JPH0685026B2 - 回転多面鏡 - Google Patents

回転多面鏡

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JPH0685026B2
JPH0685026B2 JP61238932A JP23893286A JPH0685026B2 JP H0685026 B2 JPH0685026 B2 JP H0685026B2 JP 61238932 A JP61238932 A JP 61238932A JP 23893286 A JP23893286 A JP 23893286A JP H0685026 B2 JPH0685026 B2 JP H0685026B2
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polygon mirror
ceramics
lubricant
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rotary polygon
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/08Mirrors
    • G02B5/09Multifaceted or polygonal mirrors, e.g. polygonal scanning mirrors; Fresnel mirrors

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、レーザービームプリンターや光学機械等にお
いて使用される反射鏡である回転多面鏡に関するもので
ある。
(従来の技術) この種の回転多面鏡(ポリゴンミラーとも呼ばれる)は
レーザービームを反射させるものとして最近注目を集め
ているものであるが、その円周を等分割した多面鏡構造
を有して、レーザービームプリンターの感光ドラムにレ
ーザービームを走査させたり、逆に紙面や鋼板上をレー
ザービームで走査し文字や欠陥等を識別するために、駆
動モータにより非常な高速で回転させて使用されるもの
である(第7図参照) 従来のこの種の回転多面鏡の構造としては、特にその反
射鏡部分が耐熱性及び高速回転に対する強度を確保する
ためにアルミニウム等の金属によって形成されている場
合が多く、またその中心部には回転軸を挿通・固定し
て、この回転軸を利用して高速回転されるようなってい
る。すなわち、この回転多面鏡は、その荷重が回転軸に
掛るようになっているのであり、その使用時にあっては
荷重がこの回転軸に集中して掛ることになり、回転軸の
材質・構造を相当限定しないと必要な高速回転に耐えら
れないものである。
換言すれば、回転軸を利用した回転多面鏡にあっては、
この回転多面鏡の荷重を一つの回転軸によって支持する
のであるから、その回転軸の軸受部分において摩擦が余
り生じないようにするための工夫が必要となって構造上
複雑になるとともに、高速回転させる必要上から容易に
は摩耗しないような材料を選定しなければならない。こ
のため、構造上あるいは材料上の工夫をしても、従来の
この種の回転軸によって荷重を支持する形式の回転多面
鏡にあっては、最高回転数が16000rpm程度と比較的低く
限定されているものであった。しかしながら、近年の技
術の発達により回転多面鏡の回転数はさらに一層の高速
化、例えば30000rpm以上の回転数が要求されてきてい
る。
このような実状に対処すべく、本発明の発明者が鋭意研
究してきた結果、この種の回転多面鏡の支持構造を、従
来の軸受による支持構造に代えて回転多面鏡の上下面の
内、いずれか少なくとも一方の面でスラスト荷重を支え
るとともに、その支持部分に耐摩耗性に優れたセラミッ
クスを採用することにより、この種の回転多面鏡の回転
数を近年要求されてきている如き極めて高速域での回転
が可能となる回転多面鏡を得ることができることを新規
に知見し、本発明を完成したのである。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は以上の実状に鑑みてなされたもので、その解決
しようとする問題点は、高速回転される回転多面鏡の回
