JPH0685972B2 - スプラインピ−スの冷間塑性加工方法 - Google Patents
スプラインピ−スの冷間塑性加工方法Info
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- JPH0685972B2 JPH0685972B2 JP59213388A JP21338884A JPH0685972B2 JP H0685972 B2 JPH0685972 B2 JP H0685972B2 JP 59213388 A JP59213388 A JP 59213388A JP 21338884 A JP21338884 A JP 21338884A JP H0685972 B2 JPH0685972 B2 JP H0685972B2
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21K—MAKING FORGED OR PRESSED METAL PRODUCTS, e.g. HORSE-SHOES, RIVETS, BOLTS OR WHEELS
- B21K1/00—Making machine elements
- B21K1/28—Making machine elements wheels; discs
- B21K1/30—Making machine elements wheels; discs with gear-teeth
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Forging (AREA)
Description
本発明は、例えば歯車変速機のギヤクラッチにおけるス
プラインピースの冷間塑性加工方法に関するものであ
る。
プラインピースの冷間塑性加工方法に関するものであ
る。
【従来の技術】 この種のスプラインピースは、第５図に示すように例え
ば歯車変速機においてシンクロ機構と変速用ギヤとの間
に設けられる。即ち変速用ギヤ１にスプラインピース２
が一体的に取付けられ、そのスプラインピース２のテー
パ部にシンクロナイザリング３が嵌合しており、シンク
ロ機構のスリーブ４が、シンクロナイザリング３と同期
して噛合った後にスプラインピース２と噛合って変速用
ギヤ１の出力を取出すようになっている。 このことからスプラインピース２は、円錐状のテーパ部
2aとスプライン加工部2bとを有し、またスプライン加工
部2bにおいてスプライン歯５が溝により形成され、スプ
ライン歯２の先には噛合いを案内するチャンファ5aが、
両側部には抜け止め用の逆テーパ面5bが設けられる。ま
た溝においてチャンファ5aの個所に前下り底面6aが、逆
テーパ面5bの個所に後ろ下り底面6bが設けてあり、三次
元的に複雑な形状を成す。 そして、このような複雑な形状のスプラインピースを製
造する場合に、切削加工法を用いると歯切り，チャンフ
ァリング等、切削工数が非常に多くなり、生産能率が悪
く、この点で一般には冷間塑性加工方法が用いられてい
る。
ば歯車変速機においてシンクロ機構と変速用ギヤとの間
に設けられる。即ち変速用ギヤ１にスプラインピース２
が一体的に取付けられ、そのスプラインピース２のテー
パ部にシンクロナイザリング３が嵌合しており、シンク
ロ機構のスリーブ４が、シンクロナイザリング３と同期
して噛合った後にスプラインピース２と噛合って変速用
ギヤ１の出力を取出すようになっている。 このことからスプラインピース２は、円錐状のテーパ部
2aとスプライン加工部2bとを有し、またスプライン加工
部2bにおいてスプライン歯５が溝により形成され、スプ
ライン歯２の先には噛合いを案内するチャンファ5aが、
両側部には抜け止め用の逆テーパ面5bが設けられる。ま
た溝においてチャンファ5aの個所に前下り底面6aが、逆
テーパ面5bの個所に後ろ下り底面6bが設けてあり、三次
元的に複雑な形状を成す。 そして、このような複雑な形状のスプラインピースを製
造する場合に、切削加工法を用いると歯切り，チャンフ
ァリング等、切削工数が非常に多くなり、生産能率が悪
く、この点で一般には冷間塑性加工方法が用いられてい
る。
そこで従来、上記スプラインピースの冷間塑性加工に関
