JPH0686594A - リニアモータ構造を有するモータ装置 - Google Patents
リニアモータ構造を有するモータ装置Info
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- JPH0686594A JPH0686594A JP4230140A JP23014092A JPH0686594A JP H0686594 A JPH0686594 A JP H0686594A JP 4230140 A JP4230140 A JP 4230140A JP 23014092 A JP23014092 A JP 23014092A JP H0686594 A JPH0686594 A JP H0686594A
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Abstract
たリニアモータ構造を有するモータ装置に関し、たとえ
ば小型で超精密な精度を有し、かつ高速動作可能なステ
ージ装置を実現するのに適した駆動制御機構を備えたモ
ータ装置を提供することである。 【構成】 磁力線を発生させるための磁石部(6)と前
記磁力線と鎖交するコイル部(9)とを含むリニアモー
タ構造を有するモータ装置であって、位置制御誤差信号
(r−x)より、偏差を補正するために、各自由度間の
干渉を補正した推力目標値(fr )を求め、これに基づ
いて、少なくともコイルのインピーダンス、コイルで発
生する推力の実効成分を考慮して、コイルに流す電流値
の目標値(ir )を演算する手段(20)と、前記電流
値の目標値(ir )に基づいて前記コイル(9)に電流
(i)を供給する手段(25)と、前記コイルに流れた
電流をモニタし、前記電流供給手段(25)にフィード
バックする手段(30)とを含む。
Description
するモータ装置に関し、特に高速かつ高精度の位置決め
を行なうのに適したリニアモータ構造を有するモータ装
置に関する。
は、対象物を比較的広い平面内で駆動し、位置決めを行
う装置に対して位置決め精度向上の要求がある。
しては、まず、平面内の一方向であるx軸方向について
駆動を行うサーボモータとボールネジ等を備えたxステ
ージを形成し、その上にy軸方向の駆動を行うサーボモ
ータとボールネジ等を備えたyステージを重ねたxyス
テージ等が知られている。
動力伝達機構や案内機構が必要であり、駆動源の動力が
100%対象物に伝わらずに、ステージを構成している
機械部材に不要な歪みや弾性変形を生じさせている。ま
た、2段に組み合わせるため全体が大型化し、その結果
高速な運動を行う際、振動の影響が出やすく精度が劣化
しやすい。
い位置決め精度を実現するのは困難である。弾性変形量
を低減したり、振動の影響を低減するために、一般的に
機械構造体の大型化によって高剛性化を図ることが多
い。
を実現するステージ装置は大型となり、重量も増加して
しまう。
従来の技術によるxyステージ等においては、たとえば
0.01μmの位置決め精度を持つ超精密ステージ装置
を実現することは難しかった。
リニアモータ構造を備えた超精密平面モータ装置を提案
した(特願平3−172326号公報)。この平面モー
タ装置においては、ステージに直接複数組のリニアモー
タ構造が取り付けられ、xyθ方向の移動を行なえるた
め、極めて高い位置決め精度を実現することが可能であ
る。
ージを高精度に位置決めするためには、ステージを駆動
する電流値を予め定め、リニアモータ構造を構成するコ
イルにその電流値を有する電流を流すことが望まれる。
があり、インピーダンスによる時間的一時遅れが存在す
る。また、単一のステージが複数方向に運動可能である
ため、1つの方向の駆動が他の方向に影響を及ぼし、駆
動を意図しないコイルに逆起電力が発生する。このよう
な逆起電力により、意図した電流が流れないことにな
る。
由度に影響を与え、かつ所望の電流値を達成しようとし
てもその実現を妨げる要素があるために、ステージの位
置をモニタし、フィードバックしても、ステージを高精
度に位置決めするのに、比較的長い時間を必要とする。
精度を有し、かつ高速動作可能なステージ装置を実現す
るのに適したモータ装置を提供することである。
造を有するモータ装置は、磁力線を発生させるための磁
石部と前記磁力線と鎖交するコイル部とを含むリニアモ