転数の限界であり、またその耐久性の問題である。
そして、本発明の目的とするところは、30000rpm以上の
回転をも充分行なうことができるとともに、耐摩耗性・
耐久性に優れた回転多面鏡を簡単な形状によって提供す
ることにある。
(問題点を解決するための手段) 以上の問題点を解決するために本発明が採った手段は、
実施例に対応する第1図〜第6図を参照して説明する
と、 外周面に反射鏡(11)が設けられて、その上下面のいず
れか少なくとも一方の面が、スラスト荷重を支持する面
であり、このスラスト荷重を支持する面の少なくとも一
部がセラミックス(20)によって形成されてなる平板状
の回転多面鏡(10)において、 前記セラミックス(20)を、気孔率10〜60容量%の開放
気孔を有する三次元網目構造の多孔質焼結体として、か
つ前記開放気孔中に潤滑剤を充填したものにて構成する
とともに、 そのスラスト荷重を支持する面に、深さ3〜50μmの動
圧グルーブ溝(21)を設けてなることを特徴とする回転
多面鏡(10)、 である。
すなわち、本発明に係る回転多面鏡(10)は、従来のよ
うに回転軸(12)のみによって支持するものではなく、
第1図に示すように、その上下面のうちいずれか少なく
とも一方の面をスラスト荷重を支持する面としたもので
あり、当該回転多面鏡(10)の荷重の支持を、当該回転
多面鏡(10)の上下面のうちいずれか少なくとも一方の
面によって行なうようにしたものである。なお、第1図
に示した回転多面鏡(10)の回転軸(12)は、荷重を支
持するために配置してあるのではなく、回転多面鏡(1
0)自体の回転中心を規定するために使用されるもので
あり、この回転軸(12)は事実上回転多面鏡(10)の荷
重を全く支持していないものである。
なお、回転多面鏡(10)におけるスラスト荷重を支持す
る面としては、第1図及び第2図に示したように、一面
のみを対象とする場合もあるが、当該回転多面鏡(10)
の回転軸方向が、例えば水平に位置する場合等のような
ときには、第3図〜第5図に示すように、当該回転多面
鏡(10)の両面がスラスト荷重を支持する面となるよう
にして実施してもよいものである。
また、本発明にあっては、このスラスト荷重を支持する
面の一部がセラミックス(20)によって形成されている
のである。このスラスト荷重を支持する面の少なくとも
一部をセラミックス(20)によって形成する理由は、こ
のセラミックス(20)によって接触摺動時の耐摩耗性を
付与し、耐久性を向上させるのが目的であるから、少な
くとも荷重の掛る部分をセラミックスによって構成すれ
ばよいからである。従って、スラスト荷重を支持する面
に対してセラミックス(20)を形成する構造としては種
々な構造が考えられるのであり、第1図及び第2図に示
したような片面でしかも中側部分にこのセラミックス
(20)を形成する場合は勿論のこと、第3図に示したよ
うに反射鏡(11)及び中心部分を金属アルミニウムによ
って形成し、その両面に部分的に形成して実施してもよ
いものである。また、第4図及び第5図に示したよう
に、反射鏡(11)が形成される周囲部分を金属アルミニ
ウムによって形成し、その中心部をセラミックス(20)
によって形成することも勿論可能である。
上記いずれの場合も、金属アルミニウムと各セラミック
ス(20)との接合は、単なる接着によって行なってもよ
いし、またネジあるいはピン等の機械的手段によって行
なってもよいものである。さらには、この回転多面鏡
(10)は、その全体をセラミックス(20)によって形成
することもできるものである。
このようなセラミックス(20)の材料としては種々なも
のが適用でき、中でもAl2O3、SiO2、ZrO2、SiC、TiC、T
aC、B4C、Cr3C2、Si3N4、BN、TiN、AlN、TiB2、CrB2、Z
rB2、コージェライト、ムライト、TiO2あるいはこれら
の化合物から選ばれるいずれか少なくとも1種を主とし
て含有するものを適用することができる。これら具体的
に列記したセラミックス材料は、この種の回転多面鏡
(10)としての耐久性を確保する上、あるいは加工上及
び材料を容易に入手することができる等の種々な利点が