しては、特公昭47−14696号公報の先行技術があり、予
めスプラインピースの製品の外形と同一に形成された被
加工体を用い、この被加工体のフランジ状加工部にスプ
ライン歯を加工するようになっているので、被加工体自
体の成形が必要である。 また加工に際して、先ずチャンファを塑性加工し、次の
工程でスプライン歯を加工するようになっているので、
この加工に２つの工程を要する。チャンファとスプライ
ン成形を同時に行うと、チャンファの底部のダイスにク
ラックを生じ、工具寿命が短く、また必要とする形状に
ならない等の問題があり、また少なくともチャンファ加
工工程とスプライン歯加工工程とでダイスが２種類必要
であり、スプライン歯の加工に際しては、例えば特公昭
52−35337号公報に示すようなチャンファがガイドした
被加工体とダイスとの位置合わせが必要である等の問題
がある。 本発明は、このような従来技術における問題点に鑑み、
非加工物の成形，スプライン歯の塑性加工を簡素化して
生産能率の向上を図るようにしたスプラインピースの冷
間塑性加工方法を提供することを目的とする。
しては、特公昭47−14696号公報の先行技術があり、予
めスプラインピースの製品の外形と同一に形成された被
加工体を用い、この被加工体のフランジ状加工部にスプ
ライン歯を加工するようになっているので、被加工体自
体の成形が必要である。 また加工に際して、先ずチャンファを塑性加工し、次の
工程でスプライン歯を加工するようになっているので、
この加工に２つの工程を要する。チャンファとスプライ
ン成形を同時に行うと、チャンファの底部のダイスにク
ラックを生じ、工具寿命が短く、また必要とする形状に
ならない等の問題があり、また少なくともチャンファ加
工工程とスプライン歯加工工程とでダイスが２種類必要
であり、スプライン歯の加工に際しては、例えば特公昭
52−35337号公報に示すようなチャンファがガイドした
被加工体とダイスとの位置合わせが必要である等の問題
がある。 本発明は、このような従来技術における問題点に鑑み、
非加工物の成形，スプライン歯の塑性加工を簡素化して
生産能率の向上を図るようにしたスプラインピースの冷
間塑性加工方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため本発明は、前記したように外
周にスプライン歯が形成された歯車本体の一側に円錐状
のテーパ部が段付き形成され、上記スプライン歯には、
凸歯の端部に噛合いを案内するチャンファと、両側部に
抜止め用の逆テーパ面と、歯溝にはチャンファの個所に
前下り底面と、逆テーパ面の個所に後ろ下り底面6bとが
形成されているスプラインピースを、環状素材より冷間
塑性加工によって製造する方法において、 第１工程で、同軸上に設けた２種類の押出成形用ダイス
とパンチとの間に環状素材を介在して押出成形加工によ
り、上記テーパ部と，ストレート形状のスプライン歯
と，スプライン歯に形成するチャンファと，チャンファ
の個所に形成する前下り底面とを同時成形し、 第２工程で、打抜き用ダイスとパンチとの間に第１工程
後の半成形品を逆向き状態に介在して打抜き加工により
スプライン歯加工部の外周に突出した押出壁を打抜き除
去し、 第３工程で、テーパ成形用ダイスとパンチとの間に第２
工程後の半成形品を同じく逆向き状態に介在して押出成
形加工により、スプライン歯加工部の両側部に形成する
逆テーパ面と，逆テーパ面の個所に形成する後ろ下り底
面とを同時成形してなることを特徴とするものである。
周にスプライン歯が形成された歯車本体の一側に円錐状
のテーパ部が段付き形成され、上記スプライン歯には、
凸歯の端部に噛合いを案内するチャンファと、両側部に
抜止め用の逆テーパ面と、歯溝にはチャンファの個所に
前下り底面と、逆テーパ面の個所に後ろ下り底面6bとが
形成されているスプラインピースを、環状素材より冷間
塑性加工によって製造する方法において、 第１工程で、同軸上に設けた２種類の押出成形用ダイス
とパンチとの間に環状素材を介在して押出成形加工によ
り、上記テーパ部と，ストレート形状のスプライン歯
と，スプライン歯に形成するチャンファと，チャンファ
の個所に形成する前下り底面とを同時成形し、 第２工程で、打抜き用ダイスとパンチとの間に第１工程
