JPH0683381B2 - 偏向装置 - Google Patents

偏向装置

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JPH0683381B2
JPH0683381B2 JP63120988A JP12098888A JPH0683381B2 JP H0683381 B2 JPH0683381 B2 JP H0683381B2 JP 63120988 A JP63120988 A JP 63120988A JP 12098888 A JP12098888 A JP 12098888A JP H0683381 B2 JPH0683381 B2 JP H0683381B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、テレビジョン受像機の偏向装置に関し、特
に、フライバックトランスの高圧出力コイル(二次コイ
ル)に生じるレアショートの検出手段を備えてなる偏向
装置に関するものである。
〔従来の技術〕
周知のように、テレビジョン受像機の偏向装置にはCRT
ブラウン管に高電圧を加えるためのフライバックトラン
スが備えられている。ところで、このフライバックトラ
ンスの高圧出力コイルにレアショート等の異常が発生す
ると、受像機の焼損や火災等の危険がある。そこで、こ
のような危険を回避するため、近年の偏向装置には、か
かるフライバックトランスの異常を検出して偏向装置の
電源を切る等、何らかの安全保護手段が備えられてい
る。
この種の安全保護手段として、特開昭61-24210号公報に
開示されているレアショート検出装置が知られている。
この装置は、第4図および第5図に示すように、フライ
バックトランス1の高圧コイル(二次コイル)2と低圧
コイル(一次コイル)3とを同軸上に巻装するととも
に、該低圧コイル3の両端部に巻装された一対の検出コ
イル4,5を配置している。そして、この各検出コイル4,5
の検出信号を論理和出力(制御電圧)VCNTとして水平
発振回路6に加え、別途この水平発振回路6に加えられ
ている一定の基準電圧VREFよりも論理和出力が大きく
なったときに、装置は自動的に高圧コイル2のレアショ
ート状態と判断し、水平発振回路6の発振動作を停止し
ようとするものである。
また、別のレアショート検出装置として、フライバック
トランスの低圧コイルと高圧コイル間に、検出コイルを
低圧コイルの全幅に渡って巻回したもの(図示せず)も
知られている。この装置の場合も同様に、検出コイルに
よって検出される論理和出力が基準電圧よりも大きくな
ったときに、水平発振回路の発振動作を停止させるもの
である。
〔発明が解決しようとする課題〕
一般に、フライバックトランスにあっては、高圧コイル
2と低圧コイル3との間隔は磁気的結合度を上げるうえ
で、できるだけ近接した方が望ましい。その反面、両コ
イル2,3間の絶縁を図る観点から、該コイル2,3間に必要
最小限の絶縁距離を確保することが必要となる。
しかしながら、従来の偏向装置においては、高圧コイル
2と低圧コイル3との間に検出コイルが介設されるもの
であるため、前記両コイル2,3の間隔が広くなりすぎて
磁気的結合が悪化する上に前記両コイル間に必要最小限
の微小な前記距離を確保することができないという問題
があり、その上、検出コイルを低圧コイルの全幅に渡っ
て巻く形式のものは、コイルの線間耐圧が厳しく、絶縁
処理の上でも問題があった。
また、低圧コイル3と高圧コイル2との間に検出コイル
を巻くのが面倒であり、しかも、検出コイルで検出した
信号を水平発振回路へ出力するための少くとも1個の端
子をフライバックトランスに設けなければならず、回路
製造の作業性が悪く、その上、製造コストも高価になる
という欠点があった。
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたもの
であり、その目的はフライバックトランスの磁気的結合
の悪化を防止するとともに、高圧コイルと低圧コイルと
の間に必要最小限の絶縁距離を確保し、しかも高圧コイ
