JPH0687660B2 - スイッチングレギュレータ - Google Patents

スイッチングレギュレータ

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JPH0687660B2
JPH0687660B2 JP28226088A JP28226088A JPH0687660B2 JP H0687660 B2 JPH0687660 B2 JP H0687660B2 JP 28226088 A JP28226088 A JP 28226088A JP 28226088 A JP28226088 A JP 28226088A JP H0687660 B2 JPH0687660 B2 JP H0687660B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は直流安定化電源として使用されるスイッチング
レギュレータに関する。
<従来の技術> 小型、軽量、高効率というメリットを有するスイッチン
グレギュレータは、軽薄短小の時代の流れに合致すると
の理由により、益々重要視されるに至っているが、この
ようなスイッチングレギュレータの中でも、RCC(リン
ギングチョークコンバータ)方式のものは、小容量向き
ではあるとはいえ必要とする部品点数が比較的少なくて
よく安価なスイッチング電源として汎用されている。
従来のRCC方式のスイッチングレギュレータの回路構成
について第3図を参照して説明する。
スイッチングレギュレータの主要構成部たるリンギング
チョークコンバータ10は、図外の整流回路にて生成され
た直流電圧aの電圧レベルを可変にして直流電圧bを生
成する自励式のDC−DCコンバータ回路であって、スイッ
チングトランジスタ12がオン状態となる半サイクルにお
いて、一次側から供給されたエネルギーをコンバータト
ランス14に蓄える一方、オフ状態となる後の半サイクル
において、コンバータトランス14に蓄えられたエネルギ
ーを整流回路15における電解コンデンサ152に転送せし
め、このスイッチング過程で電解コンデンサ152の両端
に直流電圧bが発生するようになっている。
次に、スイッチングトランジスタ12がスイッチングする
基本的原理について説明する。まず、直流電圧aが通電
されれば、コンバータトランス14のN1巻線側の始動抵抗
13、N2巻線側のベース抵抗16を夫々介してスイッチング
トランジスタ12にベース電流が流れてこれが速やかにオ
ン状態となるが、スイッチングトランジスタ12の制御対
象たる一次側電流cは、コンバータトランス14のインダ
クタンスによって、瞬時には立ち上がらずランプ関数的
に増加する。そして、スイッチングトランジスタ12のオ
ンと同時にコンバータトランス14のN2巻線のg側に発生
した正のベース電流が流れる一方、一次側電流cが或る
程度大きくなると、トランジスタの特性により、スイッ
チングトランジスタ12がオン状態からオフ状態に切り替
わる。スイッチングトランジスタ12がオフ状態になる
と、コンバータトランス14に蓄積されたエネルギーが整
流回路側に放出され、このエネルギー放出が終了したタ
イミングで、スチッチングトランジスタ12が再びバイア
ス状態となってオン状態に切り変わり、以降、同様の動
作が繰り返されて、スイッチングトランジスタ12がスイ
ッチングするようになっている。これが、リンギングチ
ョークコンバータ10が自励的に発振する基本的原理であ
るが、負荷状態が変化しても直流電圧bが大きく変動し
ないようにするべく、リンギングチョークコンバータ10
の出力段に接続された出力検出回路20等によってスイッ
チングトランジスタ12のオン期間が調節されるようにな
っている。
出力検出回路20は抵抗21、抵抗22、シャントレギュレー
タ23、フォトカプラ24からなる回路であって、直流電圧
bを抵抗21、抵抗22で分圧し、分圧電圧hをシャントレ
ギュレータ23で比較制御し、制御された電流によりフォ
トカプラ24を動作させるようになっている。このフォト
カプラ24の二次側には、N2巻線に発生する電圧を整流回
路61にて整流せしめて生成した直流電圧が印加されてお
り、このフォトカプラ24の出力段には、スイッチングト
ランジスタ12のベース側に流れるベース電流をバイパス
するトランジスタ62が接続されている。即ち、直流電圧
bの大きさに応じてフォトカプラ24、トランジスタ62を
動作せしめて、スイッチングトランジスタ12のベース電
流を減らす方向に調節してこのオン期間を可変にし、も
って直流電圧bを安定化するようになっている。しかも
スイッチングトランジスタ12のエミッタ側に接続したシ
