JPH0692728A - ジルコニア - Google Patents

ジルコニア

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JPH0692728A
JPH0692728A JP4245118A JP24511892A JPH0692728A JP H0692728 A JPH0692728 A JP H0692728A JP 4245118 A JP4245118 A JP 4245118A JP 24511892 A JP24511892 A JP 24511892A JP H0692728 A JPH0692728 A JP H0692728A
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JP
Japan
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zirconia
zro
tetragonal
cubic
oxide
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JP4245118A
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English (en)
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Kazuhiro Yasuda
一浩 安田
Masayuki Ito
昌行 伊藤
Takao Suzuki
隆夫 鈴木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 80℃〜 300℃程度の温度を伴う水蒸気に対す
る信頼性の向上を図ったジルコニアを提供する。 【構成】 希土類元素およびアルカリ土類元素から選ば
れた少なくとも 1種の元素を 2mol%〜40mol%の範囲で固
溶した正方晶 ZrO2 を含むジルコニアにおいて、正方晶
ジルコニアのc軸長を、固溶元素の量により決定される
c軸長よりも、0.02%〜0.3%の範囲で収縮させる。ある
いは、立方晶 ZrO2 と正方晶 ZrO2 とを主な結晶構造と
するジルコニアにおいて、ジルコニアの表面層の結晶構
造を、X線強度比で立方晶 ZrO2 /正方晶 ZrO2 の比を
1.5以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐水蒸気性を向上させ
たジルコニアに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、セラミックス材料の中でもジ
ルコニアは、高融点で高温強度が大きく、高靭性でしか
も熱伝導率が小さいことから、構造材料特に高温材料や
耐熱材料としての用途が期待されている材料である。そ
の用途としては、例えばセラミックス刃、固体電解質、
耐火レンガ、遮熱部材、断熱部材、ガスタービン材料等
が挙げられ、その形態はバルク、薄膜を問わず、種々の
形態で利用されている。例えば、ガスタービン部材にお
いては、耐熱合金の耐熱温度が 900℃程度で飽和してい
ることから、金属材料に比べて耐熱性の点で優れ、かつ
熱伝導率が小さいジルコニア被覆層を、耐熱合金製基材
の表面にコーティングすることが行われている。このよ
うな熱伝導率の小さいセラミックス材料系のコーティン
グは、熱遮蔽コーティング(Thermal Barrier Coating:
以下、TBCと略す)と呼ばれている。このTBCを施
したガスタービン部材は、動翼や静翼を初めとして、遮
熱部材等にも利用されている。
【0003】ところで、ジルコニア(ZrO2 )には、一般
に熱履歴において、単斜晶から正方晶へ(1100℃)、正
方晶から立方晶へ(2300℃)結晶構造が可逆的に変化す
る特性がある。特に、降温過程において、正方晶から単
斜晶に相転移が起こることによって体積膨張が生じ、機
械的強度が非常に劣化することから、純ジルコニア単体
(単斜晶)で用いられることは、上述したような用途に
関してはほとんどみられない。一般には、安定化剤と呼
ばれている物質を添加することによって、熱履歴に対し
て結晶構造を正方晶もしくは立方晶のままに維持させ、
単斜晶への相転移を抑制させる手法が用いられている。
特に、機械的強度が必要な部分に対しては、立方晶 ZrO
