JPH0679552A - ボルトの塑性域締めの良否判定方法 - Google Patents

ボルトの塑性域締めの良否判定方法

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JPH0679552A
JPH0679552A JP23547992A JP23547992A JPH0679552A JP H0679552 A JPH0679552 A JP H0679552A JP 23547992 A JP23547992 A JP 23547992A JP 23547992 A JP23547992 A JP 23547992A JP H0679552 A JPH0679552 A JP H0679552A
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JP
Japan
Prior art keywords
torque
tightening
fastening
bolt
plastic region
Prior art date
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Pending
Application number
JP23547992A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Morota
寿 両田
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Sanyo Machine Works Ltd
Original Assignee
Sanyo Machine Works Ltd
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Publication date
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  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ネジ締付け機(ナットランナ)を用いてボル
トを塑性域締めする際に、塑性域締めの良否を精度よく
判定する。 【構成】 ボルトを塑性域締めする際に、トルクカーブ
上で所定の位置にスロープモニタ開始点TSLを設定し、
スロープモニタ開始点から締付け完了点に向かって締付
けが進行する間に、予め設定された角度θs当たりのト
ルク上昇率Dtを連続的に測定し、締付け過程で計測さ
れた最大トルクDmax.と締付け完了時のトルクDfとの
比が、最終トルク上昇率の上限値JDmax.と最終トルク
上昇率の下限値JDmax.との間に入っているか否かによ
って塑性域締めの良否を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボルトやナット等の塑
性域締めにおいて適正軸力で締付けが行なわれたかどう
かを判定する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ネジ締付け機(ナットランナ)を使用し
てボルトを締め付ける際に、当該ボルトに負荷される軸
力を安定させ、最適な締付け力を付与する締付け方法と
して、トルク角度法による塑性域締めが知られている。
【0003】図4(A)は、トルク角度法によるボルト
の塑性域締めを説明するトルクカーブである。ボルトの
頭部をナットランナのソケットの先端にはめ込んだ後、
ナットランナを回転駆動し、ボルトの座面が所定の着座
トルクでワークに圧接する着座点(シーティングポイン
ト、SP)迄は、高速回転でボルトをねじ込む。シーテ
ィングポイント(SP)に到達したらブレーキを掛けて
モータを停止させ、ねじ込み動作を一旦中止し、この
後、低速回転でモータを再起動し、ナットランナによる
締込み動作を再開する。スナッグトルク(Tsng.)の計
測点から締付け完了トルク(Tf)の計測点に至る区間
で、所定の増し締め角度(θm)が確保されるようにボ
ルトを回転駆動することによって締付け動作が完了す
る。図中、Tpは締付け過程におけるピークトルクを表
す。
【0004】上記塑性域締めを生産機械に取り入れる場
合、締付けが正常に完了したかどうか、つまり実際に塑
性域まで締付けられているかどうかを判定する必要があ
る。従来は、この判定手段として、締付け完了トルク
(Tf)から判定する方法や、締付けピークトルク(T
p)から判定する方法、あるいは、両者の差(Tp−T
f)から判定する方法が一般的であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ナットランナによるボ
ルトの塑性域締めにおいて、弾性域締めの限界点を示す
点(A)における降伏トルクは、締付け対象ワークによ
って異なる可能性がある。このため、締付け完了トルク
(Tf)、締付けピークトルク(Tp)、あるいは締付
け完了トルクと締付けピークトルクの差(Tp−Tf)
を判定要素とする従来の判定法では、締付けピークトル
ク(Tp)に対応する点(B)を越えた塑性締め領域の
判定はできるものの、点(A)から点(B)に至る塑性
締め域の前段部分の判定手段はない。
