JPH0686068B2 - 積層体の製造方法及びそのための金型装置 - Google Patents

積層体の製造方法及びそのための金型装置

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JPH0686068B2
JPH0686068B2 JP59259728A JP25972884A JPH0686068B2 JP H0686068 B2 JPH0686068 B2 JP H0686068B2 JP 59259728 A JP59259728 A JP 59259728A JP 25972884 A JP25972884 A JP 25972884A JP H0686068 B2 JPH0686068 B2 JP H0686068B2
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清志 三井
敏宏 細川
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住友化学工業株式会社
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明方法及び発明装置は表皮材と合成樹脂よりなる
積層体の製造方法及びそのための金型装置に関するもの
である。
(発明の背景) 合成樹脂成形品はその経済性、自由な賦形性、及び軽量
性等の理由から自動車、家電をはじめあらゆる分野にお
いて大量に使用されている。
しかし、一方では安っぽさ、冷たい感じ、傷がつき易い
等の欠点があり、装飾性、ソフト感等の付与が強く求め
られてきた。従来、これらの要望を満足する機能を備え
た合成物を得るべく種々の検討がなされてきたが、単一
の材料で自由な賦形性および強度を保持しつつ前記欠点
の改良された表面性状をも有することは困難であり、現
状では異種の機能を持つ複数の材料を組合せた積層体が
一般に多く用いられている。
(従来の技術) これら積層体を製造する方法としては、例えば特開昭59
-150740号で提案されているように雌型または雄型に移
動自在に取付けられ、かつ雄型が摺動貫通する摺動口を
有する表皮材固定枠により、この表皮材固定枠と雌型と
の間に表皮材の周縁を挟持した後、この表皮材と雌型ま
たは雄型との間に熔融樹脂を供給し、前記雌型と雄型と
を型締めして成形を行う方法が提案されている。
また、積層体を製造する方法としては特開昭56-5747号
で提案されており、この開示技術は熔融樹脂の射出圧力
と温度によって金型に形成した凹凸部塑造型に即した形
状に塑性変形すると共に母体樹脂と熱融着し得るよう構
成された加飾フィルムプレートを金型のキャビティ側に
連設した挟持型に保持させ、コアーの型締めと母体樹脂
の射出充填を行うことにより、該フィルムプレートを自
動切断してキャビティ内に押し入れると共に射出圧力に
よって塑性変形させながら塑造型に合致させ、これを製
品の凹凸面の所定位置に成形と同時かつ正確に転換融着
させてなる方法が提案されている。
尚、この明細書において、型締時に対向する最外周の側
面が外側面である方を雄型といい内側面である方を雌型
という。
(発明が解決しようとする問題点) この特開昭59-150740号公報で開示の方法は表皮材にシ
ワや破れのない良好な外観を備えた積層体を製造するこ
とができるが、予め若しくは成形後に必ず表皮材の切断
行程ばかりでなく、表皮材の切断機を別途必要とする
上、成形装置と切断装置とが別体であるから表皮材と合
成樹脂の芯がずれるという問題点があった。
特開昭56-5747号公報で開示の方法は表皮材を切断して
キャビティ内に押入れた後に、熔融樹脂を射出してこの
キャビティ内を展延させながら塑性変形をしているため
に、熔融樹脂の射出時には表皮材は保持されておらず、
このために表皮材に歪み、シワ等が形成する可能性があ
る。
切断された時の表皮材は雄型の差し渡し長さに相当する
長さの直線状となっているが、型締め状態においては雄