2 よりも機械的強度が大きく、高靭性である正方晶 ZrO
2 が多く含まれるジルコニア部材が用いられている。
【0004】具体的には、ジルコニア部材として、相転
移を完全に防止するまで安定化剤を添加した安定化ジル
コニア(立方晶 ZrO2 )と、安定化剤の量等を制御する
ことにより正方晶を一部残した部分安定化ジルコニア
(立方晶 ZrO2 /正方晶 ZrO2)が知られているが、構
造材料としては、耐熱衝撃性や強度、靭性等に優れた部
分安定化ジルコニアが用いられている。
【0005】しかしながら、上述した正方晶 ZrO2 (部
分安定化ジルコニア中の正方晶 ZrO2 を含む)は、基本
的には安定化剤により結晶構造が安定化されているもの
の、温度が80℃〜 300℃で、特に水蒸気を含んだような
特殊な雰囲気に保持すると、正方晶から単斜晶への相転
移が加速され、この相転移に伴って体積膨張(理論密度
で4%の増加)が起こり、機械的強度が低下するという問
題を有している。このため、ジルコニアの用途は、上記
したような雰囲気を除く分野での利用に制限されてお
り、ジルコニア本来の優れた特性が十分に活かしきれて
いないのが現状である。
【0006】例えば、部分安定化ジルコニアをガスター
ビン用のTBC部材として用いた場合、起動停止時の熱
サイクルに伴う熱応力(熱衝撃に伴う熱応力)は緩和で
きるものの、水蒸気を含む雰囲気に晒されると、正方晶
から単斜晶への相転移がTBC層の表面だけでは止ら
ず、内部でも生じ、TBC相の損傷につながる。すなわ
ち、相転移によって熱膨張率が著しく変化することか
ら、部分安定化ジルコニアによるTBC層が劣化し、つ
いには剥離に至り、信頼性を著しく低下させてしまう。
このことは、プラズマ溶射で形成したTBC層のよう
に、その内部に気孔が存在する場合に特に顕著となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、正方
晶 ZrO2 を含むジルコニア部材は、耐熱衝撃性、高温強
度、靭性等に優れ、さらに熱膨張率が小さい等の種々の
利点を有する反面、水蒸気を含む80℃〜 300℃程度の温
度の雰囲気に晒されると、正方晶から単斜晶への相転移
が急速に進み、この相転移に伴って生じる体積膨張によ
って、機械的強度が低下したり、例えばTBC層では剥
離が起こる等という問題を有していた。
【0008】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、80℃〜 300℃程度の温度を伴う水蒸
気に対する信頼性の向上を図ったジルコニアを提供する
ことを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段と作用】本発明における第
1のジルコニアは、希土類元素およびアルカリ土類元素
から選ばれた少なくとも 1種の元素を 2mol%〜40mol%の
範囲で固溶した正方晶 ZrO2を含むジルコニアにおい
て、前記正方晶ジルコニアのc軸長を、湿式合成法で得
られるジルコニア中に含まれる、前記正方晶 ZrO2 と同
組成の正方晶 ZrO2 のc軸長よりも、 0.02%〜0.3%の範
囲で収縮させ、水蒸気雰囲気中での正方晶から単斜晶へ
の相転移を抑制したことを特徴としている。
【0010】また、第2のジルコニアは、立方晶 ZrO2
と正方晶 ZrO2 とを主な結晶構造とするジルコニアにお
いて、前記ジルコニアの表面層の結晶構造は、立方晶 Z
rO2/正方晶 ZrO2 のX線強度比が 1.5以上であること
を特徴としている。
【0011】まず、第1の発明によるジルコニアについ
て、詳細に説明する。本発明のジルコニアは、希土類元
素やアルカリ土類元素を安定化剤として含むものであ
り、例えば正方晶 ZrO2 を 5mol%以上含む組成に対して
有効である。また、正方晶 ZrO2 における安定化剤元素
の固溶量は、 2mol%〜40mol%の範囲である。具体的に
は、希土類元素やアルカリ土類元素を含む化合物、例え
ば酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化スカンジウ
ム、酸化プラセオジウム、酸化ネオジム、酸化サマリウ
ム、酸化ユーロピウム、酸化ガドリニウム、酸化テルビ
ウム、酸化ジスプロシウム、酸化ホロミウム、酸化エル
ビウム、酸化ツリウム、酸化イッテルビウム、酸化ルテ
チウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の化合物
を、正方晶 ZrO2 の中に固溶される希土類元素またはア
ルカリ土類元素の総量が2mol%〜40mol%の範囲となるよ
うに 1種類以上添加して、 ZrO2 結晶に固溶させるもの
である。
【0012】ZrO2 結晶の格子定数、特に正方晶のc軸
長は、結晶中に固溶した希土類元素またはアルカリ土類
元素の種類および濃度(固溶量)により一義的に決定さ
れる。ここで、正方晶中に固溶した希土類元素またはア
ルカリ土類元素の種類および濃度により決定されるc軸
長を有する正方晶 ZrO2 では、正方晶から単斜晶への相
転移を完全に抑制することはできず、水蒸気を含むよう
な特殊な雰囲下においては相転移を生じる。
【0013】これに対して、本発明のように、上記固溶
元素の種類および濃度により決定されるc軸長よりも、
0.02%〜0.3%の範囲でc軸長を収縮させることによっ
て、正方晶 ZrO2 の結晶構造の安定化を図ることがで
き、正方晶から単斜晶への相転移を防止することが可能
となる。
【0014】本発明においては、上記した基準となる正
方晶 ZrO2 のc軸長は、湿式合成法で得られるジルコニ
ア中に含まれる正方晶 ZrO2 の固溶元素の種類および濃
度により決定されるc軸長を指すものである。上記湿式
合成法とは、まずジルコニアを含む溶液と、正方晶 ZrO
2 に固溶させる添加元素(安定化剤)を含む溶液を混合
し、上記ジルコニアを含む化合物および添加元素を含む
化合物を共沈させる。この後、上記共沈物に加熱処理を
施すことによって、添加元素(安定化剤)が固溶したジ
ルコニアを得るプロセスを指すものである。
【0015】正方晶 ZrO2 のc軸長の収縮範囲を 0.02%
〜0.3%とした理由は、以下の通りである。すなわち、c
軸の収縮が 0.02%未満では、正方晶 ZrO2 から単斜晶 Z
rO2への相転移が十分に抑制できず、また0.3%を超えて
収縮させることは、正方晶ZrO2 の結晶構造、すなわち
螢石型構造においては、 1個のZrイオンの周りに 8個の
酸素イオンが配位した構造をとっているため、幾何学的
・物理的な観点からも困難であるためである。また、実
用という観点からすると、 0.02%〜 0.25%の範囲で収縮
させることが望ましい。
【0016】本発明のジルコニアを得る方法としては、 (1) 従来の湿式合成法にて、安定化剤が固溶した正方
晶 ZrO2 を含む粉末を作製した後、薄膜、バルク等のジ
ルコニア部材を作製する製造過程において、ZrO2 結晶
格子に応力を加える処理を施し、結晶構造を歪ませる方
法。
【0017】(2) 安定化剤と共に溶融させた液相ジル
コニアから、単結晶からなるジルコニア部材を作製する
製造過程中、または気相反応によりジルコニア部材を作
製する製造過程中において、 ZrO2 結晶格子に応力を加
える処理を施し、結晶構造を歪ませる方法。
【0018】等が挙げられる。
【0019】上記 (1)、 (2)において、結晶格子に応力
を加える方法としては、 (a)直接機械的に応力を加え
る、 (b)熱処理過程や溶融・急冷処理したときに発生す
る熱応力を加える、 (c)マトリックス相と分散相間の粒
子間応力を用いる、等が有効である。特に、 (a)は上記
(2)の場合に適用され、また (b)、 (c)は上記 (1)の場
合に適用される。
【0020】(a)の例としては、ベルヌーイ法、引き上
げ法、ブリッジマン法、帯溶融法、水熱法、フラックス
法に代表される正方晶ジルコニア単結晶の育成時におい
て、または気相反応を用いたCVDやEB等によって、
ジルコニアを特定方向に成長させたり、配向組織を形成
させる場合において、単結晶の育成時においては育成速
度や負荷速度等を、また気相法においては雰囲気や温度
(基体温度、高温領域・低温領域の温度差)等を規定す
ることにより、c軸方向に応力(機械的応力、熱応力に
よる残留応力)を作用させて、歪ませることにより良好
な結果が得られる。
【0021】(b)の例としては、湿式合成法により得ら
れた粉末から焼結体や薄膜を高温で作製した後に急冷
し、表面に残留応力を誘起させて結晶構造を歪ませた
り、または同物質を溶射法を用いて作製したり、作製後
にレーザー加工等を施すことにより熱応力を作用させ
て、表面に応力を加えると同様の作用が起こり好まし
い。