ータ構造を有するモータ装置であって、推力の目標値
(fr )に基づいて、少なくともコイルのインピーダン
ス、コイルで発生する推力の実効成分を考慮して、コイ
ルに流す電流値の目標値(ir )を演算する手段と、前
記電流値の目標値(ir )に基づいて前記コイルに電流
(i)を供給する手段と、前記コイルに流れた電流をモ
ニタし、前記電流供給手段にフィードバックする手段と
を含む。
インピーダンス、コイルで発生する推力の実効成分を考
慮して、コイルに流す電流値の目標値を演算することに
より、電気的一時遅れ、推力のロス、複数推力の干渉等
の成分を予め取り込むことができる。
し、電流目標値に基づいて電流を供給する電流供給手段
にフィードバックすることにより、所望の電流値を迅速
に達成することができる。
アモータ構造を設け、リニアモータ構造のコイルに所定
電流を供給することによってステージを位置決めする
際、各コイル間の干渉を予め取り込んで電流目標値を定
め、電流値をフィードバックすることにより、電極目標
値を迅速に達成することにより、高速でかつ高精度に動
作するステージ装置を実現することができる。
基本構成を示す。永久磁石6a、6bとコイル9a、9
bは、一組のリニアモータ構造を構成する。なお、永久
磁石6a、6bはヨーク5によって機械的、磁気的に結
合されている。コイル9a、9bも互いに結合されてい
る。ヨーク5によって結合された永久磁石6a、6bま
たは結合されたコイル9a、9bの一方が他方に対して
相対的に運動する。
標とする推力fr が設定されたとする。演算回路20
は、実効推力演算回路20aと一時遅れ補償演算回路2
0bを含む。実効推力演算回路20aは、コイルに発生
する推力に対するロス、コイルと磁石との結合状態等を
取り込み、所望の推力を発生させるためには、実際にコ
イルにどのような電圧または電流を印加しなければなら
ないかを演算する。
による一時遅れが発生するので、このようにして求めた
電流値を実際に実現するために必要な目標電流値が一時
遅れ補償演算回路20bで演算される。
推力の変化やコイルインピーダンスによる一時遅れ等を
取り込んだ演算を行なうことにより、速やかに所望の推
力を発生させるために必要な目標電流値ir が設定され
る。
された目標電流値ir に基づいて、可変電流源25aを
制御し、電流iを供給する。この電流iは、コイル9
a、9bを流れ、その電流値が電流モニタ30aによっ
てモニタされる。
ープ30bを介して電流供給回路25にフィードバック
される。電流供給回路25は、設定した電流値と実際に
流れた電流値の偏差に基づき、さらに可変電流源25a
を制御し、速やかに所望の電流値を達成する。
の要素に影響される場合にも、所望の推力を迅速に発生
させることができる。また、コイルインピーダンス等の
原因による電流の立ち上がり遅れを補償した電流を流
し、目標電流値を速やかに達成することができる。
て説明する。平面モータ装置の場合を例にとり、まず平
面モータ装置の機械的構造を説明し、次に電気的制御系
について説明する。
装置の概略図を示す。図2(A)は、コイルと永久磁石
との位置関係を示す平面図である。図2(B)は、永久
磁石とコイルとの位置関係を示す概略側面図である。
動平面内にx軸方向、y軸方向およびx軸、y軸に垂直
な軸の回りの回転方向θ方向を設定する。平面モータ装
置は、基本的単位としてx方向のリニアモータ構造部1
3、y方向のリニアモータ構造部14、15を有する。
x方向リニアモータ構造部13においては、4個の同等
なx用コイル9a1、9a2、9a3、9a4がy軸方
向に並んで配置され、x軸方向に所定距離離され、別の
4個の同等なx用コイル9b1、9b2、9b3、9b
4がy軸方向に並んで配置されている。
1、9b1を貫通して共通の高透磁率のコア12が配置
されている。同様に、対応するx用コイル9a2と9b
2、9a3と9b3、9a4と9b4をそれぞれ貫通し
てコア12が配置されている。
れた3つのx用コイル9a1、9a2、9a3に対向す
るようにy方向に長い1つのx用磁石6aが配置され、
他の3つのx用コイル9b1、9b2、9b3と対向し
て他のy方向に長いx用コイル6bが配置されている。
いても同様の構成がとられている。すなわち、y方向リ
ニアモータ構造部14においては、y用コイル10b