あるものである。そして、このような材料によって形成
されるセラミックス(20)としては、多孔質のものを採
用して、その場合気孔中に潤滑剤を充填したものである
ことが必要である。開放気孔中に充填した潤滑剤によっ
て接触摺動時における摩擦力の発生を低減することがで
きるからである。従って、セラミックス(20)として多
孔質のものを採用するとともに、開放気孔中に潤滑剤の
充填を容易に行なえるように、各開放気孔が三次元網目
構造のものであることが必要なのである。
前記回転多面鏡(10)に使用されるセラミックス(20)
として開放気孔中に潤滑剤を充填した多孔質のものが必
要な理由は、一般にセラミックス(20)はそれ自体では
耐摩耗性に優れるが、自己潤滑性に乏しい性質を有して
いて、摩擦係数が比較的大きい欠点を有しているのに対
し、開放気孔中に潤滑剤を充填した多孔質セラミックス
(20)は、その開放気孔中に充填された潤滑剤によって
自己潤滑性を付与することができるからである。
この場合、このセラミックス多孔質体の気孔率は10〜60
容量%であることが必要である。その理由は、気孔率が
10容量%よりも小さいと、潤滑剤を充填しても、それら
の潤滑性を有する気孔面積よりもセラミックス(20)の
摺動面積の方が大きいため、潤滑剤の効果が充分発揮で
きないためである。一方、開放気孔の気孔率が60容量%
よりも大きいと、潤滑性の効果は充分であるが、逆にセ
ラミック多孔質体の強度が低下し、耐荷重性が低下する
からであり、なかでも気孔率は20〜50容量%であること
がより好適である。
また、この多孔質セラミックス(20)に形成されている
開放気孔の径は、10μm以下であることが好適である。
その理由は、各気孔径が10μm以上であると、前述した
ように当該開放気孔内に対する潤滑剤の充填作業性は充
分であるが、逆にセラミック多孔質体自体の強度が低下
し、耐荷重性が低下するからである。
なお、この回転多面鏡(10)を支持する面に相対する面
を構成する部材には、セラミックスまたはセラミックス
多孔質体あるいは金属等いずれも使用することができ
る。
そして、上記のようなセラミックス多孔質体の開放気孔
中に充填される潤滑剤としては、フッ素系オイル、シリ
コン系オイル、鉱油、動植物油、パラフィン系オイル、
ナフテン系オイルより選ばれるいずれか少なくとも1種
であることが好ましい。これらは前記セラミックス(2
0)の気孔中に含浸させ易く、起動時の若干の摩擦熱に
対して敏感に反応し、低粘度となって、前記軸受とジャ
ーナルとの摺接面にポンピング効果により供給され、起
動トルクを著しく低減させるためであり、なかでも、フ
ッ素系オイル、シリコン系オイル、パラフィン系オイ
ル、ナフテン系オイルから選ばれるいずれか少なくとも
1種であることがより効果的である。
また、上記のようなセラミックス多孔質体の開放気孔中
に充填される潤滑剤としては、ポリアセタール樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、スチレンアクリ
ロニトリル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、シリコーン樹
脂、あるいはフッ素樹脂から選択されるいずれか少なく
とも1種を使用できる。これらの潤滑剤が使用できる理
由は、これらの樹脂は自己潤滑性に優れた固形状を呈す
る潤滑剤であり、前記セラミックス多孔質体の気孔中に
あって損失が極めて少なく、長期に亘って優れた摺動特
性を維持するものである。これらの潤滑剤の内、中でも
ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリカーボネート樹脂あるいはフッ素樹脂から選ば
れるいずれか少なくとも1種であることが効果的であ
る。
なお、これらの樹脂を潤滑剤として適用するに際し、樹
脂とセラミックス(20)との結合強度を増すためにセラ
ミックス(20)の表面をシランカップリング剤等で処理
することができることは言うまでもない。
さらに、上記以外の潤滑剤として、グラファイト、フッ
代黒鉛、BN、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、
