JPH0689690A - イオン注入装置のイオンビーム中和装置 - Google Patents
イオン注入装置のイオンビーム中和装置Info
- Publication number
- JPH0689690A JPH0689690A JP4237964A JP23796492A JPH0689690A JP H0689690 A JPH0689690 A JP H0689690A JP 4237964 A JP4237964 A JP 4237964A JP 23796492 A JP23796492 A JP 23796492A JP H0689690 A JPH0689690 A JP H0689690A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ion beam
- ion
- photoelectrons
- lamp
- emitting material
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Abstract
(57)【要約】
【目的】イオン注入装置のイオンビーム中和装置におい
て、二次電子を用いずに効率良く安定したイオンビーム
の中和性能を得ることを目的とする。 【構成】光を発生するランプ3と、光により光電子を発
生する光電子放出材2と、発生した光電子の移動方向を
制限するバイアス電極1と、バイアス電極1を負電位に
する為のバイアス電源5とを有し、正に荷電しているイ
オンビームに光電子を混合させて中和させる構造を有す
る。
て、二次電子を用いずに効率良く安定したイオンビーム
の中和性能を得ることを目的とする。 【構成】光を発生するランプ3と、光により光電子を発
生する光電子放出材2と、発生した光電子の移動方向を
制限するバイアス電極1と、バイアス電極1を負電位に
する為のバイアス電源5とを有し、正に荷電しているイ
オンビームに光電子を混合させて中和させる構造を有す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイオン注入装置のイオン
ビーム中和装置に関し、特に正に荷電したイオンビーム
の中和装置に関する。
ビーム中和装置に関し、特に正に荷電したイオンビーム
の中和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のイオン注入装置のイオン
ビーム中和装置は、例えば図4の構成図に示すように、
イオンビームの中心軸に対し直角の方向に設けられたフ
ィラメント22は、フィラメント電源24により加熱さ
れて熱電子を発生する。熱電子は、電極電源25により
フィラメント22より約20V低電位にある電極21の
影響を受けて移動方向をイオンビーム側に強制され、か
つ加速電源27によりフィラメント22より約300V
高電位にある二次電子放出板28に向かって移動して衝
突し、二次電子を放出する。
ビーム中和装置は、例えば図4の構成図に示すように、
イオンビームの中心軸に対し直角の方向に設けられたフ
ィラメント22は、フィラメント電源24により加熱さ
れて熱電子を発生する。熱電子は、電極電源25により
フィラメント22より約20V低電位にある電極21の
影響を受けて移動方向をイオンビーム側に強制され、か
つ加速電源27によりフィラメント22より約300V
高電位にある二次電子放出板28に向かって移動して衝
突し、二次電子を放出する。
【0003】この中を正に荷電したイオンビームが通る
事により電子と結合し、結果的にイオンビームは電気的
に中和される。電流計26はイオンビームの中和に使用
された電子量を定量的に指示する。なお、上述のイオン
注入装置のイオンビーム中和装置のうち、各電源24,
25,27及び電流計26は大気中に通常設置される
が、他は真空中に設置されている。
事により電子と結合し、結果的にイオンビームは電気的
に中和される。電流計26はイオンビームの中和に使用
された電子量を定量的に指示する。なお、上述のイオン
注入装置のイオンビーム中和装置のうち、各電源24,
25,27及び電流計26は大気中に通常設置される
が、他は真空中に設置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のイオン
注入装置のイオンビーム中和装置では、中和に使用され
る電子はエネルギーが20〜300eVと大きく、かつ
高速で移動する為イオンビームと接する時間が短かく、
効率的に結合が行なわれず、十分にイオンビームを中和
することができなかった。
注入装置のイオンビーム中和装置では、中和に使用され
る電子はエネルギーが20〜300eVと大きく、かつ
高速で移動する為イオンビームと接する時間が短かく、
効率的に結合が行なわれず、十分にイオンビームを中和
することができなかった。
【0005】又、二次電子の放出は二次電子放出板の表
面状態に大きく依存する為、放出板表面の汚れにより二
次電子の放出比が変化し、安定した二次電子の放出が難
しい。さらに汚れがひどくなると部分放電が発生し、使
用出来なくなる。従って長期的に安定したイオンビーム
の中和性能を得るのが難しかった。
面状態に大きく依存する為、放出板表面の汚れにより二
次電子の放出比が変化し、安定した二次電子の放出が難
しい。さらに汚れがひどくなると部分放電が発生し、使
用出来なくなる。従って長期的に安定したイオンビーム
の中和性能を得るのが難しかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のイオン注入装置
のイオンビーム中和装置は、光を発生するランプと、光
により光電子を発生する光電子放出材と、発生した光電