【0006】より詳細に説明すると、図4(B)に示す
トルクカーブの後半部分には、ボルトが増し締め角度
(θm)領域に塑性締め状態で入ったことを意味する曲
線部分が表示されており、この図4(B)からは、ボル
トが予め設定された増し締め条件に従って締付け完了ト
ルク(Tf)まで塑性域締めされていることが理解され
る。
【0007】これに対して、図4(C)に示すトルクカ
ーブでは、増し締め角度(θm)領域に、ボルトが塑性
域締め状態に入ったことを意味する曲線部分が表示され
ておらず、ボルトの締付けが実際には弾性域の限界点を
示す図4(A)の点(A)に達していない。締付けピー
クトルク(Tp)、締付け完了トルク(Tf)あるいは
締付け完了トルクと締付けピークトルクの差では図4
(B)と図4(C)の状態の判別が不可能である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決手段とし
て本発明は、締付けトルクの検知用センサと、締付け角
度の検知用センサを具えたネジ締付け機を用いてネジ締
めする際に、トルクカーブ上で所定の位置にスロープモ
ニタ開始点を設定し、このスロープモニタ開始点から締
付け完了点に向かって締付けが進行する間に、上記トル
クカーブ上で予め設定された角度(θs)当たりのトル
ク上昇率(Dt)を連続的に測定し、締付け過程で計測
された最大トルク(Dmax.)と、締付け完了時のトルク
(Df)との比から当該ボルトの塑性域締めの良否を判
定するようにした。
【0009】
【作用】ネジ締付け機(ナットランナ)のスピンドルに
締付けトルクの検知用センサと、締付け角度の検知用セ
ンサを装着する。この角度検知用のセンサをパルスカウ
ンタを介して中央演算装置に接続すると共に、締付けト
ルク検出用のセンサをアナログ/ディジタル変換器を介
して中央演算装置に接続して判定装置を構成する。
【0010】判定に際しては、トルクカーブ上で回転角
度当たりのトルク上昇量が安定する所定の位置にスロー
プモニタ開始点を設定し、このスロープモニタ開始点か
ら締付け完了点に向かって締付けが進行する間に、上記
トルクカーブ上で予め設定された角度(θs)当たりの
トルク上昇率(Dt)を連続的に測定し、締付け過程で
計測された最大トルク(Dmax.)と、締付け完了時のト
ルク(Df)との比が所定範囲内にあるか否かによって
判定する。
【0011】
【実施例】以下、図1乃至図3を参照しながら本発明方
法の一具体例を説明する。図2のブロック線図に見られ
るように、ナットランナのスピンドル(1)に、ボルト
の回転角度(θ)の測定手段として角度センサ(2)
と、締付けトルク(T)の測定手段としてトルクセンサ
(3)を取り付ける。角度センサ(2)は、パルスカウ
ンタ(PC)を介して中央演算装置(CPU)に接続さ
れており、またトルクセンサ(3)はアナログ/ディジ
タル変換器(A/D)を介して上記中央演算装置(CP
U)に接続されている。このようにトルクセンサ(3)
と角度センサ(2)を併用したスロープモニタ装置
(4)を使用することによって、図1に示すようにトル
クカーブ上で所定の設定角度(θs)当たりのトルク上
昇率(Dt)が連続的に測定される。
【0012】図1および図3に示すように、角度センサ
(2)、トルクセンサ(3)を用いてナットランナ
(1)の始動と共に締付けトルク(T)およびボルトの
回転角度(θ)の測定を開始する。公知のトルク角度法
に従って、締付けトルク(T)がトルクカーブ上でスナ
ッグトルク(Tsng.)に達した時点(T≧Tsng.)か
ら、増し締め角度(θm)の計測を開始する。増し締め
角度(θm)が設定増し締め角度(θms)に達した時点
で(θm≧θms)、ナットランナ(1)によるボルトの
締付けを終了する。
【0013】本発明方法においては、トルク上昇率が安
定するスロープモニタ開始トルク(TSL)をスロープモ
ニタ角度(θSL)の計測開始点とする。即ち、本発明で
は、上記トルク角度法において、締付けトルク(T)が
トルクカーブ上に予め設定されたスロープモニタ開始ト
ルク(TSL)に達した時点(T≧TSL)からスロープモ
ニタ角度(θSL)の計測を開始する。スロープモニタ角
度(θSL)の計測を開始した後、ボルトの締付けを完了
する迄、角度センサ(2)からの角度信号が入力される
たびに中央演算装置(CPU)に締付けトルク(T)が
記憶される。そして、スロープモニタ角度(θSL)が、
予め設定されたスロープ計算角度(θs)に達すると
(θSL≧θs)、このスロープ計算角度(θs)当たり
の締付けトルクの上昇値(Dt)を式1から算出する。
【0014】Dt=〔現時点でのトルク値(T)〕−
〔(θSL−θs)でのトルク値〕・・・・・・式1
【0015】塑性域締め状態における上昇トルクの最大
値(Dmax.)を求めるため、Dt>Dmax.のときは、D
max.=Dtとする。増し締め角度(θm)が設定増し締
め角度(θms)に達する(θm≧θms)迄、角度信号が
入力されるたびに締付けトルク(T)が計測され、締付
けトルクの上昇値(Dt)と上昇トルクの最大値(Dma
x.)が算出される。
【0016】増し締め角度(θm)が設定増し締め角度
(θms)に達する(θm≧θms)と、ナットランナ
(1)によるボルトの締付けを終了し、最後に記録され