1、10b2、10b3、10b4がx軸方向に並んで
配置され、その図中下方には、x方向の位置を対応させ
て他のy用コイル10a1、10a2、10a3、10
a4が、同様x軸方向に並んで配置されている。
ル10b1と10a1、10b2と10a2、10b3
と10a3、10b4と10a4にはそれぞれコア12
が貫通して配置されている。
は、図中の配置においてx方向に長いy用コイル10b
1、10b2、10b3の上に配置され、他のx方向に
長いy用磁石7aは、y用磁石10a1、10a2、1
0a3の上に対向して配置されている。
方向リニアモータ構造部14と同等の構成を有する。す
なわち、11a1〜11a4、11b1〜11b4はy
用コイルを示し、8a、8bはy用磁石を示し、12は
コアを示す。
およびその上に配置されたx用磁石6a、6bの相対関
係を示す概略側面図である。ベース1の上にx用コイル
9a1、9b1が固定され、その軸上にコア12が貫通
されている。これらのx用コイル9a1、9b1と対向
するように、x用磁石6a、6bがギャップ17を介し
て配置されている。これらのx用磁石6a、6bは、ヨ
ーク5に固定され、このヨーク5はステージ部材3の下
面に固定されている。少なくともヨーク5は、高透磁率
の材料で形成されている。
対して極性を反転して配置されている。図示の構成にお
いては、一方のx用磁石6aは下方にN極、上方にS極
を有し、他方のx用磁石6bは上方にN極、下方にS極
を有する。
磁路16が形成され、磁束が分布する。このような磁束
の存在下において、コイル9a1に図に示すような方向
の電流を与え、コイル9b1に図に示すような反対方向
の電流を与えると、主にコイルの上部分を流れる電流が
磁束と相互作用する。
が逆であるため、逆方向に電流を流す両コイルに同一方
向のx方向の力が生じる。この力によってステージ部材
3はx方向に駆動される。
造部14、15においては、y方向の力が発生する。た
とえば、y方向リニアモータ構造部14、15に生じる
力によって、ステージ部材3がy方向に変位する。
イルは変わっても、いくつかのコイルはx用磁石6a、
6bと対向する。したがって、x方向の力を発生するこ
とができる。
駆動モードを図3に示す。図3(A)はx並進モードを
示し、図3(B)はy並進モードを示し、図3(C)は
θ回転モードを示す。
タ構造部13のコイルに電流を流す。このため、x方向
リニアモータ構造部13のコイルにx方向の力が発生
し、ステージ部材をx方向に駆動する。
向リニアモータ構造部14、15のコイルに同一方向の
力が発生するように電流を流す。すると、y方向リニア
モータ構造部14、15のコイルに同一のy方向の駆動
力が発生する。したがって、ステージ部材はy方向に並
進運動する。
ードを示す。y方向リニアモータ構造部14、15に逆
方向のy方向の力が発生するように電流を供給する。た
とえば、図示のようにy方向リニアモータ構造部14に
おいては−y方向、y方向リニアモータ構造部15にお
いては+y方向に力が発生するように、それぞれのコイ
ルに電流を供給する。これら逆方向で平行な力が発生す
ると、リニアモータ構造部14、15の永久磁石を支持
するステージ部材はxy平面内で+θ方向に回転する。
に固定され、各永久磁石はステージ部材に固定され、ス
テージはxy平面内で自由に運動できると仮定した。コ
イルに働く力と永久磁石に働く力は大きさが等しく、向
きが逆である。
コロ等でxy平面内に支持することによって実現するこ
ともできるが、以下に述べるようにエアベアリング等の
摩擦の少ないベアリング機構を用いることがより好まし
い。
くは、磁石等による吸引力と逆向きにエアベアリングの
浮上力が作用するようにエアベアリングを組み合わせた
構造によれば、ステージをベース上所定高さに保持し、
xy平面内の運動自在に支持することができる。
ージ装置を示す斜視図である。ベース1は、その上に平
坦な案内面2を有し、案内面2上にx用コイル9、第1
y用コイル10、第2y用コイル11を固定する。
コイルが同軸に配置され、同様の5個のコイルの組が5
組y方向に並列に配置されている。また、y用コイル1
0、11は、y軸方向に5個のコイルが同軸配置され、
これら5個のコイルの組がx方向に4組配置されてい
る。なお、同軸に配列されたコイルの中心部には鉄等の
