JPH0680008B2 - 癌用アミノ酸輸液 - Google Patents
癌用アミノ酸輸液Info
- Publication number
- JPH0680008B2 JPH0680008B2 JP27643385A JP27643385A JPH0680008B2 JP H0680008 B2 JPH0680008 B2 JP H0680008B2 JP 27643385 A JP27643385 A JP 27643385A JP 27643385 A JP27643385 A JP 27643385A JP H0680008 B2 JPH0680008 B2 JP H0680008B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- amino acid
- cancer
- acid infusion
- infusion
- present
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、L−イソロイシンを含まない癌用アミノ酸輸
液に関する。
液に関する。
特定のアミノ酸を含まない若しくは過剰に配合したアミ
ノ酸製剤の癌増殖抑制作用に関する研究は近年盛んに行
われ、効果ありとする具体的処方についても種々提案さ
れている。例えば、特開昭55−35049にはメチオニンを
含まない6〜10種のアミノ酸からなる癌用アミノ酸輸液
が、DE−3329253(A1)には必須及び準必須アミノ酸の
1種又は2種以上を含まない14〜17種のアミノ酸からな
る癌用アミノ酸組成物がそれぞれ開示されている。
ノ酸製剤の癌増殖抑制作用に関する研究は近年盛んに行
われ、効果ありとする具体的処方についても種々提案さ
れている。例えば、特開昭55−35049にはメチオニンを
含まない6〜10種のアミノ酸からなる癌用アミノ酸輸液
が、DE−3329253(A1)には必須及び準必須アミノ酸の
1種又は2種以上を含まない14〜17種のアミノ酸からな
る癌用アミノ酸組成物がそれぞれ開示されている。
しかし、特定のアミノ酸を単に欠乏させ若しくは過剰に
配合することによって一様の癌増殖抑制効果が得られる
とは限らず、その効果及び生体への栄養効果は投与する
全アミノ酸成分の配合割合に大きく依存する。したがっ
て最適の癌用アミノ酸組成を見出すことは容易ではな
く、未だ著効を示す癌用アミノ酸製剤は開発されていな
い。
配合することによって一様の癌増殖抑制効果が得られる
とは限らず、その効果及び生体への栄養効果は投与する
全アミノ酸成分の配合割合に大きく依存する。したがっ
て最適の癌用アミノ酸組成を見出すことは容易ではな
く、未だ著効を示す癌用アミノ酸製剤は開発されていな
い。
前記特開昭55−35049、DE−3329253(A1)をはじめとす
る公知の癌用アミノ酸組成は、いずれも健常人の血中ア
ミノ酸パターン(健常パターン)と大きく相違している
のに対し、本発明者らは、「健常パターンに近似したア
ミノ酸組成から最小限のアミノ酸を除くことによって、
より選択的に癌の増殖を抑制することが可能」との観点
に立ち、鋭意研究した結果、所期の目的を達成する本発
明を完成することができた。
る公知の癌用アミノ酸組成は、いずれも健常人の血中ア
ミノ酸パターン(健常パターン)と大きく相違している
のに対し、本発明者らは、「健常パターンに近似したア
ミノ酸組成から最小限のアミノ酸を除くことによって、
より選択的に癌の増殖を抑制することが可能」との観点
に立ち、鋭意研究した結果、所期の目的を達成する本発
明を完成することができた。
すなわち、本発明は、L−イソロイシンを含まない癌用
アミノ酸輸液において、少なくとも下記アミノ酸を下記
組成範囲内で含有することを特徴とする。
アミノ酸輸液において、少なくとも下記アミノ酸を下記
組成範囲内で含有することを特徴とする。
本発明に用いるアミノ酸は、遊離型のみならず薬理学的
に許容される塩、例えばナトリウム塩等の金属塩、塩酸
塩等の鉱酸塩若しくは酢酸塩等の有機酸塩の形で使用す
ることができる。
に許容される塩、例えばナトリウム塩等の金属塩、塩酸
塩等の鉱酸塩若しくは酢酸塩等の有機酸塩の形で使用す
ることができる。
本発明輪液のアミノ酸濃度は、溶解度の範囲内で特に制
限はないが、4〜12%程度、好ましくは5〜10%であ
る。また、pHの好ましい範囲は5.0〜7.8、より好ましく
は6.0〜7.5である。
限はないが、4〜12%程度、好ましくは5〜10%であ
る。また、pHの好ましい範囲は5.0〜7.8、より好ましく
は6.0〜7.5である。
本発明輸液には、必要に応じて糖質、電解質、ビタミン
等を添加することができる。
等を添加することができる。
本発明輸液を製造するに際し、特に困難はなく既存のア
ミノ酸輸液の製造方法に準拠すればよい。
ミノ酸輸液の製造方法に準拠すればよい。
上記の如くして得られる本発明輸液は、中心静脈若しく
は末梢血管から注入され、場合によっては経腸投与も可
能である。投与量は、通常1日当たり300〜1800mlの範
囲で、アミノ酸濃度、患者の体重、病態等に応じて適宜
増減すればよい。
は末梢血管から注入され、場合によっては経腸投与も可
能である。投与量は、通常1日当たり300〜1800mlの範
囲で、アミノ酸濃度、患者の体重、病態等に応じて適宜
増減すればよい。
〔実施例1〕 下記アミノ酸を下記濃度で注射用蒸留水に溶かしpHを中
性付近に調整後、除菌濾過する。次いでこの溶液をバイ
アスビン又は合成樹脂製バッグに充填し、空間部を窒素