酸化鉛、フタロシアニン、CdCl2、セレン化タングステ
ン、セレン化モリブデン、セレン化ニオブ、グラファイ
ト層間化合物、Cdl2、金、銀、鉛、錫、インジウムから
選ばれるいずれか少なくとも1種であるものも使用でき
る。これらの潤滑剤はいずれも極低温から高温域あるい
は酸化、還元雰囲気等、種々の過酷条件下において優れ
た潤滑性を有し、セラミックス(20)の耐蝕性、耐熱
性、耐酸化性等の優れた特性を損うことなく、過酷な条
件下で耐荷重性を付与せしめるために有効である。なか
でも、グラファイト、フッ化黒鉛、黒鉛、BN、二硫化モ
リブデン、二硫化タングステンから選ばれるいずれか少
なくとも1種を充填していることがより好適である。な
お、この潤滑剤を気孔に強固に固定するために、低融点
ガラスやフリットあるいは粘度等の無機結合剤を用いる
方法やフェノールレジン等熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂
を用いたり、フェノールレジン等を炭化せしめた不定形
炭素等を用いることもできる。
なお、上記のいずれの潤滑剤も単独で使用することは勿
論、オイル、樹脂、固体潤滑剤を同時にセラミックス
(20)の気孔中に共存せしめてもよい。
前記潤滑剤は、前記セラミックス(20)の気孔中に少な
くとも10容量%充填されていることが好ましい。この理
由は、10容量%よりも少ないと、その潤滑効果を充分発
揮することが困難となるためであり、なかでも30容量%
以上であることがより効果的である。
なお、前記潤滑剤の気孔中への充填方法としては、前記
潤滑剤を加熱して溶融し含浸する方法、溶剤に溶解させ
て含浸する方法、モノマーあるいは反応原料を含浸した
後反応せしめる方法、微粒化した潤滑剤を分散媒液中に
懸濁あるいは乳濁させた後乾燥して分散媒を除去する方
法があり、2種以上の方法を併用することができ、また
数回に分けて充填することもできる。
さらに、スラスト荷重を支持する面は、第6図に示すよ
うに、その摺接面に3〜50μmの深さでスパイラル状の
動圧グルーブ溝(21)を有するものとすることが必要で
ある。このようにすれば、この動圧グルーブ溝(21)に
よって当該回転多面鏡(10)を動圧を利用して浮遊させ
ることができ、高速回転中にスラスト荷重を支持する面
と前記スラスト荷重を支持する面に相対する面との間に
直接摩擦が生じないようにすることができるからであ
る。
前記摺接面の動圧グルーブの溝の深さが3〜50μmであ
ることが良い理由は、スパイラル状の動圧グルーブ溝
(21)の深さが3μm未満では、動圧効果はあっても、
使用中の摩耗粉によってスパイラル状溝に目づまりが生
ずるため、その性能は劣化し、またセラミックス(20)
材の研削加工上経済的ではないなどの問題が生ずるから
である。一方、スパイラル状の動圧グループ溝(21)の
深さが50μmを越えると、十分な動圧効果を発揮させる
ことができないからである。
(発明の作用) 本発明が以上のような手段を採ることによって以下のよ
うな作用がある。
すなわち、この回転多面鏡(10)はその上下面のうちい
ずれか少なくとも一方の面がスラスト荷重を支持する面
としたから、当該回転多面鏡(10)の荷重はそのスラス
ト荷重の支持面にて支持され、回転軸(12)の強度及び
これを確保するための材料・構造に工夫は必ずしも必要
としないのである。
また、この回転多面鏡(10)にあっては、そのスラスト
荷重の支持面の一部、すなわち実際に摺接する部分がセ
ラミックス(20)によって形成されているから、レーザ
ービームを反射するための各反射鏡(11)の機能を損な
うことなく、このセラミックス(20)の耐摩耗性に優れ
た性質及び高強度が充分発揮されているのである。
そして、本発明に係る回転多面鏡(10)においては、こ
れを構成しているセラミックス(20)を、気孔率10〜60
容量%の開放気孔を有する三次元網目構造の多孔質焼結
体によって形成し、かつその開放気孔中に潤滑剤を充填
したものとしたから、初期起動時に固着現象が生じない
だけでなく、耐久性にも優れたものとなっているのであ
る。即ち、この回転多面鏡(10)のセラミックス(20)
