JP4394940B2 - 便の検査方法及び検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、検体である糞便を検査するための採便容器並びに便の検査方法及び検査装置に関するものである。
従来、検体として糞便を採取するための容器として、例えば、以下特許文献1〜4に開示されるような採便容器が知られている。これらの採便容器は、糞便採取具と、便溶解液を収容する容器本体とを備え、糞便採取具を便溶解液に浸漬させることにより、当該便溶解液内に糞便を分散させて懸濁液を形成するようになっている。この種の採便容器を用いて糞便内の成分(例えば、ヘモグロビン)の定量分析を行なう場合には、自動分析装置のノズルによって上方より容器本体内の懸濁液を一定量だけ吸引して分取し、この懸濁液を希釈して分析することとしている。
特開平10−257881号公報 特開2001−183362号公報 特開平10−160728号公報 特開2000−258308号公報
しかしながら、上記特許文献1〜4の採便容器を利用して定量分析を行う場合、自動分析装置により適切な量の懸濁液を分取することができない場合がある。
その理由として、例えば、懸濁液の再検査による原因が挙げられる。すなわち、上記自動分析装置では、分析結果の良否に応じて同一の懸濁液に対して再検査を行なう場合があり、この場合には、再検査毎に採便容器内の懸濁液の液面が下降することとなる。したがって、再検査が繰り返し実行され、懸濁液の液面がノズルの吸引口よりも下降すると、当該ノズルによって懸濁液を吸引することができないので、懸濁液の分取量が不足するだけでなく、懸濁液が全く分取されていないこともあり得る。
また、別の理由として、ノズルの詰まりが挙げられる。すなわち、上記自動分析装置では、上記懸濁液に対して自動分析装置のノズルを導入し、このノズルによって懸濁液を吸引して分取する必要があるので、懸濁液中に比較的大きな糞便の塊や不溶性物質がある場合に、ノズルが詰まってしまい、適正量の懸濁液を吸引できないおそれがある。
なお、上記特許文献3及び4には、上記懸濁液を濾過するフィルターをさらに有し、このフィルターで濾過された懸濁液を、ノズルが吸引可能となるように収容する容器本体が開示されているが、この容器であっても上記再検査を理由とする懸濁液の分取量の不足等を回避することはできない。
また、上記フィルター付きの容器では、フィルターと便溶解液とが予め接触しているとともに、フィルターで濾過された懸濁液を検査することとしているので、予め含浸されたフィルター内の便溶解液によって濾過後の懸濁液の糞便中の分析対象成分の濃度が低下してしまうおそれがある。
以上のような理由で採便容器から適切な量の懸濁液を分取することができない場合、従来はその事実を認識することなく、その分取された懸濁液がそのまま希釈されて検査され、不適切な検査結果が提供されるおそれがあった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、便懸濁液の分取量の過不足を判定可能として、適切な検査結果を得るようにするための採便容器並びに便の検査方法及び検査装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、便溶解液内に糞便が分散した便懸濁液を収容する採便容器から、便懸濁液を分取して検査する検査方法であって、前記便懸濁液を分取する分取工程と、分取された便懸濁液に対して特定の色素について前記便溶解液と異なる濃度を有する希釈用溶液を予め設定された量だけ注入して混合させる混合工程と、希釈用溶液の混合に伴い変化する上記特定の色素の濃度を検出する検出工程と、検出された色素濃度に基づいて便懸濁液の分取量が予め設定された範囲内であるか否かを判定する判定工程とを備えていることを特徴とする方法である。
なお、上記希釈用溶液とは、便懸濁液を希釈するための溶液を意図しており、上記特定の色素を希釈することを意味するものではない。したがって、希釈用溶液の特定の色素についての濃度は、便溶解液の特定の色素についての濃度よりも高くてもよい。
上記検査方法において、上記便溶解液、上記希釈用溶液の何れか一方の上記特定の色素についての濃度が零であることが好ましい。
上記検査方法において、上記分取工程では、便懸濁液を吸光度測定用の容器に分取し、上記混合工程では、前記容器内に希釈用溶液を注入し、上記検出工程では、上記特定の色素が有する最大吸収波長付近の波長とこの波長と異なる波長とを含む2波長について、希釈された便懸濁液の吸光度をそれぞれ測定し、上記判定工程では、測定された吸光度同士の差を求め、この吸光度差と予め設定された倍率で希釈された便溶解液の上記2波長についての吸光度同士の差とを比較して、便懸濁液の分取量が予め設定された範囲内であるか否かを判定することが好ましい。
上記検査方法において、上記便懸濁液中の分析対象成分との反応に応じて変色する反応試薬を、希釈された便懸濁液に対して注入する工程と、注入前の反応試薬の色の最大吸収波長を含む2波長について、希釈された便懸濁液と反応試薬との混合物の吸光度をそれぞれ測定する工程と、分析対象成分と反応試薬との反応から所定時間後に測定された吸光度同士の差と、さらに反応から所定時間後に測定された吸光度同士の差とを減算して吸光度の減衰量を算出し、この減衰量と分析対象成分の濃度及び減衰量の検量線とに基いて、分析対象成分を定量する工程とを含むことが好ましい。
さらに、本発明の別の態様は、便溶解液内に糞便が分散した便懸濁液を収容する採便容器から便懸濁液を分取する分取手段と、分取された便懸濁液に対して特定の色素について前記便溶解液と異なる濃度を有する希釈用溶液を予め設定された量だけ注入して混合する希釈手段と、上記希釈用溶液の注入に伴い変化する上記特定の色素の濃度を検出する検出手段と、検出された色素濃度に基づいて便懸濁液の分取量が予め設定された範囲内であるか否かを判定する判定手段とを備えていることを特徴とする検査装置である。
上記検査装置において、上記便溶解液、上記希釈用溶液の何れか一方の上記特定の色素についての濃度が零であることが好ましい。
上記検査装置において、上記判定手段により便懸濁液の分取量が適切でないと判定された場合に、当該便懸濁液が収容されていた採便容器から再度便懸濁液を分取し、分取された便懸濁液に対して希釈用溶液を注入し、これら便懸濁液と希釈用溶液との混合物中に含有される上記特定の色素の濃度を検出して、便懸濁液の分取量を再度判定するように構成されていることが好ましい。