高透磁率のコアが挿入されている。
で支持されたメインステージ3が配置される。エアパッ
ド4は、たとえば下面にエア吹き出し口を有するもので
あり、エアの吹き出しによってベース1の案内面2上に
浮上する。SORアライナ等に用いるため縦型のステー
ジにする場合は、エアパッドに永久磁石を併用すること
により、垂直面上で平面運動が可能となる。
磁率材料で形成されたヨーク5が固定されている。この
ヨーク5の下面には、さらにx用磁石6、y用磁石7お
よび8が固定されている。各磁石は、対応するコイルの
複数個にわたる長さを有する。
係をより詳細に示す。図5(A)は、磁石とコイルの組
み合わせの一相のみを取り出した図である。ヨーク5の
下面に逆平行の関係にある永久磁石M1とM2が固着さ
れている。これら永久磁石M1とM2の間隔は、対応す
るコイルC1とC2の間隔に等しく設定されている。
ルC1とC2の上に配置されると、永久磁石M1からコ
イルC1内のコア12に達し、コア12を通って永久磁
石M2に進み、ヨーク5を介して永久磁石M1に戻る磁
路が形成される。コイルC1、C2の上側巻線は、この
磁路と交差している。
すと、電流の強さに応じた力がコイルの軸方向に発生す
る。ただし、コイルC1とC2において、磁束は逆方向
に進むので、コイルC1とC2に同一方向の力を発生さ
せると、これらの力は互いに逆方向に作用し、相殺す
る。コイルC1とC2に逆方向の電流を流せば、同一方
向の力が発生する。
が矢印方向に移動する。しかしながら、磁石M1とM2
がコイルとコイルの境界上に移動されると、隣接するコ
イルから逆方向の力が発生するので、ヨーク5に作用す
る力は減少する。このような力の発生を図6(A)に示
す。
を形成し、一相の駆動を行うと、発生する力は、図6
(A)に示すようにリップル状になる。図4のステージ
装置においては、各リニアモータ構造部は4個の永久磁
石を有している。これらの永久磁石は、図5(B)に示
すように2個ずつが組とされ、2組が位相をずらして配
置されている。
コイルとコイルの境界上にあり、力を発生できない時、
他の磁石M3とM4はコイルC4とC5の上に配置さ
れ、十分な力を発生することができる。
イルとコイルの境界上に配置されるときには、今度は磁
石M1とM2がコイルの中央部上に配置され、十分な力
を発生する。このような2相駆動により発生する力のパ
ターンを、図6(B)に示す。
をずらせた2相の駆動力を合成することにより、図6
(B)最下段に示すようなほぼ一定の推力を得ることが
できる。
形状を有する。図5(C)は、このような磁石の横方向
とコイルとの関係を示す。コイルC1、C6、C7、C
8は、横方向に並んで配置されている。
の幅を有する。したがって、ヨーク5がコイルの横方向
に移動したときも、十分な長さにおいて磁石とコイルと
が対向し、必要な力を発生させることができる。
ージを駆動するためには、コイル1つに対して磁石1つ
を対向させる構成は好ましくなく、図示のように複数個
のコイルを軸方向に結合し、かつ軸と直交する方向に複
数組のコイルを配置することが好ましい。
上に多数、たとえば4個の磁石を2相駆動を行うように
配置することにより、磁石の発生する磁束を十分コイル
に鎖交させ、ステージの駆動に必要な力を十分広範囲に
発生させることが可能となる。
を制御することにより、図3に示したような種々の駆動
モードを実現できることは当業者に自明であろう。ステ
ージをエアパッドにより浮上させ、コイルと磁石の組み
合わせにより、駆動することにより、ほぼ摩擦のない状
態でステージに直接力を作用させることができる。この
ため、構造部材に歪みや弾性変形を生じることを防止す
ることが可能となる。また、装置全体を小型化にでき
る。このようにして、高精度の位置決めが可能なステー
ジ装置が提供される。
装置を、高速度に動作させるための制御系について以下
に説明する。図7は、以上説明したステージ装置の動力
学的モデルを示す。図4に示すステージ装置とほぼ同等
の構造を有する場合を示す。
によって支持され、その位置計測のためのx方向測長用
ミラーMxおよびy方向測長用ミラーMyを備える。ま
た、メインステージ3は、その下面に一組のx方向永久
磁石と二組のy方向永久磁石とを備える。このメインス
テージの重心をGで示す。
