JPH0689333A - 印影の自動照合方法 - Google Patents

印影の自動照合方法

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JPH0689333A
JPH0689333A JP26433092A JP26433092A JPH0689333A JP H0689333 A JPH0689333 A JP H0689333A JP 26433092 A JP26433092 A JP 26433092A JP 26433092 A JP26433092 A JP 26433092A JP H0689333 A JPH0689333 A JP H0689333A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 印鑑照合を自動的に正確,迅速に行わせる。 【構成】 捺印された印影を2値画像として入力する画
像入力装置5、登録された印影を格納している外部記憶
装置4、照合する印影を表示する表示装置6、照合する
印影を一時的に格納するRAM3、照合方法のプログラ
ムを格納したROM2、およびCPU1によって構成
し、両画像の傾きによるズレの角度を求めたうえで座標
回転させ、さらに、両画像が最も良く重ね合わさる位置
に平行移動させて印影照合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】銀行,郵便局などの金融機関や保
険・証券業界における業務に必要な印鑑の印影照合方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来は、業務上必要な印影をコンピュー
タの外部記憶装置に登録しておき、照合するときに検索
して表示装置に表示させ、用紙に捺印された印影と見比
べて照合を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】用紙に捺印された印影
と表示装置に表示されている登録印影とを見比べて照合
するとき、複雑な書体によって構成されている印影、印
鑑における疵や捺印が不充分であるために不鮮明な部分
のある印影等を照合する場合には慎重に照合しなくては
ならず、このため余分な時間がかかってしまう欠点があ
った。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は上述した従来
方法の欠点を解消するためになされたものであって、画
像入力装置から読み込んだ印影1と外部記憶装置に登録
されている印影2とを表示装置上に表示させ、両画像の
傾きによるズレの角度を求めてこのズレの角度だけ印影
1の画像データを座標回転させ、さらに、両画像データ
が最も良く重ね合わさる位置に印影1の画像データを平
行移動させて印影2の画像データと重ね合わせる。上記
動作をコンピュータによって自動的に行うと共に表示装
置における印影1と印影2を色分けして表示すると、重
なり合う部分はその補色となるので鮮明に表示される。
なお、両画像の傾きによるズレの角度を検出する方法に
は、両画像を同一半径の円周によってサンプリングして
2値パターンを求め、それぞれの2値パターンを比較す
ることによって両画像の傾きによるズレの角度を求める
方法と、両画像の中心と重心を結ぶ直線と中心を通る水
平線との角度をそれぞれ求め、2つの角度の差を求める
ことによって両画像の傾きによるズレの角度を求める方
法がある。また、印影1を前記ズレの角度だけ座標回転
したうえで、さらに微小角度調整すると共に印影2の中
心の8近傍に平行移動させることによって両画像の重な
り合う面積が最大となる位置を決定する。
【0005】
【作用】画像入力装置から読み込んだ捺印された印影1
の画像データと外部記憶装置に登録されている印影2の
画像データとを表示装置上に色分けして表示させ、コン
ピュータのROMに格納してあるプログラムによって両
画像の傾きによるズレの角度を求めたうえで印影1をズ
レの角度だけ座標回転し、さらに、両画像が最も良く重
ね合わさる位置に印影1を平行移動して印影2と重ね合
わせて表示すれば、一瞥して照合できる。
【0006】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照しなが
ら説明する。図1はこの発明に係る印影の自動照合装置
の構成を示すブロック図である。図1において、前記印
影の自動照合装置は印影画像を登録しておく外部記憶装