においては、気孔率10〜60容量%と大きな容量を持つ開
放気孔中に充填した潤滑剤がその三次元網目構造の開放
気孔を通してスラスト面に長期にわたって供給されるた
め、この潤滑剤による潤滑が充分に行われ、これによっ
て、この回転多面鏡(10)は、初期起動時に固着現象が
生じないだけでなく、耐久性にも優れたものとなってい
るのである。また、このような回転多面鏡は高速で回転
するため、スラスト軸受部分に、潤滑剤を介在させる
と、潤滑剤が飛散してしまい、この飛散した潤滑剤がミ
ラーに付着すると、回転多面鏡としての機能を害するこ
とになるが、本願の回転多面鏡は、潤滑剤が開放気孔中
に充填されるため、このような潤滑剤の飛散を最小限に
できる。
以下に、本発明に係る回転多面鏡(10)の製造方法の一
例を、実施例に従って詳細に説明する。
(実施例) 第6図に示した回転多面鏡(10)の一部を構成するセラ
ミックス(20)としての炭化珪素多孔質体を次のように
製造した。
(1)成形工程 炭化珪素の微粉末(平均粒径0.15μm)を円板状に成形
した後、得られた生成形体を常圧高温下で焼成して円板
状の多孔質体とし、次いでこの多孔質体の表面(動圧発
生用の溝が加工されるべき面)をラップ仕上げによって
平滑でうねりが少ない平面とした。
(2)前処理工程 前記成形工程で得られた平滑な炭化珪素多孔質体円板を
トリクレンによって洗浄し、90〜100℃の20重量%のNaO
H水溶液に5分間浸漬して脱脂した。
脱脂後60℃の温水で5分間洗浄し、次いで10重量%のH2
SO4水溶液で中和し、さらに60℃の温水で洗浄した。
(3)塗布工程 液状感光性樹脂としてケイ皮酸エステル系樹脂(東京応
化工業株式会社製「OFRR」)を用い、これに溶剤として
トルエンを適当量添加し粘度調節して清浄な平板の表面
に塗布した。尚、塗布する場合の粘度は10〜50PSの範囲
であり、円板を浸漬する場合には5〜20PSの粘度が適し
ていた。
(4)予備硬化工程 液状感光性樹脂が塗布された円板を100℃で15分間保ち
硬化させた。尚、感光性樹脂層の膜厚は塗布工程:予備
硬化工程を繰り返し行うことにより所望の膜厚とするこ
とができる。本実施例においては塗布工程・予備硬化工
程を3回繰り返し行うことによって15μmの予備的に硬
化された感光性樹脂を円板の表面に形成した。
(5)露光工程 予備硬化した感光性樹脂で覆われた円板を露光治具にセ
ットし、パターンフィルムをこの円板状にセットして超
高圧水銀灯を使用し、50mJ/cm2の光を30秒間露光した。
このパターンフィルムには、予めスパイラル模様が形成
されているので超高圧水銀灯下で露光した場合、パター
ンフィルムの透明な部分の下にある感光性樹脂層に対し
て光が照射されることになる。
(6)パターン成形工程 露光後、25℃の現像液で2分間処理し、露光された部分
の感光性樹脂と反応させてスパイラル模様のパターンを
発現させ、次いで未露光の感光性樹脂層を除去した。
(7)溝加工工程 表面をスパイラ模様の樹脂層で覆ってなるパターン形成
工程後のセラミック円板の表面に、平均粒径が700メッ
シュの炭化珪素粒子を用いて平均深さが約10μmとなる
ようにショットブラストを行った。
(8)剥膜工程 25℃に維持した専用の剥膜液塩化メチレンに2分間浸漬
し、樹脂層を除去し、温水で洗浄して動圧発生用の動圧
グルーブ溝が形成された面とした。
(9)潤滑剤の含浸工程 以上のように形成した円板状の多孔質体を、真空または
加圧下において、加熱により低粘度化したオイル(潤滑
剤である)中に浸漬することによって、多孔質体の開放
気孔中に当該オイルを含浸した。この場合に使用したオ
イルは、フルオロエチレン、フルオロエステル、フルオ
ロトリアジン、ペルフルオロポリエーテル、フルオロシ
リコーン、これらの誘導体あるいはこれらの重合体から
選択されるフッ素オイルであった。
(10)セラミックスと反射鏡との接合工程 以上のように形成したセラミックス(20)と、反射鏡
(11)を形成するための金属アルミニウムとを一体的に
接合するために、所定形状の当該金属アルミニウムの所
定位置に上記セラミックス(20)を接着固定した。な
お、この工程にあっては、両者の接合をネジやピン等を