型の複雑形状のキャビティ面に沿った延べ長さとなるか
ら、形状によっては切断時の長さの数倍にも延伸される
こととなる。
しかるに、金型内の表皮材は既に切断され保持されない
状態にあるから、延伸のコントロールが十分にされず、
表皮材がキャビティ内を滑らなくなり、部分的な延伸状
態となったり、キャビティ末端まで完全に延伸しない欠
点がある。
しかも、是ほどに延伸されるので、表皮材の厚みも最初
に供給したときの厚みを維持することができず、延伸の
程度によって表皮材の厚みにムラが生じる。
この発明方法及び発明装置は、この従来法における問題
点を解決せんとして完成されたもので、表皮材にシワや
破れ等がなく、かつ表皮材と合成樹脂との芯ずれがない
良好な外観を有す積層体を得るとともに作業工程及び製
造機械が簡略化されかつ極めて量産に適す積層体の製造
方法及びそのための金型装置を提供することを目的とす
る。
(問題点を解決するための手段) この発明方法は、雄型の外側面と雌型の内側面が全周に
亙って相互に摺動して閉鎖する雄型と雌型とを有す金型
装置の雄型側または雌型側に移動自在に取付けられると
ともに内側面が雌型の内側面と略同じ位置とされ、かつ
雄型の凹部が貫通し雄型の外側面が全周に亙って摺動す
る摺動口を有する表皮材固定枠と雌型との間に表皮材を
配設し、この表皮材固定枠と雌型との間で表皮材の周縁
を挟持した後、前記雌型及び雄型を型締めしこの型締め
完了と略同時又は型締め完了後に雄型の外側面と雌型の
内側面の両端で表皮材を切断するとともに表皮材を賦形
し、前記表皮材を配設した後表皮材切断前に前記表皮材
と雌型または雄型との間に所要の熔融樹脂径路から熔融
樹脂を供給し熔融樹脂の成形を行うことを特徴とする表
皮材と合成樹脂よりなる積層体の製造方法を提供するこ
とにより前述の問題点を解決する。
さらにこの発明装置は、上記発明方法を実施する最適装
置として少なくとも雄型と雌型と表皮材固定枠と伸縮装
置とからなり、この表皮材固定枠が前記雄型側または雌
型側に伸縮装置により移動自在に取付けられるとともに
この表皮材固定枠の内側面が雌型の内側面と略同じ位置
とされ、かつ雄型の凸部が貫通し雄型の外側面が全周に
亙って摺動する摺動口を有し、さらに前記雄型の外側面
と雌型の内側面とが全周に亙って相互に摺動し、この両
側面の端が切断を要する表皮材の切断刃を構成すること
を特徴とする金型装置を提供することにより前述の問題
点を解決する。
(実施例) 以下、第1図乃至第5図に基づいてこの発明方法及びこ
の発明装置の一実施例について詳説する。
第1図及び第3図乃至第5図は実施例を説明する断面図
であり、第2図は第1図のA−A線矢視図である。
図面において、(1)は金型装置、(2)は雄型、
(3)は雌型、(4)は表皮材固定枠、(5)は伸縮装
置、(6)は摺動口、(8)は雄型(2)の外側面、
(9)は雌型(3)の内側面、(10)は表皮材、(11)
は熔融樹脂、(14)は積層体である。
金型装置(1)は下方に位置する雄型(2)と表皮材固
定枠(4)と伸縮装置(5)と周知の昇降機構(図示せ
ず)により支持され上方に位置する雌型(3)とからな
る。
表皮材固定枠(4)は雌型(3)に対向する上面を有し
雄型(2)側に複数の伸縮装置(5)により移動自在に
取付けられ、かつ摺動口(6)を有す。
また、この表皮材固定枠(4)の内側面が雌型(3)の
内側面(9)と略同じ位置とされている。
伸縮装置(5)は必要なストローク等に応じて公知の油
圧シリンダ、空圧シリンダ、空圧スプリング、ウレタン
スプリング、鋼製ばね等任意に採用されるものである。
尚、この実施例では両型(2)、(3)の型締力に従い
伸縮するばね機構のものが好適に採用できる。
摺動口(6)には雄型(2)の凸部(7)が貫通し、雄
型(2)の外側面(8)が全周に亙って摺動する。
雄型(2)の外側面(8)と雌型(3)の内側面(9)
とは全周に亙って相互に摺動しこの両側面(8)、
(9)の端(8a)、(9a)が切断を要する表皮材(10)
