JPH0692629B2 - α+β型チタン合金継目無管の製造方法 - Google Patents
α+β型チタン合金継目無管の製造方法Info
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- JPH0692629B2 JPH0692629B2 JP3127988A JP3127988A JPH0692629B2 JP H0692629 B2 JPH0692629 B2 JP H0692629B2 JP 3127988 A JP3127988 A JP 3127988A JP 3127988 A JP3127988 A JP 3127988A JP H0692629 B2 JPH0692629 B2 JP H0692629B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はα+β型チタン合金からなる継目無管の熱間製
造方法に関する。
造方法に関する。
チタンは純チタンとα型、α+β型、β型のチタン合金
とに分類される。これらのチタンは軽量、高耐食性を有
し、特にその継目無管は化学プラント、航空機用油圧配
管へ適用されている。
とに分類される。これらのチタンは軽量、高耐食性を有
し、特にその継目無管は化学プラント、航空機用油圧配
管へ適用されている。
これらチタンのうち、α+β型チタン合金は室温でαと
βの2相が共存し、高温では安定相であるβ単相とな
る。α+βからβ単相となる温度はβトランザスと呼ば
れている。代表的なα+β型合金としてはTi-3Al-2.5
V、Ti-6Al-4V、Ti-6Al-6V-2Sn、Ti-6Al-2Sn-4Zr-2Mo、T
i-6Al-2Sn-4Zr-6Moなどがある。
βの2相が共存し、高温では安定相であるβ単相とな
る。α+βからβ単相となる温度はβトランザスと呼ば
れている。代表的なα+β型合金としてはTi-3Al-2.5
V、Ti-6Al-4V、Ti-6Al-6V-2Sn、Ti-6Al-2Sn-4Zr-2Mo、T
i-6Al-2Sn-4Zr-6Moなどがある。
ところで、従来より継目無金属管の製造法としては押出
し法、傾斜圧延法等の熱間製管法がよく知られている。
し法、傾斜圧延法等の熱間製管法がよく知られている。
押出し法の一方式としてユジーンセジュルネ法と呼ばれ
る方式があり、この方式は熱間でガラス潤滑材を使用し
て押出し成型加工を行う方法である(以下、押出し法と
はユジーンセジュルネ方式をいう)。
る方式があり、この方式は熱間でガラス潤滑材を使用し
て押出し成型加工を行う方法である(以下、押出し法と
はユジーンセジュルネ方式をいう)。
傾斜圧延法は、傾斜ロール圧延機にて中実ビレットを熱
間で穿孔する方法である。そして、得られた中空素管
は、更にマンドレルミル、プラグミル、サイザー、レデ
ューサ等の圧延機により熱間で所定の寸法まで縮径減肉
圧延される。
間で穿孔する方法である。そして、得られた中空素管
は、更にマンドレルミル、プラグミル、サイザー、レデ
ューサ等の圧延機により熱間で所定の寸法まで縮径減肉
圧延される。
前述したチタンはおしなべて熱間加工性が悪く、チタン
の継目無管の製造には前者の押出し法がもっぱら用いら
れている。
の継目無管の製造には前者の押出し法がもっぱら用いら
れている。
後者の傾斜圧延法は、製造能率および歩留りが高く、製
造コストの面で有利な方法であるが、チタンの継目無管
の製造に適用された例はない。
造コストの面で有利な方法であるが、チタンの継目無管
の製造に適用された例はない。
ところが、チタンは活性で焼付き易く、前者の押出し法
を使用しても押出し後の肌が悪くなり、押出管の外面を
研削する必要がある。その上、押出し法では製造能率が
低く、ビレットの穴ぐり等の前加工を要する。そのた
め、歩留りが悪く、製造コストの上昇は避けられない。
を使用しても押出し後の肌が悪くなり、押出管の外面を
研削する必要がある。その上、押出し法では製造能率が
低く、ビレットの穴ぐり等の前加工を要する。そのた
め、歩留りが悪く、製造コストの上昇は避けられない。
なお、チタン継目無管の製造に後者の高能率な傾斜圧延
