JPH0683212U - レール底部に穿設した貫通孔の下面面取り機 - Google Patents

レール底部に穿設した貫通孔の下面面取り機

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JPH0683212U
JPH0683212U JP2989293U JP2989293U JPH0683212U JP H0683212 U JPH0683212 U JP H0683212U JP 2989293 U JP2989293 U JP 2989293U JP 2989293 U JP2989293 U JP 2989293U JP H0683212 U JPH0683212 U JP H0683212U
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裕敏 野田
幸夫 吉田
宏 八木澤
和明 雫石
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Abstract

(57)【要約】 【目的】面取り機をレールの上方にセッティングした状
態で、レールを最小限度浮かすだけで、レール底部に穿
設した貫通孔の中心軸に対して傾斜したレール下面の貫
通孔の内周縁を均等に面取りするようにした面取り機を
提供する。 【構成】レール底部1の貫通孔2に上方からチップホル
ダー4を挿通してガイドブッシュ14を貫通孔2に挿嵌
し、ベースブロック13をレール上面1bに搭載する。
トルクシャフト6の下方への押し込み動作により長尺ラ
ック15がピニオンギア16を回動して短尺ラック17
に固定されたカムブロック11を上昇してチップホルダ
ー4を上昇させる。電動ドリル5の駆動によりカムシャ
フト7が回転すると外周の傾斜状カム溝8がボール12
に倣ってチップホルダー4に所定ストロークの上下動を
行わせると共に、軸方向に沿って取り付けた面取り用超
硬刃3が貫通孔2の下面の内周縁に沿って回軌道を描き
ながら切削する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、マクラギに対して軌道レールをネジクギで締結するために穿設した 貫通孔のレール下面の内周縁を面取りするのに好適するレール底部に穿設した貫 通孔の下面面取り機に関する。
【0002】
【従来の技術】
軌道レールのふく進防止のために、本考案者等は、レールの底部に貫通孔を穿 設し、この貫通孔にネジクギを挿通してマクラギに締結することによりレールを マクラギに固定し、これによりマクラギの道床に対する抵抗力をもたせてレール のふく進を防止する手段を案出した。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
このために開発した穿孔機は、図6に示すように、レール底部1の隅に車輪状 の当て具25を当て、レールの顎部1cには不図示の顎当てを当てて、レール底 部の上面1bに対して垂直に貫通孔2を穿設するようにしたものであるが、レー ル底部1の上面1bはレール下面1aに対して傾斜した状態にあるから、穿設し た貫通孔2の中心軸はレール下面1aに対して傾斜状態となる。
【0004】 ところで、上記のようにレール底部1に貫通孔2を穿設した場合、応力集中を 防止するために、貫通孔2の周縁を面取りする必要があるが、従来の面取り機は 、回転軸に直交する水平方向の面取りしかできないため、上記のように貫通孔2 の中心軸に対して傾斜したレール下面1aの貫通孔2の内周縁に対しては均等な 面取りが行えないという問題点があった。
【0005】 しかも、貫通孔の下面を面取りするとき、従来の面取り機では、レールを地面 から大きく浮かしてレールの下方に面取り機を設置する必要があるが、既設のレ ールに対してこのようにレールを大きく浮かすのは不都合である。