【0022】(c)の例としては、例えば湿式合成法によ
り得られた粉末から焼結体を作製するときに、分散相と
して例えばAl2 O 3 を 5mol%〜80mol%程度の範囲で共存
させることにより、ジルコニアに対して応力を加える。
この方法は、粒子間応力の作用によりc軸長を収縮させ
るものである。すなわち、Al2 O 3 粒子をジルコニア中
に分散させることにより、焼成時のアルミナ粒子とジル
コニア粒子の粒成長速度の違いから、焼結体内部の粒界
には応力が働きながら焼成が進行する。そして、焼成が
終了して冷却しても、焼成時に生じた応力による歪が残
り、c軸長が収縮する。
【0023】また、正方晶 ZrO2 の結晶構造において、
c軸方向に着目すると、この方向に酸素イオンが配置し
ている。このc軸方向に歪を加えることを目的として、
酸素濃度が制御された雰囲気(酸素濃度の低い雰囲気、
例えば 2.0×10-2〜 5.0×10-5Pa)中で熱処理し、ジル
コニア中に酸素欠損を生じさせることによって、正方晶
ZrO2 を歪ませることも有効な手段である。
【0024】一方、本発明のジルコニアにおいて、希土
類元素およびアルカリ土類元素を 2mol%〜40mol%の範囲
で正方晶 ZrO2 中に固溶させるためには、バッチ組成と
しては以下に示す安定化剤をそれぞれ下記の濃度(カッ
コ内に示す)で含むことが好ましい。すなわち、酸化イ
ットリウム(2〜15mol%)、酸化セリウム(5〜20mol%)、
酸化スカンジウム(2〜12mol%)、酸化プラセオジウム(2
〜12mol%)、酸化ネオジム(2〜15mol%)、酸化サマリウ
ム(2〜10mol%)、酸化ユーロピウム(2〜10mol%)、酸化
ガドリニウム(2〜10mol%)、酸化テルビウム(2〜12mol
%)、酸化ジスプロシウム(2〜10mol%)、酸化ホロミウ
ム(2〜12mol%)、酸化エルビウム(2〜10mol%)、酸化ツ
リウム(2〜12mol%)、酸化イッテルビウム(2〜10mol
%)、酸化ルテチウム(2〜10mol%)、酸化カルシウム(5
〜30mol%)、酸化マグネシウム (12〜40mol%)等であ
る。
【0025】次に、第2の発明によるジルコニアについ
て、詳細に説明する。第2の発明によるジルコニアは、
結晶構造がX線強度比で、立方晶 ZrO2 /正方晶 ZrO2
の比が 1.5以上である表面層を有するものであり、その
内部は通常の部分安定化ジルコニア(例えば正方晶 ZrO
2 を 5〜 100mol%程度含む)である。このように、立方
晶 ZrO2 の比率を高めた表面層(以下、表面改質層と記
す)は、立方晶 ZrO2 に由来して、水蒸気を含むような
特殊な雰囲気中においても劣化せず、安定な状態を維持
することができる。ここで、表面改質層内における立方
晶 ZrO2 /正方晶 ZrO2 のX線強度比が 1.5未満である
と、立方晶 ZrO2 による安定化効果を十分に得ることが
できない。
【0026】すなわち、立方晶 ZrO2 は、安定な結晶構
造を有しており、水蒸気を含むような特殊な雰囲気中に
おいても相転移を起こさない。ただし、耐熱衝撃性や機
械的な性質については、正方晶 ZrO2 の方が有利である
ため、立方晶 ZrO2 の比率を高めた層はあくまでも表面
層のみとする。この際の表面改質層の厚さとしては、0.
5〜 100μm 程度とすることが好ましい。
【0027】上述したように、表面層のみの立方晶 ZrO
2 の比率を高める方法としては、例えばジルコニアの表
面に、レーザービームや電子ビーム等の高エネルギービ
ームを照射し、この高エネルギービームの照射部分を急
熱溶融すると共に、急冷凝固する方法が挙げられる。こ
のように、ジルコニアの表面のみを急熱・急冷すること
によって、表面層の立方晶 ZrO2 の比率を高めることが
できる。
【0028】また、レーザービームや電子ビーム等を用
いることは、他の熱源に比較して高密度エネルギーが得
られるため、表面改質が容易に行えるのみならず、急熱
・急冷を容易に行うことができ、従来困難であった非平
衡過程を伴う表面改質を容易に行うことが可能となる。
レーザービームや電子ビームの他の特徴として、制御の
容易さが挙げられる。例えばレーザーは、レンズやミラ
ーで容易に集光、反射できるため、改質対象物である材
料表面の部分的改質も可能である。さらに、高エネルギ
ービームを照射して、溶融・再凝固させることによっ