の切断刃を構成する。尚、表皮材(10)の材質が紙、布
等の柔らかい場合には、相互に硬度差のある端(8a)、
(9a)とするのが良く、特に駆動側(この実施例の場合
雌型(3)側)にS45CあるいはS55Cを固定側にSKS(ハ
イス鋼)、SKD11(ダイス鋼)等を採用するのが好まし
い。
雄型(2)の外側面(8)と雌型(3)の内側面(9)
の両端(8a)、(9a)間のクリアランスは表皮材(10)
の種類肉厚等により異なるが表皮材(10)を切断すべく
極く小さく設定され、通常0.01mm乃至0.2mm程度であ
る。
この様な構成からなるこの実施例に係る金型装置(1)
を用いて、例えば以下の乃至の行程によりこの発明
方法は実施される。
表皮材固定枠(4)と雌型(3)との間に表皮材(1
0)を敷設する。即ち表皮材(10)を表皮材固定枠
(4)上に載置する(第1図参照)。
次いで、昇降機構を作動させると雌型(3)が下降し
表皮材固定枠(4)と雌型(3)との間で表皮材(10)
の周縁を挟持した後、この表皮材(10)と雄型(2)と
の間に熔融樹脂(11)を供給する(第3図参照)。この
表皮材(10)の挟持時に型締力により伸縮装置(5)が
縮み表皮材固定枠(4)は下降する。熔融樹脂(11)の
供給は押出機等、周知の熔融可塑手段(図示せず)によ
り雄型(2)内に設けられた熔融樹脂径路(図示せず)
を通じて供給される。
直ちに昇降機構を作動させて雌型(3)と表皮材固定
枠(4)とを下降させると熔融樹脂(11)が流動して表
皮材(10)を雌型(3)側に押圧し、これに伴い表皮材
(10)の周縁(12)が表皮材固定枠(4)と雌型(3)
との間をすべりつつかつ表皮材(10)が伸びつつ雌型
(3)の凹部内へ絞り込まれる(第4図参照)。
さらに雌型(3)が下降しつづけ、型締め完了と略同
時又は型締め完了後に両端(8a)、(9a)により表皮材
(10)が切断され雄型の外側面(8)と雌型(3)の内
側面(9)とが摺動して両型(2)、(3)が完全に型
締めされ、表皮材(10)が賦形、切断されるとともに表
皮材(10)と合成樹脂(13)とが一体になって成形が完
了する(第5図参照)。このため表皮材(10)と合成樹
脂(13)との芯がずれない。
この発明方法において、熔融樹脂(11)を供給する時期
は前述する時期に限定されるものではなく、表皮材(1
0)の周縁(12)を挟持した後表皮材(10)を中間段階
まで絞り込んだ位置まで雄雌両型(2)、(3)を接近
させその後、あるいは表皮材(10)の切断前までに熔融
樹脂(11)を供給しても良い。一方、第1図示する状
態、即ち型締を開始する前(表皮材(10)を固定する
前)に熔融樹脂(11)を供給しても良い。
この発明方法において、表皮材(10)の切断時と型締終
了時とのタイミングのずれは積層体(14)の形状との間
に以下の乃至の様な関係を有す。
表皮材(10)の切断時が早いと第6図示する如く合成
樹脂(13)が表皮材(10)から露出する積層体(14)が
得られる。
表皮材(10)の切断時が型締終了時に近いと、第7図
示する如く表皮材(10)が合成樹脂(13)の外表面を略
完全に覆う積層体(14)が得られる。
表皮材(10)の切断時が型締終了時に極く近いと、第
8図示する如く表皮材(10)が合成樹脂(13)の外表面
を完全に覆う積層体(14)が得られる。この際、表皮材
(10)は完全に切断される必要はなく後に手で表皮材の
周縁を引っ張って除去できる程度でも良い。
この発明方法及びこの発明装置において、熔融樹脂(1
1)は雄型(2)の内部に、雌型(3)の内部にあるい
は金型装置(1)の外部に設けられた少なくともいずれ
か一つの熔融合成樹脂径路を通じて表皮材(10)と雌型
(3)または雄型(2)との間に供給すれば良い。
この発明方法及びこの発明装置においては第3図乃至第
5図示する如く、表皮材(10)の周縁(12)が成形の進
行に伴って徐々に雌型(3)の内方へ移動する場合があ
るので表皮材に対する固定力の設定が特に重要である。
すなわち、表皮材(10)は雌型(3)の降下に伴い雌型