置4、捺印された印影画像を入力する画像入力装置5、
印影画像を表示する表示装置6、印影画像の自動照合プ
ログラムを格納したROM2、印影画像データを一時的
に格納しておくRAM3および前記各装置を統括制御す
るCPU1によって構成されている。
【0007】登録されている印影の画像(印影2)は図
2(a)に示す通りであり、外部記憶装置4から読み出
されてRAM3に格納される。また、捺印された印影の
画像(印影1)は図2(b)に示す通りであり、画像入
力装置5に入力された印影1はRAM3に格納される。
表示装置6には上述した2つの印影1と印影2が表示さ
れ、印影2を基準にして印影1を変位させて両画像を重
ね合わせて照合するが、印影の自動照合方法は次の3つ
の方法がある。 (a)両画像の傾きによるズレの角度を求める方法(そ
の1) (b)両画像の傾きによるズレの角度を求める方法(そ
の2) (c)両画像が最も良く重ね合わさる位置を決定する方
法 上述した3つの照合方法のうちの2つ、即ち、(a)と
(c)、または(b)と(c)を組み合わせて照合を行
うことにより照合精度の向上を計る。
【0008】両画像の傾きによるズレの角度を求める方
法(その1)を図10と図11に示すフローチャートを
用いて説明する。 (1)印影1の中心座標および印影2の半径と中心座標
を求める。(N1,N2) (2)図3に示すように印影2の中心から印影2の半径
の2/3,1/2,1/3に相当するr1 ,r2 ,r3
を求める。(N3) 即ち、半径を4分割しているが、分割方法は対象とする
印影の状況に応じて任意に設定可能である。 (3)図4に示すように、印影2の中心から、半径
1 ,半径r2 ,半径r3 の円周上の画像データをそれ
ぞれサンプリングする。サンプリングするときの角度
は、この実施例においては1度毎にしたが、任意に設定
できる。半径r1 の円周上の2値パターンをA、半径r
2 の円周上の2値パターンをB、半径r3 の円周上の2
値パターンをCとすると、図4に示す3つの2値パター
ンが得られる。(N4,N5,N6) (4)図5に示すように、印影1の中心から、半径
1 ,半径r2 ,半径r3 の円周上の画像データを前記
(3)と同じ角度毎にそれぞれサンプリングする。半径
1 の円周上の2値パターンをA′、半径r2 の円周上
の2値パターンをB′、半径r3 の円周上の2値パター
ンをC′とすると、図5に示す3つの2値パターンが得
られる。(N7,N8,N9) (5)図6に示すように、パターンA′を1ビットずつ
回転させながら、パターンAとパターンA′が最も良く
一致する位置を、パターンA′が1周する区間で検出す
る。最も良く一致する位置までの回転量から、、パター
ンAとパターンA′の角度のズレθA が求められる。
(N10) パターンBとパターンB′、パターンCとパターンC′
についても同様な処置を行い、求めた角度のズレをそれ
ぞれθB ,θC とする。(N11,N12) (6)角度θA ,θB ,θC が任意に設定した許容誤差
の範囲であれば、θA ,θB ,θC の平均を求め、印影
1と印影2の傾きによるズレの角度θとする。(N1
3,N14) また、角度θA ,θB ,θC のいずれかが許容誤差の範
囲からずれる場合は、許容誤差内の2つの角度の平均を
求め、ズレの角度θとする。(N15〜N20) また、角度θA ,θB ,θC の全てが許容誤差の範囲外
の場合は、角度の検出不能の情報を設定する。(N2
1)
【0009】次に、両画像の傾きによるズレの角度を求
める方法(その2)を図12に示すフローチャートを用
いて説明する。 (1)印影1の中心と重心の座標を印影1を構成する画
素の1つを基準にして求める。(N22,N23) (2)印影1の中心と重心の距離が任意に設定した距離
よりも長ければ、中心と重心を結ぶ直線と中心を通る水
平線との角度を求める。この角度θ1 は図7(b)に示
す通りである。(N24,N25) また、中心と重心との距離が設定距離よりも短い場合
は、角度検出不能の情報を設定する。(N31) (3)印影2の中心と重心の座標を印影2を構成する前
記印影1と同じ画素を基準にして求める。(N26,N
27) (4)印影2の中心と重心の距離が任意に設定した距離
よりも長ければ、中心と重心を結ぶ直線と中心を通る水
平線との角度を求める。この角度θ2 は図7(a)に示
す通りである。(N28,N29) また、中心と重心との距離が設定距離よりも短い場合は