た締付けトルクの上昇値(Dt)を最終上昇トルク(D
f)とし、この最終上昇トルク(Df)と上昇トルクの
最大値(Dmax.)との比(Df/Dmax.)を算出する。
図1および式2に示すように、(Df/Dmax.)が最終
トルク上昇率の上限値(JDmax.)と最終トルク上昇率
の下限値(JDmin.)の間にあればボルトは正常な塑性
締め状態にあるものと判定されるが、式3に示すように
(Df/Dmax.)が上記(JDmax.)または(JDmi
n.)から外れた場合には異常と判定される。 JDmin.≦(Df/Dmax.)≦JDmax. ・・・式2 (Df/Dmax.)≦JDmin.又は(Df/Dmax.)≧J
Dmax. ・・・式3
【0017】このように、比(Df/Dmax.)の値が、
予め設定された最終トルク上昇率の上限値(JDmax.)
と最終トルク上昇率の下限値(JDmin.)の範囲内にあ
るか否かによって、塑性域締めの良否の判定が行なわれ
る。すなわち、以上の説明から理解されるように、本発
明方法はトルク角度法の改良型たる最終スロープ判定法
を要旨とするものであって、例えば、最終トルク上昇率
の上限値(JDmax.)を3/8、最終トルク上昇率の下
限値(JDmin.)を1/8に設定すると、最終上昇トル
ク(Df)と上昇トルクの最大値(Dmax.)との比(D
f/Dmax.)の値が1/8乃至3/8の範囲に入ってい
れば正常な塑性域締めが実行されたものと判定される。
一方、比(Df/Dmax.)の値が1/8乃至3/8の範
囲に入っていない場合には、異常な締付け状態のまま塑
性域締め動作が終了したものと判定される。この場合、
図示しない警報装置から信号が送出されるようにしても
よい。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、ボルトに負荷される軸
力が安定するため、従来のトルク角度法で不可避であっ
た塑性域締めにおける締付け不良が殆ど皆無になり、塑
性域締めの安全性が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一具体例を示すトルクカーブ
【図2】本発明に使用する判定装置のブロック線図
【図3】本発明方法のフローチャート
【図4】従来の判定方法を説明するトルクカーブ
【符号の説明】
Dt 締付けトルク Df 最終上昇トルク Dmax. 上昇トルクの最大値 JDmax. 最終トルク上昇率の上限値 JDmin. 最終トルク上昇率の下限値 θs ボルトの回転角度 Tsng. スナッグトルク TSL スロープモニタ開始点

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 締付けトルクの検知用センサと、締付け
    角度の検知用センサを具えたネジ締付け機を用いてネジ
    締めする際に、トルクカーブ上で所定の位置にスロープ
    モニタ開始点を設定し、このスロープモニタ開始点から
    締付け完了点に向かって締付けが進行する間に、上記ト
    ルクカーブ上で予め設定された角度(θs)当たりのト
    ルク上昇率(Dt)を連続的に測定し、締付け過程で計
    測された最大トルク(Dmax.)と、締付け完了時のトル
    ク(Df)との比から当該ボルトの塑性域締めの良否を
    判定することを特徴とするボルトの塑性域締めの良否判
    定方法。
JP23547992A 1992-09-03 1992-09-03 ボルトの塑性域締めの良否判定方法 Pending JPH0679552A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014191802A1 (en) 2013-05-27 2014-12-04 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device, control method, and control program
JP5964521B2 (ja) * 2013-12-27 2016-08-03 株式会社 エニイワイヤ 電動ドライバ用トルク管理システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014191802A1 (en) 2013-05-27 2014-12-04 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device, control method, and control program
US10048671B2 (en) 2013-05-27 2018-08-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device, control method, and control program
JP5964521B2 (ja) * 2013-12-27 2016-08-03 株式会社 エニイワイヤ 電動ドライバ用トルク管理システム

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Effective date: 20010928