JPH0690774A - カプセル化された脂質物質 - Google Patents

カプセル化された脂質物質

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JPH0690774A
JPH0690774A JP4109106A JP10910692A JPH0690774A JP H0690774 A JPH0690774 A JP H0690774A JP 4109106 A JP4109106 A JP 4109106A JP 10910692 A JP10910692 A JP 10910692A JP H0690774 A JPH0690774 A JP H0690774A
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protein
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product
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Lewis Woodgate Stephan
ルイス ウッドゲート ステファン
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BEACON RES Ltd
BIIKON RES Ltd
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BEACON RES Ltd
BIIKON RES Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 動物飼料として使用するのに適したカプセル
化された脂質物質は、例えば動物脂肪のような脂質物質
および例えば部分的に脱水された血液のような機能的蛋
白質の水性懸濁物を、場合により、未加工羽毛のような
機能的蛋白質の他の原料の存在下で、混合することによ
って製造される。得られた混合物は蛋白質分解酵素を用
いて高められた温度において処理され、このようにして
処理された物質は次いで少なくとも133℃の温度で少
なくとも20分間加熱されることにより殺菌される。得
られた無菌化された混合物は次いで加水分解された蛋白
質の水性懸濁物中の脂質の安定な乳化物を製造するため
均質化され、その結果生成した乳化物はそれから水分含
量25重量%あるいはそれ以下となるまで乾燥される。 【効果】 動物飼料として有用なカプセル化された脂質
物質が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蛋白マトリックス内に脂
質物質をカプセル化する方法及びそうして製造されたカ
プセル化された脂質物質に関する。本方法の製品は家畜
の栄養物として用いられうる。
【0002】
【従来の技術】簡単に動物の餌の中に混合することがで
きるという取扱いが簡単な粉末または顆粒の調整物を得
るという観点から、人工的な蛋白マトリックス内に脂質
物質をカプセル化するための多くの従来提案が特許文献
中にある。ある提案(米国特許第3,925,560号明
細書参照)によれば、例えばホルムアルデヒドのような
アルデヒドを用いた蛋白質の化学的改変は、蛋白質−ア
ルデヒド複合体のコーティング中に脂質をカプセル化す
るために用いられている。
【0003】例えば、強アルカリ性(pH9.6〜12.
5)となっている血液のようなアルブミン含有媒体のよ
うな水性蛋白媒体中に脂質球の分散体を形成することも
提案されている(英国特許第1,570,852号明細書
参照)。その分散体は蛋白質材料をゲル化させるため4
0℃〜100℃の温度に加熱され、そして次いで含湿度
13重量%以下となる製品を与えるまで乾燥される。
【0004】英国特許第2,004,727号明細書で
は、水性蛋白媒体中への脂質物質の分散体は、リン酸の
ような酸を加えることによりそのpHを6より下に、特
に3.5〜5の値にするとゲル化することが教示されて
いる。
【0005】欧州特許公開第0,165,663号公報及
びこれに対応する英国特許公開第2,156,305号公
報には、蛋白質の化学的改変またはアルカリ性あるいは
酸性アルブミン含有水性媒体のゲル化に関与する方法に
ある種の欠点があることが示唆され、そして機能的(つ
まり人工的でない)蛋白質の水性懸濁液中への脂質物質
の分散あるいは乳化は、特に血液では、もし脂質物質が