法を適用した場合は、加工速度が速く、部分的な昇温に
より組織の不均一が生じ、場合によっては熱間圧延後に
粗大な針状組織ないしは加工組織が残存し、製品の延性
を低下させるという致命的な問題が生じる。
法を適用した場合は、加工速度が速く、部分的な昇温に
より組織の不均一が生じ、場合によっては熱間圧延後に
粗大な針状組織ないしは加工組織が残存し、製品の延性
を低下させるという致命的な問題が生じる。
本発明は、チタンのなかの特にα+β型チタン合金に対
し高能率な傾斜圧延法を適用して、なおかつ優れた強度
と延性を保証するα+β型チタン合金継目無管の製造法
を提供することを目的とする。
し高能率な傾斜圧延法を適用して、なおかつ優れた強度
と延性を保証するα+β型チタン合金継目無管の製造法
を提供することを目的とする。
本発明者らの調査によると、チタン継目無管の製造に傾
斜圧延法を適用した場合、最終圧延機(例えばサイザー
とかレデューサ)の出口材料温度によって管の金属組織
が大きな影響を受けることが判明した。
斜圧延法を適用した場合、最終圧延機(例えばサイザー
とかレデューサ)の出口材料温度によって管の金属組織
が大きな影響を受けることが判明した。
第2図は純チタンとチタン合金の変態温度と、V、Mo、
Fe、Cr、Mn等のβ相安定化元素量との関係を模式的に示
す状態図である。図によると、β相安定化元素が増加す
るにつれβ相からα+β相に変化する温度、すなわちβ
トランザス線が低下することが示される。
Fe、Cr、Mn等のβ相安定化元素量との関係を模式的に示
す状態図である。図によると、β相安定化元素が増加す
るにつれβ相からα+β相に変化する温度、すなわちβ
トランザス線が低下することが示される。
純チタンとチタン合金の板圧延での安定な加工温度範囲
はβトランザス線の下にある。チタンがβトランザス線
より上の高温である場合はβ単相になり、この温度域で
加工されると粗い針状組織を生成し、製品の延性を害す
るおそれが生じる。したがって、板圧延はβトランザス
以下の温度で行われている。
はβトランザス線の下にある。チタンがβトランザス線
より上の高温である場合はβ単相になり、この温度域で
加工されると粗い針状組織を生成し、製品の延性を害す
るおそれが生じる。したがって、板圧延はβトランザス
以下の温度で行われている。
しかし、純チタンまたはチタン合金が管状に圧延され、
かつ傾斜圧延法のごとき三次元状態の大きな変形歪を受
けるときは、材料が最終圧延機をβトランザス以上、β
トランザス+50℃以下温度で出るならば、針状組織は生
成するものの、その組織は細かくなり、製品品質に弊害
を及ぼさないことが明らかとなった。また、最終圧延機
の出口温度が200℃以上、βトランザス以下の温度範囲
内であれば細かな等軸組織を保つことができる。
かつ傾斜圧延法のごとき三次元状態の大きな変形歪を受
けるときは、材料が最終圧延機をβトランザス以上、β
トランザス+50℃以下温度で出るならば、針状組織は生
成するものの、その組織は細かくなり、製品品質に弊害
を及ぼさないことが明らかとなった。また、最終圧延機
の出口温度が200℃以上、βトランザス以下の温度範囲
内であれば細かな等軸組織を保つことができる。
一方、傾斜圧延法では部分的な昇温による組織の不均一
が不可避的に生じるが、これを解消するためには、圧延
後に500℃以上、βトランザス以下の温度で焼鈍するこ
とも有効なことも明らかとなった。
が不可避的に生じるが、これを解消するためには、圧延
後に500℃以上、βトランザス以下の温度で焼鈍するこ
とも有効なことも明らかとなった。
以上の知見より、純チタンまたはα型もしくはα+β型
チタン合金継目無管を傾斜圧延法により製造するに際
し、最終圧延機出口温度を200℃以上、βトランザス+5
0℃以下とし、圧延後さらに500℃以上、βトランザス以
下の温度で焼鈍すればチタン継目無管を高能率な傾斜圧
延法で延性低下を生じることなく製造することが可能と
なる。
チタン合金継目無管を傾斜圧延法により製造するに際
し、最終圧延機出口温度を200℃以上、βトランザス+5
0℃以下とし、圧延後さらに500℃以上、βトランザス以
下の温度で焼鈍すればチタン継目無管を高能率な傾斜圧
