JPH068328U - リターンローラ - Google Patents

リターンローラ

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JPH068328U
JPH068328U JP5343692U JP5343692U JPH068328U JP H068328 U JPH068328 U JP H068328U JP 5343692 U JP5343692 U JP 5343692U JP 5343692 U JP5343692 U JP 5343692U JP H068328 U JPH068328 U JP H068328U
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博一 坂野
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株式会社大洋プラスチックス工業所
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 良好な製作性を有し、且つ外周面に配置され
た各セラミックス部材の脱着を容易に行なうことの出来
るリターンローラの特徴ある構造を提供する。 【構成】 一体的に樹脂にて構成されたローラ本体の外
周部に延設された、セラミックス部材17に対応した円
弧形状を呈する複数のセラミックス部材収容凹所28内
に、円弧面が該セラミックス部材収容凹所28から突出
しないようにセラミックス部材17を、収容、配置せし
める一方、各セラミックス部材17の厚さ方向に貫通す
る貫通孔38を挿通した締結部材によって、前記ローラ
本体の該セラミックス部材収容凹所28を構成する、対
向する両壁部を、互いに近接する方向に締め付けること
により、該セラミックス部材17を、該両壁部にて挟持
するようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本考案は、ベルトコンベヤにおけるリターンローラに係り、特にコンベヤベル トに接する外周面が円弧状のセラミックス部材の複数にて構成されてなるリター ンローラに関するものである。
【0002】
【背景技術】
一般に、コンベヤベルトにて所定の被搬送物、例えば鉱石等を搬送するように した搬送装置にあっては、かかる被搬送物が載置されるコンベヤベルト部分をキ ャリアローラ装置で支持する一方、被搬送物が載置されないコンベヤベルト部分 を、キャリアローラ装置の下方に配したリターンローラ装置で支持するようにな っている。
【0003】 ところで、このような搬送装置のリターンローラ装置にあっては、従来、コン ベヤベルトを当接、支持するリターンローラとして、コンベヤベルトとの接触面 積の大きい幅広のものが使用されており、そのため、そのような従来装置におい ては、リターンローラの重量や回転抵抗が大きく、それらがコンベヤベルトの運 行や耐久性に悪影響を及ぼしていた。
【0004】 そこで、本願出願人は、先に、特開昭62−164230号公報において、そ れらの不具合を解消し得るものとして、両端部にて軸心回りに回転可能に支持さ れたローラ支持部材と、該ローラ支持部材の所定位置に取り付けられ、該ローラ 支持部材と一体的に回転せしめられる、コンベヤベルトを支持するための幅の狭 い複数個の樹脂製のリターンローラとを含んで成るリターンローラ装置を提案し た。
【0005】 しかるに、かかるリターンローラ装置にあっては、コンベヤベルトに当接する リターンローラの外周面が、硬質ウレタンにて形成されているため、コンベヤベ ルトに付着した粉粒体等の擦過による、該リターンローラの外周面の摩耗が著し く、またコンベヤベルト等から加わる熱により、硬質ウレタン部位が変形や変質 を来す問題があった。
【0006】 そのため、本願出願人は、かかるリターンローラ装置におけるリターンローラ に対して、改良を施し、特開平2−276708号公報にて、複数の円弧状のセ ラミックス部材を外周部に沿って円形に配列し、該セラミックス部材の円弧面を 外周面に露呈せしめて、コンベヤベルトを支持するようにしたリターンローラを 明らかにした。このリターンローラにあっては、コンベヤベルトとの当接面が、 耐摩耗性や耐熱性に優れたセラミックス部材にて形成されるところから、上記の 如き問題が効果的に解消し得ることとなったのである。