遊離脂肪酸を十分な比率(一般的には20重量%以上)
で含んでいるとすれば、50℃あるいはそれより低い温
度において固いゲルに固化することが教示されている。
【0006】適当なレベルの遊離脂肪酸を含む脂質物質
の例としては、パーム脂肪酸油、パーム脂肪酸蒸留物そ
して魚酸油がある。固いゲルの形成に続いて、カプセル
化された物質は乾燥され、そしてロータディスク乾燥機
(ノルウェーベルゲンのStord−Bartz AS
によって製造されている)のような、ゲルが転倒動作を
するような乾燥装置が用いられることが推奨される。欧
州特許公開第0,165,663号公報中の具体例から、
この製品は3〜5重量%の湿気を含むまで乾燥されそし
て細粒状となって乾燥機から出てくることが明らかであ
る。
【0007】
【発明が解決すべき課題】本発明は、脂質物質と蛋白質
の水性混合物を形成し、蛋白質を分解する酵素すなわち
蛋白分解酵素を用いて混合物中で蛋白質を加水分解さ
せ;酵素で処理した混合物を殺菌し;そしてこの混合物
を水分含量25重量%あるいはそれ以下にまで乾燥させ
る各段階を含む、カプセル化された脂質物質を製造する
方法を提供する。
【0008】本発明はまた、この発明による方法によっ
て製造されたカプセル化された脂質物質を提供し、そし
て少なくとも1つの他の栄養物質とこのようなカプセル
化された脂質物質を混合することを含む動物飼料の調製
方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】原則として、脂質物質
は、例えばパーム油、とうもろこし油、大豆油、バター
脂、又は獣脂のような、動物を基原とするものであろう
と植物を基原とするものであろうと、油又は脂肪である
ものは何でもよい。油および/または脂肪の混合物はも
ちろん用いられうる。これは現在では好ましくないが、
欧州特許公開第0,165,663号公報中の推薦に従っ
て、脂質物質は随意に遊離脂肪酸を含み得る。それにも
かかわらず、蛋白質の加水分解の間に、脂質物質のある
程度の加水分解は副反応としておこり、少量の遊離脂肪
酸(ふつう脂質物質の20重量%以下がこのように加水
分解される)を与えうる。
【0010】脂質物質は純粋である必要はない。すなわ
ち、原料のままあるいは未精製の動物脂肪は使用可能で
あり、必要ならば細分されうる。例えばくず肉や臓物の
ような、脂肪を含む他の動物脂肪組織が使用可能であ
る。このような場合、コラーゲン、筋肉組織などのよう
な無脂肪構成物質は分離除去される必要はなく、最終製
品中に含まれていてよい。動物副産物の混合物は本発明
で使用するにとくに適当であることが証明されている。
同様に、油の種子のような細分した油含有野菜物質は、
予め油を抽出することなしに使われる。”脂質物質”と
いう言葉はそれゆえ広い意味で解釈される。
【0011】普通、蛋白性物質は機能的蛋白でありそし
て動物性、植物性を問わず、例えば小麦蛋白、大豆たん
ぱく、魚組織、動物組織、液体または乾燥血液、或いは
カゼインのような適切な原料に由来する。2種類又はそ
れより多くの蛋白質あるいは蛋白原料の混合物も、もち
ろん用いられる。
【0012】便利なことに、脂質物質と蛋白性物質の水
性混合物は蛋白性物質の水性懸濁液中に、脂質物質を分
散させるか、または該水性懸濁液と脂質物質を混合させ
ることによって形成される。蛋白質の水性懸濁液は少な
くとも10重量%の(乾燥した)蛋白質、典型的なレベ
ルでは約15〜50%で含むことが好ましい。しかしな
がら、他の方法も、例えば新鮮な水の形で、全てのある
いはいくらかの水分構成物を供給することが可能であれ
ば、除外されない。
【0013】蛋白質は、アルブミンを蛋白質の乾燥重量
の好ましくは少なくとも5%;特に少なくとも10%、
そして典型的には15〜20%の量で含みうる。機能的
蛋白質の特に好しい水性懸濁液は、例えば食肉包装工場
または屠殺場から容易に得られる動物の全血液である
か、あるいはそれから分離される。このような原料から
得られる全血液はふつう乾燥物質の12〜21重量%
(例えばそれが水で希釈されているかどうかによる)、
典型的には15〜17重量%含んでいる。そして典型的
にはそれの90〜100%は蛋白質でありそして、典型
的には蛋白質の40〜60重量%はアルブミンによって
構成さている。しかしながら、部分的に脱水された血液
(その水分含量は典型的には45〜55重量%)の使用
が好ましい。なぜなら、それは良質の新鮮な血液の使用
を許可しそしてより低い水分含量は、より能率的に、す