(3)の形状にほぼ沿った形状に変形しようとする。こ
こで表皮材固定枠(4)による固定力が過小であると、
表皮材(10)は雌型(3)と表皮材固定枠(4)の間で
大きなすべりを生じ、積層体(14)に必要な面積以上の
表皮材(10)が雌型(3)内へ供給されることになりシ
ワの原因となる。一方固定力が過大であると表皮材(1
0)はこの張力に耐えきれず破損する。
この発明方法及びこの発明装置において表皮材(10)の
固定箇所は、積層体(14)の形状が単純な場合には表皮
材(10)の対向する2辺のみを狭持しても良く、一方複
雑な場合には表皮材(10)の周囲全体を最適な固定力で
握持することによりシワや破れのない表皮材(10)を有
する積層体が製造される。
この発明方法及びこの発明装置において、例えば積層体
(14)の形状が単純で表皮材(10)が伸びの大きい繊維
(繊維には400%の伸びを有するものがある)の場合に
は表皮材(10)は必ずしも実施例の如く表皮材固定枠
(4)と雌型(3)との間ですべる必要はない。
この発明方法の実施にあたって固定力を設定するには材
料特性、即ち表皮材(10)の伸び、あるいは構造特性、
即ち雌雄金型(2)、(3)間の間隙、絞り比、成形品
の各頂点や各辺の曲率等にもとづき最適の値を選択する
必要があるが、一般的には固定部分の断面積当たり5〜
300kg/cm2が用いられる。
表皮材(10)の必要面積の設定にあたっては、積層体
(14)の展開面積を先ず基準とし、つぎに表皮材(10)
の伸びを考慮してこれを縮小し、極力トリミングロスが
出ないよう設計する必要がある。
この発明方法に用いられる表皮材(10)としては、織
布、不織布、金属、繊維、熱可塑性樹脂のネット、紙、
金属フォイルや熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマー
のシートまたはフィルが挙げられ、またしぼ等の凹凸模
様、印刷、染色等で加飾されたもの、あるいは発泡体を
用いてもよい。
さらにこれらの単独もしくは2種以上を接着剤等を用い
て積層した積層品の形態にて使用することも可能であ
る。これら表皮材(10)の使用にあたっては表皮材(1
0)の引張応力、伸びを調整するため供給に先立って予
備加熱を行ってもよい。
この発明方法に用いられる合成樹脂(13)としては圧縮
成形、射出成形及び押出し成形において通常使用されて
いるものをいずれも用いることができ、例えばポリプロ
ピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、アクリロニトリ
ル−スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ナイロン
等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレンブロック共重
合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体等の熱可
塑性エラストマー等の非発泡性または発泡性樹脂、およ
びこれらに無機質充填剤、ガラス繊維等の充填剤、顔
料、滑剤、帯電防止剤等の添加剤を含有したものを用い
ることができる。
(変更例1) 第9図乃至第11図はこの発明方法に用いるこの発明装置
に係る変更例1を説明する断面図である。
この変更例1において雄型(2)はその外側面(8)の
端(8a)近傍に全周に亙って連続する切欠部(8b)を有
す。切欠部(8b)の長さ(L)は積層体(14)の形状と
表皮材(10)の材質等により決定され必ずしも全周に亙
って同一長さであるとは限らない。又、切欠部(8b)の
巾(W)は、表皮材(10)が成形中に平面方向に伸び、
厚み方向に圧縮された際の寸法に設定する(第10(b)
参照)。雄型(2)の外側面(8)と雌型(3)の内側
面(9)の両端(8a)、(9a)間のクリアランスは表皮
材(10)の種類肉厚等によりことなるが表皮材(10)を