ルのレアショートを確実に検出でき、さらに、回路製造
の作業性向上と装置コストの低減を図ることができる偏
向装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記目的を構成するため、次のように構成され
ている。すなわち、本発明は、水平ドライブ回路から加
えられる電圧パルスを受けて水平偏向コイルに鋸歯状波
電流を加えるとともに共振作用によってフライバックパ
ルスを発生させる水平偏向出力回路と、この水平偏向出
力回路から加えられるフライバックパルスを昇圧しその
昇圧出力をブラウン管のアノードに加えるフライバック
トランスと、を含む偏向装置において、前記フライバッ
クトランスの低圧コイルに接続されるヒューズと、前記
フライバックトランスの低圧コイルに中間タップが設け
られ、該低圧コイルの低圧端と中間タップ間のパルス電
圧を検出するレアショート検出回路と、このレアショー
ト検出回路によって検出されたパルス電圧が基準値を越
えたときにゲートを開いて溶断電流を流し前記ヒューズ
を溶断して前記フライバックトランスの低圧コイルへの
電圧印加を阻止するゲート回路と、を有し、このゲート
回路と、前記ヒューズと、このヒューズ側の端部から中
間タップにかけての低圧コイル部分とによって閉回路が
形成されていることを特徴として構成されている。
〔作用〕
上記のように構成されている本発明において、高圧コイ
ルにレアショートが発生すると低圧コイルに流れる交流
電流が増加し、これに伴い低圧コイルのパルス電圧も大
きくなる。レアショート検出回路はこのパルス電圧の増
加を検出し、この検出信号をゲート回路に送る。ゲート
回路はこの検出電圧が予め該ゲート回路に与えられてい
る電圧の基準値を越えたとき、ゲートを開く。この結
果、ゲート回路とヒューズと低圧コイル部分によって形
成される閉回路がショート回路となるため、ヒューズに
溶断大電流が流れ、該ヒューズが直ちに溶断される。こ
のヒューズの溶断によって低圧コイルへの駆動電圧の入
力が断たれフライバックトランスの動作が停止されるこ
とで、レアショートによる危険防止が達成されるのであ
る。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
説明の順序として、まず、具体例を述べる前に本発明の
背景を述べると、本発明は、フライバックトランスの高
圧コイルにレアショートが発生したとき、フライバック
トランスの低圧コイルにおけるパルス電圧の波高値(ピ
ーク成分)が次のように増加することに着目してレアシ
ョートの検出を行い、その危険防止を図るものである。
すなわち、製造時のミス等によりフライバックトランス
の高圧コイルに例えば1ターン当たりのレアショートが
発生した場合、偏向回路の等価回路は第2図のように表
すことができる。ただし、高圧コイル2のリーケージイ
ンダクタンス、分布容量および各素子内の抵抗分は無視
する。
図中、C0はレアショートの発生により影響を与える共振
容量を低圧コイル3側(一次コイル側)に換算した全共
振容量であり、またL1はフライバックトランスの低圧コ
イル3のインダクタンスである。
このとき、L1=AX(N1 ………(1) ただし、Aは定数、N1は低圧コイル3の全巻数である。
したがって、フライバックトランスの1ターン当たりの
インダクタンスL′xは L′=A×12 ………(2)となり、 (1),(2)両式により、 L′=L1×12/(N1 ………(3) このL′が低圧コイル3の1ターン巻線の端に負荷さ
れたことに相当し、従ってこれを低圧コイル3の全イン
ダクタンスに換算したものがLである。
∴L=(N1×L′=L1 ………(4) 一方、水平偏向回路のコレクタ電圧のピーク電圧(パル
ス波形の山側のピークと谷側のピーク間の電圧)V
CP−Pは実験式により(5)式のように表せる。
CP−P=E(1+B×(π/2)×T/T) ………(5) ただし、Bは定数、Eは入力電源7の電圧、Tは走
査期間、Tは帰線期間である。
通常、E=110Vであり、これを代入すれば、VCP−P
≒800Vとなる。