y方向距離Dx離れた位置でx方向の測長を行なうレー
ザ測長計と、重心Gからx方向距離Dy1、Dy2離れ
た位置でy方向の測長を行なう2つのレーザ測長計が設
けられている。これらのレーザ測長計により、座標X、
Y1、Y2が測定される。
は、一組のx方向コイル(インダクタンス)Lxと、二
組のy方向コイル(インダクタンス)Ly1、Ly2が
設けられている。これらのコイルにはそれぞれ抵抗成分
が伴うが、その抵抗値をRx、Ry1、Ry2と表す。
また、これらのコイルによってメインステージ3に働く
力をFx、Fy1、Fy2と表し、これらの力の作用点
の重心Gからの距離をlx、ly、lyと表す。
印加し、Y方向駆動コイルLy1、Ly2の両端に駆動
電圧uy1、uy2を印加してメインステージ3の駆動
を行なう。
電流に対して力Fが F=B・l・i …(1) のように発生する。この単純なモデルの場合、電流−推
力ゲインKfは次式により表せる。
アンス法等により求めることができる。
おいては、重心と推力の作用点が異なることにより、1
次のモーメントが発生する。また、ステージの移動に伴
い、磁束と鎖交するコイルの有効長は変化する。したが
って、実際にはKfはステージ位置の関数となる。
は、ゲインKfの変動は極めて小さいものとすることも
できる。インダクタンスL、抵抗Rを有するコイルに電
圧uを印加すると、この時コイルに流れる電流には(L
S+R)-1で示されるような一時遅れが表れる。この遅
れは、入力信号が高周波の時(たとえば信号の立ち上が
り時等)、電流−推力ゲインの低下、あるいは位相遅れ
を生じさせる。このため、ステージの高周波領域での追
従性を低下させる。したがって、目標値への整定時間や
応答速度に悪影響を及ぼす。
に従って力Fが発生する。力Fが作用すると、ステージ
の質量Mに反比例した加速度が発生する。重力加速度等
他の力も作用する時は、これら他の力も取り込まれる。
この加速度を積分することによってステージの速度vが
定まる。また、速度vを積分することによってステージ
の位置xが定まる。
制御を行なう場合の制御系を図8に示す。ステージ系5
0は、加算器(減算器)36で電圧uを受け、インダク
タンスL、抵抗Rを有するコイル系38に電流を流すこ
とによって一時遅れが発生する。
力ゲインKfを有する駆動系40より推力が発生する。
この推力は、慣性系42によって速度vとなり、積分系
44によって位置xとなる。
によってモニタされ、フィードバック系48を介して加
算器32にフィードバックされる。加算器(減算器)3
2では、設定した位置r、実際のステージの位置xから
その偏差を演算し、PID調節系34を介して電圧uを
発生させる。
位置を正確に自動制御することができる。しかしなが
ら、インピーダンスを有するコイル系38には、当初設
定した電流は流れず、電流値が設定値に達するのには時
間がかかる。
たとえば、x方向コイルLxに電流を流し、x方向の力
Fxを発生させた場合、この力の作用する位置が重心G
と距離lx離れているために、メインステージ3はx方
向の運動のみでなく、y方向の運動やθ方向の回転を伴
ってしまう。y方向コイルLyに電流を流した時にも同
様の事態が発生する。
おいては、各方向の駆動力が互いに干渉する。このよう
に、一方向の駆動を行なった時、他の方向に駆動力が発
生することにより、対応するコイルに逆起電力が発生し
てしまう。このフィードバックループを、図8中のフィ
ードバック系46で示す。
起電力は、指令電圧と逆の極性であり、コイルに流れる
電流を減少させる方向に働く。これが、推力に従ってス
テージの他の自由度の運動に影響を与える。
制御系を示す。図8に示す参考技術による制御系と異な
る点は、PID調節系34と加算器36の間の部分およ
び、コイル系38の出力電流のフィードバック系およ
び、位置のフィードバック系における座標変換用演算回
路28である。
2を介してPID調節系34に印加され、目標電圧が設
定される。この目標電圧は、単純な理想的モデルの場合
のものであり、実際のステージ系を考慮して互いに干渉
を生じない駆動力成分に分解する演算等の逆演算(K
f)-1およびコイルの一時遅れの逆演算(Kamp)-1
等を行なう演算回路20を介してステージ系に則した数
値に修正される。
路22および積分回路23を含むPI制御を介して加算