切断すべく極く小さく設定され、通常0.01mm乃至0.2mm
程度である。
この変更例1に係る金型装置(1)によりこの発明方法
を実施すると、型締がされる際に表皮材(10)が切欠部
(8b)内に狭入し(第9図参照)、型締が完了し積層体
(14)が製造される(第10図参照)。
この積層体(14)は第10図乃至第11図示の如く、合成樹
脂(13)の外表面よりも表皮材(10)が合成樹脂(13)
の外方へ延出する。このため、前記延出している表皮材
(10)を合成樹脂(13)の内方へ折り返せば、第11図示
する積層体を得ることができる。
以下に記す変更例2乃至変更例4は雄型(2)と雌型
(3)と表皮材固定枠(4)との位置関係を変えたもの
であるが、基本的には実施例に述べたものと同様な構成
を有す。
(変更例2) 第12図乃至第15図はこの発明方法及び発明装置の変更例
2を説明する断面図で、表皮材固定枠(4)は上方に位
置する雄型(2)に移動自在に取付けられ、一方雌型
(3)は下方に位置する。
この変更例2の金型装置(1)によりこの発明方法は以
下の乃至の行程により実施される。
表皮材(10)を雌型(3)上に載置する(第12図参
照)。
次いで、伸縮装置(5)(この場合の伸縮装置(5)
は空圧シリンダ、油圧シリンダが採用できる)により表
皮材固定枠(4)と雌型(3)との間で表皮材(10)の
周縁(12)を狭持した後、この表皮材(10)と雄型
(2)との間に熔融樹脂を金型装置(1)の外部から供
給する(第13図参照)。
直ちに昇降機構を作動させると、伸縮装置(5)が縮
みながら雄型(2)が下降して熔融樹脂(11)が流動し
て表皮材(10)を雌型(3)側に押圧しこれに伴い表皮
材(10)が表皮材固定枠(4)と雌型(3)との間にす
べりつつ伸びつつ雌型(3)側の凹部に絞り込まれる
(第14図参照)。
さらに雄型(2)が下降しつづけると実施例と同様に
賦形、切断成形が完了する。
(変更例3) 第16図乃至第18図はこの発明方法及び発明装置に係る変
更例3を説明する断面図で、表皮材固定枠(4)は下方
に位置する雌型(3)側に移動自在に取付けられ、一方
雄型(2)は上方に位置する。
この変更例3の金型装置(1)によりこの発明方法を実
施する場合は、第16図示する如く、雌型(3)上に表皮
材(10)を載置し、その後第17図示する如く表皮材(1
0)の周縁(12)を表皮材固定枠(4)と雌型(3)と
の間で狭持し、次いで熔融樹脂(11)を供給し、第18図
示する如く型締めして賦形、切断成形を行う。
(変更例4) 第19図はこの発明方法及びこの発明装置に係る変更例4
を説明する断面図で、上方に位置する雌型(3)とこの
雌型(3)側に移動自在に取付けられた表皮材固定枠
(4)との間で表皮材(10)の周縁(12)を狭持するも
のである。
この変更例4の金型装置(1)によりこの発明方法を実
施する場合は、第19図示する如く表皮材固定枠(4)の
上に表皮材(10)を載置し、その後雌型(3)に設けら
れた熔融樹脂径路(図示せず)から表皮材固定枠(4)
と雌型(3)との間に熔融樹脂(11)を供給し、次いで
表皮材(10)を雌型(3)と表皮材固定枠(4)とで狭
持し型締して賦形、切断成形する。
この発明方法及びこの発明装置において、金型装置
(1)の分離方向(型締方向)は必ずしも以上に説明し
た上下方向に限定されるものではなく、例えば水平方向
であっても良い。この場合には熔融樹脂(11)が金型装
(1)から流出しないよう金型装置(1)をある程度
型締めした後熔融樹脂(11)を供給するか、若しくは熔
融樹脂(11)の受け台を設け型締めする前に熔融樹脂
(11)を供給する。
(発明の効果) 以上詳述した如くこの発明方法は雄型の外側面と雌型の
内側面が全周に亙って相互に摺動して閉鎖する雄型と雌
型とを有す金型装置の雄型側または雌型側に移動自在に
取付けられるとともに内側面が雌型の内側面と略同じ位
置とされ、かつ雄型の凸部が貫通し雄型の外側面が全周
に亙って摺動する摺動口を有する表皮材固定枠と雌型と