【0007】 ところが、本考案者らが、そのような構造のリターンローラについて、更なる 検討を加えたところ、実用上、無視出来ない新たな問題が内在していることが明 らかとなった。
【0008】 すなわち、かかるリターンローラにあっては、その成形手法として、インサー ト成形法が採用されており、射出成形装置において、目的とするリターンローラ の外形を構成するキャビティ内に、複数のセラミックス部材を係止せしめた保持 部材を配置した状態下、所定の合成樹脂材料を射出せしめることによって、該セ ラミックス部材とローラ本体とが一体的に形成せしめられるのであるが、この場 合、先ず、複数のセラミックス部材を保持部材に係止せしめ、その後かかる保持 部材を金型のキャビティ内へ配置しなければならず、それらの作業は面倒な手間 を要するものであり、それ故製造工程が煩雑となっていたのである。
【0009】 また、このような問題を解消するためには、ローラ本体とセラミックス部材と を、それぞれ、別途に成形した後、各セラミックス部材をローラ本体の外周面に 沿って、接着材等を用いて貼り付けること等が考えられるが、セラミックス部材 が、焼結により、それぞれ、異なる収縮量をもって歪んでしまうことから、焼結 後、各セラミックス部材をローラ本体の外周面に即した形状と成すことが容易で なく、そのため、そのようなセラミックス部材を、ローラ本体の外周面に沿って 、所定の位置にて剥がれることのないように、強固に貼着することは、非常に困 難なのである。
【0010】 そして、上記の如きリターンローラにあっては、何れも、セラミックス部材が 外周面から突出する状態で配置せしめられるものであるため、製造時或いは搬送 時に、落下等によってセラミックス部材が破損する虞があり、また、それが破損 してしまった場合、その構造上、破損したセラミックス部材を取り外し、更には その部位に、欠陥のないセラミックス部材を取り付けることを、容易に行なうこ とが出来ないのである。
【0011】
【解決課題】
ここにおいて、本考案は、かかる事情を背景にして為されたものであって、そ の課題とするところは、外周面が耐摩耗性や耐熱性に優れた複数のセラミックス 部材にて構成されたリターンローラにおいて、良好な製作性を有し、且つ各セラ ミックス部材の脱着を容易に行ない得るリターンローラの特徴ある構造を提供す ることにある。
【0012】
【解決手段】
そして、本考案は、かかる課題解決のために、コンベヤベルトにて所定の被搬 送物を搬送するようにした搬送装置における該被搬送物の載置されていないコン ベヤベルト部分に接するように、複数の円弧状のセラミックス部材を外周部に沿 って円形に配列し、かかるセラミックス部材の円弧面を外周面に露呈せしめて、 前記コンベヤベルト部分を支持するようにしたリターンローラにおいて、前記セ ラミックス部材を収容する、該セラミックス部材に対応した円弧形状を呈する複 数のセラミックス部材収容凹所が外周部に延設されてなるローラ本体を一体的に 樹脂にて構成すると共に、前記セラミックス部材に対して、それぞれ厚さ方向に 貫通する貫通孔を設け、該セラミックス部材を前記ローラ本体のセラミックス部 材収容凹所内に収容して、該セラミックス部材の円弧面が該セラミックス部材収 容凹所から突出しないように配置せしめる一方、かかるセラミックス部材の貫通 孔を挿通した締結部材によって、前記ローラ本体の該セラミックス部材収容凹所 を構成する、対向する両壁部を各々近接する方向に締め付けることにより、該セ ラミックス部材を該両壁部にて挟持するようにしたことを特徴とするリターンロ ーラを、その要旨とするものである。
【0013】
【作用・効果】
すなわち、このような本考案に従う構造とされたリターンローラにあっては、 ローラ本体が、セラミックス部材とは別途に、一体的に樹脂にて構成されるもの であって、セラミックス部材は、そのようなローラ本体に対して後から組み付け られるものであるため、複雑な形状のローラ本体の成形において、良好な作業性 が維持されつつ、従来の如きセラミックス部材の金型内への配置に伴う面倒な手 間が、完全に解消され得るのである。