また、 T=π(L0×C01/2 ………(6) T=T+T ………(6′) ただし、L0はフライバックトランスの低圧側(一次側)
の総合インダクタンスである。
(6),(6′)式の関係を(5)式に代入して整理す
れば、 VCP−P=E[1+B×(π/2)×{T−π (L0×C01/2}/{π(L0×C01/2}] ………(7) 一般的にTはTに対し約15%程度であるので、多少
無理があるが説明の都合上、T》Tとし、また、π
/(2×π)=1/2を定数B中に含め、さらに、T,C0
も一定値なので、これらの値も定数B中に含めると、
(7)式は(8)式のように簡単な式になる。
CP−P=E(1+B/(L01/2) ………(8) また、L0は L0=(L×L1×L)/L1L+ L+LL1) ………(9) のように表せる。
次に、(8)式を変形し、 VCP−P−E=B/(L01/2CP−P ………(10) とする。
(10)式に(7)式を代入すれば、CP−P =B(L1L+L+LL11/2/ (L×L1×L1/2 ………(11) 一般にL1≒3Lであるから、この関係を(11)式に代入
すると、CP−P =B(3L+L+3L2 )/ 3L2 ×L1/2 =B(4L+3L1/2/(3L×L1/2 ………(1
2) 今高圧コイル2にレアショートのない正常動作時の値を
CP−P,高圧コイル2に1ターン当たりのレアショー
トがあるとき(このとき、L=L1=3Lとなる)の値
CP−PXとすると、CP−PXCP−P=B{(12L+3L)/ (3L×3L)}1/2÷B(4/3L1/2 =(5/3L1/2/(4/3L1/2 =(5/4)1/2≒1.1 すなわち、計算上、高圧コイル2に1ターン当たりのレ
アショートが発生すると、コレクタパルス電圧の波高値
(ピーク電圧)は約10%大きくなる。
この場合、通常の実測値においては、1ターン当たりの
レアショートで約5%のピーク電圧の増加があり、上記
計算値よりも小さい値となる。
その理由は、実際には、(イ)回路素子中の抵抗による
影響があること、(ロ)前記各式の変換過程でEの成
分を除いたこと、(ハ)T−T≒Tとして計算を
進めたこと、(ニ)フライバックトランスの結合度が1
よりも小さいこと、等の影響によるものと考えられる。
いずれにしろ、高圧コイル2でレアショートが発生する
とコレクタパルスのピーク電圧が増加することが上式の
如く実証され、このレアショートのターン数が多くなれ
ばそれだけピーク電圧の増加も大きくなる。
ところで、コレクタパルス電圧は低圧コイル3に発生す
るパルス電圧とほぼ相似関係となるから、高圧コイル2
にレアショートが発生すると、前記コレクタパルスのピ
ーク電圧の増加割合と同じ割合で低圧コイル3に発生す
るパルスのピーク電圧も増加する。
本発明はかかる現象に着目し、高圧コイル2で発生する
レアショートを、低圧コイル3のピーク電圧の増加現象
を捉えて検出しようとするものである。
第1図には本発明の一実施例を示す偏向装置の回路構成
が示されている。図において、偏向装置は水平発振回路
(図示せず)と、水平ドライブ回路(図示せず)と、水
平偏向出力回路8と、高圧回路10と、レアショート検出
・保護回路11とからなる。このうち、レアショート検出
・保護回路11以外の回路は公知であるので、それらの公
知回路の説明は簡単化する。
前記水平発振回路は水平発振周波を出力するものであ
り、また、水平ドライブ回路は、ドライブトランジスタ
とドライブトランスとを有しており、水平発振回路から
送り込まれてくる水平パルスを増幅し、かつ波形成形を
行った電圧パルスを水平偏向出力回路8に加えるもので
ある。
水平偏向出力回路8は、水平出力トランジスタ14と、ダ
イパーダイオード15と、共振コンデンサ16と、水平偏向
コイル17と、S字補正コンデンサ18とからなる。水平出
力トランジスタ14は水平ドライブ回路から送られてくる
電圧パルスを受けてスイッチング作用を行い、ダンパー
ダイオード15との協同によって水平偏向コイル17に鋸歯
状波電流を加える。その一方において、共振コンデンサ
16と水平偏向コイル17はその共振作用によってフライバ
ックパルスを発生させ、これを高圧回路10に加える。
