JPH0687257U - 容器用キャップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、キャップ本体の開口のシール性
を向上させるようにしている。 【構成】 容器本体１１の口部１３に装着可能に設けら
れ、１つの開口１９及び案内部１８を備えたキャップ本
体１４と、注出ノズル２５及びインナリング２８を備
え、案内部にスライド自在に嵌合されて収納及び進出可
能に構成されたキャップヘッド１５と、キャップ本体に
着脱自在に装着されるカバーキャップ１６と、を有し、
上記インナリングは、キャップヘッドの収納あるいは進
出時に上記開口を閉塞あるいは閉塞解除可能とし、上記
カバーキャップは、キャップ本体の装着時にキャップヘ
ッドを押圧してこのキャップヘッドを収納状態とさせる
よう構成されたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、容器本体の口部に装着されるプルプッシュタイプの容器用キャッ プに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のプルプッシュタイプの容器用キャップは、実開平 1-82154号公報記載の 如く、容器本体の口部に装着されて開口を備えたキャップ本体と、このキャップ 本体にスライド自在に配設され注出ノズルを備えたキャップへッドと、を有して 構成される。このキャップヘッドを引く（プル）ことにより上記開口と注出ノズ ルとが連通して、容器本体内の内容物が注出ノズルから注出可能とされる。また 、キャップヘッドを押圧（プッシュ）することにより、上記開口と注出ノズルと の連通状態が遮断され、注出ノズルからの内容物の注出が停止される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上述の公報記載の容器用キャップでは、キャップノズルを押込んだ ときに、キャップ本体の開口から注出ノズルへ至る経路と、上記開口からキャッ プノズル外部へ至る経路との２つの経路が同時に閉塞され、シールされる。この ように、２カ所のシール部があるため、シール性が不十分となる虞れがある。

【０００４】 また、上記公報記載の容器用キャップでは、キャップノズルがキャップ本体に 対し常にスライド自在であるため、容器本体の内圧が上昇したときに、この内圧 によってキャップノズルがスライドし、上記２つの経路のシール性が低下する虞 れがある。

【０００５】 この考案は、上述の事情を考慮してなされたものであり、キャップ本体の開口 のシール性を向上させることができる容器用キャップを提供することを目的とす る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は、容器本体の口部に装着可能に設けられ、１つの開口及びこの開口 周囲に案内部を備えたキャップ本体と、注出ノズル及び閉塞部材を備え、上記案 内部にスライド自在に嵌合されて上記キャップ本体に対し収納及び進出可能に構 成されたキャップヘッドと、このキャップヘッドを覆うようにして上記キャップ 本体に着脱自在に装着される蓋体と、を有し、上記閉塞部材は、上記キャップヘ ッドの収納あるいは進出時に上記開口をそれぞれ閉塞あるいは閉塞解除可能とし 、上記蓋体は、上記キャップ本体への装着時にキャップヘッドを押圧してこのキ ャップヘッドを収納状態とさせるよう構成されたものである。

【０００７】

【作用】

従って、この考案に係る容器用キャップによれば、容器本体の内容物は、キャ プ本体の開口を経てキャップヘッドの注出ノズルから注出されるが、上記開口が １つ形成され、この開口はキャップヘッドの閉塞部材によって閉塞されシールさ れる。従って、シール部が１カ所であるため、シール部が複数箇所ある場合に比 べシール性を向上させることができる。

【０００８】 また、蓋体の装着時に、この蓋体がキャップヘッドを押圧してこのキャップヘ ッドを収納状態とし、キャップヘッドの閉塞部材がキャップ本体の開口を閉塞す るので、容器本体内の内圧が上昇しても、蓋体の装着によって上記閉塞部材によ る開口の閉塞状態を維持できる。このため、開口の閉塞部材によるシール性を向 上させることができる。

【０００９】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１は、この考案に係る容器用キャップの一実施例を示す蓋体装着時の断面図 であり、図２は、図１の容器用キャップにおいて蓋体を取外したときの断面図で ある。

【００１０】 図１及び図２に示す容器１０の容器本体１１は、樹脂素材により撓み可能に構 成され、内部にシャンプー液や食器用洗剤等の内容物が充填される。この容器本 体１１をスクイズすることにより、内容物が後述の容器用キャップ１２の注出ノ ズル２５を経て注出される。