上記検査装置において、上記検出手段は、上記特定の色素の最大吸収波長付近の波長とこの波長と異なる波長を含む2波長について、希釈された便懸濁液の吸光度をそれぞれ測定し、上記判定手段は、検出手段により測定された吸光度同士の差と予め設定された倍率で希釈された便溶解液の上記2波長についての吸光度同士の差とを比較して、便懸濁液の分取量が予め設定された範囲内であるか否かを判定するように構成されていることが好ましい。
上記検査装置において、便懸濁液中の分析対象成分との反応に応じて変色する反応試薬を、希釈された便懸濁液に対して注入可能な試薬注入手段をさらに備え、上記検出手段は、注入前の反応試薬の色の最大吸収波長を含む2波長について、希釈された便懸濁液と反応試薬との混合物の吸光度をそれぞれ測定可能に構成され、上記判定手段は、分析対象成分と反応試薬との反応から所定時間後に測定された吸光度同士の差と、さらに反応から所定時間後に測定された吸光度同士の差とを減算して吸光度の減衰量を算出し、この減衰量と分析対象成分の濃度及び減衰量の検量線とに基づいて、分析対象成分を定量するように構成されていることが好ましい。
上記検査装置において、上記分取手段は、ノズルにより採便容器から便懸濁液を分取するように構成されていることが好ましい。
請求項の検査方法によれば、分取された便懸濁液に対して特定の色素について便溶解液と異なる濃度を有する希釈用溶液を予め設定された量だけ注入し、この混合物中に含有される上記特定の色素の濃度を検出することにより、この色素濃度に基づいて便懸濁液の分取量が予め設定された範囲内であるか否かを判定することができる。すなわち、上記予め設定された量の希釈用溶液に対して便懸濁液の分取量が不足している場合には、この混合物中に含有される上記特定の色素の濃度は、正規の分取量の便溶解液と予め設定された量の希釈用溶液との混合物内に含有される上記特定の色素の濃度よりも低くなるため、これらの濃度を比較すれば分取された便懸濁液の量が不足していることを判定することができる。
したがって、請求項の検査方法によれば、上記のように正規の倍率で希釈された便溶解液又は正規の分取量の便懸濁液と混合した希釈用溶液中に含有される上記特定の色素の濃度と、分取された便懸濁液と予め設定された量の希釈用溶液との混合物中に含有される上記特定の色素の濃度とを比較することにより、分取された便懸濁液の量が適切であるのか否かを判定することができる。
便溶解液又は希釈用溶液の何れか一方の上記特定の色素についての濃度を零とすれば(請求項)、両液の何れか一方に対して上記特定の色素を予め添加することにより、分取された便懸濁液の量が適切であるのか否かを判定することができる。
検出工程で2波長について吸光度を測定するようにした方法(請求項)によれば、便懸濁液中の糞便の濃度にかかわらず、便懸濁液の分取量を正確に判定することができる。すなわち、上記特定の色素の最大吸収波長についてのみ吸光度を測定した場合、その吸光度の値は、便懸濁液に含有される糞便の濃度(糞便中に含まれる色素)に応じて変動してしまう、つまり、糞便の濃度が増大するにつれて便溶解液が持つ吸光度曲線が吸光度の増加する方向へシフトしてしまうため、この吸光度の値と、正規の分取量の便溶解液と予め設定された量の希釈用溶液との混合物の上記最大吸収波長付近についての吸光度の値とを比較したところで、これら値の間には上記糞便中の色素に応じた誤差を含んでしまうこととなるが、本発明の検査方法では、上記特定の色素の最大吸収波長付近の波長とこの波長以外の波長とを含む2波長で吸光度を測定することとしているため、分取された便懸濁液と予め設定された量の希釈用溶液との混合物が持つ吸光度曲線上の2点間の吸光度差(すなわち、上記特定の色素について混合物が持つ吸光度曲線の山の高さ)と、正規の分取量の便溶解液と予め設定された量の希釈用溶液との混合物が持つ吸光度曲線上の2点間の吸光度差(すなわち、上記特定の色素について混合物が持つ吸光度曲線の山の高さ)とを比較することができるので、各吸光度曲線についての山の高さ同士を比較することができ、上記のように吸光度の値同士を比較した場合に含まれる糞便の濃度に起因する誤差を無くした状態で、便懸濁液の分取量が予め設定された範囲内であるか否かを正確に判定することができる。
なお、「最大吸収波長付近の波長とこの波長と異なる波長を含む2波長」とは、上記特定の色素が持つ最大吸収波長付近を含む2波長を適宜選択することができる旨を意図しているが、上記特定の色素が持つ最大吸収波長と当該色素に対して比較的吸収の少ない波長とを選択すれば、各波長による吸光度同士の差を極めて大きくすることができるので、便溶解液又は希釈用溶液以外に起因する色素(例えば、糞便中の色素)による吸光度測定の誤差を相対的に小さくすることができ、検査精度を向上させることができる。
反応試薬を注入するようにした方法(請求項4)によれば、反応試薬と便懸濁液との混合物の吸光度を測定し、この吸光度に基いて便懸濁液中の分析対象成分を定量することができる。したがって、分取された便懸濁液が予め設定された範囲内であるか否かの判定と、便懸濁液中の分析対象成分の定量検査との双方の機能を実現することができる。
請求項5の検査装置によれば、分取された便懸濁液に対して特定の色素について便溶解液と異なる濃度を有する希釈用溶液を予め設定された量だけ注入し、この混合物中に含有される上記特定の色素濃度を検出することにより、この色素濃度に基づいて便懸濁液の分取量が予め設定された範囲内であるか否かを判定することができる。すなわち、上記予め設定された量の希釈用溶液に対して便懸濁液の分取量が不足している場合には、この混合物中に含有される上記特定の色素の濃度は、正規の分取量の便溶解液と予め設定された量の希釈用溶液との混合物内に含有される上記特定の色素の濃度よりも低くなるため、これらの濃度を比較すれば分取された便懸濁液の量が不足していることを判定することができる。
したがって、請求項5の検査装置によれば、上記のように正規の倍率で希釈された便溶解液に含有される上記特定の色素の濃度と、分取された便懸濁液と予め設定された量の希釈用溶液との混合物中に含有される上記特定の色素の濃度とを比較することにより、分取された便懸濁液の量が適切であるか否かを判定することができる。
便溶解液又は希釈用容器の何れか一方の上記特定の色素についての濃度を零とすれば(請求項6)、両液の何れか一方に対して上記特定の色素を予め添加することにより、分取された便懸濁液の量が適切であるのか否かを判定することができる。
便懸濁液の分取量が適切でないと判定された場合に再検査を実行するようした構成(請求項7)によれば、適正量の便懸濁液が分取されたサンプルを確実に得ることができる。