【0014】 しかも、かかるリターンローラにおいては、セラミックス部材が、ローラ本体 の外周部に延設される、該セラミックス部材に対応した円弧形状を呈する複数の セラミックス部材収容凹所内に収容され、またそれらのセラミックス部材が、そ の厚さ方向に貫通する貫通孔に挿通した締結部材によって、セラミックス部材収 容凹所を構成する、対向する両壁部を、互いに近接する方向に締め付けることに より、該両壁部にて挟持されるように構成されるものであるため、焼結時の収縮 により歪みが生じたセラミックス部材であっても、セラミックス部材収容凹所内 に収容せしめるだけで、その所定位置への配置が、容易に確保され得るのであり 、またそのように配置せしめられたセラミックス部材における、前記両壁部との 当接面の略全面に対して、かかる締結部材の締付け力が、その厚さ方向への押圧 力として作用することとなり、その結果、各セラミックス部材の歪み量とは関係 なしに、前記両壁部の略全面にて、強固に挟持され得るのであり、更にはその取 り外しが、かかる締結部材を取り外すだけで、簡単に為され得る特徴を発揮する のである。
【0015】 従って、本考案に係るリターンローラによれば、何等面倒な手間を要すること なく、また焼結時の収縮によるセラミックス部材の歪みの影響を受けることなし に、非常に簡単で、単純な作業にて、セラミックス部材とローラ本体との良好な 一体化が行なわれ得、以て従来のリターンローラに比して、その製作性が飛躍的 に向上せしめられ得ることとなったのであり、同時に、ローラ本体に対するセラ ミックス部材の脱着も、容易に行ない得ることとなったのである。
【0016】 また、本考案に従うリターンローラにあっては、セラミックス部材の円弧面が セラミックス部材収容凹所から突出しないにように配置せしめられることから、 該セラミックス部材収容凹所を構成する、対向する両壁部が、輸送時の落下等に 際し、そこに収容、配置されるセラミックス部材に対して緩衝乃至は保護する役 割を果たすこととなり、その結果、製造時や輸送時等において、リターンローラ の外周部に与えられる衝撃により、セラミックス部材に割れ等の破損が生じるこ とが、未然に防止され得るのである。
【0017】 その上、かかるリターンローラにおいては、締結部材が、セラミックス部材の 貫通孔に挿通せしめられて、セラミックス部材収容凹所を構成する、対向する両 壁部に対して、互いに近接する方向に締付け力を及ぼすものであるため、かかる 締結部材の締付け力は、セラミックス部材に対して、直接には及ぼされず、前記 両壁部からの押圧力として、前記両壁部との当接面の略全面において、分散して 作用することとなり、その結果、締結部材の締付け力に伴うセラミックス部材の 応力集中が、効果的に回避され得るのである。
【0018】 それ故、本考案に係るリターンローラにあっては、リターンローラの使用前に おけるセラミックス部材の破損が、有利に防止され得ると共に、該セラミックス 部材の耐久力の向上が効果的に図られ得るといった利点をも有するのである。
【0019】
【実施例】 以下、本考案を更に具体的に明らかにするために、本考案の一実施例を、図面 を参照しつつ、詳細に説明することとする。
【0020】 先ず、図1及び図2には、本考案の一実施例に係るリターンローラが、それぞ れ示されている。それらの図のうち、図1は、リターンローラの平面図であって 、その右半分は、正面形態を、また左半分は、背面形態を、それぞれ示している 。また、図2は、図1におけるII−II断面図である。
【0021】 それらの図において、リターンローラ10は、所定の大きさの内孔12を有す る金属スリーブ14と、その径方向外側に一体的に形成される、ナイロン等の所 定の合成樹脂材料からなるローラ本体16と、該ローラ本体16の外周部に配置 されるセラミックス部材17とから構成されている。
【0022】 そして、このローラ本体16は、軸方向に比較的幅の狭い外輪部18と、幅広 の内輪部20と、それらを連結する略薄肉の連結部22とからなり、その正面及 び背面の両側には、内輪部20から外輪部18へ、半径方向に、放射状に延びる 複数の正面側補強リブ24と背面側補強リブ26とが、それぞれ、円周方向に所 定角度ずれた位置において形成されている。
【0023】 また、かかるローラ本体16の外輪部18には、セラミックス部材17を収容 するセラミックス部材収容凹所28が設けられると共に、その背面側の径方向内 側には、周方向に連続して、略厚肉の補強部30が、所定幅をもって一体的に形 成されている。更に、ローラ本体16の内輪部20には、軸方向中央より正面側 に所定寸法偏倚した位置において、矩形の窓部31,31が、それぞれの軸が直 交するように、隣合って設けられている。
【0024】 一方、金属スリーブ14には、ローラ本体16の内輪部20の窓部31,31 に対応する位置に、ネジ孔32,32が、それぞれ、設けられており、また、そ の外周面における、軸方向中央より背面側に所定寸法偏倚した位置には、周方向 に連続して延びる環状凹溝34が形成されている。