なわち低コストで乾燥をさせることを許容するからであ
る。
【0014】非アルブミン蛋白質、例えば筋肉蛋白質
(例えばそれはくず肉や臓物中に見つけられる)および
/または羽毛も使用できる。加水分解された羽毛も使用
されるが、本発明方法は未加工の羽毛の使用を許容し;
それによって羽毛を加水分解するという予備段階を省
き、さらに効率を改善し、作業を低コストにするという
利点を有する。適当な蛋白性物質は全蛋白質の15〜2
0重量%のアルブミンと80〜85重量%の非アルブミ
ン蛋白質を含む。
【0015】上述したものとは異なる他の原料から得ら
れる脂質物質および/または蛋白性物質を使用すること
はもちろん可能である。すなわち、食品および飲料物産
業からの廃棄副産物の使用が考慮される。未加工物質
は、必要ならば細分されて、完全に混合され、そしてそ
の結果得られた混合物は、蛋白質分解酵素が加えられる
前に、攪拌または振動されそして一般的には40〜60
℃(好ましくは45〜55℃)に加熱される。一般的に
は、その混合物は持続的に攪拌または振動され、その間
高められた温度、一般的には40〜60℃(好ましくは
45〜55℃)に、上述した酵素の添加の間およびその
後(典型的には1時間)実質的にまたは完全に混合物中
で蛋白質が加水分解されるに十分な期間維持される。
(混合物の複雑さの点から、最低程度の加水分解度合い
を数字で特定することは現実的であるとは証明されてい
ない。しかしながら、当業者の能力において、最終生成
物において脂質のカプセル化が受け入れられるようにな
る酵素処置の適当な条件を確立することは十分にでき
る。)60℃より高い温度は酵素の熱改変をすることが
でき、一方40℃より低い温度では非実際的な遅い反応
にすることができる。
【0016】酵素が加えられた混合物は液体中又は流動
性状態にあるべきであり、その水分含量は一般的には5
0〜80重量%、好ましくは55〜65重量%である。
その酵素は単一の蛋白質分解酵素すなわち蛋白分解酵素
あるいはそれらの混合でありうる。加えられる蛋白質分
解酵素の量は、混合物の蛋白質構成物を参考にして選択
されるべきであり、典型的にはその酵素の量は蛋白質の
0.05〜0.5重量%、例えば0.2重量%である。す
なわち、例えば60%の水、20%の蛋白質及び20%
の他の乾燥固体の混合物1.000リットルを取り扱う
ため、Neutrase0.5L(Novo Nordi
sk Bioindustriesからの酵素調製物)
の0.4リットルを加えることが効果的であることが明
らかにされた。
【0017】この反応は、好ましくは約6.0〜約8.0
のpHにおいて、また、特にpH約7で、選択的なpH
値において活性となる酵素を用いて実施される。アルカ
リ性蛋白質分解酵素は、可能ではあるが、その使用は必
要なpH(典型的には9より高い)に達するまでアルカ
リを加える必要性があるので好しくない。
【0018】加えられた酵素の加水分解活性は、例えば
くず肉や臓物中に含まれうる腸の粘膜中に存在する蛋白
質分解酵素のような、処置すべき混合物中に自然に存在
するあらゆる蛋白質分解酵素の活性によって補充されう
る。自然に存在する蛋白質分解酵素は、それ自体の蛋白
質を適切に加水分解するには十分でない。
【0019】続いて、酵素処理された混合物は、殺菌段
階特別には加熱殺菌段階を受けてる。このものの目的は
最終製品が伝染性動物疾病として知られているものに関
して、適切な微生物学的無菌状態を確保することであ
る。すなわち、この処置は理想的にはサルモネラおよび
クロストリジウム ペルクリンゲンズが存在せず、そし
て容認できる少数のエンテロバクテリアセア(Euro
pean Commission Directive
90/667/ED参照)をもつ製品を与えるであろ
う。好ましくは、酵素処理され混合物は133℃あるい
はそれ以上の温度で20分間あるいはそれ以上の時間加
熱される(133℃と言われている最低限より少なくと
も2℃上の安全限界を許容することが適当であることが
証明されている。)。好ましくは、このことは加圧下
(典型的には250〜300KPa)前述混合物を蒸気
処理に付しつづけることによりなされる。この蒸気は一
般的には水分凝縮を避けるため処置域から持続的に排気
させる。加圧下蒸気は適当な方法で使用される。つま
り、例えば、それは混合物中に吹き込むかまたは混合物
中に存在する水を必要温度まで加熱することによって生
成される。