2波長の光について吸光度を測定する検出手段を備えた構成(請求項8)によれば、便懸濁液中の糞便の濃度にかかわらず、便懸濁液の分取量を正確に判定することができる。すなわち、上記特定の色素の最大吸収波長についてのみ吸光度を測定した場合、その吸光度の値は、便懸濁液に含有される糞便の濃度(糞便中に含まれる色素)に応じて変動してしまう、つまり、糞便の濃度が増大するにつれて便溶解液が持つ吸光度曲線が吸光度の増加する方向へシフトしてしまうため、この吸光度の値と、正規の分取量の便溶解液と予め設定された量の希釈用溶液との混合物の上記最大吸収波長についての吸光度の値とを比較したところで、これら値の間には上記糞便中の色素に応じた誤差を含んでしまうこととなるが、本発明の検査装置では、上記特定の色素の最大吸収波長付近の波長とこの波長と異なる波長とを含む2波長で吸光度を測定することとしているため、分取された便懸濁液と予め設定された量の希釈用溶液との混合物が持つ吸光度曲線上の2点間の吸光度差(すなわち、上記特定の色素について混合物が持つ吸光度曲線の山の高さ)と、正規の分取量の便溶解液と予め設定された量の希釈用溶液との混合物が持つ吸光度曲線上の2点間の吸光度差(すなわち、上記特定の色素について混合物が持つ吸光度曲線の山の高さ)とを比較することができるので、各吸光度曲線についての山の高さ同士を比較することができ、上記のように吸光度の値同士を比較した場合に含まれる糞便の濃度に起因する誤差を無くした状態で、便懸濁液の分取量が予め設定された範囲内であるか否かを正確に判定することができる。
なお、「最大吸収波長付近の波長とこの波長と異なる波長とを含む2波長」とは、上記と同様の意味である。
試薬注入手段を備えた構成(請求項9)によれば、反応試薬と便懸濁液との混合物の吸光度を測定し、この吸光度に基づいて便懸濁液中の分析対象成分を定量することができる。したがって、この構成と、吸光度測定手段を備えた周知の検査装置(例えば、糞便中のヘモグロビン濃度を測定する装置)の構成とを利用して、ノズルにより分取された便懸濁液量が予め設定された範囲内であるか否かの判定と、便懸濁液中の分析対象成分の定量検査との双方の機能を実現することも可能である。
さらに、上記検査装置では、ノズルによって便懸濁液を分取するように分取手段を構成した場合(請求項10)であっても、ノズルの詰まりが生じた場合に上記検出手段及び判定手段によって便懸濁液の分取量が予め設定された範囲内であるか否かを判定することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
ここに示す採便容器1は、図1及び図2に示す便溶解液収納容器10と、図3に示す検体採取部材20とからなっている。上記便溶解液収納容器10には、詳しくは後述するが、糞便を分散することにより便懸濁液17aを形成可能な便溶解液17が収納されており、この便溶解液17は、後述する希釈用溶液と異なる色に着色されている。
上記便溶解液17は、その一例として、
30mM MES(2−Morpholinoethanesulfonic acid,monohydrate:pH6.3)
0.9% 塩化ナトリウム
0.2% ウシ血清アルブミン
0.2% ホウ酸
1.8% ポリエチレングリコール20,000
0.1% アジ化ナトリウム
のように調整されたものに対して、色素としてブリリアントブルーFCF(最大吸収波長:630nm)を0.0123mmol/Lとなるように添加することができる。
便溶解液収納容器10は、その容器本体が合成樹脂により一体成形されたもので、先端側(図1の(a)では左側)に雌ねじ部11を有し、この雌ねじ部11よりも底部側(同図の(a)では右側)の部分が便溶解液収納部12とされている。
雌ねじ部11は略円筒状とされ、その内周面には雌ねじ11aが刻まれている。雌ねじ部11の先端部外周面には、先端/後端方向へ延びるリブ11bが周方向で複数条設けられ、この部分を摘んでの回転操作が容易化されている。
この雌ねじ部11からは底部側に扱き(しごき)部13が延長され、上記便溶解液収納部12内に臨んでいる。この扱き部13は、後端に扱き孔13aを有し、この扱き孔13aの内径は、後述の検体採取部材20の採取棒23の外形と略同等に設定されている。
便溶解液収納部12は、図2に示すように楕円状の断面形状を有し、この便溶解液収納部12の先端側部分は、上記雌ねじ部11の断面形状から便溶解液収納部12の断面形状へ滑らかに移行するためのテーパ部12aとされている。便溶解液収納部12の外周面には、ラベル14が貼着され、このラベル14上に被検査者の氏名等が記入可能となっている。
便溶解液収納部12の底部側はストレートに開口しており、この底部側開口の周縁部には、フランジ部15が形成されている。このフランジ部15は、他の部分よりも肉厚で容器径方向に突出しており、図例では略矩形状をなしている。そして、このフランジ部15の端面に当該フランジ部15とほぼ等しい外形状をもつシール用フィルム16が貼着されることにより、上記底部側開口が塞がれている。
このシール用フィルム16は、アルミニウム等の金属若しくは合成樹脂からなる薄肉母材の表裏両面に、ポリエチレン等からなる腐食防止用のコーティング層が形成され、さらに裏面に熱溶着用の合成樹脂(基本的には容器本体と同材質のもの)がコーティングされた複合フィルムであり、全体がラミネート形成で一体に形成されている。すなわち、このシール用フィルム16は、熱溶着によってフランジ部15の端面に貼着されている。
但し、本発明において上記各コーティング層は必須ではなく、シール用フィルム16の貼着手段も、上記熱溶着の他、超音波溶接や接着剤による接着が適用可能である。
上記容器本体と同様、検体採取棒20も、合成樹脂により一体成形されたものであり、図3に示すような摘み部21、雄ねじ部22、及び採取棒23を順に有している。雄ねじ部22には、雄ねじ22aが刻まれ、前記便溶解液収納容器10の雌ねじ部11と螺合可能に構成されている。採取棒23は、均一な直径を有し、上記雄ねじ部22に近い部分が鈍角に屈曲する屈曲部23aとされ、この屈曲部23aよりも先端側の部分が上記屈曲部23aの屈曲方向と異なる方向(図例では反対方向)に湾曲している。この採取棒23の先端には、上記湾曲の外側(図3の(b)では上側)に開口する複数の検体採取溝23bが形成されている。
次に、この採便容器1を用いた便の採取方法を図4及び図5を参照して説明する。
図4に示すように、まず、検体採取部材20の摘み部21を指等でつまみ、採取棒23の先端を検体である糞便に押付けて擦り、当該先端の検体採取溝23b内に検体を入り込ませる。このとき、上記検体採取棒23は、その途中部が屈曲しているため、その先端部分を水平に近づけつつ検体と摘み部21との間隔を充分に確保でき、指等に検体が付着するのを防ぐことが可能である。
