の成
形手段であってよい。
【0015】タイル製品の基板となるセメントモルタル
は硬化反応を促進するために養生を行うが、養生方法と
しては飽和水蒸気雰囲気の下で10℃〜80℃の低温養
生を行うことが好ましい。必要に応じて更に水蒸気加圧
下で150℃〜200℃のオートクレーブ養生を行うこ
ともできる。
【0016】第4工程で用いる低温釉薬(本発明におい
ては、比較的低温度、通常約600℃〜約100℃でガ
ラス質釉薬層を生成する釉薬を「低温釉薬」という)と
しては、比較的低温でガラス層を形成する釉薬又は有鉛
系低温釉薬あるいは水溶性シラノール系のもの更には金
属アルコラート系のもの等が使用できる。珪素系無機質
ゾルやリン酸系無機質ゾル、アルカリ硼珪酸塩系のガラ
スや水和ガラス等も好適に用いられる。それら低温釉薬
は吹付け或は塗着によりセメントモルタルタイル基板上
に塗布され後、乾燥され、その後低温焼成される。
【0017】一般に釉薬は高融点になるほど耐食性、耐
薬品性などの化学的特性が優れているが基板になるセメ
ントモルタルの焼成温度に制限があるために、珪石、長
石、硼砂、ソーダ灰と少量のふっ化物を配合して120
0〜1300℃に溶解させ急冷したいわゆるフリットは
使用できない。したがって本発明で使用する釉薬は低温
釉薬を用いざるを得ない。その対象となる低温釉薬はひ
び割れ、ピンホール等を生成しない良質のもので、特
に、釉薬とセメントモルタル基板の熱膨張係数の差がで
きるだけ少ない低温釉薬を用いることが好ましい。
【0018】本発明に用いる低温釉薬の組成等について
は特に限定していないが本発明者が既に開発した釉薬
(特開平1−115482号公報)が好適に使用でき
る。該釉薬は、セラミック微粉末100重量部に対し、
アルカリシリケート120〜60重量部を加えて混練
し、これに酸化亜鉛、水酸化亜鉛、リン酸亜鉛、酸化
鉄、水酸化鉄微粉末のうちの1種又は2種以上を12〜
3重量部添加した後、アルミニウム、亜鉛、鉄の粉末の
うちの1種又は2種を6〜1重量部加え、さらに氷塊又
は水を130〜50重量部加えて適温で十分に混練した
後、粉末度が3000cm/g前後の微量のカルシウ
ムアルミニウムシリケート微粉末と硼素化合物又はバリ
ウム化合物の1種又は2種以上の8〜0.5重量部を加
えて再度混練して得られた粘稠性材料である。該釉薬を
セメントモルタル基体表面に塗布し、しかる後低温焼成
する。こうして得られた釉薬層は、高強度で強固な接着
力と耐火性を有し、本発明に採用することが好ましい。
【0019】また第5工程において採用される加水・養
生は、加熱によって失われた一部の結晶水等の水分を基
板に還元供給し、水和反応を完結させる役割を果たすも
のであり、水中養生或は過飽和水蒸気圧下で養生するこ
とにより実施できる。
【0020】
【実施例】以下本発明を実施例によって具体的に説明す
る。まず、タイル製品を得るための各種セメントモルタ
ル供試体を、第1表に示す成分配合で製造した。
【表1】
【0021】なお、第1表中のいくつかの配合原料の詳
細は以下の通りである。 *硅砂細骨材は、瀬戸産の2mmアンダーを使用 *高炉水砕スラグ細骨材は、NKK社の「ガンテック
B」(商品名)0.3mmアンダーを使用 *超微粉高炉水砕スラグは、NKK社の「フイネスト」
(商品名)12,000ブレーンを使用 *繊維補強剤は、ガラス繊維で旭硝子(株)の耐熱ガラ
ス繊維「ミネロンM801」(商品名)13mmとUS
Aユタ州のコネスチカット産ワラストナイトを併用 *高性能減水剤は、竹本油脂の「チューポールHP−1
1」(商品名)を使用
【0022】次に、第1表に記載の各供試体(ただし、
高性能減水剤及び水を除く)粉末に同表記載の高性能減
水剤を溶解した水から成る液体混合物を散水滴下して均
一な細粒ペレットを生成する第1工程と、第1工程で得
られた細粒ペレットを真空下で混練機中に投入し真空脱
気処理をしながら混練りする第2工程とを経て得られた
混練物を、押出成形して40mm×10mm×160m
mのタイル形状体に成形した。これら各タイル形状の供
試体に対して、図1に示す温度サイクルで施釉及び養生
を行った。ここで本実施例で使用した低温釉薬の製造法
を以下に説明する。主成分が、アルミニウムシリケート