【0020】殺菌段階から得られたままの混合物は一般
的には小球状または小滴状の脂質物質を含みそして加水
分解された蛋白質の水性懸濁液(この文章においてこの
言葉は溶液またはコロイド溶液を含む)中の脂質物質の
分散物あるいは乳化物を得るためにこれらの粒子サイズ
小さくすることが望ましい。このことは混合物を均質化
させることによって達成されうる。均質化する方法は水
性懸濁液中で脂質小片、小球、小滴の均等分散物あるい
は乳化物を生成させるに十分長い時間実施されるべきで
あるが、物質が固いゲルの持続的な形成を進行するほど
長い時間でないことが好ましい。
【0021】分散物あるいは乳化物中の脂質物質の小
片、小球または小滴は、例えば0.5〜50μm、典型
的には10〜15μmのサイズの小片を有する。(上記
のような)脂質および機能性蛋白質の比率は最終生成物
の要求された性質および、もちろん未加工物質に相対的
コストに関連して、変化しうる。脂質が乳化物として分
散されていることが望ましい。すなわち周囲条件下では
ふつう固体である脂質は蛋白質の水性懸濁液と混合され
る前に溶かされうるが、液体脂質は便利に使用される。
【0022】欧州特許公開第0,165,663号公報で
は、開示されたカプセル化された脂質物質が乾燥される
前に固いゲルが形成されるべきであることが教示されて
いるが、固いゲルの形成は本発明の実施には必要ではな
いことが分かっている。分散物は、乾燥段階へ導入され
るときは安定な乳化物又は分散物として記述されるよう
な流動状態にあるのが好ましい。流動性分散物の維持は
持続的な攪拌によっておよび/または温度の持続的上昇
を避けること(これにより加熱似よる蛋白質の変性また
は凝固に伴うゲル化を可避する)によって、またはその
形成の後すぐに分散物あるいは乳化物を乾燥段階へ転送
することによって達成される。
【0023】乳化物または分散物はそれからその水分
(水)含量が25重量%あるいはそれ以下になるまで乾
燥される。使用される装置は、例えばロータリードラム
乾燥機、真空吸引乾燥機あるいは流動床凝集乾燥機のよ
うな連続乾燥機が好ましい。使用される温度は、許容さ
れない程の製品の価値の低下をおこすほどには高い温度
ではないが、例えば1〜5時間のように商業的に受け入
れられる時間内に、所望の乾燥が達成されるに十分な高
温であるべきである。60〜120℃、例えば80℃〜
110℃温度が許容できることが明らかにされている。
【0024】12.5〜25重量%の水分含量は一般的
に製品を無菌状態に保つためには十分低くまた、このよ
うな場合一種あるいはそれより多くの抗生物質(例えば
抗細菌剤性および/または抗真菌性剤)を含むことが適
当である。動物の餌およびこれらの栄養物に使用するの
に好適なその種の剤は当該技術分野において知られてい
る。組成物を10重量%あるいはそれ以下(例えば8%
〜0%まで)の水分含量にまで乾燥させることが好まし
く、そのレベルにおいて普通抗生物質の添加なしに適当
な無菌状態を維持することが可能である。
【0025】一般的には乾燥された製品は0〜25重量
%の水分、0〜10%(より普通には0〜5%)の全副
次成分(典型的には1種あるいはそれ以上の炭水化物、
灰分、繊維、添加物)そして65〜100%(普通80
〜92%)の全液体および加水分解された(そしていく
らかの残余の非加水分解物)蛋白質を含み得る。脂質の
蛋白質に対する重量比率は普通1:1〜1:5である。
すなわち15重量%の水分と副次成分を含む製品中にお
いて、脂質含量は典型的には製品の15〜40重量%の
範囲にあり、そして蛋白質は製品の70〜45重量%の
範囲にある。
【0026】一般的には、上記の乾燥段階を離れると、
物質は、好ましくは周囲温度にまで、より好ましくは2
0℃あるいはそれより低い温度まで冷却される。このこ
とは強制的に通風冷却されることによって、もし必要な
らば、例えば流動床冷却機または空気乾燥ベルトコンベ
アーを使用することによって行なわれる。輸送されるた
め、コンテナーに入れられる前の製品の完全な冷却は、
乾燥された製品の強度に寄与する。製品の物理的な形状
は使用した乾燥機の型に依る。つまりそれは、例えば薄
片(池の魚の餌に適している)、粉、かけら状、細かい
えさまたは顆粒でありうる。しかし、脂質分が実質的、
持続的にカプセル化されておりそして乾燥中にあるいは
それ以後の過程(ペレットにする、細かく砕くまたはそ
れと同様な過程)に付されたとき、漏れることがないと
いうことは製品の重要な特徴である。