後の半成形品を逆向き状態に介在して打抜き加工により
スプライン歯加工部の外周に突出した押出壁を打抜き除
去し、 第３工程で、テーパ成形用ダイスとパンチとの間に第２
工程後の半成形品を同じく逆向き状態に介在して押出成
形加工により、スプライン歯加工部の両側部に形成する
逆テーパ面と，逆テーパ面の個所に形成する後ろ下り底
面とを同時成形してなることを特徴とするものである。
上記のような加工方法によれば、第１工程において、円
錐状のテーパ部と、ストレート形状のスプライン歯と、
スプライン歯の端部に形成するチャンファと、チャンフ
ァの個所の歯溝に形成する前下り底面とが同時に成形で
きる。 よって、被加工物素材は、スプライン小径と略同一径の
単純な環状のものでよく、素材の特別な前加工を不要に
できる。 また環状素材より一気にスプラインピース全体の形状が
得られるから、以後の工程が大巾に簡単となる。 また第１工程では、成形するスプライン歯に対して、そ
の端部に形成されるチャンファと，チャンファの個所に
形成される前下り底面とが同時成形され、また第３工程
では、スプライン歯の両側部に形成する逆テーパ面と，
逆テーパ面の個所の歯溝に形成する後ろ下り底面とが同
時成形されるようにしたので、スプライン歯加工部の相
互間における稜線のずれが無くなり、加工精度の向上が
図れると同時に、ダイス、位置合わせ手段が省略でき
る。 この結果、三次元的に複雑な形状を有するスプラインピ
ースを、工程，装置が少なく生産でき、生産ラインを大
幅に簡素化し、加えて加工精度の向上も図れる。
錐状のテーパ部と、ストレート形状のスプライン歯と、
スプライン歯の端部に形成するチャンファと、チャンフ
ァの個所の歯溝に形成する前下り底面とが同時に成形で
きる。 よって、被加工物素材は、スプライン小径と略同一径の
単純な環状のものでよく、素材の特別な前加工を不要に
できる。 また環状素材より一気にスプラインピース全体の形状が
得られるから、以後の工程が大巾に簡単となる。 また第１工程では、成形するスプライン歯に対して、そ
の端部に形成されるチャンファと，チャンファの個所に
形成される前下り底面とが同時成形され、また第３工程
では、スプライン歯の両側部に形成する逆テーパ面と，
逆テーパ面の個所の歯溝に形成する後ろ下り底面とが同
時成形されるようにしたので、スプライン歯加工部の相
互間における稜線のずれが無くなり、加工精度の向上が
図れると同時に、ダイス、位置合わせ手段が省略でき
る。 この結果、三次元的に複雑な形状を有するスプラインピ
ースを、工程，装置が少なく生産でき、生産ラインを大
幅に簡素化し、加えて加工精度の向上も図れる。
以下、図面を参照して本発明の一実施例を具体的に説明
する。 第１図において、被加工物の各工程での加工状況につい
て説明する。符号Ｗは被加工物であり、鍛造によりスプ
ライン小径と略同一径の環状に作られるものであって、
テーパ部やスプライン加工部を押出成形するのに必要な
厚さ等を有する。 そこで上記被加工物Ｗが、第１工程Ｉで第２図に示す押
出成形装置10により成形される。この押出成形装置10
は、チャンファ付スプライン歯成形用ダイス11とその内
側にテーパ部，スプライン加工部成形用ダイス12が同軸
上に設置され、ダイス12の内側にはノックアウト13が設
けられ、ダイス11の上方にはパンチ14が、心金15で案内
されて設けられる。ダイス11の内周全域には、先が三角
形を成す方形凹部11aが所定の間隔で設けられており、
凸部11bの表面に漏斗状テーパ面11cと放射状テーパ面11
dとが付けられている。ダイス12は、上記凹部11aの先端
からの水平面12aとそこから彎曲して接続される漏斗状
テーパ面12cとを有する。そこで上記ダイス11,12上に、
被加工物Ｗを心金15に嵌合して載置し、パンチ14により
被加工物Ｗを押圧する。 すると第１図のＩに示すようにテーパ部2aが、ダイス12
のテーパ面12cと心金15との間に押圧されて成形され、
スプライン加工部2bが、ダイス12の水平面12aおよびダ
イス11により成形されて、スプラインピース全体の形状
が作られる。またこのとき、スプライン加工部2bの外周
