JPH0684114U - 圧力噴霧式バーナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧力噴霧式バーナの炎を、火足が短く、燃焼
性能を良くすることを目的とする。 【構成】 ドラフトチューブ２内に間隙２ａを介して空
気孔３ａを有する有底筒体からなる制御筒３を設け、こ
の制御筒３の前端開口３ｂの前方に取付脚７を介して拡
散板８を設け、間隙２ａを通過する燃焼空気の一部を二
次空気孔９から取付脚７部へ集中して供給するようにし
ており、該取付脚７や拡散板８による不完全燃焼要因を
除去するものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、給湯機などの狭い燃焼室に適合できる圧力噴霧式バーナに関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

ノズルより燃料を霧状に噴射し、ノズルの周囲より送られる風と混合させて燃 焼させる圧力噴霧式バーナが知られている。

【０００３】 また、ノズルから噴射した霧状の燃料の外側から燃焼空気を供給するように、 ドラフトチューブの内側に制御筒を備えた二重筒構造の空気供給構造を備えたも のも、実公昭５２−５１２９５号公報・実公平３−５６７３１号公報などで知ら れており、この圧力噴霧式バーナは、火足が短く、燃焼室が狭い給湯機などの熱 源として用いるケースが多い。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

最近の給湯機は、小形軽量化、薄形化の傾向が強く、従ってバーナには火炎の 火足を短く、かつ燃焼性能（完全燃焼・燃焼音が小さい、大燃焼量である等の性 能）が良いバーナが要求されるが、この火足を短くするために火炎の前方に、図 に示すような拡散板８を設けたものがある。しかし、この拡散板８を設けたこと により、この拡散板８を取り付ける取付脚７により火炎と燃焼空気の混合が乱さ れ、不完全燃焼を起こしたり、ススが発生してバーナ内にススがたまるなどの燃 焼性能の不具合が生ずるようになった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案は、短い炎で完全燃焼できる狭い燃焼室に対応した圧力噴霧式バーナ に係るもので、送風機１から燃焼空気が供給されるドラフトチューブ２と、ドラ フトチューブ２内の前方に間隙２ａを介して取付けられた有底筒体からなり側壁 に空気孔３ａを有する制御筒３と、間隙２ａ前方を封鎖する封鎖板４と、先端が 制御筒３のスタビライザ５の中央透孔から制御筒３内にのぞませたノズル６と、 制御筒３の前端開口３ｂの前方にドラフトチューブ２から取付脚７を介して位置 した拡散板８とを設けた圧力噴霧バーナに於て、封鎖板４には拡散板８の取付脚 ７に対面する部分に集中して二次空気孔９を穿設したことを特徴とする圧力噴霧 式バーナとしたものである。

【０００６】

【作用】

この考案に係る圧力噴霧式バーナは、送風機１によってドラフトチューブ２内 に燃焼空気を送り、有底筒体からなる制御筒３のスタビライザ５の中央透孔から ノズル６によって霧状燃料を制御筒３内に噴出し、制御筒３内及び前方の燃焼室 で燃焼を行なうものである。

【０００７】 この時、ドラフトチューブ２内に送られた燃焼空気の大部分は制御筒３の側壁 の空気孔３ａから制御筒３内へ供給され、火炎は制御筒３の前端開口３ｂから燃 焼室内に吹き出すが、前端開口３ｂの前方に設けた拡散板８は、火炎の中に位置 して高温に加熱されているので、噴霧された燃料は高温の拡散板８によって瞬時 に気化或いは燃焼完結するものである。

【０００８】 一方、燃焼空気の一部は間隙２ａを直進して封鎖板４の二次空気孔９からバー ナ前方へ新鮮空気として供給されており、火炎が拡散板８に当たって側方に拡散 する時、拡散した火炎が取付脚７に当たって乱流燃焼をする前に新鮮空気を供給 して、未燃ガスを含む燃焼ガスの燃焼を促進させ、火足の短い炎で完全燃焼する 働きがある。