で多くの細孔を有する焼結物を0.5〜300μm程度
に粉砕する。その粒子は約300〜37μm、約37〜
2μm、約2〜0.5μm、約0.5μm以下の4段階
の粒度分布範囲で振り分けられ、それぞれを約1:1/
2:1/4:1/9の重量比で混合して500gのアル
ミニウムシリケート焼結粉砕物を調製する。そのアルミ
ニウムシリケート焼結粉砕物に、450gの珪酸ナトリ
ウム(モル比に換算して2.17に相当)を添加して混
合した後、200メッシュ以下に粉砕した40gの酸化
亜鉛粉末を加えて十分に混練する。次いで、200メッ
シュ以下に粉砕した7.5gのアルミニウム粉末を加
え、引き続き400gの氷塊を投入して粉砕混練機で十
分に混練する。それから、約2500cm/g(比表
面積)以上に粉砕した10gのカルシウムアルミニウム
シリケート粉末と約25mlの水を加えて、撹拌・混練
する。さらに、約10gの硼酸を加えて再び混練する。
【0023】以上のようにして、低温釉薬が製造され
る。これを、前記セメントモルタル基板上に施釉し、図
1に示す加熱曲線に従って加熱処理を行った。その後、
同じく図1に示すとおりの条件で、スチーム養生処理を
行った。
【0024】図1はセメントモルタル基板を加熱処理し
た後、その上に、上記低温釉薬を塗布してから、スチー
ム養生してセメントモルタル製施釉タイル製品を得るま
での一連の工程時間と温度条件を示すものである。次ぎ
に図1における〜0の処理について説明する。セメ
ントモルタル製タイル基板に対して、まずにおいて常
温から300℃まで30分間で加熱昇温し、において
300℃で30分間保持し、においてそれを自然放冷
し、50℃まで冷却する。次いで、それににおいて低
温釉薬を塗布(施釉)し、において20分間で50℃
から200℃まで加熱昇温し、において200℃で2
0分間保持し、において自然放冷により200℃から
常温まで冷却する。こうして得られた施釉タイル基板を
その後、において常温から70℃まで昇温させながら
スチーム養生を4時間実施し、において70℃でその
スチーム養生を32時間持続し、最後に0において自
然放冷して常温まで戻し、一連の処理工程を完了する。
【0025】以上のようにして、まず養生硬化したセメ
ントモルタル製タイル基板を、〜において予備加熱
して、タイル基板中に含まれている遊離水、若干量の有
機物等を放出除去し、〜においてそれに施釉した
後、〜0においてスチーム養生を実施して、一部失
われた結合水等をセメントモルタルタイル基板に還元付
与させると共に、水和反応を完結させるのである。
【0026】図1に示す処理工程を実施して得られた各
タイル製品の物性は、第2表に示すとおりであった。
【表2】 上記第2表の結果からみて、各セメントモルタルタイル
製品は、耐火性が500℃にも達し、曲げ強度、引張り
強度、圧縮強度も高く普通のセメントモルタル製品と差
異が無く、そして、表面が平滑なガラス質の釉薬層で覆
われているため該表面からの吸水率及び透水率は極めて
少なく、かつ外観も美麗であることが解る。
【0027】これにに対して、No.3組成のものを用
い施釉加熱処理後に、スチーム養生処理を実施しないで
得られたタイル製品は、耐火性は500℃、曲げ強度は
132kg/cm、引張強度は65kg/cm及び
圧縮強度は610kg/cmであり、吸水率は0.1
%、透水率は0.08g、外観は白濁色の状態であっ
て、耐火性、曲げ強度、引張強度及び圧縮強度等の物理
特性値においては、スチーム養生処理を付与したものの
90%以下に劣化していた。
【0028】
【0029】
【発明の効果】以上に詳説したとおり本発明によれば、
下記のごとき優れた多くの作用効果が得られる。 .セメントモルタル製タイル製品に優良な釉薬層が強
固に設けられ新規なタイル製品を提供することができ
る。 .セメントモルタル本来の物理・化学特性を具備した
優良な施釉タイル製品が提供できる。さらに、.無歪
みの施釉大板タイルが容易に製造できる。 .製品の製造コストは基体がセメントモルタル製であ
るため、従来の陶磁器製タイルに比較して約10分の1
の低コストとなる。 .釉薬とセメントモルタルは成分的に類似していてそ