【００１１】 容器用キャップ１２は、容器本体１１の口部１３に装着可能に設けられたキャ ップ本体１４と、このキャップ本体１４に対し進出及び収納可能に配設されたキ ャップヘッド１５と、このキャップヘッド１５を覆うようにしてキャップ本体１ ４に着脱自在に装着される蓋体としてのカバーキャップ１６と、を有して構成さ れる。これらのキャップ本体１４、キャップヘッド１５及びカバーキャップ１６ は、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等の樹脂から構成される。

【００１２】 キャップ本体１４は、円筒形状のキャップ本体基部１７の先端に案内部１８が 立設され、この案内部１８の内側に開口１９が１つ形成されたものである。キャ ップ本体基部１７の内周面に雌ねじ２０が形成される。一方、容器本体１１の口 部１３の外周面に雄ねじ２１が形成される。上記雌ねじ２０が雄ねじ２１に螺合 されて、キャップ本体１４が口部１３に装着される。

【００１３】 また、案内部１８は、案内部内筒１８Ａ及び案内部外筒１８Ｂが隣接して構成 され、キャプヘッド１５における後述のキャップヘッドスライド部２４をスライ ド可能とする。また、案内部外筒１８Ｂの先端部内周には、ストッパ部２２が全 周に亘って一体成形される。更に、案内部内筒１８Ａは、その先端部が内側に向 かって湾曲して形成され、この湾曲先端部に囲まれて、上記開口１９が構成され る。

【００１４】 キャップヘッド１５は、ドーム形状に形成されたキャップヘッド本体２３の下 部に、キャップヘッドスライド部２４が一体成形されたものであり、キャップヘ ッド本体２３の側壁に注出ノズル２５が形成される。この注出ノズル２５は、キ ャップヘッド１５の軸線に対し、図１における上方へ傾斜して形成される。この 注出ノズル２５から、キャップ本体１４の開口１９を経て、容器本体１１内の内 容物が注出される。

【００１５】 キャップヘッド１５におけるキャップヘッドスライド部２４は、前述のように 、キャップ本体１４の案内部内筒１８Ａ及び案内部外筒１８Ｂ間にスライド自在 に介装されて、キャップヘッド１５がキャップ本体１４に対し、進出及び収納可 能に配設される。このキャップヘッドスライド部２４の先端に係合凸部２６が形 成される。この係合凸部２６は、図２に示すように、キャップヘッド１５の上記 進出時に案内部１８のストッパ部２２に係合して、キャップヘッド１５の進出位 置が規制される。

【００１６】 キャップヘッド本体２３の側壁には、その周方向に鍔部２７が形成される。こ の鍔部２７に指をかけて、キャップヘッド１５が図２に示すように引上げられ進 出状態とされる。また、キャップヘッド本体２３の頂部内面に、閉塞部材として のインナリング２８が下方へ向かい垂設される。このインナリング２８の先端部 は、キャップヘッド１５がキャップ本体１４に対し収納したときに、キャップ本 体１４の開口１９に嵌合し、この開口１９を液密に閉塞する。

【００１７】 前記カバーキャップ１６はドーム形状であり、頂部内周面に押圧部２９が、底 部内周面に嵌合溝３０がそれぞれ形成される。この嵌合溝３０は、カバーキャッ プ１６の内周面の全周に亘り形成され、キャップ本体基部１７に形成された嵌合 凸部３１に嵌合可能に設けられる。この嵌合によって、上記押圧部２９がキャッ プヘッド本体２３の頂部を押圧（プッシュ）し、キャップヘッド１５がキャップ 本体１４に収納されて、キャップヘッド１５のインナリング２８がキャップ本体 １４の開口１９を閉塞するよう設けられる。

【００１８】 上記カバーキャップ１６の嵌合溝３０とキャップ本体１４の嵌合凸部３１との 嵌合の離脱は、カバーキャップ１６を直径方向内向き（矢印Ａ方向）に押圧して 、弾性変形させることにより実施される。また、カバーキャップ１６は、キャッ プヘッド１５の注出ノズル２５から容器本体１１の内容物を注出する際に、この 内容物が注がれて計量に供される。

