JPH0681333U - ひき出し式ハンガーラック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハンガーラックを収容空間からひき出して回
転可能とし、ハンガーラックの全体を有効に利用する。 【構成】 一定の収容空間１に収まるが、その中では回
転が困難か不可能なハンガーラックの本体２をラック支
持台３上にて回転可能に取り付ける。ラック支持台３は
収容空間１の下部又は上部に配置され、前後方向へ平行
移動するひき出し機構４により収容空間１からひき出さ
れ、ハンガーラックの回転を可能にする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はひき出し可能なハンガーラックに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

洋服だんすなどの中に収納され、縦軸周りに回転可能な構造を有するハンガー ラック（ハンガー掛け）の類は市販されており公知である。しかし従来のハンガ ーラックは洋服だんすなどの収容空間内にぎりぎりに収まる奥行と幅及び高さと を有するため、洋服だんすなどの中で回転させることは困難である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は前記の点に着目してなされたもので、その課題は収容空間に収まるハ ンガーラックの本体を収容空間からひき出し可能とすることにより、ハンガーラ ックの全体を有効に使用できるようにすることである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため本考案は、一定の収容空間１の中に収まるが、同収容 空間１内で回転させることが不可能か或いは困難な大きさ、形状を有する、ハン ガー類を掛けるためのハンガーラックの本体２と、少なくとも下端にてハンガー ラックの本体２を縦軸周りに回転可能に軸支したラック支持台３と、ハンガーラ ックの本体２を少なくともその回転に必要な距離だけ収容空間１内からひき出す ため、ラック支持台３を収容空間１の下部又は上部に前後に平行移動可能に取り 付けるためのひき出し機構４とによってハンガーラック構成したものである。

【０００５】

【実施例】

図１乃至図５は本考案に係るひき出し式ハンガーラックを洋服だんすについて 実施した例である。その洋服だんすは長方形状の平面形を有し、ハンガーラック の本体２はその内部の収容空間１に収まる。本体２は、前後の寸法が収容空間１ の奥行とほぼ同等であり、また左右の寸法が収容空間１の幅より狭い、ほぼ正方 形状の平面形を有するので、収容空間１内部の有効利用は可能であるが内部では 向きを変えることが不可能に近い。

【０００６】 ハンガーラックの本体２は、前記形状の下板５と上板１０を数本の支柱９によ り縦長の箱型に組み立てたもので、支柱９間の上部に架材１１がかけ渡してある 。ハンガーｈはそこに吊り下げて使用される。実施例の場合、下板５の中心部に 軸受１２、上板１０の上面中心部に中心軸１３が設けてあり、これらは本体２を 縦軸周りに回転可能にする。

【０００７】 ラック支持台３は前記の本体２を回転可能に軸支するための手段である。例示 の支持台３は本体２と同様の奥行とやや広目の幅とを有し、その上面の中心部に 支軸１４が突設され、そこに前記本体の軸受１２が嵌まって中心を出すようにな っている。上部は前後方向の溝を有する軸受部材１５に中心軸１３が嵌まる構成 である。下板５を支えるため多数のローラなどからなる転子６が支軸１４を中心 とした円周上に並列されており、抵抗を減少させている。なお本体２を回転させ る中心を決める構造は前記の軸１３、１４に限らず、公知の適宜の方法で良い。

【０００８】 ラックの支持台３を前後に平行移動可能に設けるためのひき出し機構４が収容 空間１の下部に設けられる。

【０００９】 実施例のひき出し機構４は収容空間１の床面を基盤１６としており、そこに一 定の間隔で前後方向のガイドレール７、７′が左右一対平行に設置されている。 他方、各ガイドレール７、７′に摺動可能に組み込まれた摺動部材８、８′はラ ック支持台３の下面に固定されている。このような摺動装置は、例えば上向きコ 字型の金属枠からなるレールと下向きコ字型の金属枠からなる摺動部材とをベア リングレースを介して相互に摺動可能に組み合わせた市販のものなどが使用でき る。

【００１０】 各図中、２０は洋服だんすの本体、２１、２２はその観音開き型の扉、２３は その天板であり、前記の溝を有する軸受部材１５が設けてある。なお、本考案に 係るひき出し式ハンガーラックは家具としての洋服だんすのほか作りつけのもの 、ウオークインクロゼットなどにも適用可能である。

【００１１】 このようなハンガーラックは、洋服だんすの収容空間１内に完全に収められ（ 図３、５）、扉を開くと前にひき出し機構４によりひき出すことができる（図２ 、４）。ハンガーラックの本体２を下部のみならず上部でもガイドしているので 、それが細長い場合でも安定してひき出すことができる。ハンガーラックの本体 ２は、ラック支持台３上で縦軸周りに回転可能であり、ひき出すことによりたん す背板２４との間に十分な空所が生ずるので回転させ、前後左右に掛かっている ハンガーｈを完全に使用することができる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成されかつ作用するものであるから回転可能なハンガー ラックの全体を有効に活用することができ、ハンガーラックのどの部位にもハン ガーをかけ、またハンガーを外すのが容易にできるようになるという効果を奏す る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るひき出し式ハンガーラックの実施
例を示す一部省略斜視図。

【図２】同上の縦断面図。

【図３】同じく横断面図。

【図４】使用状態の斜視図。

【図５】本考案に係るラックを組み込んだ洋服だんすの
正面図。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一定の収容空間１の中に収まるが、同収
   容空間１内で回転させることが不可能か或いは困難な大
   きさ、形状を有する、ハンガー類を掛けるためのハンガ
   ーラックの本体２と、少なくとも下端にてハンガーラッ
   クの本体２を縦軸周りに回転可能に軸支したラック支持
   台３と、ハンガーラックの本体２を少なくともその回転
   に必要な距離だけ収容空間１内からひき出すため、ラッ
   ク支持台３を収容空間１の下部又は上部に前後に平行移
   動可能に取り付けるためのひき出し機構４とから成るひ
   き出し式ハンガーラック。
2. 【請求項２】 収容空間１の平面形状が長方形で、ハン
   ガーラックの本体２の平面形状は、前後の寸法が収容空
   間１の奥行とほぼ同等であり、また左右の寸法が収納空
   間１の幅よりも狭い長方形であって、ラック支持台３は
   前記本体２とほぼ同等の平面形状を有し、その上面に本
   体２の下板５を回転可能に支える多数のローラその他の
   転子６を並列した回転台が設けられている請求項第１項
   記載のひき出し式ハンガーラック。
3. 【請求項３】 ひき出し機構４は、収容空間１の床面の
   左右に一定の間隔で設けられた少なくとも２本の前後方
   向のガイドレール７、７′と、ガイドレール７、７′に
   摺動可能に組み込まれかつラック支持台３の下面に固定
   された少なくとも２本の摺動部材８、８′とから成る請
   求項第１項記載のひき出し式ハンガーラック。