JPH06885Y2 - 畦畔ブロック側面残土かきだし機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ 産業上の利用分野 本考案は、畦畔ブロックの側面に堆積した土を取り除く
ための残土かき出し機に関するものである。

従来技術 従来の畦道は、田圃と田圃の境界に土を盛って構築され
ていた。

上記のように盛土をして畦道としていたために、長年使
用していると盛土が崩れその都度補修したり、盛土が崩
れて畦道の幅が広がり境界線が不明確となったりして田
圃所有者間に紛争が発生したりしていた。

そのために最近では、第１図に示したように断面形状が
Ｈ形状の畦畔ブロック１を第２図のように多数縦長方向
に連結して畦道を構築するようになり、ブロック１の下
部１ｄは上部１ｃよりやや幅広に形成されていて下面１
ｂを地面に接するように置き、上面１ａを歩行するよう
になっている。ところが、上記断面形状Ｈ形の畦畔ブロ
ック１を縦長方向に多数接続して畦道を構築しても、畦
畔ブロック１の両側面１ｅ，１ｆの下方に土１２，１３
が堆積し、堆積した土に雑草が生えて、田圃に生育して
いる稲の苗中に繁殖して、稲の生育を妨害するに至り、
田植をする前に畦畔ブロック１の両側面１ｅ，１ｆに堆
積した土１２、１３を取り除く必要があったが、迅速且
つ完全に取り除く機具は存在しなかった。

そのために、鍬や万能を使用し、人力により堆積した土
１２，１３を取り除いていたために重労働であり、作業
能率が非常に悪かった。

本考案が解決しようとする課題 本考案である残土かき出し機は、安全性に優れ、しかも
作業性がよく、畦畔ブロックの側面に堆積した土を殆ど
排除できる畦畔ブロック側面残土かき出し機を提供する
ことを目的とするものである。

［考案の構成］ 課題を解決するための手段 本考案は、左右排土板固定脚と左右排土板固定脚にわた
って横架固定した排土板からなる畦畔ブロック側面残土
かき出し機において、排土板を横長の長方形状に形成す
るとともに、排土板の先端部の裏面にガイドローラーを
備えた間隔調節具を、ガイドローラーの外周面が排土板
の先端部よりやや突出させた状態に取り付け、排土板を
かき出し機の進行方向に対して排土板の先端が前方とな
るように傾斜させて左右排土板固定脚に取り付けたこと
を特徴とする畦畔ブロック側面残土かき出し機の構成と
した。

作用 本考案は、第３図に示すように、先ず左右排土板固定脚
４ａ・の内方に排土板２を排土板２の先端部２ａが畦畔
ブロック側面１ｅに傾斜するように固定するとともに、
排土板の先端部の裏面にはガイドローラー３を備えた間
隔調節具３が取り付けられている。

そして、第２図に示すようにガイドローラー３の外周面
を畦畔ブロック１の側面１ｅに接触させながら、運転者
がトラクター５を操縦し、矢印方向ａに前進させること
により、畦畔ブロック側面１ｅに堆積した残土１３を排
土板２の先端部２ａでかき出し、畦畔ブロック側面１ｅ
・１ｆの残土を取り除くのである。

実施例 以下本考案を図面に従って詳細に説明する。

第１図は第２図中のＡ−Ｂ線の縦断面図であり、符号２
は排土板であり、排土板２は横長の長方形状に形成され
ている。

そして、排土板２の裏面の先端部２ａには、第２図に示
すように排土板２の先端部２ａが畦畔ブロック１の側面
１ｅに接触し畦畔ブロック１を破損しないように、ガイ
ドローラー３を備えた間隔調節具３ａが固定されてい
る。

排土板２の裏面の先端部２ａにガイドローラー３を取り
付ける場合には、ガイドローラー３の外周面３ｂが排土
板２の先端部２ａよりやや突出した状態に固定する。

このように間隔調節具３ａを排土板２の裏面の先端部２
ａに取り付け固定することにより、排土板２の先端部２
ａは、常時、畦畔ブロックの側面１ｅに接触することが
なく一定の間隔を保つことになる。

排土板２を横架固定しＬ字形に形成されている左右排土
板固定脚４ａ，４ｂは、第３図に示すように、トラクタ
ー５の後部に形成されている脚固定具１５にボルト挿通
孔を形成し、排土板２を固定した左排土板固定脚４ａ及
び右排土板固定脚４ｂを上記挿通孔にボルト１６を挿通
して固定する。左排土板固定脚４ａ及び右排土板固定脚
４ｂに排土板２を横架固定する方法は、先ず排土板２の
上端で左右排土板固定脚４ａ・４ｂの取り付け位置に固
定金具６・７・８・９を溶接固定し、その後、上記固定
金具６・７・８・９の上端を左右排土板固定脚４ａ，４
ｂの内方且つ下方に垂直に固定する。

左右排土板固定脚４ａ・４ｂ内方且つ下方に垂直に排土
板２を固定する場合には、排土板２の先端部２ａは畦畔
ブロック側面１ｅ・１ｆに対し傾斜させて排土板２の先
端部２ａをトラクター１５の脚固定具５寄りになるよう
に左右排土板固定脚４ａ・４ｂに排土板固定金具６・７
・８・９により固定する。

即ち、左右排土板固定脚４ａ，４ｂの中心軸方向に対し
直角に固定するのではなく、排土板の先端部２ａがトラ
クター５の進行方向に傾斜するように固定するのであ
る。

このように、排土板２の先端部２ａは畦畔ブロック側面
１ｅ・１ｆに対しては傾斜するように取り付けることに
より、第２図に示した矢印ａ方向に前進したときに、よ
り効果的に畦畔ブロック１の傾斜面１ｈに堆積した土１
２・１３を取り除くことができる。

左排土板固定脚４ａ及び右排土板固定脚４ｂは、後部が
下方に屈曲し、後部下端には走行用の車輪１０・１１が
取り付けられている。

［考案の効果］ 本考案は、以上の構成であるから畦畔ブロックの側面に
堆積した土の殆どを、畦畔ブロックを破損することな
く、迅速に取り除くことができ、作業能率が格段に良い
との効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は第２図中のＡ−Ｂ線縦断面図、第２図は本考案
をトラクターに取り付け畦畔ブロックの側面に堆積した
残土を取り除く状態の平面図、第３図は本考案をトラク
ターの後部に取り付けた状態を示した側面図である。 １−畦畔ブロック、１ａ−上端面、１ｂ−下端面、１ｃ
−畦畔ブロック上部、１ｄ−畦畔ブロック下部、１ｅ・
１ｆ−畦畔ブロック側面、１ｇ−垂直部、１ｈ−斜面、
２−排土板、３−ローラー、３ａ−間隔調節具、３ｂ−
外周面、４ａ−左排土板固定脚、４ｂ−右排土板固定
脚、５−トラクター、６・７・８・９−排土固定金具、
１０・１１−車輪、１２・１３−残土、１４−地面、１
５−脚固定具、１６−固定ボルト、１７−畦道

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】左右排土板固定脚と左右排土板固定脚にわ
   たって横架固定した排土板からなる畦畔ブロック側面残
   土かき出し機において、排土板を横長の長方形状に形成
   するとともに、排土板の先端部の裏面にガイドローラー
   を備えた間隔調節具を、ガイドローラーの外周面が排土
   板の先端部よりやや突出させた状態に取り付け、排土板
   をかき出し機の進行方向に対して排土板の先端が前方と
   なるように傾斜させて左右排土板固定脚に取り付けたこ
   とを特徴とする畦畔ブロック側面残土かき出し機。