に、ダイス11の凹部11aによりチャンファ5aとストレー
トなスプライン歯５が同時成形され、かつ漏斗状テーパ
面11cによりチャンファ5aとスプライン歯５の部分の溝
６に前下り底面6aが連続して成形される。ここでテーパ
面11cは、パンチ14による押圧の際に被加工物Ｗを円滑
に中心に向けて絞り込む機能も有し、これにより円形に
配置されるスプライン歯５の同軸性が確保される。また
この押出成形時において、スプライン加工部2bにおける
余分な被加工物は、ダイス11の放射状テーパ面11dによ
り径方向外側に容易に押出され、これによりスプライン
加工部2bの後部に押出壁2b′が成形される。 なお上記押出成形装置10においては、２種類のダイス1
1,12が用いられているが、これはテーパ部2aの成形と、
スプライン歯５等の成形の場合のダイスに与える負荷が
異なり、仮りに両ダイス11,12を一体化すると、チャン
ファ底部においてダイスにクラックを生じる恐れがある
からである。そこで予めダイスを２分割し、各ダイス毎
に異なる負荷を受けるようにすることで、上記不都合が
回避される。 次いで上記の成形された被加工物Ｗは、第２工程IIで第
３図に示す打抜き装置20にかけられる。この打抜き装置
20は、ダイス21の内周にスプライン歯が遊嵌する歯溝21
aを有し、パンチ22の先端外周にスプライン歯の幅より
若干狭い打抜き刃22aを有し、それ以外は上述と同様に
心金23,ノックアウト24を有して成る。そして被加工物
Ｗのスプライン歯５を、ダイス21の歯溝21aに挿入して
載置し、パンチ22の打抜き刃22aでスプライン歯後部を
押圧するのであり、これにより溝６の部分の押出壁2b′
が打抜き除去されて、第１図のIIに示すようになる。 更に上記の打抜き成形された被加工物Ｗは、第３工程II
Iで第４図に示すテーパ成形装置25にかけられる。この
テーパ成形装置25は、ダイス26の内周に各スプライン歯
に対応した凹部26aと溝に対応した凸部26bとを有し、凹
部26aの溝の底面には漏斗状テーパ面26fと、その下にス
トレート面26gが付けられ、その左右壁面に漏斗状テー
パ面26dが付けられ、凸部26bの表面に漏斗状テーパ面26
eが付けられている。またパンチ27の下端は、被加工物
Ｗのスプライン歯内側に嵌合するように形成され、ノッ
クアウト28の上端は環状を成す。そして被加工物Ｗを上
下逆に反転して心金29に嵌合した状態で、スプライン歯
５の後部をダイス26の凹部26aに、溝６の後部を凸部26b
に、それぞれ挿入してセットする。またノックアウト28
は、ストッパとしてダイス26の凹部テーパ面26dの所定
の位置に設置すると共にノックアウト28の外周は、ダイ
ス内径26hに嵌合され、被加工物Ｗ挿入時に、被加工物
Ｗの水平度を確保する。その後、パンチ27を反転した被
加工物Ｗのスプライン歯内側に嵌合して押圧する。 すると被加工物Ｗのスプライン歯５がダイス26の漏斗状
テーパ面26e,26fに案内されてダイス26の凹部26aに押込
められ、テーパ面26dにより両側に逆テーパ面5bが成形
され、同時に溝６のスプライン歯５に対応する部分に、
テーパ面26eにより後ろ下り底面6bが成形される。そし
てこの成形作業終了時に被加工物Ｗは、ノックアウト28
によりストップし、チャンファ5aとそれに対応した溝６
の前下り底面6aは加工されないのであり、こうして第１
図のIIIに示すようなスプラインピースの製品となる。 以上、本発明の加工方法の一実施例について述べたが、
IIおよびIIIの各工程では位置合わせが必要である。そ
のため自動化する場合は、位置合わせ手段を各装置に組
込めば良い。
する。 第１図において、被加工物の各工程での加工状況につい
て説明する。符号Ｗは被加工物であり、鍛造によりスプ
ライン小径と略同一径の環状に作られるものであって、
テーパ部やスプライン加工部を押出成形するのに必要な
厚さ等を有する。 そこで上記被加工物Ｗが、第１工程Ｉで第２図に示す押
出成形装置10により成形される。この押出成形装置10
は、チャンファ付スプライン歯成形用ダイス11とその内
側にテーパ部，スプライン加工部成形用ダイス12が同軸
上に設置され、ダイス12の内側にはノックアウト13が設
けられ、ダイス11の上方にはパンチ14が、心金15で案内