【００１９】 次に、作用を説明する。 カバーキャップ１６に図１の矢印Ａ方向の押圧力を作用させて変形させ、カバ ーキャップ１６の嵌合溝３０とキャップ本体１４の嵌合凸部３１との嵌合を離脱 させ、カバーキャップ１６をキャップ本体１４から取外す。この状態で、キャッ プヘッド１５の鍔部２７を利用してキャップヘッド１５を引上げ（プル）、この キャップヘッド１５をキャップ本体１４に対し進出させて（図２）、インナリン グ２８による開口１９の閉塞を解除する。その後、容器本体１１をスクイズして 、この容器本体１１の内容物を開口１９を経て、キャップヘッド１５の注出口２ ５から注出させる。このとき、内容物は、カバーキャップ１６内へ注がれて計量 される。

【００２０】 上記注出終了後、カバーキャップ１６を反転させ、このカバーキャップ１６の 押圧部２９にてキャップヘッド本体２３の頂部を押圧（プッシュ）しつつ、カバ ーキャップ１６の嵌合溝３０をキャップ本体１４の嵌合凸部３１に嵌合する。こ の嵌合状態では、キャップヘッド１５が収納状態となるので、キャップ本体１４ の開口１９はキャップヘッド１５のインナリング２８により閉塞され、シールさ れる。

【００２１】 上記実施例によれば、容器本体１１の内容物は、キャップ本体１４の開口１９ を経てキャップヘッド１５の注出ノズル２５から注出されるが、上記開口が１つ 形成され、この開口１９はキャップヘッド１５のインナリング２８によって閉塞 されシールされる。従って、シール部が１カ所であるため、シール部が複数箇所 ある場合に比べ、シール性を向上させることができる。

【００２２】 また、カバーキャップ１６の装着時に、このカバーキャップ１６がキャップヘ ッド１５を押圧してこのキャップヘッド１５を収納状態とし、キャップヘッドの 閉塞部材がキャップ本体の開口を閉塞するので、内容物が例えば過酸化水素溶液 のように、容器本体１１の内圧を上昇させ易い場合にも、カバーキャップ１６の 装着によって上記インナリング２８による開口１９の閉塞状態を維持できる。こ のため、開口の閉塞部材によるシール性を向上させることができる。

【００２３】 更に、注出ノズル２５がキャップヘッド１５に対し傾斜して設置されたので、 カバーキャップ１６を計量キャップとして使用する場合に、内容物をカバーキャ ップ１６の内壁面に沿って流下させ易い。このため、内容物の注出が容易となり 、この内容物が泡立ち易い溶液であっても、泡立ちを抑制できる。

【００２４】 尚、上記実施例では、カバーキャップ１６が嵌合溝３０及び嵌合凸部３１を用 いてキャップ本体１４に嵌合結合されるものを述べたが、カバーキャップ１６が キャップ本体１４にねじ結合されるものであっても良い。

【００２５】 以上、本考案の実施例を図面により詳述したが、本考案の具体的な構成はこの 実施例に限られるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等 があっても本発明に含まれる。

【００２６】

【考案の効果】

以上のように、この考案に係る容器用キャップによれば、キャップ本体の開口 のシール性を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、この考案に係る容器用キャップの一実
施例を示す蓋体装着時の断面図である。

【図２】図２は、図１の容器用キャップにおいて蓋体を
取外したときの断面図である。

【符号の説明】

１１ 容器本体 １２ 容器用キャップ １３ 容器本体の口部 １４ キャップ本体 １５ キャップヘッド １６ カバーキャップ １８ 案内部 １９ 開口 ２４ キャップヘッドスライド部 ２５ 注出ノズル ２８ インナリング ２９ 押圧部 ３０ 嵌合溝 ３１ 嵌合凸部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器本体の口部に装着可能に設けられ、
   １つの開口及びこの開口周囲に案内部を備えたキャップ
   本体と、 注出ノズル及び閉塞部材を備え、上記案内部にスライド
   自在に嵌合されて上記キャップ本体に対し収納及び進出
   可能に構成されたキャップヘッドと、 このキャップヘッドを覆うようにして上記キャップ本体
   に着脱自在に装着される蓋体と、を有し、 上記閉塞部材は、上記キャップヘッドの収納あるいは進
   出時に上記開口をそれぞれ閉塞あるいは閉塞解除可能と
   し、 上記蓋体は、上記キャップ本体への装着時にキャップヘ
   ッドを押圧してこのキャップヘッドを収納状態とさせる
   よう構成されたものである容器用キャップ。