JPH0685846B2 - 濾過材 - Google Patents

濾過材

Info

Publication number
JPH0685846B2
JPH0685846B2 JP16919589A JP16919589A JPH0685846B2 JP H0685846 B2 JPH0685846 B2 JP H0685846B2 JP 16919589 A JP16919589 A JP 16919589A JP 16919589 A JP16919589 A JP 16919589A JP H0685846 B2 JPH0685846 B2 JP H0685846B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
filter
entangled
multifilament
wound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP16919589A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0332713A (ja
Inventor
晴彦 川本
勝夫 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP16919589A priority Critical patent/JPH0685846B2/ja
Publication of JPH0332713A publication Critical patent/JPH0332713A/ja
Publication of JPH0685846B2 publication Critical patent/JPH0685846B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filtering Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、水,溶剤,油などの液体中や空気などの気体
中の不純物粒子除去用のカートリッジフィルターなどと
して用いる濾過材に関するものである。
従来の技術 一般にカートリッジフィルターは、上記のように水,溶
剤,油などの液体や、空気などの気体中の不純物粒子を
濾過する濾過材として用いられ、その使用態様および構
造はおよそ次のとおりである。
すなわち、金属製,プラスチック製などのフィルターハ
ウジングに濾過材としてカートリッジフィルターを装着
する。ハウジングは、ヘッド部とサンプル部からなり、
カートリッジフィルターの上端部と下端部とを完全にシ
ールできる構造で、液体または気体はカートリッジフィ
ルターの外壁面から外側から内側へ通過して濾過され、
使用寿命に応じてこのカートリッジフィルターを交換す
るのである。このカートリッジフィルターは、金属製,
プラスチック製などのほぼ直径30mmの有孔ボビン(孔あ
き中空円筒)に紡績糸などを巻付けたもので、外径はほ
ぼ65mmで、長さは10,20あるいは30インチのものが規格
品として使用されている。
従来、カートリッジフィルターの巻糸としては、ポリプ
ロピレン,ナイロン,綿,レーヨン,アセテートなどの
短繊維の紡績糸(全繊度:3000〜8000デニール、撚数:10
0〜150T/M)が使用されており、濾過する対象物の粒度
に応じて巻密度あるいは巻パターンを種々変更して対処
している。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、従来のカートリッジフィルターでは、除
去すべき粒子径の濾過物を効率よく濾過することが困難
で、定められた粒子径の濾過物を濾過しようとすると、
目詰まりが早く起こり持続性が劣り、さらに短繊維の撚
糸構造により、使用中に単繊維状毛羽の切断,脱落が生
じやすく、それにより濾過系の逆汚染を起こしがちであ
る。
一方、上記のような問題を解決する目的で、長繊維のマ
ルチフィラメントを用いたカートリッジフィルターが市
販され、また合成樹脂重合体マルチフィラメントに捲縮
加工を施し、巻糸として用いたカートリッジフィルター
が開示されている(特開昭58−24318号公報)。このよ
うなカートリッジフィルターは、長繊維マルチフィラメ
ントを用いていることにより、たしかに使用中に単繊維
状毛羽の切断,脱落が起こらず、濾過系の逆汚染が発生
することはなく、また従来の紡績糸を巻糸としたカート
リッジフィルターに比べ、目詰まりなどが早く起こら
ず、若干持続性が延びる利点がある。しかし、長繊維マ
ルチフィラメントに捲縮加工(たとえば仮撚加工)を施
しただけの巻糸を用いて、巻密度の調整だけで除去すべ
き粒子径の濾過物を効率よく、完全に濾過することは難
しい。これは、除去すべき粒子径の濾過物が、捲縮加工
