JPH0682099B2 - 油の汚染及び劣化物質分析方法及びその装置 - Google Patents

油の汚染及び劣化物質分析方法及びその装置

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JPH0682099B2
JPH0682099B2 JP30649786A JP30649786A JPH0682099B2 JP H0682099 B2 JPH0682099 B2 JP H0682099B2 JP 30649786 A JP30649786 A JP 30649786A JP 30649786 A JP30649786 A JP 30649786A JP H0682099 B2 JPH0682099 B2 JP H0682099B2
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  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は石油製品の油例えば汚染油中に含まれる水分
や夾雑物などの汚染物質及び酸敗などによる劣化物質の
量(全酸価)を光学的に検出して分析する方法及びその
装置と、これを応用した自動分析装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来、油の汚染状態を光学的にとらえようとする試みは
数々成され、公知のものとして、油の側面より光を照射
し、油中の汚染粒子による散乱光の多少によって汚染物
質の含有量を知る方法、又は同様な手法によって光の透
過率としてとらえる方法がある。
第10図は上記散乱光方式による測定方法、第11図は上記
透過光方式による測定方法の説明図である。両図におい
て、1は被検油すなわち試料2を注入する測定器、3は
発光部(光源)、4は細孔、5はホトマルチプライヤ又
は受光素子でなる受光部、6は試料2中に浮遊している
汚染物質粒子である。
以上のように構成された測定方法において、測定器1の
中に汚染された試料2を採取し、次いで発光部3からの
光量を細孔4を通して直進する光を測定器1に入射させ
ると、光は被検油2中の汚染物質粒子6によって散乱さ
れて散乱光となるが、散乱されない光は透過光となりそ
のまま直進してそれぞれ測定器1から出射され、受光部
5に入射して、光量として測定される。このようにし
て、散乱光及び透過光ともに、汚染物質の粒子密度や大
きさ又は色に依存する光変化量として測定されるから、
一定の散乱角方向の散乱光(第10図)や散乱をうけない
透過光(第11図)の光量を測定すれば汚染物質粒子の量
に依存した情報をもつ出力が得られる。
このほか上記の方法を発展させて細い管の中を一定流速
で検体を通過させつつ側面より光を照射し、汚染粒子に
よる遮光の度合から油中に含まれる汚染粒子の粒度分布
を計算するものなどもある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記のような従来の測定法では汚染粒子と云うとらえか
たをしている為、油中の夾雑物及び水粒子の総合量しか
検知出来ないと云う問題点がある。また、水を分離ある
いは水を油に溶解させる等の前処理を行なったとしても
それらはあくまでも夾雑物の粒子だけを検出する為のも
のであり水粒子だけを検出しようと云うところまで考慮
されていない。
一般に油を管理する場合、夾雑物量、水分量を個々に検
出する要求は高く、現時点では夾雑物量測定用機器と水
分量測定用機器を組み合わせて用いるしかなく、非常に
高価なものとなってしまい一連の動作の中で各々を検出
する方法などは考えられていない。又、これらの測定機
には様々な試薬を用いる為、そのまま日本工業規格で定
めるところの全酸価測定方法に用いる事など不可能であ
る。
また、上記のように、石油製品の劣化度を測定する重要
な分析項目には水分,夾雑物,全酸価値があるが、従来
個々の分析項目の自動化は実施されているが、分析項目
別に試験体を分割して実施する必要があり、全項目の分
析結果を得るまでに長時間を要し、各項目別に操作人員
を必要とするとともに試験体の量も多量に必要である。