延法で延性低下を生じることなく製造することが可能と
なる。
ここで最終圧延機とは、傾斜圧延ラインの最終段に位置
する圧延機を言い、通常は定形圧延機、絞り圧延機と呼
ばれるサイザー、レデューサが該当する。
する圧延機を言い、通常は定形圧延機、絞り圧延機と呼
ばれるサイザー、レデューサが該当する。
ところが、このような製造方法は、α+β型チタン合金
に対しては、その合金が本来保有している強度を有効に
発揮させることができない。これは、製造工程の中の焼
鈍に問題があるためである。
に対しては、その合金が本来保有している強度を有効に
発揮させることができない。これは、製造工程の中の焼
鈍に問題があるためである。
本発明者らはα+β型チタン合金に対し、良好な延性を
保証しつつ強度向上を図るには、延性低下の原因である
粗大な針状組織を生成させることなく、強化に有効な過
飽和固溶体を生成させ、かつこの過飽和固溶体よりα相
を析出させるのが有効であると判断した。
保証しつつ強度向上を図るには、延性低下の原因である
粗大な針状組織を生成させることなく、強化に有効な過
飽和固溶体を生成させ、かつこの過飽和固溶体よりα相
を析出させるのが有効であると判断した。
すなわち、α+β型チタン合金においては、高温加熱に
より高温安定相であるα相中に添加元素を固溶させ、そ
の後急冷により過飽和固溶体とした後、これを時効する
ことで過飽和な準安定相より低温安定相であるα相を析
出させるのが強化に有効である。
より高温安定相であるα相中に添加元素を固溶させ、そ
の後急冷により過飽和固溶体とした後、これを時効する
ことで過飽和な準安定相より低温安定相であるα相を析
出させるのが強化に有効である。
そして本発明者らは、このような要求を満足させるため
の傾斜圧延条件および熱処理条件の把握につとめた結
果、傾斜圧延の際の最終圧延機出口温度を200℃以上、
βトランザス+50℃以下とした上で、圧延後さらにβト
ランザス−200℃以上、βトランザス以下に加熱して冷
却する焼入れを行い、その後、450〜750℃で2〜24hr時
効することが有効なことを見出した。
の傾斜圧延条件および熱処理条件の把握につとめた結
果、傾斜圧延の際の最終圧延機出口温度を200℃以上、
βトランザス+50℃以下とした上で、圧延後さらにβト
ランザス−200℃以上、βトランザス以下に加熱して冷
却する焼入れを行い、その後、450〜750℃で2〜24hr時
効することが有効なことを見出した。
ここで冷却とは、過飽和固溶体を生成するのに十分な速
度の冷却のことで、空冷以上の冷却速度を持つ水冷、油
冷等を指す。
度の冷却のことで、空冷以上の冷却速度を持つ水冷、油
冷等を指す。
本発明は、斯かる知見に基づきなされたもので、第1図
に示されるように、α+β型チタン合金からなる継目無
管を傾斜圧延法により製造するに際し、最終圧延を圧延
機出口温度200℃以上、βトランザス+50℃以下で行
い、圧延後さらにβトランザス−200℃以上、βトラン
ザス以下に加熱し、空冷以上の冷却速度で冷却した後、
450〜750℃で2〜24時間時効処理を行うことを特徴とす
るα+β型チタン合金継目無管の製造方法を要旨とす
る。
に示されるように、α+β型チタン合金からなる継目無
管を傾斜圧延法により製造するに際し、最終圧延を圧延
機出口温度200℃以上、βトランザス+50℃以下で行
い、圧延後さらにβトランザス−200℃以上、βトラン
ザス以下に加熱し、空冷以上の冷却速度で冷却した後、
450〜750℃で2〜24時間時効処理を行うことを特徴とす
るα+β型チタン合金継目無管の製造方法を要旨とす
る。
本発明の方法において、最終圧延機出口温度を200℃以
上、βトランザス+50℃以下に限定したのは、200℃未
満では製品の加工中に割れを発生し、βトランザス+50
℃を超えると最終圧延後の冷却中に針状組織が粗大化
し、製品の延性が著しく低下することによる。
上、βトランザス+50℃以下に限定したのは、200℃未
満では製品の加工中に割れを発生し、βトランザス+50
℃を超えると最終圧延後の冷却中に針状組織が粗大化
し、製品の延性が著しく低下することによる。