【0027】冷却された製品は嵩密度を改善するため
に、慣用のフィードミルペレット圧縮機中でペレットに
される。この物質は、しかしながら、もし要求されるの
であれば、他の手段によって顆粒化されうる。
【0028】本発明により製造されたカプセル化された
脂質物質は、適切な餌の添加物、特にビタミンA、Dお
よびEまたは様々な抗生物質のような脂溶性物質に混合
されうる。このような脂溶性添加物は脂質物質が機能的
蛋白質の水性懸濁液中に分散される前に脂質物質中に溶
解されうる。
【0029】カプセル化された脂質物質、特に脂質中に
高レベルの脂肪酸を有するものは持続的な温度上昇(従
って自発的な燃焼の危険がある)と共に、酸化される傾
向があるということが分かっている。すなわち、この問
題は、魚酸油を含む製品の場合においては特に急激に現
れる。従って、脂質物質中に適当な抗酸化物質を混合す
ることもまた有利なことである。このことは分散物を形
成する前に行ってもよい。
【0030】本発明のカプセル化された脂質物質は、広
範囲の種類の家畜を含む飼育動物、例えば日常の牛のよ
うな反すう動物、豚、家きんおよび養殖魚、または犬や
猫のようなペット動物の栄養物に使用される。
【0031】本発明によって製造されるカプセル化され
た脂質物質は、それ自体であるいは1種あるいはそれよ
り多くの他の栄養物との動物飼料組成物中の混合物とし
て、動物飼の栄養物として使われうる。このような混合
飼料中への混合を促進するには、ペレット化あるいは顆
粒化された物質は、便利なことに慣用的な飼料の粉砕機
を使用してさらに砕かれうる。付加的栄養物は慣用的に
用いられてきたいくつかの物質、例えばシリアル殻粒、
シリアルの副産物、油種残留物、植物性油脂、動物脂、
野菜の果肉、干し草、糖密、単一細胞蛋白質、肉または
魚のえさ、骨の粉、血の粉、尿素およびその誘導体、ビ
タミンおよびミネラルのようなものから選択され得る。
このような混合飼料中へのカプセル化された脂質物質の
混合は慣用の装置を用いて行われそしてその飼料は、例
えばペレットのような物理学的に適当な形状に調製され
得る。本発明による製品の保護蛋白性マトリックスは、
高脂質飼料の加工に関して共通の困難を減少あるいは除
去さえすることができる。したがって、製品はペレット
の質に損害を与えることなくペレット化され高い実績で
高エネルギー飼料を与える。
【0032】使用されるカプセル化された脂質物質の量
は、動物の食物要求量によって選択される。本発明の製
品は日常の牛の食物の一部として特に適当であり、蛋白
質マトリックスは動物の反すう胃での消化過程での妨害
を減少あるいは除去するために寄与する。
【0033】本発明方法は、先行の技術の提案を越える
多くの利点を提供する。すなわち蛋白質分解酵素の使用
は部分的に水和された血液および未加工の羽毛の使用を
可能にし、このことは先行の技術方法により実用可能と
はならなかったものである。さらには、英国特許公開第
2,004,727号公報による方法で使用されているよ
うなアルカリ(アルカリ金属水酸化物、特に水酸化ナト
リウム)の使用は、完全に省略されうる。すなわち、本
発明はアルカリの使用、すなわち遊離脂肪酸の生成およ
びこれらの酸のナトリウムのようなアルカリ金属塩(石
鹸)の引き続く生成および全乾燥物質に加えられる付加
的無機物質(灰分)から持ち上がる2つの主な問題を可
避する。後者の問題に関しては牧場やペットの飼料とし
て予定されている餌の中の無機塩の含有には厳重な制限
があると言われている。
【0034】本発明による方法はカプセル化された脂質
の形の製品を、無菌工程を行うための好ましい処置にお
いて使われる高められた温度と圧力にもかかわらず、与
えるということは特に驚くべきことである。このことは
英国特許第2,004,727号明細書又は英国特許公開
第2,156,305号公報によって得られた製品と対象
的であり、この製品はカプセル化されていない脂質/蛋
白質混合物中に、劣化のない条件を残存していない。
【0035】試験は、本発明によって製造された製品が
慣用的方法によって作られたものを越える重要な栄養上
の有利性を有することをも明らかにした。特に、本発明
の製品を含む動物が消費する飼料の摂取量は、慣用的な
製品を含む動物の食料の摂取量よりも可成り多くなって
いる。牧場の餌のために、この増加した摂取量は、生物
重量、乳製品およびそのようなものの製造に反映されて
いる。本発明はいくつかの仮説に関して制限されるべき