この発明は上記のような問題点を解決するためになされ
たもので、水分や夾雑物のような汚染物質の量を一連の
分析動作によって測定したのち、引続いてこの検体を用
いて劣化物質に起因する全酸価を測定可能とするもので
あり、石油製品例えば油の劣化度(汚染物質及び劣化物
質の含有度合)を、水分,夾雑物の量及び全酸価を分析
項目別に求める検出手段により実用高価の大きい分析方
法とその装置、さらに上記分析を連続かつ自動的に短時
間測定を行うことのできる自動分析装置を得ることを目
的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明に係る油中汚染物質分析方法及びその装置は、
汚染油による第1の光透過量と、上記油の水分に由来す
る水分粒子を溶解する試薬を加えたときの第2の光透過
量を求め、第1及び第2の光透過量から油中の夾雑物と
水分の含有率を個々に測定又は算出したのち、引続きこ
の検体試料を用いて全酸価滴定試薬による第3の光透過
量から全酸価を測定するものである。さらに上記一連の
分析操作を、複数の試料(検体)について、ターンテー
ブルとセンサ部を釣支した昇降装置を用いて連続して自
動的に行う自動化機構を備えた自動分析装置とすること
によって、上記問題点を解決したものである。
〔作用〕
この発明においては、汚染油中に乳濁状態で浮遊して存
在する水分粒子による透過又は散乱光量の影響を、水分
粒子を溶解する試薬によって粒子としては存在しない溶
解状態に変換して、水分量に比例する光の変化量分を差
引くことがでキるので、夾雑物量と水分量とが個別に分
離して出力される。また、この汚染物質の量を測定した
のち全酸価滴定試薬を導入すると、検体が変色し、この
光量変化に要する上記滴定試薬の量から全酸価の測定を
行うことができる。
さらに、この測定方法及び各プロセスを自動化して自動
分析装置とすることにより、全測定過程の個人差による
全分析項目の測定値のばらつきをなくすることができ
る。
〔実施例〕
以下、この発明による測定方法と実施例を説明する。
まず、測定方法について、第1図は測定管の部分におけ
る水分粒子と夾雑物粒子が混在する被検油すなわち試料
の光透過量測定原理を示す説明図である。図において、
1〜5は前記第10図において説明したものと同じもので
あるが、7は前記6で示した油2中に浮遊する汚染物質
粒子の中の夾雑物粒子を示し、8は同じく6の中に包含
された乳濁状の水分粒子をそれぞれ分けて示したもので
ある。このように、夾雑物粒子7と水分粒子8が存在す
る汚染油2を測定器1に採取し、図の如く光を照射する
と、光は水分粒子矢8や雑物粒子7によって散乱される
が、散乱されない光は図に示したように透過光として検
出器5に入射し、光電変換されて電流として観測され、
水分粒子8及び夾雑物粒子7の量に依存する光の透過量
として求められる。これが前記第1の光透過量である。
第2図は、第2の光透過量を得るための測定法の原理を
示す説明図である。図に示したように、第1図の状態に
ある試料2の分散系を溶解するために、水と混合し易
く、かつ油に溶解する有機溶剤10(水粒子溶剤)を加え
て、水分粒子8の分散状態から、水分粒子8が粒子とし
ては存在しない溶解状態にする。(この状態は水分によ
る白濁状態が透明状態になることをいう)ここで上記有
機溶剤10には、トルエンとイソプロピルアルコール(IP
A)の混合液を用いた。このように処理された油は夾雑
物だけによる懸濁された状態となり、これに光を照射
し、その透過量を求めるとそれは夾雑物量だけに相関の
ある透過量となり、前記第2の光透過量が得られる。
以上説明したようにして、第1の光透過量を求めた後、
第2の光透過量を求めると、第1の光透過量と第2の透
過量の差は水分量と相関のある数値となる。このように
して汚染油中の水分と夾雑物分とを別個に定量すること
ができる。
第3図に、この実験結果を示した。図において、横軸は
水分量、縦軸は検出器5の出力である。図には夾雑物量
が異る2つの被検油(A),(B)試料について、縦軸
の出力から、水分量と夾雑物量の求め方をも示した。
(A)は夾雑物が(B)より約2倍存在する試料であ