子の移動方向を制御するバイアス電極と、バイアス電極
を負電位にする為の電源とを備え正に荷電したイオンビ
ームに光電子を混合させて中和させる装置である。
のイオンビーム中和装置は、光を発生するランプと、光
により光電子を発生する光電子放出材と、発生した光電
子の移動方向を制御するバイアス電極と、バイアス電極
を負電位にする為の電源とを備え正に荷電したイオンビ
ームに光電子を混合させて中和させる装置である。
【0007】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明のイオン注入装置のイオンビーム中和
装置の実施例1における構成を示す斜視図である。同図
は真空中に設置する部分について示し、大気側に設置す
る電源等は省略してある。
る。図1は本発明のイオン注入装置のイオンビーム中和
装置の実施例1における構成を示す斜視図である。同図
は真空中に設置する部分について示し、大気側に設置す
る電源等は省略してある。
【0008】このイオン注入装置のイオンビーム中和装
置は、図1に示す様に、イオンビームの中心に対し垂直
な面上に置かれた変形ドーナッツ形のバイアス電極1の
内面に光電子放出材2の層を有し、さらにその中心にド
ーナッツ形のランプ3を有する。4はランプ端子であ
る。ランプ3は数個所でバイアス電極1に固定され、バ
イアス電極1は絶縁材(図では省略)を介して真空容器
(図では省略)に固定される。
置は、図1に示す様に、イオンビームの中心に対し垂直
な面上に置かれた変形ドーナッツ形のバイアス電極1の
内面に光電子放出材2の層を有し、さらにその中心にド
ーナッツ形のランプ3を有する。4はランプ端子であ
る。ランプ3は数個所でバイアス電極1に固定され、バ
イアス電極1は絶縁材(図では省略)を介して真空容器
(図では省略)に固定される。
【0009】図2は図1の詳細を示す縦断面図であり、
この図を用いて実施例1の動作について説明する。図2
はイオン注入対象物をSiウェーハとした場合の例であ
る。注入しようとするイオンビームは図2では左から右
に移動し、途中、本実施例のイオンビーム中和装置を通
り、中和されたイオンビームがウェーハに注入される。
イオンビームの中和は、まずランプ3が外部の電源(図
では省略)により光を放ち、その光を受けた光電子放出
材(例えばアルカリ金属類)より数eVの光電子が放出
される。又、バイアス電極1はバイアス電源5により約
10Vの負電位になっている為、先に放出された数eV
のエネルギーを持つ光電子は電位の高いイオンビームの
方に移動し、イオンビーム中に混合・結合され、結果的
にイオンビームを中和する。なお、ランプ3は光電子放
出材の特性に合わせて、ハロゲンランプや水銀ランプを
使用する。
この図を用いて実施例1の動作について説明する。図2
はイオン注入対象物をSiウェーハとした場合の例であ
る。注入しようとするイオンビームは図2では左から右
に移動し、途中、本実施例のイオンビーム中和装置を通
り、中和されたイオンビームがウェーハに注入される。
イオンビームの中和は、まずランプ3が外部の電源(図
では省略)により光を放ち、その光を受けた光電子放出
材(例えばアルカリ金属類)より数eVの光電子が放出
される。又、バイアス電極1はバイアス電源5により約
10Vの負電位になっている為、先に放出された数eV
のエネルギーを持つ光電子は電位の高いイオンビームの
方に移動し、イオンビーム中に混合・結合され、結果的
にイオンビームを中和する。なお、ランプ3は光電子放
出材の特性に合わせて、ハロゲンランプや水銀ランプを
使用する。
【0010】図3は本発明の実施例2における全体の構
成を示す縦断面図である。本実施例では先に述べた実施
例1に、放出される光電子の量をコントロールする為の
円筒状の金網を用いたグリッド電極16及びグリッド電
極16に電位を持たせるグリッド電源17を付加したも
のである。
成を示す縦断面図である。本実施例では先に述べた実施
例1に、放出される光電子の量をコントロールする為の
円筒状の金網を用いたグリッド電極16及びグリッド電
極16に電位を持たせるグリッド電源17を付加したも
のである。
【0011】この場合、グリッド電極16をグリッド電
源17によりバイアス電極11より数V高い電位にする
事により、光電子放出材12より放出された光電子のう
ち、グリッド電極電位よりエネルギーの大きい光電子の
みがグリッド電極16を通過してイオンビームの中和に
使用される為、グリッドの電圧を制御する事によりイオ
ンビームの中和に使用する光電子量を制御する事ができ
る。これによりイオンビームの量が変動しても追従性の
高いイオンビーム中和装置を作る事ができる。
源17によりバイアス電極11より数V高い電位にする
事により、光電子放出材12より放出された光電子のう
ち、グリッド電極電位よりエネルギーの大きい光電子の
みがグリッド電極16を通過してイオンビームの中和に
使用される為、グリッドの電圧を制御する事によりイオ
ンビームの中和に使用する光電子量を制御する事ができ
る。これによりイオンビームの量が変動しても追従性の
高いイオンビーム中和装置を作る事ができる。
【0012】以上述べた実施例では、イオンビーム軸方
向に対する垂直面上にドーナッツ形の形状を有する例を
述べたが、特にドーナッツ形でなくてもよい。
向に対する垂直面上にドーナッツ形の形状を有する例を
述べたが、特にドーナッツ形でなくてもよい。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、イオンビ
ームの中和にエネルギーの大きい二次電子を用いずにエ
ネルギーの低い光電子を用いる様にしたので、イオンビ