て、気孔率的にプラズマ溶射法や焼結法に比べて緻密化
されるため、正方晶 ZrO2 から単斜晶 ZrO2 への相転移
が内部に進行することを、より一層防止することができ
る。
【0029】上記急熱溶融後の凝固時の冷却速度として
は、 500℃/秒以上とすることが好ましい。急冷速度が
500℃/秒未満であると、正方晶 ZrO2 への相転移率が
増加し、立方晶 ZrO2 /正方晶 ZrO2 のX線強度比 1.5
以上を満足させることが困難となる。この際の急冷方法
としては、 (a)高エネルギービームを照射した後に、2
〜5kg/cm2 程度の圧縮ガスを吹き付ける、 (b)高エネル
ギービームを照射する際の雰囲気ガスを、熱伝導率の高
い水素やヘリウムとする、等が挙げられる。
【0030】上述した本発明のジルコニア、すなわちc
軸長を収縮させた正方晶 ZrO2 を含むジルコニアや、表
面層の立方晶 ZrO2 /正方晶 ZrO2 のX線強度比を 1.5
以上としたジルコニアの具体的な使用形態としては、粉
末、単結晶、焼結体、薄膜等が挙げられ、種々の形態の
ものに対して適用可能である。
【0031】また、上記したような本発明のジルコニウ
ムをTBC等として用いる場合、基材となる金属材料
は、各種公知のNi基、Co基、Fe基の耐熱・耐食材料を用
いることができる。また、これら耐熱・耐食合金製の基
材上に、ジルコニア被覆層を形成する際には、Niおよび
Coの少なくとも一方と、AlおよびCrとを含み、さらにS
i、 Y、Hf、TaおよびZrから選ばれた少なくとも 1種を
含む合金層を中間層として形成することが好ましい。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0033】まず、第1の発明に基くジルコニアの実施
例について述べる。
【0034】実施例1 70mm×50mm× 3mm寸法のステンレス(SUS304)板上に、
大気溶射法によって、金属結合層(Ni-Co-Cr-Al-Y層、組
成:23.8Co-16.7Cr-13.0Al-0.65Y-BalNi;wt%)およびそ
の上にジルコニア層を形成した。溶射に用いたジルコニ
ア粉末は、原料組成としてイットリア(Y2 O 3 )を 2〜
20mol%の範囲で含む湿式合成法で得られたものである。
また、溶射条件を表1に示すように種々変更すること
で、結晶構造の異なるジルコニアを得た。
【0035】
【表1】 上記の手法で得たジルコニア溶射被膜に対して、オート
クレープ中で70〜 250℃、 0〜 200時間の条件で飽和水
蒸気雰囲気に暴露させることによって、水蒸気雰囲気に
よる単斜晶への相転移を促進させ、相変化をX線回折で
調べた。結晶構造の測定には、Siを内部標準試料を用い
て測定を行い、Si(400) 、(331) の回折ピークを用いて
回折角度の補正を行い、ジルコニアの結晶構造は同物質
の(004)(ターゲットCuKα:2θ=73deg近傍)および(40
0)(ターゲットCuKα:2θ=74deg近傍)の回折角度から
算出した。その結果を表2および図1に示す。
【0036】
【表2】 表2に示すように、溶射条件を変化させることによっ
て、ジルコニアの結晶構造を変化させ、水蒸気雰囲気中
で単斜晶へ相転移しない正方晶 ZrO2 が得られることが
分かる。なお、表2中の粉末は、湿式合成法で得た同組
成の粉末である。また結晶構造については、組成のみで
決まるジルコニアの結晶構造と比較すると、図1から明
らかなように、c軸方向に収縮した構造を持つジルコニ
アにのみこの効果がみられ、さらに詳細にみると、その
収縮率は 0.02%〜0.3%の範囲であることが分かる。
【0037】実施例2 実施例1で得た種々のジルコニア溶射被膜に、炭酸ガス
レーザーを照射して表面改質を施した。照射条件は、出
力 1000W、オシレーションモードとし、移動速度は10〜
30mm/secで行った。照射条件を変化させることにより、
ジルコニアの相の割合(単斜晶、正方晶、立方晶の割
合)の異なったものや、結晶構造の歪んたもの(a軸
長: 0〜±0.1%、c軸長: 0〜±0.3%)が得られた。
【0038】上記の手法で得たジルコニアの単斜晶への
相転移を、実施例1と同様にして、オートクレープ中で
の処理を施して調べたところ、単斜晶へ相転移する正方
晶ZrO2 と、相転移しない正方晶 ZrO2 とが得られた。
また、水蒸気に暴露する前の正方晶 ZrO2 の結晶構造を