置換後密栓し、常法により加熱滅菌して目的のL−イソ
ロイシン欠乏アミノ酸輸液を得る。
性付近に調整後、除菌濾過する。次いでこの溶液をバイ
アスビン又は合成樹脂製バッグに充填し、空間部を窒素
置換後密栓し、常法により加熱滅菌して目的のL−イソ
ロイシン欠乏アミノ酸輸液を得る。
〔参考例1〜5〕 下記アミノ酸を下記濃度で実施例1と同様に処理して、
L−トリプトファン、L−メチオニン・L−システイ
ン、L−フェニルアラニン・L−チロジン、又はL−ロ
イシン欠乏のアミノ酸輸液(参考例1〜4)及び対照液
(参考例5)を得、以下の実験に供した。
L−トリプトファン、L−メチオニン・L−システイ
ン、L−フェニルアラニン・L−チロジン、又はL−ロ
イシン欠乏のアミノ酸輸液(参考例1〜4)及び対照液
(参考例5)を得、以下の実験に供した。
〔発明の効果〕 以下、試験例により本発明の効果を示す。
試験例1 体重180g前後のドンリュウ系ラット(各群4〜7匹)に
腹水肝癌AH109Aの細胞を5×106個/匹皮下移植した。
腹水肝癌AH109Aの細胞を5×106個/匹皮下移植した。
移植後5日目より6又は8日間、中心静脈栄養法を用い
て実施例1及び参考例1〜5をそれぞれ基本液とした栄
養輸液(投与全熱量の90%:基本液にグルコースと蒸留
水を加え最終的にアミノ酸濃度5w/v%、グルコース濃度
27w/v%とした液。残り10%の熱量:10w/v%脂肪乳剤)
を300〜400cal/Kg/日持続投与した。
て実施例1及び参考例1〜5をそれぞれ基本液とした栄
養輸液(投与全熱量の90%:基本液にグルコースと蒸留
水を加え最終的にアミノ酸濃度5w/v%、グルコース濃度
27w/v%とした液。残り10%の熱量:10w/v%脂肪乳剤)
を300〜400cal/Kg/日持続投与した。
投与最終日に各群の腫瘍組織を摘出し重量を測定、次い
で下式に基づき各群の対照(参考例5)群に対する腫瘍
増殖率を算出し第1表の結果を得た。
で下式に基づき各群の対照(参考例5)群に対する腫瘍
増殖率を算出し第1表の結果を得た。
なお、上記試験は3回に分けて行い、それぞれに対照群
を設けた。
を設けた。
第1表から、実施例1の輸液が、参考例1〜5の輸液と
較べて顕著な腫瘍増殖抑制作用を示すことが明らかに認
められる。
較べて顕著な腫瘍増殖抑制作用を示すことが明らかに認
められる。
なお、本発明アミノ酸輸液は、抗癌剤と併用することに
より癌増殖抑制の相乗効果が期待できる。
より癌増殖抑制の相乗効果が期待できる。
Claims (1)
- 【請求項1】L−イソロイシンを含まないアミノ酸輸液
において、少なくとも下記アミノ酸を下記の組成範囲内
で含有することを特徴とする癌用アミノ酸輸液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27643385A JPH0680008B2 (ja) | 1985-12-09 | 1985-12-09 | 癌用アミノ酸輸液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27643385A JPH0680008B2 (ja) | 1985-12-09 | 1985-12-09 | 癌用アミノ酸輸液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62135421A JPS62135421A (ja) | 1987-06-18 |
JPH0680008B2 true JPH0680008B2 (ja) | 1994-10-12 |
Family
ID=17569350
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27643385A Expired - Lifetime JPH0680008B2 (ja) | 1985-12-09 | 1985-12-09 | 癌用アミノ酸輸液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0680008B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1994008548A1 (en) * | 1992-10-22 | 1994-04-28 | The Green Cross Corporation | Transfusion liquid-containing holder and prepared transfusion liquid |
WO1995028906A1 (fr) * | 1994-04-20 | 1995-11-02 | The Green Cross Corporation | Recipient de perfusion, preparation d'un solute et solute vitamine hautement calorique complet |
JP2010506883A (ja) * | 2006-10-19 | 2010-03-04 | ネステク ソシエテ アノニム | 癌患者に対する長期栄養供給 |
-
1985
- 1985-12-09 JP JP27643385A patent/JPH0680008B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62135421A (ja) | 1987-06-18 |
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