されて設けられる。ダイス11の内周全域には、先が三角
形を成す方形凹部11aが所定の間隔で設けられており、
凸部11bの表面に漏斗状テーパ面11cと放射状テーパ面11
dとが付けられている。ダイス12は、上記凹部11aの先端
からの水平面12aとそこから彎曲して接続される漏斗状
テーパ面12cとを有する。そこで上記ダイス11,12上に、
被加工物Ｗを心金15に嵌合して載置し、パンチ14により
被加工物Ｗを押圧する。 すると第１図のＩに示すようにテーパ部2aが、ダイス12
のテーパ面12cと心金15との間に押圧されて成形され、
スプライン加工部2bが、ダイス12の水平面12aおよびダ
イス11により成形されて、スプラインピース全体の形状
が作られる。またこのとき、スプライン加工部2bの外周
に、ダイス11の凹部11aによりチャンファ5aとストレー
トなスプライン歯５が同時成形され、かつ漏斗状テーパ
面11cによりチャンファ5aとスプライン歯５の部分の溝
６に前下り底面6aが連続して成形される。ここでテーパ
面11cは、パンチ14による押圧の際に被加工物Ｗを円滑
に中心に向けて絞り込む機能も有し、これにより円形に
配置されるスプライン歯５の同軸性が確保される。また
この押出成形時において、スプライン加工部2bにおける
余分な被加工物は、ダイス11の放射状テーパ面11dによ
り径方向外側に容易に押出され、これによりスプライン
加工部2bの後部に押出壁2b′が成形される。 なお上記押出成形装置10においては、２種類のダイス1
1,12が用いられているが、これはテーパ部2aの成形と、
スプライン歯５等の成形の場合のダイスに与える負荷が
異なり、仮りに両ダイス11,12を一体化すると、チャン
ファ底部においてダイスにクラックを生じる恐れがある
からである。そこで予めダイスを２分割し、各ダイス毎
に異なる負荷を受けるようにすることで、上記不都合が
回避される。 次いで上記の成形された被加工物Ｗは、第２工程IIで第
３図に示す打抜き装置20にかけられる。この打抜き装置
20は、ダイス21の内周にスプライン歯が遊嵌する歯溝21
aを有し、パンチ22の先端外周にスプライン歯の幅より
若干狭い打抜き刃22aを有し、それ以外は上述と同様に
心金23,ノックアウト24を有して成る。そして被加工物
Ｗのスプライン歯５を、ダイス21の歯溝21aに挿入して
載置し、パンチ22の打抜き刃22aでスプライン歯後部を
押圧するのであり、これにより溝６の部分の押出壁2b′
が打抜き除去されて、第１図のIIに示すようになる。 更に上記の打抜き成形された被加工物Ｗは、第３工程II
Iで第４図に示すテーパ成形装置25にかけられる。この
テーパ成形装置25は、ダイス26の内周に各スプライン歯
に対応した凹部26aと溝に対応した凸部26bとを有し、凹
部26aの溝の底面には漏斗状テーパ面26fと、その下にス
トレート面26gが付けられ、その左右壁面に漏斗状テー
パ面26dが付けられ、凸部26bの表面に漏斗状テーパ面26
eが付けられている。またパンチ27の下端は、被加工物
Ｗのスプライン歯内側に嵌合するように形成され、ノッ
クアウト28の上端は環状を成す。そして被加工物Ｗを上
下逆に反転して心金29に嵌合した状態で、スプライン歯
５の後部をダイス26の凹部26aに、溝６の後部を凸部26b
に、それぞれ挿入してセットする。またノックアウト28
は、ストッパとしてダイス26の凹部テーパ面26dの所定
の位置に設置すると共にノックアウト28の外周は、ダイ
ス内径26hに嵌合され、被加工物Ｗ挿入時に、被加工物
Ｗの水平度を確保する。その後、パンチ27を反転した被
加工物Ｗのスプライン歯内側に嵌合して押圧する。 すると被加工物Ｗのスプライン歯５がダイス26の漏斗状
テーパ面26e,26fに案内されてダイス26の凹部26aに押込
められ、テーパ面26dにより両側に逆テーパ面5bが成形
され、同時に溝６のスプライン歯５に対応する部分に、
テーパ面26eにより後ろ下り底面6bが成形される。そし
てこの成形作業終了時に被加工物Ｗは、ノックアウト28
によりストップし、チャンファ5aとそれに対応した溝６
の前下り底面6aは加工されないのであり、こうして第１