る。A1は水分量に対する試料(A)の第1の光透過量で
あり、A2は同様な第2の光透過量の測定値である。図の
如く、A2は全水分量の領域でほぼ一定値となり、これに
対してA1は水分量0の点から水分量に依存して増大する
曲線が得られた。したがってA1とA2の差の出力値が水分
量に依存する量として求められる。(B)の試料につい
ても曲線B1とB2から同様な結果が示された。このように
して、水分量と夾雑物量との相関が得られる。
このようにすれば、全ての動作を一連のものとして組立
てる事が容易で、又、水分量だけ、あるいは夾雑物量だ
けを測定する機器として活用する事も容易である。又、
その効果のひとつとして水を溶解する溶剤としてイソプ
ロピルアルコールとトルエンの混合液を用いた場合、こ
れによって溶解された油は日本工業企画で定める油の酸
化度合を測定する方法(全酸価測定方法)にそのまま用
いる事が可能であると云う利点を有する。
実施例1: 第4図は全酸価の測定までを含めてシステム化した場合
の測定装置の説明図である。図において、10は前記水粒
子の溶剤すなわちイソプロピルアルコールとトルエンの
混合液にpH指示薬を加えた溶剤であり、12は全酸価滴定
の試薬として用いる水酸化カリウムのアルコール溶液
で、いずれもそれぞれ容器10a及び12aに用意する。この
ほか、11及び13は定量ポンプ、14は受光部5の出力電流
の増幅器、15は演算装置、16は出力の表示器である。
第4図に示す構成の測定装置において、測定器1に試料
2を採取し、上記第1の光量(透過量)を測定し、その
出力をαとする。次いで、ポンプ11により上記溶剤10を
適量被検油2に加えて撹拌した後第2の光量(透過度)
を測定し、この値をβとすれば、βは夾雑物量に相関す
る値であるから、α−βの値を演算装置15で求めればα
−βとして水分量のみに相関する値を表示器16により出
力することができる。
つぎに、全酸価を求めるには、ポンプ13によって溶剤12
すなわち全酸価滴定試薬である水酸化カリウムアルコー
ル溶液を滴下し試料2の中のpH指示薬の変色による第3
の光透過量を光の透過度から同様にして割出し、変色す
るに要した水酸化カリウムの量を求める。この添加した
水酸化カリウム量をもって全酸価として測定することが
できる。
実施例2: 第5図は実施例1で示した分析装置を自動化したもの
で、第3の発明を構成する自動分析装置の説明図であ
る。第5図(a)はその全体説明図であり、第5図
(b)はセンサ部Aの詳細説明図である。
図において、9を除く2〜16は第1図及び第2図で示し
たものと全く同一のものである。1aは被検油すなわち試
料2をサンプリングする複数個用意された試料ビンであ
り、ターンテーブル9の所定位置に各試料ビン1aがセツ
トされる。
ターンテーブル9は図からわかるように円形板状のテー
ブルで、17のターンテーブル回転用モータに回転自在に
軸支されている。また、ターンテーブル9は図のように
同一円周上に等間隔に、試料ビン1aが収納可能な底付き
の穴が複数個設けられ、試料ビン1aがセツトされる。
第5図(a)の一点鎖線で示したAはセンサ19を主構成
とするセンサ部で、昇降装置18に釣支されているが、第
5図(b)にその詳細を示した。センサ部Aは試料ピン
1aの中に浸漬される程度の大きさで形成され、センサ19
はおもに発光部(発光素子)3と受光部(受光素子)5
から構成され、試料(油)2の光透過量を測定するもの
である。
また、昇降装置18に取付けられたセンサA部には、セン
サ19の近傍に位置するように撹拌用スクリユー20が設け
られて、センサ19による光量測定前にシステム制御系
(図示は省略)の指令で油の撹拌を行う。さらにセンサ
19の脇上部には3本の試薬用又は溶剤注入用のノズル2
1,22及び23が配設されている。このノズル21,22及び23
は第1図(a)に示されているように、それぞれポンプ
10を介して水粒子溶解用の有機溶媒、ポンプ13を介して
全酸価滴定用試薬12及びポンプ25を介して油希釈用有機
溶剤24をサンプリングされた試料ビン1aに供給するため
に用いられるものである。
なお、14はセンサ19の出力増幅器、15は演算装置、16は