ャント抵抗17で一次側電流cを検出し、これが異常を示
せば、スイッチングトランジスタ12を強制的にオフ状態
にするようにして、過電流からスイッチングトランジス
タ12等を保護するようになっている。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、上記従来例による場合には、構成上、ス
イッチングトランジスタ12が速やかにターンオフしない
ようになっているので、スイッチングロスが比較的大き
く、このスイッチングロスが全体としての効率を向上さ
せる上で大きな障害となっている。
本発明は上記事情に鑑みて創案されたものであり、スイ
ッチング部のスイッチングロスを低減することができる
スイッチングレギュレータを提供することを目的とす
る。
<課題を解決するための手段> 本発明にかかるスイッチングレギュレータは、コンバー
タトランスの一次側コイルの一端にはスイッチングトラ
ンジスタのコレクタが、三次側コイルには整流回路が夫
々接続されており、入力された直流電圧がコンバータト
ランスの一次側コイルの他端とスイッチングトランジス
タのエミッタとの間に印加される一方、コンバータトラ
ンスの三次側コイル電圧がスイッチングトランジスタの
ベースに印加されており、整流回路の出力電圧をレギュ
レータ出力として出力するリンギングチョークコンバー
タと、リンギングチョークコンバータの出力電圧を検出
する出力検出回路と、コンバータトランスの二次側コイ
ル電圧に基づいてコンバータトランスの一次側電流と同
一波形である一次側電流信号を生成する一次側電流セン
シング回路と、一次側電流信号と出力検出回路の検出結
果とを比較し、当該比較結果をコントロール信号として
出力するコンパレータと、コントロール信号が示すタイ
ミングでトランジスタをオンさせ、これによりスイッチ
ングトランジスタのベース電流を引き抜いてスイッチン
グトランジスタをオフさせるコントロール回路とを具備
している。
<作用> リンギングチョークコンバータの出力電圧が大きさに応
じてスイッチングトランジスタのオン時間が可変にされ
ることで、リンギングチョークコンバータの出力電圧が
安定化される。
<実施例> 以下、本発明にかかるスイッチングレギュレータの一実
施例を図面を参照して説明する。第1図はスイッチング
レギュレータの回路構成図、第2図はスイッチングレギ
ュレータの動作説明を行うための主要部の電圧波形等を
示すタイミングチャートである。
図外の整流回路にて生成された直流電圧aは、スイッチ
ングレギュレータの主要構成部たるリンギングチョーク
コンバータ10に通電されている。
リンギングチョークコンバータ10は、電解コンデンサ1
1、スイッチングトランジスタ12(スイッチング部)、
コンバータトランス14、整流回路15等から構成されてお
り、通電された直流電圧aの電圧レベルを可変にして直
流電圧bを生成する自励式DC−DCコンバータ回路であ
る。更に詳しく説明すると、コンバータトランス14の一
次側のN1巻線(一次側コイル)に接続されたスイッチン
グトランジスタ12は、コンバータトランス14の一次側電
流cを制御対象とするスイッチング素子であって、後述
するコントロール回路50によってオン期間が規制される
ものの、従来と同様の原理でスイッチングするようにな
っている。そしてこのスイッチング過程において、スイ
ッチングトランジスタ12がオン状態となる半サイクルで
は、一次側から供給されたエネルギーをコンバータトラ
ンス14に蓄える一方、オフ状態となる後の半サイクルで
は、コンバータトランス14に蓄えられたエネルギーを整
流回路15における電解コンデンサ152に転送せしめ、こ
れで電解コンデンサ152の両端に直流電圧bが発生する
ようになっている。なお、スイッチングトランジスタ12
のベース電流kは、N1巻線側に接続された始動抵抗13、
コンバータトランス14のN3巻線(三次側コイル)側に接
続されたベース抵抗16を介して夫々供給されるようにな
っている。また、コンバータトランス14のN3巻線には、
上述したように整流回路15が接続されているが、N2巻線
(二次側コイル)には後述する一次側電流センシング回
路30が接続されている。このN2巻線に発生する二次側コ
イル電圧eは、巻線比の関係から、N1巻線に通電されて
いる一次側電圧hの(N2/N1)倍となる。
このような構成のリンギングチョークコンバータ10の出
力段には、直流電圧bを検出する出力検出回路20が接続
されている。
出力検出回路20は抵抗21、抵抗22、シャントレギュレー
タ23、フォトカプラ24等からなる回路であって、直流電
圧bを抵抗21、抵抗22で分圧した分圧電圧をシャントレ