【0006】 本考案は、このような事情に対処して為されたもので、レールを最小限度浮か すだけで、しかも面取り機をレールの上方にセッティングした状態でレール底部 の貫通孔の下面の内周縁を均等に切削し得る面取り機を提供することを目的とす る。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本考案のレール底部に穿設した貫通孔の下面面 取り機は、レール底部1の下面1aに対して傾斜した上面1bに垂直に穿設した 貫通孔2の下面1a側の内周縁を面取りする際、面取り用超硬刃3を取り付けた チップホルダー4を前記貫通孔2の上面1b側から挿入して、前記貫通孔2の下 面1a側の内周縁を均一に面取りするようにしたレール底部に穿設した貫通孔の 下面面取り機において、電動ドリル5の回転軸に接続するようにしたトルクシャ フト6に対して同軸方向且つ摺動自在に連結したカムシャフト7の外周に所定の 傾斜角を有したカム溝8を設け、該カムシャフト7の下方には先端にチップホル ダー4を固設したホルダーロッド9を連結し、前記トルクシャフト6はベアリン グブロック10の内腔に回動自在に挿通し、前記カムシャフト7はカムブロック 11の内腔に摺動自在に挿通すると共に、前記カムブロック11には前記カムシ ャフト7のカム溝8に嵌合するボール12を定位置で保持するボール保持孔19 を設け、前記ホルダーロッド9はベースブロック13の内腔に固着したガイドブ ッシュ14に挿通し、該ガイドブッシュ14の外径は前記レール底部1の貫通孔 2に挿嵌し得るものとし、さらに前記ベアリングブロック10に対して長尺ラッ ク15の一端を前記トルクシャフト6と同軸方向に固着したうえで、該長尺ラッ ク15の他端を前記カムブロック11に摺動自在に付設し、前記長尺ラック15 の対向側にはピニオンギア16を介して前記カムブロック11に固設した短尺ラ ック17を互いに噛合状態にし、前記ピニオンギア16は前記カムブロック11 の両側を摺動自在に挟持するピニオンブラケット18の定位置に軸支すると共に 該ピニオンブラケット18は下端を前記ベースブロック13に固着し、前記チッ プホルダー4には、矩形板状の面取り用超硬刃3を、該チップホルダー4の回転 軸に沿って平行状態であって該チップホルダー4の回転軸に対する偏心位置に取 り付けることにより、該面取り用超硬刃3の辺部3aをチップホルダー4の肩部 4aから露出するようにしたことを特徴とするものである。
【0008】 また、前記カムシャフト7にはレールの種別に応じた傾斜角を有する複数のカ ム溝8を設け、前記カムブロック11に設ける前記ボール保持孔19は夫々のカ ム溝8に対応する所定位置に複数設けることにより、レールの種別に応じてボー ル12を選択的にボール保持孔19に保持するようにした構成としてもよい。
【0009】
【作用】
上記構成の面取り機を使用する際には、図1(b) に示すように、レール底部1 の貫通孔2に対して上方からチップホルダー4を挿通し、ガイドブッシュ14を 貫通孔2に挿嵌してベースブロック13をレール底部1の上面1bに搭載した状 態にすれば、この面取り機の位置決めが為される。従って、本考案の面取り機に よれば、レール下面1aの下方にチップホルダー4を突出する程度しかレールを 浮かす必要がない。
【0010】 また、このような位置決めの後、電動ドリル5の下方への押し込み動作により トルクシャフト6が押し下げられると、ベアリングブロック10が下降するに伴 い長尺ラック15がピニオンギア16を回動して短尺ラック17を上昇し、短尺 ラック17はカムブロック11に固定してあるから、同時にカムブロック11を 上昇する。
【0011】 さらに、カムブロック11はボール12を介してカムシャフト7に連結され、 カムシャフト7はホルダーロッド9を介してチップホルダー4に連結してあるか ら、カムブロック11の上昇に伴いチップホルダー4を上昇する。
【0012】 これにより、レール底部1の貫通孔2の下方に挿通してあるチップホルダー4 を上昇して面取り用超硬刃3の辺部3aを貫通孔2の下面の内周縁に当てること ができる。
【0013】 また、電動ドリル5を駆動するとカムシャフト7が回転するが、カムシャフト 7の外周にはカム溝8が傾斜状に設けられ、このカム溝8にはカムブロック11 の定位置に保持されたボール12が摺動自在に当接してあるから、カムシャフト 7が回転するに伴って該カムシャフト7にホルダーロッド9を介して連結された チップホルダー4が所定のストロークで上下動して傾斜した回軌道を描きながら 回転する。
【0014】 チップホルダー4のストロークは、カムシャフト7の外周に設けたカム溝8の 傾斜状況によって決定する。従って、レールの種別ごとに異なる貫通孔2の中心 軸に対するレール下面1aの傾斜状況、即ち貫通孔2の最上端と最下端との差を カム溝8にも同様に設けておけば、チップホルダー4は貫通孔2の下面の内周縁 に倣って回転することができる。
【0015】 なお、本考案においては、例えば、50PSレール或は50Nレールというよ うにレールの種別に応じてカム溝8を設けておけばよいが、カムシャフト7の外 周にレールの種別に応じて複数のカム溝8を設けることにより、一台の面取り機 で数種のレールに対応した面取り作業を行うことができる。