ではないが、この摂取量の増加の理由は、嗜好性プロモ
ーターとして働くある種のアミノ酸混合物(ジペプチド
およびポリペプチド)を放つ蛋白質の酵素加水分解に依
ると信じられている。脂肪および蛋白質の消化性が改善
されたという証拠もあり、このことは本発明の製品を未
熟な消化系をもつ若い動物にとっての非常に栄養価の高
いものにした。本発明は続いての例中におよびそれによ
って説明されている。
【0036】
【実施例】
実施例1 次の未加工物質の混合物が造られた(部は新鮮なものの
重量による): 40部の混合動物副産物(15部の家きん内臓、10部
の豚内臓および15部の家きん廃物(頭、足)を含む) 30部の未加工の羽毛部 30部の部分的に脱水された血液(水分約50重量%)
【0037】この混合物は直径約25mmの穴をもつオ
リフィス盤を通過することによって細分化された。未加
工物質(原料)から得られた混合物は攪拌され、約50
℃に加熱され、0.4リットルの蛋白質分解酵素製品で
あるNeutrase0.5L(Novo Nordi
sk Bioindustries)が上記の混合物
1,000Kgに加えられた。この混合物は酵素製品を
添加している間およびその後約1時間持続的に攪拌さ
れ、また温度は通して約45℃に維持され、混合物中の
蛋白質の加水分解を促進した。pHはこの段階の間通し
て6.0〜7.5の範囲に維持された。
【0038】得られた酵素処置された流動可能な混合物
は、それから、攪拌された圧力容器中で吹き込まれた勢
いのある蒸気を使い135℃の温度で加熱された。温度
(135℃)と40psi(275kpa)の圧力はこ
の無菌段階の間ずっといくらかの蒸気を持続的に排気す
ることによって20分間維持された。20分後圧力は解
除され混合物の温度は自然に約100℃に下げられた。
【0039】熱に安定な液体抗酸化乳化物(スウェーデ
ンのRexolin ABより)は得られた無菌混合物
に加えられ、それはそれから10〜15μmの範囲にあ
る微粒子サイズの油滴を減少させるためSilvers
onの持続的インラインホモジナイザーを通過させた。
得られた乳化物はそれからStord Rotadis
c乾燥機で最高115℃の温度で水分含量10重量%以
下となるまで全部で3時間以上乾燥された。このように
して得られた砕け易い粉末はそれから周囲の温度におい
て空気を通風させることで冷却された。
【0040】得られた製品であるカプセル化された脂質
物質は、ほぼ以下の化学的分析値(重量)を有する: 水分 7% 蛋白質 55% 脂肪 34% 灰分 3% 繊維 <1% この製品は、非グリース状で、自由流動性の砕け易い粉
末であり、これは動物飼料ペレット中に7重量%含まれ
るときは、添加された脂肪を2重量%以上含む慣用的な
製品で普通経験される悪いペレット化の性質が何もない
ことを示した。
【0041】実施例2 質に於いて実施例1のそれとほぼ同等の製品が、未加工
の物質の混合物が(a)10〜20部の家きん内臓、1
0〜20部の豚内臓そして10〜20部の家きん廃物
(全体の40部まで)の範囲内で混合動物副産物の構成
を変化させることによって、および/または(b)20
〜40部の未加工羽毛および20〜40部の部分的に脱
水された血液(全体の60部)の範囲内で他の述べられ
た構成成分の量を変化させることによって調節されたと
きに、得られる。
【0042】実施例3 未加工物質の混合物は下記のようにつくられる。 10部の家きん内臓 5部の豚内臓 15部の家きん廃物 35部の未加工羽毛 35部の部分的に脱水された血液 上記の混合物は、適切な段階において0.5リットルの
Neutrase0.5Lが混合物1,00Kgに対して
使用されたことを除いて、実施例1に記された方法に従
ってつくられる。
【0043】得られた製品は下記のような分析値(重
量)を有す: 水分 8% 蛋白質 66% 脂肪 22% 灰分 3% 繊維 <1% この製品は家畜飼料システムにおいて高コストで栄養的
に高品質の魚の餌の成分にとってかわるものとして適当
である。付加的エネルギー成分は本発明の製品を分析値
において優れさせた(魚の餌は典型的には66%の蛋白
質、8%の脂肪、8%の水分を含んでいる)。
【0044】比較例1 未加工物質の混合物は実施例1の中で記したようにして
造られた。此の方法は40%NaOH25リットルが酵
素の代わりに混合物1,000Kgに加えられることを
除いて、実施例1に記されているようにして行われた。
pHはこの添加の結果として9.5に上昇された。St