器24、36を介してコイル系38に印加される。コイ
ル系38の出力電流iは、フィードバック系30b、係
数回路26を介して加算器21にフィードバックされ
る。
た位置に作用する力の干渉を採り入れ、かつコイル系に
よる電流の立ち上がり遅れ等を補正した制御を行なうこ
とにより、ステージ系は高速にかつ高精度に制御され
る。
一定値として扱える場合、演算回路20における干渉防
止演算は、次式に示すような演算を行なえばよい。
y方向、θ方向の運動をコイルLx、Ly1、Ly2の
用語で表すことができる。このようにして、各軸の運動
を非干渉化することができる。
コイルおよびy方向の2つのコイルから駆動力が与えら
れる。ステージ全体の運動は、これら3つの力の合成に
よって定まる。
xコイル用電圧uxと2つのyコイル用電圧uy1、u
y2により、ステージに駆動力が与えられ、ステージは
x方向、y方向、θ方向に運動する。
てコイル51に電流が流れ、磁界内の相互作用52によ
って駆動力が発生する。この駆動力が、慣性系53を速
度vで運動させ、積分系54によって位置の変化x、
y、θとなって表れる。なお、各軸方向相互間の干渉に
よって、逆起電力55が生じている。
が、同様の制御系が1軸、3軸等、他のモータ装置にも
適用できることは当業者に明らかであろう。以上実施例
に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限さ
れるものではない。たとえば、種々の変更、改良、組み
合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
リニアモータ構造を有するモータ装置において、高速か
つ高精度の制御を行なうことができる。平面モータ装置
等において、複数方向の駆動力が互いに干渉を生じる場
合にも、予め干渉を防止した制御を行なうことができ
る。
図2(A)は平面図、図2(B)は側面図である。
(A)はx並進モードを示し、図3(B)はy並進モー
ドを示し、図3(C)はθ回転モードを示す。
図である。
明するための概略側面図である。図5(A)は一相駆動
を示し、図5(B)は2相駆動を示し、図5(C)はコ
イルの横方向に対する磁石の配置を示す。
ラフである。
る。
る。
である。
的モデルを示すブロックである。
い位置決め精度を実現するのは困難である。弾性変形量
を低減したり、振動の影響を低減するために、一般的に
機械構造体の大型化によって高剛性化を図ることが多
い。また、このようなステージ装置では、装置の構成
上、一般にステージ可動部の重心点を直接駆動できない
ため、ヨーイング、ピッチング等望ましくない回転運動
が発生し、運動の真直度を低下させる原因となってい
る。
リニアモータ構造を備えた超精密平面モータ装置を提案
した(特願平3−172326号公報)。この平面モー
タ装置においては、ステージに直接複数組のリニアモー
タ構造が取り付けられ、xyθ方向の移動をダイレクト
ドライブ方式により行なえるため、極めて高い位置決め
精度を実現することが可能である。
ージを高精度に位置決めするためには、各推力発生部と
ステージ重心点とのずれを考慮した推力指令の生成と、
それに基づき所望の電流を各コイルに流すことが望まれ
る。
精度を有し、かつ高速動作可能なステージ装置を実現す
るのに適した駆動制御機構を備えたモータ装置を提供す
ることである。
造を有するモータ装置は、磁力線を発生させるための磁
石部と前記磁力線と鎖交するコイル部とを含むリニアモ
ータ構造を有するモータ装置であって、位置制御誤差信
号(r−x)より、偏差を補正するために、各自由度間
の干渉を補正した推力目標値(fr )を求め、これに基
づいて、少なくともコイルのインピーダンス、コイルで
発生する推力の実効成分を考慮して、コイルに流す電流
値の目標値(ir )を演算する手段と、前記電流値の目
標値(i r )に基づいて前記コイルに電流(i)を供給
する手段と、前記コイルに流れた電流をモニタし、前記
電流供給手段にフィードバックする手段とを含む。
た位置に作用する力の干渉を補償し、かつコイル系によ
る電流の立ち上がり遅れ等を補正した制御を行なうこと
により、ステージ系は高速にかつ高精度に制御される。
Claims (2)
- 【請求項1】 磁力線を発生させるための磁石部(6)
と前記磁力線と鎖交するコイル部(9)とを含むリニア