高圧回路10はフライバックトランス1と、高圧整流ダイ
オード20と、入力電源7とからなる。前記フライバック
トランス1の低圧コイル(一次コイル)3の高圧側端子
21は水平偏向コイル17および共振コンデンサ16の共通端
子に接続されており、また、低圧コイル3の低圧側端子
22はヒューズ31を介して入力電源7に接続されている。
そして、低圧側端子22と高圧側端子21との間には中間タ
ップ23が設けられている。一方、フライバックトランス
1の高圧コイル(二次コイル)2はダイオード24を介し
てセクション巻きされており、同高圧コイル2の高圧側
端子は前記高圧整流ダイオード20を介してCRTブラウン
管26のアノード27に接続されている。かかる構成におい
て、高圧回路10は前記水平偏向出力回路8から加えられ
るフライバックパルスをフライバックトランス1によっ
て昇圧し、さらに高圧整流ダイオード20によって信号整
流を行い、その整流出力をアノード27に加えるのであ
る。
レアショート検出・保護回路11は前記フライバックトラ
ンス1の高圧コイル2に発生するレアショートを確実に
検出して、その安全動作を行うもので、本実施例の特徴
的な回路である。このレアショート検出・保護回路11
は、レアショート検出回路28と、ゲート回路30と、ヒュ
ーズ31とからなる。
前記レアショート検出回路28はダイオード32と、コンデ
ンサ34と、分圧用の抵抗器35,36とからなり、前記ダイ
オード32のアノード側は中間タップ23に接続されてい
る。このダイオード32のカソード側は抵抗器35の一端側
に接続され、さらに抵抗器35の他端側は抵抗器36の一端
側とコンデンサ34の一端側との共通接続部に接続されて
いる。そして、コンデンサ34と抵抗器36の他端側は共
に、前記ヒューズ31と入力電源7の正側との接続部に共
通接続されている。
また、前記ゲート回路30はサイリスタ37と、ツェナーダ
イオード38によって構成されている。前記サイリスタ37
のアノードは前記ダイオード32のカソード側に接続さ
れ、また、サイリスタ37のカソードは前記コンデンサ34
と抵抗器36の他端側同志の共通接続部に接続され、さら
に、サイリスタ37のゲートはツェナーダイオード38のア
ノードに接続されている。そして、ツェナーダイオード
38のカソードは前記抵抗器35,36とコンデンサ34との共
通接続端部に接続されている。このような回路接続によ
って、ヒューズ31とタップ(端子)22,23間の低圧コイ
ル部分とゲート回路30とによる特徴的な閉回路が形成さ
れることとなる。なお、前記入力電源7の負側は基準電
位(図ではアース)に接続される。
上記のように構成されている本実施例において、回路稼
動中にあっては、フライバックトランス1の低圧コイル
3の低圧側端子22と中間タップ23間には第3図に示すよ
うに、偏向周期Tを一周期とするパルス電圧eが発生
している。このパルス電圧eの波形は水平出力トランジ
スタ14のコレクタパルス電圧の波形と概略相似形であ
り、したがって、高圧コイル2のレアショートの巻数が
多くなればそれに応じてパルス電圧eの正の成分の電圧
E1が大きくなる(ただしパルス電圧eの負の成分の電圧
E2は一定である)。
このパルス電圧eはダイオード32で整流され(負の成分
E2が除去され)、前記正の成分の電圧E1の脈流電圧が抵
抗器35の一端側Aと抵抗器36の他端側Bとの間に発生す
る。したがって、抵抗器35と同36との接続部C、つま
り、ツェナーダイオード38のカソードにはE=R2E1/
(R1+R2)の電圧が発生する。ただし、R1は抵抗器35の
抵抗値であり、R2は抵抗器36の抵抗値である。この電圧
はコンデンサ34によって平滑され、直流成分となっ
てツェナーダイオード38のカソードに加えられる。
つまり、本実施例のレアショート検出回路28は、低圧コ
イル3の低圧側端子22と、中間タップ23との間に発生す
るパルス電圧eを抵抗器35,36によって抵抗分割し、か
つ、コンデンサ34で平滑して直流成分の電圧E(以下
検出電圧という)として検出するものである。なお、コ