して巻取ったカートリッジフィルターの糸の空隙を通過
する際に、マルチフィラメント間で除去されるという機
構から、使用開始当初は良いが、長時間の使用ととも
に、目詰まり,あるいは除去効率の低下が著しくなり、
使用不可能になるからである。
たとえば従来の紡績糸を巻きつけたカートリッジフィル
ターおよび捲縮加工を施した長繊維マルチフィラメント
を巻きつけたカートリッジフィルターを用い、工場水に
酸化鉄を50mg/の濃度で分散させた水を濾過した後、
これらのカートリッジフィルターを外層部から内層部へ
解舒して観察したところ、紡績糸を巻きつけたカートリ
ッジフィルターは紡績糸の毛羽部分に酸化鉄や黄褐色の
水垢が付着して濾過が進行しており、一方捲縮加工を施
した長繊維マルチフィラメントを巻きつけたカートリッ
ジフィルターは、長繊維マルチフィラメントの糸径の約
1/3程度が黄褐色に着色して濾過が進行していた。しか
し黄褐色の着色が認められない紡績糸の撚部分およびマ
ルチフィラメントの糸内部、すなわち繊維と繊維が重な
り合っている部分では、全く濾過は行なわれていない。
本発明は、上記の問題を解決するもので、微粒子径の濾
過物を効率よく、しかも長時間にわたって捕捉可能な濾
過材を提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の濾過材は、熱可塑性
合成繊維マルチフィラメントの仮撚加工糸からなる芯糸
を備え、この芯糸の回りに合成繊維マルチフィラメント
の捲縮を有しない飾糸により表面に多数のループを形成
し、構成フィラメントが互いに交絡している交絡糸が有
孔ボビンに巻き付けられてなるものである。
作用 上記構成により本発明の濾過材は、表面に多数のループ
を有する熱可塑性合成繊維マルチフィラメントの交絡糸
を用いているので、多数のループで微粒子を効率よく捕
捉し、かつ使用中に繊維状毛羽の切断脱落が起こらず、
濾過系の逆汚染などが発生せず、しかも撚を形成してい
ないので目詰まりなども起りにくく、長時間使用でき
る。特に、表面に多数のループを有する熱可塑性合成繊
維マルチフィラメントの交絡糸として、芯糸が仮撚加工
糸からなり、表面のループ形成糸が捲縮を有しない飾糸
からなるものを用いた場合、前記芯糸が仮撚加工糸の捲
縮により崇高で、濾過抵抗も低く、しかも濾過効率がす
ぐれている。
実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例の濾過材の一部切欠き平面
図、第2図は同濾過材に用いた交絡糸の概略平面図であ
る。第1図および第2図において、濾過材1は、周面に
多数の孔を有する有孔ボビン2と、この有孔ボビン2に
熱可塑性合成繊維マルチフィラメントの交絡糸3を巻き
つけた巻糸層4とで形成している。この交絡糸3は、熱
可塑性合成繊維マルチフィラメントを用いた芯糸3Aと表
面のループ形成糸3Bとからなっている。
前記交絡糸3は、第3図に示す装置により製造すること
ができる。熱可塑性合成繊維マルチフィラメントからな
る芯糸3Aと表面のループ形成糸3Bとを、それぞれフィー
ドローラ5Aと5Bから空気噴射ノズル6に、デリバリーロ
ーラ7との間でのオーバーフィード率が芯糸3Aよりルー
プ形成糸3Bの方が大きい条件で導入して流体攪乱処理に
より交絡させ、巻取ローラ8により巻取る。熱可塑性合
成繊維マルチフィラメントとしては、ポリアミド系,ポ
リエステル系,ポリアクリル系およびポリオレフィン系
などの熱可塑性合成繊維マルチフィラメントを用いる。
空気噴射ノズル6による流体攪乱処理において、芯糸3A
とループ形成糸3Bとのフィードローラ5A,5Bとデリベリ
ーローラ7との間のオーバーフィード率は、芯糸3Aで+
3%〜+30%であり、ループ形成糸3Bで+10%〜300%
である。芯糸3Aのオーバーフィード率が+3%未満の場
合、空気噴射の作用をほとんど受けず、マルチフィラメ
ントの開繊が不十分であるのでループ形成糸3Bとの交絡
が十分行なわれにくく、オーバーフィード率が+30%を
越える場合、空気噴射によるマルチフィラメントの開繊
は起こるものの、開繊が大きすぎて交絡時に糸揺れなど
が起こって安定した交絡糸を得ることが難しい。またル
ープ形成糸3Bのオーバーフィード率が+10%未満の場
合、形成するループが小さく、濾過材として用いたと
き、目詰まりが起こりやすく、使用寿命が短かくなる傾
向があり、オーバーフィード率が+300%を越える場
合、形成するループが大きすぎ、濾過材として用いたと
き微粒子の除去が難しくなる。空気噴射ノズル6による
流体攪乱処理,すなわち交絡処理の際の芯糸3Aとループ
形成糸3Bの糸条形態は、無捲縮のレギュラー糸や捲縮を
有する仮撚加工糸など任意のものを、必要に応じて選択
することができる。
前記交絡糸3の有孔ボビン2への巻きつけは、たとえば