次いで、図5に示すように、上記便溶解液17が収納された便溶解液収納容器10の先端を上に向け、上から(すなわち、雌ねじ部11側から)便溶解液収納容器10内に検体採取部材20の先端を挿入し、さらに、検体採取部材20を回転操作してその雄ねじ部22を雌ねじ部11に螺合させ、この部分で両者を密着させる。ここで、上記採取棒23の先端部分(すなわち、検体が付着している部分)が扱き部13の扱き孔13aを通過する際、この扱き部13で採取棒23上の余剰の検体が擦り取られ、検体採取溝23b内に入り込んだ適量の検体のみが便溶解液17内に浸漬される。この検体は、便溶解液17中に分散し、便溶解液収容容器10内には、便懸濁液17aが形成される。
以上のように便懸濁液17aが収容された採便容器1は、そのまま医療施設等へ輸送され、そこで便懸濁液17a中に含まれる特定成分の定量分析が行われる。以下、便懸濁液17a中のヘモグロビン濃度を測定する検査装置を例に挙げて、その構成について図6〜図8を参照して説明する。
図6に示すように、検査装置30は、略長方形に形成された基台31上に設けられた容器ホルダ32、回転テーブル40、分注希釈部(分取手段、希釈手段)43、試薬注入部(試薬注入手段)51、吸光度測定部(検出手段)61、セル洗浄部62、及び制御ボックス63を備えている。なお、上記基台31の幅方向で容器ホルダ32が配置されている側を仮に前方とし、基台31の長手方向で制御ボックス63が配置されている側を仮に右方向として、以下説明する。
容器ホルダ32は、採便容器1を保持可能な後述の容器ラック35を複数個収容するために基台31の上方に開口する収容溝33と、この収容溝33に沿って容器ラック35を搬送するラック駆動部34(図9参照)とを備えている。収容溝33は、ユーザーにより容器ラック35が載置されるセット部33aと、このセット部33aの右側に配置され、検査済みの採便容器1を保持している容器ラック35が排出される排出部33bと、セット部33aと排出部33bとを連結する連結部33cとを備えている。
ラック駆動部34は、セット部33a内の容器ラック35を矢印Y1に示すように後方へ搬送し、最後方の容器ラック35を矢印Y2に示すように排出部33b側(右側)へ搬送し、さらに、排出部33b内の容器ラック35を矢印Y3に示すように前方へ搬送するようになっている。そして、上記基台31には、連結部33c内で搬送される容器ラック35に保持されている特定の採便容器1を検出可能な容器検出センサ36が当該連結部33cの前方に設けられている。なお、以下の説明では、採便容器1を検出した状態を容器検出センサ36のONの状態として説明する。
上記容器ラック35は、図6及び図7に示すように、上向きに開口するよう容器状をなし、上記採便容器1を一列に並べた状態で10個保持するようになっている。具体的に容器ラック35は、採便容器1の摘み部21よりも僅かに大きい小径孔37と、上記フランジ部15とほぼ同等の断面形状をもつ大径孔38とを有し、両孔の境界部分にテーパ部39を有している。そして、この容器ラック35内に採便容器1をその摘み部21側から挿入し、そのテーパ部12aをテーパ部39上に載せることにより、底部側のシール用フィルム16を上に向けた状態で採便容器1を保持できるようになっている。
上記回転テーブル40は、上記容器ホルダ32の後方側に設けられた円盤状のテーブル本体41と、基台31の下方に配置されたモータ等からなるテーブル駆動部42とを備え、このテーブル駆動部42によりテーブル本体41が基台31に対して垂直軸(テーブル本体41の軸線)周りで回動可能とされている。上記テーブル駆動部42は、ロータリーエンコーダ等を備えており、テーブル本体41の回動位置を検出しつつ、当該テーブル本体41を回動させるようになっている。また、テーブル本体41は、その周縁部に8個のキュベット42が着脱可能とされており、このキュベット42には、テーブル本体41と同心となる円弧状に5個のセル42aがそれぞれ配置されている。これらセル42aは、図7に示すように、上方に開口する容器状に形成されているとともに、後述する吸光度測定部61による吸光度測定が可能となるように測定波長領域に吸収のない材質及び形状(例えば、周知のガラスセルや石英セルと同等の材質及び形状)とされている。
上記分注希釈部43は、上記容器ホルダ32と回転テーブル40との間に設けられた操作部44と、この操作部44と連結されたポンプ部45と、このポンプ部45と連結された希釈用溶液容器46とを備えている。操作部44は、図6及び図7に示すように、基台31上に立設された支柱47と、この支柱47と直交する方向に向けて当該支柱47に対して片持ち状に取り付けられたアーム48と、このアーム48の先端部で下向きに取り付けられたノズル49と、矢印Y4に示すように支柱47を基台31に対して出没可能で、且つ矢印Y5に示すように支柱47をその軸線周りに回動可能なアーム駆動部50とを備えている。上記ポンプ部45は、ノズル49に所定量の便懸濁液17aを吸引させるとともに、上記ノズル49から所定量の希釈用溶液を吐出させるように、ボールねじ等でストローク制御可能なシリンジ(図示せず)を内部に備えており、このシリンジが上記ノズル49及び希釈用溶液容器46に対して連結チューブT1及びT2を介してそれぞれ連結されている。
したがって、本実施形態の分注希釈部43は、アーム駆動部50を駆動することにより上記容器検出センサ36の検出位置にある採便容器1の上方にノズル49を配置するとともに、アーム48を下降して鋭角に形成されたノズル49の下端部により採便容器1のシール用フィルム16を突き破り、当該ノズル49により採便容器1内の便懸濁液17aを10μLだけ吸引するようになっている。さらに、この状態でアーム駆動部50を駆動して、アーム48を上昇させるとともに支柱47を回動することにより、ノズル49を前方側へ回動されたセル42a上に配置し、アーム48を下降して当該セル42a内に吸引した便懸濁液17aを吐出するとともに、100μLの希釈用溶液を吐出して、これら便懸濁液17aと希釈用溶液とを混合するようになっている。
なお、本実施形態の希釈用溶液は、無色透明のものを採用しており、その一例として、
30mM MES(2−Morpholinoethanesulfonic acid,monohydrate:pH6.3)
0.9% 塩化ナトリウム
0.2% ウシ血清アルブミン
0.2% ホウ酸
1.8% ポリエチレングリコール20,000
0.1% アジ化ナトリウム
のように調整することができる。