【0025】 而して、このような構造のローラ本体16は、通常、一般に使用される成形装 置を用い、該ローラ本体16の外形を構成するキャビティが形成される金型内に おいて、その半径方向内側に、金属スリーブ14を配置せしめた状態下、所定の 合成樹脂材料を射出せしめることによって、金属スリーブ14との一体成形品と して製作されるものであり、これによって、複雑な形状のローラ本体16が、作 業性良く得られると共に、かかるローラ本体16と金属スリーブ14との一体化 が、有利に行なわれ得ることとなる。また、この一体成形品においては、金属ス リーブ14の環状凹溝34内に、ローラ本体16を構成する合成樹脂材料が充填 されて、金属スリーブ14のローラ本体16からの離脱が阻止され得るようにな っており、これにより、それらの一体化が、より強固なものとなっているのであ る。
【0026】 また、それら金属スリーブ14とローラ本体16との一体成形品にあっては、 従来の如く、該金属スリーブ14の前記内孔12に対して、図示しない所定の外 筒部材が嵌挿せしめられると共に、前記ネジ孔32,32に、図示しない止めネ ジが螺合されることにより、かかる外筒部材上の所定位置に固定されるようにな っているのである。
【0027】 一方、該ローラ本体16の前記セラミックス部材収容凹所28内には、円弧面 が外周面に露呈せしめられると共に、該セラミックス部材収容凹所28から突出 しないように、所定深さ凹陥した状態で、前記セラミックス部材17が、それぞ れ、収容、配置されている。
【0028】 そうして、かかるリターンローラ10にあっては、外周部に沿って円形に配列 された複数のセラミックス部材17によって、搬送装置の被搬送物の載置されて いないコンベヤベルト部分を支持するようになっているのである。なお、リター ンローラ10を回転せしめるリターンローラ装置に関しては、先に提案の装置を 含む従来から公知のものが、何れも使用され得る。
【0029】 ところで、図3に示されるように、かかるセラミックス部材17は、所定の厚 みを有する板状乃至はブロック状のもので、長手方向に円弧状を呈する形状を有 しており、その外周縁部が、全周に亘って所定寸法だけ切削されて、面取りが施 され、また、その略中央部には、所定の径を有した厚さ方向に貫通する貫通孔3 8が一つ設けられている。なお、かかるセラミックス部材17は、アルミナ、ジ ルコニア、ムライト、コージェライト、窒化ケイ素等の耐摩耗性の良好なセラミ ックス材料からなり、その中でも、特に、安価なアルミナが好適に使用されるこ ととなる。
【0030】 また、図2及び図4に示されるように、ローラ本体16の外輪部18には、そ の半径方向外方に開口して、断面略コ字形状を成し、周方向に連続して延びる凹 溝が設けられている。そして、この凹溝は、セラミックス部材17の厚みと略同 じだけの距離を隔てて相対向し、該セラミックス部材17の幅よりも所定量だけ 長くされた正面側壁部40及び背面側壁部42とから構成されると共に、セラミ ックス部材17の周方向長さと略同じだけの間隔をもって、複数の仕切り壁36 により画成されているのである。即ち、これにより、本実施例にあっては、正面 側壁部40及び背面側壁部42とから構成されて、セラミックス部材17を収容 する、該セラミックス部材17に対応した円弧形状を呈するセラミックス部材収 容凹所28が、ローラ本体16の外周部に、一体的に、複数延設されているので ある。
【0031】 そして、各セラミックス部材収容凹所28を、それぞれ構成する、正面側壁部 40の略中央部と、背面側壁部42の前記補強部30が設けられた略中央部とに は、それらを貫通する案内孔44,44が、各々同軸的に穿設される一方、かか るセラミックス部材収容凹所28内には、セラミックス部材17が、それら案内 孔44,44と、それよりも大径のセラミックス部材17の前記貫通孔38とが 同軸的に位置して、ローラ本体16の正面側から背面側に貫通する透孔が形成さ れるように、それぞれ、その円弧面を露呈して収容されているのである。