使用して機械的に固定することも可能であり、また両者
を焼嵌めにより固定して実施してもよい。この焼嵌めを
採用した工程の場合は、両者の接合を最終の段階で行な
ってもよいが、セラミックス(20)の開放気孔内に含浸
した潤滑剤を保護するために、上記の「(9)潤滑剤の
含浸工程」の前の段階で行なってもよい。
そして、各反射鏡(11)を通常の方法で鏡面仕上げし
た。なお、この反射鏡(11)を形成する方法としては、
この鏡面仕上げのほか、鏡面となる金属を蒸着、メッキ
あるいは貼着等の方法を採用することもできる。このよ
うな蒸着、メッキあるいは貼着等の方法は、回転多面鏡
(10)の全体をセラミックスによって形成した場合に有
効である。
(発明の効果) 以上詳述した通り、本発明にあっては、上記実施例にて
例示した如く、 外周面に反射鏡(11)が設けられて、その上下面のいず
れか少なくとも一方の面が、スラスト荷重を支持する面
であり、このスラスト荷重を支持する面の少なくとも一
部がセラミックス(20)によって形成されてなる平板状
の回転多面鏡(10)において、 前記セラミックス(20)を、気孔率10〜60容量%の開放
気孔を有する三次元網目構造の多孔質焼結体とし、かつ
前記開放気孔中に潤滑剤を充填したものにて構成すると
ともに、 そのスラスト荷重を支持する面に、深さ3〜50μmの動
圧グルーブ溝(21)を設けてなること、 にその特徴があり、これにより、30,000rpm以上の回転
をも充分行なうことができるとともに、耐摩耗性・耐久
性に優れた回転多面鏡を簡単な構造によって提供するこ
とができるのである。
すなわち、回転多面鏡の上下面のうちいずれか少なくと
も一方の面をスラスト荷重を支持する面としたことによ
って、当該回転多面鏡の荷重が集中するのを防止できる
とともに、スラスト荷重を支持する面に耐摩耗性に優れ
たセラミックスを採用したことによって、長期使用がで
きて耐久性に優れた回転多面鏡を簡単な構造によって提
供することができるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る回転多面鏡を支持した状態を示す
断面図、第2図はこの回転多面鏡の斜視図、第3図〜第
5図のそれぞれはスラスト荷重を支持する面を構成する
セラミックスの形態を種々変更して実施した例を示す第
1図に対応した断面図、第6図はセラミックスのスラス
ト荷重を支持する側の面に動圧グルーブ溝を形成した場
合の例を示す平面図、第7図はこの種の回転多面鏡が使
用されるレーザープリンターの一構成例を示す斜視図で
ある。 符号の説明 10……回転多面鏡、11……反射鏡、12……回転軸、20…
…セラミックス、21……動圧グルーブ溝。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面に反射鏡が設けられて、その上下面
    のいずれか少なくとも一方の面が、スラスト荷重を支持
    する面であり、このスラスト荷重を支持する面の少なく
    とも一部がセラミックスによって形成されてなる平板状
    の回転多面鏡において、 前記セラミックスを、気孔率10〜60容量%の開放気孔を
    有する三次元網目構造の多孔質焼結体とし、かつ前記開
    放気孔中に潤滑剤を充填したものにて構成するととも
    に、 そのスラスト荷重を支持する面に、深さ3〜50μmの動
    圧グルーブ溝を設けてなることを特徴とする回転多面
    鏡。
  2. 【請求項2】前記セラミックスは、Al2O3、SiO2、Zr
    O2、SiC、TiC、TaC、B4C、Cr3C2、Si3N4、BN、TiN、Al
    N、TiB2、CrB2、ZrB2、コージェライト、ムライト、TiO
    2あるいはこれらの化合物から選ばれる少なくとも1種
    を含有するものからなる特許請求の範囲第1項記載の回
    転多面鏡。
JP61238932A 1986-10-07 1986-10-07 回転多面鏡 Expired - Lifetime JPH0685026B2 (ja)

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