上記試薬注入部51は、図6及び図8に示すように、上記回転テーブル40の左側に設けられた操作部52と、この操作部52と連結されたポンプ部53と、上記操作部52の左側に配設され、試薬ビンBを載置可能な試薬載置部54とを備えている。操作部52は、基台31上に立設された支柱55と、この支柱55と直交する方向に向けて当該支柱55に対して片持ち状に取り付けられたアーム56と、このアーム56の先端部で下向きに取り付けられたノズル57及び攪拌棒58と、矢印Y6に示すように支柱55を基台31に対して出没可能で、且つ矢印Y7に示すように支柱55をその軸線周りに回動可能なアーム駆動部59とを備えている。上記ポンプ部53は、ノズル57に所定量の反応試薬60を試薬ビンBから吸引させるとともに、吸引された反応試薬60をノズル57からを吐出させるように、ボールねじ等でストローク制御可能なシリンジ(図示せず)を内部に備えており、このシリンジが上記ノズル57に対して連結チューブT3を介して連結されている。
したがって、本実施形態の試薬注入部51は、アーム駆動部59を駆動することにより上記試薬ビンBの上方にノズル57を配置するとともに、アーム56を下降してノズル57により試薬ビンB内の反応試薬60を50μLだけ吸引するようになっている。この状態でアーム駆動部59を駆動して、アーム56を上昇させるとともに支柱55を回動することにより、ノズル57を特定位置にあるセル42a上に配置し、アーム56を下降して当該セル42a内に50μLの反応試薬60を吐出させるようになっている。さらに、試薬注入部51は、反応試薬60が注入されたセル42a内に攪拌棒58を挿入し、この攪拌棒58を回転させることにより、当該セル42a内の反応試薬60を攪拌し得るようになっている。なお、上記試薬注入部51は、上記分注希釈部43による希釈用溶液等の注入位置よりも左側に回動されたセル42aに対して反応試薬60を注入するようになっている。
上記反応試薬60は、金コロイド標識抗ヒトヘモグロビン抗体を有しており、この抗体は、希釈された便懸濁液17aと混合することにより、糞便中のヒトヘモグロビンを介して金コロイド粒子が凝集して色調変化(赤紫色→灰色)を生じるようになっている。具体的に、この反応試薬60の一例としては、
130μL/mL 金コロイド標識抗ヒトヘモグロビン抗体(ウサギ)(最大吸収波長
540nm)
5mmol/L TES(N-Tris(hydroxymethyl)methyl-2-aminoethanesulfonic acid)
0.1% ウシ血清アルブミン
3% マンニトール
0.025% キサンツレン酸
0.05% EDTA(Ethylenediaminetetraacetic acid)・2Na・Cu
0.05% アジ化ナトリウム
のように調整されたものが知られている。
吸光度測定部61は、分光光度計等に採用される周知の構造であるためここでは詳しい説明を省略するが、タングステンランプ等からなる光源を利用してセル42aに対して適宜選択された波長の光を照射し、セル42aを透過した光をフォトダイオード等からなる検出器によって検出することにより、セル42aの透過前と透過後の光の強度を検出し、これらの強度から吸光度を算出するようになっている。本実施形態において、吸光度測定部61は、上記テーブル駆動部42により右側へ回動されたセル42aの吸光度を測定可能となるように基台31上に配置されている。
セル洗浄部62は、上記吸光度測定部61の前方側で回転テーブル40の上方に配置された5本の洗浄ノズル(図示せず)を備え、これら洗浄ノズルにより、吸光度測定後の便懸濁液17a等をセル42aから吸引して図外の廃棄容器に排出するととともに、当該セル42aに対して所定の洗浄液の吸引/排出を繰り返し実行することにより、キュベット42毎に5個のセル42aを同時に洗浄するようになっている。
制御ボックス63は、図6に示すように、後述する制御装置(判定手段)66を囲繞する箱状部材であり、その前部表面には、スタートキーやテンキーを有する入力部64と、検査結果を出力するプリンタ部65とを備えている。
制御装置66は、図9に示すように、各種演算処理を実行するCPU67と、動作プログラム等を記憶するRAM、ROM等からなる記憶部68とを備え、上記入力部64のスタートキーが押下されることに応じて、前記動作プログラムに基づいて吸光度測定部61、テーブル駆動部42、各アーム駆動部50,59、各ポンプ部45,53、ラック駆動部34を駆動して検体の検査を実行するとともに、検査結果をプリンタ部65により出力するようになっている。また、制御装置66は、上記容器検出センサ36の検出信号に応じてラック駆動部34の駆動/停止の切換制御を実行するようになっている。
上記記憶部68は、図10及び図11に示すように、予め設定された倍率で希釈された便溶解液17(すなわち、10μLの便溶解液17と100μLの希釈用溶液との混合物)に含有される色素(ブリリアントブルーFCF)の630nm及び660nmの2波長の光についての吸光度同士の差(以下、基準吸光度差と称す)aと、図12に示すように反応試薬60と便懸濁液17a中のヘモグロビンとの反応後1分から7分までの間で減衰する反応試薬60の吸光度差の減衰量で規定されるヘモグロビン濃度を示す検量線とを記憶している。
上記CPU67は、図9に示すように、540nm(金コロイド粒子の最大吸収波長)及び660nm(金コロイド粒子に対して比較的吸収の少ない波長)の2波長の光について測定された吸光度同士の差を算出する吸光度差算出部69と、反応試薬60と便懸濁液17a中のヘモグロビンとの反応後1分に測定された吸光度差(図13の吸光度差c)と反応後7分において測定された吸光度差(図13の吸光度差d)とを減算して吸光度の減衰量(c−d)を算出し、この減衰量と上記検量線(図12参照)とに基づいてヘモグロビンの量(濃度)を判定する判定部70として主に機能するようになっている。
さらに、本実施形態の吸光度差算出部69は、630nm(ブリリアントブルーFCFの最大吸収波長)及び660nm(ブリリアントブルーFCFに対して比較的吸収の少ない波長)の2波長の光について測定された吸光度同士の差(図10の吸光度差b)を算出し、上記判定部70は、この吸光度差bが上記基準吸光度差a(図10及び図11)のプラスマイナス10%の範囲内であるか否かを判定することにより、上記分注希釈部43によりセル42aに分取された便懸濁液17aの量(濃度)が適切であるか否かを判定するようになっている。
以下、上記制御装置66が実行する処理について、図6の平面図と図14及び図15のフローチャートとを参照して説明する。
まず、検査前の作業としてユーザーは、採便容器1が保持された容器ラック35を容器ホルダ32に載置するとともに、反応試薬60の収容された試薬ビンBを試薬載置部54へ載置する。そして、制御装置66の処理が開始すると、上記入力部64により試験条件(例えば、反応試薬60のロット番号等)が入力されたか否かが判定され(ステップS1)、ここで、試験条件が入力されていないと判定されると(ステップS1でNO)、繰り返しステップS1を実行する。一方、試験条件が入力されたと判定されると(ステップS1でYES)、上記入力部64のスタートキーが押下されたか否かが判定される(ステップS2)。
