JPH0518614U - カートリツジフイルター - Google Patents

カートリツジフイルター

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JPH0518614U
JPH0518614U JP7330791U JP7330791U JPH0518614U JP H0518614 U JPH0518614 U JP H0518614U JP 7330791 U JP7330791 U JP 7330791U JP 7330791 U JP7330791 U JP 7330791U JP H0518614 U JPH0518614 U JP H0518614U
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JP
Japan
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slit
filtration
nonwoven fabric
cartridge filter
layered
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Application number
JP7330791U
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English (en)
Inventor
守 崎久保
修 前戸
靖史 森本
Original Assignee
ダイワボウ・クリエイト株式会社
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 円筒状のカートリッジタイプのフィルターに
おいて、濾過ライフを損なうことなく、微粒子の捕集率
を高め、濾過精度を向上させる。 【構成】 0.5デニール以下の極細繊維が50重量%
以上含有してなる不織布をスリットして細幅のスリット
不織布(4)となし、このスリット不織布(4)を数枚
重ね合わせて層状スリット不織布(2)となし、この層
状スリット不織布(2)を多孔性芯筒(3)上に糸巻き
タイプのように巻き付けてカートリッジフィルター
(1)となした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、液体の濾過に好適な円筒状のカートリッジタイプのフィルターに関 するものである。
【0002】
【従来の技術】
円筒状のカートリッジタイプのフィルターは、製薬工業、電子工業等で使用さ れる精製水の濾過や食品工業でのアルコール飲料の製造工程における濾過あるい は自動車工業での塗装剤の濾過等の様々な分野で使用されている。
【0003】 例えば多孔性芯筒に通常の紡績糸、紡毛糸または篠糸を巻き付けたものが実開 昭61−121922号公報に、不織布シートを巻き付けたものが特公平1−5 3565号公報に記載されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、多孔性芯筒に通常の紡績糸や紡毛糸を巻き付けた糸巻きタイプ ものは通液性が良く製造コストが低廉であるが、一方では濾過液が主として糸格 子間の比較的大きな空隙路を通るため、高精度な濾過用としては不向きであり、 更に良好な初期濾過効率のカートリッジフィルターを得ることが困難である。ま た、多孔性芯筒上に不織布を広い幅のままノリ巻き状態に巻いたカートリッジフ ィルターは、フィルターの最外層が平面的となり、濾過精度は巻き付け密度を上 げることによってある程度向上させることができるものの、濾過ライフが短くな る。このように一般的に濾過精度と濾過ライフは相反する性質を有し、一方を向 上させると他方が低下することが避けられない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、通液性が良いという糸巻きタイプの利点と不織布の高濾過精度に着 目し、細幅に裁断したスリット不織布を巻回して濾過層となし、従来のカートリ ッジフィルターの課題を解決した。 即ち本考案のカートリッジフィルターは、0.5デニール以下の極細繊維が少 なくとも50重量%含有してなる目付20〜40g/m2、幅が5〜15mmのスリッ ト不織布を数枚重ね合わせてなる層状スリット不織布を、巻き密度0.18〜0 .30g/cm3 で多孔性芯筒上に巻回してカートリッジフィルターの濾過層となし たことを特徴としているものである。
【0006】 多孔性芯筒としては、ポリプロピレン製などのプラスチック、金属、セラミッ クスなど任意のものを使用できるが、コストの点からポリプロピレン製などのプ ラスチック製成形品が好ましい。大きさや形状は、濾過装置のサイズや形式に合 わせて作られ、孔の大きさは特定を要せず、例えば3〜5mm角の一般的な矩形孔 が列設された多孔性芯筒を適用することができる。
【0007】 0.5デニール以下の極細繊維は、分割型複合繊維を分割することによって得 ることができる。構成成分としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポ リ4−メチルペンテン−1、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン− 酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系重合体もしくは共重合体、ポリエチレ ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系重合体もし くは共重合体、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12等のポリアミド系重合 体もしくは共重合体等の中から適宜選択することができるが、上記に限定するも のではない。また、繊維断面形状も種々考えられ、特に限定するものではないが 放射線状型が好ましい。極細繊維を50重量%以上含有させることにより、粒子 直径がミクロンオーダーの微細な異物を精度よく濾過することができる。
【0008】 上記分割型複合繊維をカード法、クロスレイヤー法、ランダムウェバー法、湿 式抄造法、乾式または湿熱接着法、ニードルパンチ法、高圧液流法等により不織 布となすが、この時点で分割が不十分のものは更にニードルパンチ処理、高圧液 流処理、超音波処理等の処理を施す。また、不織布には50重量%未満の他繊維 を混綿してもよい。混合する他繊維としては綿、麻等の天然繊維、レーヨン等の 半合成繊維、上記重合体もしくは共重合体等を用いた合成繊維が挙げられ、これ らの中からカートリッジフィルターの使用用途に応じて適宜選択するとよい。
