JPH0681101A - 合金化溶融亜鉛めつき鋼板 - Google Patents
合金化溶融亜鉛めつき鋼板Info
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- JPH0681101A JPH0681101A JP23464792A JP23464792A JPH0681101A JP H0681101 A JPH0681101 A JP H0681101A JP 23464792 A JP23464792 A JP 23464792A JP 23464792 A JP23464792 A JP 23464792A JP H0681101 A JPH0681101 A JP H0681101A
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Abstract
長を極力抑制して、耐パウダリング性を確保した合金化
溶融亜鉛めつき鋼板を提供することにある。 【構成】本発明による合金化溶融亜鉛めつき鋼板は、鋼
板中にTi0.02〜0.15重量%、Si0.01重量%以
上、及びP0.01%以上であり、且つ、これらの元素を
式 〔Si〕+〔P〕≧〔Ti〕 (式中、〔Si〕、〔P〕、及び〔Ti〕は、鋼中のT
i、P及びTiの含有量(重量%)を示す。)を満足す
るように含有させて、Zn−Fe合金化めつき層中のΓ
相の厚さを2.0μm以下とする。
Description
ぐれた合金化溶融亜鉛めつき鋼板に関する。
の表面処理鋼板の使用が急増しているが、なかでも、塗
装後の耐食性や溶接性がすぐれる合金溶融亜鉛めつき鋼
板(以下、GAという。)は大量に用いられている。一
般に、鋼板を自動車の各部品の複雑な形状にプレス成形
するためには、鋼板は極めてすぐれた成形性が要求さ
れ、GAの原板には、通常、主にTiが添加されてお
り、更に、Nb等も加えられることがある。しかしなが
ら、鋼中のTiは、溶融めつき後の合金化加熱にて起こ
るめつき層Znと素地FeとのZn−Fe合金化反応を
著しく促進し、合金化めつき層の地鉄側にFe3 Zn10
で示されるΓ相を厚く生成させる。
に、プレス成形の際に、めつき層が粉末状に剥離する所
謂パウダリング現象を引き起こし、プレス金型の清掃回
数を増やさざるを得ず、その結果、プレス作業性が低下
する。従来のプレス結果を総合すると、Γ相の厚さが約
2μmを越えるとき、パウダリング現象が著しく発生す
ることが知られているので、Γ相の厚さを2μm以下に
抑制することが必要である。尚、一部の加工の厳しい部
分では、1.5μm以下に抑えることが必須とされること
もある。
とも一つの方策ではあろうが、しかし、Ti量の低減は
成形性の低下につながる。従つて、従来、Ti量を低減
する一方でNb等の元素を添加することも行なわれてい
る。しかし、いずれにしても、成形性を確保するために
は、Tiの添加は不可欠である。特に、最近、防錆力の
更なる向上要求に対して、厚目付化が指向されており、
一層、パウダリングが起こりやすい状況になつており、
かくして、Γ相の低減と成形性の確保の双方を満足させ
ることができるGAの開発が強く要望されている。
加工性にすぐれると共に、Γ相の成長を極力抑制して、
耐パウダリング性を確保した合金化溶融亜鉛めつき鋼板
を提供することを目的とする。
亜鉛めつき鋼板は、鋼板中にTi0.02〜0.15重量
%、Si0.01重量%以上、及びP0.01%以上であ
り、且つ、これらの元素を式 〔Si〕+〔P〕≧〔Ti〕 (式中、〔Si〕、〔P〕、及び〔Ti〕は、鋼中のT
i、P及びTiの含有量(重量%)を示す。)を満足す
るように含有させて、Zn−Fe合金化めつき層中のΓ
相の厚さを2.0μm以下としたことを特徴とする。
付着量を抑制し、直ちに合金化炉にて加熱処理して、製
造されている。即ち、めつき時、めつき浴中に添加され
たAlと素地Feの反応によつて、鋼板表面にFe−A
l合金層が生成し、めつき後の合金化加熱によつて、素
地Feとめつき層Znの相互拡散によつて、このFe−
Al合金層が破壊されて、Fe−Zn合金化反応が開
始、進行する。ここに、鋼中のTiは、この合金化反応
を著しく促進し、耐パウダリング性を劣化させるΓ相を
厚く成長させる。従来、この理由については、必ずしも
明らかではないが、TiがFe−Al合金層の組成や厚
さ等の性状に何らかの影響を及ぼしているものと推察さ
れる。
抑制すべく、鋭意検討した結果、鋼中にSi及びPを複
合添加することによつて、Ti含有鋼におけるΓ相の成
長を著しく抑制することができることを見出した。ここ
に、Si及びPは、上記Fe−Al合金層の性状に影響
を及ぼして、Fe−Zn合金化反応の進行に変化をもた
らしているものと考えられる。
制効果を図1に示す。鋼中Ti濃度0.03%,合金化め
つき層の付着量60g/m2、Fe濃度12%において、
鋼中Si及びPがいずれも0.005%の場合、Γ相厚さ
は3μmであるが、Pを0.005%にてSiを単独で0.
04%に増加した場合、及びSiを0.005%にてPを
単独で0.04%に増加した場合、いずれにおいても、Γ
相厚さは2.5〜2.7μmと若干減少するが、耐パウダリ
ング性を確保するための2μm以下を達成することがで
きない。しかし、鋼中Si及びPをいずれも0.02%ず
つ複合添加した場合は、Γ相厚さは0.5μmと大幅に抑
制される。
成長しやすくなるので、Γ相を抑制するためには、Si
及びPの複合添加量を増加させる必要がある。そこで、
種々のTi濃度に対してΓ相厚さに及ぼすSi及びPの
複合添加量の影響を調べた。その結果、本発明らは、T
iを0.02〜0.15重量%含有させた鋼板中に、Siを
0.01%以上、Pを0.01%以上であつて、且つ、式 〔Si〕+〔P〕≧〔Ti〕 (式中、〔Si〕、〔P〕、及び〔Ti〕は、鋼中のT
i、P及びTiの含有量(重量%)を示す。)を満足す
るように上記元素を複合添加することによつて、Zn−
Fe合金化めつき層中のΓ相(Fe3 Zn10)厚さを2.