ここで、スタートキーが押下されていないと判定されると(ステップS2でNO)、繰り返しステップS2を実行する一方、スタートキーが押下されたと判定されると(ステップS2でYES)、ラック駆動部34を駆動して(ステップS3)、容器ラック35を搬送する。次いで、容器検出センサ36により容器ラック35が検出されたか否かが判定され(ステップS4)、ここで、容器ラック35が検出されていないと判定されると(ステップS4でNO)、繰り返しステップS4を実行する。一方、容器ラック35が検出されたと判定されると(ステップS4でYES)、分注希釈部43により採便容器1から0.2mLの便懸濁液17aをセル42aに分取するとともに(ステップS5:分取工程)、このセル42a内に2mLの希釈用溶液を注入して便懸濁液17aと混合する(ステップS6:混合工程)。
次いで、上記テーブル駆動部42を駆動して、便懸濁液17aが収容されたセル42aを吸光度測定部61に対応する回動位置まで移動させるとともに、図10に示すように、希釈された便懸濁液17aの吸光度を630nm及び660nmの2波長について測定し(ステップS7:検出工程)、これら吸光度の差bを算出するとともに、この吸光度差bを予め設定された倍率で希釈された便溶解液17の上記2波長についての吸光度同士の差aと比較してセル42aに分取された便懸濁液17aの量が適切であるか否かを判定する(ステップS8:判定工程)。すなわち、便懸濁液17a(10μL)と希釈用溶液(100μL)との混合物の吸光度曲線K1は、糞便の濃度が増大するにつれて便溶解液17(10μL)と希釈用溶液(100μL)との混合物の吸光度曲線K2に対して吸光度の高い方へシフトされた状態となるため、前記吸光度曲線K1の山の高さ(630nm及び660nmについての吸光度同士の差)bと基準となる吸光度曲線K2の山の高さ(基準吸光度差)aとを比較することにより糞便の濃度に起因する誤差を取り除いた状態でブリリアントブルーFCFの濃度の良否を判定することができる。なお、本実施形態では、図11に示すように、吸光度差bが吸光度差aの±10%の範囲内に含まれている場合に、分取された便懸濁液17aの量が適切であると判定されるようになっている。
上記ステップS8において、便懸濁液17aの分取量が適切ではないと判定されると(ステップS8でNO)、テーブル駆動部42を駆動して上記と異なるセル42aを分注希釈部43側に臨ませて(ステップS9)、上記ステップS5を繰り返し実行(すなわち、同一の便懸濁液17aに対して再検査を実行)する。一方、便懸濁液17aの分取量が適切であると判定されると(ステップS8でYES)、テーブル駆動部42を駆動してセル42aを試薬注入部51に対応する回動位置まで移動させるとともに、試薬注入部51のノズル57により当該セル42aに対して反応試薬60を50μL注入し、この混合液を攪拌棒58により攪拌する(ステップS10)。
次いで、テーブル駆動部42によりセル42aを再び吸光度測定部61側へ回動して、希釈された便懸濁液17a中のヘモグロビンと反応試薬60との反応から1分後及び7分後において、540nm及び660nmの2波長について上記便懸濁液17aと反応試薬60との混合物の吸光度をそれぞれ測定し(ステップS11)、これら各吸光度と図12に示す検量線とに基づいてヘモグロビン濃度を定量するとともに、この値を記憶部68に記憶する(ステップS12)。すなわち、上述したように反応試薬60の金コロイド粒子は、ヘモグロビンとの反応の進行に応じて変色する特性を有しているため、図13に示すように反応後7分の吸光度曲線K4の山の高さ(540nm及び660nmについての吸光度同士の差)dは、反応後1分の吸光度曲線K3の山の高さcよりも低くなる。したがって、これら吸光度差cと吸光度差dとを減算することにより、反応後1分〜7分の間で減衰した吸光度の減衰量が求められ、この減衰量に対応するヘモグロビン濃度を図12の検量線から求めることができる。例えば、減衰量が0.4Absである場合には、ヘモグロビン濃度が約200ng/mLであることが分る。
ヘモグロビン濃度が定量されると、ラック駆動部34を駆動して容器ラック35を排出部33b側へ搬送し(ステップS13)、容器検出センサ36がONとされたか否かが判定される(ステップS14)。ここで、容器検出センサ36がONであると判定されると(ステップS14でYES)、テーブル駆動部42を駆動して上記と異なるセル42aを分注希釈部43側に臨ませて(ステップS15)、上記ステップS5を繰り返し実行する(すなわち、次の検査対象となる便懸濁液17aの検査処理に移行する)。
一方、容器検出センサ36がOFFであると判定されると(ステップS14でNO)、当該容器検出センサ36の検出開始から所定時間が経過したか否かが判定され(ステップS16)、ここで、所定時間が経過していないと判定されると(ステップS16でNO)、繰り返し上記ステップS14を実行する。一方、所定時間が経過したと判定されると(ステップS16でYES)、上記記憶部68に記憶された定量値をプリンタ部65により出力して(ステップS17)、当該処理を終了する。
以上説明したように、上記採便容器1によれば、便溶解液17が希釈用溶液と異なる色に着色されているため、分取された便懸濁液17aと100μLの希釈用溶液との混合物に含有される便溶解液17の色素濃度を検出することにより、便懸濁液17aの分取量の良否を判定することができる。すなわち、100μLの希釈用溶液に対して10μL以下の便懸濁液17aが混合された場合には、この混合物中に含有される便溶解液17の色素の濃度は、10μLの便溶解液17と100μLの希釈用溶液との混合物内に含有される色素の濃度よりも低くなるため、これらの濃度を比較すれば分取された便懸濁液17aの量が不足していることを判定することができる。
したがって、上記採便容器1を採用すれば、上記のように正規の倍率で希釈された便溶解液17中に含有される色素濃度と、分取された便懸濁液17aと100μLの希釈用溶液との混合物中に含有される色素の濃度とを比較することにより、分取された便懸濁液17aの量が適切であるか否かを判定することができる。
また、上記検査装置30に採用された検査方法によれば、分取された便懸濁液17aに対して特定の色素(ブリリアントブルーFCF)について便溶解液17と異なる濃度(0:透明)を有する希釈用溶液を100μLだけ注入し、この混合物中に含有される上記特定の色素の濃度を検出することにより、この色素濃度に基づいて便懸濁液17aの分取量の良否を判定することができる。すなわち、100μLの希釈用溶液に対して10μL以下の便懸濁液17aを混合した場合には、この混合物中に含有される上記特定の色素の濃度は、10μLの便溶解液と100μLの希釈用溶液との混合物内に含有される上記特定の色素の濃度よりも低くなるため、これらの濃度を比較すれば分取された便懸濁液17aの量が不足していることを判定することができる。