角度検出不能の情報を設定する。(N31) (5)角度θ2 と角度θ1 の差を求め、印影1と印影2
の傾きによるズレの角度θとする。(N30)
【0010】続いて、両画像が最も良く重ね合わさる位
置を決定する方法を、図13と図14に示すフローチャ
ートを用いて説明する。 (1)印影1を角度θで座標回転して回転後の画像デー
タの中心座標を求め、この中心と印影2の中心を基準に
回転後の画像と印影2を重ね合わせ、同じ画素の重なり
合う面積Mを求める。(N32) (2)印影1を角度θに任意の微小な値を加えた角度
(例えば図8に示すθ+1度)で座標回転して回転後の
画像データの中心座標を求め、この中心と印影2の中心
を基準に回転後の画像と印影2を重ね合わせ、同じ画素
の重なり合う面積S1 を求める。(N33) (3)印影1を角度θに任意の微小な値を加えた角度
(例えば図8に示すθ−1度)で座標回転して回転後の
画像データの中心座標を求め、この中心と印影2の中心
を基準に回転後の画像と印影2を重ね合わせ、重なり合
う面積S2 を求める。(N34) (4)角度θに微小な値を加えるか、引くかを決定する
ために面積S1 と面積S2 を比較する。S1 がS2 より
大きいときは微小な値を加えるように、S1 がS2 より
小さいときは微小の値を引くように設定する。設定値を
αとする。(N35,N36,N37) (5)印影1を角度(θ+α)で座標回転して回転後の
画像データの中心座標を求め、この中心と印影2の中心
を基準に回転後の画像と印影2を重ね合わせ、同じ画素
の重なり合う面積Sを求める。面積Sと前記(N32)
において求めた面積Mとを比較し、面積Sが面積Mより
大きいときは面積Mを面積Sで更新し、角度θを角度
(θ+α)で更新する。面積Sが面積Mより小さくなる
まで、この処理を繰り返す。(N38,N39,N4
0,N41) (6)面積Sが面積Mより小さくなったときは、印影1
を角度θで座標回転し、その画像を印影1′とする。印
影1′の中心座標を求め、この中心と印影2の中心を基
準に印影1′と印影2を重ね合わせる。(N42) (7)印影1′を図9に示す8近傍に平行移動しなが
ら、印影2と重なり合う面積を求める。8近傍中に面積
Mより大きく重なり合う面積があるときは、この値で面
積Mを更新し、印影1′を8近傍の重なり面積最大の位
置に平行移動する。重なり合う面積が面積Mより小さく
なるまでこの処理を繰り返す。(N43,N44,N4
5,N46) (8)8近傍中に面積Mより大きい重なり合う面積がな
いときは印影1′を8近傍の中心位置に戻す。(N4
7)
【0011】上述した両画像の傾きによるズレの角度を
求める方法(その1)もしくは(その2)によってズレ
の角度を検出し、さらに、両画像を最も重ね合わさる位
置を決定する方法によって印影1を座標回転すると共に
平行移動して印影2に重ね合わせ、印影1と印影2を色
分けして、例えば印影1の部分を赤色、印影2の部分を
緑色とすると、重なり合う部分はその補色である黄色と
なって鮮明に表示される。
【0012】なお、上述した実施例においては印影は円
形のものとしてあるが、角形や楕円形の印影であっても
同一画素を基準にしてそれぞれの中心を求め、上述した
実施例において説明した照合方法を適用できる。
【0013】
【発明の効果】以上、説明したように、画像入力装置か
ら読み込んだ印影1の画像データと外部記憶装置に登録
されている印影2の画像データとを表示装置に表示さ
せ、両画像の傾きによるズレの角度を求め、この角度だ
け印影1の画像データを座標回転し、さらに、両画像デ
ータが最も良く重ね合わさる位置に印影1の画像データ
を平行移動して重ね合わせる。上述した印影の照合方法
をコンピュータによって自動的に実行させ、表示装置に
表示する印影1と印影2を色分けして表示すると重なり
合う部分はその補色となって鮮明に表示されるので、短
時間のうちに正確な印鑑照合を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による印影の自動照合装置の構成を示
すブロック図。
【図2】登録されている印影と捺印されている印影の一
例を示す図。
【図3】印影のサンプリング方法を示す説明図。
【図4】印影2のサンプリングによって得られた2値パ
ターン。
【図5】印影1のサンプリングによって得られた2値パ
ターン。
【図6】印影1と印影2の2値パターンの比較方法。
【図7】印影1と印影2の中心と重心を示す説明図。
【図8】ズレの角度の調整方法の説明図。