センタードライブ方式などによりトラバース機構を備え
た巻取機で積層巻きなどの形態で巻取ればよい。
上記の濾過材1は、表面に多数のループを有する熱可塑
性合成繊維マルチフィラメントの交絡糸3を有孔ボビン
2に巻きつけたものであるので、交絡糸3の表面のルー
プにより被濾過液中の微粒子を効率よく捕捉でき、使用
中に繊維状毛羽の切断,脱落が起こらず、濾過系の逆汚
染などが発生せず、しかも撚を形成していないので目詰
まりも起こりにくく、長時間にわたって使用できた。特
に芯糸3Aとして捲縮を有する仮撚加工糸を用い、ループ
形成糸3Bとして無捲縮のレギュラー糸からなる飾糸を用
いた交絡糸3は、芯糸3Aが捲縮により嵩高で、濾過抵抗
も低く、微粒子の捕捉性能もすぐれ、濾過効率が非常に
良好であった。
以下具体的な実施例および比較例について説明する。
ポリエチレンテレフタレート高配向未延伸マルチフィラ
メント系(複屈折50×10-3,比重1.38)230デニール/48
フィラメントを供給速度65m/min,引取速度100m/min(速
度比1:1.54),仮撚温度225℃で仮撚加工して、150デニ
ール/48フィラメントの仮撚加工糸を得た。この仮撚加
工糸2本を引揃えて芯糸3Aとし、一方無捲縮のポリエチ
レンテレフタレート延伸マルチフィラメント糸150デニ
ール/48フィラメントを4本引揃えてループ形成糸3Bと
し、第3図に示す装置において、空気噴射ノズル6とし
てエアーノズルへマジェット341タイプ(ヘバーライン
社製)を用い、芯糸3Aのオーバーフィード率を+10%、
ループ形成糸3Bのオーバーフィード率を+150%で、空
気圧7kg/cm2,加工速度100m/min、で交絡させ、交絡糸3
を得た。この交絡糸3を用いて、センタードライブ方式
の巻取機により直径30mmの有孔ボビン2に巻径65mm,長
さ10インチで、1ミクロン用,5ミクロン用,10ミクロン
用として巻密度を3種類変えて巻きつけて、濾過材3本
を作製した。
比較例1 上記実施例の交絡糸3に代えて、ポリエチレンテレフタ
レートマルチフィラメント150デニール/48フィラメント
の仮撚加工糸の6本引揃え糸を、実施例と同様の方法お
よび条件で有孔ボビンに巻きつけて濾過材3本を作製し
た。
比較例2 上記実施例の交絡糸3に代えて、ポリエチレンテレフタ
レート短繊維2デニール,76mmと3デニール,76mmとを1:
1の比で混合し、常法により紡績した2番手の紡績糸
を、実施例と同様の方法および条件で有孔ボビンに巻き
つけて濾過材3本を作製した。
上記の実施例および比較例1,2で作製した濾過材の、巻
密度,通水圧損および濾過性能の評価結果を第1表に示
した。
(i) 巻密度:有孔ボビンに巻きつけた巻糸の真の体
積を、巻糸層の見掛けの体積で除して算出した。
(ii) 通水圧損:濾過材を濾過機に取付け、水30/m
inの流量を得るに必要な圧力(kg/cm2)を求めた。
(iii) 除去率および通水ライフ:原水として、1ミ
クロン用性能試験に飲料用水道水1に市販カオリン:
平均粒子径1.06μmを200mgの割合で分散させたものを
用い、5ミクロン用性能試験に同飲料用水道水に市販カ
オリン:平均粒子径4.96μmを200mg/の割合で分散さ
せたものを用い、10ミクロン用性能試験に同飲料用水道
水に市販カオリン:平均粒子径11.1μmを200mg/の割
合で分散させたものを用いた。この原水を8/minの流
量で各濾過材に通水し、初期圧力が1.5kg/cm2に達した
時点のカオリン除去率(%)および通水ライフ(通水時
間)を求めた。
第1表に示す結果から明らかなように、本実施例の濾過
材は交絡糸3の全繊度が各比較例の巻糸より太いにもか
かわらず、表面に多数のループを有するとともに芯糸2
が捲縮を有する仮撚加工糸であることから巻密度が小さ
く、通水圧損が低く、濾過性能が非常にすぐれていた。
各比較例の濾過材は特に通水ライフが短く、通水圧損も
大きかった。
発明の効果 以上のように本発明の濾過材においては、熱可塑性合成
繊維マルチフィラメントからなる表面に多数のループを
有する交絡糸を有孔ボビンに巻きつけて形成したもので
あり、少ない糸量でも交絡糸の表面の多数のループによ
り微粒子を効率よく捕捉し、使用中に繊維状毛羽が切
断,脱落して濾過系の逆汚染を起こすようなことが発生
せず、目詰まりも起りにくく、濾過抵抗も小さく長時間
にわたって使用できるなどの格別の効果を奏し、カート
リッジ用濾過材として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の濾過材の一部切欠き平面
図、第2図は同濾過材に用いた交絡糸の概略平面図、第
3図は同濾過材に用いた交絡糸を製造するための装置で
ある。 2……有孔ボビン、3……交絡糸、3A……芯糸、3B……