ンデンサ34は脈流電圧を平滑する他に、サイリスタ37が
ノイズにより誤動作するのを防止する役割を果たしてい
る。
ところで、本実施例では、高圧コイル2にレアショート
がない正常時においては、前記検出電圧Eはゲート回
路30の基準電圧(基準値)としてのツェナー電圧E
りも小さくなるように設定されているので、サイリスタ
37はゲートを閉じており(オフ状態を保っており)、し
たがって、サイリスタ37から溶断電流がヒューズ31に流
れることがない。
これに対し、高圧コイル2にレアショートが発生する
と、検出電圧Eが増大する。そして、この検出電圧E
が基準電圧(ツェナー電圧)Eを越えたときにサイ
リスタ37はオンしてゲートを開き、ヒューズ31とタップ
22,23間の低圧コイル部分とゲート回路30の閉回路がシ
ョート回路となる結果、低圧コイル3の低圧側端子22と
中間タップ23間に大きな溶断電流(ショート電流)が流
れる。この結果、ヒューズ31は直ちに溶断されフライバ
ックトランス1の低圧コイル3に印加される駆動電圧が
断たれることから、前記レアショートに起因する火災等
の危険を防止することができるのである。
また、本実施例の回路構成によれば、第1図の回路中の
2点鎖線で囲んだ回路部分40をフライバックトランス1
に組み込むことができ、この場合にはフライバックトラ
ンス1からテレビセットのメイン基板に信号を送るため
の新たな出力端子を増設する必要はないので、テレビセ
ットのメイン基板の回路設計の変更等の問題も生ぜず、
したがって、メイン基板に対してコストアップ等の影響
を与えることはない。
また、本実施例では抵抗値R1,R2を種々変えることによ
り電圧E1の分配率が変化できるので、レアショートの判
断時点、つまり1ターン当たりのレアショートで異常状
態と判断するかあるいは2ターン当たりのレアショート
異常状態と判断するかの如く、その判断時点を任意に設
定できる。
さらに、本実施例によれば、フライバックトランス1の
低圧コイル3と高圧コイル2との間に従来例のような検
出コイルを介設することがないから、フライバックトラ
ンスの磁気結合が悪化することがなく、また、両コイル
2,3間に必要最小限の適切な絶縁距離を確保でき、その
うえ、レアショートによる危険防止を確実に図ることが
できるのである。
なお、本発明は第1図に示す回路構成に限定されること
がなく、各種の回路変更が可能である。例えば、上記実
施例では、高圧出力と水平偏向出力とを分離しない回路
構成を示したが、これを分離する場合は水平偏向コイル
17とS字補正コンデンサ18は不要となる。しかしこの場
合においても水平偏向コイル17だけをダミーインダクタ
ンスに変更することもできる。
また、上記実施例では中間タップ23とサイリスタ37のア
ノードの間にダイオード32を介しているが、このダイオ
ードを省略してもよい。
さらに、上記実施例ではゲート回路30をサイリスタ37と
ツェナーダイオード38によって構成しているが、このツ
ェナーダイオード38を省略し、サイリスタ37のみによっ
てゲート回路30を構成することもできる。この場合は、
サイリスタ37のゲートオン電圧を基準電圧(基準値)E
に設定し、検出電圧Eがその基準電圧Eを越えた
ときにサイリスタ37がゲートを開くように構成すること
になる。また、ゲート回路30は必ずしもサイリスタ37を
用いて構成する必要はなく、他の適宜の回路素子、例え
ば、トランジスタを用いて構成してもよい。
〔発明の効果〕
本発明は以上説明したように、高圧コイルのレアショー
トの発生を、低圧コイルの低圧端と中間タップ間のパル
ス電圧を取り出すことによって検出し、この検出電圧が
基準電圧を越えたときにレアショート状態と判断してヒ
ューズに溶断電流を流し、このヒューズの溶断によって
フライバックトランスの動作を停止するように構成した
ものであり、従来例のような検出コイルを低圧コイルと
高圧コイル間に介設する必要はないから、前記低圧コイ
ルと高圧コイルとの間隔を、絶縁を図る上で適切な小さ
い間隔とすることができる。このように、コイル間隔を
小さくすれば、両コイルの磁気結合度の悪化を伴うこと