出力器すなわち分析結果の表示器である。
上記のように構成された自動分析装置において、以下第
6図に示す操作手順に従って、その動作を説明する。
(1) 試料ビン1aに規定量の試料2すなわち被検油を
採取する。この状態を第6図(a)に示す。
(2) 試料の名称等の必要諸元をあらかじめ演算部15
に入力する。ここで必要諸元は油脂名等である。
(3) 上記(1)の試料ビン1aをターンテーブル9の
所定位置にそれぞれセツトしたのち、測定開始のスイツ
チボタン(図示は省略)をONにする。
(4) 測定の開始によって、ターンテーブル9が回転
し測定試料順に従って試料ビン1aはセンサ19の下側位置
にセツトされる。
(5) センサ部Aが昇降装置18によって下降し、試料
ビン1aの中に挿入されると、ポンプ25によって有機溶剤
24が試料ビン1aの中にノズル23を介して注入され試料2
を希釈する。この状態を第6図(b)に示す。ここで所
定量の有機溶剤24にはトルエンとpH指示薬の混合液を使
用する。
(6) 上記(5)の状態でセンサ19を作動して水粒子
と夾雑物粒子による透過光の光変化量を測定する。これ
が前記の第1の光透過量である。
(7) ついで、ポンプ11により有機溶剤10が、ノズル
21を介して試料ビン2aの中に注入され、油中の水分粒子
を溶解する。この状態は第6図(c)であり、有機溶剤
10にはイソプロピルアルコールを使用する。
(8) 上記(7)の状態でセンサ19によって夾雑物の
みによる透過光である第2の光透過量を測定する。
(9) さらに、第6図(d)に示すようにポンプ13に
よって、溶剤12をノズル22を介して滴下し試料2の前記
pH指示薬の変色をセンサ19によって得られる第3の光の
変化量による光の透過度から割出し、変色に要した水酸
化カリウムの量を求めて全酸価値を測定する。ここで溶
剤12は水酸化カリウムのイソプロピルアルコール溶液を
使用する。
(10) 上記第1,第2及び第3の光透過量測定が完了す
ると、昇降装置18によってセンサ部Aを上昇させ、次の
試料について順次上記(4)〜(9)の測定手順を繰返
して行う。
(11) セツトされた各試料の測定が完了したら、各測
定値と、あらかじめ光の透過量と水,夾雑物及び全酸価
値との相関関係を求めておいた値とを演算装置15によっ
て比較し、測定試料の分析値として出力器16によって出
力表示する。以上により自動分析装置による一連の分析
動作が終了する。
実施例3: 第7図は、第5図の自動分析装置のうちのセンサ19に関
する他の実施例を示すもので、複数のセンサによる複合
形センサの説明図である。図において、センサ19aは、
異る2つの波長(λ及びλ)の光の発光部をもつセ
ンサを2個組合わせて1個のセンサを形成したものであ
る。
一例として発光部3aと受光部5aでなるセンサは波長λ
が960nmの近赤外線の光源すなわち発光部3aからなるも
のであり、一方発光部3bと受光部5bでなるセンサは波長
λが860nmの赤外線の光源を用いたものである。
上記のように構成されたセンサ19aを、第5図のセンサ1
9と置換えて使用することにより、二波長測定の手法に
よって光の透過量の測定精度を向上させることができ
る。
実施例4: 第8図は油中の水分及び夾雑物の粒子による汚染物質の
含有量を、1個の試料について上記と同様な第1及び第
2の光透過量の測定によって連続的に行う測定装置の一
実施例を示す説明図である。
第8図において、27はフイルタを内臓する夾雑物分離器
であり、1c及び1dはそれぞれ第1及び第2′の光透過量
を測定する測定管であり、26は試料吸引用のポンプであ
る。また、発光部31と受光部51で形成するセンサは第1
の透過化量を、発光部32と受光部52でなるセンサは第
2′の光透過量を測定するものである。ここで、以下の
説明で明らかなように、第2′の透過化量は水分粒子の
みに依存するものであり、上記実施例1〜3の場合と異
なっている。
すなわち、第8図のように構成された測定装置におい
て、測定管1c及び1dはそれぞれ上記第1及び第2の光透
過量を測定するための測定管であり、フイルタを内蔵す
る夾雑物分離器27と図のように接続されている。測定管