0μm以下とすることができることを見出した。
て述べる。Ti濃度が0.02%未満では、GAの成形性
向上効果は小さく、更に、Γ相の成長も少なく、また、
0.15%を越えても、成形性向上の効果は飽和に達す
る。これらに基づいて、本発明においては、Ti濃度を
0.02%〜0.15%と規定した。一方、Si及びP濃度
がいずれも0.01%未満であるときは、これらを複合添
加しても、Γ相厚さを2.0μm以下に抑制することがで
きない。また、これらの元素のいずれか一方が0.01%
以上であつても、他方が0.01%未満のときは、Γ相厚
さを2.0μm以下に抑制することができない。しかし、
Siが0.5%を越えるとき、又はPが0.25%を越える
ときは、Γ相厚さを抑制する効果が飽和するので、Si
は0.5%以下、Pは0.25%以下とする。
をそれぞれ0.01%以上ずつ複合添加することによつて
はじめて、Γ相の成長を大幅に抑制することが可能とな
り、且つ、式 〔Si〕+〔P〕≧〔Ti〕 (式中、〔Si〕、〔P〕、及び〔Ti〕は、鋼中のT
i、P及びTiの含有量(重量%)を示す。)式を満足
するように上記元素を複合添加することによつて、Γ相
厚さを2.0μm以下に抑制することができるのである。
る面内方向性の改善のために、鋼中にNbを0.004%
以上添加してもよい。Nbは、Γ相の成長には大きい影
響を与えないが、しかし、再結晶温度を著しく高めるの
で、その添加量を0.050%以下に抑える必要がある。
また、C、Mn、S、Al、N、その他の元素の濃度に
ついては、本発明では特に限定されるものではなく、そ
れらは、強度、成形性等の各種レベルに合わせて、任意
に選択できるものである。
温、めつき浴温、めつき時間、浴中Al濃度、浴中有効
Al濃度(浴中Al濃度−浴中Fe濃度)、合金化炉温
度等についても、特に限定されるものではないが、単に
一例として、板温400〜600℃、浴温430〜50
0℃、めつき時間0.3〜5秒、Al濃度0.05〜0.3
%、有効Al濃度0.04〜0.2%、合金化炉温度500
〜850℃等を採用することができる。
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。表1は、Ti(及びNb)を含有し、且つ、Si及
びPを種々に濃度変化させた鋼板に、溶融めつき及び合
金化処理を施して得られた合金化めつき層中のΓ相厚さ
を示したものである。めつき付着量は60g/m2、層中
Fe濃度12%である。本発明例では、いずれもΓ相厚
さは2.0μm以下となり、Γ相を十分に抑制している
が、比較例では、その抑制効果は不十分であり、2.0μ
mを越えるΓ相厚さとなつている。
亜鉛めつき鋼板は、鋼板にTi、Si及びPをそれぞれ
所定量添加し、且つ、これらの元素を所定の式を満足す
るように添加することによつて、Zn−Fe合金化めつ
き層中のΓ相の厚さを2.0μm以下とすることができ、
かくして、めつき層の加工性にすぐれると共に、耐パウ
ダリング性を確保した合金化溶融亜鉛めつき鋼板を得る
ことができる。
示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】鋼板中にTi0.02〜0.15重量%、Si
0.01重量%以上、及びP0.01%以上であり、且つ、
これらの元素を式 〔Si〕+〔P〕≧〔Ti〕 (式中、〔Si〕、〔P〕、及び〔Ti〕は、鋼中のT
i、P及びTiの含有量(重量%)を示す。)を満足す
るように含有させて、Zn−Fe合金化めつき層中のΓ
相の厚さを2.0μm以下としたことを特徴とする合金化
溶融亜鉛めつき鋼板 - 【請求項2】鋼板中にNbを0.004〜0.050重量%
含有することを特徴とする請求項1記載の合金化溶融亜
鉛めつき鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04234647A JP3075318B2 (ja) | 1992-09-02 | 1992-09-02 | 合金化溶融亜鉛めつき鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04234647A JP3075318B2 (ja) | 1992-09-02 | 1992-09-02 | 合金化溶融亜鉛めつき鋼板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0681101A true JPH0681101A (ja) | 1994-03-22 |
JP3075318B2 JP3075318B2 (ja) | 2000-08-14 |
Family
ID=16974304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04234647A Expired - Lifetime JP3075318B2 (ja) | 1992-09-02 | 1992-09-02 | 合金化溶融亜鉛めつき鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3075318B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6316127B1 (en) | 1999-04-27 | 2001-11-13 | Kobe Steel, Ltd. | Galvanized steel sheet superior in ductility and process for production thereof |
JP2001329353A (ja) * | 1999-12-20 | 2001-11-27 | Nisshin Steel Co Ltd | プレス成形性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
-
1992
- 1992-09-02 JP JP04234647A patent/JP3075318B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6316127B1 (en) | 1999-04-27 | 2001-11-13 | Kobe Steel, Ltd. | Galvanized steel sheet superior in ductility and process for production thereof |
JP2001329353A (ja) * | 1999-12-20 | 2001-11-27 | Nisshin Steel Co Ltd | プレス成形性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3075318B2 (ja) | 2000-08-14 |
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