【0016】 この場合、所定のカム溝8に対して選択的にボール12の入れ替えを行う必要 があるため、本考案においては、カムブロック11に対して夫々のカム溝8に対 応した複数箇所にボール保持孔12を設けてある。
【0017】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0018】 図1(a) は本考案の面取り機の縦断面図であり、図1(b) は本考案の面取り機 をレール底部に穿設した貫通孔に挿着した状態を示す側面図である。図2は本考 案の面取り機におけるチップホルダー引上げ機構を示す透視的斜視図である。図 3(a) 乃至(c) は図2のチップホルダー引上げ機構による動作説明図である。図 4(a) は本考案の面取り機におけるストローク機構を示すカムシャフトの透視的 斜視図であり、図4(b) はストローク機構にチップホルダー引上げ機構を合わせ た透視的斜視図である。図5(a) 乃至(d) は本考案の面取り機による面取り動作 を示す側面図である。図6(a) は50PSレールの断面図であり、図6(b) は5 0Nレールの断面図である。
【0019】 図1(b) に示す電動ドリル5のチャック部は、トルクシャフト6の上端に形成 した角形頭部6aを同軸方向に把持する。
【0020】 図1(a) 或は図2に示すように、トルクシャフト6の下方の外周には軸方向に 長いキー溝6bが穿設してある。また、トルクシャフト6の角形頭部6aとキー 溝6bとの間にはベアリング10aが嵌合してある。
【0021】 このベアリング10aはベアリングブロック10内に回動自在に収容され、ベ アリング10aの上方にベアリングカバー10dを嵌合し、ベアリングブロック 10の外方からセットビス10cを螺入してベアリングカバー10dに締結して ある。
【0022】 トルクシャフト6は、図1(a) 或は図4(a) に示すように、円筒形のカムシャ フト7内に上方から摺動自在に収容してあり、カムシャフト7の上端外周に穿設 された長孔7cに収容したキー7aをカムシャフト7のキー溝6bに係合すると 共に、キー7aの外側とカムシャフト7の外周に穿設した周溝に対してOリング 7bを嵌合してある。これにより、トルクシャフト6とカムシャフト7とはキー 溝6bの範囲だけ相対的に軸方向に移動することができる。
【0023】 また、同図に示すように、カムシャフト7の下部は、カムブロック11内に摺 動自在に収容され、この収容された部位のカムシャフト7の外周には傾斜角を互 いに違えた50PSレール用のカム溝8aと50Nレール用のカム溝8bとの二 条の傾斜したカム溝8が穿設してある。このカム溝については後述する。
【0024】 さらに、カムシャフト7内には下方からホルダーロッド9が挿着され、両者は 連結ピン9aで固定されている。
【0025】 ホルダーロッド9の下端にはチップホルダー4が設けてあり、このチップホル ダー4に対して後述する位置に面取り用超硬刃3が取り替え自在に皿ビス3bで 固着してある。
【0026】 上記構成により、トルクシャフト6に取り付けた電動ドリル5を回転すると、 この電動ドリル5の回転力が、順次、トルクシャフト6、キー7a、カムシャフ ト7、ホルダーロッド9を介してチップホルダー4の回転力へと伝達される。
【0027】 一方、図1(b) 又は図2に示すように、ベアリングブロック10の両側にはト ルクシャフト6の軸方向に沿って長尺ラック15、15(片方は図に見えない) が固定ボルト15aで締結してあり、両方の長尺ラック15、15の下方部はカ ムブロック11の両側に沿って穿設された案内溝11a、11a(図4(a) 参照 )に摺動自在に収容されている。
【0028】 さらに、図2に示すように、カムブロック11の両側には夫々の長尺ラック1 5、15に離間して短尺ラック17、17が並設位置に固定ボルト17a、17 aで固着してある。これらの長尺ラック15と短尺ラック17との対向側にはラ ック歯が夫々形成してあり、長尺ラック15と短尺ラック17間には両者のラッ ク歯に対してピニオンギア16が同時に噛合するようにしてピニオンピン16a で軸支してある。
【0029】 そして、カムブロック11の下方に配したベースブロック13の両側には、ピ ニオンブラケット18、18をボルト18aで固定し、ピニオンブラケット18 、18は上方のカムブロック11に張り出して該カムブロック11の両側を摺動 自在に挟持し、上記のピニオンピン16a、16aがこのピニオンブラケット1 8、18の所定位置に軸支してある。