【0032】 また、特に、本実施例に係るリターンローラ10においては、前記したように 、セラミックス部材収容凹所28を構成する両壁部(40,42)が、セラミッ クス部材17の幅よりも長くされているため、セラミックス部材収容凹所28内 に収容されたセラミックス部材17は、その円弧面が、該セラミックス部材収容 凹所28内に埋没するように配置されており、換言すれば、セラミックス部材収 容凹所28を構成する正面側壁部40及び背面側壁部42の両壁部が、円弧面よ りも突出するように、セラミックス部材17が配置されているのである。そして 、それによって、かかるリターンローラ10にあっては、それら両壁部(40, 42)が、セラミックス部材17の保護壁としての役割を果し、落下等による衝 撃に対して、セラミックス部材17を保護し得、以てセラミックス部材17の割 れ等の破損が未然に防止され得るようになっているのである。なお、このような 両壁部(40,42)の突出部分は、リターンローラ10の搬送装置への設置後 の使用により、短期間で摩耗してしまい、その後セラミックス部材17の円弧面 において、コンベヤベルトが支持されるようになるため、かくの如き構造におい ても、リターンローラ10の耐摩耗性等の利点を損なうことはない。
【0033】 かくして、各セラミックス部材収容凹所28内に収容、配置せしめられるセラ ミックス部材17は、木ネジ状の取付ネジ46により、それぞれ、ローラ本体1 6の外周部に沿って、円形に配列して取り付けられているのである。なお、この 取付ネジ46は、各セラミックス部材収容凹所28を構成する正面側壁部40及 び背面側壁部42の前記案内孔44,44の内径よりも僅かに大きく、且つセラ ミックス部材17の前記貫通孔38の内径よりは弱冠小さい外径と、該正面側壁 部40から、該背面側壁部42に設けられた前記補強部30にまで達する長さと をもった脚部を有して成るものであり、これによって、前記貫通孔38を挿通し つつ、正面側壁部40及び背面側壁部42の案内孔44,44に対して、それぞ れ、ネジ込まれるようになっているのである。
【0034】 すなわち、リターンローラ10にあっては、かかる取付ネジ46がネジ込まれ ることにより、正面側壁部40及び背面側壁部42が、それぞれ、対向方向に近 接せしめられるのであり、またそれに伴って、それら両壁部(40,42)間に 位置するセラミックス部材17が、該両壁部(40,42)の略全面から押圧力 が及ぼされることとなり、その結果、セラミックス部材17が、正面側壁部40 及び背面側壁部42にて、強固に挟持されるようになっているのである。そして 、そのようにネジ込まれた取付ネジ46を取り外すことによって、セラミックス 部材17が、該両壁部(40,42)からの押圧力から開放されて、セラミック ス部材収容凹所28からの取り外しが、容易に行なわれるようになっているので ある。
【0035】 従って、このような構造のリターンローラ10にあっては、耐摩耗性及び耐熱 性に優れたセラミックス部材17が、ローラ本体16に対して、単に、セラミッ クス部材収容凹所28内に収容せしめられて、取付ネジ46にて取り付けられて なるものであるところから、焼結により収縮変形せしめられたセラミックス部材 17であっても、リターンローラの外周部の所定位置への配置が確保され、また その取付け作業が、何等面倒な手間を要することなく、極めて容易に行なわれ得 て、その製作性の向上が、有利に図られ得るのである。
【0036】 さらに、かかるリターンローラ10にあっては、取付ネジ46を取り外すだけ で、セラミックス部材17が、セラミックス部材収容凹所28から、簡単に取り 外し得るため、セラミックス部材17の脱着が、容易に行ない得るのである。
【0037】 さらにまた、かかるリターンローラ10においては、取付ネジ46の締付け力 が、セラミックス部材収容凹所28を構成する両壁部(40,42)の略全面か らの押圧力として、セラミックス部材17に及ぼされることから、取付ネジ46 の締付け力に対するセラミックス部材17の応力集中が、効果的に回避され得る のであり、また前記した該両壁部(40,42)のセラミックス部材17の保護 機能と相俟って、それらセラミックス部材17の耐久力が高められ得る利点を有 しているのである。
【0038】 加えて、本実施例にあっては、かかる取付ネジ46が、各セラミックス部材1 7の略中央部に、1本だけ挿通せしめられるものであるため、各セラミックス部 材17をセラミックス部材収容凹所28内に収容するに際して、その収容位置を 、取付ネジ46を軸とした軸心回りに調整することによって、セラミックス部材 17の円弧面が、セラミックス部材収容凹所28から突出しないよう、良好に配 置することが出来る利点をも、有するのである。
