JPH0683836U - 床パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便に製造可能であると共に、パネル強度を
保って安定した敷設状態となり、かつ同時に、デザイン
的に多様性を発揮し得る床パネルを提供する。 【構成】 所望のデザインを印刷した塩化ビニル系の印
刷プラスチックフィルム３の上に、透明乃至半透明の塩
化ビニル系の耐摩耗性プラスチックフィルム４を積層し
てあると共に、この積層フィルムをパネル１の上面２か
ら側面に至って接着してあり、かつ、同素材の積層フィ
ルムをパネル１の下面５にも接着した。

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

【０００１】 本考案は、ＯＡフロア用二重床パネルとして好適に使用可能な床パネルに関す る。

【０００２】

【従来の技術】

二重床パネルは、コンクリートスラブ等の下地上に高さ調整可能な脚を介して 床パネルを設置し、配線空間を床パネル下側に確保するものであり、この床パネ ルとして、金属製、プラスチック製、強化セメント製、不燃無機コンポジット製 等が提供されている。

【０００３】 この床パネル表面の仕上げとしては、床パネルを敷設した後で床面に置き敷き タイプのカーペットを貼るか、または、塩ビ系タイル、メラミン化粧板を予め工 場等で貼着して出荷した床パネルを現場で敷設してそのまま仕上げとするか、ま たは、床パネルを敷設した後、塩化ビニル系タイルを置き敷きするかであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記仕上げではデザイン的にも機能的にも制約があり、さらな る多様化が望まれている。 本考案は、このような現状に鑑み、簡便に製造可能であると共に、パネル強度 を保って安定した敷設状態となり、かつ同時に、デザイン的に多様性を発揮し得 る床パネルを提供せんとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案は、所望のデザインを印刷したプラスチッ クフィルム乃至シートの上に耐摩耗性プラスチックフィルム乃至シートを積層し てあると共にこの積層フィルム乃至シートがパネルの上面から側面に至って接着 してあり、この少なくとも上面のフィルム乃至シート部分に所望デザインが表現 してあるように床パネルを構成したことを特徴とするものである。 この場合、床パネルの下面にも上記同素材の積層フィルム乃至シートを接着し てある構成とするのが、パネルの反りを防止する上で一層好ましいものとなる。

【０００６】

【作用】

印刷フィルム乃至シートにより、所望のデザインを施すことができ、しかも耐 摩耗性プラスチックフィルム乃至シートを積層してパネルに接着してあることに より、フィルム乃至シートの損傷を防ぐことができる。フィルム乃至シートな上 面から側面を被覆してあることにより、隣接床パネル間の摩擦や軋みを防止する ことができる。下面にフィルム乃至シートを接着することにより、上下両面を同 質フィルム乃至シートで被覆し、パネルの反り等を防止することができる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面によって説明する。 図１は、コンクリートスラブ上に所定空間を維持して図示しない脚により二重 床状に配設され得る本考案床パネルの断面を略示している。 床パネルの主体となるパネル１は、金属製、プラスチック製、強化セメント製 、不燃無機コンポジット製、その他強度のある任意素材製とし、その上面２から 四側面に亘って、積層プラスチックフィルム乃至シートがプライマー、接着剤等 によって接着されている。

【０００８】 この積層プラスチックフィルム乃至シートは、所望のデザイン例えば石目、木 目、幾何学模様、その他の任意模様を印刷した塩化ビニル系、或いはその他の熱 可塑性樹脂フィルム（乃至シート等）の印刷プラスチックフィルム（乃至シート ）３の上に、透明乃至半透明塩化ビニル系、或いはその他の熱可塑性樹脂フィル ム（乃至シート等）の耐摩耗性プラスチックフィルム（乃至シート）４を積層一 体化し、積層状態の厚みが好ましくは約０．２ｍｍ以上として形成してなるもの である。この積層フィルム乃至シートは、上記二種のフィルム乃至シートを予め 積層一体化（ラミネート）してなる状態のものをパネル１に接着して使用し得る ようにするのが床パネル製造効率がよく好ましいが、別々のフィルム乃至シート を順次パネル１に接着して積層状態となるように形成することもできる。

【０００９】 上記フィルム乃至シート３，４は、真空乃至圧空、加熱成形等によってパネル １の上面２から側面に至って接着し、このパネル上面のフィルム乃至シート部分 に、またはフィルム乃至シート全面的に所望デザインが表現されるようにしてな っている。

【００１０】 また、パネル１の下面５にも、上記と同質状の積層プラスチックフィルム乃至 シートを接着してある。 この下面５には積層プラスチックフィルム乃至シートを接着することなしに床 パネルとすることも可能であるが、下面５に接着することにより、パネル１の上 下面を略々等質状態に形成することができるので、パネル１が反りにくくなるの で好ましい。

【００１１】

【考案の効果】

上記のごとく、パネルの上面から側面に至って積層プラスチックフィルム乃至 シートを接着一体化したことにより、床パネルの少なくとも表面の模様を所望に 応じて多様化することができ、しかも、模様面は耐摩耗材によって被覆されてい るので、経時的にはげ落ちるおそれもなく、耐摩耗性が維持でき、その上にパネ ルの上面と側面を保護することができる。かつ、積層プラスチックフィルム乃至 シートが上面から側面に連続しているので、仕上げ状態が縁剥離のおそれもなく 、デザイン的にも極めて好ましいものとなる。さらに、並設した隣接床パネル間 に積層プラスチックフィルム乃至シートが介装されることになるので、パネルが 直接接触することによって生じる摩擦が生ぜず、軋み音の発生を防止することが でき、また、パネル間に多少の不陸があっても、パネル側面のパネル素材が見え ず仕上げ上好ましい。

【００１２】 また、パネルの下面に同質状の積層プラスチックフィルム乃至シートを接着し ておけば、パネル上下間に引っ張り強度の差が生じにくいので、床パネルの反り の発生を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る床パネルの断面略図で
ある。

【符号の説明】

１ パネル ２ 上面 ３ 印刷プラスチックフィルム ４ 耐摩耗性プラスチックフィルム ５ 下面

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 所望のデザインを印刷したプラスチック
   フィルム乃至シートの上に耐摩耗性プラスチックフィル
   ム乃至シートを積層してあると共にこの積層フィルム乃
   至シートがパネルの上面から側面に至って接着してあ
   り、この少なくとも上面のフィルム乃至シート部分に所
   望デザインが表現してなる構成を有する床パネル。
2. 【請求項２】 所望のデザインを印刷したプラスチック
   フィルム乃至シートの上に耐摩耗性プラスチックフィル
   ム乃至シートを積層してあると共にこの積層フィルム乃
   至シートがパネルの上面から側面に至って接着してあ
   り、この少なくとも上面のフィルム乃至シート部分に所
   望デザインが表現してあり、かつ、同素材の積層フィル
   ム乃至シートがパネル下面にも接着してなる構成を有す
   る床パネル。