調べたところ、単斜晶への相転移の防止は、c軸方向に
0.02%〜0.3%の範囲で収縮した構造(0.023%, 0.028%,
0.08%,0.15%,0.23%)を有する正方晶 ZrO2 に特有のも
のであることが分かった。
【0039】実施例3 原料組成としてイットリアを 0〜20mol%の範囲で含んだ
ジルコニア粉末をアセトンにて湿式混合した後、1400〜
1800℃、 1〜24時間の条件で仮焼してイットリア固溶ジ
ルコニア粉末を得た。このようにして得た粉末を水中に
大気溶射して、サブミクロンの粒子から構成される、表
面に熱応力を残した活性な粉末を得た。この熱応力は、
X線回折ピークのシフトの検出によって確認した。
【0040】上記した粉末を用いて焼結体を作製したと
ころ、湿式合成法から得られる粉末からは認められない
応力を検出した。この応力をさらにX線回折(条件:タ
ーゲットCrKα、 (133)の回折ピーク、 2θ-sin2 ψ法
(ψ= 10、20、30、45))を用いて詳細に調べたとこ
ろ、焼結体の表面の正方晶 ZrO2 において圧縮応力を検
出した。
【0041】また、実施例1と同様なオートクレープ中
での処理によって、水蒸気雰囲気中での単斜晶への相転
移を調べた。その結果を表3に示す。
【0042】
【表3】 表3から明らかなように、全く単斜晶に相転移しないジ
ルコニアが得られた。それらのジルコニアの結晶構造を
調べたところ、水中に溶射して得られた粉末、並びに焼
結体のジルコニアにおいては、結晶構造をc軸方向に
0.02%、0.075%、0.15%、0.2%、 0.23%収縮させた構造と
することができた。
【0043】実施例4 原料組成としてイットリアを 0〜20mol%の範囲で含むジ
ルコニア粉末をアセトンにて湿式混合した後、1400〜18
00℃、 1〜24時間の条件で仮焼して、イットリア固溶ジ
ルコニア粉末を得た。このジルコニア粉末に対して、 5
〜80mol%のアルミナ微粉末を湿式混合した後、1400〜18
00℃、 1〜24時間の条件で焼成した。得られた焼結体
は、アルミナとジルコニアの結晶相の混在したものであ
った。
【0044】得られた焼結体をオートクレープ処理によ
って、水蒸気雰囲気中での単斜晶への相転移を調べたと
ころ、相転移しないジルコニアを見出した。ジルコニア
とアルミナの混合比並びに焼成条件を制御することによ
って、水蒸気雰囲気において単斜晶へ相転移しない、c
軸方向に 0.05%、 0.09%、 0.13%、 0.19%収縮させたジ
ルコニアが得られた。
【0045】次に、第2の発明に基くジルコニアの実施
例について述べる。
【0046】実施例5 まず、基材としてハステロイX(組成:22Cr-1.5Co-9Mo-
19Fe-0.1C-BalNi;wt%)を用い、この基材表面を脱脂洗浄
した後、アルミナ製グリッドを用いてブラスチングし、
基材表面を粗面化した。次に、この基材上に、10Ni-25C
r-7Al-0.6Y-5Ta-Bal Co(wt%)の組成を有する、高温耐酸
化性、耐食性に優れた合金粉末を低圧プラズマ溶射する
ことによって、厚さ 200μm の合金被覆層を形成した。
この合金被覆層は、基材とジルコニア被覆層との密着力
を強化する作用を有している。
【0047】次いで、3.5mol%Y2 O 3 -ZrO2 の粉末を用
いて、上記合金被覆層上に常圧プラズマ溶射法によっ
て、厚さ 300μm のジルコニア被覆層を形成した。この
ようにして得たジルコニア被覆層のX線回折を行ったと
ころ、ジルコニア被覆層の結晶構造として、立方晶 ZrO
2 、正方晶 ZrO2 、単斜晶 ZrO2 が認められ、その構成
割合は立方晶 ZrO2 =15%、正方晶 ZrO2 =80%、単斜晶 Z
rO2 =5% であった。また、立方晶 ZrO2 /正方晶 ZrO2
のX線強度比は0.19であった。
【0048】次に、上記ジルコニア被覆層を有する基材
を、図2に示す表面改質装置にセットし、表面改質を行
った。図2において、1は基材、2は合金被覆層、3は
ジルコニア被覆層である。このジルコニア被覆層3を有
する基材1を、反応容器4中のセットし、ジルコニア被
覆層3の表面に出力10kW、オシレーション幅10mmのCO2
ガスレーザー5を照射して溶融すると共に、走査ステー
ジ6の送り速度を 100mm/secとして、レーザー照射直後
にジルコニア被覆層3の表面に、圧力3kg/cm2、流量 50
00cc/mmの空気を導入管7から吹き付け、 500℃/sec以
上の冷却速度で溶融後急冷した。その結果、厚さ 100μ
m の表面改質層8が得られた。
【0049】このジルコニアの表面改質層8のX線回折
を行ったところ、表面改質層8の結晶構造として、立方
晶 ZrO2 、正方晶 ZrO2 、単斜晶 ZrO2 が認められ、そ
の構成割合は立方晶 ZrO2 =65%、正方晶 ZrO2 =39%、単
斜晶 ZrO2 =1% であった。また、立方晶 ZrO2 /正方晶
ZrO2 のX線強度比は1.54であった。また、この表面改
質層8の表面および断面を走査型電子顕微鏡(SEM)
で観察したところ、表面平滑性に優れ、気孔のない緻密
な ZrO2 被覆層を呈していた。なお、表面から100μm
より下部のジルコニア被覆層3は、レーザー改質前の結
晶構造の構成に変化は見られなかった。
【0050】このようにして得た表面改質ジルコニア被
覆層を有する基材と、本発明との比較として、表面のレ
ーザー改質を行わない以外は同様にして形成したジルコ
ニア被覆層を有する基材とを用いて、ジルコニア被覆層
の劣化試験を行った。試験条件は、部分安定化ジルコニ
アが 200〜 300℃の温度範囲において正方晶→単斜晶の
相変態するため、 200℃のオートクレーブ中で水(純
水)が水蒸気となる飽和蒸気圧(15.9kg/cm2 )で 100時
間保持した。
【0051】上記劣化試験後、各試料の表面および断面
をSEM観察したところ、実施例による試料では亀裂、
剥離は全く観察されなかった。これに対して、比較例に
よる試料は、表面に無数の亀裂が発生し、表面から 200
μm の厚さにおいて部分的に剥離を起こしていた。さら
には、深さ方向にも亀裂が見つかった。
【0052】また、上記劣化試験後のジルコニア被覆層
の表面のX線回折を行ったところ、実施例による試料で
は、表面改質層8の結晶構造として、立方晶 ZrO2 、正
方晶ZrO2 、単斜晶 ZrO2 が認められ、その構成割合は
立方晶 ZrO2 =60%、正方晶ZrO2 =25%、単斜晶 ZrO2 =15
%で、立方晶 ZrO2 /正方晶 ZrO2 のX線強度比は2.40
であった。また、比較例の試料では、ジルコニア被覆層
表面の結晶構造として、立方晶 ZrO2 、正方晶 ZrO2
単斜晶 ZrO2 が認められ、その構成割合は立方晶 ZrO2
=15%、正方晶 ZrO2 =65%、単斜晶 ZrO2 =20%で、立方晶
ZrO2 /正方晶 ZrO2 のX線強度比は0.23であった。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、80
℃〜 300℃程度の温度を伴う水蒸気雰囲気に対する信頼
性の向上を図ったジルコニアを再現性よく提供すること
ができる。よって、ジルコニアの利用範囲の拡大に大き
く寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で作製したジルコニアのイット
リウムの固溶量と格子定数との関係を示す図である。
【図2】本発明の他の実施例で使用した改質装置の概要
とジルコニアの表面層の改質状態を模式的に示す図であ
る。
【符号の説明】
1……基材 2……合金被覆層 3……ジルコニア被覆層 5……レーザー 7……空気導入管 8……表面改質層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類元素およびアルカリ土類元素から
    選ばれた少なくとも1種の元素を 2mol%〜40mol%の範囲
    で固溶した正方晶 ZrO2 を含むジルコニアにおいて、 前記正方晶 ZrO2 のc軸長を、湿式合成法で得られるジ
    ルコニア中に含まれる、前記正方晶 ZrO2 と同組成の正
    方晶 ZrO2 のc軸長よりも、 0.02%〜0.3%の範囲で収縮
    させたことを特徴とするジルコニア。
  2. 【請求項2】 立方晶 ZrO2 と正方晶 ZrO2 とを主な結
    晶構造とするジルコニアにおいて、 前記ジルコニアの表面層の結晶構造は、立方晶 ZrO2
    正方晶 ZrO2 のX線強度比が 1.5以上であることを特徴
    とするジルコニア。
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