したがって、上記検査方法によれば、上記のように正規の倍率で希釈された便溶解液17中に含有される上記特定の色素の濃度と、分取された便懸濁液17aと一定量の希釈用溶液との混合物中に含有される上記特定の色素の濃度とを比較することにより、分取された便懸濁液17aの量が適切であるのか否かを判定することができる。
なお、上記検査方法による便懸濁液17aの分取量の判定精度を確認するための実験データを図11に示しているが、データ1のように便懸濁液17aを正確に10μL分取した場合には、吸光度差bが0.116となり良判定を得ることができ、データ2のように希釈用溶液のみを検査した場合には、吸光度差bが0.000となり否判定を得ることができ、データ3のように規定量の半分となる5μLの便懸濁液17aを分取した場合には、吸光度差bが0.060となり否判定を得ることができた。また、上記実施形態では、基準吸光度差aの±10%の範囲を良判定の範囲としているが、良判定の範囲としては、ヘモグロビン濃度が正確に定量し得る範囲において適宜設定することが可能である。
また、上記検査方法では、検出工程において主波長630nm及び副波長660nmの2波長について吸光度を測定することとしているため、便懸濁液17a中の糞便の濃度にかかわらず、便懸濁液17aの分取量を正確に判定することができる。すなわち、上記特定の色素(ブリリアントブルーFCF)の最大吸収波長(630nm)についてのみ吸光度を測定した場合、その吸光度の値は、便懸濁液17aに含有される糞便の濃度(糞便中に含まれる色素)に応じて変動してしまう、つまり、糞便の濃度が増大するにつれて便溶解液17が持つ吸光度曲線K2が吸光度の増加する方向へシフトしてしまうため、この吸光度の値と、予め設定された倍率で希釈された便溶解液17の上記最大吸収波長(630nm)についての吸光度の値とを比較したところで、これらの値の間には上記糞便中の色素に応じた誤差を含んでしまうこととなるが、上記検査方法では、上記特定の色素の最大吸収波長(630nm)と上記特定の色素に比較的吸収の少ない副波長(660nm)との2波長で吸光度を測定することとしているため、分取された便懸濁液17aと100μLの希釈用溶液との混合物が持つ吸光度曲線上の2点間の吸光度差(すなわち、上記特定の色素について混合物が持つ吸光度曲線K1の山の高さ)と、10μLの便溶解液17と100μLの希釈用溶液との混合物が持つ吸光度曲線上の2点間の吸光度差(すなわち、上記特定の色素について混合物が持つ吸光度曲線K2の山の高さ)とを比較することができるので、各吸光度曲線K1、K2についての山の高さ同士を比較することができ、上記のように吸光度の値同士を比較した場合に含まれる糞便の濃度に起因する誤差をなくした状態で、便懸濁液17aの分取量の良否を正確に判定することができる。
なお、上記検査方法では、便溶解液17を着色し、この便溶解液17と無色透明の希釈用溶液との混合物の吸光度を測定することにより便懸濁液17aの分取量の良否を判定することとしているが、無色透明の便溶解液17と着色された希釈用溶液との混合物の吸光度を測定することにより便懸濁液17aの分取量の良否を判定することもでき、さらには、便溶解液17と希釈用溶液とを予め異なる色に着色し、これら希釈用溶液又は便溶解液17の何れか一方に含有される色素についての吸光度を測定することにより上記と同様に便懸濁液17aの分取量の良否を判定することもできる。
希釈用溶液を着色する場合は、便溶解液の色と異なる最大吸収波長を有する色素を選択すればよく、上記ブリリアントブルーFCF以外に、例えばインジゴガルミン、アマランス、エリスロシン、ニューコクシン、メチレンブルー、無機塩類色素など400〜800nmの範囲に吸収極大を持つ色素であれば使用可能であり、これら色素は、上記便溶解液17を着色する色素として使用することも可能である。
そして、上記検査方法では、主波長630nm及び副波長660nmの2波長について吸光度を測定することとしているが、これらの波長は、便溶解液17又は希釈用溶液の色に応じて適宜選択することができる。
さらに、上記検査装置30によれば、ヘモグロビン濃度の定量用の吸光度測定部61を備えた周知の検査装置の構成を利用して、動作プログラムの変更等により、分取された便懸濁液17aの量の良否の判定と、便懸濁液17a中のヘモグロビン濃度の定量検査との双方の機能を実現することが可能となる。
なお、上記実施形態では、ヘモグロビン濃度を定量する検査装置30を例に挙げて説明しているが、分析対象成分としてはヘモグロビンに限定されることはなく、糞便に含まれる成分であれば、例えば、ビリルビン、ウロビリン又はヘリコバクターピロリ抗原等であってもよい。
さらに、上記検査装置30のようにノズル49によって便懸濁液17aを分取するようにした場合であっても、ノズル49の詰まりが生じた場合に上記吸光度測定部61及び制御装置66によって便懸濁液17aの分取量の良否を判定することができる。
なお、上記検査装置30に採用された検査方法では、便溶解液17の色素及び金コロイド粒子の最大吸収波長が異なる場合について説明しているが、必ずしも異なる必要はなく、仮に便溶解液17又は希釈用溶液の色素及び金コロイド粒子の最大吸収波長が一致する場合であっても、便溶解液17に対する基準吸光度差aと分取された便懸濁液17aに対する吸光度差bとを比較することにより便懸濁液17aの分取量の良否を判定することができ、前記吸光度差bがヘモグロビンと反応試薬60との反応後1分から7分の間に減衰する量を算出することによりヘモグロビンの定量検査を行うことができる。つまり、便溶解液17又は希釈用溶液若しくはこれら双方を着色する場合には、少なくとも便溶解液17と希釈用溶液とが互いに異なる最大吸収波長を持つように色素を選択すればよく、さらに便溶解液17と希釈用溶液とを同じ色素で着色する場合には、少なくとも便溶解液17と希釈用溶液とで色素の濃度が異なるように調整すればよい。
また、上記実施形態では、希釈用溶液と反応試薬とを別々の構成としているが、希釈用溶液中に反応試薬の構成成分を含ませることにより、便懸濁液17aの分取量の良否を判定した後、直ちに分析対象成分を定量することも可能である。
さらに、上記実施形態では、色素の濃度を測定するために吸光度を測定することとしているが、吸光度を算出するまでもなく、希釈された便懸濁液17aの透過率を利用して色素の濃度を判定するようにしてもよく、さらには、特定の波長の光に対して発光する発光物質を予め便溶解液17に添加しておき、希釈された便懸濁液17aに対して上記波長の光を照射して、その発光程度から分取された便懸濁液17aの量を判定するようにしてもよい。
