JPH0679663U - トラクタの安全フレーム装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 運転席の両側下部のフレームに安全フレーム
の基部を固設し、該安全フレームの上部にルーフを架設
したトラクタにおいて、ルーフが軽くて装着が容易であ
るばかりでなく、騒音も少なく、雨天又は烈日の日には
ルーフを展張し、好天爽快の日にはルーフを折り畳ん
で、晴天、雨天を問わず快適な作業が出来るようにす
る。 【構成】 運転席の両側下部のフレームに安全フレーム
の基部を固設し、該安全フレームの上部にルーフを架設
したトラクタにおいて、安全フレームの上端両側からガ
イドフレームを前方に延設し、該ガイドフレームの上部
に内向きに開口したレールを設け、そのレールに、テン
ト布から成るルーフを適当間隔に支持する支持棒の両端
部を嵌挿して、ルーフを前後に伸縮自在にスライドし得
るように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、建設用車両、運搬用車両、農林業用車両等の野外で使用するトラク タの安全フレーム装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、運転席の両側下部のフレームに安全フレームの基部を固設し、該安全フ レームの上部にルーフを架設したトラクタにおいて、ルーフを樹脂等で一体成形 し、ルーフキットとして別装するものは既に知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来のように、ルーフを樹脂等で一体成形したものは、大型であるばかりでな く、折畳不可能のため、ビニールハウスやトラクタの車庫に入る際、全高が高く 入ることが出来なかった。また、ルーフキットとして別装するものは、別売にな るため、梱包が大きく、高価でかつ、重量が重かった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、運転席の両側下部のフレームに安全フレームの基部を固設し、該安 全フレームの上部にルーフを架設したトラクタにおいて、安全フレームの上端両 側からガイドフレームを前方に延設し、該ガイドフレームの上部に内向きに開口 したレールを設け、そのレールに、テント布から成るルーフを適当間隔に支持す る支持棒の両端部を嵌挿して、ルーフを前後に伸縮自在にスライドし得るように 構成して上述の課題を解決した。

【０００５】

【作用】

運転席の両側下部のフレームに安全フレームの基部を固設し、該安全フレーム の上部にルーフを架設した状態にて野外で作業をするトラクタにおいて、雨天又 は、烈日の日には、安全フレームの上端両側からガイドフレームを前方に延設さ れたガイドフレームの上部のレールに沿って、テント布から成るルーフを最前部 まで延長して雨又は日照を避け、好天爽快の日には、前記ルーフをレールに沿っ て最後部までスライドして折り畳み、日光を浴びて快適に作業することが出来る 。

【０００６】

【実施例】

本考案の一実施例を図面について説明すると、トラクタのフレーム１の下部両 側にフェンダ２上方へ延設して下部フレーム４を固設し、該下部フレーム４上端 に平面視で後方が開口したコ字状の受金４ａを設け、支点ピン４ｂの周りに回動 自在に門型の上部フレーム５の下部が軸支され、固定ピン４ｃによって止着され ている。

【０００７】 前記上部フレーム５の上部の梁部には、下方に向かって開口した逆Ｕ字断面の 横枠６を上方から嵌合して２本のボルト６ａにより螺着すると共に両側に側板６ ｂ，６ｂを固定することにより前方に向かって開口した収納ボックス７に構成し た。

【０００８】 収納ボックス７の左右の前端には、ヒンジ８が設けられ、前方に向かってガイ ドフレーム９が、ほぼ直角に内向きに折畳可能のように軸支されている。ガイド フレーム９は、両縁が下方に折曲がった構造に形成されているが、該ガイドフレ ーム９及び側板６ｂの上部には、内側に向かって開口したレール１０が前後方向 に配設されている。

【０００９】 レール１０の開口部には、テント布で形成されたルーフ１１を適当間隔に支持 する複数の支持棒１２の両端部を嵌挿して、ルーフ１１をレール１０の開口部を 案内として前後に伸縮自在にスライドし得るように構成されている。

【００１０】 後方の収納ボックス７内にある最後端の支持棒１２ａは収納ボックス７に固定 され、最前端の支持棒１２ｂはルーフ１１を最前部まで展張した段階でガイドフ レーム９の前端にクリップ１３で係止される。

【００１１】 雨天又は、烈日の日には、レール１０に沿って、ルーフ１１を最前部まで展張 して雨又は日照を避け、好天爽快の日には、前記ルーフ１１をレール１０に沿っ て最後部までスライドして折り畳み、収納ボックス７に収納して日光を浴びて快 適に作業することが出来る。更に、ルーフ１１を収納ボックス７に収納した段階 で、左右のガイドフレーム９をヒンジ８の周りにほぼ直角に内側に折り畳むこと により、運転者の頭の左右に障害物がなくなり、安全な運転が可能となる。

【００１２】 また、上述の状態で、図５に示すように、前記固定ピン４ｃをほぼ直角位置に 差替え、上部フレーム５を支点ピン４ｂに周りにほぼ直角に倒して、後方に懸架 したロータリ耕耘装置３の上方位置になるように固定すると、車高を著しく低く することが可能になり、ビニールハウス１５やトラクタの車庫への出入りが非常 に楽になった。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、運転席の両側下部のフレーム１に安全フレーム６の基部を固設し、 該安全フレーム６の上部にルーフ１１を架設したトラクタにおいて、安全フレー ム６の上端両側からガイドフレーム９を前方に延設し、該ガイドフレーム９の上 部に内向きに開口したレール１０を設け、そのレール１０に、テント布から成る ルーフ１１を適当間隔に支持する支持棒１２の両端部を嵌挿して、ルーフ１１を 前後に伸縮自在にスライドし得るように構成したので、ルーフ１１が軽くて装着 が容易であるばかりでなく、騒音も少なく、晴天、雨天を問わず快適な作業が出 来るようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】安全フレームを有するトラクタの側面図であ
る。

【図２】ルーフの横断面図である。

【図３】ルーフの縦断面図である。

【図４】ルーフ折畳時の縦断面図である。

【図５】ルーフを格納し、ガイドレール及び上部フレー
ム折畳んだ側面図である。

【符号の説明】

４ 下部フレーム ５ 上部フレーム ６ 横枠 ７ 収納ボックス ９ ガイドフレーム １１ ルーフ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 運転席の両側下部のフレーム１に安全フ
   レーム６の基部を固設し、該安全フレーム６の上部にル
   ーフ１１を架設したトラクタにおいて、安全フレーム６
   の上端両側からガイドフレーム９を前方に延設し、該ガ
   イドフレーム９の上部に内向きに開口したレール１０を
   設け、そのレール１０に、テント布から成るルーフ１１
   を適当間隔に支持する支持棒１２の両端部を嵌挿して、
   ルーフ１１を前後に伸縮自在にスライドし得るように構
   成したことを特徴とするトラクタの安全フレーム装置。