JPH068096U - 車両のラダー装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、車両のラダー装置に関し、ラダー
が車幅よりも突出せず、ラダーの最下段の高さを、直接
に足を掛け得る高さに引き伸ばすことを可能にして、乗
降時に足を掛け易くし、乗降時の安全を図ることを目的
とする。 【構成】 ラダー上部をアウタパネル上部で支持してフ
ェンダ上に設けた車両のラダー装置において、上記ラダ
ー上部をアウタパネル上部に設けた軸受ブラケットで回
動自在に支持し、ラダーの下部側にスライドリングを介
して補助ラダーを上下に摺動自在に設け、上記フェンダ
上面にラダーを固定するロック手段を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車両の屋根等に登るためのラダーを、フェンダ上のアウタパネルに 設けた車両のラダー装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、図７、図８に示すようなトラック等の車両のキャブ１の屋根に登るため のラダー２が、キャブ１のドア３の後側のフェンダ４の上部のアウタパネル６に 設けられることがあり、このラダー２に登って、キャブ１の屋根の清掃、或いは 荷物（シート）の積載又は積下しを行っている。

【０００３】 また、このラダーがキャブの側面に露出しているのが醜いため、ラダーをキャ ブの側面の一部に格納可能とし、登る際には、これを引き出せるようにしたもの が、実開昭６２−１８２２６号公報に公開されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前記のようなラダー２は、車両の幅以上に出っ張ることは走行規制上問題があ り、そのためラダー２の最下部をフェンダ４より外側に出すことはできず、従っ てラダー２の最下段は、フェンダ４上で止まっていた。

【０００５】 そのため、ラダー２の最下段の地上からの高さが高くなり、直接ラダー２に登 ることができないので、キャブ１のドア３を開けて、キャブ１からラダー２に乗 り移ったり、車輪のホイールに足を掛ける等の手段に頼らざるを得ず、この乗り 移る作業は、足を踏み外す虞れがあった。

【０００６】 本考案は、従来の車両のラダー装置の前述の問題点を解決し、ラダーが車幅よ り突出せず、ラダーの最下段の高さを地上近く、或いは地面に接するまで引き伸 ばすことを可能にし、乗降に際してはラダーに足を掛け易くして、乗降時の安全 を図ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ラダー上部をアウタパネル上部で支持してフェンダ上にラダーを設 けた車両のラダー装置において、上記ラダー上部をアウタパネル上部に設けた軸 受ブラケットで回動自在に支持し、ラダーの下部側にスライドリングを介して補 助ラダーを上下に摺動自在に設け、上記フェンダ上面にラダーを固定するロック 手段を設けたことを特徴とする。

【０００８】

【作用】

本考案の車両のラダー装置は、ロック手段を外して、補助ラダーを下降させれ ば、地上まで、もしくは地上近くまで延長されたラダーになり、乗降時に足を掛 け易くなり、一方補助ラダーを上昇すれば、延長されたラダーが縮小して、ラダ ーをロック手段でロックすることにより、フェンダ上に固定することができ、車 幅がフェンダよりも外側に突出することはない。

【０００９】

【実施例】

次に、本考案の実施の一例を、図１〜図６について、以下に説明する。 １はキャブで、キャブ１のドア３の後部のアウタパネル６には軸受ブラケット ７が取り付けられている。その軸受ブラケット７の軸受部７ａにラダー２の上部 横材５が回動可能に嵌合されている。このラダー２には、上下摺動するスライド リング８ａが嵌合されてそのスライドリング８ａには補助ラダー８が固定されて いる。そして、補助ラダー８がラダー２に対して、昇降可能に取り付けられてい る。

【００１０】 前期アウタパネル６の下部には、フェンダ４が設けられ、そのフェンダ４には 、補助ラダー８をロックするロック手段が設けられている。補助ラダー８をロッ クするロック手段としては、フェンダ４上に係止リング９ａを有するロック金具 ９が取り付けられていて、補助ラダー８を元の位置に縮めて補助ラダー８とラダ ー２の下端をフェンダ４に載置した状態で、このロック金具９の係止リング９ａ により、ロックできるようになっている。

【００１１】 従って、補助ラダー８を上昇させた状態で、ラダー２をキャブ１のアウタパネ ル６に近接せさて、ロック金具９によりラダー２をロックすれば、ラダー２は、 キャブ１のアウタパネル６に近接した状態でロックされ、車幅以内の状態を維持 することができる。

【００１２】 そして、前記のロック金具９の係止リング９ａによるラダー２のロックを解除 すれば、ラダー２は軸受ブラケット７の軸受部７ａに横桟５が回動可能に支持さ れているので、ラダー２の下端を外側に引き出すことができ、補助ラダー８はフ ェンダ４による支持がなくなるので、スライドリング８ａがラダー２に対してス ライドし、補助ラダー８は、その下端が地面に近接、もしくは接する位置まで下 降させることができる。

【００１３】 依って、この地面近くにまで延長された補助ラダー８に、直接足を掛けて登る ことができ、更にラダー２に乗り移ることがきるので、キャブ１や車輪のホイー ルから乗り移る際のような、危険性が回避できるものである。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、ラダーの下端をフェンダに載置して、ロックす れば、ラダーは車幅以内に収められる。

【００１５】 又、前記のロックを解除して、ラダーを手前側に引けば、補助ラダーの下端に 対するフェンダの支持がなくなるので、補助ラダーの下端が地面近く、或いは地 面に接するまで下降させることができ、補助ラダーに登るのが容易となり、キャ ブや車輪からラダーに乗り移るような危険性が回避できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例のラダー格納状態と、延長状態
を示す側面図である。

【図２】同上のラダー装置が取り付けられているキャブ
の斜面図である。

【図３】同上のラダー回動支持部分の拡大斜面図であ
る。

【図４】ラダーと補助ラダーのスライド部分の横断面図
である。

【図５】ラダー格納状態のキャブの背面図である。

【図６】同上のラダー引き出し状態の背面図である。

【図７】従来の車両のラダー装置を取り付けたキャブの
斜面図である。

【図８】同上の背面図である。

【符号の説明】

２ ラダー ４ フェンダ ５ 横桟 ６ アウタパネル ７ 軸受ブラケット ７ａ 軸受部 ８ 補助ラダー ８ａ スライドリング ９ ロック金具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ラダー上部をアウタパネル上部で支持し
   てフェンダ上にラダーを設けた車両のラダー装置におい
   て、上記ラダー上部をアウタパネル上部に設けた軸受ブ
   ラケットで回動自在に支持し、ラダーの下部側にスライ
   ドリングを介して補助ラダーを上下に摺動自在に設け、
   上記フェンダ上面にラダーを固定するロック手段を設け
   たことを特徴とする車両のラダー装置。