ord Rotadisk乾燥機で3時間最高温度11
5℃で乾燥された後に得られた製品は動物の飼料成分と
して使用するには完全に不適当である油性ペースト状製
品であった。
【0045】実施例4 実施例1で得られた製品が6重量%含量で豚用の試験動
物飼料中に混合された。調節された食料は試験食料中に
加えられた比率の血液、羽毛、肉食餌及び動物性脂肪の
分離添加によって形成された。2種の食料は、消化され
るエネルギー(DE、MJ/Kg)、蛋白質、脂肪、そ
してアミノ酸(リジン、メチオニン、スレオニン、トリ
プトファン)という項目で食料調整技術によって調合さ
れた。
【0046】2種の食料は2つのグループの豚に彼らの
食物摂取量、成長率および食物転化能率(FCE)を3
週間の試験期間において決定するために与えられた。そ
の結果は下記のとおりである。 コントロール 試験 出発生物重量 Kg 23 22 飼料消費 Kg/日 0.544 0.779 獲得生物重量 Kg/日 0.310 0.472 FCE 1.75 1.65 動物数 22 22
【0047】これらのデータは本発明でいう未加工物質
の加工に帰する食物摂取量、成長率および食物転化能率
において重要な改善があることを示している。本発明は
実施例を通してほぼ純粋に記述されておりそして細部の
変更は発明の範囲内で行われ得ることがもちろん理解さ
れるであろう。例えば他の広範囲の、商業的に入手し得
る酵素の調整は考慮に入れられる。蛋白質分解酵素とペ
プチダーゼは、例えばKirk−Othmer Enc
yclopedia of Chemical Tec
hnology,Vol.9(1980),199〜2
04ページに記され、その中の教示は参照としてここに
挿入される。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂質物質および蛋白性物質の水性混合物
    を形成し;蛋白質分解酵素によって混合物中の蛋白質を
    加水分解させ;酵素処理された混合物を無菌化し;そし
    て混合物を水分含量25重量%、あるいはそれ以下にま
    で乾燥する段階を含むカプセル化された脂質物質の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 水性混合物が蛋白性物質の水性懸濁物と
    脂肪あるいは脂肪含有物質を混合することによって形成
    される請求項1による方法。
  3. 【請求項3】 上述した蛋白性物質の懸濁物が部分的に
    脱水された血液である請求項1による方法。
  4. 【請求項4】 羽毛が上述した水性混合物中に含まれて
    いる請求項2または3による方法。
  5. 【請求項5】 蛋白質分解酵素がプロテアーゼの混合物
    である請求項1〜4のいずれかによる方法。
  6. 【請求項6】 無菌段階が少なくとも133℃の温度で
    少なくとも20分間混合物を加熱することによって行わ
    れる請求項1〜5のいずれかによる方法。
  7. 【請求項7】 乾燥段階に先だって、酸素処理された混
    合物中の脂質小滴の微粒子サイズが加水分解された蛋白
    質の水性懸濁物中の脂質の乳化物を製造するように減少
    される請求項1〜6のいずれかによる方法。
  8. 【請求項8】 乾燥段階が連続的乾燥機中で行われる請
    求項1〜7のいずれかによる方法。
  9. 【請求項9】 酵素処理されそして無菌化された混合物
    が水分含量10重量%あるいはそれ以下となるまで乾燥
    される請求項1〜8のいずれかによる方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかによる方法に
    より製造されたカプセル化された脂質物質および少なく
    とも1つの他の栄養物質を含有することを特徴とする動
    物の飼料構成物。
JP4109106A 1991-04-05 1992-04-03 カプセル化された脂質物質 Withdrawn JPH0690774A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021511046A (ja) * 2018-01-22 2021-05-06 テッセンデルロ グループ エヌ.ヴィー. 高品質の血液ミールの改善された製造方法

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