【0030】 カムブロック11の側方には、図1(a) 或は図4(a) に示すように、上記した 二条の傾斜したカム溝8a、8bの夫々に対応する位置に50PSレール用のボ ール保持孔19aと50Nレール用のボール保持孔19bとが穿設され、この二 個のボール保持孔9a、9bに対して1個のスチールボール12を選択的に収容 することができる。
【0031】 さらにカムブロック11の側方に対してボールカバー20を着脱自在に固定す ることにより、二個のボール保持孔9a、9bのいずれかに収容したスチールボ ール12を二条のカム溝8a、8bのいずれかに係合した状態で保持することが できる。
【0032】 ベースブロック13の内腔には、図1(a) に示すように、ガイドブッシュ14 挿通され、ベースブロック13に対してセットビス13aで固定してあり、ガイ ドブッシュ14内にはドライベアリング14aを介して上記したホルダーロッド 9が摺動自在に挿通してある。
【0033】 チップホルダー4はレール底部1に穿設した貫通孔2に挿通し得る外径を有し 、ガイドブッシュ14は貫通孔2に挿入した後に嵌合状態にすることができる外 径を有するものである。
【0034】 また、ベースブロック13の側部には外向きに突出した反力受け21がボルト 固定してある。この反力受け21により、カムブロック11のつれ回りを防止す ると共に、カム溝8a、8bの位置合わせを行うようにするため、反力受け21 の側部に足を当てるようにする。
【0035】 ここで、チップホルダー4に取り付ける面取り用超硬刃3とカムシャフト7の 外周に設けた二条のカム溝8a、8bについて説明する。
【0036】 図4(a) 及び(b) に示すように、チップホルダー4は片方がホルダーロッド9 の中心軸から膨出した形状を有し、この膨出した側に軸方向に沿った平坦部4b を形成して肩部4aを切欠き状に形成してある。この平坦部4bは面取り用超硬 刃3の隣接二辺を当接しうる形状とし、平坦部4bに対してチップホルダー4の 中心軸から偏心量Eで矩形板状の面取り用超硬刃3を皿ビス3bで取り替え可能 に固着して、この超硬刃3の辺部3aが肩部4aから露出するようにする。
【0037】 図6(a) は50PSレールの断面図であり、図6(b) は50Nレールの断面図 である。なお、これらの図において角度表示以外の寸法表示はミリメートル単位 である。
【0038】 図示のように50PSレールと50Nレールとでは寸法及び形状が異なる部位 があり、レール底部1の上面1bはいずれも下面1aに対して傾斜してある。こ の傾斜した上面1bに対して貫通孔2が垂直に穿設されているから、貫通孔2の 中心軸はレール下面1aに対して各レールで異なった傾斜状況を示す。
【0039】 そこで図示のように貫通孔2の中心軸に沿って最下部と最上部との差を取ると 、50PSレールでは4,7mm、50Nレールでは7,2mmの差異を有し、 このような下面1aの内周縁に倣ってチップホルダー4に固着した面取り用超硬 刃3が傾斜した円軌道を描くために、50PSレールでは4,7mm、50Nレ ールでは7,2mmのストロークを持たせる必要がある。
【0040】 そこで、本実施例においては、50PSレール用のカム溝8aと50Nレール 用のカム溝8bとに上記のストロークに対応した異なる傾斜角を設けてある。
【0041】 使用の際には、50PSレールの場合は、下側のボール保持孔19aにスチー ルボール12を入れ、50Nレールの場合は、上側のボール保持孔19bにスチ ールボール12を入れ、ボールカバー20をカムブロック11に対してネジ止め することにより、スチールボール12が収容位置でカム溝8a或は8bに対して 当接した状態を保持するようにする。
【0042】 これにより、電動ドリル5を回転すると、カム溝8a或は8bがスチールボー ル12に倣ってカムシャフト7を所定のストロークで上下動しながら回転させる ことができる。
【0043】 ここで上記構成の面取り機の動作説明をする。使用に際しては、予めレールの 種別に応じてボール保持孔19a或は19bを選択してスチールボール12を入 れ、ボールカバー20をネジ止めしておく。
【0044】 そこで、図1(b) のように、トルクシャフト6の上端の角形頭部6aに電動ド リル5のチャック部5aを握持して図3(a) 乃至(d) に示す手順でチップホルダ ー4をレール底部1に穿設してある貫通孔2に挿入する。