の間に表皮材を配設し、この表皮材固定枠と雌型との間
で表皮材の周縁を狭持した後、前記雌型及び雄型を型締
めしこの型締め完了と略同時又は型締め完了後に雄型の
外側面と雌型の内側面の両端で表皮材を切断するととも
に表皮材を賦形し、前記表皮材を配設した後表皮材切断
前に前記表皮材と雌型または雄型との間に所要の熔融樹
脂径路から熔融樹脂を供給し熔融樹脂の成形を行うこと
を特徴とする表皮材と合成樹脂よりなる積層体の製造方
法であるから、以下に示す効果を奏する。
即ち、表皮材固定枠を雄型側又は雌型側に移動自在に設
けるとともにこの表皮材固定枠の内周面を雌型の内周面
と略同じ位置とし、この表皮材固定枠と雌型との間で表
皮材周縁を挟持した後に、雌型及び雄型を型締めし、こ
の型締め完了と略同時又は型締め完了後に雄型の外周面
と雌型の内周面とで表皮材を切断する。
つまり、型締め完了前には表皮材を切断せずにこの表皮
材周縁を表皮材固定枠と雌型で挟持し、型締め完了と略
同時又は型締め完了後に雄型の外周面と雌型の内周面と
で表皮材を切断する。
従って、この表皮材にシワや破れがなく、かつ表皮材と
合成樹脂との芯ずれがない良好な外観を備えた積層体を
製造することができるとともに合成樹脂の成形が射出成
形法でないため、配向等による残留応力が少なく、ねじ
れ等の変形の少ない積層体が得られ、しかも簡略な作業
行程で極めて量産に適している。
型締め完了まで表皮材の周縁が表皮材固定枠によって挟
持され、しかも型締め途中においてその挟持力はコント
ロールされてキャビティ形状によって強い表皮材の引張
が必要なときであっても、表皮材が滑り込まれ該表皮材
に不必要な応力がかからない構造となっているために、
表皮材がキャビティ形状に容易に追随し、この表皮材が
数倍にも延伸されてその厚みが薄くなることがない。
また、この発明に係る金型装置は、少なくとも雄型と雌
型と表皮材固定枠と伸縮装置とからなり、この表皮材固
定枠が前記雄型側または雌型側に伸縮装置により移動自
在に取付けられるとともにこの表皮材固定枠の内側面が
雌型の内側面と略同じ位置とされ、かつ雄型の凸部が貫
通し雄型の外側面が全周に亙って摺動する摺動口を有
し、さらに前記雄型の外側面と雌型の内側面とが全周に
亙って相互に摺動し、この両側面の端が切断を要する表
皮材の切断刃を構成するようにしたので、別途切断機等
を必要としない上、上記効果を持つ発明方法を容易に実
施できるという効果を持つ。
尚、この発明方法によれば合成樹脂の賦形に要する有効
圧力が小さいため表皮材に発泡シートを用いた場合には
発泡層の圧潰が防止され、起毛処理織布の場合には起毛
部の倒れが防止できるなど積層体における好ましい風合
を保持しうる。
【図面の簡単な説明】
図面はすべてこの発明方法及び発明装置の一実施例及び
変更例1乃至変更例4を説明する図である。 第1図乃至第8図は一実施例を説明する図で第1図は断
面図、第2図は第1図のA−A線矢視図、第3図は断面
図、第4図は断面図、第5図は断面図、第6図は積層体
の断面図、第7図は積層体の断面図、第8図は積層体の
断面図である。 第9図乃至第11図は変更例1を説明する図で第9図は断
面図、第10図(a)は成形完了時を示す断面図、第10図
(b)は第10図(a)の一部拡大断面図、第11図は積層
体の断面図である。 第12図乃至第15図は変更例2を説明する図で第12図は断
面図、第13図は断面図、第14図は断面図、第15図は断面
図である。 第16図乃至第18図は変更例3を説明する図で第16図は断
面図、第17図は断面図、第18図は断面図である。 第19図は変更例4を説明する断面図である。(1) ……金型装置、(2)……雄型 (3)……雌型、(4)……表皮材固定枠 (5)……伸縮装置、(6)……摺動口 (8)……外側面、(9)……内側面 (10)……表皮材、(11)……熔融樹脂 (14)……積層体