図のIIIに示すようなスプラインピースの製品となる。 以上、本発明の加工方法の一実施例について述べたが、
IIおよびIIIの各工程では位置合わせが必要である。そ
のため自動化する場合は、位置合わせ手段を各装置に組
込めば良い。
以上の説明から明らかなように、本発明の冷間塑性加工
方法によれば、第１工程において、円錐状のテーパ部
と、ストレート形状のスプライン歯と、スプライン歯の
端部に形成するチャンファと、チャンファの個所の歯溝
に形成する前下り底面とが同時成形できるので、被加工
物素材はスプライン小径と略同一径の単純な環状のもの
でよく、素材の特別な前加工を不要にできる。 また環状素材より一気に第１工程においてスプラインピ
ース全体の形状が得られるから、以後の工程が大巾に簡
単となる。 また第１工程では、成形するスプライン歯に対して、そ
の端部に形成されるチャンファと，チャンファの個所に
形成される前下り底面とが同時成形され、また第３工程
では、スプライン歯の両側部に形成する逆テーパ面と，
逆テーパ面の個所の歯溝に形成する後ろ下り底面とが同
時成形されるようにしたので、スプライン歯加工部の相
互間における稜線のずれが無くなり、加工精度の向上が
図れると同時に、ダイス，位置合わせ手段が省略でき
る。 この結果、三次元的に複雑な形状を有するスプラインピ
ースを、工程，装置が少なく生産でき、生産ラインを大
幅に簡素化し、加えて加工精度の向上も図れる等の効果
が得られる。
方法によれば、第１工程において、円錐状のテーパ部
と、ストレート形状のスプライン歯と、スプライン歯の
端部に形成するチャンファと、チャンファの個所の歯溝
に形成する前下り底面とが同時成形できるので、被加工
物素材はスプライン小径と略同一径の単純な環状のもの
でよく、素材の特別な前加工を不要にできる。 また環状素材より一気に第１工程においてスプラインピ
ース全体の形状が得られるから、以後の工程が大巾に簡
単となる。 また第１工程では、成形するスプライン歯に対して、そ
の端部に形成されるチャンファと，チャンファの個所に
形成される前下り底面とが同時成形され、また第３工程
では、スプライン歯の両側部に形成する逆テーパ面と，
逆テーパ面の個所の歯溝に形成する後ろ下り底面とが同
時成形されるようにしたので、スプライン歯加工部の相
互間における稜線のずれが無くなり、加工精度の向上が
図れると同時に、ダイス，位置合わせ手段が省略でき
る。 この結果、三次元的に複雑な形状を有するスプラインピ
ースを、工程，装置が少なく生産でき、生産ラインを大
幅に簡素化し、加えて加工精度の向上も図れる等の効果
が得られる。
第１図は本発明の方法による加工工程を示す図、第２図
は第１工程の押出成形装置を示す断面図、第３図は第２
工程の打抜き装置を示す断面図、第４図は第３工程のテ
ーパ成形装置を示す断面図、第５図は本発明により成形
されるスプラインピースの適用例を示す断面図である。 Ｗ……被加工物、2a……テーパ部、2b……スプライン加
工部、５……スプライン歯、5a……チャンファ、6a……
前下り底面、6b……後ろ下り底面、10……押出成形装
置、20……打抜き装置、25……テーパ成形装置。
は第１工程の押出成形装置を示す断面図、第３図は第２
工程の打抜き装置を示す断面図、第４図は第３工程のテ
ーパ成形装置を示す断面図、第５図は本発明により成形
されるスプラインピースの適用例を示す断面図である。 Ｗ……被加工物、2a……テーパ部、2b……スプライン加
工部、５……スプライン歯、5a……チャンファ、6a……
前下り底面、6b……後ろ下り底面、10……押出成形装
置、20……打抜き装置、25……テーパ成形装置。
Claims (1)
- 【請求項１】外周にスプライン歯が形成された歯車本体
の一側に円錐状のテーパ部が段付き形成され、上記スプ
ライン歯には、凸歯の端部に噛合いを案内するチャンフ
ァと、両側部に抜止め用の逆テーパ面と、歯溝にはチャ
ンファの個所に前下り底面と、逆テーパ面の個所に後ろ
下り底面6bとが形成されているスプラインピースを、環
状素材より冷間塑性加工によって製造する方法におい
て、 第１工程で、同軸上に設けた２種類の押出成形用ダイス
とパンチとの間に環状素材を介在して押出成形加工によ