圧延後の焼入工程における加熱温度をβトランザス−20
0℃以上、βトランザス以下としたのは、βトランザス
−200℃未満の加熱では低温相であるα相の比率が大き
く、製品の強化に寄与するのに十分な過飽和準安定相を
生成することが不可能になり、βトランザスを超えて加
熱されると、粗大な針状品が生成し、延性の低下を招く
からである。
0℃以上、βトランザス以下としたのは、βトランザス
−200℃未満の加熱では低温相であるα相の比率が大き
く、製品の強化に寄与するのに十分な過飽和準安定相を
生成することが不可能になり、βトランザスを超えて加
熱されると、粗大な針状品が生成し、延性の低下を招く
からである。
焼入工程における冷却速度を空冷以上としたのは、炉冷
等の徐冷では過飽和相を生成し得ないためである。
等の徐冷では過飽和相を生成し得ないためである。
焼入後の時効工程を450〜750℃、2〜24時間で行うの
は、次の理由による。450℃未満ではα相の析出がない
ため製品が強化されず、750℃を超える温度では析出す
るα相が粗大化し、やはり製品が強化されない。処理時
間が2時間未満ではα相の析出が充分におこらず、24時
間を超える時効では時効効果は変わらず熱経済性を悪化
させるだけとなる。
は、次の理由による。450℃未満ではα相の析出がない
ため製品が強化されず、750℃を超える温度では析出す
るα相が粗大化し、やはり製品が強化されない。処理時
間が2時間未満ではα相の析出が充分におこらず、24時
間を超える時効では時効効果は変わらず熱経済性を悪化
させるだけとなる。
本発明の効果を明らかにするため、2種類の比較試験を
行った。各比較試験における材質、工程、性能試験を第
1表に整理して示す。
行った。各比較試験における材質、工程、性能試験を第
1表に整理して示す。
○比較試験I 代表的なα+β型チタン合金の1つであるTi-6Al-4Vに
対する比較試験である。この合金のβトランザスは980
℃である。
対する比較試験である。この合金のβトランザスは980
℃である。
傾斜圧延工程は、熱間で中実丸ビレットを穿孔圧延機、
延伸圧延機にて110mmφ×9mmtに加工した後、これを加
熱炉で再加熱し、最終圧延機であるストレッチレデュー
サーにて69.5mmt×8.5mmtに仕上げるものとした。圧延
後の熱処理工程は焼入、時効処理の順で行うものとし
た。そして、得られた製品について引張試験を実施し
た。試験片は6.25mmφ×標点距離25mmとし、判定基準は
AMS4935Eを用いた。
延伸圧延機にて110mmφ×9mmtに加工した後、これを加
熱炉で再加熱し、最終圧延機であるストレッチレデュー
サーにて69.5mmt×8.5mmtに仕上げるものとした。圧延
後の熱処理工程は焼入、時効処理の順で行うものとし
た。そして、得られた製品について引張試験を実施し
た。試験片は6.25mmφ×標点距離25mmとし、判定基準は
AMS4935Eを用いた。
試験結果を傾斜圧延での最終圧延機であるレデューサー
の出口温度、焼入温度、冷却速度、時効温度、時効時間
に対応させて第2表に示す。
の出口温度、焼入温度、冷却速度、時効温度、時効時間
に対応させて第2表に示す。
No.1はレデューサー出口温度がβトランザス(980℃)
+50℃を超える場合であり、試験の結果は伸びが少なく
延性が不足した。これはレデューサー圧延後の冷却過程
で組織が粗大化したことによる No.2はレデューサー出口温度が200℃未満の場合であ
り、伸びが少なく延性が不足した。これは低温圧延によ
り延性が不足し、管材内部に割れ(ボイド)が発生する
ためである。
+50℃を超える場合であり、試験の結果は伸びが少なく
延性が不足した。これはレデューサー圧延後の冷却過程
で組織が粗大化したことによる No.2はレデューサー出口温度が200℃未満の場合であ
り、伸びが少なく延性が不足した。これは低温圧延によ
り延性が不足し、管材内部に割れ(ボイド)が発生する
ためである。
No.3では焼入温度がβトランザス(980℃)を超えるた
め、針状組織の生成により伸びが小さく総合評価は不良
である。
め、針状組織の生成により伸びが小さく総合評価は不良
である。