【0045】 図3(a) は、チップホルダー4を貫通孔2に挿入する状況を示す。この際、ト ルクシャフト6を上方に引き出すことにより、ホルダーロッド9を下方に伸長し てガイドブッシュ14とチップホルダー4との間隔を開けておく。
【0046】 次いで、図3(b) に示すように、チップホルダー4がレール下面1aの下方に 出た後に、ガイドブッシュ14を貫通孔2に挿入し得る位置にずらし、図3(c) に示すように、ベースブロック13の下端面がレール底部の上面1bに当たるま で、ガイドブッシュ14を貫通孔2内に嵌め入れて位置決めを行う。
【0047】 この際、カム溝8a、8bの位置合わせは反力受け21の指向方向で決め、と も回りを防ぐために、反力受21の側部に足を当てておくようにする。
【0048】 その後、図3(d) に示すように、チップホルダー4を引上げて面取り用超硬刃 3を貫通孔2の下面内周縁の最上部に当てる。
【0049】 このチップホルダー4の引上げ動作は、図2に示す通りである。
【0050】 図2において、電動ドリル5の下方への押し込み動作により、トルクシャフト 6が押し下げられると、ベアリングブロック10が下降するに伴って長尺ラック 15がピニオンブラケット18の定位置に軸支されたピニオンギア16を回動し て短尺ラック17を上昇し、同時にカムブロック11を上昇する。
【0051】 さらにカムブロック11はボール12を介してカムシャフト7に連結され、カ ムシャフト7はホルダーロッド9を介してチップホルダー4に連結してあるから 、カムブロック11の上昇に伴いチップホルダー4を上昇し、これにより、図3 (d) に示すように、面取り用超硬刃3の辺部3aを貫通孔2の下面の内周縁に当 てる。
【0052】 図5(a) 及び(b) において、スチールボール12は、50PSレール用のボー ル保持孔19aに収容してある。この状態で電動ドリル5を駆動すると、カムシ ャフト7が回転するが、カムシャフト7の外周の50PSレールのためのカム溝 8aが定位置に保持されたボール12に倣ってカムシャフト7を所定のストロー クSで上下動し、図5(d) に示すように、チップホルダー4の面取り用超硬刃3 を傾斜した回軌道を描きながら回転し、この面取り用超硬刃3の辺部3aの傾斜 角度で貫通孔2の下面の内周縁を均等に面取りすることができる。
【0053】 なお、上記構成において、カムシャフト7には、一例として50PSレール用 のカム溝8aと50Nレール用のカム溝8bとを夫々の所定傾斜角で設けてある が、本考案は他のレールに対応したカム溝を設けることも可能である。
【0054】
【考案の効果】 以上説明したように、本考案の面取り機によれば、レールの下方にチップホル ダーを突出するだけレールを浮かせば、この面取り機のセッティングができ、し かもレール下方に突出したチップホルダーの引上げ動作は、トルクシャフトに接 続した電動ドリルを下方に押し込むだけでよい。
【0055】 また、このような面取り機のセッティング状況において、チップホルダーの回 転軸が切削面たるレール下面に対して傾斜しているにも関わらず、チップホルダ ーが所定のストロークで上下動しながら回転するから、レール底部の貫通孔の下 面の内周縁を均等に切削することが可能である。
【0056】 本考案の面取り機は、上記のように、既設のレール底部に穿設した貫通孔の下 面の面取りをするのに、レールを最小限度で浮かすだけで簡単なセッティングに より均等な面取り作業を実施することを可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a) は本考案の面取り機の縦断面図であ
り、図1(b) は本考案の面取り機をレール底部に穿設し
た貫通孔に挿着した状態を示す側面図である。
【図2】図2は本考案の面取り機におけるチップホルダ
ー引上げ機構を示す透視的斜視図である。
【図3】図3(a) 乃至(c) は図2のチップホルダー引上
げ機構による動作説明図である。
【図4】図4(a) は本考案の面取り機におけるストロー
ク機構を示すカムシャフトの透視的斜視図であり、図4
(b) はストローク機構にチップホルダー引上げ機構を合
わせた透視的斜視図である。
【図5】図5(a) 乃至(d) は本考案の面取り機による面
取り動作を示す側面図である。
【図6】図6(a) は50PSレールの断面図であり、図
6(b) は50Nレールの断面図である。