り、上記テーパ部と，ストレート形状のスプライン歯
と，スプライン歯に形成するチャンファと，チャンファ
の個所に形成する前下り底面とを同時成形し、 第２工程で、打抜き用ダイスとパンチとの間に第１工程
後の半成形品を逆向き状態に介在して打抜き加工により
スプライン歯加工部の外周に突出した押出壁を打抜き除
去し、 第３工程で、テーパ成形用ダイスとパンチとの間に第２
工程後の半成形品を同じく逆向き状態に介在して押出成
形加工により、スプライン歯加工部の両側部に形成する
逆テーパ面と，逆テーパ面の個所に形成する後ろ下り底
面とを同時成形してなることを特徴とするスプラインピ
ースの冷間塑性加工方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59213388A JPH0685972B2 (ja) | 1984-10-12 | 1984-10-12 | スプラインピ−スの冷間塑性加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59213388A JPH0685972B2 (ja) | 1984-10-12 | 1984-10-12 | スプラインピ−スの冷間塑性加工方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6192749A JPS6192749A (ja) | 1986-05-10 |
| JPH0685972B2 true JPH0685972B2 (ja) | 1994-11-02 |
Family
ID=16638372
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59213388A Expired - Lifetime JPH0685972B2 (ja) | 1984-10-12 | 1984-10-12 | スプラインピ−スの冷間塑性加工方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0685972B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR3032638A1 (fr) * | 2015-02-17 | 2016-08-19 | Roehm Gmbh | Mandrin porte-foret |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4368394B2 (ja) * | 2007-08-10 | 2009-11-18 | 愛知機械工業株式会社 | クラッチギヤ製造装置およびクラッチギヤ製造方法 |
| DE102015015411B4 (de) * | 2015-11-27 | 2018-05-24 | Diehl Metall Stiftung & Co. Kg | Verfahren zur Herstellung eines Doppelkonus-Synchronrings |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5917376B2 (ja) * | 1981-07-31 | 1984-04-20 | 株式会社島津製作所 | 試験片変形量測定装置 |
-
1984
- 1984-10-12 JP JP59213388A patent/JPH0685972B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR3032638A1 (fr) * | 2015-02-17 | 2016-08-19 | Roehm Gmbh | Mandrin porte-foret |
| US10099296B2 (en) | 2015-02-17 | 2018-10-16 | Roehm Gmbh | Drill chuck |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6192749A (ja) | 1986-05-10 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |