JPH0687468U - 量水器の接続装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワッタッチ操作による交換を実現し、交換時
の手間と時間を大幅に低減させるとともに、施工設備の
煩雑化とコストアップを防止する。 【構成】 対峙する一対の接続ブロック部３、４の外面
側に水道管Ｐｄ、Ｐｕをそれぞれ接続する外接続部３
ｏ、４ｏを設けるとともに、下流側の接続ブロック部３
の内面側に、量水器Ｍの一端Ｍｘが圧接する内接続部３
ｉを設け、他方、上流側の接続ブロック部４の内面側
に、伸縮自在に構成し、かつ内蔵する第一スプリング
６、第二スプリング７及び各スプリング６と７間に支持
される弁体８からなる弁ユニット５により伸長方向に付
勢されるとともに、伸長時に量水器Ｍの他端Ｍｙに圧接
可能な内接続部４ｉを有し、かつ短縮時に弁体８に圧接
して止水する弁座部９を有するシリンダ部１０を設け
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は水道管に量水器を接続するための量水器の接続装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、水道管の中途に接続する量水器は、定められた検定有効期限の経過に よって新しい量水器に交換する必要があるため、水道管の中途には量水器を容易 に着脱するための接続装置が接続されている。

【０００３】 従来、この種の接続装置としては、例えば、特開平４−２０９２１９号公報に おける量水器の着脱装置が知られている。同公報開示の接続装置（着脱装置）は 外面に水道管側を接続し、かつ内面に量水器ユニット部を接続する接続口を設け てなる前後に対峙する一対の接続プレートを有するベース部と、量水器及び逆流 を阻止する逆止弁部を具備し、かつ両端に当該接続口に接続可能な接続端を有す る量水器ユニット部を備えて構成する。

【０００４】 そして、量水器（量水器ユニット部）の交換時には、接続装置の上流側に設け た止水栓を閉じ、量水器への給水を停止させた後、着脱治具を用いて量水器の交 換を行う。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述した従来の接続装置は次のような解決すべき課題が存在した。

【０００６】 第一に、量水器の交換時には、止水栓を閉操作し、量水器への給水を停止させ た後に、交換作業を行う必要があるため、作業に手間と時間がかかる。

【０００７】 第二に、通常、給水又は止水操作を行う止水栓（バルブ類）は、量水器の下流 側に接続されるが、従来の接続装置を用いた場合には、量水器の上流側にも量水 器の交換時に止水する止水栓が必ず必要となるため、施工設備の煩雑化及びコス トアップを招く虞れがある。

【０００８】 本考案はこのような従来の技術に存在する課題を解決したものであり、ワッタ ッチ操作による交換を実現し、交換時の手間と時間を大幅に低減できるとともに 、施工設備の煩雑化とコストアップを防止できる量水器の接続装置の提供を目的 とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は水道管Ｐの中途に量水器Ｍを接続するための量水器の接続装置１を構 成するに際して、特に、前後に対峙する一対の接続ブロック部３、４を有するベ ース部２を備え、各接続ブロック部３、４の外面側に下流側（蛇口側）及び上流 側（水源側）の水道管Ｐｄ、Ｐｕをそれぞれ接続する外接続部３ｏ、４ｏを設け るとともに、下流側の接続ブロック部３の内面側に、量水器Ｍの一端Ｍｘが圧接 する内接続部３ｉを設け、他方、上流側の接続ブロック部４の内面側に、伸縮自 在に構成し、かつ内蔵する上流側の第一スプリング６、下流側の第二スプリング ７及び各スプリング６と７間に支持される弁体８からなる弁ユニット５により伸 長方向に付勢されるとともに、伸長時に量水器Ｍの他端Ｍｙに圧接可能な内接続 部４ｉを有し、かつ短縮時に弁体８に圧接して止水する弁座部９を有するシリン ダ部１０を設けてなることを特徴とする。

【００１０】 この場合、第一スプリング６の付勢力Ｅｕと第二スプリング７の付勢力Ｅｄは 、Ｅｕ＞Ｅｄの条件に選定するとともに、シリンダ部１０の内径Ｄｃと量水器Ｍ の他端Ｍｙに圧接可能な内接続部４ｉの開口径Ｄｉは、Ｄｃ＞Ｄｉの条件に選定 することが望ましい。また、ベース部２は各接続ブロック部３と４を連結する左 右一対の連結ステー部１１、１２を備えるとともに、各ステー部１１と１２間に 架設した量水器載置部１３を備える。さらにまた、シリンダ部１０は外部から着 脱治具Ｓによって短縮可能な形状に形成する。

【００１１】

【作用】

本考案に係る量水器の接続装置１によれば、量水器Ｍは前後に対峙する一対の 接続ブロック部３と４間に装着される。即ち、量水器Ｍの一端Ｍｘは下流側の接 続ブロック部３の内接続部３ｉに圧接するとともに、他端Ｍｙは上流側の接続ブ ロック部４に設けたシリンダ部１０の内接続部４ｉに圧接する。この際、シリン ダ部１０は内蔵する第一スプリング６、第二スプリング７及び各スプリング６と ７間に支持される弁体８からなる弁ユニット５により伸長方向に付勢される。な お、シリンダ部１０が伸長状態のときは、弁体８は弁座部９から離間し、シリン ダ部１０は給水状態になるとともに、シリンダ部１０の内径Ｄｃと量水器Ｍの他 端Ｍｙに圧接可能な内接続部４ｉの開口径Ｄｉは、Ｄｃ＞Ｄｉの条件に選定する ため、パスカルの原理により量水器Ｍの一端Ｍｘ及び他端Ｍｙはそれぞれ内接続 部３ｉ及び内接続部４ｉに対して十分な押圧力で圧接する。

【００１２】 一方、各接続ブロック部３と４は左右一対の連結ステー部１１、１２により連 結され、一体化されたベース部２が構成される。これにより、量水器Ｍは、各連 結ステー部１１、１２により左右方向位置が規制されるとともに、各ステー部１ １と１２間に架設した量水器載置部１３により底面が支持される。そして、各接 続ブロック部３、４における外接続部３ｏ、４ｏには下流側及び上流側の水道管 Ｐｄ、Ｐｕがそれぞれ接続される。よって、上流側の水道管Ｐｕと下流側の水道 管Ｐｄはシリンダ部１０及び量水器Ｍを介して連通接続される。

【００１３】 他方、量水器Ｍを交換する際には、着脱治具Ｓを用いてシリンダ部１０を短縮 させれば、内接続部４ｉは量水器Ｍの他端Ｍｙから離間する。この際、第一スプ リング６の付勢力Ｅｕと第二スプリング７の付勢力Ｅｄは、Ｅｕ＞Ｅｄの条件に 選定するため、シリンダ部１０の短縮と同時に、弁座部９が変位し、弁体８に圧 接して止水する。よって、この状態で量水器Ｍを交換できる。そして、新しい量 水器Ｍをセッティングしたなら、再びシリンダ部１０を伸長させれば、内接続部 ４ｉは量水器Ｍの他端Ｍｙに圧接する。

【００１４】 このような作用により、本考案に係る接続装置１は、降雪の少ない地域のよう に、接続装置１を収容する穴が浅く、作業者の手の届く位置に接続装置１を備え る場合に最適であり、作業者一人であってもワンタッチかつ容易に交換作業を行 うことができる。

【００１５】

【実施例】

次に、本考案に係る好適な実施例を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。

【００１６】 まず、本実施例に係る接続装置１の構成について、図１〜図４を参照して説明 する。

【００１７】 接続装置１はベース部２を備え、このベース部２は前後に対峙する一対の接続 ブロック部３、４を有する。各接続ブロック部３、４はそれぞれ板状に形成し、 下部には図３に示す左右一対の脚部３ｃ…、４ｃ…を有する。

【００１８】 また、接続ブロック部３の上部に設けた孔には、筒形の接続部材２１をナット ２２により固定する。そして、接続ブロック部３の外面側における接続部材２１ にはネジ孔２３を形成して、下流側の水道管Ｐｄが接続する外接続部３ｏを設け るとともに、接続ブロック部３の内面側における接続部材２１には、量水器Ｍの 一端Ｍｘが圧接する凹部２４を形成して内接続部３ｉを設ける。

【００１９】 さらにまた、接続ブロック部４の上部に設けた孔には、シリンダ部１０の一端 をナット２５により固定する。そして、接続ブロック部４の外面側におけるシリ ンダ部１０の端部にはネジ孔２６を形成して、上流側の水道管Ｐｕが接続する外 接続部４ｏを設ける。また、シリンダ部１０は接続ブロック部４に固定した外シ リンダ部材１０ｏと、この外シリンダ部材１０ｏの内部にスライド自在に挿入し た内シリンダ部材１０ｉの組合わせにより伸縮自在に構成する。なお、２７はシ ーリング部材、２８は内シリンダ部材１０ｉの最大伸長位置を規制するストッパ 部材である。他方、内シリンダ部材１０ｉの内側における端部には接続部材２９ を取付ける。接続部材２９の先端には量水器Ｍの他端Ｍｙが圧接する凹部３０を 形成して内接続部４ｉを設けるとともに、開口３１を設け、この開口３１の開口 径Ｄｉは、シリンダ部１０（内シリンダ部材１０ｉ）の内径Ｄｃに対してＤｃ＞ Ｄｉの条件となるように選定する。この開口３１のシリンダ内部側は弁座部９と なる。

【００２０】 一方、シリンダ部１０の内部には弁ユニット５を内蔵する。弁ユニット５は上 流側の第一スプリング６、下流側の第二スプリング７及び各スプリング６と７間 に支持される弁体８からなり、各スプリング６と７は縮装することにより、シリ ンダ部１０を伸長方向に付勢する。この場合、第一スプリング６の付勢力Ｅｕと 第二スプリング７の付勢力Ｅｄは、Ｅｕ＞Ｅｄの条件に選定する。また、弁体８ は図１及び図４に示すように、大径に形成することにより、各スプリング６と７ が係止する係止部３３と、この係止部３３の一端に突出形成した小径の弁本体部 ３４により一体形成するとともに、この弁本体部３４には上流側の端面の中央に 形成した開口３５ｉと周面に形成した四つの開口３５ｏ…を連通する内部通路３ ５を有する。

【００２１】 他方、各接続ブロック部３と４は左右一対の連結ステー部１１、１２により連 結するとともに、各ステー部１１と１２間にはＵ形の量水器載置部１３を架設す る。また、シリンダ部１０は外部から着脱治具Ｓによって短縮可能な形状に形成 する。

【００２２】 次に、本実施例に係る接続装置１の使用方法について、図１〜図６を参照して 説明する。

【００２３】 図６において、５１は地面Ｇに埋設したメータボックスであり、このメータボ ックス５１の内部には本考案に係る接続装置１を設置する。この際、各接続ブロ ック部３、４はそれぞれ左右一対の脚部３ｃ…、４ｃ…を有するため、計四個の 脚部により安定に置くことができる。そして、一方の接続ブロック部３における 外接続部３ｏには下流側の水道管Ｐｄを接続するとともに、他方の接続ブロック 部４における外接続部４ｏには上流側の水道管Ｐｕを接続する。

【００２４】 また、量水器Ｍは各接続ブロック部３と４間に装着する。即ち、量水器Ｍの一 端Ｍｘはゴムパッキン４１を介して下流側の接続ブロック部３の内接続部３ｉに 圧接するとともに、他端Ｍｙはゴムパッキン４２を介して上流側の接続ブロック 部４に設けたシリンダ部１０側における内接続部４ｉに圧接する。この際、シリ ンダ部１０は内蔵する第一スプリング６、第二スプリング７及び各スプリング６ と７間に支持される弁体８からなる弁ユニット５により伸長方向に付勢される。 なお、シリンダ部１０が伸長状態のときは、弁体８は弁座部９から離間し、シリ ンダ部１０は給水状態になるとともに、シリンダ部１０の内径Ｄｃと量水器Ｍの 他端Ｍｙに圧接可能な内接続部４ｉの開口径Ｄｉは、Ｄｃ＞Ｄｉの条件に選定す るため、パスカルの原理により量水器Ｍの一端Ｍｘ及び他端Ｍｙはそれぞれ内接 続部３ｉ及び内接続部４ｉに対して十分な押圧力で圧接する。また、量水器Ｍは 、各連結ステー部１１、１２により左右方向位置が規制されるとともに、各ステ ー部１１と１２間に架設した量水器載置部１３により底面が支持される。よって 、上流側の水道管Ｐｕと下流側の水道管Ｐｄはシリンダ部１０及び量水器Ｍを介 して連通接続される。なお、水の流れは図１中、矢印Ｗ方向となる。

【００２５】 他方、量水器Ｍは着脱治具Ｓを用いて交換することができる。着脱治具Ｓは矢 印Ｆ方向に開閉操作でき、閉じた際にシリンダ部１０を把持できる。よって、着 脱治具Ｓを用いてシリンダ部１０を短縮させれば、内接続部４ｉは量水器Ｍの他 端Ｍｙから離間するとともに、第一スプリング６の付勢力Ｅｕと第二スプリング ７の付勢力Ｅｄは、Ｅｕ＞Ｅｄの条件に選定するため、シリンダ部１０の短縮と 同時に、弁座部９が変位し、弁体８に圧接して止水する。よって、この状態で量 水器Ｍを交換できる。そして、新しい量水器Ｍをセッティングしたなら、再びシ リンダ部１０を伸長させればよい。これにより、内接続部４ｉは量水器Ｍの他端 Ｍｙに圧接する。

【００２６】 これにより、降雪量の少ない地域のように、接続装置１を収容するメータボッ クス５１の深さが浅く、作業者の手の届く位置に接続装置１を備える場合は、作 業者一人であってもワンタッチかつ容易に交換作業を行うことができ、止水栓を 閉操作する必要はない。また、量水器の上流側にも量水器の交換時に止水するた めの止水栓を設ける必要がなく、施工設備の煩雑化及びコストアップを防止でき る。さらにまた、本考案に係る接続装置１はシリンダ部１０の内部に一対のスプ リング６と７により支持される弁体８を備えるため、弁体８がシリンダ部１０か ら突出せず全体の小型化を図れ、特に、メータボックス５１の容積を小さくでき るという利点を享受できる。