1cの一端は被検油(試料)2の中に挿入され、測定管1d
側に設けられたポンプ26により所定の排液速度で吸引さ
れながら排油される。図示のように、夾雑物分離器27の
前後にセンサが設けられている。夾雑物分離器27は水粒
子と夾雑物粒子を分離するので、第1の光透過量は検出
器51、第2′の光透過量は検出器52で検出されそれぞれ
増幅器14によって増幅されて演算装置15へ送られる。演
算装置15にはメモリ,タイマー及びホールド回路などが
付属内蔵されていて、実施例1と同様な手法で上記第1
及び第2′の光透過量やその差が演算されて、表示器16
により、水分量や夾雑物量の測定結果が出力される。
実施例5: 第9図は上記実施例4で説明した測定装置を、実施例2
のように、複数個の試料の測定を連続的に行うように自
動化した場合の一実施例を示す自動分析装置の説明図で
ある。
第9図において、28は測定管1c側の試料2の吸込口であ
り、29は測定管1dの排油側である出口であり、この出口
29を介して試料2が試料ビン1aに回収されるようになっ
ている。吸込口28及び出口29は一対となり昇降装置18a
に取付けられ、光量測定時には試料ビン1aの中に挿入さ
れる。また、ターンテーブル9は第5図において示した
ものと同一の機能をもち、その他の部分は第8図に示し
たものと全く同一のものである。
個々の測定手順は実施例4と全く同じであるので、ここ
では以下自動分析装置としての動作に必要な手順のみに
ついて説明する。
(1) 複数個の試料ビン1aに所定量の試料2すなわち
被検油を採取する。
(2) 試料の名称などの必要諸元をあらかじめ演算部
15に入力する。
(3) 上記(1)の試料ビン1aをターンテーブル9の
所定位置にそれぞれセツトしたのち、測定開始のスイツ
チボタン(図示は省略)をONにする。
(4) 測定開始によって、ターンテーブル9が回転
し、測定試料順にしたがって、試料ビン1aは吸込口28及
び出口29の下側位置にセツトされる。
(5) 吸込口28及び出口29のペアは昇降装置18aによ
って下降し、試料ビン1aの中に挿入されると、ポンプ26
によって試料2が測定管1c及び1dの系に吸引され、この
パイプ系に試料2が充満する。
(6) この状態において、発光部31と受光部51のセン
サによって、水分と夾雑物量を含む試料の第1の光透過
量がれ測定され、増幅器14を介して演算部15に入力され
る。
(7) ついで、夾雑物分離器27によって夾雑物がトラ
ツプされて、測定管1d側では水分量のみによる第2の光
透過量が発光部32及び受光部52によって測定されて、同
様に演算部15に入力される。
(8) 上記第1と第2′の光透過量の出力値は演算器
15によって計算されて、水分量と夾雑物量の分析値とし
てそれぞれ表示器16によって表示される。
(9) 以上のようにして、1個の試料が分析完了し
て、試料2がもとの試料ビン1aに回収されると、昇降装
置が上昇し、ターンテーブル9が回転して、次の試料の
セツトが同様に行われ、同様な測定手順が順次実行され
る。
(10) あらかじめセツトされた全試料の測定が完了し
て分析値が出力器16に表示されると、この自動分析装置
による一連の分析操作が終了する。
なお、実施例4及び実施例5においては、必要に応じて
上記夾雑物分離器27の代りに水分のみを分離する水分分
離器を用いることでも同様な効果をもたせることができ
る。また油の汚染が大きく透過光量や散乱光量が測定で
きないときは油を希釈してやれば同様に測定できること
はいうまでもない。又、当然のことながら本発明の方法
及び装置によって、夾雑物や水分の総合分率を求めるこ
となども容易に実施できる。
〔発明の効果〕
この発明は以上説明したとおり、同一検体で夾雑物及び
水分の量を簡単な操作と装置によって個々に測定するも
のであり、さらに簡単なシステム化によって全酸価をも
測定することができる。したがって、油管理上重要な水
分量、夾雑物及び全酸価の測定を一連の動作の上で進行
させることができるようになった。この結果、測定に要
する検体量も従来の1から10cc程度の少量ですませら
れる効果がある。また、この一連の動作による測定が可