モータ構造を有するモータ装置であって、 推力の目標値(fr )に基づいて、少なくともコイルの
インピーダンス、コイルで発生する推力の実効成分を考
慮して、コイルに流す電流値の目標値(ir )を演算す
る手段(20)と、 前記電流値の目標値(ir )に基づいて前記コイル
(9)に電流(i)を供給する手段(25)と、 前記コイルに流れた電流をモニタし、前記電流供給手段
(25)にフィードバックする手段(30)とを含むリ
ニアモータ構造を有するモータ装置。 - 【請求項2】 前記リニアモータ構造は平面内の一方向
に一組、他の方向に二組備えられ、前記推力の目標値は
前記平面内のベクトル量であり、前記電流値の目標値は
各コイルの電流値に対して与えられる請求項1記載のモ
ータ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23014092A JP3409864B2 (ja) | 1992-08-28 | 1992-08-28 | リニアモータ構造を有するモータ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23014092A JP3409864B2 (ja) | 1992-08-28 | 1992-08-28 | リニアモータ構造を有するモータ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0686594A true JPH0686594A (ja) | 1994-03-25 |
JP3409864B2 JP3409864B2 (ja) | 2003-05-26 |
Family
ID=16903213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP23014092A Expired - Lifetime JP3409864B2 (ja) | 1992-08-28 | 1992-08-28 | リニアモータ構造を有するモータ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3409864B2 (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61157285A (ja) * | 1984-12-28 | 1986-07-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | リニアモ−タ用サ−ボ増幅器 |
JPS63140603A (ja) * | 1986-11-29 | 1988-06-13 | Daifuku Co Ltd | リニアモ−タ利用の搬送設備の停止制御装置 |
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JPH0522924A (ja) * | 1991-07-12 | 1993-01-29 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 平面モータ装置 |
-
1992
- 1992-08-28 JP JP23014092A patent/JP3409864B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS61157285A (ja) * | 1984-12-28 | 1986-07-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | リニアモ−タ用サ−ボ増幅器 |
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JPH0522924A (ja) * | 1991-07-12 | 1993-01-29 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 平面モータ装置 |
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JP3409864B2 (ja) | 2003-05-26 |
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