ギュレータ23で比較制御するとともに、制御された電流
によりフォトカプラ24を動作させ、結果として、直流電
圧bの大きさを検出してこれを電圧制御信号dとして出
力するような構成となっている。但し、電圧制御信号d
は直流電圧bの電圧値の反転出力信号となっている。
一方、一次側電流センシング回路30は、抵抗311とコン
デンサ312とを有し二次側コイル電圧eを積分する積分
回路31と、トランジスタ321とダイオード322とを有しコ
ンデンサ312のチャージ電荷を放電するリセット回路32
から構成されてお1、一次側電流cと同一波形の一次側
電流信号fを生成するようになっている。即ち、リンギ
ングチョークコンバータ10に流れる一次側電流cを直接
検出するのではなく、二次側コイル電圧eを入力として
一次側電流信号fを作り出し、言わば、一次側電流cを
間接的に検出するようになっている。この一次側電流信
号fはコンパレータ回路40に導かれている(このような
一次側電流センシング回路30によって、一次側電流cと
同一波形である一次側電流信号fを生成することができ
ることの原理については後述する)。
コンパレータ回路40は一次側電流信号fと電圧制御信号
dとを電圧比較するコンパレータ41を主構成としてお
り、この電圧比較結果に基づいてスイッチングトランジ
スタ12を強制的にオフ状態にするような構成となってい
る。更に詳しく説明すると、コンパレータ41のプラス側
入力には、一次側電流センシング回路30の出力段が接続
されている一方、マイナス側入力には、出力検出回路20
の出力段の他に、抵抗42、43、44、ツェナーダイオード
45から基準電圧発生回路が接続されている。この基準電
圧発生回路が生成する基準電圧d′は、電圧制御信号d
の最大値を規制している関係上、一次側電流cの許容上
限値に依存することになるがこれについては後述する。
また、コンパレータ41の出力信号たるコントロール信号
gはコントロール回路50に導かれている。
コントロール回路50は、コンパレータ回路40によって生
成されたコントロール信号gに応じて動作するトランジ
スタ51を主構成とするスイッチング回路であって、コン
バータトランス14のN2巻線、ベース抵抗16を介して流れ
るベース電流kをバイパスせしめ、これでスイッチング
トランジスタ12のオン時間を可変にするような構成とな
っている。なお、コントロール信号gは、抵抗52、ダイ
オード53を介して二次側電圧eでプルアップされてお
り、ダイオード53は、トランジスタ51が逆バイアス状態
にある時の保護用ダイオードである。
次に、一次側電流センシング回路30によって一次側電流
cを間接的に検出できる原理について第1図及び第2図
を参照して説明する。
まず、直流電圧aがリンギングチョークコンバータ10に
通電されて、スイッチングトランジスタ12のベースに起
動電流jが流れると、スイッチングトランジスタ12がオ
ン状態となる。このときには、コンバータトランス14の
N1巻線には、一次側電圧hとしてV1が通電される一方、
ランプ波の一次側電流cが流れる。即ち、スイッチング
トランジスタ12がオン状態である時には、一次側電流c
は(V1/L)tで表される時間関数で増加する。その後、
スイッチングトランジスタ12がオン状態である期間に蓄
えられていたコンバータトランス14のエネルギーが整流
回路側に放電されると、一次側電圧hが−V1となりスイ
ッチングトランジスタ12が逆バイアスとなってオフ状態
となり、一次側電流cが零となる。但し、V1は電解コン
デンサ11の両端電圧で、Lはコンバータトランス14のN1
巻線のインダクタンスである。
また、一次側電流センシング回路30には、一次側電圧h
に対して(N2/N1)倍の二次側コイル電圧eが通電され
ており、スイッチングトランジスタ12がオン状態である
時には、積分回路31におけるコンデンサ312の両端に発
生する電圧は、(v2/R・C)tで表される時間関数で増
加する一方、スイッチングトランジスタ12がオフ状態で
ある時には、二次側コイル電圧eの極性が反転すること
により、リセット回路32のトランジスタ321がオン状態
となってコンデンサ312のチャージ電荷が放電されるこ
とになり、結果として、コンデンサ312の両端電圧たる
一次側電流信号fは、一次側電流cと同一波形となる。
但し、v2は二次側コイル電圧eのピーク値、Rは抵抗31
1の抵抗値、Cはコンデンサ312の容量値であって、(v2
/R・C)∝V1/Lの関係があるとする。
次に、上記のように構成されたスイッチングレギュレー
タの機能について説明する。
まず、期間T0では、負荷の大きさに見合った正常レベル
の一次側電流cが流れており、電圧制御信号dよりも一