れの熱膨張係数は近似しているため、両者の接着は強固
である。 .セメントモルタルタイル製品とコンクリートとは熱
膨張係数が近似しているため、コンクリート壁面に本製
品タイルを貼着するとタイル落下の危険が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】セメントモルタル製タイル基板を加熱し、その
上に施釉し、その後スチーム養生処理を行ってセメント
モルタル製施釉タイル製品を得るまでの一連の工程を示
す工程図。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント、細骨材、ポゾラン微粉末を主
    成分とする混合物に減水剤及び水から成る液体混合物を
    散水滴下して均一な細粒ペレットを生成する第1工程
    と、 第1工程で得られた細粒ペレットを真空下で混練機中に
    投入し真空脱気処理をしながら混練りする第2工程と第
    2工程より得られる混練物を所定タイル形状に成形した
    後養生硬化する第3工程と第3工程で得られた養生硬化
    物に低温釉薬を施釉して低温焼成する第4工程と第4工
    程で得られた低温焼成品を加水・養生させる第5工程と
    から成ることを特徴とするタイル製品の製造方法。
  2. 【請求項2】 セメント、細骨材、ポゾラン微粉末を主
    成分とする混合物に減水剤及び水から成る液体混合物を
    散水滴下して均一な細粒ペレットを生成する第1工程
    と、 第1工程で得られた細粒ペレットを真空下で混練機中に
    投入し真空脱気処理をしながら混練りする第2工程と第
    2工程より得られる混練物を所定タイル形状に成形した
    後養生硬化する第3工程と第3工程で得られた養生硬化
    物を予備加熱して内有する遊離水、有機混和剤等を除去
    した後、低温釉薬を施釉して低温焼成する第4工程と第
    4工程で得られた低温焼成品を加水・養生させる第5工
    程とから成ることを特徴とするタイル製品の製造方法。
  3. 【請求項3】 セメント100重量部、細骨材20〜3
    00重量部、ブレーン値4000〜16,000のポゾ
    ラン微粉末0.5〜15重量部からなる混合物に、減水
    剤0.5〜5.0重量部と水20〜40重量部からなる
    液体混合物を散水滴下して均一な細粒ペレットを生成す
    る第1工程と、 第1工程で得られた細粒ペレットを真空下で混練機中に
    投入し真空脱気処理しながら混練りする第2工程と第2
    工程より得られる混練物を所定タイル形状に成形したの
    ち養生硬化する第3工程と第3工程で得られた養生硬化
    物を120〜500℃に加熱したのち低温釉薬を施釉し
    て低温焼成する第4工程と第4工程で得られた低温焼成
    品を加水・養生させる第5工程とから成ることを特徴と
    するタイル製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 第4工程において、第3工程で得られた
    養生硬化物を150〜450℃に加熱したのち低温釉薬
    を施釉して低温焼成することを特徴とする請求項2又は
    3記載のタイル製品の製造方法。
  5. 【請求項5】 第1工程における混合物が、石綿、ガラ
    ス繊維、ワラストナイト、セピオライト等無機質補強剤
    を含有するものであることを特徴とする請求項1ないし
    4のいずれかに記載のタイル製品の製造方法。
  6. 【請求項6】 第3工程における成形が真空押出成形又
    は金型への圧力注入成形又はプレス成形であることを特
    徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のタイル製
    品の製造方法。
  7. 【請求項7】 ポゾラン微粉末が高炉水砕スラグの超微
    粉であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか
    に記載のタイル製品の製造方法。
  8. 【請求項8】 第4工程において、低温釉薬として、セ