なしに、レアショートの検出とそのレアショートに対す
る安全動作を的確に行うことができる。また、ゲート回
路とヒューズと該ヒューズ側の端部から中間タップにか
けての低圧コイル部分は閉回路を形成しているので、レ
アショートが検出されてゲート回路のゲートが開かれた
ときに、該閉回路はショート回路となり、ヒューズに極
めて大きな溶断電流が流れる結果、ヒューズの溶断が瞬
時のうちに行われて回路動作が停止されることとなり、
レアショートに対する安全動作の信頼性を格段に高める
ことができる。
また、前記の如く、従来例のような検出コイルを低圧コ
イルに巻回する面倒もなく、また、検出コイルから発振
回路にレアショートの検出信号を送るための出力端子
(ピン)をフライバックトランスに設けることも省略で
きるから、回路製造の作業性を改善でき、これに伴い装
置コストの低減を図ることができる。しかも、前記の如
く、出力端子をフライバックトランスに増設することを
省略できることから、従来のフライバックトランスにレ
アショート検出回路とゲート回路を組み込んで本発明の
回路を簡単に形成できるという便利性も得られることに
なる。
さらに、本発明の回路を構成するレアショート検出回路
とゲート回路を低圧コイル側に配置できるから、フライ
バックトランスのコアを境としてホット側とコールド側
にAC絶縁を図る場合も、何ら特別の配慮をする必要はな
く、従来と同一の方式でその目的を達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る偏向装置の一実施例を示す回路
図、第2図は同実施例におけるレアショート時の等価回
路図、第3図は同実施例における低圧コイルの低圧端と
中間タップ間に発生する電圧パルスの波形図、第4図は
従来例のレアショート検出手段を示す高圧発生回路の回
路図、第5図は第4図のフライバックトランスの巻線部
分における詳細構造を示す断面図である。 1……フライバックトランス、2……高圧コイル、3…
…低圧コイル、4,5……検出コイル、6……水平発振回
路、7……入力電源、8……水平偏向出力回路、10……
高圧回路、11……レアショート検出・保護回路、14……
水平出力トランジスタ、15……ダンパーダイオード、16
……共振コンデンサ、17……水平偏向コイル、18……S
字補正コンデンサ、20……高圧整流ダイオード、21……
高圧側端子、22……低圧側端子、23……中間タップ、24
……ダイオード、26……CRTブラウン管、27……アノー
ド、28……レアショート検出回路、30……ゲート回路、
31……ヒューズ、32……ダイオード、34……コンデン
サ、35,36……抵抗器、37……サイリスタ、38……ツェ
ナーダイオード。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平ドライブ回路から加えられる電圧パル
    スを受けて水平偏向コイルに鋸歯状波電流を加えるとと
    もに共振作用によってフライバックパルスを発生させる
    水平偏向出力回路と、この水平偏向出力回路から加えら
    れるフライバックパルスを昇圧しその昇圧出力をブラウ
    ン管のアノードに加えるフライバックトランスと、を含
    む偏向装置において、前記フライバックトランスの低圧
    コイルに接続されるヒューズと、前記フライバックトラ
    ンスの低圧コイルに中間タップが設けられ、該低圧コイ
    ルの低圧端と中間タップ間のパルス電圧を検出するレア
    ショート検出回路と、このレアショート検出回路によっ
    て検出されたパルス電圧が基準値を越えたときにゲート
    を開いて溶断電流を流し前記ヒューズを溶断して前記フ
    ライバックトランスの低圧コイルへの電圧印加を阻止す
    るゲート回路と、を有し、このゲート回路と、前記ヒュ
    ーズと、このヒューズ側の端部から中間タップにかけて
    の低圧コイル部分とによって閉回路が形成されているこ
    とを特徴とする偏向装置。
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