フロントページの続き (72)発明者 細川 敏宏 大阪府和泉市池田下町2840番地 株式会社 細川製作所内 (72)発明者 石坪 隆一 大阪府和泉市池田下町2840番地 株式会社 細川製作所内 (56)参考文献 特開 昭59−150740(JP,A) 特開 昭56−5747(JP,A)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】雄型の外側面と雌型の内側面が全周に亙っ
    て相互に摺動して閉鎖する雄型と雌型とを有す金型装置
    の雄型側または雌型側に移動自在に取付けられるととも
    に内側面が雌型の内側面と略同じ位置とされ、かつ雄型
    の凸部が貫通し雄型の外側面が全周に亙って摺動する摺
    動口を有する表皮材固定枠と雌型との間に表皮材を配設
    し、この表皮材固定枠と雌型との間で表皮材の周縁を狭
    持した後、前記雌型及び雄型を型締めしこの型締め完了
    と略同時又は型締め完了後に雄型の外側面と雌型の内側
    面の両端で表皮材を切断するとともに表皮材を賦形し、
    前記表皮材を配設した後表皮材切断前に前記表皮材と雌
    型または雄型との間に所要の熔融樹脂径路から熔融樹脂
    を供給し熔融樹脂の成形を行うことを特徴とする表皮材
    と合成樹脂よりなる積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】少なくとも雄型と雌型と表皮材固定枠と伸
    縮装置とからなり、この表皮材固定枠が前記雄型側また
    は雌型側に伸縮装置により移動自在に取付けられるとと
    もにこの表皮材固定枠の内側面が雌型の内側面と略同じ
    位置とされ、かつ雄型の凸部が貫通し雄型の外側面が全
    周に亙って摺動する摺動口を有し、さらに前記雄型の外
    側面と雌型の内側面とが全周に亙って相互に摺動し、こ
    の両側面の端が切断を要する表皮材の切断刃を構成する
    ことを特徴とする金型装置。
  3. 【請求項3】下方に位置する雄型側に移動自在に取付け
    られた表皮材固定枠と上方に位置する雌型との間で表皮
    材の周縁を狭持することを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の積層体の製造方法。
  4. 【請求項4】上方に位置する雄型側に移動自在に取付け
    られた表皮材固定枠と下方に位置する雌型との間で表皮
    材の周縁を狭持することを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の積層体の製造方法。
  5. 【請求項5】下方に位置する雌型とこの雌型側に移動自
    在に取付けられた表皮材固定枠との間で表皮材の周縁を
    狭持することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    積層体の製造方法。
  6. 【請求項6】上方に位置する雌型とこの雌型側に移動自
    在に取付けられた表皮材固定枠との間で表皮材の周縁を
    狭持することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    積層体の製造方法。
  7. 【請求項7】雄型の内部に設けられた熔融樹脂径路を通
    じて熔融樹脂を供給することを特徴とする特許請求の範
    囲第(3)項乃至第(6)項いずれか一つに記載の積層
    体の製造方法。
  8. 【請求項8】雌型の内部に設けられた熔融樹脂径路を通
    じて熔融樹脂を供給することを特徴とする特許請求の範
    囲第(3)項乃至第(6)項いずれか一つに記載の積層
    体の製造方法。
  9. 【請求項9】熔融樹脂が金型装置の外部に設けられた熔
    融樹脂径路を通じて供給されることを特徴とする特許請
    求の範囲第(3)項乃至第(6)項いずれか一つに記載
    の積層体の製造方法。
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