ループ形成糸。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性合成繊維マルチフィラメントの仮
    撚加工糸からなる芯糸を備え、この芯糸の回りに合成繊
    維マルチフィラメントの捲縮を有しない飾糸により表面
    に多数のループを形成し、構成フィラメントが互いに交
    絡している交絡糸が有孔ボビンに巻き付けられてなる濾
    過材。
JP16919589A 1989-06-30 1989-06-30 濾過材 Expired - Lifetime JPH0685846B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16919589A JPH0685846B2 (ja) 1989-06-30 1989-06-30 濾過材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16919589A JPH0685846B2 (ja) 1989-06-30 1989-06-30 濾過材

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6047611A Division JP2505374B2 (ja) 1994-03-18 1994-03-18 濾過材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0332713A JPH0332713A (ja) 1991-02-13
JPH0685846B2 true JPH0685846B2 (ja) 1994-11-02

Family

ID=15881978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16919589A Expired - Lifetime JPH0685846B2 (ja) 1989-06-30 1989-06-30 濾過材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0685846B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6607712B2 (ja) * 2015-06-24 2019-11-20 オルガノ株式会社 空気浄化装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0332713A (ja) 1991-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6054216A (en) Meltblown yarn
KR960016857B1 (ko) 원통상 필터
US4661249A (en) Prefilter device for polymeric material
US20060278574A1 (en) Fluid treatment element
JP2791775B2 (ja) 不織布巻込積層型カートリッジフィルター
JP2505374B2 (ja) 濾過材の製造方法
JP4164989B2 (ja) フィルターカートリッジ
JPH0685846B2 (ja) 濾過材
US5334451A (en) Continuous filament yarn precoat septum
EP1153641B1 (en) Filter cartridge and yarn for a filter media
JP3861520B2 (ja) 筒状フィルター
EP0487643B1 (en) Precoat septum with a continuous filament yarn
JPH0719540Y2 (ja) 濾過筒
JPS6255888B2 (ja)
KR890005272B1 (ko) 개량된 카트리지 여과재용 섬유의 제조방법
JP3419844B2 (ja) カートリッジフィルターおよびその製造方法
JPH0518614U (ja) カートリツジフイルター
JPH0691105A (ja) カートリッジフィルター
JPH0445810A (ja) カートリッジフィルター
JPH07328357A (ja) ▲ろ▼過材とその製造方法
JP2001512082A (ja) エアジェットによる繊維引き取り
JPH067767Y2 (ja) 濾過材
JP3705586B2 (ja) シリカ繊維をワインドしたフィルターカートリッジ
GB2082466A (en) High performance fibrillated film wound filter cartridge
JPH02191719A (ja) 複合繊維及び高密度繊維構造物