No.4、5では焼入温度がβトランザス(980℃)−200℃
未満であるため、引張強さが規格値を下回る。これは、
焼入温度が低温になると冷却しても過飽和な固溶体が生
成されず製品が強化されないためである。
未満であるため、引張強さが規格値を下回る。これは、
焼入温度が低温になると冷却しても過飽和な固溶体が生
成されず製品が強化されないためである。
No.6は焼入工程における冷却速度が緩やかな炉冷である
場合で、引張強さが規格値より小さい。
場合で、引張強さが規格値より小さい。
No.7は時効温度が750℃を超える場合であり、過飽和の
準安定相より析出したα相が高温のため粗大化して引張
強さが規格値に達しない。
準安定相より析出したα相が高温のため粗大化して引張
強さが規格値に達しない。
No.8は時効温度が450℃未満である場合で、低温のため
α相の析出がおこらず引張強さが規格値を下回ってい
る。
α相の析出がおこらず引張強さが規格値を下回ってい
る。
No.9は時効時間が2時間未満の場合で、α相の析出が充
分でなく引張強さが規格値に達しない。
分でなく引張強さが規格値に達しない。
No.10〜23では、レデューサー出口温度、焼入温度、冷
却速度、時効温度、時効時間の全てが本発明範囲内にあ
り、室温引張性能はAMS4935Eの規格を全て満足するもの
である。
却速度、時効温度、時効時間の全てが本発明範囲内にあ
り、室温引張性能はAMS4935Eの規格を全て満足するもの
である。
○比較試験II Ti-6Al-2Sn-4Zr-6Moに対する比較試験で、この合金のβ
トランザスは940℃である。
トランザスは940℃である。
傾斜圧延工程は熱間で中実丸ビレットを穿孔圧延機、延
伸圧延機にて191mmφ×15mmtに加工し、これを最終圧延
機であるサイザーにて174.5mmφ×15mmtに仕上げるもの
とした。熱処理工程は焼入、時効処理からなる。
伸圧延機にて191mmφ×15mmtに加工し、これを最終圧延
機であるサイザーにて174.5mmφ×15mmtに仕上げるもの
とした。熱処理工程は焼入、時効処理からなる。
得られた製品について、比較試験Iと同じ調査を行った
結果を第3表に示す。判定基準としては、AMS4981A(降
伏点≧112.6kgf/mm2、引張強さ≧119.7kgf/mm2、伸び≧
10%)を用いた。
結果を第3表に示す。判定基準としては、AMS4981A(降
伏点≧112.6kgf/mm2、引張強さ≧119.7kgf/mm2、伸び≧
10%)を用いた。
No.1はサイザー出口温度がβトランザス(940℃)+50
℃を超える場合であり、試験の結果では伸びが規格を外
れ延性が不足している。
℃を超える場合であり、試験の結果では伸びが規格を外
れ延性が不足している。
No.2はサイザー出口温度が200℃未満の場合であり、伸
びが小さく延性が不足している。
びが小さく延性が不足している。
No.3では焼入温度がβトランザス(940℃)を超えてい
るため、伸びが小さい。
るため、伸びが小さい。
No.4、5では焼入温度が共にβトランザス(940℃)−2
00℃未満であるため、強度が規格値に比して不足してい
る。
00℃未満であるため、強度が規格値に比して不足してい
る。
No.6は焼入工程における冷却速度が空冷より遅い炉冷の
場合であり、強度が規格値に比して不足している。
場合であり、強度が規格値に比して不足している。
No.7は時効温度が750℃を超える場合で、やはり強度が
不足している。
不足している。
No.8は時効温度が450℃未満である場合で、やはり強度
が不足している。
が不足している。
No.9は時効時間が2時間未満の場合で、やはり強度が不
足している。
足している。
これに対しNo.10〜23では、サイザー出口温度、焼入温
度、冷却速度、時効温度、時効時間の全てが本発明範囲
内にあり、製品の室温引張性質はAMS4981Aの規格を全て
満足する。
度、冷却速度、時効温度、時効時間の全てが本発明範囲
内にあり、製品の室温引張性質はAMS4981Aの規格を全て
満足する。
比較試験I、IIを通じて本発明法により製造された継目
無管は、熱処理後、脱スケールのために内外面を0.5mm
づつ研削すれば製品として使用できるものであった。ま
た、素材ビレットに対する内外削後の製品の歩留りは81
%であり、これは従来のユージン押出法での歩留り60%
に比べて著しく優れるものである。
無管は、熱処理後、脱スケールのために内外面を0.5mm
づつ研削すれば製品として使用できるものであった。ま
た、素材ビレットに対する内外削後の製品の歩留りは81
%であり、これは従来のユージン押出法での歩留り60%
に比べて著しく優れるものである。
以上のごとく、本発明はα+β型チタン合金の継目無管
を傾斜圧延法により能率よく製造し、かつ優れた強度と
延性を保証するものであるから、製造コストの低減に多
大の効果を発揮するものである。
を傾斜圧延法により能率よく製造し、かつ優れた強度と
延性を保証するものであるから、製造コストの低減に多
大の効果を発揮するものである。
第1図は本発明の方法における熱履歴を示す概念図、第
2図は変態温度とβ相安定化元素との関係を模式的に示
す状態図である。
2図は変態温度とβ相安定化元素との関係を模式的に示
す状態図である。
Claims (1)
- 【請求項1】α+β型チタン合金からなる継目無管を傾
斜圧延法により製造するに際し、最終圧延での圧延機出
口温度を200℃以上、βトランザス+50℃以下で行い、
圧延後さらにβトランザス−200℃以上、βトランザス
以下に加熱し、空冷以上の冷却速度で冷却した後、450
〜750℃で2〜24時間時効処理を行うことを特徴とする
α+β型チタン合金継目無管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3127988A JPH0692629B2 (ja) | 1988-02-12 | 1988-02-12 | α+β型チタン合金継目無管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3127988A JPH0692629B2 (ja) | 1988-02-12 | 1988-02-12 | α+β型チタン合金継目無管の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01205060A JPH01205060A (ja) | 1989-08-17 |
JPH0692629B2 true JPH0692629B2 (ja) | 1994-11-16 |
Family
ID=12326882
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3127988A Expired - Fee Related JPH0692629B2 (ja) | 1988-02-12 | 1988-02-12 | α+β型チタン合金継目無管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0692629B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112845654B (zh) * | 2019-11-12 | 2023-03-10 | 新疆大学 | 一种钛及钛合金大规格无缝管材的制备方法 |
CN114433634A (zh) * | 2021-12-06 | 2022-05-06 | 苏州航顺钛合金制品有限公司 | 一种钛合金管材的制造方法 |
US20230278099A1 (en) * | 2022-03-04 | 2023-09-07 | Goodrich Corporation | Systems and methods for manufacturing landing gear components using titanium |
-
1988
- 1988-02-12 JP JP3127988A patent/JPH0692629B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01205060A (ja) | 1989-08-17 |
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