(a)は本発明の実施形態に係る採便容器の便溶解液収納容器の一部断面側面図、(b)はその底面図である。 図1に示す採便容器の底部構造を示す斜視図である。 (a)は本発明の実施形態に係る採便容器の検体採取部材の正面図、(b)はその一部断面側面図である。 図3に示す検体採取部材により検体を採取する作業を示す使用状態図である。 図3に示す検体採取部材を図1に示す便溶解液収納容器に装着した状態を示す断面正面図である。 本発明の実施形態に係る検査装置の平面図である。 図7の検査装置における分注希釈部を示す側面一部断面図である。 図7の検査装置における試薬注入部を示す側面一部断面図である。 図7の検査装置における制御装置を示すブロック図である。 図7の検査装置により測定された便溶解液に含有される色素の吸光度曲線を示すチャートである。 図7の検査装置により測定された吸光度差と基準吸光度とを比較した表である。 図7の検査装置に記憶された検量線を示すチャートである。 図7の検査装置により測定された便懸濁液に含有されるヘモグロビンの吸光度曲線を示すチャートである。 図9の制御装置による処理を示すフローチャートである。 図9の制御装置による処理を示すフローチャートである。
1 採便容器
17 便溶解液
17a 便懸濁液
43 分注希釈部(分取手段、希釈手段)
51 試薬注入部(試薬注入手段)
61 吸光度測定部(検出手段)
66 制御装置(判定手段)

Claims (10)

  1. 便溶解液内に糞便が分散した便懸濁液を収容する採便容器から、便懸濁液を分取して検査する検査方法であって、
    前記便懸濁液を分取する分取工程と、
    分取された便懸濁液に対して特定の色素について前記便溶解液と異なる濃度を有する希釈用溶液を予め設定された量だけ注入して混合させる混合工程と、
    希釈用溶液の混合に伴い変化する上記特定の色素の濃度を検出する検出工程と、
    検出された色素濃度に基づいて便懸濁液の分取量が予め設定された範囲内であるか否かを判定する判定工程とを備えていることを特徴とする検査方法。
  2. 請求項1に記載の検査方法において、上記便溶解液、上記希釈用溶液の何れか一方の上記特定の色素についての濃度が零であることを特徴とする検査方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の検査方法において、上記分取工程では、便懸濁液を吸光度測定用の容器に分取し、上記混合工程では、前記容器内に希釈用溶液を注入し、上記検出工程では、上記特定の色素が有する最大吸収波長付近の波長とこの波長と異なる波長とを含む2波長について、希釈された便懸濁液の吸光度をそれぞれ測定し、上記判定工程では、測定された吸光度同士の差を求め、この吸光度差と予め設定された倍率で希釈された便溶解液の上記2波長についての吸光度同士の差とを比較して、便懸濁液の分取量が予め設定された範囲内であるか否かを判定することを特徴とする検査方法。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載の検査方法において、上記便懸濁液中の分析対象成分との反応に応じて変色する反応試薬を、希釈された便懸濁液に対して注入する工程と、注入前の反応試薬の色の最大吸収波長を含む2波長について、希釈された便懸濁液と反応試薬との混合物の吸光度をそれぞれ測定する工程と、分析対象成分と反応試薬との反応から所定時間後に測定された吸光度同士の差と、さらに反応から所定時間後に測定された吸光度同士の差とを減算して吸光度の減衰量を算出し、この減衰量と分析対象成分の濃度及び減衰量の検量線とに基いて、分析対象成分を定量する工程とを含むことを特徴とする検査方法。
  5. 便溶解液内に糞便が分散した便懸濁液を収容する採便容器から便懸濁液を分取する分取手段と、
    分取された便懸濁液に対して特定の色素について前記便溶解液と異なる濃度を有する希釈用溶液を予め設定された量だけ注入して混合する希釈手段と、
    上記希釈用溶液の注入に伴い変化する上記特定の色素の濃度を検出する検出手段と、
    検出された色素濃度に基づいて便懸濁液の分取量が予め設定された範囲内であるか否かを判定する判定手段とを備えていることを特徴とする検査装置。
  6. 請求項5に記載の検査装置において、上記便溶解液、上記希釈用溶液の何れか一方の上記特定の色素についての濃度が零であることを特徴とする検査装置。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の検査装置において、上記判定手段により便懸濁液の分取量が適切でないと判定された場合に、当該便懸濁液が収容されていた採便容器から再度便懸濁液を分取し、分取された便懸濁液に対して希釈用溶液を注入し、これら便懸濁液と希釈用溶液との混合物中に含有される上記特定の色素の濃度を検出して、便懸濁液の分取量を再度判定するように構成されていることを特徴とする検査装置。
  8. 請求項5〜請求項7に記載の検査装置において、上記検出手段は、上記特定の色素の最大吸収波長付近の波長とこの波長と異なる波長を含む2波長について、希釈された便懸濁液の吸光度をそれぞれ測定し、上記判定手段は、検出手段により測定された吸光度同士の差と予め設定された倍率で希釈された便溶解液の上記2波長についての吸光度同士の差とを比較して、便懸濁液の分取量が予め設定された範囲内であるか否かを判定するように構成されていることを特徴とする検査装置。
  9. 請求項5〜請求項8の何れかに記載の検査装置において、便懸濁液中の分析対象成分との反応に応じて変色する反応試薬を、希釈された便懸濁液に対して注入可能な試薬注入手段をさらに備え、上記検出手段は、注入前の反応試薬の色の最大吸収波長を含む2波長について、希釈された便懸濁液と反応試薬との混合物の吸光度をそれぞれ測定可能に構成され、上記判定手段は、分析対象成分と反応試薬との反応から所定時間後に測定された吸光度同士の差と、さらに反応から所定時間後に測定された吸光度同士の差とを減算して吸光度の減衰量を算出し、この減衰量と分析対象成分の濃度及び減衰量の検量線とに基づいて、分析対象成分を定量するように構成されていることを特徴とする検査装置。
  10. 請求項5〜請求項9の何れかに記載の検査装置において、上記分取手段は、ノズルにより採便容器から便懸濁液を分取するように構成されていることを特徴とする検査装置。
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