【図9】中心から8近傍への平行移動の説明図。
【図10】両画像の傾きによるズレの角度を求める方法
(その1)のフローチャート。
【図11】両画像の傾きによるズレの角度を求める方法
(その1)のフローチャート。
【図12】両画像の傾きによるズレの角度を求める方法
(その2)のフローチャート。
【図13】両画像が最も良く重ね合わさる位置を決定す
る方法のフローチャート。
【図14】両画像が最も良く重ね合わさる位置を決定す
る方法のフローチャート。
【符号の説明】
1 CPU 2 ROM 3 RAM 4 外部記憶装置 5 画像入力装置 6 表示装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印影画像を登録する外部記憶装置、捺印
    された印影画像を入力する画像入力装置、印影画像を表
    示する表示装置、印影画像の自動照合プログラムを格納
    したROM、印影画像データを一時的に格納しておくR
    AMおよび前記各装置を統括制御するCPUによって構
    成し、 前記画像入力装置から読み込んだ捺印された印影(1)
    の画像データと前記外部記憶装置に登録されている印影
    (2)の画像データとを前記表示装置に表示させ、それ
    ぞれの画像データを構成する画素の分布状態を同一基準
    によって比較対照して前記2つの画像の傾きによるズレ
    の角度を検出し、前記印影(2)の画像を基準にして前
    記印影(1)の画像を前記ズレの角度だけ座標回転し、 さらに、前記印影(1)の画像と前記印影(2)の画像
    が最も良く重ね合わさる位置に前記印影(1)の画像を
    平行移動して前記印影(2)に重ね合わせ、 かつ、前記印影(1)の画像と前記印影(2)の画像を
    色分けして前記表示装置に表示させ、重なり合う部分を
    前記印影(1)の画像と前記印影(2)の画像の補色と
    して表示させることを特徴とする印影の自動照合方法。
  2. 【請求項2】 印影(2)の画像データの中心から、任
    意の半径をもった複数の同心円周上における前記印影
    (2)の画像データを任意の角度ごとにサンプリングし
    てそれぞれの2値パターンを求めると共に、印影(1)
    の画像データを前記印影(2)の画像データにおけるサ
    ンプリングと同一の方法によってそれぞれの2値パター
    ンを求め、 前記印影(1)の2値パターンと前記印影(2)の2値
    パターンにおける同一半径の円周上におけるサンプリン
    グによって得られた2値パターン同士を比較し、前記印
    影(2)の2値パターンを基準にして前記印影(1)の
    2値パターンを1ビットごとにシフトして2つの2値パ
    ターンが最も良く一致する位置の角度をそれぞれの2値
    パターン毎に求め、 得られたそれぞれの角度が任意に設定した許容誤差の範
    囲にあるときは、許容誤差内にある複数の角度の平均を
    求め、前記印影(1)の画像と前記印影(2)の画像の
    傾きによるズレの角度とすることを特徴とする請求項1
    に記載の印影の自動照合方法。
  3. 【請求項3】 印影(1)の画像データと印影(2)の
    画像データを構成する画素の1つを基準にしてそれぞれ
    の中心と重心を求め、中心と重心の距離が任意に設定し
    た距離よりも長いときは、中心と重心を結ぶ直線と中心
    を通る水平線との角度をそれぞれ求め、それぞれの角度
    の差を前記印影(1)の画像と前記印影(2)の画像の
    傾きによるズレの角度とすることを特徴とする請求項1
    に記載の印影の自動照合方法。
  4. 【請求項4】 印影(1)の画像と印影(2)の画像に
    おける傾きによるズレの角度だけ前記印影(1)の画像
    を座標回転して前記印影(2)の画像と重ね合わせて重
    なり合う面積Mを求め、 さらに、前記印影(1)の画像と前記印影(2)の画像
    の重なり合う面積が大きくなるように前記印影(1)の
    画像を微小角度調整すると共に前記印影(2)の中心を
    基準にしてその8近傍に前記印影(1)を平行移動さ
    せ、重なり合う面積が前記面積Mより大きくなって重な
    り面積最大となる位置を決定することを特徴とする請求
    項1に記載の印影の自動照合方法。
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