次側電流信号fの方が大きくなったタイミングで、コン
パレータ回路40にて生成されるコントロール信号gがア
クティブとなる。即ち、スイッチングトランジスタ12の
オン期間が規制され、その結果、一次側電流cの最大レ
ベルが直流電圧bとともに安定化されていることにな
る。
また、期間T1において、負荷状態が変化して略短絡に近
い形になって、出力電圧bが略零近くとなり一次側電流
cが異常に大きくなったとする。すると、出力電圧bの
低下とともに電圧制御信号dが上昇しようとするが、基
準電圧d′に規制されて飽和する一方、一次側電流信号
fは益々大きくなる。そして一次側電流信号fが基準電
圧d′よりも大きくなったタイミング、即ち、時間t1に
おいて、コンパレータ信号gがアクティブとなって、ス
イッチングトランジスタ12が強制的にオフ状態にされ
る。言い換えると、直流電圧bが短絡して一次側電流c
が大きくなっても、その最大レベルは基準電圧d′の大
きさに見合った値でリミットされ、ここに過電流からス
イッチングトランジスタ12等が護られることになる。即
ち、コントロール回路40の中でもツェナーダイオード4
5、抵抗43、44等からなる基準電圧発生回路は、一次側
電流cの許容最大レベルを決定するに必要な回路となっ
ている。
その後、期間T2において負荷状態が元に戻ると、期間T0
と同様と制御が行われるが、期間T3にかけて負荷状態が
軽くなったする。すると、直流電圧bが上がりこれに応
じて電圧制御信号dが低下し、言い換えると、コンパレ
ータ回路40において一次側電流信号fに対するしきい値
が可なり低下し、スイッチングトランジスタ12のオン時
間が短くなる。これは直流電圧bを低下せしめる方向で
あり、結果として、負荷状態が変動しても直流電圧bが
速やかに元に戻されることになる。
<発明の効果> 以上、本発明にかかるスイッチングレギュレータによる
場合には、コンパレータ及びコントロール回路というデ
ジタル回路によってスイッチングトランジスタのオンオ
フを制御するような構成となっているので、スイッチン
グトランジスタを速やかにターンオフすることができる
が故に、スイッチングロスを低減することができる。従
って、全体としての効率を向上させる上で非常に大きな
意義がある。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明にかかるスイッチングレギュ
レータの一実施例を説明するための図でんあって、第1
図はスイッチングレギュレータの回路構成図、第2図は
スイッチングレギュレータの動作を説明するための主要
部の電圧波形等を示すタイミングチャート、第3図は従
来のスイッチングレギュレータを説明するための第1図
に対応する図である。 10……リンギングチョークコンバータ 12……スイッチングトランジスタ 14……コンバータトランス 20……出力検出回路 30……一次側電流センシング回路 40……コンパレータ回路 50……コントロール回路 a、b……直流電圧 c……一次側電流 d……電圧制御信号 e……二次側コイル電圧 f……一次側電流信号 g……コントロール信号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンバータトランスの一次側コイルの一端
    にはスイッチングトランジスタのコレクタが、三次側コ
    イルには整流回路が夫々接続されており、入力された直
    流電圧がコンバータトランスの一次側コイルの他端とス
    イッチングトランジスタのエミッタとの間に印加される
    一方、コンバータトランスの三次側コイル電圧がスイッ
    チングトランジスタのベースに印加されており、整流回
    路の出力電圧をレギュレータ出力として出力するリンギ
    ングチョークコンバータと、リンギングチョークコンバ
    ータの出力電圧を検出する出力検出回路と、コンバータ
    トランスの二次側コイル電圧に基づいてコンバータトラ
    ンスの一次側電流と同一波形である一次側電流信号を生
    成する一次側電流センシング回路と、一次側電流信号と
    出力検出回路の検出結果とを比較し、当該比較結果をコ
    ントロール信号として出力するコンパレータと、コント
    ロール信号が示すタイミングでトランジスタをオンさ
    せ、これによりスイッチングトランジスタのベース電流
    を引き抜いてスイッチングトランジスタをオフさせるコ
    ントロール回路とを具備していることを特徴とするスイ
    ッチングレギュレータ。
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