【0009】 スリット不織布となる不織布の目付は20〜40g/m2が好ましく、目付が20 g/m2未満では不織布の地合いムラが生じ、濾過精度の向上が期待できず、40g/ m2を超えると数枚重ねて層状スリット不織布となした場合、嵩ばってしまい濾過 精度の向上が期待できない。スリット不織布は上記不織布を長手方向にスリッタ ーなどを用いて幅5〜15mmに裁断したものを使用するとよい。このスリット不 織布の幅が5mm未満であると細すぎ、15mmを超えると巻回時にスリット不織布 が捩じれて折れ曲がりやすく、濾過精度の低下を招く。
【0010】 このスリット不織布を数枚、好ましくは2〜4枚以上重ね合わせて層状スリッ ト不織布となす。このようにスリット不織布を数枚重ねて層状とすることにより スリット不織布間の空隙が濾過に効率よく利用でき、濾過表面積が非常に大きく なる。しかし層状スリット不織布の目付が40g/m2未満であると濾過ライフは長 くなるが濾過精度の向上が期待できず、150g/m2を超えると濾過精度は向上す るが濾過ライフの低下を招くことになる。濾過ライフと濾過精度のバランスを考 慮すると、層状スリット不織布の目付は40〜150g/m2が望ましい。
【0011】 このような目付の層状スリット不織布を上記多孔性芯筒上に巻き付けることに よって本考案のカートリッジフィルターを得ることができる。巻き付け時の巻き 密度は、0.18〜0.30g/cm3 が好ましく、巻き密度が0.18g/cm3 未満 であると濾過精度が期待できず、0.30g/cm3 を超えると濾過ライフの低下を 招くことになる。
【0012】
【作用】
スリット不織布を数枚重ね合わせてなる層状スリット不織布を多孔性芯筒上に 巻き付けてカートリッジフィルターとなすことにより、濾過液がスリット不織布 間の層状隙間に流れて微粒子の捕捉に不織布が有効に活用され、濾過精度の向上 につながり、また濾過表面積が従来よりも大幅に増加し、しかも目詰まりしにく くなるため濾過ライフを長くする。
【0013】
【実施例】
図1は、本考案の実施例を示したカートリッジフィルター(1) の斜視図、図2 は層状スリット不織布(2) の一実施例の断面図を示している。 図3に示す繊維断面(但し、16分割)を有し、図中(6) のA成分としてポリ プロピレン、図中(7) のB成分としてポリ4−メチルペンテン−1コポリマーを 配し、溶融紡糸し、延伸後、切断することにより太さ3デニール、長さ45mmの 分割型複合繊維(5) を得た。この複合繊維(5) を100重量%用いてカード機に よりカードウェッブとした後、吐出水圧80kg/cm2、速度2m/min の高圧液体流 で表裏各2回処理し、目付20g/m2の不織布とした。得られた不織布の複合繊維 (5) は各成分に分割され、0.19デニールの極細繊維となっていた。
【0014】 この不織布を幅10mmにスリットして長尺のスリット不織布(4) となしたもの を3枚重ね合わせ目付60g/m2の層状スリット不織布(2) とした。この層状スリ ット不織布(2) を外径32mm、長さ250mmのポリプロピレン製多孔性芯筒(3) の上に巻き密度が0.18g/cm3 となるように外径が65mmまで巻き付けてカー トリッジフィルター(1) となした。
【0015】 [比較例1] 太さ3デニール、長さ45mmのポリプロピレン繊維をリング紡 績により綿番手1.2S の糸となし、この糸を実施例と同じ多孔性芯筒上に外径 が65mmになるまで巻き付けて糸巻きタイプのカートリッジフィルターとなした 。
【0016】 [比較例2] 実施例1で得た分割型複合繊維(5) を用いて実施例1同様の方 法で目付60g/m2の極細繊維不織布とし、この不織布を実施例1と同じ多孔性芯 筒上に外径が65mmになるまでノリ巻き状に巻き付けてカートリッジフィルター となした。
【0017】 実施例および比較例1、2のカートリッジフィルターの濾過性能評価を行った 結果を表1に示す。
【0018】 尚、濾過性能は次のようにして評価した。 濾過ライフ(l):濃度200ppmに調整された試験用ダスト(関東ローム 、JIS8種、平均粒径8μm)の懸濁液を均一に攪拌しながら、各カートリッ ジフィルターの外側から中空部に向かって10l/min を維持するための通水圧力 が2.0kg/cm2となった時の総通水量で評価する。 濾過精度(μm):上記のようにして得られた清浄水を採取し、超遠心式自動 粒度分布測定装置(堀場製作所製)で狭雑粒子の径を測定し、その最大粒子径で 評価する。 初期濾過効率(%):上記懸濁液を1l採取し、乾燥後のダスト重量をAとし 、濾過開始1分経過後の清浄水を1l採取し、乾燥後のダスト重量をBとして、 初期濾過効率(%)=[(A−B)/A]×100の式より算出した。
【0019】
【表1】
【0020】
【考案の効果】
このように本考案のカートリッジフィルターは、0.5デニール以下の極細繊 維が少なくとも50重量%含有してなる目付20〜40g/m2、幅が5〜15mmの スリット不織布(4) を数枚重ね合わせてなる層状スリット不織布(2) が、巻き密 度0.18〜0.30g/cm3 で多孔性芯筒(3) 上に巻回されてなるものであるか ら、極細繊維含有不織布による良好な濾過精度が維持されるとともに外周面側か ら多孔性芯筒(3) に向かって圧送された被濾過液は、層状スリット不織布(2) の 繊維間のみならず重ね合わされたスリット不織布(4)(4)間にも流入し、スリット 不織布の全てが濾過作用に関与するから濾過面積が非常に大きくなり、早期に目 詰まりすることがなく、濾過ライフをも向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のカートリッジフィルターの斜視図であ
る。
【図2】層状スリット不織布の断面図である。
【図3】分割型複合繊維の断面図を示した一例である。
【符号の説明】
1 カートリッジフィルター 2 層状スリット不織布 3 多孔性芯筒 4 スリット不織布 5 分割型複合繊維 6 A成分 7 B成分

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.5デニール以下の極細繊維が少なく
    とも50重量%含有してなる目付20〜40g/m2、幅が
    5〜15mmのスリット不織布を数枚重ね合わせてなる層
    状スリット不織布が、巻き密度0.18〜0.30g/cm
    3 で多孔性芯筒上に巻回されていることを特徴とするカ
    ートリッジフィルター。
JP7330791U 1991-08-20 1991-08-20 カートリツジフイルター Pending JPH0518614U (ja)

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