能となったので、例えば、バツチ測定で1回、15分で、
上記3項目の測定ができるため、測定時間の大幅な短縮
が可能となる。
さらに、上記のような単機能形の分析装置を自動化し
て、多数の試料について分析可能な自動分析装置とした
ことによって、水分量及び夾雑物量及び全酸価の各分析
項目を短時間で、連続かつ自動的に、少量の被検油で効
率よく測定できる点で油の劣化度分析面での効果が大き
い。とくに、この自動分析装置では、センサを被検油中
に挿入して分析測定を行うので、試料ビン等の汚れによ
る測定誤差を除去する効果があり、分析値の測定精度が
著るしく向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の測定方法の第1の光変化量測定法の説
明図、第2図は同様に第2の光変化量の測定方法の説明
図、第3図は本発明の測定法の実験測定例を示すデータ
図、第4図は本発明の一実施例を示す測定装置のシステ
ム構成を示す説明図、第5図は第4図の装置を自動化し
た自動分析装置の構成説明図、第6図は試薬又は溶剤の
注入法を示す分析手順説明図、第7図はこの発明のセン
サ部の他の実施例を示す複合センサの構成説明図、第8
図はこの発明の他の実施例を示す水分量及び夾雑物量測
定装置の説明図、第9図は第8図の装置を自動化した自
動分析装置の構成説明図、第10図は従来の光学的手段に
よる散乱光測定方法の説明図、第11図は従来の同様な透
過光測定方法の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三世川 慶一 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 塩飽 晶夫 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 佐伯 聡 東京都港区芝3−4−16 友和ビル 株式 会社シントロン内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的手段による油中の汚染及び劣化物質
    の分析方法において、上記油による第1の光透過量と、
    水分粒子の溶剤を添加した上記油による第2の光透過量
    を測定し、上記第1及び第2の光透過量から、上記油中
    の水分及び夾雑物の含有量を求め、次いで、全酸価滴定
    試薬による変色にもとづく第3の光透過量から全酸価値
    として劣化物質量を求めることを特徴とする油中汚染及
    び劣化物質分析方法。
  2. 【請求項2】光学的手段による油中の汚染及び劣化物質
    の分析装置において、上記油による第1の光透過量と、
    水分粒子の溶剤を添加した上記油による第2の光透過量
    を一連の測定手順によって得る測定手段と、上記第1及
    び第2の光透過量から上記油中の水分含有量と、夾雑物
    含有量として汚染物質量を求める解析手段と、引続いて
    全酸価試薬滴定による変色にもとづく第3の光透過量を
    得る測定手段と、該第3の光透過量から全酸価として劣
    化物質量を求める解析手段とを備えたことを特徴とする
    油中の汚染及び劣化物質の分析装置。
  3. 【請求項3】光学的手段による油中の汚染及び劣化物質
    を測定する分析装置において、上記油による第1の光透
    過量と、水分粒子の溶剤を添加した上記油による第2の
    光透過量を一連の測定操作によって得る測定手段と、上
    記第1及び第2の光透過量から上記油中の水分含有量と
    夾雑物含有量とを汚染物質量として求める解析手段と、
    引続いて全酸価試薬滴定による変色にもとづく第3の光
    透過量を検知する測定手段と、該第3の光透過量から全
    酸価値として劣化物質量を求める解析手段と、上記一連
    の測定操作を複数の試料について、ターンテーブルとセ
    ンサ部を釣支した昇降装置を用いて連続して自動的に行
    う装置とを備えたことを特徴とする油中の汚染及び劣化
    物質の自動分析装置。
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