ームの中和を効率良く行なうことが可能となる。又フィ
ラメント等の消耗部品を持たない為、長期に渡って安定
した性能を発揮する事が可能である。
ームの中和にエネルギーの大きい二次電子を用いずにエ
ネルギーの低い光電子を用いる様にしたので、イオンビ
ームの中和を効率良く行なうことが可能となる。又フィ
ラメント等の消耗部品を持たない為、長期に渡って安定
した性能を発揮する事が可能である。
【図1】本発明の実施例1の構成斜視図である。
【図2】図1の詳細を示す縦断面図である。
【図3】本発明の実施例2の縦断面図である。
【図4】従来のイオン注入装置のイオンビーム中和装置
の構成図である。
の構成図である。
【符号の説明】 1,11 バイアス電極 2,12 光電子放出材 3,13 ランプ 4 ランプ端子 5,15 バイアス電源 16 グリッド電極 17 グリッド電源 21 電極 22 フィラメント 24 フィラメント電源 25 電極電源 26 電流計 27 加速電源 28 二次電子放出板
Claims (1)
- 【請求項1】 正に荷電したイオンビームを中和させる
イオン注入装置のイオンビーム中和装置において、光を
発生するランプと、光により光電子を発生する光電子放
出材と、発生した光電子の移動方向を制限するバイアス
電極と、バイアス電極を負電位にする為の電源とを有
し、前記イオンビームに光電子を混合させて中和するこ
とを特徴とするイオン注入装置のイオンビーム中和装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4237964A JPH0689690A (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | イオン注入装置のイオンビーム中和装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4237964A JPH0689690A (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | イオン注入装置のイオンビーム中和装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0689690A true JPH0689690A (ja) | 1994-03-29 |
Family
ID=17023080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4237964A Withdrawn JPH0689690A (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | イオン注入装置のイオンビーム中和装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0689690A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100354992B1 (ko) * | 1996-08-02 | 2002-12-26 | 액셀리스 테크놀로지스, 인크. | 이온빔중화방법및장치 |
US6891174B2 (en) * | 2003-07-31 | 2005-05-10 | Axcelis Technologies, Inc. | Method and system for ion beam containment using photoelectrons in an ion beam guide |
JP2008052909A (ja) * | 2006-08-22 | 2008-03-06 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | イオンビーム源装置 |
-
1992
- 1992-09-07 JP JP4237964A patent/JPH0689690A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100354992B1 (ko) * | 1996-08-02 | 2002-12-26 | 액셀리스 테크놀로지스, 인크. | 이온빔중화방법및장치 |
US6891174B2 (en) * | 2003-07-31 | 2005-05-10 | Axcelis Technologies, Inc. | Method and system for ion beam containment using photoelectrons in an ion beam guide |
WO2005013341A3 (en) * | 2003-07-31 | 2005-08-25 | Axcelis Tech Inc | Method and system for ion beam containment using photoelectrons in an ion beam guide |
JP2007500924A (ja) * | 2003-07-31 | 2007-01-18 | アクセリス テクノロジーズ インコーポレーテッド | イオンビームガイド内の光電子を使用してイオンビームを閉じ込めるための装置および方法 |
JP2008052909A (ja) * | 2006-08-22 | 2008-03-06 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | イオンビーム源装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991130 |