    ラミック微粉末100重量部に対し、アルカリシリケー
    ト120〜60重量部を加えて混練し、これに酸化亜
    鉛、水酸化亜鉛、リン酸亜鉛、酸化鉄、水酸化鉄微粉末
    のうちの1種又は2種以上を12〜3重量部添加した
    後、アルミニウム、亜鉛、鉄の粉末のうちの1種又は2
    種を6〜1重量部加え、さらに氷塊又は水を130〜5
    0重量部加えて適温で十分に混練した後、粉末度が30
    00cm/g前後の微量のカルシウムアルミニウムシ
    リケート微粉末と硼素化合物又はバリウム化合物の1種
    又は2種以上の8〜0.5重量部を加えて再度混練して
    得られた粘稠性材料を使用し、該粘稠性材料の低温釉薬
    をタイル製品基体表面に塗布した後110〜600℃で
    低温焼成することを特徴とする請求項1ないし7のいず
    れかに記載のタイル製品の製造方法。
JP14228891A 1991-03-30 1991-03-30 タイル製品の製造方法 Pending JPH069284A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14228891A JPH069284A (ja) 1991-03-30 1991-03-30 タイル製品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14228891A JPH069284A (ja) 1991-03-30 1991-03-30 タイル製品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH069284A true JPH069284A (ja) 1994-01-18

Family

ID=15311894

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14228891A Pending JPH069284A (ja) 1991-03-30 1991-03-30 タイル製品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH069284A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106588059A (zh) 一种石灰回转窑用预制件及其制备方法
CN1054592C (zh) 硅砖的生产方法
US5228914A (en) Pumice containing composition
JPH069284A (ja) タイル製品の製造方法
US2511725A (en) Refractory concrete and method of making
JPH069285A (ja) 施釉セメントモルタル製品の製造方法
US2516893A (en) Refractory concrete
KR101086841B1 (ko) 마그네시아 - 올리빈계 부정형 내화물 및 그 제조방법
JPH05262579A (ja) 施釉セメントモルタル製品及びその製造方法
JP3949408B2 (ja) 熱間補修用珪石れんが及びその製造方法
JPH0717760A (ja) 高強度セラミック体及びその製造方法
JP3491991B2 (ja) セメント系焼成建材の製造方法
JPH05246778A (ja) 施釉セメントモルタル製品の製造方法
JPH06115998A (ja) 水硬性組成物の製造方法
JP2527152B2 (ja) 陶磁器品及びその製造方法
JP2821802B2 (ja) 施釉無機成形体の製造方法
JP2592887B2 (ja) 無機質硬化体及びその製造方法
JPS5827223B2 (ja) 焼結体の製造法
JPS6152116B2 (ja)
JP3343383B2 (ja) 無機質軽量焼成体の製造方法
JP4275381B2 (ja) 溶融スラグを用いたタイルの製造方法
JP2000026136A (ja) 発泡ガラスの製造方法
JPH08253353A (ja) 下水汚泥焼却灰を用いた軽量骨材の製造方法
JPH049747B2 (ja)
JPH0624876A (ja) テラコッタの製造方法