【符合の説明】
1…レール底部、1a…レール下面、1b…レール底部
の上面、2…貫通孔、3…面取り用超硬刃、4…チップ
ホルダー、5…電動ドリル、6…トルクシャフト、7…
カムシャフト、8a…50PSレールに対応するカム
溝、8b…50Nレールに対応するカム溝、9…ホルダ
ーロッド、10…ベアリングブロック、11…カムブロ
ック、12…ボール(スチールボール)、13…ベース
ブロック、14…ガイドブッシュ、15…長尺ラック、
16…ピニオンギア、17…短尺ラック、18…ピニオ
ンブラケット、19a…50PSレール用のボール保持
孔、19b…50Nレール用のボール保持孔、20…ボ
ールカバー、21…反力受け。
フロントページの続き (72)考案者 八木澤 宏 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)考案者 雫石 和明 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】レール底部1の下面1aに対して傾斜した
    上面1bに垂直に穿設した貫通孔2の下面1a側の内周
    縁を面取りする際、面取り用超硬刃3を取り付けたチッ
    プホルダー4を前記貫通孔2の上面1b側から挿入し
    て、前記貫通孔2の下面1a側の内周縁を均一に面取り
    するようにしたレール下面の面取り機において、電動ド
    リル5の回転軸に接続するようにしたトルクシャフト6
    に対して同軸方向且つ摺動自在に連結したカムシャフト
    7の外周に所定の傾斜角を有したカム溝8を設け、該カ
    ムシャフト7の下方には先端にチップホルダー4を固設
    したホルダーロッド9を連結し、前記トルクシャフト6
    はベアリングブロック10の内腔に回動自在に挿通し、
    前記カムシャフト7はカムブロック11の内腔に摺動自
    在に挿通すると共に、前記カムブロック11には前記カ
    ムシャフト7のカム溝8に嵌合するボール12を定位置
    で保持するボール保持孔19を設け、前記ホルダーロッ
    ド9はベースブロック13の内腔に固着したガイドブッ
    シュ14に挿通し、該ガイドブッシュ14の外径は前記
    レール底部1の貫通孔2に挿嵌し得るものとし、さらに
    前記ベアリングブロック10に対して長尺ラック15の
    一端を前記トルクシャフト6と同軸方向に固着したうえ
    で、該長尺ラック15の他端を前記カムブロック11に
    摺動自在に付設し、前記長尺ラック15の対向側にはピ
    ニオンギア16を介して前記カムブロック11に固設し
    た短尺ラック17を互いに噛合状態にし、前記ピニオン
    ギア16は前記カムブロック11の両側を摺動自在に挟
    持するピニオンブラケット18の定位置に軸支すると共
    に該ピニオンブラケット18は下端を前記ベースブロッ
    ク13に固着し、前記チップホルダー4には、矩形板状
    の面取り用超硬刃3を、該チップホルダー4の回転軸に
    沿って平行状態であって該チップホルダー4の回転軸に
    対する偏心位置に取り付けることにより、該面取り用超
    硬刃3の辺部3aをチップホルダー4の肩部4aから露
    出するようにしたことを特徴とするレール底部に穿設し
    た貫通孔の下面面取り機。
  2. 【請求項2】前記カムシャフト7にはレールの種別に応
    じた傾斜角を有する複数のカム溝8を設け、前記カムブ
    ロック11に設ける前記ボール保持孔19は夫々のカム
    溝8に対応する所定位置に複数設けることにより、レー
    ルの種別に応じてボール12を選択的にボール保持孔1
    9に保持するようにしたことを特徴とする請求項1記載
    のレール底部に穿設した貫通孔の下面面取り機。
JP1993029892U 1993-05-12 1993-05-12 レール底部に穿設した貫通孔の下面面取り機 Expired - Fee Related JP2587330Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013220512A (ja) * 2012-04-18 2013-10-28 Sanmei Electric Co Ltd バリ取り工具

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