【０００９】

【実施例】

次に、実施例を示す図によって構成を説明すると、１は燃焼用空気を供給する ための送風機、２は送風機の吹出口に接続したドラフトチューブ、３はドラフト チューブの内側に間隙２ａを介して設けた有底筒体からなる制御筒で、側壁に空 気孔３ａがあけられており、燃焼空気は該空気孔３ａを通って制御筒３内の燃焼 火炎に供給され、火炎は制御筒３の前端開口３ｂより前方へ出るものである。

【００１０】 ４はドラフトチューブ２と制御筒３との間隙２ａ前方を連接して封鎖する封鎖 板、５は制御筒３に設けたスタビライザで、該スタビライザ５の中央透孔に向け てノズル６と点火電極１０が取付けられ、ノズル６の先端は制御筒３内ほぼ中央 にのぞませてあり、ノズル６から燃料を噴射し、点火電極１０によって着火し、 スタビライザ５と空気孔３ａから送られる空気により燃焼するものである。８は 制御筒３の前端開口３ｂの前方に位置して設けけた拡散板で、ドラフトチューブ ２から立設した取付脚７に連接しており、該拡散板８の外径は制御筒３の前端開 口３ｂの内径とほぼ同じか、小径である。

【００１１】 ９は取付脚７に対面する部分の封鎖板４に集中して穿設した二次空気孔で、ド ラフトチューブ２と制御筒３間の間隙２ａへ入った燃焼空気の一部が二次空気孔 ９から新鮮空気として吹出し、取付脚７の付近に燃焼ガス・未燃ガスが滞留して も供給される二次空気によって短い炎で完全燃焼をするものであり、取付脚７に ススやタールの付着の防止するものである。

【００１２】 １１は給湯機缶体などに形成した燃焼室、１２はドラフトチューブ２内にノズ ル６や点火電極を取付ける固定板であり、該固定板１２はドラフトチューブ２も しくは制御筒３に取付けられている。

【００１３】

【考案の効果】

以上の様にこの考案では、制御筒３の前端開口３ｂの前方に拡散板８を設けて 火足の短い炎で燃焼を完結するようにしたので、燃焼室の狭い、薄形化した給湯 機などの熱源として最適のバーナとなった。

【００１４】 また、拡散板８に当たった炎は、周囲に拡散して拡散板８を立設する取付脚７ に当たるが、この取付脚７に対面する部分の封鎖板４に集中して二次空気孔９を 穿設してあるので、燃焼用空気の一部が二次空気孔から取付脚７の部分に新鮮空 気として供給され、取付脚７に不完全燃焼によるススやタールが付着する要因と なるのを防止できたものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案品の実施例を示す要部断面図である。

【図２】バーナの一部切欠きした正面図である。

【符号の説明】

１ 送風機 ２ ドラフトチューブ ２ａ 間隙 ３ 制御筒 ３ａ 空気孔 ３ｂ 前端開口 ４ 封鎖板 ５ スタビライザ ６ ノズル ７ 取付脚 ８ 拡散板 ９ 二次空気孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 送風機１から燃焼空気が供給されるドラ
   フトチューブ２と、ドラフトチューブ２内の前方に間隙
   ２ａを介して取付けられた有底筒体からなり側壁に空気
   孔３ａを有する制御筒３と、間隙２ａ前方を封鎖する封
   鎖板４と、先端が制御筒３のスタビライザ５の中央透孔
   から制御筒３内にのぞませたノズル６と、制御筒３の前
   端開口３ｂの前方にドラフトチューブ２から取付脚７を
   介して位置した拡散板８とを設けた圧力噴霧バーナに於
   て、封鎖板４には拡散板８の取付脚７に対面する部分に
   集中して二次空気孔９を穿設したことを特徴とする圧力
   噴霧式バーナ。