【００２７】 以上、実施例について詳細に説明したが、本考案はこのような実施例に限定さ れるものではなく、細部の構成、形状等において、本考案の要旨を逸脱しない範 囲で任意に変更できる。

【００２８】

【考案の効果】

このように、本考案に係る量水器の接続装置は、前後に対峙する一対の接続ブ ロック部を有するベース部を備え、各接続ブロック部の外面側に下流側及び上流 側の水道管をそれぞれ接続する外接続部を設けるとともに、下流側の接続ブロッ ク部の内面側に、量水器の一端が圧接する内接続部を設け、他方、上流側の接続 ブロック部の内面側に、伸縮自在に構成し、かつ内蔵する上流側の第一スプリン グ、下流側の第二スプリング及び各スプリング間に支持される弁体からなる弁ユ ニットにより伸長方向に付勢されるとともに、伸長時に量水器の他端に圧接可能 な内接続部を有し、かつ短縮時に弁体に圧接して止水する弁座部を有するシリン ダ部を設けてなるため、次のような顕著な効果を奏する。

【００２９】 量水器の交換時に、止水栓の閉操作が不要となるため、量水器をワッタッ チで交換でき、交換時の手間と時間を大幅に低減できる。

【００３０】 量水器の上流側に設ける止水栓が不要となることから、施工設備の煩雑化 及びコストアップを防止できる。

【００３１】 シリンダ部の内部に一対のスプリングにより支持される弁体を備えるため 、弁体がシリンダ部から突出せず、接続装置全体の小型化を図れるとともに、メ ータボックスの小容積化を実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る接続装置の図２中Ａ−Ａ線断面側
面図、

【図２】同接続装置の平面図、

【図３】図２中Ｂ−Ｂ線断面図、

【図４】同接続装置における弁体の図１中Ｃ−Ｃ線断面
図、

【図５】同接続装置における量水器交換時の図２中Ａ−
Ａ線断面側面図、

【図６】同接続装置の使用説明図、

【符号の説明】

１ 接続装置 ２ ベース部 ３ 接続ブロック部 ４ 接続ブロック部 ５ 弁ユニット ６ 第一スプリング ７ 第二スプリング ８ 弁体 ９ 弁座部 １０ シリンダ部 １１ 連結ステー部 １２ 連結ステー部 １３ 量水器載置部 Ｐ 水道管 Ｐｕ 上流側水道管 Ｐｄ 下流側水道管 Ｍ 量水器 Ｍｘ 量水器の一端 Ｍｙ 量水器の他端 Ｓ 着脱治具

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水道管の中途に量水器を接続するための
   量水器の接続装置において、前後に対峙する一対の接続
   ブロック部を有するベース部を備え、各接続ブロック部
   の外面側に下流側及び上流側の水道管をそれぞれ接続す
   る外接続部を設けるとともに、下流側の接続ブロック部
   の内面側に、量水器の一端が圧接する内接続部を設け、
   他方、上流側の接続ブロック部の内面側に、伸縮自在に
   構成し、かつ内蔵する上流側の第一スプリング、下流側
   の第二スプリング及び各スプリング間に支持される弁体
   からなる弁ユニットにより伸長方向に付勢されるととも
   に、伸長時に量水器の他端に圧接可能な内接続部を有
   し、かつ短縮時に弁体に圧接して止水する弁座部を有す
   るシリンダ部を設けてなることを特徴とする量水器の接
   続装置。
2. 【請求項２】 第一スプリングの付勢力Ｅｕと第二スプ
   リングの付勢力Ｅｄは、Ｅｕ＞Ｅｄの条件に選定するこ
   とを特徴とする請求項１記載の量水器の接続装置。
3. 【請求項３】 シリンダ部の内径Ｄｃと量水器の他端に
   圧接可能な内接続部の開口径Ｄｉは、Ｄｃ＞Ｄｉの条件
   に選定することを特徴とする請求項１記載の量水器の接
   続装置。
4. 【請求項４】 ベース部は各接続ブロック部を連結する
   左右一対の連結ステー部を備えることを特徴とする請求
   項１記載の量水器の接続装置。
5. 【請求項５】 ベース部は各ステー部間に架設した量水
   器載置部を備えることを特徴とする請求項１又は４記載
   の量水器の接続装置。
6. 【請求項６】 シリンダ部は外部から着脱治具によって
   短縮可能な形状に形成することを特徴とする請求項１記
   載の量水器の接続装置。