【0039】 以上、本考案の実施例について詳述してきたが、これは文字通りの例示であっ て、本考案は、かかる具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0040】 例えば、前記実施例では、8個の円弧状のセラミックス部材17が、リターン ローラ10の外周部に沿って円形に配列されていたが、かかるセラミックス部材 17の個数は、これに限定されるものではなく、リターンローラ10の大きさ等 によって、適宜に決定され得るものである。
【0041】 また、前記実施例では、セラミックス部材17をセラミックス部材収容凹所2 8内に固定する締結部材として、木ネジ状の取付ネジ46が使用されていたが、 その他にボルトやリベット等を用いても何等差し支えない。
【0042】 さらに、前記実施例では、セラミックス部材17の略中央部に貫通孔38を一 つ設け、そこに取付ネジ46が一本挿通されていたが、それらの数を増しても良 く、またそうすることによって、かかるセラミックス部材17が、ローラ本体1 6に対して、より強固に挟持されることとなる。
【0043】 その他、一々列挙しないが、本考案は、当業者の知識に基づいて、種々なる変 更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのよ うな実施態様が、本考案の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本考案の範囲内に含 まれるものであることは、言うまでもないところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に従うリターンローラの一例を示すもの
であって、右半分は、その正面形態を、また左半分は、
その背面形態を、それぞれ示す平面説明図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】図1に示された本考案に従うリターンローラに
用いられるセラミックス部材の一例を示す平面図であ
る。
【図4】図1に示された本考案に従うリターンローラの
一例の右側面図である。
【符号の説明】
10 リターンローラ 14 金属スリーブ 16 ローラ本体 17 セラミックス部材 28 セラミックス部材収容凹所 38 貫通孔 40 正面側壁部 42 背面側壁部 46 取付ネジ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンベヤベルトにて所定の被搬送物を搬
    送するようにした搬送装置における該被搬送物の載置さ
    れていないコンベヤベルト部分に接するように、複数の
    円弧状のセラミックス部材を外周部に沿って円形に配列
    し、かかるセラミックス部材の円弧面を外周面に露呈せ
    しめて、前記コンベヤベルト部分を支持するようにした
    リターンローラにして、 前記セラミックス部材を収容する、該セラミックス部材
    に対応した円弧形状を呈する複数のセラミックス部材収
    容凹所が外周部に延設されてなるローラ本体を一体的に
    樹脂にて構成すると共に、前記セラミックス部材に対し
    て、それぞれ厚さ方向に貫通する貫通孔を設け、該セラ
    ミックス部材を前記ローラ本体のセラミックス部材収容
    凹所内に収容して、該セラミックス部材の円弧面が該セ
    ラミックス部材収容凹所から突出しないように配置せし
    める一方、かかるセラミックス部材の貫通孔を挿通した
    締結部材によって、前記ローラ本体の該セラミックス部
    材収容凹所を構成する、対向する両壁部を各々近接する
    方向に締め付けることにより、該セラミックス部材を該
    両壁部にて挟持するようにしたことを特徴とするリター
    ンローラ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101010277B1 (ko) * 2008-08-26 2011-01-24 박해신 회전 롤러

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101010277B1 (ko) * 2008-08-26 2011-01-24 박해신 회전 롤러

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